JP3142237B2 - 表皮一体成形ヘッドレスト及びその製造方法 - Google Patents

表皮一体成形ヘッドレスト及びその製造方法

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JP3142237B2 JP08101876A JP10187696A JP3142237B2 JP 3142237 B2 JP3142237 B2 JP 3142237B2 JP 08101876 A JP08101876 A JP 08101876A JP 10187696 A JP10187696 A JP 10187696A JP 3142237 B2 JP3142237 B2 JP 3142237B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/58Moulds
    • B29C44/581Closure devices for pour holes

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  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等のシートバック
上部に装備される表皮一体成形ヘッドレスト及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などのシートバック上部に取付け
られる例えば可倒式ヘッドレストにあっては、ヘッドレ
スト本体から突き出し、シートバックに取着するステー
に対し、ヘッドレスト本体を乗員の好みに応じて角度調
節できる構造になっている。斯る可倒式ヘッドレスト
は、ファブリック表皮を用いる場合、例えば、次のよう
にして造ってきた。すなわち、袋状に縫合した表皮底面
には、ステー孔71と発泡原料の原料注入口72を設け
ているが、原料注入口72ではインサート2が大きすぎ
て表皮7内に芯体22が入らないため、先ず、ステー孔
71と原料注入口72とをつなぐ切り込み73を入れる
(図9)。次いで、インサート2のステー21をステー
孔71へ通し突き出し状態を保って芯体22を表皮7内
にセットし、その後、注入用原料注入口72から表皮7
内へ発泡原料を注入して発泡成形を行なう製法であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、ファブリッ
ク表皮を用いた従来の表皮一体成形ヘッドレストの製造
方法は、表皮7にステー孔71と原料注入口72とをつ
なぐ切り込み73を入れるために、脱型後、その切り込
み73に対し、今度は両面テープ等で表皮裏から留める
後処理を行わねばならなかった。そして、この後処理が
難儀で、作業工数を増大させる傾向にあった。更に、後
処理を終えた製品は、ヘッドレスト底面から切り込み跡
がなくなるわけではなく、どうしても見た目が悪かっ
た。
【0004】本発明は上記問題点を解決するもので、フ
ァブリック表皮等を使用するヘッドレストの製造に伴う
作業工数の低減と共にヘッドレスト下面の見栄え向上に
寄与する表皮一体成形ヘッドレスト及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1に記載の本発明の要旨は、複数の表皮片からな
り、底面表皮片に予め両ステー孔間をつなぐ線状切り口
と、該線状切り口に略平行に配され、表皮内に向かうガ
イド片で取囲まれた原料注入口とを設け、該原料注入口
から遠い側にある前記線状切り口縁に舌片を縫合すると
共に各表皮片を縫い合わせてヘッドレスト表皮を構成す
る袋状表皮を形成した後、インサートのステーをステー
孔へ通し突き出し状態を保って芯体を線状切り口より表
皮内に挿着セットし、次いで、前記舌片を原料注入口へ
挿入すると共に該原料注入口から表皮内へ発泡原料を注
入して表皮一体成形を行なう表皮一体成形ヘッドレスト
の製造方法にある。ここで、「舌片を原料注入口へ挿入
すると共に該原料注入口から表皮内へ発泡原料を注入し
て表皮一体成形を行ない」では、表皮一体成形を行なう
時点で舌片が原料注入口へ挿入されていればよく、表皮
内への発泡原料の注入後、舌片を原料注入口へ挿入する
場合でも要件を満たす。請求項2に記載の本発明の表皮
一体成形ヘッドレストの製造方法は、請求項1に係る原
料注入口が、表皮底面から表皮内へ向けて、その表皮片
の両端部を屈曲してなる一対のガイド片の側縁同士を縫
合して形成され、更に、該ガイド片の側縁下端に位置す
る縫合ラインを下縁に沿い中央へ延長し原料注入口より
狭められた開口部となす一方、前記舌片を平面視凸形に
して、該舌片の先端部分を前記開口部へ挿入させた後、
表皮一体成形を行なうことを特徴とする。請求項3に記
載の本発明の表皮一体成形ヘッドレストの製造方法は、
請求項1で、舌片の先端部分は、開口部長さより細幅の
括れ部を介して開口部長さを越える幅広の張り出し部が
形成され、前記開口部へ該張り出し部を挿入した後、表
皮一体成形を行なうことを特徴とする。請求項4に記載
の本発明の表皮一体成形ヘッドレストの製造方法は、請
求項1〜3で、インサートに可倒式インサートを用い、
前記舌片を原料注入口へ挿入すると共に該原料注入口か
ら表皮内へ発泡原料を注入して表皮一体成形を行ない、
脱型後、該表皮にステー孔を起点にヘッドレストの可倒
方向へスリットを入れることを特徴とする。
【0006】請求項5に記載の本発明の要旨は、複数の
表皮片からなり、底面表皮片に両ステー孔間をつなぐ線
状切り口と、該線状切り口に略平行に配されて表皮内に
向かうガイド片で取囲まれた原料注入口と、横幅が前記
線状切り口長さに略等しくて該原料注入口から遠い側に
ある前記線状切り口縁に一端が縫合され、他端が前記原
料注入口に挿入されることにより前記線状切り口が覆い
隠されるようにする舌片、とを備えて各表皮片を縫い合
わせ袋状にした表皮(1)と、該表皮外へステーを突き
出し状態にして、表皮内に芯体が配設されるインサート
(2)と、前記芯体を埋設して前記表皮と一体成形され
る発泡体(6)と、を具備することを特徴とする表皮一
体成形ヘッドレストにある。請求項6に記載の発明は、
請求項5で、原料注入口は、表皮底面から表皮内へ向け
て、その表皮片の両端部を屈曲してなる一対のガイド片
の側縁同士を縫合して形成され、更に、該ガイド片の側
縁下端に位置する縫合ラインを下縁に沿い中央へ延長し
原料注入口より狭めて開口部が設けられる一方、前記舌
片には、先端部分に前記開口部長さより細幅の括れ部を
介して開口部長さを越える幅広の張り出し部が形成され
るようにしたことを特徴とする。
【0007】請求項1,5ごとくの発明のように、両ス
テー孔間に線状切り口を形成すると、この口が大きく開
くので、固定式ヘッドレストは勿論、可倒式ヘッドレス
トにあっても、芯体を表皮内にたやすくセットできる。
そして、原料注入口から遠い側にある線状切り口縁に舌
片を取付け、芯体を表皮内にセット後、舌片を原料注入
口へ挿入すると、前記線状切り口が舌片に覆われ完全に
隠れるようになる。加えて、この舌片は原料注入口へ挿
入して発泡成形を行なうと、舌片がガイド片に挟着され
るのみならず発泡成形過程で両サイドからの発泡圧の締
め付けによって固定されるので、舌片の固着処理を要し
なくなる。
【0008】更に、請求項2の発明のごとく、舌片を平
面視凸形にし、その先端部分を開口部へ挿入すると、該
先端部分が発泡成形過程で発泡体に一体化結合されるの
で、舌片の固着が一段と高まる。もちろん、ガイド片に
よる舌片への挟着と相まって、表皮一体成形を終えれば
仕上がり具合も良く見栄えのするヘッドレストとなる。
また、板状の漏斗セット治具を原料注入口幅に合わせる
と、その治具を原料注入口内へ差し込むだけで、ガイド
片が漏斗セット治具を受け止めるので、漏斗を使って発
泡原料を表皮内へ安定注入できる。加えて、漏斗セット
治具がガイド片を横方向へ突っ張らせるので、開口部が
漏斗管を除いて閉じるようになり、発泡成形時の発泡原
料の表皮外への漏出を防ぐ。請求項3,6の発明のよう
に、舌片の先端部分に括れ部を介して張り出し部が形成
されていると、張り出し部を一旦開口部へ挿入してしま
えば、該張り出し部が戻り作用を発揮して舌片は開口部
から抜けなくなる。請求項4のごとく、脱型後、ヘッド
レストの可倒方向にスリットを入れれば、可倒式ヘッド
レストにあっても難なく対応できる。
【0009】
【実施形態】以下、本発明に係る表皮一体成形ヘッドレ
スト及びその製造方法の実施形態について詳述する。 (1)実施形態1 図1〜図5は、本発明に係る表皮一体成形ヘッドレスト
及びその製造方法の一実施形態を示したもので、図1は
裏返し状態にある表皮の斜視図、図2は図1の表皮を表
側が出るようにひっくり返し、線状切り口より芯体を表
皮内にセットした斜視図、図3は図2の状態から舌片を
原料注入口へ挿入し、漏斗及び漏斗セット治具を原料注
入口に挿着した縦断面図、図4は図3のA−A線に沿う
断面図、図5は表皮一体成形ヘッドレストの部分破断斜
視図である。乗用車の可倒式ヘッドレストに適用する。
【0010】表皮一体成形ヘッドレストAの製造は、次
のようになされる。先ず、裁断された表皮片1a〜1c
が準備される。底面に位置する表皮片1aに両ステー孔
11,11と、このステー孔11,11間をつなぐ線状
切り口12が設けられ、更に、この線状切り口12に略
平行に配されるように表皮片1aのガイド片14で取囲
まれた原料注入口13が設けられる。原料注入口13は
表皮片1aを丸めその両端部E,Eを内側に屈曲してな
る一対のガイド片14,14の側縁同士を縫合して作
り、更に、縫合ラインSをガイド片14の側縁下端から
その下縁に沿い中央へ縫い合わせて延ばし、原料注入口
13より狭められた開口部15が形成される。また、平
面視凸形の舌片3を別個独立して準備し、該舌片3の一
を原料注入口13から見て遠い側にある線状切り口縁
Zに縫合する(図2)。舌片3は横幅が線状切り口長さ
に略等しく、ステー21が突き出せるよう両ステー孔1
1部分は除かれた形になっている。該舌片3は表皮片1
a〜1cと同じ材料である。その後、裁断された表皮片
1a〜1cを縫製し、ヘッドレスト表皮を構成する袋状
表皮1とする。ここで、図1は、裏返し状態にある袋状
のファブリック表皮である。該表皮1には、例えば、フ
ァブリック表皮,ポリウレタン又は塩化ビニル等樹脂フ
ィルムの二層表皮片を縫製した表皮や、アクリル,ポリ
エステル等の合成繊維をパイル糸とし、綿,レーヨン等
を地経にしたカットパイル織物等が用いられる。各表皮
片1a〜1cの端縁同士を重ね合せ、端縁に沿ってオー
バーロック縫い(本縫い等でもよい。)で周囲全体を縫
合してヘッドレスト外形たる枕形状とする。線状切り口
12の幅Dをステー孔11径に略等しくしているが、そ
の幅を狭めてもよい。本実施形態では、表皮片1aの両
端縁を重ね合わせた状態で、段差状に突き出す突片1
6,16が設けられ、両側の表皮片1b,1cとの接合
部分から突片16,16の側縁及び下縁に沿い縫合され
る(図1)。そして、中央部分については縫い合せを行
なわず、開口部15が形成されるようにしている。ここ
で、裏返し状態にある図1の袋状表皮1を表返しにする
と、上記突片16は表皮底面より表皮内に向かうガイド
片14となり、原料注入口13を包囲することになる
(図3,図4)。図1の袋状表皮を表返しにして舌片3
の他端を原料注入口13へ挿入し、更に、舌片3の先端
部分31を開口部15へ挿入すると、舌片3が線状切り
口12を覆い且つ表皮底面で弛みを伴わずしてガイド片
14で挟着された状態になる。ここで、ガイド片14の
縫合ラインSで出来る平面形状部分と、舌片3の平面視
凸形状とを略同形にする。尚、上記舌片3に代え、舌片
3を単に長方形にし、舌片の先端部分31による開口部
15への挿入をなくし、舌片3の原料注入口13への挿
入によってガイド片14が舌片3を挟着するにとどめる
ことでもよい。
【0011】図1のごとく仕上げた袋状表皮は、次に、
裏返し状態からひっくり返し、図2のように表皮意匠面
がでる状態とする。舌片3は表皮外へ出し、ガイド片1
4は原料注入口13を有して表皮内に収める。ガイド片
14に包囲された原料注入口13に係る開口部15は、
表皮内に一段奥まった場所に位置する(図4)。しかる
後、インサート2に係るステー21をステー孔11へ通
し突き出し状態を保って、芯体22を線状切り口12よ
り表皮内に挿着セットする。線状切り口12は両ステー
孔11間をつないでいるので、その口は大きく、可倒式
タイプの芯体22にあっても、さほど苦労せずに表皮内
へ挿入されていく(図2)。
【0012】次いで、前記舌片3を折り曲げ、その先端
部分31を原料注入口13へ挿入する(図3)。舌片3
の先端部分31は、ガイド片14がつくる原料注入口1
3を過ぎ、開口部15を通り表皮内へ突き出る。また、
舌片3の原料注入口13への挿入に伴う舌片3の折り曲
げよって、線状切り口12が覆い隠される。続いて、原
料注入口13を包囲するガイド片14内に漏斗セット治
具4及び漏斗5を差込む。ガイド片14の下縁に沿う縫
合ラインS1 によって、漏斗セット治具4は表皮内へ落
ち込むことはない。漏斗セット治具の横幅Wはガイド片
14の側縁を縫う縫合ライン間距離Lに略一致し、漏斗
セット治具4のガイド片14への挿着によって、ガイド
片14は横方向に突っ張る状態となる(図4)。ガイド
片14の横方向への突っ張りによって、漏斗管51周り
の原料注入口13が閉じられ、更に、原料注入口13に
挿入された前記舌片3はガイド片14で一層きつく挟着
されることになる。
【0013】斯る状態を確保した後、次に、漏斗を経由
して発泡原料g(例えば液状ポリウレタンフォーム原
料)を原料注入口13から表皮内へ所定量注入する。そ
して、発泡成形型内で表皮一体成形を行なう。こうし
て、発泡成形で発泡体6が形成されるが、原料注入口1
3から表皮内へ突き出した舌片3の先端部分31はこの
発泡体6に一体化固定される。加えて、表皮内部に位置
するガイド片14が舌片3を挟着するが、発泡成形で発
生する発泡圧がガイド片14を介して両サイドから舌片
3を締め付けることによって、舌片3全体が表皮,発泡
体6に一体化固定される。上記漏斗セット治具4及び漏
斗は、発泡成形前に取除いてもよいし、発泡成形後に取
除いても構わない。発泡成形後に取除いても、発泡体6
の残圧で漏斗管51径程度の残跡は消失するからであ
る。
【0014】かくのごとくして、発泡成形を終え、脱型
後、ヘッドレストを取出す。そして、後工程でヘッドレ
ストの可倒方向へスリット17を入れることによって芯
体22を埋設して表皮一体成形ヘッドレストができる。
ここでは、図5のように、舌片3はガイド片14に挟着
され、また、先端部分31が発泡体内に埋設された状態
で、表皮裏面に密着する。尚、固定式ヘッドレストにあ
っては、前述のスリット17を入れることなく表皮一体
成形ヘッドレストが完成する。
【0015】このように構成した表皮一体成形ヘッドレ
スト及びその製造方法は、従来品に見られるステー孔1
1と原料注入口13とをつなぐ切り込みがないので、ヘ
ッドレスト下面から覗いても見栄えが良くなっている
(図5)。本実施形態では、線状切り口12を設けてい
るが、舌片3によって完全に覆い隠されるので問題な
い。そして、舌片3はその先端部分31が原料注入口1
3を過ぎ、開口部15を通って表皮内に挿入されるの
で、舌片33の先端部分が発泡体6と結合することで確
実に固定化される。更に、舌片33に対するガイド片1
4の挟着や、発泡成形におけるガイド片14への発泡圧
の締め付けが行なわれる。従って、舌片3は表皮にピッ
タリと密着した状態で、表皮,発泡体6に一体化され
る。舌片3は、特段の接着作業等を行なうことなく、見
た目にも綺麗な収まり状態となる。また、ステー孔11
と原料注入口13とをつなぐ切り込みを入れた従来法で
は、両面テープ等で表皮裏から留める厄介な後処理があ
ったが、本実施形態の表皮一体成形ヘッドレストの製造
方法によれば、既述のごとく、発泡成形に先立ち単に舌
片3を原料注入口13へ挿入するだけで、発泡原料の発
泡硬化に伴ない自動的に舌片3の固着処理がなされるの
で、ヘッドレストを造る作業時間の短縮化が図られる。
更に、本実施形態では、漏斗セット治具4の横幅Wを縫
合ライン距離L(原料注入口幅)に略一致させているの
で、漏斗セット治具4をガイド片14に挿着すると、ガ
イド片14が横方向に突っ張り、漏斗管51を除いて原
料注入口13,開口部15を閉じる。故に、発泡成形時
の発泡原料の表皮外への漏出を防ぐだけでなく、製品化
した際、表皮底面で舌片3を挟着した原料注入口13が
線状に閉じて現われ、品質的にも優れたものが出来上る
(図5)。
【0016】(2)実施形態2 本実施形態の表皮一体成形ヘッドレスト及びその製造方
法は、図6〜図8のごとく、舌片3の先端部分31に括
れ部32を介して両サイドに出っ張る張り出し部33を
形成するものである。舌片3の括れ部32は開口部長さ
Oより細幅に形成され、張り出し部33は開口部長さO
を越える幅広に形成される。括れ部の幅Bは、ガイド片
下縁の縫合ラインSに係る縫い代幅Kにほぼ等しくする
(図7)。舌片以外の他の構成は実施形態1と同じであ
る。
【0017】表皮一体成形ヘッドレストの製造方法にあ
たっては、舌片3を折り曲げその先端部分31を原料注
入口13へ挿入する際、次のような作業をする。図7
(イ)のごとく、両サイドに出っ張る張り出し部33を
中央に向けて折り重ねる。そして、折り重ね部分を手で
押えるなどして斯る状態を保ちつつ、ガイド片14がつ
くる原料注入口13を通り、張り出し部33を開口部1
5へ挿入する(図7(ロ))。開口部15を通り表皮内へ
突き出た張り出し部33は、ファブリック表皮等にあっ
ては、折り重ねに対する反力が働き、自然と解けて開
き、該張り出し部33は開口部両縁に係止する(図
8)。続いて、実施形態1と同様、原料注入口13を包
囲するガイド片14内に漏斗セット治具4及び漏斗5を
差込む。次に、漏斗を経由して発泡原料gを原料注入口
13から表皮内へ所定量注入する。そして、発泡成形型
内で表皮一体成形を行ない、その後、スリット17を入
れて、図5と同じようなヘッドレストを得る。
【0018】このように構成した表皮一体成形ヘッドレ
スト及びその製造方法は、張り出し部33を折り重ねて
やれば、開口部15を簡単にくぐらせることができる。
そして、張り出し部33が開口部15を通過すれば、該
張り出し部33は表皮内で自然と展開し、戻り作用によ
って開口部周りのガイド片14に係止される。従って、
舌片3を一度セットしさえすれば、該舌片3は余程の力
を加えなければ開口部15から抜けることはなく、舌片
3の原料注入口13へのセット作業が楽になる。また、
舌片3の位置決めも毎回同じようにできるため、ヘッド
レスト製品の品質が安定する。他の作用,効果は実施形
態1と同じである。
【0019】尚、本発明においては前記実施形態に示す
ものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種
々変更できる。実施形態では、舌片3を平面視凸形に
し、且つ、原料注入口13を包囲するガイド片14の下
縁に開口部15を設け、舌片3の先端部分31を開口部
15へ挿入させたが、舌片3を原料注入口13へ挿入し
ガイド片14で挟着するにとどめることもできる。ま
た、原料注入口13より狭めた開口部15を設けなくて
もよい。線状切り口12はカットの他、縫製でも作るこ
とができる。実施形態では、可倒式ヘッドレストについ
て説明したが、固定式タイプのヘッドレストについても
同様の作用,効果が得られ、本発明の適用範囲内であ
る。
【0020】
【発明の効果】以上のごとく、本発明の表皮一体成形ヘ
ッドレストの製造方法は、ヘッドレストの製造に伴う作
業工数の低減を図るだけでなく、ヘッドレスト下面の見
栄えも良くするなど省力化,品質向上に優れた効果を発
揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1で、裏返し状態にある表皮の斜視図
である。
【図2】図1の表皮を表側が出るようにひっくり返し、
芯体を表皮内にセットした斜視図である。
【図3】図2の状態から舌片を原料注入口へ挿入し、漏
斗及び漏斗セット治具を原料注入口に挿着した縦断面図
である。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図である。
【図5】脱型後、スリットを入れた表皮一体成形ヘッド
レストの斜視図である。
【図6】実施形態2で、裏返し状態にある表皮の斜視図
である。
【図7】張り出し部を開口部へ挿入する姿態を示す部分
拡大図である。
【図8】開口部へ張り出し部が挿着された姿態を示す部
分拡大図である。
【図9】従来技術に係る表皮一体成形ヘッドレストの製
造方法の説明斜視図である。
【符号の説明】
1 表皮 11 ステー孔 12 線状切り口 13 原料注入口 14 ガイド片 15 開口部 17 スリット 1a,1b,1c 表皮片 2 インサート 21 ステー 22 芯体 3 舌片 31 先端部分 32 括れ部 33 張り出し部 A ヘッドレスト O 開口部長さ Z 線状切り口 g 発泡原料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 105:04 B29L 31:58 (56)参考文献 特開 平6−312425(JP,A) 特開 昭57−188214(JP,A) 特開 平7−31759(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B68G 7/06 A47C 7/38 B29C 39/10 B60N 2/48

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の表皮片からなり、底面表皮片に予
    め両ステー孔間をつなぐ線状切り口と、該線状切り口に
    略平行に配され、表皮内に向かうガイド片で取囲まれた
    原料注入口とを設け、該原料注入口から遠い側にある前
    記線状切り口縁に舌片を縫合すると共に各表皮片を縫い
    合わせてヘッドレスト表皮を構成する袋状表皮を形成し
    た後、インサートのステーをステー孔へ通し突き出し状
    態を保って芯体を線状切り口より表皮内に挿着セット
    し、次いで、前記舌片を原料注入口へ挿入すると共に該
    原料注入口から表皮内へ発泡原料を注入して表皮一体成
    形を行なう表皮一体成形ヘッドレストの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記原料注入口は、表皮底面から表皮内
    へ向けて、その表皮片の両端部を屈曲してなる一対のガ
    イド片の側縁同士を縫合して形成され、更に、該ガイド
    片の側縁下端に位置する縫合ラインを下縁に沿い中央へ
    延長し原料注入口より狭められた開口部となす一方、前
    記舌片を平面視凸形にして、該舌片の先端部分を前記開
    口部へ挿入させた後、表皮一体成形を行なう請求項1記
    載の表皮一体成形ヘッドレストの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記舌片の先端部分は、開口部長さより
    細幅の括れ部を介して開口部長さを越える幅広の張り出
    し部が形成され、前記開口部へ該張り出し部を挿入した
    後、表皮一体成形を行なう請求項1記載の表皮一体成形
    ヘッドレストの製造方法。
  4. 【請求項4】 インサートに可倒式インサートを用い、
    前記舌片を原料注入口へ挿入すると共に該原料注入口か
    ら表皮内へ発泡原料を注入して表皮一体成形を行ない、
    脱型後、該表皮にステー孔を起点にヘッドレストの可倒
    方向へスリットを入れる請求項1乃至3のいずれかに記
    載の表皮一体成形ヘッドレストの製造方法。
  5. 【請求項5】 複数の表皮片からなり、底面表皮片に両
    ステー孔間をつなぐ線状切り口と、該線状切り口に略平
    行に配されて表皮内に向かうガイド片で取囲まれた原料
    注入口と、横幅が前記線状切り口長さに略等しくて該原
    料注入口から遠い側にある前記線状切り口縁に一端が
    合され、他端が前記原料注入口に挿入されることにより
    前記線状切り口が覆い隠されるようにする舌片、とを備
    えて各表皮片を縫い合わせ袋状にした表皮(1)と、 該表皮外へステーを突き出し状態にして、表皮内に芯体
    が配設されるインサート(2)と、 前記芯体を埋設して前記表皮と一体成形される発泡体
    (6)と、を具備することを特徴とする表皮一体成形ヘ
    ッドレスト。
  6. 【請求項6】 前記原料注入口は、表皮底面から表皮内
    へ向けて、その表皮片の両端部を屈曲してなる一対のガ
    イド片の側縁同士を縫合して形成され、更に、該ガイド
    片の側縁下端に位置する縫合ラインを下縁に沿い中央へ
    延長し原料注入口より狭めて開口部が設けられる一方、 前記舌片には、先端部分に前記開口部長さより細幅の括
    れ部を介して開口部長さを越える幅広の張り出し部が形
    成されるようにした請求項記載の表皮一体成形ヘッド
    レスト。
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