JP3141790U - 手すり - Google Patents

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Abstract

【課題】トイレや浴室等の設置壁面に設けられる手すりにおいて、取付けが容易であり、また手すりのブラケットに取付けるブラケットカバーが簡単に外れず、いたずら等を防止する。
【解決手段】
ブラケット1の固定部11に設けられる透孔15を利用してマーキングすることで、アンカーAの適正な固定位置を決める。突設部12が手すり材3の先端部に挿入されるようにしてねじ固定してブラケットと手すり材とを一体化する。ブラケットのブラケットカバー係合周部16に、ブラケットカバーに突設した係止片22が挿通可能な切欠部17を設け、係止片が切欠部内にある時ブラケットカバーを回転させ、係止片が係合解除防止突起18を乗り越えるまで回転させ、ブラケットカバーを係止する。
【選択図】図3

Description

本考案は、トイレや浴室等の設置壁面に固定して使用される手すりに関し、取付施工が容易であり、かつブラケットカバーが容易に外されてしまう問題を解決すべく考案したものである。
従来において、手すりを設置壁面に取付ける場合、設置壁面に固定されるブラケットと手すり材とを一体化させることで手すりを取付け、ブラケット表面に存在するボルト等を隠蔽するとともに、いたずら等によって手すりが取外されてしまうことを防ぐために、ブラケットにカバーを取付けることが一般的に行われている。
ブラケットと手すり材とを一体化させる構造としては、特許文献1に記載されるように、手摺と、手摺の取付管の先端に固定され対称位置に膨出部が形成されその各膨出部に取付孔が形成された顎と、取付孔に遊嵌されて内周面にめねじが形成されたカバーと、一面に突部が形成されてその突部に壁面に取り付けるための取付孔が形成されるとともに顎の膨出部が嵌入する切り欠き部を有していて周縁部の厚さが膨出部の高さと同一または少し大きい固定板と、外周に雄ねじが形成され、中央に突部が遊嵌する窓孔が形成されるとともに窓孔の外側にねじ孔が形成され、かつ、厚さが突部の高さより小さい遊動板からなり、その遊動板の窓孔に突部を遊嵌して固定板を壁面にねじ固定し、顎の取付孔に通したねじを遊動板のねじ孔に螺入して手摺を壁面に固定し、カバーで覆うことが行われている。
しかし、このような構造では、壁面に固定された遊動板に、顎が設けられた手すりを載せて固定するが、遊動板の正確な位置決めが困難であったり、部品点数の増加によるコスト増、さらにはカバーを螺合固定するために何回転もさせなければならず、手間がかかるという問題がある。
また、ブラケットにブラケットカバーを係止固定する構造としては、特許文献2に記載されるように、カバー内側下部の全周に突起を設け、更に取付座に該突起と係合する複数個の拘束突起を設けるものが見られる。
特許文献2記載の構造では、カバーの弾性変形により、突起が取付座の拘束突起を乗り越えて係合しているので、逆方向に力をかけると比較的容易にカバーが外れてしまうという問題がある。また、部材の弾性変形を期待することができない場合、カバーを取外すことができないという問題がある。
特許第2943905号公報 特開2002−061365号公報
本考案は、上記の問題を解決すべくなされたもので、ブラケットと手すり材とを容易かつ確実に一体化する構造、また、ブラケットとブラケットカバーとを容易に取付けることができ、容易には外すことができない係合構造の手すりを提供するものである。
上記課題を解決すべく、本考案では、請求項1に記載されるように、設置壁面に固定されるブラケットと、前記ブラケットに固定されるブラケットカバーと、前記ブラケットにより設置壁面に固定される棒状の手すり材と、よりなり、前記ブラケットは、平板状の固定部と、前記固定部の中央部に立設される突設部とが一体的に設けられ、前記手すり材の端部に挿入されると共に、前記突設部側面と、前記手すり材側面とが結合され、前記ブラケットカバーが前記ブラケットの固定部に着脱可能に固定される手すりにおいて、前記突設部の中央には貫通孔が形成され、前記突設部の周囲には、前記貫通孔の中心を通り対称な位置に穿設される一対の透孔が少なくとも二組設けられると共に、前記突設部側面に螺設される手すり材固定孔と、前記手すり材の端部側面に穿設されるねじ挿通孔とが合致するように、前記透孔によって前記ブラケットの取付角度とアンカーの位置を位置決めしてなる、ことを特徴とする、手すりを提供する。
更に、請求項2に記載されるように、前記ブラケットの固定部上には、前記固定部の外周に沿って断面が外向きの鉤状に形成されるブラケットカバー係合周部が立設され、前記ブラケットカバー係合周部には、複数個の切欠部が形成され、少なくとも一つの切欠部の両側には、一組の係合解除防止突起が形成され、前記ブラケットカバーの内周底部付近には、前記ブラケットカバー係合周部の前記切欠部に対応した位置に複数個の係止片が突設され、前記係止片と前記ブラケットカバー係合周部との係合により、前記ブラケットと前記ブラケットカバーとは係止状態をなして前記ねじ挿通孔を隠蔽すると共に、前記ブラケットカバーを回転させて、前記係止片が前記係合解除防止突起を乗越えることにより、前記ブラケットと前記ブラケットカバーとの係合を解除可能とする、ことを特徴とする、手すりを提供する。
本考案は、上記構成により、次の効果を有する。
A.ブラケットに設けた透孔を利用して、アンカー打設位置を容易に決定することができる。また、前記の透孔と手すりブラケットに螺設される手すり材固定孔とが位置合わせされて設けられているため、手すり材固定孔を設置壁面に固定する際ねじが回転しやすい位置に位置させるようにすることで、容易に施工を行うことができる。
B.ブラケットにブラケットカバーを取付ける事により、ブラケットと手すり材とを固定するねじやねじ孔等を隠蔽することができ、また、固定部の少なくとも一つの切欠部の両側に、係合解除防止突起を形成することにより、ブラケットカバー取外し時には、ブラケットカバーの係止片が前記係合解除防止突起を乗越えないと切欠部と係止片の位置が合わないのでブラケットカバーを取外すことができず、構造を知らない人は外すことができないので、いたずら等の防止に効果を発揮する。
以下、図面に示す実施例により本考案の最良の形態について説明する。
図1は、本考案に係る手すりの使用状態を示す斜視図、図2は、設置壁面にブラケットを固定する直前の状態を示す斜視図、図3は、ブラケットに手すり材を取付ける直前の状態を示す斜視図、図4は、ブラケットとブラケットカバーを係合させる直前の状態を示す斜視図、そして図5(a)は、ブラケットとブラケットカバーの係合が解除された状態を示す断面図であり、図5(b)は、ブラケットとブラケットカバーが、係合解除防止突起と係止片により係合された状態を示す断面図である。
Cは便器、Hは手すり、Wは設置壁面、1はブラケット、2はブラケットカバー、3は手すり材、11はブラケットの固定部、12は突設部、13は貫通孔、14は手すり材固定孔、15は透孔、16はブラケットカバー係合周部、17はブラケットカバー係合周部の切欠部、18は係合解除防止突起、21はカバー材の手すり材挿通孔、22は係止片、31はねじ挿通孔を、それぞれ示す。
ブラケット1を設置壁面Wに取付ける際には、図2に示すように、ブラケット1の固定位置を決定した後、四つ設けられている透孔15を利用して設置壁面Wにマーキング(図示なし)する。ブラケット1を設置壁面Wから離すと、設置壁面Wに残されたマーキングをX字状に結ぶことで、アンカーAの固定位置を簡単に出すことができる。
また、一対の透孔15は手すり材3の中心線と平行方向に設けられているため、必要に応じてここにビス4を螺入させることで、アンカーAの補助として取付強度を更に向上させることもできる。
それぞれのブラケット1の中心位置の設置壁面WにアンカーAを打込んで固定し、ブラケット1の貫通孔13にアンカーAを挿通させ、ナットNをアンカーAに螺合させて、締付けることで固定する。
更に、設置壁面Wに固定されたブラケット1に、手すり材3を固定する。図3に示すように、ブラケット1の突設部12に、手すり材3の先端部を挿入させ、ねじ挿通孔31を介して手すり材固定孔14にねじ5を螺合させる。これにより、ブラケット1と手すり材3とが固定される。手すり材固定孔14は、貫通孔13の中心を通り対称な位置に穿設される一対の透孔15の中心点同士を結んだ線と突設部12側面上で直交する線上に位置して螺設されるため、手すり材3が邪魔にならない向きでブラケットを固定することで、支障なくねじ5を取付けることができる。このとき、ブラケットカバー2は、手すり材3に対し、手すり材挿通孔21を挿通した状態で、作業の邪魔にならないように設置壁面Wから離す方向に避けておく。
次に、設置壁面Wから離す方向に避けておいたブラケットカバー2を、ブラケット1に固定する。係止片22が、切欠部17と合わない位置で、設置壁面W方向に押込むことにより、係止片22及びブラケットカバー係合周部16とが弾性変形して嵌合され、取付状態となる。
また、メンテナンス等により、ブラケットカバー2を外す必要がある時は、ブラケットカバー2を回転させて、切欠部17と、係止片22の位置を合わせることにより、ブラケットカバー係合周部16と係止片22とが嵌合されていない状態となるため、ブラケットカバー2を取外すことができる(図4参照)。
このとき、図5に示すように、一つの係止片22は、係合解除防止突起18を乗越えて回転することになる。これによりクリック感が生じ、係止片22が切欠部17の位置にあることを確認することができる。更に、いたずら等でブラケットカバー2を外そうとしても、係止片22が係合解除防止突起18に当接した状態で回転が止まるため、仕組を知らない人はそこで諦めてしまい、いたずら等を防止する効果が期待できる。また、振動等で勝手に係合が外れることを防止する。
上記一連の作業により、設置壁面Wの所望の位置に、手すりHを取付け、またブラケットカバー2を必要に応じ取外すことができる。
本考案に係る手すりの使用状態を示す斜視図である。 設置壁面にブラケットを固定する直前の状態を示す斜視図である。 ブラケットに手すり材を取付ける直前の状態を示す斜視図である。 ブラケットとブラケットカバーを係合させる直前の状態を示す斜視図である。 図5(a)は、ブラケットとブラケットカバーの係合が解除された状態を示す断面図であり、図5(b)は、ブラケットとブラケットカバーが、係合解除防止突起と係止片により係合された状態を示す断面図である。
符号の説明
1 ブラケット
11 固定部
12 突設部
13 貫通孔
14 手すり材固定孔
15 透孔
16 ブラケットカバー係合周部
17 切欠部
18 係合解除防止突起
2 ブラケットカバー
21 手すり材挿通孔
22 係止片
3 手すり材
31 ねじ挿通孔
4 ビス
5 ねじ
A アンカー
C 便器
H 手すり
N ナット
W 設置壁面

Claims (2)

  1. 設置壁面に固定されるブラケットと、前記ブラケットに固定されるブラケットカバーと、前記ブラケットにより設置壁面に固定される棒状の手すり材と、よりなり、
    前記ブラケットは、平板状の固定部と、前記固定部の中央部に立設される突設部とが一体的に設けられ、前記手すり材の端部に挿入されると共に、
    前記突設部側面と、前記手すり材側面とが結合され、
    前記ブラケットカバーが前記ブラケットの固定部に着脱可能に固定される手すりにおいて、
    前記突設部の中央には貫通孔が形成され、前記突設部の周囲には、前記貫通孔の中心を通り対称な位置に穿設される一対の透孔が少なくとも二組設けられると共に、
    前記突設部側面に螺設される手すり材固定孔と、前記手すり材の端部側面に穿設されるねじ挿通孔とが合致するように、
    前記透孔によって前記ブラケットの取付角度とアンカーの位置を位置決めしてなる、
    ことを特徴とする、手すり。
  2. 前記ブラケットの固定部上には、前記固定部の外周に沿って断面が外向きの鉤状に形成されるブラケットカバー係合周部が立設され、
    前記ブラケットカバー係合周部には、複数個の切欠部が形成され、
    少なくとも一つの切欠部の両側には、一組の係合解除防止突起が形成され、
    前記ブラケットカバーの内周底部付近には、前記ブラケットカバー係合周部の前記切欠部に対応した位置に複数個の係止片が突設され、
    前記係止片と前記ブラケットカバー係合周部との係合により、
    前記ブラケットと前記ブラケットカバーとは係止状態をなして前記ねじ挿通孔を隠蔽すると共に、
    前記ブラケットカバーを回転させて、前記係止片が前記係合解除防止突起を乗越えることにより、前記ブラケットと前記ブラケットカバーとの係合を解除可能とする、
    ことを特徴とする、請求項1記載の手すり。
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