JPH08244763A

JPH08244763A - 保香性に優れた液体紙容器

Info

Publication number: JPH08244763A
Application number: JP7080895A
Authority: JP
Inventors: Atsushi Kametaka; 厚亀高; Yasuhiro Kushida; 恭博櫛田
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1995-03-14
Filing date: 1995-03-14
Publication date: 1996-09-24

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、セラミック薄膜層を液体紙容器の
内面にし、容器内面には臭気がなく、且つ内容物のフレ
ーバー成分を吸着・吸収しない紙容器を供給することを
目的とする。【構成】ＰＥＴ等のプラスチックフィルム３に蒸着又
はスパッタリング等によってＳｉＯ₂等のセラミック薄
膜層２を設け、このフィルムをＰＥ６をラミネートした
紙５と接着層４を介してラミネートして積層材を作製
し、この積層材のセラミック薄膜層のシール部になる部
分だけにシール層１をパターン状に形成して積層材１０
を作製する。この積層材のセラミック薄膜層を内面にし
てシール部分をシールしてゲーベルトップ型紙容器とし
て使用する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、主として、ゲーベルト
ップ型紙容器、ブリック型紙容器等の液体紙容器に関
し、セラミック薄膜層を容器の内面とすることにより、
ジュース等の香りを長期間保持できるので、香りを重視
する液体食品に利用できる。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ジュース等の紙容器として、
ゲーベルトップ型紙容器、ブリック型紙容器、カップ型
紙容器等が使用されている。このような紙容器には、紙
を支持体として、その表面にはプラスチックフィルムを
貼り合わせ、その反対側には接着層を介してアルミニウ
ム箔（以下Ａｌとする）とプラスチックフィルムを貼り
合わせた積層材が使用されている。表面と内面に使用さ
れるプラスチックフィルムは、通常ポリエチレン（以下
ＰＥとする）等のポリオレフィンフィルムが用いられ
る。

【０００３】例えば、ＰＥ／紙／接着層／Ａｌ／接着層
／ＰＥ（内面）、ＰＥ／紙／接着層／Ａｌ／接着層／Ｐ
ＥＴ／ＰＥ（内面）、ＰＥ／紙／接着層／ＳｉＯ_x蒸着
膜／ＰＥＴ／ＰＥ（内面）等がある。尚、ＰＥＴは二軸
延伸ポリエチレンテレフタレート、ＳｉＯ_xは酸化珪素
のＳｉＯ〜ＳｉＯ₂を示すものとする。これらの積層材
はいずれも内面には、ヒートシールの関係でＰＥが使用
されている。しかし、ＰＥはオレンジジュースのフレー
バー成分を吸着・吸収して、オレンジジュースの品質を
低下させる問題がある。この問題を解決するために、果
汁のフレーバー成分の吸着・吸収の少なく、且つヒート
シール性のあるポリエステルフィルム（以下ＰＥＴＧと
する）を内面にした積層材も提案されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、容器の内面にＰＥを使用した場合、ＰＥ自体に臭い
があり、その臭い成分が内容食品に移行して食品の香り
を変質させて、商品価値を低下させる場合がある。例え
ば、日本酒や焼酎等のアルコール飲料の場合、ＰＥの臭
い成分がアルコールに溶出して、内容物の味覚や香りが
損なわれる問題がある。また、天然水等のように無味無
臭の内容物や味や香りが非常に薄い食品の場合、ＰＥ臭
の僅かな移行により、品質を極端に低下させることがあ
る。更に、ＰＥは果汁等のフレーバー成分を吸着・吸収
して、製品の流通及び保存中に果汁飲料の品質を低下さ
せる問題がある。

【０００５】例えば、オレンジジュースのフレーバー成
分であるｄ−リモネンはＰＥに吸着・吸収されやすく、
果汁入りオレンジジュースの場合、保存中にｄ−リモネ
ンは約４０〜５０％減少し、オレンジジュースの品質を
低下させ、オレンジジュースの容器としては問題があ
る。本発明は、これらの問題を解決するために、容器の
内面がセラミック薄膜層となるように積層材を構成し
た。しかし、セラミック薄膜層はシール性がないので、
シール部に相当する部分に接着層を設けて、セラミック
薄膜層を内面にして容器形状に成形できるようにした。
そのため、容器内面には臭気がなく、且つ内容物の香り
を吸着・吸収しない紙容器を提供することが可能となっ
た。

【０００６】

【課題を解決するための手段】プラスチックフィルム／
紙／プラスチックフィルム／セラミック薄膜層の順に積
層された液体紙容器用積層材において、該セラミック薄
膜層のシール部になる部分に接着層を設け、該接着層を
介して積層材を接着し、セラミック薄膜層が内面になる
ように容器を成形したことを特徴とする液体紙容器とし
た。また、前記積層材のセラミック薄膜層が、珪素酸化
物の薄膜層であることを特徴とする液体紙容器とした。

【０００７】即ち、ポリエチレンテレフタレート（以下
ＰＥＴとする）フィルムに、スパッタリング又は真空蒸
着等によって、ＳｉＯ₂等の珪素酸化物の薄膜層を形成
し、そのＰＥＴフィルムのＳｉＯ₂薄膜が紙容器の内面
になるように積層材を構成する。そして、この積層材に
シール性を付与するために、珪素酸化物の薄膜層のシー
ル部になる部分に、グラビア印刷法等により接着層のパ
ターンを形成する。上記接着層を有する積層材をセラミ
ック薄膜層が内面になるように接着層を介して接着して
容器形状とする。接着層は接着部分だけにしか設けられ
ないので、接着層部分を接着して容器形状とし、更に内
容物を充填して接着層でシールして密封すると、接着層
同士が接着されるので、接着層は内容物に接触すること
はない。

【０００８】従って、内容物に接触するのはセラミック
薄膜層だけとなり、ガラス瓶に内容物を入れた場合と略
同等になるので、紙容器からの臭いの移行もなく、ま
た、内容物のフレーバー成分の吸着・吸収もなくなり、
内容物は初期の品質を長期間保持することができる。

【０００９】

【作用】本発明によれば、液体紙容器の内面は、ＳｉＯ
₂等のセラミック薄膜層でできており、シール部分だけ
に接着層が形成されているため、内容物に接触するのは
セラミック薄膜層だけとなる。そのため、ガラス瓶と略
同等の機能を有することになり、容器からの臭いの移行
もなくなり、又、内容物のフレーバー成分の吸着・吸収
もなくなり、内容物を高品質の状態で長期間保持するこ
とができる。また、容器のセラミック薄膜層はバリヤー
性があり、従来のアルミニウム箔層と同等のガスバリヤ
ー性を示すために、アルミニウム箔を省略することがで
きるので、使用後容器を焼却処理したとき、アルミニウ
ム箔のように焼却炉に付着して炉を傷めることもなく、
廃棄処理が容易となる。

【００１０】

【実施例】以下、実施例に基づいて、図面を参照にしな
がら本発明を詳細に説明する。図１は本発明の液体紙容
器の一例を示す層構成の断面図である。図２は本発明の
液体紙容器の一例であるゲーブルトップ型液体紙容器の
ブランクの平面図である。図３は図２のブランクから成
形したゲーブルトップ型液体紙容器の斜視図である。図
４は実施例１により液体紙容器を作製するときの説明図
で、図４（ａ）はミルクカートン原紙にＰＥをラミネー
トしたＰＥラミネート紙の断面図であり、図４（ｂ）は
ＰＥＴフィルムにＳｉＯ₂の薄膜層を形成したＳｉＯ₂
膜形成ＰＥＴフィルムの断面図である。図４（ｃ）は前
記ＰＥラミネート紙とＳｉＯ₂膜形成ＰＥＴフィルムを
ＰＥをサンドイッチにして貼り合わせた積層材の断面図
である。図４（ｄ）は（ｃ）図の積層材のＳｉＯ₂薄膜
層のシール部にシール層を形成した積層材の断面図であ
る。

【００１１】図５（ａ）は実施例１で作製した液体紙容
器のブランクの平面図であり、図５（ｂ）は（ａ）図の
ブランクを胴貼りした胴貼りカートンである。図６は実
施例２により作製した液体紙容器のブランクの平面図で
あり、図７は図６のブランクをスカイブヘミング方式で
胴貼りするときの説明図である。図８（ａ）〜（ｃ）は
スカイブヘミング方式の説明図である。

【００１２】本発明は、主として、ゲーベルトップ型紙
容器、ブリック型紙容器、カップ型紙容器等の液体紙容
器に関するもので、その容器の材質構成は、基本的に
は、紙を支持体として、紙の両面にプラスチックフィル
ムを貼り合わせ、その内面となるプラスチックフィルム
にセラミック薄膜層を形成した積層材で、更に、その積
層材のセラミック薄膜層のシール部分に接着層を設けた
ものである。例えば、ＰＥ／紙／ＰＥＴ／ＳｉＯ₂薄膜
層（内面）／シール部のみ接着層となっており、内容物
に接触する面はＳｉＯ₂薄膜層であり、ＰＥ等のプラス
チックでないのが特徴である。セラミック薄膜層の厚さ
は５０〜３０００Åの範囲で使用でき、好ましくは、１
００〜１０００Åである。

【００１３】本発明の液体紙容器は、図１に示すよう
に、表面プラスチック層６、紙５、接着層４、内面プラ
スチック層３、セラミック薄膜層２及びシール層１（シ
ール部のみ）からなっている。そして、セラミック薄膜
層２は、ＰＥＴ等のプラスチックフィルムにＳｉＯ₂等
のセラミックを真空蒸着やスパッタリング等によって形
成したものである。セラミックとしては、珪素酸化物
（ＳｉＯ_x）、酸化アルミニウム（Ａｌ₂Ｏ₃）、酸化
インジウム錫（ＩＴＯ）、その他亜鉛、錫、チタン、ジ
ルコニウム、バナジウム、バリウム、クロム等の金属酸
化物、窒化珪素、炭化珪素等が使用できる。

【００１４】セラミック薄膜層を形成するプラスチック
フィルムとしては、熱可塑性樹脂でフィルム化できる樹
脂であれば使用でき、特に限定するものでない。例え
ば、ＰＥＴ、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリアクリルニトリル、セロハン、トリアセテ
ート等のフイルムが使用できる。しかし、プラスチック
フィルムとセラミック薄膜層の接着を強固にするため
に、アンカーコート等の前処理を施す場合がある。フィ
ルムの厚さは１０〜２００μｍの範囲で使用でき、好ま
しくは、１０〜８０μｍである。

【００１５】支持体の紙としては、ミルクカートン原紙
やカップ原紙が主に使用されるが、食品衛生法上問題が
なく、容器として成形可能な紙であれば使用可能であ
る。ミルクカートン原紙の場合は、通常坪量１１３〜３
４０ｇ／ｍ²の紙が使用され、カップ原紙の場合も、坪
量１１３〜３４０ｇ／ｍ²の紙が使用される。

【００１６】表面のプラスチック層は、前記内面のプラ
スチックフィルムとして例示した樹脂は全て使用でき
る。フィルムの厚さは内面のプラスチックフィルムと略
同じものが使用されるが、好ましい範囲は２０〜６０μ
ｍである。

【００１７】接着層に使用される接着剤としては、内面
のセラミック薄膜層との接着力が強いものであれば特に
限定されず、公知の接着剤が使用される。例えば、二液
反応型ポリウレタン系接着剤（溶剤タイプ）が使用され
る。接着剤の塗布量としては、容器の大きさ、内容物の
種類によって変える必要があるが、１ｇ〜５０ｇ／ｍ²
の範囲で使用でき、好ましくは３ｇ〜１０ｇ／ｍ²の範
囲である。

【００１８】次に、具体的な実施例に基づいて更に詳し
く説明する。（実施例１）図４（ａ）に示すように、支持体の紙５と
して、坪量１１３ｇ／ｍ²のミルクカートン原紙（米
国、ウェハウザー社製）を使用し、エクストルージョン
法にて厚さ２０μｍのＰＥ６を貼り合わせた。次に、図
４（ｂ）に示すように、厚さ１２μｍのＰＥＴフィルム
３（東レ（株）製）に、スパッタリング法によって厚さ
１２０ÅのＳｉＯ₂薄膜層２を形成した。図４（ａ）の
ＰＥラミネート紙と図４（ｂ）のＳｉＯ₂膜形成ＰＥＴ
フィルムを、エクストルージョン法によるＰＥサンドイ
ッチ法にてラミネートして、図４（ｃ）に示す積層材を
作製した。更に、この積層材のＳｉＯ₂薄膜面に、図４
（ｄ）に示すように、エチレン酢酸ビニル系接着剤（大
日精化工業（株）製「セイカダイン」）を用いて、グ
ラビア印刷法にてパターン印刷し、乾燥後の塗布量３μ
ｍのシール層１を形成して、積層材１０を作製した。

【００１９】図５（ａ）に示すように、前記積層材１０
を、折り曲げ用の押圧線７を形成すると同時に、所定の
形状に打ち抜き、ゲーベルトップ型紙容器のブランク１
１を作製した。前記ブランク１１の胴シール部分１ｂと
胴貼り部８の外側のＰＥをヒートシールにより貼り合わ
せ、図５（ｂ）に示すような胴貼りカートン１２を作製
した。図５（ａ）に示すように、ブランク１１にはゲー
ベルトップ型紙容器に成形するための折り曲げ用の押圧
線７が形成されている。又、シール部には、シール剤を
塗布してシール層を形成し、そのシール部分により、ト
ップシール層１ａ、胴貼りシール層１ｂ、ボトムシール
層１ｃに区分されている。

【００２０】（実施例２）実施例１と同様にして、ＰＥ
ラミネートしたミルクカートン紙を作製した。次に、実
施例１と同様に、ＰＥＴフィルムに厚さ５００ÅのＳｉ
Ｏ₂薄膜層を形成し、このＰＥＴフィルムを、実施例１
と同様に、ＰＥラミネートミルクカートン紙とラミネー
トして、更に内面となるＳｉＯ₂薄膜面のシール部分
に、実施例１と同じ接着剤を用いて、図６に示すよう
に、シール層１ａ、１ｂ、１ｃ、１ｄを設けて積層材１
１ａを作製した。

【００２１】更に、図７に示すように、シール層１ｂと
１ｄをスカイブヘミング方式でシールして、胴貼りカー
トン１２を作製した。スカイブヘミング方式は、図８
（ａ）に示すように、積層材の一方のサイドを機械で切
除して折り込み部２２を形成し、この折り込み部２２に
接着剤を塗布して折り曲げ、図８（ｂ）のように、折り
曲げ部２３を形成して積層材の断面を内容物に接触しな
いように保護する。次に、図８（ｃ）に示すように、前
記折り曲げ部と積層材のもう一方の端を重ね合わせてシ
ールし、胴貼りカートンを作製する。図８（ｃ）に示さ
れるように、接着剤同士がシールされるので、内容物に
接触するのはＳｉＯ₂の薄膜層だけとなる。

【００２２】（比較例１）比較例として、内面がＰＥフ
ィルムからなり、ガスバリヤー層としてアルミニウム箔
を使用した下記仕様の積層材を常法によって作製し、こ
の積層材を使用して実施例１と同様にブランクを作り、
常法に従って、内面ＰＥと表面ＰＥを貼り合わせて胴貼
りカートンを作製した。積層材の層構成は以下のとおり
である。ＰＥ 20 ／紙 113ｇ／ｍ²／接着剤／Ａｌ 7／接着剤／
ＰＥＴ 12 ／ＰＥ 20（内面）（数字はフィルムの厚さ
を示し、単位はμｍである）

【００２３】（比較例２）比較例１と同じ仕様の積層材
を作製し、この積層材を使用して実施例２と同様にスカ
イブヘミング方式にて胴貼りカートンを作製した。

【００２４】（保存試験）実施例１、２及び比較例１、
２で作製した５００ｍｌ用胴貼りカートンを用いて、充
填機にてオレンジジュースを充填、シールし、その密封
容器を所定の条件で保存し、一定期間保存後に内容物を
取り出して、オレンジジュースの成分変化を測定した。
充填機は供給された胴貼りカートンを自動的に容器形状
に起こし、ボトムシール、充填、トップシールを行う自
動充填機を使用した。内容物は果汁３０％含有オレンジ
ジュースを用いて、常法に従って加熱殺菌後直ちに充填
するホット充填と、加熱殺菌後冷却して充填するコール
ド充填の二種類のサンプルを作製した。

【００２５】（ホット充填）前記果汁３０％含有オレン
ジジュースを、常法に従って加熱殺菌後直ちに充填機に
送り、上記実施例２及び比較例２で作製した５００ｍｌ
用胴貼りカートンを用いて、ホット充填、シールして、
密封容器を各１０個作製した。

【００２６】（コールド充填）前記果汁３０％含有オレ
ンジジュースを、常法に従って加熱殺菌後５℃まで冷却
して充填用タンクに入れ、そのタンクから充填機に送
り、上記実施例１及び比較例１で作製した５００ｍｌ用
胴貼りカートンを用いて、充填、シールして、密封容器
を各１０個作製した。

【００２７】（恒温保存テスト）ホット充填したサンプ
ルを４０℃に７日間保存し、７日後に各サンプルを開封
して、官能検査及びオレンジジュースのフレーバー成分
であるｄ−リモネンとビタミンＣを測定した。ｄ−リモ
ネン及びビタミンＣは初期値と比較して、保持率（％）
を下記のように算出した。保持率＝（保存後の数値〔ｍ
ｇ〕／初期値〔ｍｇ〕）×１００

【００２８】（冷蔵保存テスト）コールド充填したサン
プルを１０℃に３０日間保存し、３０日後に各サンプル
を開封して、恒温保存と同様、官能検査及びｄ−リモネ
ンとビタミンＣを測定した。ｄ−リモネン及びビタミン
Ｃは初期値と比較して、恒温保存テストと同様に保持率
（％）を算出した。

【００２９】（テスト結果）テスト結果を表１に示す。
表中の数字はサンプル１０点の平均値である。表１で示
されるように、実施例１、２で作製した内面にセラミッ
ク薄膜層を形成した容器は、ｄ−リモネン及びビタミン
Ｃの保持率が高く、オレンジジュースの容器として非常
に優れていることが分かる。これに対して比較例１、２
で示される内面がＰＥの容器は、保存中にオレンジのフ
レーバー成分であるｄ−リモネンを吸着・吸収してオレ
ンジジュースの品質を低下させた。ＰＥは冷蔵保存でも
ｄ−リモネンの吸着・吸収が起こり、オレンジジュース
の香りを低下させると共に、ＰＥ臭がオレンジジュース
に移行して、オレンジジュースの品質を低下させた。特
に、４０℃保存の場合は、従来の内面ＰＥ容器では、７
日間でオレンジジュースのｄ−リモネンは５０％以下と
なり、又、ＰＥ臭の移行も多くなり、オレンジジュース
の品質を大きく低下させた。

【００３０】

【表１】

【００３１】

【発明の効果】本発明によれば、液体紙容器の内面は、
ＳｉＯ₂等のセラミック薄膜層でできており、シール部
分だけに接着層が形成されているため、内容物に接触す
るのはセラミック薄膜層だけとなる。そのため、ガラス
瓶と略同等の機能を有することになり、容器からの臭い
の移行もなくなり、又、内容物のフレーバー成分の吸着
・吸収もなくなり、内容物を高品質の状態で長期間保持
することができる。また、容器のセラミック薄膜層はバ
リヤー性があり、従来のアルミニウム箔層と同等のガス
バリヤー性を示すために、アルミニウム箔を省略するこ
とができるので、使用後容器を焼却処理したとき、アル
ミニウム箔のように焼却炉に付着して炉を傷めることも
なく、廃棄処理が容易となる。更に、セラミック薄膜層
を形成したＰＥＴフィルムをＰＥをサンドイッチにし
て、エクストルージョン法で紙とラミネートできるの
で、従来のアルミニウム箔を使用した積層材より生産工
程数が少なくなり、包材のコストダウンとなり、経済的
にもメリットが出せる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による液体紙容器の層構成の一例を示す
断面図である。

【図２】本発明の液体紙容器のゲーブルトップ型液体紙
容器のブランクの平面図である。

【図３】図２のブランクから成形したゲーブルトップ型
液体紙容器の斜視図である。

【図４】実施例１により液体紙容器を作製するときの説
明図で、（ａ）ＰＥラミネート紙の断面図である。（ｂ）ＳｉＯ₂膜形成ＰＥＴフィルムの断面図であ
る。（ｃ）前記ＰＥラミネート紙とＳｉＯ₂膜形成ＰＥＴ
フィルムを貼り合わせた積層材の断面図である。（ｄ）（ｃ）図の積層材のＳｉＯ₂薄膜層のシール部
にシール層を設けた積層材の断面図である。

【図５】（ａ）実施例１で作製した液体紙容器のブラ
ンクの平面図である。（ｂ）（ａ）図のブランクを胴貼りした胴貼りカート
ンの平面図である。

【図６】実施例２により作製した液体紙容器のブランク
の平面図である。

【図７】図６のブランクをスカイブヘミング方式で胴貼
りするときの説明図である。

【図８】スカイブヘミング方式の説明図で、（ａ）積層材の一方のサイドを切除して折り込み部を
形成した図である。（ｂ）折り込み部を折り込んで折り曲げ部を形成し、
積層材の断面を保護した図である。（ｃ）折り曲げ部と積層材の他方の端のシール部をシ
ールして、積層材の断面が内容物に接触しないようにし
た図である。

【符号の説明】

１シール層１ａトップシール層１ｂ胴貼りシール層１ｃボトムシール層１ｄスカイブヘミング方式による胴貼りシール層２セラミック薄膜層（ＳｉＯ₂薄膜層）３内面プラスチック層（ＰＥＴ）４接着層５紙６表面プラスチック層（ＰＥ）７押圧線（折り曲げ用）８胴貼り部１０積層材１１ブランク（封筒貼り用）１１ａブランク（スカイブヘミング方式による胴貼り
用）１２胴貼りカートン１３ゲーベルトップ型液体紙容器１４トップシール部１５胴貼りシール部１６ボトムシール部２１折り込み部２２折り曲げ部

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｃ０８Ｊ 7/06 Ｃ０８Ｊ 7/06 Ｚ // Ｃ０８Ｋ 3:36

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】プラスチックフィルム／紙／プラスチッ
クフィルム／セラミック薄膜層の順に積層された液体紙
容器用積層材において、該セラミック薄膜層のシール部
になる部分に接着層を設け、該接着層を介して積層材を
接着し、セラミック薄膜層が内面になるように容器を形
成したことを特徴とする液体紙容器。
【請求項２】前記積層材のセラミック薄膜層が、珪素
酸化物の薄膜層であることを特徴とする請求項１に記載
の液体紙容器。