JP3141876U - 緑化ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】土壌機能・保水性能を簡略化し、軽量化を図るとともに、移動・撤去を容易にした。
【解決手段】貯水用トレー1と、貯水用トレー1上に設置されるとともに、底面の複数箇所に形成した孔を介して貯水トレー1に連通させた土壌保持トレー2と、土壌保持トレー2上に充填される土壌層であって、繊維をマット状に成形した多孔質マット材8を層状に有する土壌層12と、土壌層12の上面から土壌保持トレー2の底面を抱持するようにして設けた吸水性シート材10と、を備える。
【選択図】 図2
【解決手段】貯水用トレー1と、貯水用トレー1上に設置されるとともに、底面の複数箇所に形成した孔を介して貯水トレー1に連通させた土壌保持トレー2と、土壌保持トレー2上に充填される土壌層であって、繊維をマット状に成形した多孔質マット材8を層状に有する土壌層12と、土壌層12の上面から土壌保持トレー2の底面を抱持するようにして設けた吸水性シート材10と、を備える。
【選択図】 図2
Description
本考案は、バルコニーや屋上などに敷設されて緑化用の培地となる緑化ユニットに関するものである。
近年の温暖化対策として、バルコニーや屋上などの緑化の重要性が高まっているが、緑化による高を得るためには、表面をより多くみどりで覆う必要がある。
しかし、表面全体を緑で覆うために、軽量化された土を用いたとしても、建築基準法で定められている地震用の積載荷重60/m2 を超えてしまい、構造躯体の強化が必要になる。また、防水層の耐用年数は、10〜30年程度であるため、バルコニーなどの防水層を改修する際に、一度防水層上部にある土壌を撤去する必要があり、それまでに育てた緑を壊すことになる。
本考案は以上の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、土壌機能・保水性能を簡略化し、軽量化を図るとともに、施工及び施工後の移動・撤去を容易にした緑化ユニットを提供するものである。
前記目的を達成するため、本考案の緑化ユニット20は、貯水用トレー1と、貯水用トレー1上に設置されるとともに、底面の複数箇所に形成した孔を介して貯水トレー1に連通させた土壌保持トレー2と、土壌保持トレー2上に充填される土壌層であって、繊維をマット状に成形した多孔質マット材8を層状に有する土壌層12と、土壌層12の上面から土壌保持トレー2の底面を抱持するようにして設けた吸水性シート材10と、を備え、たことを特徴としている。
土壌層12若しくは吸水性シート材10上には、芝生等の植物を生育させるようにしている。
前記土壌層12は、ポリプロピレン等の合成繊維をマット状に成形した中間部の上記多孔質マット材8の上下部に第2の土壌9及び第1の土壌7を設けた3層構造になることを特徴としている。土壌層12は、上記多孔質マット材と土壌との二層構造であっても良い。
前記吸水性シート材10は、不織布又は織り布によるガーゼ等の布製であることが望ましい。
前記貯水用トレー1と土壌保持トレー2とは、共に平面視略矩形状のプラスチック成型体により形成された容器であり、土壌保持トレー2の底面の複数個所には凸状の脚部5が突出されると共に、該脚部5及び底面の他の複数個所には、連通孔5a,6が形成されているものを用いることができる。
前記土壌保持トレー2の内底面には、前記土壌層12内に挿入されて該土壌層12を保持する複数の保持用突起3が突出形成されていることが望ましい。この場合、土壌層を構成する多孔質マット材8には、保持用突起3が下方から挿入される上下方向の切り込みが形成されている。
従って、本考案によれば、緑化ユニットを屋上、バルコニーに一面に敷詰めることにより、これら全体を緑で覆われることになるほか、各ユニットの配置形状に応じた模様の緑化デザインが可能である。また施工及び施工後の移動、撤去は、各ユニット毎に行えるため、労力が少なく、しかも育てた緑化を破壊することなく行うことができる。
また、本考案によれば、土壌層内に、多孔質マット材、望ましくはポリプロピレン等の合成繊維をマット状に成形したマットを入れ、貯水用トレーから水分及び養液を供給させるようにしているので、軽量である割には、植生の根張りを確保するための見かけ上の土壌厚みを確保でき、水分及び養液の供給も良好となる。
本考案では、土壌層全体を吸水性シート材、望ましくは布で覆っているので、土壌層への水分の供給を永続的に行わせることができ、水涸れがなく、運搬時の土の飛散も防止することができる。
本考案では、土壌層及び土壌層を保持する土壌保持トレーを、吸水性シート材により包持し、ユニット化しており、取り扱い及び施工性が極めて便利である。
図1は本考案の緑化ユニットに用いられるトレーを示し、平面視矩形状の貯水用トレー1と、貯水用トレーの上面に位置決め設置される平面視矩形状の土壌保持用トレー2とを備えており、それぞれ、一辺が約20cm程度に形成されることにより、芝草4枚程度を敷設できる面積に設定されている。
貯水用トレー1は、浅底容器状をなしたものであり、土壌保持用トレー2の底部形状に適合して複数のエンボス1aが形成されているとともに、その内周部には、図示しないが、土壌保持用トレー2の底部周縁を支持する位置決め用突起などが突設されている。
土壌保持用トレー2は、貯水用トレーよりは深底であって、土壌の移動を規制する複数の十字形の支持用リブよりなる保持用突起3およびパイプ状のボス4をその内底面より上部側に向けて突設しているとともに、複数箇所には貯水用トレー1上に設置される脚部5を下部側に向けて突設している。この脚部4の底面は、図2に示すように、貯水用トレー1に連通する連通孔5aを開口しているほか、突起3およびボス4の間にあって、土壌保持用トレーの底面にはその上下を貫通する複数の連通孔6を開口させている。
以上において、図2(a)に示すように、土壌保持用トレー2の底面に、毛管現象を誘発するために第1の土壌7を所定厚みまで充填し、その上面にポリプロピレン製多孔マットよりなる多孔質マット材8(重さ約1.1kg/m2 )を入れ軽量化を図る。ポリプロピレン製多孔マットは、柔らかく、歩行感に問題が生じるため、土壌保持用トレー2には、内部に上記突起3およびボス4を有するものを用いる。該突起3およびボス4の感触を和らげるために、突起3(またはボス4)の上部を覆って表土とな第2の土壌9を充填する。土壌層12を入れる土壌保持用トレー2は、耐根層を兼ねる。図2(b)に示すように、ガーゼ等よりなる布製の吸水性シート材10で第2の土壌9を被覆するとともに、土壌保持用トレー2を抱持する。
第1の土壌7と多孔質マット材8と第2の土壌9とは、3層構造になる土壌層12を構成し、土壌保持用トレー2内に充填された状態で、全体が吸水性シート材10により覆われることにより、ユニット化されている。この土壌層12ユニットが貯水用トレー1内に嵌め込まれるようにして設けられている。
土壌層12を構成するポリプロピレンマットよりなる多孔質マット材8は、透水性が高く、土壌層12全体としての保水性が低いので、土壌保持用トレー2の下部に耐根層を兼ねる貯水用トレー1(貯水量:15L/m2 )を敷き、水を溜めておくことで毛細管現象によって土壌保持用トレー2へ水分を供給する。
毛細管現象を誘発するために、土壌保持用トレー2の内底部には第1の土壌7を充填するが、中間部にポリプロピレンマットよりなる多孔質マット材8があり、その上部には水が供給されず、植物の根が張るまでの間に、植物が水分不足で枯れる可能性がある。このため、土壌層12が土壌保持用トレー2内に充填された状態で、全体を吸水性シート材10により覆うことにより、上部まで毛細管現象により水が供給され、運搬中に土がこぼれることを防止し、施工の簡易性を向上させている。
毛細管現象を誘発するために、土壌保持用トレー2の内底部には第1の土壌7を充填するが、中間部にポリプロピレンマットよりなる多孔質マット材8があり、その上部には水が供給されず、植物の根が張るまでの間に、植物が水分不足で枯れる可能性がある。このため、土壌層12が土壌保持用トレー2内に充填された状態で、全体を吸水性シート材10により覆うことにより、上部まで毛細管現象により水が供給され、運搬中に土がこぼれることを防止し、施工の簡易性を向上させている。
その後は、図2(c)に示すように、床面FL上に設置し、次いである程度成長した芝草11を吸水性シート材10上に敷設し、又は、植物の種を蒔いて、施水、あるいは必要に応じて施肥や目土などの施工を行えば、一つの緑化ユニット20として完成することになる。必要に応じて、屋上や、バルコニーなどに緑化ユニット20を一面に敷詰めることにより、一面を緑で覆うことができるほか、デザインや通路確保のために、適宜組合わせて敷設することもできる。
土壌層12ユニットを、500 ×500 ×110mm 程度の大きさとし、1ユニット当たりの重さを15kg以下として、貯水用トレー1内に嵌め込まれるようにして設けることにより、ユニット一つ当りの重量は、大人が持てる程度の重量であり、施工を簡易化し、施工後の移設も土壌ごと行え、植物への損傷も最小限度に抑えることが可能となる。
緑化ユニット20の施工後は、定期的な施水、施肥、芝刈、その他の植生に必要なメンテナンスを継続することにより、漸次芝草は育成され、その根張りによって、吸水性シート材10を貫通して土壌7,9内に浸透するとともに、表面側ではトレー1,2による境界が不明となる程度に繁茂し、外見上は、一般的土壌に植生されたものと同程度となる。
1 貯水用トレー
2 土壌保持用トレー
3 突起
4 ボス
5 脚部
5a 連通孔
6 連通孔
7 第1の土壌
8 多孔質マット材
9 第2の土壌
10 吸水性シート材
11 芝草
12 土壌層
20 緑化ユニット
2 土壌保持用トレー
3 突起
4 ボス
5 脚部
5a 連通孔
6 連通孔
7 第1の土壌
8 多孔質マット材
9 第2の土壌
10 吸水性シート材
11 芝草
12 土壌層
20 緑化ユニット
Claims (5)
- 貯水用トレー(1)と、貯水用トレー(1)上に設置されるとともに、底面の複数箇所に形成した孔を介して貯水トレー(1)に連通させた土壌保持トレー(2)と、土壌保持トレー(2)上に充填される土壌層であって、繊維をマット状に成形した多孔質マット材(8)を層状に有する土壌層(12)と、土壌層(12)と土壌保持トレー(2)とを抱持するようにして設けた吸水性シート材(10)と、を備えたことを特徴とする緑化ユニット。
- 前記土壌層(12)は、ポリプロピレン繊維をマット状に成形した前記多孔質マット材(8)の上下部に第2の土壌(9)及び第1の土壌(7)を設けた3層構造になることを特徴とする請求項1に記載の緑化ユニット。
- 前記吸水性シート材(10)は、不織布又は織り布による布製であることを特徴とする請求項1又は2に記載の緑化ユニット。
- 前記土壌保持トレー(2)の内底面には、前記土壌層(12)内に挿入されて該土壌層(12)を保持する複数の保持用突起(3)が突出形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の緑化ユニット。
- 前記土壌層(12)若しくは吸水性シート材(10)の上面に、芝草等の植物を生育させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の緑化ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008001376U JP3141876U (ja) | 2008-03-10 | 2008-03-10 | 緑化ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008001376U JP3141876U (ja) | 2008-03-10 | 2008-03-10 | 緑化ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3141876U true JP3141876U (ja) | 2008-05-22 |
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ID=43291914
Family Applications (1)
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JP (1) | JP3141876U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114246120A (zh) * | 2021-11-16 | 2022-03-29 | 广州山水怡人园林生态有限公司 | 一种绿化用生态种植方法 |
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2008
- 2008-03-10 JP JP2008001376U patent/JP3141876U/ja not_active Expired - Fee Related
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