本考案は、クレーン遊技装置内に配置されるクレーン遊技装置用景品箱に関する。
昨今、ゲームセンター等の遊技施設には、例えば、特許文献1に記載されたようなクレーン遊技装置が設置されることが多い。
このような一般的なクレーン遊技装置は、三方を透明板で囲まれた景品収納部と、この景品収納部内に設けられた景品把持部と、この景品把持部を景品収納部内で所望位置に移動させるクレーン機構と、景品収納部内に開口した景品排出口とを備えている。
また、景品収納部の下方には、クレーン遊技装置内部の景品排出口から連通する景品受取口と、操作釦及びコイン投入口とが設けられている。
クレーン機構は景品把持部を吊り下げ支持するとともに前後,左右,及び上下の3方向に移動させる。
このような一般的なクレーン遊技装置において、利用者は、操作部の操作釦を操作することにより獲得しようとする景品に対してクレーン機構を動作させて景品把持部が目標とする景品の真上に到着したと思われるとき操作釦の操作を停止させる。
その後、景品把持部は自動的に降下し、ケース底部に到着すると景品把持部が閉じて降下位置の景品を把持する。
そして、景品把持部は景品を把持したまま上昇して景品排出口の上方に移動した後、景品把持部を開いて景品を景品排出口へ落とす。
このようなクレーン遊技装置においては、景品把持部が把持できる程度の大きさ及び形状に成型された景品箱に菓子等が内包されたものを、景品として上述した景品収納部内に配置される。
この景品箱は、軽量であること、制作が容易であること、表面に印刷がし易いこと、及び制作コストが比較的安いこと等の理由から、例えば厚紙で制作される場合が多い。
しかしながら、単に厚紙により制作された景品箱では、破損してしまうことが多かった。具体的には、景品把持部が把持する際に左右方向に変形したり、景品把持部による上方からの加重により変形したりする場合があった。さらに、景品箱が変形した状態で景品把持部に引っかかり、破れてしまう場合もあった。
一方、特許文献2には、両端部を用紙6枚に重合して包装する組み立て式の包装用箱が提案されている。
特開2000−84236号公報
実開平5−58623号公報
しかしながら、特許文献2に記載の包装用箱では、単に、箱の両端部が用紙6枚の重合組み立てとしているので、景品把持部が把持する際に破損してしまう場合があった。
また、箱の両端部に用紙6枚を重合させる構成とすると、その分制作費用が増大するという課題があった。
本考案は、上記課題に鑑みてなされたものであり、比較的安価な制作費用で、景品把持部が把持する際に、変形や破れ等の破損し難いクレーン遊技装置用景品箱を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案に係るクレーン遊技装置用景品箱の第1の特徴は、6以上の偶数の矩形面により形成された多角柱の胴体部と、前記胴体部の両端における一辺にそれぞれ接続され、前記両端の開口部の少なくとも一部を塞ぐ第1の蓋と、前記胴体部の両端における前記一辺と対向する一辺にそれぞれ接続され、前記両端の開口部を塞ぐ第2の蓋と、を備え、前記第1の蓋は、前記胴体部の同一の前記開口部側における前記第2の蓋が接続された一辺を形成する前記矩形面に重なり合う第1の接合部を有し、前記第2の蓋は、前記胴体部の同一の前記開口部側における前記第1の蓋が接続された一辺以外の2辺をそれぞれ形成する前記矩形面にそれぞれ重なり合う第2の接合部を有し、前記胴体部は、前記第2の蓋が接続された一辺に対して両側に隣り合う2辺にそれぞれ支持部を有したことにある。
上記目的を達成するため、本考案に係るクレーン遊技装置用景品箱の第2の特徴は、前記第1の蓋は、前記開口部と略同一の形状を有する多角面と、この多角面に接続された前記第1の接合部とを有することにある。
上記目的を達成するため、本考案に係るクレーン遊技装置用景品箱の第3の特徴は、前記第1の蓋は、矩形の形状を有する矩形面と、この矩形面に接続された前記第1の接合部とを有することを特徴とすることにある。
上記目的を達成するため、本考案に係るクレーン遊技装置用景品箱の第4の特徴は、前記第2の蓋は、前記開口部と略同一の形状を有する多角面と、この多角面に接続された前記第2の接合部とを有することにある。
上記目的を達成するため、本考案に係るクレーン遊技装置用景品箱の第5の特徴は、前記胴体部は、六角柱であることにある。
上記目的を達成するため、本考案に係るクレーン遊技装置用景品箱の第6の特徴は、前記胴体部は、八角柱であることにある。
本考案に係るクレーン遊技装置用景品箱によれば、比較的安価な制作費用で、景品把持部が把持する際に、変形や破れ等の破損を防止することができる。
以下、本考案を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
本考案の実施例1では、クレーン遊技装置に用いられる、六角柱の形状を有し、この六角柱の両端が正六角形の蓋で2重に塞がれたクレーン遊技装置用景品箱を例に挙げて説明する。
図1は、本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱が内部に配置されるクレーン遊技装置の斜視図である。
図1に示すように、クレーン遊技装置100は、三方を透明板で囲まれた景品収納部101と、この景品収納部101内に設けられた景品把持部102a,102bと、この景品把持部102a,102bを景品収納部101内で所望位置に移動させるクレーン機構103と、景品収納部101内の底面に備えられたフロア部104とを備えている。
このフロア部104は、フロアパネルの組み替え式が採用されており、このフロアパネルを組み替えることで、任意の場所に景品排出口104a,104bを備えるようにすることができ、この景品排出口104a,104b以外のフロア部104上に景品を配置することができる。ここで、この景品は、景品把持部102a,102bが把持できる程度の大きさ及び形状に成型された景品箱に、例えば菓子等が内包されたものである。
景品収納部101の下方には、クレーン遊技装置100内部の景品排出口104a,104bからそれぞれ連通する景品受取口105a,105bと、操作釦やコイン投入口等を有する操作部106とが設けられている。
クレーン機構103は、景品把持部102a,102bを吊り下げ支持するとともに前後,左右,及び上下の3方向に移動させる。
なお、クレーン遊技装置100は、図1に示すように、正面に向かって左右対称の構成を有しているので、以下、クレーン遊技装置100の左側部分について説明する。
クレーン遊技装置100において、利用者は、操作部106の操作釦を操作することにより獲得しようとする景品に対してクレーン機構103を動作させて景品把持部102aが目標とする景品の真上に到着したと思われるとき操作釦の操作を停止させる。
その後、景品把持部102aは自動的に降下し、この景品把持部102aがフロア部104に達すると景品把持部102aが閉じて降下位置の景品を把持する。
そして、景品把持部102aは景品を把持したまま上昇して景品排出口104aの上方に移動した後、景品把持部102aを開いて景品を景品排出口104aへ落とす。
このようにして、景品排出口104aに落とされた景品は、この景品排出口104aに連通された景品受取口105aから払い出される。
図2は、クレーン遊技装置100に備えられた景品把持部102aの射視図である。
図2に示すように、景品把持部102aは、キャッチャー102cと、このキャッチャー102cに支持されたアーム102dとを備えている。
景品把持部102aは、このアーム102dがキャッチャー102cによって稼働されることにより、アーム102dの先端部で景品を把持する。
このように、景品把持部102aがアーム102dにより景品を把持する際に、景品の左右方向から力が加わったり、アーム102dにより景品の上方から力が加わったりする場合がある。
そのため、クレーン遊技装置100に用いられる景品を包装する景品箱は、アーム102dによる左右方向からの加重、及び上方からの加重に対して、変形したり、押しつぶされたり、破れたり等の破損することのない強度が必要となる。
図3は、本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱の射視図である。
図3に示すように、本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1は、六角柱である胴体部2と、この胴体部2の一方の端部を塞ぐ第1の蓋3と、この第1の蓋3に重なり合う第2の蓋4と、胴体部2の他方の端部を塞ぐ第1の蓋5と、この第1の蓋5に重なり合う第2の蓋6とを備えている。
本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1は、図3に示した状態、即ち、第1の蓋3,5と、第2の蓋4,6とで胴体部2の両端を塞いた状態で、上述したフロア部104に配置される。
そして、クレーン遊技装置用景品箱1は、図3に示すように、アーム102dによって左右方向からの力PW1、及び上方からの力PW2が加わる場合がある。
図4は、胴体部2の一方の端部に備えられた第1の蓋3と第2の蓋4が開かれた状態における本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1を示した射視図である。
図4に示すように、本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1は、六角柱の胴体部2と、胴体部2の一方の端部、即ち正六角形の開口部200を形成する一辺である辺Aに接続された第1の蓋3と、胴体部2の一方の端部、即ち正六角形の開口部200を形成する一辺である辺Bに接続された第2の蓋4とを備えている。
胴体部2は、六角柱を形成する矩形面2a〜2fと、第2の蓋が接続された辺Bに対して両側に隣り合う2辺にそれぞれ接続された支持部2h,2iとを備えている。
第1の蓋3は、正六角面3aと、接合部3b,3c,3dとを備えている。
そして、第1の蓋3は、辺Aにおいて矩形面2eに対して直角に折れ曲がることにより、正六角形の開口部200の全体を塞ぎ、胴体部2に備えられた支持部2h,2iにより支持される。また、その際、接合部3bは胴体部2を形成する矩形面2bに重なり合い、接合部3cは胴体部2を形成する矩形面2dに重なり合い、接合部3dは胴体部2を形成する矩形面2fに重なり合う。
第2の蓋4は、正六角面4aと、接合部4c,4dとを備えている。
そして、第2の蓋4は、辺Bにおいて矩形面2bに対して直角に折れ曲がることにより、第1の蓋3の全体に重なり合う。また、その際、接合部4cは、胴体部2を形成する矩形面2d及び接合部3cに重なり合い、接合部4dは、胴体部2を形成する矩形面2f及び接合部3dに重なり合う。
このように、本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1は、第1の蓋3と第2の蓋4とが重なり合うことに加え、各接合部が各矩形面に重なり合うことにより、アーム102dによる左右方向からの加重、及び上方からの加重に対して、変形したり、押しつぶされたり、破れる等の破損することのない強度を有することができる。
なお、開口部200の胴体部2における他方の開口部も、同様に、第1の蓋及び第2の蓋を備えている。
図5は、本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1の展開図である。
図5に示すように、本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1は、胴体部2と、第1の蓋3,5と、第2の蓋4,6とを備え、これらを組み立てることにより形成される。
胴体部2は、折り曲げ線E〜Iを介して連設された6枚の矩形面2a〜2fと、矩形面2a,2cの両端に折り曲げ線K〜Nを介してそれぞれ連設された支持部2h〜2kと、矩形面2fに折り曲げ線Jを介して連設された固定部2gとを有している。
第1の蓋3は、矩形面2eの一方の端部に折り曲げ線Aを介して連設された正六角面3aと、この正六角面3aの折り曲げ線Aに平行な折り曲げ線Oを介して連設された接合部3bとを有している。さらに、第1の蓋3は、正六角面3aの2辺に折り曲げ線Q,Rを介してそれぞれ連設された接合部3c,3dとを有している。
第1の蓋5は、矩形面2eの他方の端部に折り曲げ線Cを介して連設された正六角面5aと、この正六角面5aの折り曲げ線Cに平行な折り曲げ線Pを介して連設された接合部5bとを有している。さらに、第1の蓋5は、正六角面5aの2辺に折り曲げ線S,Tを介してそれぞれ連設された接合部5c,5dとを有している。
第2の蓋4は、矩形面2bの一方の端部に折り曲げ線Bを介して連設された正六角面4aと、この正六角面4aの2辺に、折り曲げ線U,Vを介してそれぞれ連設された接合部4c,4dとを有している。
第2の蓋6は、矩形面2bの他方の端部に折り曲げ線Dを介して連設された正六角面6aと、この正六角面6aの2辺に、折り曲げ線W,Xを介してそれぞれ連設された接合部6c,6dとを有している。
クレーン遊技装置用景品箱1を組み立てる際には、まず、胴体部2の矩形面2a〜2fを六角柱となるように折り曲げ線E〜Jを折り曲げ、固定部2gと矩形面2aとを固定する。
次に、胴体部2の接合部2h〜2kをそれぞれ矩形面2a,2cと直角となるように折り曲げ線K〜Nを折り曲げる。
そして、第1の蓋3の正六角面3aが胴体部2の開口部を塞ぐように、折り曲げ線Aを折り曲げ、接合部3b,3c,3dをそれぞれ矩形面2b,2d,2fに重なり合うように折り曲げ線O,Q,Rを折り曲げる。
さらに、第2の蓋4の正六角面4aが正六角面3aに重なり合うように折り曲げ線Bを折り曲げ、接合部4c,4dをそれぞれ矩形面2d,2fに重なり合うように折り曲げ線U,Vを折り曲げる。
胴体部2の他方の端部についても同様に、第1の蓋5の正六角面5aが胴体部2の開口部を塞ぐように、折り曲げ線Cを折り曲げ、接合部5b,5c,5dをそれぞれ矩形面2b,2d,2fに重なり合うように折り曲げ線P,S,Tを折り曲げる。
さらに、第2の蓋6の正六角面6aが正六角面5aに重なり合うように折り曲げ線Dを折り曲げ、接合部6c,6dをそれぞれ矩形面2d,2fに重なり合うように折り曲げ線W,Xを折り曲げる。
このように、図5に示した展開図を用いて、容易に本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1を組み立てることができる。
そして、組み立てられた本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1は、胴体部2の両端に第1の蓋3,5及び第2の蓋4,6を備え、さらに、これら第1の蓋3,5及び第2の蓋4,6を支持する支持部2h〜2kと、各矩形面と重なり合う各接合部とを備える構成であるので、景品把持部102のアーム102dによる左右方向からの力、及び上方からの力が加わった場合においても、変形したり、押しつぶされたり、破れることのない強度を有することができる。
さらに、本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1は、胴体部2の互いに向かい合う矩形面において、少なくとも一方は、接合部が重なり合っている。例えば、互いに対向する矩形面2a及び矩形面2dのうち、矩形面2dには接合部3cと接合部4cとが重なり合い、互いに対向する矩形面2b及び矩形面2eのうち、矩形面2bには接合部3bが重なり合い、互いに対向する矩形面2c及び矩形面2fのうち、矩形面2fには接合部3dと接合部4dとが重なり合っている。
これにより、本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1は、六角柱の全周においてバランスよく強度を有することができる。
本考案の実施例1では、クレーン遊技装置に用いられる、六角柱の形状を有し、この六角柱の両端が正六角形の蓋で2重に塞がれたクレーン遊技装置用景品箱1を例に挙げて説明した。
本考案の実施例2では、クレーン遊技装置に用いられる、六角柱の形状を有し、この六角柱の両端が矩形の蓋と六角形の蓋で塞がれたクレーン遊技装置用景品箱を例に挙げて説明する。
図6は、本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10を示した射視図である。
図6に示すように、本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10は、六角柱の胴体部2と、胴体部2の一方の端部、即ち正六角形の開口部200を形成する一辺である辺Aに接続された第3の蓋7と、胴体部2の一方の端部、即ち正六角形の開口部200を形成する一辺である辺Bに接続された第2の蓋4とを備えている。
ここで、本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10が備える構成のうち、胴体部2と、第2の蓋4,6とはそれぞれ本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1が備えるそれぞれ同一符号が付された構成と同一であるので、説明を省略する。
第3の蓋7は、正六角面7aと、接合部7b,7c,7dとを備えている。
そして、第3の蓋7は、辺Aにおいて矩形面2eに対して直角に折れ曲がることにより、正六角形の開口部200の一部を塞ぎ、胴体部2に備えられた支持部2h,2iにより支持される。また、その際、接合部7bは胴体部2を形成する矩形面2bに重なり合う。
このように、本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10は、第3の蓋7と第2の蓋4とが重なり合うことに加え、各接合部が各矩形面に重なり合うことにより、アーム102dによる左右方向からの加重、及び上方からの加重に対して、変形したり、押しつぶされたり、破れる等の破損することのない強度を有することができる。
なお、開口部200の胴体部2における他方の開口部も、同様に、第3の蓋及び第2の蓋を備えている。
図7は、本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10の展開図である。
図7に示すように、本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10は、胴体部2と、第3の蓋7,8と、第2の蓋4,6とを備え、これらを組み立てることにより形成される。
ここで、本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10が備える構成のうち、胴体部2と、第2の蓋4,6とはそれぞれ本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱1が備えるそれぞれ同一符号が付された構成と同一であるので、説明を省略する。
第3の蓋7は、矩形面2eの一方の端部に折り曲げ線Aを介して連設された矩形面7aと、この矩形面7aの折り曲げ線Aに平行な折り曲げ線Oを介して連設された接合部7bとを有している。
第3の蓋8は、矩形面2eの他方の端部に折り曲げ線Cを介して連設された矩形面8aと、この矩形面8aの折り曲げ線Cに平行な折り曲げ線Pを介して連設された接合部8bとを有している。
そして、クレーン遊技装置用景品箱10を組み立てる際には、まず、胴体部2の矩形面2a〜2fを六角柱となるように折り曲げ線E〜Jを折り曲げ、固定部2gと矩形面2aとを固定する。
次に、胴体部2の接合部2h〜2kをそれぞれ矩形面2a,2cと直角となるように折り曲げ線K〜Nを六角柱の内側に折り曲げる。
そして、第3の蓋7の矩形面7aが胴体部2の開口部を塞ぐように、折り曲げ線Aを折り曲げ、接合部7bを矩形面2bに重なり合うように折り曲げ線Oを折り曲げる。
さらに、第2の蓋4の正六角面4aが矩形面7aに重なり合うように折り曲げ線Bを折り曲げ、接合部4c,4dをそれぞれ矩形面2d,2fに重なり合うように折り曲げ線U,Vを折り曲げる。
胴体部2の他方の端部についても同様に、第3の蓋8の矩形面8aが胴体部2の開口部を塞ぐように、折り曲げ線Cを折り曲げ、接合部8bをそれぞれ矩形面2bに重なり合うように折り曲げ線Pを折り曲げる。
さらに、第2の蓋6の正六角面6aが矩形面8aに重なり合うように折り曲げ線Dを折り曲げ、接合部6c,6dをそれぞれ矩形面2d,2fに重なり合うように折り曲げ線W,Xを折り曲げる。
このように、図7に示した展開図を用いて、容易に本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10を組み立てることができる。
そして、組み立てられた本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10は、胴体部2の両端に第3の蓋7,8及び第2の蓋4,6を備え、さらに、これら第3の蓋7,8及び第2の蓋4,6を支持する支持部2h〜2kと、各矩形面と重なり合う各接合部とを備える構成であるので、景品把持部102のアーム102dによる左右方向からの力、及び上方からの力が加わった場合においても、変形したり、押しつぶされたり、破れることのない強度を有することができる。
さらに、本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10は、胴体部2の互いに向かい合う矩形面において、少なくとも一方は、接合部が重なり合っている。例えば、互いに対向する矩形面2a及び矩形面2dのうち、矩形面2dには接合部4cが重なり合い、互いに対向する矩形面2b及び矩形面2eのうち、矩形面2bには接合部7bが重なり合い、互いに対向する矩形面2c及び矩形面2fのうち、矩形面2fには接合部4dが重なり合っている。
これにより、本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10は、六角柱の全周においてバランスよく強度を有することができる。
さらに、本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱10によれば、胴体部2の両端に、矩形の第3の蓋7,8を備える構成であるので、材料費を低減することで、より制作費用を低減することができる。
本考案の実施例1では、クレーン遊技装置100に用いられる、六角柱の形状を有し、この六角柱の両端が正六角形の蓋で2重に塞がれたクレーン遊技装置用景品箱1を例に挙げて説明した。
本考案の実施例3では、クレーン遊技装置100に用いられる、八角柱の形状を有し、この八角柱の両端が正八角形の蓋で2重に塞がれたクレーン遊技装置用景品箱を例に挙げて説明する。
図8は、本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱の射視図である。
図8に示すように、本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20は、八角柱である胴体部12と、この胴体部12の一方の端部を塞ぐ第5の蓋13と、この第5の蓋13に重なり合う第6の蓋14と、胴体部12の他方の端部を塞ぐ第5の蓋15と、この第5の蓋15に重なり合う第6の蓋16とを備えている。
本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20は、図8に示した状態、即ち、第5の蓋13,15と、第6の蓋14,16とで胴体部12の両端を塞いた状態で、上述したフロア部104に配置される。
そして、クレーン遊技装置用景品箱1は、図8に示すように、アーム102dによって左右方向からの力PW1、及び上方からの力PW2が加わる場合がある。
図9は、胴体部12の一方の端部に備えられた第5の蓋13と第6の蓋14が開かれた状態における本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20を示した射視図である。
図9に示すように、本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20は、八角柱の胴体部12と、胴体部12の一方の端部、即ち正八角形の開口部200を形成する一辺である辺Aに接続された第5の蓋13と、胴体部12の一方の端部、即ち正八角形の開口部200を形成する一辺である辺Bに接続された第6の蓋14とを備えている。
胴体部12は、八角柱を形成する矩形面12a〜12hと、第5の蓋13が接続された辺Aに対して両側に隣り合う2辺にそれぞれ接続された支持部12l,12mと、第6の蓋14が接続された辺Bに対して両側に隣り合う2辺にそれぞれ接続された支持部12j,12kとを備えている。
第5の蓋13は、正八角面13aと、接合部13b,13c,12dとを備えている。
そして、第5の蓋13は、辺Aにおいて矩形面12fに対して直角に折れ曲がることにより、正八角形の開口部300の全体を塞ぎ、胴体部12に備えられた支持部12j,12k,12l,12mにより支持される。また、その際、接合部13bは胴体部12を形成する矩形面12bに重なり合い、接合部13cは胴体部12を形成する矩形面12dに重なり合い、接合部13dは胴体部12を形成する矩形面12hに重なり合う。
第6の蓋14は、正八角面14aと、接合部14c,14dとを備えている。
そして、第6の蓋14は、辺Bにおいて矩形面12bに対して直角に折れ曲がることにより、第5の蓋13の全体に重なり合う。また、その際、接合部14cは、胴体部12を形成する矩形面12h及び接合部13dに重なり合い、接合部14dは、胴体部12を形成する矩形面12d及び接合部13cに重なり合う。
このように、本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20は、第5の蓋13と第6の蓋14とが重なり合うことに加え、各接合部が各矩形面に重なり合うことにより、アーム102dによる左右方向からの加重、及び上方からの加重に対して、変形したり、押しつぶされたり、破れる等の破損することのない強度を有することができる。
なお、開口部200の胴体部12における他方の開口部も、同様に、第5の蓋及び第6の蓋を備えている。
図10は、本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20の展開図である。
図10に示すように、本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20は、胴体部12と、第5の蓋13,15と、第6の蓋14,16とを備え、これらを組み立てることにより形成される。
胴体部12は、折り曲げ線E〜Kを介して連設された8枚の矩形面12a〜12hと、矩形面12a,12c,12e,12gの両端に折り曲げ線M〜Tを介してそれぞれ連設された支持部12j〜12n,12p〜12rと、矩形面12hに折り曲げ線Lを介して連設された固定部12iとを有している。
第5の蓋13は、矩形面12fの一方の端部に折り曲げ線Aを介して連設された正八角面13aと、この正八角面13aの折り曲げ線Aに平行な折り曲げ線Uを介して連設された接合部13bとを有している。さらに、第5の蓋13は、正八角面13aの2辺に折り曲げ線V,Wを介してそれぞれ連設された接合部13c,13dとを有している。
第5の蓋15は、矩形面12fの他方の端部に折り曲げ線Cを介して連設された正八角面15aと、この正八角面15aの折り曲げ線Cに平行な折り曲げ線Xを介して連設された接合部15bとを有している。さらに、第5の蓋15は、正八角面15aの2辺に折り曲げ線Y,Zを介してそれぞれ連設された接合部15c,15dとを有している。
第6の蓋14は、矩形面12bの一方の端部に折り曲げ線Bを介して連設された正八角面14aと、この正八角面14aの他の辺に、折り曲げ線AA,ABを介してそれぞれ連設された接合部14c,14dとを有している。
第6の蓋16は、矩形面12bの他方の端部に折り曲げ線Dを介して連設された正八角面16aと、この正八角面16aの他の辺に、折り曲げ線AC,ADを介してそれぞれ連設された接合部16c,16dとを有している。
クレーン遊技装置用景品箱20を組み立てる際には、まず、胴体部12の矩形面12a〜12hを八角柱となるように折り曲げ線E〜Lを折り曲げ、固定部12iと矩形面12aとを固定する。
次に、胴体部12の支持部12j〜12n,12p〜12rをそれぞれ矩形面12a,2c,12e,12gと直角となるように折り曲げ線M〜Tを八角柱の内側に折り曲げる。
そして、第5の蓋13の正八角面13aが胴体部12の開口部を塞ぐように、折り曲げ線Aを折り曲げ、接合部13b,13c,13dをそれぞれ矩形面12b,12d,12hに重なり合うように折り曲げ線U,V,Wを折り曲げる。
さらに、第6の蓋14の正八角面14aが正八角面13aに重なり合うように折り曲げ線Bを折り曲げ、接合部14c,14dをそれぞれ矩形面12h,12dに重なり合うように折り曲げ線AA,ABを折り曲げる。
胴体部12の他方の端部についても同様に、第5の蓋15の正八角面15aが胴体部12の開口部を塞ぐように、折り曲げ線Cを折り曲げ、接合部15b,15c,15dをそれぞれ矩形面12b,12d,12hに重なり合うように折り曲げ線X,Y,Zを折り曲げる。
さらに、第6の蓋16の正八角面16aが正八角面15aに重なり合うように折り曲げ線Dを折り曲げ、接合部16c,16dをそれぞれ矩形面12h,12dに重なり合うように折り曲げ線AC,ADを折り曲げる。
このように、図10に示した展開図を用いて、容易に本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20を組み立てることができる。
そして、組み立てられた本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20は、胴体部12の両端に第5の蓋13,15及び第6の蓋14,16を備え、さらに、これら第5の蓋13,15及び第6の蓋14,16を支持する支持部12j〜12n,12p〜12rと、各矩形面と重なり合う各接合部とを備える構成であるので、景品把持部102のアーム102dによる左右方向からの力、及び上方からの力が加わった場合においても、変形したり、押しつぶされたり、破れることのない強度を有することができる。
本考案の実施例3では、クレーン遊技装置100に用いられる、八角柱の形状を有し、この八角柱の両端が正八角形の蓋で2重に塞がれたクレーン遊技装置用景品箱20を例に挙げて説明した。
本考案の実施例4では、本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20に対して、支持部及び接合部の位置を変更したクレーン遊技装置用景品箱を例に挙げて説明する。
図11は、本考案の実施例4であるクレーン遊技装置用景品箱30を示した射視図である。
図11に示すように、本考案の実施例4であるクレーン遊技装置用景品箱30は、八角柱の胴体部19と、胴体部19の一方の端部、即ち正八角形の開口部300の一辺である辺Aに接続された第5の蓋13と、胴体部19の一方の端部、即ち正八角形の開口部300を形成する一辺である辺Bに接続された第7の蓋17とを備えている。
ここで、本考案の実施例4であるクレーン遊技装置用景品箱30が備える構成のうち、第5の蓋13,15はそれぞれ本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱20が備えるそれぞれ同一符号が付された構成と同一であるので、説明を省略する。
胴体部19は、八角柱を形成する矩形面19a〜19hと、第7の蓋17が接続された辺Bに対して両側に隣り合う2辺にそれぞれ接続された支持部19j,19kとを備えている。
第7の蓋17は、正八角面17aと、接合部17e,17fとを備えている。
そして、第7の蓋17は、辺Bにおいて矩形面19bに対して直角に折れ曲がることにより、第5の蓋13の全体に重なり合う。また、その際、接合部17eは、胴体部19を形成する矩形面19gに重なり合い、接合部17fは、胴体部19を形成する矩形面19eに重なり合う。
このように、本考案の実施例4であるクレーン遊技装置用景品箱30は、第5の蓋13と第7の蓋17とが重なり合うことに加え、各接合部が各矩形面に重なり合うことにより、アーム102dによる左右方向からの加重、及び上方からの加重に対して、変形したり、押しつぶされたり、破れる等の破損することのない強度を有することができる。
なお、開口部300の胴体部19における他方の開口部も、同様に、第5の蓋及び第7の蓋を備えている。
さらに、本考案の実施例4であるクレーン遊技装置用景品箱30は、胴体部19の互いに向かい合う矩形面において、少なくとも一方は、接合部が重なり合っている。例えば、互いに対向する矩形面19a及び矩形面19eのうち、矩形面19eには接合部17fが重なり合い、互いに対向する矩形面19b及び矩形面19fのうち、矩形面19bには接合部13bが重なり合い、互いに対向する矩形面19c及び矩形面19gのうち、矩形面19gには接合部17eが重なり合い、互いに対向する矩形面19d及び矩形面19hにはそれぞれ接合部13c及び接合部13dが重なり合う。
これにより、本考案の実施例4であるクレーン遊技装置用景品箱30は、八角柱の全周においてバランスよく強度を有することができる。
本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱が内部に配置されるクレーン遊技装置の斜視図である。
クレーン遊技装置に備えられた景品把持部の射視図である。
本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱の射視図である。
胴体部の一方の端部に備えられた第1の蓋と第2の蓋が開かれた状態における本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱を示した射視図である。
本考案の実施例1であるクレーン遊技装置用景品箱の展開図である。
本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱を示した射視図である。
本考案の実施例2であるクレーン遊技装置用景品箱の展開図である。
本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱の射視図である。
胴体部の一方の端部に備えられた第5の蓋と第6の蓋が開かれた状態における本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱を示した射視図である。
本考案の実施例3であるクレーン遊技装置用景品箱の展開図である。
本考案の実施例4であるクレーン遊技装置用景品箱を示した射視図である。
符号の説明
1,10,20,30…クレーン遊技装置用景品箱
2,12,19…胴体部
3,5…第1の蓋
4,6…第2の蓋
7,8…第3の蓋
13,15…第5の蓋
14,16…第6の蓋
17…第7の蓋
100…クレーン遊技装置
101…景品収納部
102a,102b…景品把持部
103…クレーン機構
104…フロア部
104a,104b…景品排出口
105a,105b…景品受取口