JPH07144392A - 複合容器 - Google Patents
複合容器Info
- Publication number
- JPH07144392A JPH07144392A JP31583593A JP31583593A JPH07144392A JP H07144392 A JPH07144392 A JP H07144392A JP 31583593 A JP31583593 A JP 31583593A JP 31583593 A JP31583593 A JP 31583593A JP H07144392 A JPH07144392 A JP H07144392A
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- JP
- Japan
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- inner bag
- bag
- flavor
- composite vessel
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Abstract
(57)【要約】
【目的】内容液が保有する香味成分の吸着が極めて少な
く、また内容液に対する包装材料臭の移行も極めて少な
い外箱と内袋からなる複合容器を提供する。 【構成】外箱と内袋から構成される複合容器において、
最内層1が飽和ポリエステル、アクリロニトリル系共重
合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体のいづれか
の樹脂層で構成されていることを特徴とする。
く、また内容液に対する包装材料臭の移行も極めて少な
い外箱と内袋からなる複合容器を提供する。 【構成】外箱と内袋から構成される複合容器において、
最内層1が飽和ポリエステル、アクリロニトリル系共重
合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体のいづれか
の樹脂層で構成されていることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,デリケートな香味成分
の保存性がり、臭い移りの少ない複合容器に関するもの
で、果汁、ミネラルウォーター等の飲料、特殊な薬効成
分、芳香成分、高揮発成分等を含む医薬、化粧品等に利
用される。
の保存性がり、臭い移りの少ない複合容器に関するもの
で、果汁、ミネラルウォーター等の飲料、特殊な薬効成
分、芳香成分、高揮発成分等を含む医薬、化粧品等に利
用される。
【0002】
【従来の技術】これまでの外箱として段ボールと注出口
付き内袋からなる複合容器のバッグインボックスは、業
務用途として調味料、工業用液体製品に広く使用されて
いる。比較的小型の複合容器、バッグインカートンは、
固形、顆粒、粉末食品、食用油、酒、ワイン等さらに液
体洗剤、柔軟剤等に利用が拡大している。その内袋の殆
どは、最内層にポリオレフィン系樹脂が使用されてい
る。複合容器が今日見直されている背景には、従来の金
属缶、プラスチックボトル、ガラス壜に比べて、軽量
で、使用前後の空間スペースが少なくて済むことに加え
て、今日の環境対応適正がある。すなわち、プラスチッ
クボトルに比べてプラスチック量が少なくて済み、使用
後、紙とプラスチックとに分別して、廃棄あるいはリサ
イクルがし易くなる点である。
付き内袋からなる複合容器のバッグインボックスは、業
務用途として調味料、工業用液体製品に広く使用されて
いる。比較的小型の複合容器、バッグインカートンは、
固形、顆粒、粉末食品、食用油、酒、ワイン等さらに液
体洗剤、柔軟剤等に利用が拡大している。その内袋の殆
どは、最内層にポリオレフィン系樹脂が使用されてい
る。複合容器が今日見直されている背景には、従来の金
属缶、プラスチックボトル、ガラス壜に比べて、軽量
で、使用前後の空間スペースが少なくて済むことに加え
て、今日の環境対応適正がある。すなわち、プラスチッ
クボトルに比べてプラスチック量が少なくて済み、使用
後、紙とプラスチックとに分別して、廃棄あるいはリサ
イクルがし易くなる点である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のポリオレフィン
系樹脂を最内層にする内袋の場合は、シール性は抜群に
優れているが、微妙な香味バランスを大切にしたい飲料
や臭いが移ってはならないミネラルウォーター等の場合
に問題がある。すなわち、ポリオレフィン系樹脂は飲料
が本来有する香味成分を選択的に吸着するので、香味が
保存するうちに変わってしまうという問題がある。ま
た、逆にポリオレフィン系樹脂が有する臭いが内容物に
移行することによる香味の変質が問題になる。特に、ミ
ネラルウォーターの場合に問題が大きい。さらに、一部
の医薬品、化粧品等を充填すると特殊な薬効成分、芳香
成分がやはりポリオレフィン系樹脂内層に選択吸着さ
れ、またある種の高揮発成分は該内層を浸透して、バリ
アー層として使われているアルミ層を侵したりすること
があり複合容器としての保護機能に問題があった。そこ
で、本発明は、上記の問題を克服し、長期保存しても香
味バランスが崩れない、また包材の臭いを移さない内容
物の保存機能に優れた複合容器の提供を目的とする。
系樹脂を最内層にする内袋の場合は、シール性は抜群に
優れているが、微妙な香味バランスを大切にしたい飲料
や臭いが移ってはならないミネラルウォーター等の場合
に問題がある。すなわち、ポリオレフィン系樹脂は飲料
が本来有する香味成分を選択的に吸着するので、香味が
保存するうちに変わってしまうという問題がある。ま
た、逆にポリオレフィン系樹脂が有する臭いが内容物に
移行することによる香味の変質が問題になる。特に、ミ
ネラルウォーターの場合に問題が大きい。さらに、一部
の医薬品、化粧品等を充填すると特殊な薬効成分、芳香
成分がやはりポリオレフィン系樹脂内層に選択吸着さ
れ、またある種の高揮発成分は該内層を浸透して、バリ
アー層として使われているアルミ層を侵したりすること
があり複合容器としての保護機能に問題があった。そこ
で、本発明は、上記の問題を克服し、長期保存しても香
味バランスが崩れない、また包材の臭いを移さない内容
物の保存機能に優れた複合容器の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
になされた本発明は、外箱と内袋から構成される複合容
器であって、内袋の最内層が、飽和ポリエステル、アク
リロニトリル系共重合体、エチレン・ビニルアルコール
共重合体のいづれかの樹脂層で構成されていることを特
徴とする複合容器を要旨とする。
になされた本発明は、外箱と内袋から構成される複合容
器であって、内袋の最内層が、飽和ポリエステル、アク
リロニトリル系共重合体、エチレン・ビニルアルコール
共重合体のいづれかの樹脂層で構成されていることを特
徴とする複合容器を要旨とする。
【0005】
【作用】本発明の複合容器は香味成分の選択吸着が少な
く、また包材からの臭いの移行も少ないため、微妙な香
味成分バランスを有する飲料、またミネラルウォーター
等の長期保存に効果的である。さらに、特殊な薬効成
分、芳香成分、高揮発成分等を含む医薬、化粧品にも有
効に利用することができる。また、バッグインボック
ス、バッグインカートンタイプであるので、環境負荷を
少なくすることができる。
く、また包材からの臭いの移行も少ないため、微妙な香
味成分バランスを有する飲料、またミネラルウォーター
等の長期保存に効果的である。さらに、特殊な薬効成
分、芳香成分、高揮発成分等を含む医薬、化粧品にも有
効に利用することができる。また、バッグインボック
ス、バッグインカートンタイプであるので、環境負荷を
少なくすることができる。
【0006】
【構成】本発明を図面等を用いて、詳しく説明する。図
1は、組み立て、充填終了後の本発明による複合容器1
0の斜視図である。注出口の位置はボトルのようにトッ
プパネルにあってもよいが、容器の積み重ねと注出を容
易にするには、図1のように肩部にあることが好まし
い。この形を有する容器の大きさは、片手で持てる程度
の容量のものが望ましいが、本発明は容器の形態、容量
にはこだわらず、業務用の大形のものであってもよい。
すなわち本発明は、外箱、内袋、注出口で構成されるバ
ッグインカートンあるいはバッグインボックスに対して
適用されるものである。
1は、組み立て、充填終了後の本発明による複合容器1
0の斜視図である。注出口の位置はボトルのようにトッ
プパネルにあってもよいが、容器の積み重ねと注出を容
易にするには、図1のように肩部にあることが好まし
い。この形を有する容器の大きさは、片手で持てる程度
の容量のものが望ましいが、本発明は容器の形態、容量
にはこだわらず、業務用の大形のものであってもよい。
すなわち本発明は、外箱、内袋、注出口で構成されるバ
ッグインカートンあるいはバッグインボックスに対して
適用されるものである。
【0007】本発明の要旨は内袋20の内層1の素材に
ある。本発明で使用されるものは、いづれも香味の保持
性の良好なものである。香味の保持性とは、香味(フレ
ーバー)の吸着量が少なく、また素材の臭(たとえばポ
リエチレン臭)の内容物への移行が少ないことである。
まず、本発明の内層1に使用される飽和ポリエステル
(PET)は、ガラス転移温度が40℃以上、結晶化度
が10%以下の非晶性〜低結晶性の飽和ポリエステル樹
脂であり、例えば、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1、4−シクロヘキサンジメタノール等のジ
アルコール成分と、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニ
ルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等によるジカル
ボン酸成分とによる共縮合重合によって得られるポリエ
ステル樹脂、具体的には、エチレングリコールとテレフ
タル酸、エチレングリコールとイソフタル酸とテレフタ
ル酸、1、4−シクロヘキサンジメタノールとエチレン
グリコールとテレフタル酸、プロピレングリコールとイ
ソフタール酸とテレフタール酸等による組み合わせの共
縮合重合体からなるポリエステル樹脂や、前述のテレフ
タル酸とエチレングリコールとをベース原料としてポリ
エステル原料を重合する際に、酸成分の一部にトリメリ
ット酸のような3価のカルボン酸を利用したり、あるい
は、アルコール成分の1部にトリメチロールプロパン等
の3価のアルコールを使用したり、さらには、アルコー
ル成分の1部と酸成分の1部とに、3価のカルボン酸と
3価のアルコールとを利用する等して得られるポリエス
テル樹脂である。なお、前記ポリエステル樹脂が、酸成
分中の脂肪族ジカルボン酸成分が10重量%以上になっ
ているようなポリエステル樹脂の場合には、該樹脂によ
る樹脂層はその保香性能が十分ではなくなるので好まし
くない。最内層としての厚みは、全体の層構成にもよる
が10〜100μmの範囲が望ましい。10μm未満で
は内袋としての安定したヒートシール強度が得られず、
また100μm以上では内袋が厚くなりすぎ組み立てに
支障を来すためである。エチレン・ビニルアルコール共
重合体は、エチレン含有量が、25〜60モル%の共重
合体が望ましい。これは、エチレン含有量が60モル%
を越えるものは、香味成分の吸着傾向が高くなり、エチ
レン含有量が25モル%未満のものは、ヒートシール温
度が高く成り過ぎ実用的でないためである。ポリアクリ
ロニトリル系共重合体は、ブタジエン、イソプレン及び
アクリル酸メチルの中から選択される1種以上のモノマ
ーとアクリルニトリルとの共重合体であり、ガスバリア
ー性が高く、香料、香辛料、精油等に対する吸着透過が
少なく、保香性にも優れている。
ある。本発明で使用されるものは、いづれも香味の保持
性の良好なものである。香味の保持性とは、香味(フレ
ーバー)の吸着量が少なく、また素材の臭(たとえばポ
リエチレン臭)の内容物への移行が少ないことである。
まず、本発明の内層1に使用される飽和ポリエステル
(PET)は、ガラス転移温度が40℃以上、結晶化度
が10%以下の非晶性〜低結晶性の飽和ポリエステル樹
脂であり、例えば、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1、4−シクロヘキサンジメタノール等のジ
アルコール成分と、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニ
ルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等によるジカル
ボン酸成分とによる共縮合重合によって得られるポリエ
ステル樹脂、具体的には、エチレングリコールとテレフ
タル酸、エチレングリコールとイソフタル酸とテレフタ
ル酸、1、4−シクロヘキサンジメタノールとエチレン
グリコールとテレフタル酸、プロピレングリコールとイ
ソフタール酸とテレフタール酸等による組み合わせの共
縮合重合体からなるポリエステル樹脂や、前述のテレフ
タル酸とエチレングリコールとをベース原料としてポリ
エステル原料を重合する際に、酸成分の一部にトリメリ
ット酸のような3価のカルボン酸を利用したり、あるい
は、アルコール成分の1部にトリメチロールプロパン等
の3価のアルコールを使用したり、さらには、アルコー
ル成分の1部と酸成分の1部とに、3価のカルボン酸と
3価のアルコールとを利用する等して得られるポリエス
テル樹脂である。なお、前記ポリエステル樹脂が、酸成
分中の脂肪族ジカルボン酸成分が10重量%以上になっ
ているようなポリエステル樹脂の場合には、該樹脂によ
る樹脂層はその保香性能が十分ではなくなるので好まし
くない。最内層としての厚みは、全体の層構成にもよる
が10〜100μmの範囲が望ましい。10μm未満で
は内袋としての安定したヒートシール強度が得られず、
また100μm以上では内袋が厚くなりすぎ組み立てに
支障を来すためである。エチレン・ビニルアルコール共
重合体は、エチレン含有量が、25〜60モル%の共重
合体が望ましい。これは、エチレン含有量が60モル%
を越えるものは、香味成分の吸着傾向が高くなり、エチ
レン含有量が25モル%未満のものは、ヒートシール温
度が高く成り過ぎ実用的でないためである。ポリアクリ
ロニトリル系共重合体は、ブタジエン、イソプレン及び
アクリル酸メチルの中から選択される1種以上のモノマ
ーとアクリルニトリルとの共重合体であり、ガスバリア
ー性が高く、香料、香辛料、精油等に対する吸着透過が
少なく、保香性にも優れている。
【0008】内袋20の積層構成は、種々のものがある
が、1例を示すと、図2のように、内側から、内層1/
接着層2/強度層3/バリアー層4/接着層5/表面層
6のように構成されている。内層1は前述のように、飽
和ポリエステル(PET)、アクリロニトリル系共重合
体(PAN)、エチレン・ビニルアルコール共重合体
(EVOH)のいづれかの樹脂が選択されて使用され
る。強度層3は内袋として要求される破袋強度及び柔軟
性を与えるために、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン等の樹脂を用いることができる。内
層1と強度層3とはドライラミネーション方式で接着さ
れる。あるいは強度層3の上に内層樹脂と接着性樹脂を
共押出法でコーティングしてもよい。強度層3の上には
バリアー層4としてアルミ蒸着層あるいは酸化珪素(S
iOx )蒸着層を予め形成しておく。さらに、その上
に、接着層5として低密度ポリエチレン(LDPE)層
を介して、表面層6を設けるが、その方法としては、L
DPEを溶融押し出しするサンドウィッチラミネーショ
ン方式が採用されている。表面層6には、延伸ポリプロ
ピレンフィルム(OPP)が使用されている。
が、1例を示すと、図2のように、内側から、内層1/
接着層2/強度層3/バリアー層4/接着層5/表面層
6のように構成されている。内層1は前述のように、飽
和ポリエステル(PET)、アクリロニトリル系共重合
体(PAN)、エチレン・ビニルアルコール共重合体
(EVOH)のいづれかの樹脂が選択されて使用され
る。強度層3は内袋として要求される破袋強度及び柔軟
性を与えるために、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン等の樹脂を用いることができる。内
層1と強度層3とはドライラミネーション方式で接着さ
れる。あるいは強度層3の上に内層樹脂と接着性樹脂を
共押出法でコーティングしてもよい。強度層3の上には
バリアー層4としてアルミ蒸着層あるいは酸化珪素(S
iOx )蒸着層を予め形成しておく。さらに、その上
に、接着層5として低密度ポリエチレン(LDPE)層
を介して、表面層6を設けるが、その方法としては、L
DPEを溶融押し出しするサンドウィッチラミネーショ
ン方式が採用されている。表面層6には、延伸ポリプロ
ピレンフィルム(OPP)が使用されている。
【0009】酸素ガスバリアー層としては通常アルミ箔
が使用されるが、内袋の折り曲げ部分にピンホールが出
やすいのを防ぐ意味で、バリアー効果はアルミより若干
劣るがアルミ蒸着層あるいは酸化珪素(SiOx )蒸着
層を採用している。しかし本発明における積層構成にお
いては、前述のように内層1にPAN,EVOHの如き
酸素ガスバリアー性に優れた樹脂を使用するので全体と
して優れた酸素ガスバリアー効果を示す。
が使用されるが、内袋の折り曲げ部分にピンホールが出
やすいのを防ぐ意味で、バリアー効果はアルミより若干
劣るがアルミ蒸着層あるいは酸化珪素(SiOx )蒸着
層を採用している。しかし本発明における積層構成にお
いては、前述のように内層1にPAN,EVOHの如き
酸素ガスバリアー性に優れた樹脂を使用するので全体と
して優れた酸素ガスバリアー効果を示す。
【0010】さらに、図3に示すように、注出口7が容
器10の外箱と内袋20が接着されて一緒に打ち抜かれ
ている肩パネル部分に超音波シールで接着される。注出
口7は最終的にキャップ8で密封される。注出口7とキ
ャップ8の材質としては、内袋20の内層1と同種の飽
和ポリエステル、アクリロニトリル系共重合体、エチレ
ン・ビニルアルコール共重合体のいずれかであれば望ま
しいが、コストが安く、成形性の良いLDPEを使用す
ることもできる。LDPEを注出口7、キャップ8に使
用する場合、それらの側面、裏面等も内容液に触れない
方が好ましい。そのためには、LDPE系のシーラント
層/アルミ箔/内層1と同種の層からなるメンブラン1
2を図3のように注出口7の開口部に予め貼り込んでも
よい。ただし、この場合には、注出に先立ってメンブラ
ン12を突起物等で破らなければならない。
器10の外箱と内袋20が接着されて一緒に打ち抜かれ
ている肩パネル部分に超音波シールで接着される。注出
口7は最終的にキャップ8で密封される。注出口7とキ
ャップ8の材質としては、内袋20の内層1と同種の飽
和ポリエステル、アクリロニトリル系共重合体、エチレ
ン・ビニルアルコール共重合体のいずれかであれば望ま
しいが、コストが安く、成形性の良いLDPEを使用す
ることもできる。LDPEを注出口7、キャップ8に使
用する場合、それらの側面、裏面等も内容液に触れない
方が好ましい。そのためには、LDPE系のシーラント
層/アルミ箔/内層1と同種の層からなるメンブラン1
2を図3のように注出口7の開口部に予め貼り込んでも
よい。ただし、この場合には、注出に先立ってメンブラ
ン12を突起物等で破らなければならない。
【0011】次に、複合容器の組み立て工程について説
明する。図4は、図1で示すような複合容器のカートン
ブランク30の裏面の展開図である。このブランク30
に対し、スリーブ状に製袋され、フラットに折られた内
袋20が点線で示す位置に貼り込まれる。また、斜線部
分はこの貼り込み用の糊付け部分14である。したがっ
て、スリーブ状の内袋20を図4のように貼り込まれた
ブランク30がサック貼りされて、角柱状に起こされる
と、内袋がカートン内容積一杯に拡げられる。その状態
で注出口取り付け孔13が打ち抜かれ、注出口7が図3
のように超音波シールで取り付け孔13に取り付けられ
る。次に、内袋の上下がヒートシールされ、カートン上
下のフラップが折り込まれ、糊付けされる。最後に注出
口から内容液が充填されてキャップ8で封止される。
明する。図4は、図1で示すような複合容器のカートン
ブランク30の裏面の展開図である。このブランク30
に対し、スリーブ状に製袋され、フラットに折られた内
袋20が点線で示す位置に貼り込まれる。また、斜線部
分はこの貼り込み用の糊付け部分14である。したがっ
て、スリーブ状の内袋20を図4のように貼り込まれた
ブランク30がサック貼りされて、角柱状に起こされる
と、内袋がカートン内容積一杯に拡げられる。その状態
で注出口取り付け孔13が打ち抜かれ、注出口7が図3
のように超音波シールで取り付け孔13に取り付けられ
る。次に、内袋の上下がヒートシールされ、カートン上
下のフラップが折り込まれ、糊付けされる。最後に注出
口から内容液が充填されてキャップ8で封止される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の複合容器の内袋積層の実施例
によって、さらに詳しく説明する。図2において示され
る積層構成の内袋を次に示す具体的な方法で作成した。 (実施例1)あらかじめアルミ蒸着を施しバリアー層4
を有する延伸ナイロンフィルム(ON)15μmを強度
層3とし、延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)20
μmを表面層6として、接着層5にポリエチレン樹脂を
用いて、ポリエチレンの厚みが15μmになるようにサ
ンドウィッチラミネーションを行った。なお、この加工
において、OPP側にアンカーコート層を設け、アルミ
蒸着側にはオゾン処理方式を採用し層間の接着強度を高
めた。(以上の方法で積層された積層フィルムを以下ベ
ースフィルムと称する。)次に、ベースフィルムの強度
層3側に内層1としてポリエステルフィルム(アルコー
ル成分をエチレングリコールとし、酸成分をテレフタル
酸86.5%、イソフタル酸13%、トリメリット酸
0.5%としたポリエステル樹脂層の中間層にポリカー
ボネートを有するもの)50μmをポリウレタン(U)
系接着層2を介してドライラミネーションし、次の構成
を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/U/PET50μm
によって、さらに詳しく説明する。図2において示され
る積層構成の内袋を次に示す具体的な方法で作成した。 (実施例1)あらかじめアルミ蒸着を施しバリアー層4
を有する延伸ナイロンフィルム(ON)15μmを強度
層3とし、延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)20
μmを表面層6として、接着層5にポリエチレン樹脂を
用いて、ポリエチレンの厚みが15μmになるようにサ
ンドウィッチラミネーションを行った。なお、この加工
において、OPP側にアンカーコート層を設け、アルミ
蒸着側にはオゾン処理方式を採用し層間の接着強度を高
めた。(以上の方法で積層された積層フィルムを以下ベ
ースフィルムと称する。)次に、ベースフィルムの強度
層3側に内層1としてポリエステルフィルム(アルコー
ル成分をエチレングリコールとし、酸成分をテレフタル
酸86.5%、イソフタル酸13%、トリメリット酸
0.5%としたポリエステル樹脂層の中間層にポリカー
ボネートを有するもの)50μmをポリウレタン(U)
系接着層2を介してドライラミネーションし、次の構成
を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/U/PET50μm
【0013】(実施例2)前記ベースフィルムに対し
て、内層1としてポリエステル樹脂(アルコール成分を
エチレングリコールとし、酸成分をテレフタル酸86.
5%、イソフタル酸13%、トリメリット酸0.5%と
したポリエステル樹脂層の中間層にポリカーボネートを
有するもの)と接着層2として、三井石油化学アドマー
SE−800をそれぞれの厚みが30μm、10μmに
なるように共押出法によって積層し、次の構成を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/AD10μm/PET30μm
て、内層1としてポリエステル樹脂(アルコール成分を
エチレングリコールとし、酸成分をテレフタル酸86.
5%、イソフタル酸13%、トリメリット酸0.5%と
したポリエステル樹脂層の中間層にポリカーボネートを
有するもの)と接着層2として、三井石油化学アドマー
SE−800をそれぞれの厚みが30μm、10μmに
なるように共押出法によって積層し、次の構成を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/AD10μm/PET30μm
【0014】(実施例3)前記ベースフィルムに対し
て、内層1としてクラレ(株)製エチレン・ビニルアル
コール共重合体(EVOH)フィルム、エバールE,5
0μmをポリウレタン(U)系接着層2を介してドライ
ラミネーションし、次の構成を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/U/EVOH50μm
て、内層1としてクラレ(株)製エチレン・ビニルアル
コール共重合体(EVOH)フィルム、エバールE,5
0μmをポリウレタン(U)系接着層2を介してドライ
ラミネーションし、次の構成を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/U/EVOH50μm
【0015】(実施例4)前記ベースフィルムに対し
て、内層1としてエチレン・ビニルアルコール共重合体
(EVOH)フィルム、エバールE,を接着層2とし
て、三井石油化学アドマー(AD)SE−800をそれ
ぞれの厚みが30μm、10μmになるように共押出法
によって積層し、次の構成を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/AD10μm/EVOH30μm
て、内層1としてエチレン・ビニルアルコール共重合体
(EVOH)フィルム、エバールE,を接着層2とし
て、三井石油化学アドマー(AD)SE−800をそれ
ぞれの厚みが30μm、10μmになるように共押出法
によって積層し、次の構成を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/AD10μm/EVOH30μm
【0016】(実施例5)前記ベースフィルムに対し
て、内層1として、タマポリ(株)製、アクリロニトリ
ル系共重合体(PAN)フィルム、50μmをポリウレ
タン(U)系接着層2を介してドライラミネーション
し、次の構成を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/U/PAN50μm
て、内層1として、タマポリ(株)製、アクリロニトリ
ル系共重合体(PAN)フィルム、50μmをポリウレ
タン(U)系接着層2を介してドライラミネーション
し、次の構成を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/U/PAN50μm
【0017】(比較例)前記ベースフィルムに対して、
内層1として、大日本樹脂(株)社製、低密度ポリエチ
レン(LDPE)フィルム50μmを積層し、次の構成
を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/LDPE50μm
内層1として、大日本樹脂(株)社製、低密度ポリエチ
レン(LDPE)フィルム50μmを積層し、次の構成
を得た。 OPP20μm/PE15μm/アルミ 蒸着ON15μm
/LDPE50μm
【0018】図3で示すように、注出口7等については
次のように作成した。注出口7、キャップ8ともLDP
Eを使用した。この場合、注出口7を内袋積層フィルム
20の内面層1と強固に接着させる必要があるので、リ
ング状の積層フィルム片9を介して接着する方法を採用
し、同種のプラスチック同士が対向し接着し易いように
した。このフィルム片9の構成は、内袋側から、シーラ
ントフィルム(内層樹脂にあわせてPET,EVOH,
PANの中から選ばれたフィルム)30μm/延伸PE
T12μm/LDPE30μmの順に積層されたもので
ある。上記の如き構成の実施例サンプル5種類と比較例
サンプル1種類について香味保存性の評価を次の如く行
った。
次のように作成した。注出口7、キャップ8ともLDP
Eを使用した。この場合、注出口7を内袋積層フィルム
20の内面層1と強固に接着させる必要があるので、リ
ング状の積層フィルム片9を介して接着する方法を採用
し、同種のプラスチック同士が対向し接着し易いように
した。このフィルム片9の構成は、内袋側から、シーラ
ントフィルム(内層樹脂にあわせてPET,EVOH,
PANの中から選ばれたフィルム)30μm/延伸PE
T12μm/LDPE30μmの順に積層されたもので
ある。上記の如き構成の実施例サンプル5種類と比較例
サンプル1種類について香味保存性の評価を次の如く行
った。
【0019】上記6種のサンプルを用いて、10cm×
10cmの4方シール袋を作成し、これに、100%オ
レンジジュースとミネラルウォーターを充填し、10℃
で2週間保存の後、香味を官能で評価し、その結果は次
の如くであった。 サンプル 最内層樹脂 オレンジジュース ミネラルウォーター 実施例1 PET 良好 良好 2 PET 良好 良好 3 EVOH 良好 良好 4 EVOH 良好 良好 5 PAN 良好 良好 比較例 LDPE 不良 不良 本実施例のサンプルは、いずれもオレンジジュース、ミ
ネラルウォーターに対して良好な香味保持性を示した。
10cmの4方シール袋を作成し、これに、100%オ
レンジジュースとミネラルウォーターを充填し、10℃
で2週間保存の後、香味を官能で評価し、その結果は次
の如くであった。 サンプル 最内層樹脂 オレンジジュース ミネラルウォーター 実施例1 PET 良好 良好 2 PET 良好 良好 3 EVOH 良好 良好 4 EVOH 良好 良好 5 PAN 良好 良好 比較例 LDPE 不良 不良 本実施例のサンプルは、いずれもオレンジジュース、ミ
ネラルウォーターに対して良好な香味保持性を示した。
【図1】本発明による複合容器
【図2】内袋の積層構成図
【図3】注出口部の断面図
【図4】外箱のカートンブランク裏面の展開図
【0020】
1 最内層 2 接着層 3 強度層 4 バリアー層 5 接着層 6 表面層 7 注出口 8 キャップ 9 シール用リングフィルム 10 本発明による複合容器 11 カートンブランク 12 メンブラン 13 注出口取り付け孔 14 糊付け部分 20 内袋 30 外箱ブランク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/36 7421−4F B65D 77/04 D // B32B 9/00 A 8413−4F
Claims (1)
- 【請求項1】 外箱と内袋から構成される複合容器であ
って、内袋の最内層が、飽和ポリエステル、アクリロニ
トリル系共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合
体のいづれかの樹脂層で構成されていることを特徴とす
る複合容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31583593A JPH07144392A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 複合容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31583593A JPH07144392A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 複合容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07144392A true JPH07144392A (ja) | 1995-06-06 |
Family
ID=18070149
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31583593A Withdrawn JPH07144392A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | 複合容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07144392A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007099324A (ja) * | 2005-10-03 | 2007-04-19 | Dainippon Printing Co Ltd | 深絞り成形容器およびそれを用いた包装体 |
JP2013508235A (ja) * | 2009-11-05 | 2013-03-07 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー | 感光性液体組成物を保護するための包装製品 |
JP2019006437A (ja) * | 2017-06-22 | 2019-01-17 | 大日本印刷株式会社 | 外箱及び内袋を備える複合容器 |
-
1993
- 1993-11-24 JP JP31583593A patent/JPH07144392A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007099324A (ja) * | 2005-10-03 | 2007-04-19 | Dainippon Printing Co Ltd | 深絞り成形容器およびそれを用いた包装体 |
JP2013508235A (ja) * | 2009-11-05 | 2013-03-07 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー | 感光性液体組成物を保護するための包装製品 |
JP2019006437A (ja) * | 2017-06-22 | 2019-01-17 | 大日本印刷株式会社 | 外箱及び内袋を備える複合容器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010130 |