JP3143137B2 - 急硬材の凝結調整剤 - Google Patents
急硬材の凝結調整剤Info
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Description
ッコウを含有した急硬材の凝結調整剤に関する。
・建材分野を中心とする床材、防水材、接着材、化粧仕
上げ材、補修材、防食材、舗装材、止水材、セメント製
品、及び耐火物等が考えられる。
凝結調整剤としては、リン酸、カルボン酸、及びリグニ
ンスルホン酸又はそれらの塩類等の薬剤が使用されてい
たが、少量添加で十分な遅延硬化が得られる反面、少量
添加のためセメントへの均一な分散が難しく部分的な効
果しか得られないという課題があった(特公平2-6205号
公報、特公平2-15508号公報、及び特公平2-12914号公報
等)。
るアルミナセメントに、さらに凝結調整剤を添加する場
合、凝結調整剤の種類によっては、促進作用を有した
り、遅延効果が強すぎるなどの課題が発生し効果の制御
が非常に難しかった。
々検討を加えた結果、アルミナセメントとセッコウを含
有した急硬材に特定の凝結調整剤を添加することによっ
て凝結調整剤の分散性が良く、遅延調整が容易になり、
さらに薬剤から成る凝結調整剤を添加してもその効果が
十分に発揮できるという知見を得て本発明を完成するに
至った。
カルボン酸類、炭酸カリウム、及びポリマ−からなり、
炭酸カリウムがオキシカルボン酸類100重量部に対して5
0〜500重量部であり、ポリマーがオキシカルボン酸類10
0重量部に対して50〜500重量部であることを特徴とす
る、アルミナセメントとセッコウを含有した急硬材の凝
結調整剤であり、さらに、アルミナセメントとセッコウ
を配合したアルミナセメント組成物である。
ミナ源としてポーキサイト、高アルミナ質及び精製アル
ミナ等、カルシア源として石灰石や生石灰などを使用し
たもので、生成物中のCaO・Al2O3が主成分になるよう調
合し、電気炉、反射炉、平炉及びロータリーキルン等
で、溶融又は焼成したセメントクリンカーを粉砕したも
のである。アルミナセメントは、CaO・Al2O3を主鉱物成
分として含み、その他、12CaO・7Al2O3、CaO・2Al2O3、 3C
aO・5Al2O3、5CaO・3Al2O3、及び2CaO・Al2O3・SiO2等の鉱
物成分を含有するものであり、その他の成分として、α
-Al2O3、4CaO・Al2O3・Fe2O3、及びCaO・TiO2等を含有して
いるものも挙げられ、市販品としては、電気化学工業社
製商品名「アルミナセメント2号」、「アルミナセメント
1号」、「アルミナセメント1号NEO」、「アルミナセメン
ト1号D」、「ハイアルミナセメント」、「ハイアルミナセ
メントNEO」、「ハイアルミナセメントD」、「ハイアルミナ
セメント#80」、「ハイアルミナセメントF」、「ハイアルミ
ナセメントスーパー」、「ハイアルミナセメントスーパー
2」、「ハイアルミナセメントスーパー90」、「ハイアルミ
ナセメントスーパーG」、及び「ハイアルミナセメントス
ーパーF」、アルコア社製商品名「CA-14」、「CA-15」、「CA-
25」、「CA-25タイプC」、及び「CA-25タイプG」、ラファー
ジュ製商品名「セカール80」、「セカール70」、「セカール7
1」、「セカール50」、「セカール51」、「セカール41」、及び
「シマンフォンジュ」、日本セメント社製商品名「1号」や
「2号」並びに旭硝子社製商品名「1号」や「フオンジュ」等
が使用可能である。
性を向上するもので、二水セッコウ(CaSO4・2H2O)、半水
セッコウ(α・CaSO4・1/2H2Oやβ・CaSO4・1/2H2O)、II型無
水セッコウ(IICaSO4)、及びIII型無水セッコウ(IIIαCa
SO4やIIIβCaSO4)等が使用できる。天然には、透セッコ
ウ(selenite)や電花セッコウ(alabaster)などがあり、
化学セッコウも使用できる。これらのうち、II型無水セ
ッコウの使用が急硬性の面で好ましい。セッコウのブレ
ーン比表面積は4,000cm2/g以上が好ましく、6,000cm2/g
以上が強度発現性の面で好ましい。
ッコウを併用して急硬材とする。この急硬材は、ポルト
ランドセメントと併用することが可能である。
トとの組み合せによって、急硬性や強度発現性に優れた
特性を得ることができるもので、JIS R 5210やASTM C-1
50に記載された、主なポルトランドセメントが使用可能
である。例えば、普通、早強、超早強、中庸熱、耐硫酸
塩及び白色等の各種ポルトランドセメントの使用が可能
である。
セメントとセッコウを含有した急硬材の凝結調整剤であ
り、オキシカルボン酸類、炭酸カリウム、及びポリマ−
からなる配合物で、急硬化材の流動性の低下を防止し、
急硬材の硬化に必要な可使時間を確保する目的で添加さ
れるものである。そして、その効果は,これらの併用に
より有効的に発揮されるものである。
石酸、グルコン酸、及びクエン酸、もしくはそれらのア
ルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩等を挙げることが
できる。ここでアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩
とは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、及びカル
シウム等である。これらのうち特に好ましいものは、グ
ルコン酸やクエン酸又はその塩類である。
K 8615-72などの市販のものが使用できる。炭酸カリウ
ムの使用量は、オキシカルボン酸類100重量部に対し
て、50〜500重量部である。50重量部未満では十分な作
業性が得られず、逆に、500重量部を越えると、硬化が
遅れ、強度や耐久性が悪くなる傾向がある。
ィスパージョン、再乳化形粉末樹脂、水溶性ポリマー、
及び液状ポリマー等が使用でき、通常の市販品の使用が
可能である。ポリマーの具体例としては、天然ゴムラテ
ックス(NR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレンブタジエ
ンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、
メタクリル酸メチルブタンジエンゴム(MBR)、及びブタ
ジエンゴム(BR)等の合成ゴムラテックス、ポリアクリル
酸エステル(PAE)、ポリ酢酸ビニル(PVAC)、塩化ビニリ
デン塩化ビニル(PVDC)、ポリプロピオン酸ビニル(PV
P)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、及びポリプロピレン(P
P)等の熱可塑性樹脂エマルジョン、エポキシ樹脂などの
熱硬化性樹脂エマルジョン、アスファルト、ゴムアスフ
ァルト、及びパラフィンなどの歴青質エマルジョン、混
合ラテックスや混合エマルジョンなどの混合ディスパー
ジョン、エチレン酢酸ビニル(EVA)、酢酸ビニルビニル
バーサテート(VAVeoVA)などの再乳化形粉末樹脂、セル
ロース誘導体、ポリビニルアルコール(PVA、ポバー
ル)、ポリアクリル酸塩、フルフリルアルコールなどの
水溶性ポリマー、不飽和ポリエステル、エポキシなどの
液状ポリマー等が使用可能である。ポリマーの使用量
は、オキシカルボン酸類100重量部に対して、50〜500重
量部である。50重量部未満では、十分な作業性が得られ
ず、逆に、500重量部を越えると硬化が遅れ、強度や耐
久性が悪くなる傾向がある。
類、炭酸カリウム、及びポリマーを併用して凝結調整剤
とする。凝結調整剤の使用量は,アルミナセメントとセ
ッコウを含有した急硬材100重量部に対して、1.0〜10重
量部が好ましい。1.0重量部未満では、十分な作業性が
得られず、逆に10重量部を越えると、硬化が遅れる傾向
がある。特に、オキシカルボン酸類が0.1〜1.0重量部と
炭酸カリウムが1.0〜2.0重量部の組み合わせの場合、よ
り効果がある。
の特性を失わない範囲において、例えば、顔料、分散
剤、充填剤、消泡剤及び繊維等を適宜併用することも可
能である。
ではなく、一般に使用される方法が用いられる。
ことによって,アルミナセメントとセッコウを含有した
急硬材の速硬性,早強性に優れ,且つ流動性及び作業性
に富む材料が得られる。
ルが得られる原因の一つは、ポリマーの硬化速度とセメ
ントの水和反応速度のバランスが上手に取れていること
が挙げられる。また、さらにモルタルの調整工程で、Ca
O・Al2O3・10H2O、2CaO・Al2 O3・8H2O及び3CaO・Al2O3・6H2O
等の水和物が生成し、ポルトランドセメント、超速硬セ
メント及びセッコウの存在下では3CaO・Al2O3・3CaSO4・32
H2O(エトリンガイト)が生成するためと推察される。即
ち、CaO・Al2O3・10H2Oや2CaO・Al2O3・8H2Oは板状結晶であ
り、3CaO・Al2O3・6H2Oは立方状結晶であり、3CaO・Al2O3・
3CaSO4・32H2Oは針状結晶である。そして、これらの水和
物と骨材との間隙にポリマーフィルムが形成され、その
ためセメントの水和とポリマー相形成が同時に進行し、
網状構造をもつ一体化したマトリックス相を生成し、弾
性、急硬性、付着力及び強度に優れ、収縮、クラック及
びヒビ割れの発生が著しく少なくなるものと考えられ
る。
る。
で、モルタルミキサーにて3分間混練し、セメントモル
タルを調整し、硬化時間、フロー値、及び圧縮強度を測
定した。結果を表1に併記する。
ローテーブル板上の中央にフローコーンを置き、ポリマ
ーセメントモルタルをこのフローコーンに詰め、つぎに
フローコーンを上方に取り去り、セメントモルタルの広
がりを測定する。広がりの測定は、まず、最長と認めら
れる径と、これに直角の径の二方向を測定し、その平均
値をmm単位で表わし、これをフロー値とした。また、混
練後3分、30分、及び60分で経時フロ−値を測定した。 2.硬化時間 セメントモルタルをポリビーカーに入れ、これを断熱容
器に入れ、測温抵抗体を差し込み、記録計により発熱曲
線を測定し、混練を開始してから発熱曲線がピークにな
るまでの時間を硬化時間とした。 3.圧縮強度 セメントモルタルを40×40×160mmの大きさに成形し、
供試体とした。材令28日で、圧縮試験機を使用して圧縮
強度を測定した。供試体は20℃の恒温室内にて養生し
た。
った。結果を表2に併記する。
った。結果を表3に併記する。
って,アルミナセメントとセッコウを含有した急硬材を
使用する際に、従来のものに比較して、硬化時間が速
く、急硬性、作業性、及び圧縮強度に優れた特性が得れ
るようになった。従って、土木、建材分野を中心に床
材、防水材、接着材、化粧仕上げ材、補修材、防食材、
舗装材、止水材、セメント製品、及び耐火物等へ使用す
ることが可能となった。
Claims (2)
- 【請求項1】 オキシカルボン酸類、炭酸カリウム、及
びポリマ−からなり、炭酸カリウムがオキシカルボン酸
類100重量部に対して50〜500重量部であり、ポリマーが
オキシカルボン酸類100重量部に対して50〜500重量部で
あることを特徴とする、アルミナセメントとセッコウを
含有した急硬材の凝結調整剤。 - 【請求項2】 アルミナセメント、セッコウと、請求項
1記載の凝結調整剤を含有したアルミナセメント組成
物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10505291A JP3143137B2 (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | 急硬材の凝結調整剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10505291A JP3143137B2 (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | 急硬材の凝結調整剤 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04317449A JPH04317449A (ja) | 1992-11-09 |
JP3143137B2 true JP3143137B2 (ja) | 2001-03-07 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10505291A Expired - Fee Related JP3143137B2 (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | 急硬材の凝結調整剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3143137B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101545170B1 (ko) * | 2015-04-02 | 2015-08-19 | 주식회사 이레하이테크이앤씨 | 폴리머 개질 조강형 시멘트 콘크리트 조성물 및 이를 이용한 콘크리트 구조물의 보수공법 |
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JPH0811701B2 (ja) * | 1993-03-16 | 1996-02-07 | 恒和化学工業株式会社 | 耐火被覆材 |
JP5164201B2 (ja) * | 2007-12-05 | 2013-03-21 | 太平洋マテリアル株式会社 | 低温用軽量モルタル |
-
1991
- 1991-04-11 JP JP10505291A patent/JP3143137B2/ja not_active Expired - Fee Related
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