JP3144764U - 医療用プラスチックバッグ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バッグ本体のコーナー部Cの少なくとも一箇所以上に、略岬状シール部10を形成し、当該略岬状シール部10の終部10Eに隣接し、バッグ本体の内部方向に湾曲して突出した内方突出部10.1を形成し、当該内方突出部10.1は、バッグ本体の内部方向に向けて湾曲する第一曲線部R1を有し、さらに、バッグ本体の内部側に、前記第一曲線部R1に連続しかつ、前記第一曲線部R1と逆方向に湾曲する第二曲線部R2を有する、医療用プラスチックバッグを提供する。
【選択図】図2
Description
また特許文献2に記載のように、バッグ本体のコーナー部の四箇所にシール部に連続しかつシール部のシール境界端部及びバッグ本体の長さ方向の側端部に接しないように略岬状シール部を形成した医療用プラスチックバッグの発明を提案した。
さらに本願出願人は、これらの改良発明として、図6に記載のように、前記略円孤状(略岬状)シール部30[以下、第一略岬状シール部30]の内側に、所定の隙間Sをあけて、さらに第二略岬状シール部30.1を形成した医療用プラスチックバッグ21の発明を行った。なお、これらの第一略岬状シール部30、第二略岬状シール部30.1を形成したエリアから除外する、第一略岬状シール部30及び側端部27に隣接するクロスハッチング(+)のエリアは、シール強度が弱い時に側端部にピンホールラインが成型され、ピンホールリークが発生するのを防止するために他のシール部よりも強く溶着した強溶着部SWである。図6中の符号「23」はポート部である。
(1)隙間部Sが滅菌工程で不規則にブロッキングしており、製品形状が一定しておらず、コーナー部Cが、期待どおり正常にカールしない場合は、
図7(図8)のように、四隅の(トップ、ボトム)シール部(24、25)の終部(30E)が、接触側壁ラインNCL上にあり、輸送中に、摩擦消耗して、リークに至ることが懸念される。
さらに詳述すれば、図7は、金型シール後に、正常にカールしない場合の概略図(全体図)で、図8は、図7のシール部付近の一部拡大図である。
正常にカールしない(カール部CLが生成しない)場合は、図7(図8)のように、溶着終端部30Eが接触側壁ラインNCLに接触する。従ってこの部分から輸送途中に摩擦減耗リークが発生しやすくなる。
なお、「カール部CL」とは、「絞り形状」を意味し、さらに詳述すれば、シール加工後、バッグに液体(薬液)を充填すると、立体形状に膨らみ、次工程の滅菌加熱(約110°C 30分)中にシール形状に応じた「絞り形状」がバッグの四隅に出現する。これらは、冷却工程で形状が固定される。
(2)輸送やハンドリング時などに、落下等のアクシデントで、バッグ本体22が圧縮されて内部圧力が瞬間的に上昇した場合、この力は内部全面に作用するのであるが、これを全体で均等に受け止めることができれば、性能上問題ないが、四隅をカールさせるために、設けた第二略岬状シール部30.1に隣接する、隙間(S)が滅菌過熱時に表裏で溶着してブロッキングライン(BL)が形成されなかった場合は突端部30.11の曲率(曲線の長さ)がそのまま残存し、突端部30.11に衝撃力が集中したかのように、該部分の先端より表裏を引き剥がす力が作用しシール部24は剥がされてしまい、衝撃圧が抜け出る結果となり破袋する懸念がある。
前記バッグ本体(2)のコーナー部(C)内側の少なくとも一箇所以上に、略岬状シール部(10)を形成し、
当該略岬状シール部(10)は、
バッグ本体(2)の底部(B)から上部(U)方向に、5〜50mm、
バッグ本体(2)の側端部(7)から中心(CT)方向に、20〜40mmの領域に形成し、
さらに前記略岬状シール部(10)は、
始部(10I)が、前記シール部(4、5)に連続し、側端部(10S)がバッグ本体(2)の長さ方向の側端部(7)に接することなく、終部(10E)がバッグ本体(2)の長さ方向の側端部(7)に接するよう形成し、かつ
前記終部(10E)に隣接し、バッグ本体(2)の内部方向に湾曲して突出した内方突出部(10.1)を形成し、
該内方突出部(10.1)は、
側端部(7)からバッグ本体(2)の中心(CT)方向に、
フィレット半径(FR):3〜25mm(好ましくは5〜15mm)の第一曲線部(R1)を有し、
当該第一曲線部(R1)に、バッグ本体(2)の側端部(7)からバッグ本体(2)の中心(CT)方向に、曲率半径(CRV):5〜45mm(好ましくは10〜35mm)を有する第二曲線部(R2)を連続して形成した、医療用プラスチックバッグ(1)を提供する。
[2]本考案は、バッグ本体(2)にトップシール部(4)とボトムシール部(5)を形成し、
前記バッグ本体(2)のコーナー部(C)の少なくとも一箇所以上に、略岬状シール部(10)を形成し、
当該略岬状シール部(10)は、
始部(10I)が、前記シール部(4、5)に連続し、側端部(10S)がバッグ本体(2)の長さ方向の側端部(7)に接することなく、終部(10E)がバッグ本体(2)の長さ方向の側端部(7)に接するよう形成し、かつ
前記終部(10E)に隣接し、バッグ本体(2)の内部方向に湾曲して突出した内方突出部(10.1)を形成し、
当該内方突出部(10.1)は、バッグ本体(2)の内部方向に向けて湾曲する第一曲線部(R1)を有し、
さらに、バッグ本体(2)の内部側に、前記第一曲線部(R1)に連続しかつ、
前記第一曲線部(R1)と逆方向に湾曲する第二曲線部(R2)を有する、医療用プラスチックバッグ(1)を提供する。
[3]本考案は、バッグ本体(2)の四隅に、前記略岬状シール部(10)を形成した、[1]または[2]に記載の医療用プラスチックバッグ(1)を提供する。
(1)略岬状シール部10(内方突出部10.1)を請求項1(請求項2)のように形成することにより、(第一)曲線部(R1)を大きく形成することができ、バッグ本体2内に液体(薬液)を充填し、滅菌加熱した後に、コーナー部Cに、想定どおりの形状のカール部CLを正確に生成させ、衝撃圧力を分散し、耐衝撃性高めることができる。
(2)バッグ本体の四角(各コーナー部C)に、略岬状シール部10を形成することにより、岬部リークを皆無に防止することができる。
(3)従来のように、略岬状シール部10に、従来のバッグ21のように、隙間となる未シール部を作らず、予め定型にシールしておくことで、不規則形状のブロッキングが起きず、カール部形状が安定する。
図4(図5)は、液体(薬液)を充填して加熱高圧蒸気)滅菌した状態(立体形状で、最終製品形状)の平面図である。図1中の符号「3」はポート部である。
さらに詳述すれば、図1は、本考案のバッグ1の一例を示す概略図(全体図)、図2と図3は、図1のシール部4、5付近の一部拡大図である。
図4は、金型シール後に、正常にカール部CL(円の中のシール境界線がもたらす絞り形状)が生成した場合の概略図(全体図)で、図5は、図4のシール部付近の一部拡大図、
[バッグ1]
バッグ1は、バッグ本体2にトップシール部4とボトムシール部5を形成している。
さらに、バッグ本体2のコーナー部Cの少なくとも一箇所以上に、略岬状シール部10を形成している。
各シール部4、5、略岬状シール部10は、例えばインフレーションチューブ(または二枚のプラスチックシート)を用いて、特許文献1と同様に(シール金型を変更して)形成することができる。
略岬状シール部10は、始部(10I)が、前記シール部(4、5)に連続し、側端部(10S)がバッグ本体(2)の長さ方向の側端部(7)に接することなく、終部(10E)がバッグ本体(2)の長さ方向の側端部(7)に接するよう形成している。なお略岬状シール部10及び側端部7(10S)に隣接するクロスハッチング(+)のエリアは、強溶着部SWである。
さらに、終部(10E)に隣接し、バッグ本体(2)の内部方向に湾曲して突出した内方突出部(10.1)を形成している。
内方突出部(10.1)は、バッグ本体(2)の内部方向に向けて湾曲する第一曲線部(R1)を有している。
さらに、バッグ本体(2)の内部側に、前記第一曲線部(R1)に連続しかつ前記第一曲線部(R1)と逆方向に湾曲する第二曲線部(R2)を有している。
略岬状シール部(10)は、バッグ本体(2)の底部(B)から上部(U)方向に、5〜50mm、バッグ本体(2)の側端部(7)から中心(CT)方向に、20〜40mmの領域に形成される。
内方突出部(10.1)は、側端部(7)からバッグ本体(2)の中心(CT)方向に、フィレット半径(FR):3〜25mm(好ましくは5〜15mm)の第一曲線部(R1)を有している。
フィレット半径(FR)とは、図3に例示するように、バッグ本体(2)の側端部(7)からバッグ本体(2)の中心(CT)方向に、水平(0度)〜時計回り方向に10度勾配で伸びる二つの線L、L´が、接する部分に形成される半径である。
正常にカール部CLが生成した場合は、図4(図5)のように、溶着終端部10Eが接触側壁ラインNCL上に接触しないので、従ってこの部分からのリークが発生し難い。また正常にカール部CLが生成した場合は、図4(図5)のように、突出部Tが、接触側壁ラインNCL上に接触するように溶着終端部10Eの上部(下部)に生成する。これに対して、正常にカール部CLが生成しない場合は、図6のバッグ21の例で示せば、図7(図8)のように、接触側壁ラインNCLと溶着終端部30Eとが重なる。この場合、溶着終端部30Eは金型で加圧溶着した深さの分だけ突出部Tより肉薄になっているので、この分だけ早い時期に輸送振動で接触減耗しリークに至る。
以上のように、本考案のバッグ1は、従来の図6(図7、図8)のバッグ21の第二略岬状シール部30.1の突端部30.11の曲率(曲線の長さ)[図3と同要領で算出されるフィレット半径FRも含む]と比較して、略岬状シール部10(内方突出部10.1)の第一曲線部R1(フィレット半径FR)を大きく(長く)形成し、隙間S部を定型に溶着することにより、衝撃圧力を分散すると共に製品形状を安定させることが出来る。
さらに想定通りのカール部CLを生成できる事により、輸送時における耐摩耗性を高めることができる。
2 バッグ本体
3 ポート
4 トップシール部
5 ボトムシール部
7 側端部
10 略岬状シール部
10I 始部
10S 側端部
10E 終部(溶着終端部)
10.1 内方突出部
R1 第一曲線部
FR フィレット半径
R2 第二曲線部
CRV 曲率半径
CT (バッグ本体の)中心線(中心部)
U (バッグ本体の)上部
B (バッグ本体の)底部
NCL 接触側壁ライン
T 突出部
CL カール部(絞り形状)
SW 強溶着部
Claims (3)
- バッグ本体(2)にトップシール部(4)とボトムシール部(5)を形成し、
前記バッグ本体(2)のコーナー部(C)内側の少なくとも一箇所以上に、略岬状シール部(10)を形成し、
当該略岬状シール部(10)は、
バッグ本体(2)の底部(B)から上部(U)方向に、5〜50mm、
バッグ本体(2)の側端部(7)から中心(CT)方向に、20〜40mmの領域に形成し、
さらに前記略岬状シール部(10)は、
始部(10I)が、前記シール部(4、5)に連続し、側端部(10S)がバッグ本体(2)の長さ方向の側端部(7)に接することなく、終部(10E)がバッグ本体(2)の長さ方向の側端部(7)に接するよう形成し、かつ
前記終部(10E)に隣接し、バッグ本体(2)の内部方向に湾曲して突出した内方突出部(10.1)を形成し、
該内方突出部(10.1)は、
側端部(7)からバッグ本体(2)の中心(CT)方向に、
フィレット半径(FR):3〜25mm(好ましくは5〜15mm)の第一曲線部(R1)を有し、
当該第一曲線部(R1)に、バッグ本体(2)の側端部(7)からバッグ本体(2)の中心(CT)方向に、曲率半径(CRV):5〜45mm(好ましくは10〜35mm)を有する第二曲線部(R2)を連続して形成した、
ことを特徴とする医療用プラスチックバッグ(1)。 - バッグ本体(2)にトップシール部(4)とボトムシール部(5)を形成し、
前記バッグ本体(2)のコーナー部(C)の少なくとも一箇所以上に、略岬状シール部(10)を形成し、
当該略岬状シール部(10)は、
始部(10I)が、前記シール部(4、5)に連続し、側端部(10S)がバッグ本体(2)の長さ方向の側端部(7)に接することなく、終部(10E)がバッグ本体(2)の長さ方向の側端部(7)に接するよう形成し、かつ
前記終部(10E)に隣接し、バッグ本体(2)の内部方向に湾曲して突出した内方突出部(10.1)を形成し、
当該内方突出部(10.1)は、バッグ本体(2)の内部方向に向けて湾曲する第一曲線部(R1)を有し、
さらに、バッグ本体(2)の内部側に、前記第一曲線部(R1)に連続しかつ、
前記第一曲線部(R1)と逆方向に湾曲する第二曲線部(R2)を有する、
ことを特徴とする医療用プラスチックバッグ(1)。 - バッグ本体(2)の四隅に、前記略岬状シール部(10)を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医療用プラスチックバッグ(1)。
Priority Applications (1)
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JP2008004433U JP3144764U (ja) | 2008-06-30 | 2008-06-30 | 医療用プラスチックバッグ |
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JP2008004433U JP3144764U (ja) | 2008-06-30 | 2008-06-30 | 医療用プラスチックバッグ |
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JP2008004433U Expired - Lifetime JP3144764U (ja) | 2008-06-30 | 2008-06-30 | 医療用プラスチックバッグ |
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2008
- 2008-06-30 JP JP2008004433U patent/JP3144764U/ja not_active Expired - Lifetime
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