JP3142301U - 融雪水加温循環式融雪槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】
水道水を一切使用せず融雪水のみを加温し、循環利用する融雪槽であって、融雪溝のない地域での利用に適した融雪槽を目的とする。
【解決手段】
融雪槽を地中に埋設し、水中ヒーターと給湯器によって融雪水を加温しながら水中ポンプで循環させること、槽内に圧送パイプを架設し、L型アングル材を用いて、これに圧力水を噴出飛散させて散布して融雪を促すため省エネで安価な融雪槽が提供でき、融雪溝のない地域での利用に適している。
【選択図】 図1

Description

本考案は水道水を一切使わずに融雪水のみを加温して循環使用する融雪槽に関する。
雪国の市街地であっても流雪溝のない地域では雪処理に苦労しているのが現状である。このため種々の消雪装置や融雪槽が開発されている。このため水道水や井戸水を使用し、電熱ヒーターを使用して雪処理に対応している。
実用新案登録第3116888号公報
考案者は先に省エネを目的とした融雪装置として前記特許文献1に示す考案を開発した。この考案は家庭の浴槽の廃湯を利用する融雪装置であって、省エネに加えて手軽に設置できる点で人気があり広く利用されている。しかし、家庭用の浴槽では利用できる湯の量が限られていること、及び温度の維持が困難であり、このための水道水を使用し、給湯器を利用する頻度が高くなるという欠点がみられる。
この点に鑑み考案者は鋭意研究を続けた結果本考案に到達したものであって、本考案は、融雪槽(1)を地中に埋設し、融雪槽(1)内に水中ヒーター(2),水中ポンプ(3)を設けて融雪水を加温し、融雪槽内の水を循環利用すること、及び一般の散水栓(シャワー式)を使用することなく、L型アングル材(5)を使用して広い面への散水で融雪を促し、さらには水中ポンプ(3)を目の細かい金網(8)で囲って、雪に混入している小さな石や泥・ゴミなどを除去して循環系路の目詰まりを防ぎ、また雪ばかりでなく雨水の処理もこの融雪槽で処理するため、雪のない季節であっても防火槽として草木に対して水やり等ができる貯水槽としても利用が可能である。
本考案の融雪槽は上述のように水道水を一切使用することなく、融雪水を地中の温度と水中ヒーターの加温のみで温度を保ち、たまたま投雪量の多い時のみ給湯器を使用するもので、このように加温された融雪水を循環使用するものであるから、流雪溝のない地方での使用に適し、省エネが図られ、簡単で安価に雪処理が出来るという卓越した作用効果を
奏する。
添付図面により本考案融雪槽を説明すると、図1は融雪槽(1)の平面図であって、融雪槽(1)は地中に埋設する。この融雪槽(1)に路端や屋根軒下に積み上げられた雪を投入する。投入された雪は地温と水中ヒーター(2)により加温されて融解して融雪水となる。この融雪水を水中ポンプ(3)によって循環散水しながら融雪を促す。
そして時には降雪が多く、雪の投入が多いときには融雪水の温度が下り、融雪能力が低下したときには槽外の給湯器(10)に融雪水を循環供給して槽内を加温する。
従来一般に用いられる融雪槽には融雪手段としてボイラーからの温水を使いシャワーのような散水栓を用いて雪を処理しているが、本考案の散水は、水道水を一切使わずに、加温された融雪水を図3の拡大詳細図に示す散水装置を採用している。この散水装置については後記する。
図2は融雪槽(1)の側面図であって、融雪槽(1)の底面(7)は図示のように排水勾配αを設けて槽内の清掃を便利にしている。
図3は、前記したように本考案の特殊な散水装置であって、槽内上方に架設されている圧送パイプ(4)とL型アングル材(5)および圧送パイプ(4)に設けられている水量調整バルブ(6)から噴出された融雪水をL型のアングル材(5)の内面に直接噴射する。この噴射された水は跳ね返り複雑な飛沫となって勢いよく広い範囲に散水することで融雪槽の水面上に出た氷状の硬い雪でもすぐに融かすことができる。
融雪槽内(1)に投入した雪には、細かい砂利や泥、ゴミ等が交じっており、直接融雪水を水中ポンプ(3)で圧送循環させると、給湯器(10)や散水バルブ(6)はじめ水中ポンプ(3)に目づまりがおきて圧送循環はできなかった。水中ポンプ(3)を直接目の細い金網(8)の籠状の容器に入れて、フィルターの役目をさせて異物を除去することにより、融雪水を直接給湯器や散水バルブに循環させることが可能になった。これにより水道配管等の工事が不要になった。
図4は請求項4に記載した考案の実施例で融雪槽外に設置した雨水枡(20)及び融雪槽からの排水枡(21)を設けると共に、雨立樋(22)や側溝排水管(23)を通して融雪槽内へ冷気が侵入しないようエルボ管(24)を枡内に貯めた水中に潜るようにして風止し、融雪槽内の水温保持をする。又、雨水取入枡を設けるとともに、雨水取入管及び
雨水排水管には、エルボ返しによる雨水の通水切替か、通水切替バルブ(25)を設けて冬は融雪、降雪期以外は融雪槽内に雨水を取入れ、防火水槽や内蔵されている水中ポンプを可動させることにより、庭木等の散水に利用できオールシーズン省エネ活用ができる。
融雪槽底面ドレン排水口側に勾配αを設けることにより、槽内清掃を簡単に行うことができる。そして、本考案の融雪槽には降雪センサー、槽内水温センサー等を設けることで自動制御による雪処理が簡単に行うことができ、流雪溝がない地域や雪捨て場のない人のために、ローコスト雪処理ができる装置として期待される。
上述のように本考案の融雪加温循環式融雪槽は、雪捨て用の流雪溝のない地域等で利用でき、しかも水道水を一切使用しない省エネ装置のため、毎年雪処理に悩む地方での利用価値は大きい。
融雪槽の平面図 融雪槽の側面図 散水装置の拡大説明図 融雪槽外の雨水枡の実施例図 イ、ロは雨水枡の作動説明図、ハは排水枡の実施例図
符号の説明
1 融雪槽
2 水中ヒーター
3 水中ポンプ
4 圧送パイプ
5 L型アングル材
6 水量調整バルブ
7 融雪槽底面
8 金網
10 給湯器
20 雨水枡
21 排水枡
24 エルボ管
25 切替バルブ

Claims (5)

  1. 地中に埋設した融雪槽(1)に水中ヒーター(2)及び水中ポンプ(3)を設け、融雪槽(1)に圧送パイプ(4)及びL型アングル材(5)を架設し、L型アングル材(5)に水量調節バルブ(6)を介して融雪水を直接L型アングル材(5)に向けて直接噴射散水する融雪槽であって、該融雪槽(1)の底面(7)に排水勾配αを形成した融雪水加熱循環式融雪槽。
  2. 融雪水を槽外給湯器(10)に接続する請求項1に記載の融雪水加温循環式融雪槽。
  3. 水中ポンプ(3)を目の細かい金網(8)で周囲を囲む請求項1に記載の融雪水加温循環式融雪槽。
  4. 融雪槽外に設けた雨水枡(20)及び融雪槽からの排水枡(21)を設け、両枡(20),(21)に連通する取入管(22)及び排水管(23)の先端に回動するエルボ管(24)を設け、雨水枡(20)においてエルボ管(24)により通水切替えか、通水切替バルブ(25)を設けて雨水枡(20)内の雨水処理を行う請求項1に記載の融雪水加温循環式融雪槽。
  5. 降雪センター、槽内水温センサーを設けて雪処理を自動制御する融雪水加温循環式融雪槽。
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