JP3142819B2 - 屋根架構の構築方法 - Google Patents

屋根架構の構築方法

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JP3142819B2
JP3142819B2 JP10210789A JP21078998A JP3142819B2 JP 3142819 B2 JP3142819 B2 JP 3142819B2 JP 10210789 A JP10210789 A JP 10210789A JP 21078998 A JP21078998 A JP 21078998A JP 3142819 B2 JP3142819 B2 JP 3142819B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は下部構造上に構築
され、下部構造上空を覆う屋根架構を構築する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】下部構
造上に、その上空を覆う形で構築される、例えば競技場
の屋根架構は従来、下部構造上、あるいは地上に多数の
揚重装置(クレーンやリフトアップ装置等)とサポート
を設置し、屋根架構の全体を複数に分割した形のユニッ
トブロックを地上で構築する毎に、このユニットブロッ
クを揚重装置により上昇させ、サポート上でユニットブ
ロック同士を互いに連結することにより構築されている
が、仮設部材数が多いため、仮設工事に多くの時間が割
かれることになり、工期が長引く傾向にある。
【0003】屋根架構の大部分を地上で構築した後に一
括して引き上げる方法もあるが、屋根架構全体の均衡を
保持することが難しくなる他、能力の大きい揚重装置が
必要になるため、コスト高になる問題がある。
【0004】この発明は上記背景より、揚重装置やサポ
ートの必要数を削減し、工期の短縮を図る構築方法を提
案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】屋根架構は請求項1,2
に記載のように、下部構造の両側に両端が水平軸回りに
回転自在に連結され、下部構造上に構築されるメインア
ーチと、下部構造の周辺とメインアーチ間に架設され、
メインアーチを下部構造の周辺に支持させるサブビーム
を基本骨組とし、請求項6に記載のように下部構造上で
一方向に対向する場合もある。
【0006】請求項1ではメインアーチの両端を下部構
造の両側に回転自在に連結し、寝かせた状態でメインア
ーチを全長に亘って構築し、メインアーチを起立させた
後、下部構造の周辺とメインアーチ間にサブビームを架
設することにより、下部構造上や地上への揚重装置とサ
ポートの設置数を削減し、仮設工事に要する時間を削減
し、工期の短縮を図る。
【0007】この場合、メインアーチの両端が下部構造
の両側に回転自在に連結され、移動を拘束されているこ
とから、クレーン等を用いてメインアーチを単純に吊り
上げるのみでメインアーチの起立が行え、メインアーチ
と下部構造の周辺間にサブビームを吊り込むことで屋根
架構の構築が行えるため、多数の揚重装置を必要とせ
ず、サポートの設置も要さない。
【0008】請求項2ではメインアーチの両端を下部構
造の両側に回転自在に連結し、寝かせた状態でメインア
ーチを全長に亘って構築した後、メインアーチを支持し
たまま一定角度起立させる毎に、サブビームの構成材を
メインアーチに接続する側から順次継ぎ足しながらサブ
ビームを下部構造の周辺寄りへ移動させる作業を繰り返
し、屋根架構を下部構造上に架設することにより、下部
構造上や地上への揚重装置とサポートの設置数を削減
し、仮設工事に要する時間を削減し、工期の短縮を図
る。
【0009】サブビームの構成材はメインアーチが一定
角度だけ起立させられる毎に下部構造の周辺側へ向かっ
て継ぎ足され、構成材の継ぎ足しに伴い、継ぎ足し側の
端部が下部構造の周辺側へ移動させられる。サブビーム
は端部の下部構造周辺側への継ぎ足しと移動と共に、起
立した状態から次第に寝た状態へ移行し、サブビーム全
体の構築が終了した後、下部構造の周辺に連結される。
【0010】メインアーチの支持と起立は請求項3に記
載のようにメインアーチを吊持するクレーンにより、も
しくは請求項4に記載のようにメインアーチを押し上げ
るジャッキにより、または請求項5に記載のようにクレ
ーンとジャッキの併用により行われる他、請求項6のよ
うにメインアーチが下部構造上で対向する場合は請求項
7に記載のように対向するメインアーチ間に張架され、
両メインアーチを互いに引き寄せるワイヤにより、ある
いは請求項8乃至請求項10に記載のようにクレーンとジ
ャッキの少なくともいずれか一方によりサブビームを一
定の長さまで構築した後、対向するメインアーチ間に張
架され、両メインアーチを互いに引き寄せるワイヤによ
り行われる。
【0011】クレーンはメインアーチを吊持することで
メインアーチを起立させながら、サブビームをその構築
と共に下部構造の周辺側へ誘導する。ジャッキは下部構
造上でメインアーチとサブビームを押し上げることでメ
インアーチの起立とサブビームの下部構造周辺側への移
動を行う。ワイヤはウィンチ等により巻き取られる際の
張力によって対向するメインアーチを互いに引き寄せな
がら、メインアーチの起立を行い、サブビームの構築に
伴う下部構造周辺側への移動を補助する。
【0012】ワイヤの巻き取りによってメインアーチの
起立を行う請求項7乃至請求項10では対向する両メイン
アーチの起立が同時に行われるため、屋根架構架設の効
率が向上し、工期の一層の短縮が可能になる。
【0013】請求項2、請求項6においてもメインアー
チの起立とサブビームの構築はメインアーチの両端が下
部構造の両側に回転自在に連結され、移動を拘束された
状態で行われるため、クレーンやジャッキ等の揚重装置
はサブビームの架設位置に設置されれば足りることにな
り、揚重装置の設置数は屋根架構全体の内、主要箇所の
必要最小数に抑えられる。ワイヤを用いる場合も、ワイ
ヤがクレーンやジャッキの揚重能力と同等の張力を持て
ば、揚重装置の設置数と同程度の使用本数で足りる。
【0014】またメインアーチが寝た状態からサブビー
ムの継ぎ足しが開始されることで、サブビームの構成材
は下部構造側から継ぎ足され、サブビームは常に下部構
造に着地した状態に置かれるため、サブビームの構築時
とメインアーチの起立時にはサブビームがメインアーチ
とサブビームを含めた屋根架構のサポート、もしくは足
場を兼ねることになり、別途サポートや足場を設置する
必要がなくなる。この結果、仮設部材の使用数が削減さ
れ、仮設工事に要する時間が短縮される分、工期の短縮
が図られる。
【0015】サブビームが屋根架構のサポートを兼ねる
ことによりまた、メインアーチの起立時の屋根架構全体
の均衡が保持され、形態の安定性が確保される。
【0016】
【発明の実施の形態】請求項1の発明は図1〜図3に示
すように下部構造1に両端が水平軸31,31回りに回転自
在に連結され、下部構造1上に構築されるメインアーチ
3と、下部構造1とメインアーチ3間に架設され、メイ
ンアーチ3を下部構造1に支持させるサブビーム4を基
本骨組とする屋根架構5を構築する方法である。
【0017】メインアーチ3の両端は下部構造1の、メ
インアーチ3の架設方向両側に固定された両側支持部材
2a,2aに連結され、サブビーム4はメインアーチ3と、
下部構造1の周辺に沿って固定された周辺支持部材2b,
2b間に架設される。
【0018】サブビーム4は平面上、メインアーチ3の
架設方向に間隔を隔て、架設方向に交差する方向に架設
されることから、周辺支持部材2bはメインアーチ3の架
設方向に間隔をおき、同一線上に配列する。
【0019】メインアーチ3が起立した屋根架構5の架
設状態ではメインアーチ3の自重の多くは回転自在に連
結された両端部分において両側支持部材2a,2aに支持さ
れることから、両側支持部材2aと周辺支持部材2bは下部
構造1上に部分的に配置されればよい。
【0020】屋根架構5は、メインアーチ3の両端を両
側支持部材2a,2aに回転自在に連結し、寝かせた状態で
メインアーチ3を全長に亘って構築し、メインアーチ3
を後述のクレーン7やジャッキ13、あるいはワイヤ17、
もしくはリフトアップ装置等を用いて起立させた後、周
辺支持部材2bとメインアーチ3間に、下部構造1上や地
上で予め組み立てられ、構築されたサブビーム4をクレ
ーン7を用いて架設することにより構築される。
【0021】図3−(a) はメインアーチ3を下部構造1
上に寝かせて構築した状態から起立させた場合、(b) は
メインアーチ3を地上に寝かせて構築した状態から起立
させた場合を示す。
【0022】請求項2の発明はメインアーチ3の両端を
下部構造1の両側支持部材2a,2aに回転自在に連結し、
寝かせた状態でメインアーチ3を全長に亘って構築した
後、メインアーチ3を支持したまま一定角度起立させる
毎に、サブビーム4の構成材をメインアーチ3に接続す
る側から順次継ぎ足しながらサブビーム4を下部構造1
の周辺支持部材2b寄りへ移動させる作業を繰り返して屋
根架構5を下部構造1上に架設する方法である。
【0023】請求項2の発明の具体的な方法である請求
項3〜請求項5の発明を図4〜図16により説明する。
【0024】図4〜図20では両側支持部材2aと周辺支持
部材2bが下部構造1の周方向に連続し、平面上、環状に
配置された形のテンションリング2を下部構造1上に構
築した場合を示しているが、上記の通り、屋根架構5は
両側支持部材2aと周辺支持部材2bによって下部構造1に
支持されるため、請求項2、請求項6においても必ずし
も下部構造1上に環状に閉じたテンションリング2を構
築する必要はない。
【0025】以下では下部構造1上にテンションリング
2を構築した場合について説明する。
【0026】図6,図7にメインアーチ3の端部とテン
ションリング2との連結例を示す。図6は図4の鎖線円
部分の詳細を、図7はその縦断面を示す。メインアーチ
3とテンションリング2の連結箇所はメインアーチ3の
構築開始時から起立終了までは水平軸31,31の回りに回
転自在に、且つメインアーチ3がテンションリング2に
干渉しないように連結され、起立終了後、すなわち屋根
架構5の完成後にはメインアーチ3がテンションリング
2に対して回転を生じないよう、メインアーチ3とテン
ションリング2間に連結材6が架設され、両者が剛に接
合される。
【0027】請求項3は図8〜図11に示すようにメイン
アーチ3をクレーン7により上方から吊持したまま、メ
インアーチ3を一定角度起立させる毎に、テンションリ
ング2の内周側においてサブビーム4の構成材をメイン
アーチ3に接続する側から順次継ぎ足す作業と、サブビ
ーム4の継ぎ足し側をテンションリング2の外周側へ移
動させる作業を繰り返す方法である。図8〜図11は図4
のx−x線位置の断面を示している。
【0028】クレーン7はメインアーチ3の中央の一箇
所、もしくはサブビーム4が接続する複数箇所に設置さ
れる。
【0029】メインアーチ3とテンションリング2間に
架設されるサブビーム4は上記の通り、メインアーチ3
に接続する側から順次構築されると共に、テンションリ
ング2の外周側へ移動し、図11に示すように全長に亘っ
て構築された後にテンションリング2の外周に連結材6
によって連結される。
【0030】サブビーム4をテンションリング2に連結
する際には、メインアーチ3とサブビーム4間につなぎ
材8が架設されることで、メインアーチ3とサブビーム
4が互いに回転しない状態に連結され、メインアーチ3
とテンションリング2間へのサブビーム4の架設が終了
するが、サブビーム4をテンションリング2の外周に連
結するまでの間、クレーン7を用いる場合のようにつな
ぎ材8に無理な力を加える可能性がある場合はサブビー
ム4の完成後につなぎ材8が架設され、そうでない場合
は図8〜図10に鎖線で示すように予め架設される。
【0031】サブビーム4は構築開始時にはテンション
リング2の内周寄りに位置し、継ぎ足しと共にテンショ
ンリング2の外周側へ移動することから、下部構造1上
には継ぎ足しと共にサブビーム4をテンションリング2
の外周側へ移動させるためのレール9が敷設され、レー
ル9上にサブビーム4を構築するためと、構築されたサ
ブビーム4を支持するための架台10がレール9に沿って
移動自在に設置される。架台10はレール9上を走行する
台車11上に設置される。
【0032】サブビーム4はその端部がテンションリン
グ2の外周側へ移動すると共に、起立した状態から次第
に寝た状態へ移行するため、架台10と台車11間には架台
10の転倒防止のための、長さ調整可能なサポート12が架
設される。
【0033】図8以降ではメインアーチ2を寝かせて構
築した状態から徐々に起こして下部構造1上に架設する
場合を示す。この場合、メインアーチ3はその起立の過
程を示す図8〜図11のようにクレーン7により一定高さ
上昇させられ、サブビーム4の構成材が継ぎ足され、サ
ブビーム4がテンションリング2の外周側へ移動する毎
に、水平軸31,31の回りに回転し、次第にテンションリ
ング2の内周寄りへ起立していく。
【0034】請求項4は図12〜図15に示すように請求項
3のクレーン7に代わり、下部構造1上に設置されるジ
ャッキ13と補助ジャッキ15によりメインアーチ3及びサ
ブビーム4の上昇と、サブビーム4のテンションリング
2の外周側への移動を行う方法である。ジャッキ13と補
助ジャッキ15はサブビーム4の構成材の継ぎ足し位置に
設置される。
【0035】下部構造1上にレール9が敷設されること
と、レール9上に架台10、もしくは継ぎ足し毎にサブビ
ーム4の下端を固定する据付け台14がレール9に沿って
走行自在に設置されることは請求項3の場合と同様であ
る。架台10や据付け台14は台車11上に設置される。
【0036】サブビーム4とメインアーチ3を押し上げ
るジャッキ13は台車11とサブビーム4間に架設され、サ
ブビーム4とメインアーチ3を押し上げてサブビーム4
の下端を据付け台14から浮き上がらせる。
【0037】サブビーム4の構成材の継ぎ足しは、サブ
ビーム4とメインアーチ3を一定高さ上昇させ、サブビ
ーム4の下端が据付け台14から浮き上がった状態で行わ
れ、その状態でサブビーム4の構成材の継ぎ足しが完了
するまでの間、補助ジャッキ15がメインアーチ3とサブ
ビーム4、及び据付け台14と台車11を保持し、安定させ
る。
【0038】補助ジャッキ15はサブビーム4を下部構造
1に支持させるために、下部構造1上に敷設されたレー
ル9とサブビーム4間に架設されるが、サブビーム4の
構成材の継ぎ足しを行う上で、サブビーム4より下側に
位置する補助ジャッキ15のみでは不足する場合には図14
−(b) に示すようにサブビーム4の上側の、サブビーム
4と台車11間に補助ジャッキ15、もしくは保持部材16が
架設される。
【0039】サブビーム4の継ぎ足しが完了する毎に、
補助ジャッキ15はサブビーム4と据付け台14及び台車11
をテンションリング2側へ押し上げ、サブビーム4をテ
ンションリング2の外周側へ移動させる。
【0040】サブビーム4の最後の構成材を残して構成
材の継ぎ足しが完了し、サブビーム4のほとんどが完成
した最終段階では図15に示すようにサブビーム4の端部
はジャッキ13によって据付け台14から持ち上げられ、最
後の構成材が挿入された後にテンションリング2の外周
に連結材6によって連結される。
【0041】図16はジャッキ13によるメインアーチ3の
上昇と、それに伴って行われるサブビーム4の構成材の
継ぎ足し及びサブビーム4の移動と、クレーン7による
メインアーチ3の吊り上げを併用した場合であり、請求
項5の発明の実施状況を示す。
【0042】請求項6の発明はメインアーチ3とサブビ
ーム4からなる屋根架構5が下部構造1上で一方向に対
向して架設される場合の屋根架構5の構築方法であり、
屋根架構5は上記の請求項3乃至請求項5のいずれかの
方法により構築される他、以下の請求項7乃至請求項10
の方法により構築される。
【0043】請求項7は図17〜図19に示すようにメイン
アーチ3の構築後、下部構造1上で対向する両メインア
ーチ3,3間にワイヤ17を張架し、メインアーチ3をワ
イヤ17により支持したまま、ウィンチ19等によりワイヤ
17を巻き取り、両メインアーチ3,3を一定角度起立さ
せる毎に、サブビーム4の構成材をメインアーチ3に接
続する側から順次継ぎ足しながらサブビーム4を下部構
造1の周辺寄りへ移動させる作業を繰り返す方法であ
る。
【0044】ワイヤ17はメインアーチ3,3が対向する
方向に両メインアーチ3,3間に跨って滑車18を介して
張架され、一端はメインアーチ3に接続され、他端は地
上や下部構造1上に設置されるウィンチ19に接続され
る。
【0045】ワイヤ17とウィンチ19は図19に示すように
平面上、メインアーチ3,3が対向する方向に直交する
方向に間隔をおき、均等に配置される。ウィンチ19は巻
き取り力が対向するメインアーチ3,3のいずれか一方
側に偏らないよう、メインアーチ3の架設方向には、交
互に各メインアーチ3側に位置するように設置される。
【0046】メインアーチ3,3は図17,図18に示すよ
うにワイヤ17がウィンチ19に巻き取られることによりテ
ンションリング2に支持された水平軸31,31の回りに回
転しながら、次第に起立し、それと共に下部構造1上で
はサブビーム4の構成材の継ぎ足しが行われ、サブビー
ム4は継ぎ足しと共に次第に寝た状態へ移行する。
【0047】請求項7ではワイヤ17の巻き取りによるメ
インアーチ3の起立とサブビーム4の継ぎ足しに伴い、
徐々にサブビーム4が寝た状態へ移行するため、サブビ
ーム4の継ぎ足し部分をレール9上の台車10上に載せて
おくことで、順次テンションリング2の外周側へ移動さ
せることができるが、図20に示すようにジャッキ13及び
補助ジャッキ15を併用すれば、サブビーム4の構成材の
継ぎ足し作業と、テンションリング2の外周側への移動
作業が補われ、作業能率が上がる。作業時の安全性は下
部構造1とサブビーム4間に控えワイヤ等を架設するこ
とで確保される。
【0048】請求項8乃至請求項10はメインアーチ3の
構築後にメインアーチ3をクレーン7により吊持したま
ま、もしくはメインアーチ3をジャッキ13により下部構
造1に支持させたまま、あるいはメインアーチ3をクレ
ーン7により吊持すると共に、ジャッキ13により下部構
造1に支持させながら、メインアーチ3の一定角度の起
立と、サブビーム4の構成材のメインアーチ3への接続
と、サブビーム4の、下部構造1の周辺寄りへの移動を
行ってサブビーム4を一定の長さまで構築した後、請求
項7の方法により両メインアーチ3,3を起立させると
共に、サブビーム4をテンションリング2の外周側へ継
ぎ足しながら移動させる作業を繰り返す方法である。
【0049】
【発明の効果】請求項1では下部構造に水平軸回りに回
転自在に連結されるメインアーチと、下部構造とメイン
アーチ間に架設されるサブビームを基本骨組とする屋根
架構を構築するに当たり、メインアーチの両端を下部構
造の両側に回転自在に連結し、メインアーチを寝かせた
状態で全長に亘って構築し、メインアーチを起立させた
後、下部構造とメインアーチ間にサブビームを架設する
ため、メインアーチを単純に吊り上げるのみでメインア
ーチを起立させ、メインアーチと下部構造間にサブビー
ムを吊り込むことで屋根架構を構築することができ、多
数の揚重装置を必要とせず、サポートの設置も要さな
い。このため、仮設工事に要する時間が削減され、工期
の短縮が図られる。
【0050】請求項2乃至請求項5では両端を下部構造
の両側に回転自在に連結し、寝かせた状態でメインアー
チを全長に亘って構築した後、メインアーチを支持した
まま一定角度起立させる毎に、サブビームの構成材をメ
インアーチに接続する側から順次継ぎ足しながらサブビ
ームを下部構造の周辺寄りへ移動させる作業を繰り返し
て屋根架構を下部構造上に架設するため、メインアーチ
を支持するクレーンやジャッキ、あるいはワイヤはサブ
ビームの架設位置に設置されれば足り、揚重装置の設置
数が屋根架構全体の内の主要箇所の必要最小数に抑えら
れる。
【0051】またサブビームをメインアーチに接続する
側から構築し、サブビームの構成材を下部構造側から継
ぎ足すことで、サブビームを常に下部構造に着地した状
態に置くことができるため、サブビームの構築時とメイ
ンアーチの起立時にサブビームをメインアーチとサブビ
ームを含めた屋根架構のサポート、もしくは足場として
利用することができ、別途サポートや足場を設置する必
要がなくなる。
【0052】この結果、仮設部材の使用数が削減され、
仮設工事に要する時間が短縮され、工期の短縮が図られ
る。
【0053】サブビームが屋根架構のサポートを兼ねる
ことで、メインアーチ起立時の屋根架構全体の均衡が保
持されるため、形態の安定性が確保される。
【0054】請求項7乃至請求項10ではメインアーチが
下部構造上で対向する場合に、対向するメインアーチ間
に張架され、両メインアーチを互いに引き寄せるワイヤ
を用いてメインアーチの起立を行うため、対向する両メ
インアーチの起立を同時に行うことができ、屋根架構架
設の効率が向上し、工期の一層の短縮が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】下部構造上に部分的に固定される両側及び周辺
支持部材に支持される屋根架構の基本骨組を示した平面
図である。
【図2】図1のy−y線の立面図である。
【図3】(a) ,(b) 共、図1のx−x線断面図である。
【図4】下部構造上に構築されるテンションリングに支
持される屋根架構の基本骨組を示した平面図である。
【図5】図4のx−x線断面図である。
【図6】図4の鎖線円部分の詳細図である。
【図7】図6の縦断面図である。
【図8】請求項3の発明の最初の工程を示した断面図で
ある。
【図9】図8の次の工程を示した断面図である。
【図10】図9の次の工程を示した断面図である。
【図11】屋根架構の完成状態を示した断面図である。
【図12】請求項4の発明の最初の工程を示した断面図
である。
【図13】図10の次の工程を示した断面図である。
【図14】(a) ,(b) 共、図13の次の工程を示した断面
図である。
【図15】屋根架構の完成状態を示した断面図である。
【図16】請求項5の発明の屋根架構構築の様子を示し
た断面図である。
【図17】請求項7の発明の屋根架構構築の様子を示し
た断面図である。
【図18】図17におけるメインアーチとテンションリン
グの関係を示した断面図である。
【図19】図17の平面図である。
【図20】請求項8乃至請求項10の発明の屋根架構構築
の様子を示した断面図である。
【符号の説明】
1……下部構造、2a……両側支持部材、2b……周辺支持
部材、2……テンションリング、3……メインアーチ、
31……水平軸、4……サブビーム、5……屋根架構、6
……連結材、7……クレーン、8……つなぎ材、9……
レール、10……架台、11……台車、12……サポート、13
……ジャッキ、14……据付け台、15……補助ジャッキ、
16……保持部材、17……ワイヤ、18……滑車、19……ウ
ィンチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 智 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式 会社巴コーポレーション内 (72)発明者 田口 猛也 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式 会社巴コーポレーション内 (72)発明者 佐藤 孝 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式 会社巴コーポレーション内 (72)発明者 新藤 昇 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式 会社巴コーポレーション内 (72)発明者 阿川 清二 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (72)発明者 鶴谷 巌 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04G 21/14 E04B 1/32 102 E04B 1/342 E04B 7/08

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部構造の両側に両端が水平軸回りに回
    転自在に連結され、下部構造上に構築されるメインアー
    チと、下部構造の周辺とメインアーチ間に架設され、メ
    インアーチを下部構造の周辺に支持させるサブビームを
    基本骨組とする屋根架構を構築する方法であり、メイン
    アーチの両端を下部構造の両側に回転自在に連結し、メ
    インアーチを寝かせた状態で全長に亘って構築し、メイ
    ンアーチを起立させた後、下部構造の周辺とメインアー
    チ間にサブビームを架設する屋根架構の構築方法。
  2. 【請求項2】 下部構造の両側に両端が水平軸回りに回
    転自在に連結され、下部構造上に構築されるメインアー
    チと、下部構造の周辺とメインアーチ間に架設され、メ
    インアーチを下部構造の周辺に支持させるサブビームを
    基本骨組とする屋根架構を構築する方法であり、メイン
    アーチの両端を下部構造の両側に回転自在に連結し、メ
    インアーチを寝かせた状態で全長に亘って構築した後、
    メインアーチを支持したまま一定角度起立させる毎に、
    サブビームの構成材をメインアーチに接続する側から順
    次継ぎ足しながらサブビームを下部構造の周辺寄りへ移
    動させる作業を繰り返し、屋根架構を下部構造上に架設
    する屋根架構の構築方法。
  3. 【請求項3】 メインアーチの構築後、メインアーチを
    クレーンにより吊持したまま、メインアーチの一定角度
    の起立と、サブビームの構成材のメインアーチへの接続
    と、サブビームの、下部構造の周辺寄りへの移動を行う
    請求項2記載の屋根架構の構築方法。
  4. 【請求項4】 メインアーチの構築後、メインアーチを
    ジャッキにより下部構造に支持させたまま、メインアー
    チの一定角度の起立と、サブビームの構成材のメインア
    ーチへの接続と、サブビームの、下部構造の周辺寄りへ
    の移動を行う請求項2記載の屋根架構の構築方法。
  5. 【請求項5】 メインアーチの構築後、メインアーチを
    クレーンにより吊持すると共に、ジャッキにより下部構
    造に支持させながら、メインアーチの一定角度の起立
    と、サブビームの構成材のメインアーチへの接続と、サ
    ブビームの、下部構造の周辺寄りへの移動を行う請求項
    2記載の屋根架構の構築方法。
  6. 【請求項6】 メインアーチは下部構造上で一方向に対
    向して構築される請求項2記載の屋根架構の構築方法。
  7. 【請求項7】 メインアーチの構築後、下部構造上で対
    向する両メインアーチ間にワイヤを張架し、メインアー
    チをワイヤにより支持したまま、ワイヤを巻き取り、両
    メインアーチを一定角度起立させる毎に、サブビームの
    構成材をメインアーチに接続する側から順次継ぎ足しな
    がらサブビームを下部構造の周辺寄りへ移動させる作業
    を繰り返す請求項6記載の屋根架構の構築方法。
  8. 【請求項8】 メインアーチの構築後、メインアーチを
    クレーンにより吊持したまま、メインアーチの一定角度
    の起立と、サブビームの構成材のメインアーチへの接続
    と、サブビームの、下部構造の周辺寄りへの移動を行っ
    てサブビームを一定の長さまで構築した後、下部構造上
    で対向する両メインアーチ間にワイヤを張架し、メイン
    アーチをワイヤにより支持したまま、ワイヤを巻き取
    り、両メインアーチを一定角度起立させる毎に、サブビ
    ームの構成材をメインアーチに接続する側から順次継ぎ
    足しながらサブビームを下部構造の周辺寄りへ移動させ
    る作業を繰り返す請求項6記載の屋根架構の構築方法。
  9. 【請求項9】 メインアーチの構築後、メインアーチを
    ジャッキにより下部構造に支持させたまま、メインアー
    チの一定角度の起立と、サブビームの構成材のメインア
    ーチへの接続と、サブビームの、下部構造の周辺寄りへ
    の移動を行ってサブビームを一定の長さまで構築した
    後、下部構造上で対向する両メインアーチ間にワイヤを
    張架し、メインアーチをワイヤにより支持したまま、ワ
    イヤを巻き取り、両メインアーチを一定角度起立させる
    毎に、サブビームの構成材をメインアーチに接続する側
    から順次継ぎ足しながらサブビームを下部構造の周辺寄
    りへ移動させる作業を繰り返す請求項6記載の屋根架構
    の構築方法。
  10. 【請求項10】 メインアーチの構築後、メインアーチ
    をクレーンにより吊持すると共に、ジャッキにより下部
    構造に支持させながら、メインアーチの一定角度の起立
    と、サブビームの構成材のメインアーチへの接続と、サ
    ブビームの、下部構造の周辺寄りへの移動を行ってサブ
    ビームを一定の長さまで構築した後、下部構造上で対向
    する両メインアーチ間にワイヤを張架し、メインアーチ
    をワイヤにより支持したまま、ワイヤを巻き取り、両メ
    インアーチを一定角度起立させる毎に、サブビームの構
    成材をメインアーチに接続する側から順次継ぎ足しなが
    らサブビームを下部構造の周辺寄りへ移動させる作業を
    繰り返す請求項6記載の屋根架構の構築方法。
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