JP3143904B2 - 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法

Info

Publication number
JP3143904B2
JP3143904B2 JP30392389A JP30392389A JP3143904B2 JP 3143904 B2 JP3143904 B2 JP 3143904B2 JP 30392389 A JP30392389 A JP 30392389A JP 30392389 A JP30392389 A JP 30392389A JP 3143904 B2 JP3143904 B2 JP 3143904B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolytic capacitor
aluminum foil
aluminum
ingot
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30392389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03166344A (ja
Inventor
孝一 田中
了 東海林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Foil Manufacturing Co Ltd filed Critical Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
Priority to JP30392389A priority Critical patent/JP3143904B2/ja
Publication of JPH03166344A publication Critical patent/JPH03166344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3143904B2 publication Critical patent/JP3143904B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B3/00Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は、比較的不純物を多く含んでいるアルミニウ
ム材料を用いて、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔
を製造する方法に関するものである。
【従来の技術】
電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法は、
基本的には一般のアルミニウム箔の製造方法と同一であ
る。即ち、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造
方法は、アルミニウム地金から鋳塊を作成する工程、こ
の鋳塊を500〜600℃の温度で1〜4時間加熱する均熱処
理工程、温度350〜550℃で熱間粗圧延する工程、温度25
0〜400℃で熱間仕上圧延する工程、常温で冷間圧延を繰
り返す工程、所望により温度300〜600℃で中間焼鈍又は
仕上焼鈍する工程、とよりなるものである。 しかしながら、不純物、特にFe及びSiを多く含んでい
るアルミニウム地金を用いて、この方法で電解コンデン
サ電極用アルミニウム箔を製造すると、静電容量の高い
電極箔が得られなかった。これは、得られた電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム箔中に不純物が析出しており、
電極箔製造の際のエッチング時に過溶解が生じるからで
ある。即ち、過溶解が生じると、箔の表面に粗大孔が生
じ、箔の表面積の拡大が十分に図れず、したがって高い
静電容量の電極箔が得られないのである。 このため、従来は、不純物(Fe及びSi)の極めて少な
いアルミニウム地金を用いて、前記の方法で電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム箔を製造している。不純物の少
ないアルミニウム地金を用いると、得られた電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム箔中に不純物が析出しにくく、
エッチング時に過溶解が生じにくくなり、結局得られた
電極箔も高い静電容量を示すということになる。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、不純物の極めて少ないアルミニウム地
金は、特別な精製工程を経て得られるものであり、高価
なものである。特に、Al中から不純物であるFeやSiを除
去する精製は困難であり、その結果得られる高純度のア
ルミニウム地金は極めて高価なものとならざるを得なか
った。このように、原材料が高価なため、結局得られる
電解コンデンサ電極用アルミニウム箔も高価なものにな
るという欠点があった。 そこで、本発明は、従来のアルミニウム箔の製造方法
とは全く異なる方法を用いて、電解コンデンサ電極用ア
ルミニウム箔を製造することにより、不純物を比較的多
く含んでいるアルミニウム地金を使用しながら、静電容
量の高い電極箔が得られるようにしたものである。
【課題を解決するための手段及び作用】
即ち、本発明は、Al純度が99.9%以上で且つFe0.001
〜0.05%及びSi0.001〜0.05%、更に要すればCu0.001〜
0.01%を含有するアルミニウム材料よりなる鋳塊を、圧
延して電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を製造する
工程において、該工程中該アルミニウム材料が200℃以
上の温度に加熱されないことを特徴とする電解コンデン
サ電極用アルミニウム箔の製造方法に関するものであ
る。 本発明で使用するアルミニウム材料は、Al純度が99.9
%以上である。Al純度が99.9%未満であると、不純物が
あまりにも多すぎ、鋳塊を作成した時点で不純物による
析出物が生じる。そして、この析出物はそのまま残り、
電極箔作成の際のエッチング時に過溶解を起こさせる原
因となるため、好ましくない。 不純物であるFe及びSiは、各々アルミニウム材料中に
0.001〜0.05%含有されている。Fe及びSiを0.001%未満
にするには、特別な精製工程を経てアルミニウム材料を
得る必要があり、アルミニウム材料が高価になるため、
好ましくない。また、Fe及びSiが0.05%を超えると、不
純物としては量が多すぎて、鋳塊を作成した時点で析出
物が生じる恐れがあるため、好ましくない。 本発明においては、アルミニウム材料中にCuが添加さ
れていてもよい。Cuは、得られた電解コンデンサ電極用
アルミニウム箔のエッチング特性を改良するため、特に
エッチング時間を短縮するためのものである。Cuを添加
する場合は、0.001〜0.01%アルミニウム材料中に添加
する。Cuが0.001%未満であると、エッチング特性が十
分に改良されないため、好ましくない。また、Cuが0.01
%を超えると、エッチング時に過溶解が生じる恐れがあ
るため、好ましくない。 本発明に使用するアルミニウム材料には、不可避的に
他の不純物が含まれていることもある。例えば、MgやZn
等が含まれていることがある。なお、本発明において%
と表記してあるのは、すべて重量%のことである。 このアルミニウム材料を用いて、従来公知の方法で鋳
塊を作成する。このようにして得られた鋳塊には、Feや
Si等の不純物が固溶状態で存在しており、析出物として
の形態での存在は非常に少ないものである。但し、この
固溶状態は、平衡固溶限以上の量が固溶しており、過飽
和における固溶状態である。 この鋳塊を、200℃以上の温度に加熱されるような状
態に置くことなく、圧延して電解コンデンサ電極用アル
ミニウム箔を得る。即ち、従来のアルミニウム製造工程
で採用している均熱処理工程や熱間圧延工程を経ること
なく、主として冷間圧延のみで電解コンデンサ電極用ア
ルミニウム箔を得るのである。従って、鋳塊からアルミ
ニウム箔に到るまで、アルミニウム材料は、200℃以上
に加熱されることはないのである。 鋳塊を均熱処理したり、アルミニウム板を熱間圧延し
たり、或いは中間焼鈍や仕上焼鈍を行って、アルミニウ
ム材料を200℃以上に加熱すると、過飽和の状態で固溶
しているFeやSi等の不純物が、Al・Fe・Si又はAl3Fe等
の金属間化合物として析出してくる。そして、得られた
電解コンデンサ電極用アルミニウム箔には析出物が多量
に存在し、エッチング時に過溶解を起こし、高い静電容
量の電極箔が得られなくなるため、好ましくない。 以上の方法によって得られた電解コンデンサ電極用ア
ルミニウム箔を、従来公知の方法によってエッチング処
理し、電解コンデンサ電極箔が得られるのである。
【実施例】
実施例1 Fe0.0037%,Si0.0044%,残部Alよりなるアルミニウ
ム地金を用いて、鋳塊を作成し、この鋳塊に常温で冷間
圧延を繰り返し、厚さ90μの電解コンデンサ電極用アル
ミニウム箔を得た。 この電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を、56℃の
エッチング溶液(3.4%塩酸と0.5%蓚酸の混合水溶液)
中に浸漬し、交流電流0.2A/cm2を与えながら、6分間エ
ッチングした。エッチング後、アルミニウム箔を70℃の
化成溶液(8%硼酸水溶液)に浸漬して80Vで化成した
後、キャパシタンスメータを用いて、静電容量を測定し
た。その結果、静電容量は、5.2μF/cm2であった。 実施例2 Fe0.0055%,Si0.0070%,残部Alよりなるアルミニウ
ム地金を用いて、鋳塊を作成し、この鋳塊に常温で冷間
圧延を繰り返し、厚さ90μの電解コンデンサ電極用アル
ミニウム箔を得た。 この電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を実施例1
と同一の条件でエッチングし、静電容量を測定したとこ
ろ、4.8μF/cm2であった。 実施例3 Fe0.0040%,Si0.0048%,Cu0.0030%,残部Alよりなる
アルミニウム地金を用いて、鋳塊を作成し、この鋳塊に
常温で冷間圧延を繰り返し、厚さ90μの電解コンデンサ
電極用アルミニウム箔を得た。 この電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を実施例1
と同一の条件でエッチングし、静電容量を測定したとこ
ろ、5.1μF/cm2であった。 比較例1 実施例1で用いた鋳塊を、600℃で5時間均熱処理
し、更に温度500℃で熱間圧延し、その後冷間圧延して
厚さ90μの電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得
た。 この電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を実施例1
と同一の条件でエッチングし、静電容量を測定したとこ
ろ、3.9μF/cm2であった。 比較例2 実施例2で用いた鋳塊を、比較例1と同一の条件で均
熱処理,熱間圧延,冷間圧延して厚さ90μの電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム箔を得た。 この電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を実施例1
と同一の条件でエッチングし、静電容量を測定したとこ
ろ、3.7μF/cm2であった。 比較例3 実施例3で用いた鋳塊を、比較例1と同一の条件で均
熱処理,熱間圧延,冷間圧延して厚さ90μの電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム箔を得た。 この電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を実施例1
と同一の条件でエッチングし、静電容量を測定したとこ
ろ、4.2μF/cm2であった。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電解コンデンサ電
極用アルミニウム箔の製造方法は、従来公知のアルミニ
ウム箔の製造方法とは異なり、アルミニウム材料が200
℃以上の温度に加熱されない方法、即ち鋳塊を均熱処理
したり或いはアルミニウム板を熱間圧延しない方法であ
る。この方法により、原材料として使用するアルミニウ
ム中にFeやSi等の不純物が比較的多く含まれていても、
得られた電解コンデンサ電極用アルミニウム箔中には不
純物の析出が少ない。従って、この電解コンデンサ電極
用アルミニウム箔をエッチング処理した場合、過溶解が
防止でき、ひいては静電容量の高い電極箔が得られると
いう効果を奏するものである。 また、この方法の場合、不純物が比較的多く含まれて
いる廉価なアルミニウムを用いて、高い静電容量の電極
箔が得られるため、高性能の電極箔が廉価に提供しうる
という効果も奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22F 1/00 C22F 1/04 H01G 9/055

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al純度が99.9%以上で且つFe0.001〜0.05
    %及びSi0.001〜0.05%を含有するアルミニウム材料よ
    りなる鋳塊を、圧延して電解コンデンサ電極用アルミニ
    ウム箔を製造する工程において、該工程中該アルミニウ
    ム材料が200℃以上の温度に加熱されないことを特徴と
    する電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法。
  2. 【請求項2】Al純度が99.9%以上で且つFe0.001〜0.05
    %,Si0.001〜0.05%及びCu0.001〜0.01%を含有するア
    ルミニウム材料よりなる鋳塊を、圧延して電解コンデン
    サ電極用アルミニウム箔を製造する工程において、該工
    程中該アルミニウム材料が200℃以上の温度に加熱され
    ないことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウ
    ム箔の製造方法。
JP30392389A 1989-11-22 1989-11-22 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 Expired - Fee Related JP3143904B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30392389A JP3143904B2 (ja) 1989-11-22 1989-11-22 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30392389A JP3143904B2 (ja) 1989-11-22 1989-11-22 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03166344A JPH03166344A (ja) 1991-07-18
JP3143904B2 true JP3143904B2 (ja) 2001-03-07

Family

ID=17926905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30392389A Expired - Fee Related JP3143904B2 (ja) 1989-11-22 1989-11-22 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3143904B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1940571B1 (en) 2005-10-28 2016-02-24 Novelis, Inc. Homogenization and heat-treatment of cast aluminium alloy

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03166344A (ja) 1991-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4164434A (en) Aluminum alloy capacitor foil and method of making
US4166755A (en) Aluminum alloy capacitor foil and method of making
JP4576001B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔
JP3143904B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法
JP3308456B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法
JP2970852B2 (ja) 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法
JP2651931B2 (ja) 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔及びその製造方法
JP4060493B2 (ja) 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法
JP2803762B2 (ja) 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法
JP3203665B2 (ja) 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔の製造方法
JP2826590B2 (ja) 電解コンデンサ陽極用アルミニウム合金箔の製造方法
EP0049115B1 (en) Aluminium alloy foil for cathode of electrolytic capacitors
JP5396156B2 (ja) 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔及びその製造方法
JPS6059982B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法
JPH04176847A (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法
JP3203666B2 (ja) 電解コンデンサ陽極用アルミニウム合金箔の製造方法
JP3244131B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔及びその製造方法
JP3085541B2 (ja) 電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔の製造方法
JP3159436B2 (ja) 電解コンデンサ陰極用アルミニウム箔の製造方法
JP3355529B2 (ja) 電解コンデンサ用アルミニウム合金箔の製造方法
JPH0567695B2 (ja)
JPS6063359A (ja) 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔の製造方法
JP2709406B2 (ja) 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔及びその製造方法
JP3496160B2 (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔の製造方法
JP2001155970A (ja) 電解コンデンサ電極用アルミニウム材およびアルミニウム箔、ならびにアルミニウム箔の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090105

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090105

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090105

Year of fee payment: 8

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370