JP3141185B2 - 感光体ドラムの製造方法 - Google Patents

感光体ドラムの製造方法

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JP3141185B2
JP3141185B2 JP05216495A JP21649593A JP3141185B2 JP 3141185 B2 JP3141185 B2 JP 3141185B2 JP 05216495 A JP05216495 A JP 05216495A JP 21649593 A JP21649593 A JP 21649593A JP 3141185 B2 JP3141185 B2 JP 3141185B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の円筒状ドラムの
外周面上に液状の感光材料を連続して塗布し、電子写真
感光体をうる感光体ドラムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】円筒形状に形成されたドラムの外面上に
感光液を塗布し電子写真感光体を製造する方法として、
スプレー塗布法、侵漬塗布法、ブレード塗布法、ロール
塗布法等が知られている。
【0003】一方特開昭54-15866号、特開昭56-15885
号、特開昭56-15866号には円筒状ドラムの円周に、ある
クリアランスを持って配置された掻き取り刃を移動さ
せ、感光液の塗布を行うスライドポッパー塗布法が提案
されている。更に特開平1-242165号、特開平3-118866
号、特開平3-118867号、特開平3-274564号には円筒状ド
ラムに連結部材を用いた連続塗布、或いは連結部材を用
いない連続塗布法が提案されている。
【0004】又前記提案の改良案として、特開昭58-189
061号はエンドレスに形成された連続面を有する円筒状
ドラムの外面上に感光液を塗布する装置で、塗布液分配
スリットが端部を持たず円筒状ドラムの外周を取り囲む
ようにして連続であり、前記塗布液分配スリットの塗布
液流出口の下側に連続して傾斜し、且つ、エンドレスに
形成された連続面を有する円筒状ドラム面外周よりやや
大きな寸法において、終端をなすように構成された液ス
ライド面を有し、外液スライド面終端より下方に延びる
唇状部を有する塗布装置が提案されている。
【0005】更に従来電子写真感光体の形状として、シ
ート状の感光体と、円筒ドラム状の感光体がある。シー
ト状の感光体は、樹脂フイルムやアルミニュウム箔にロ
ールコート、バーコート、ナイフコート、ブレードコー
ト等の方法で感光液が塗布される。前記円筒ドラム状の
感光体は、ステンレス、アルミニュウム、銅、黄銅、も
しくはプラスチック等の材料で形成された前記円筒ドラ
ム面に感光液が塗布されるが、該方法として特開昭58-1
89061号に代表されるスライド面を有するビート塗布法
が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のようなスプレー
塗布法では、スプレーガンより噴出した感光液が被塗布
物の外面上に到達する前に感光液内に含む溶剤が蒸発す
るため、乾燥個化した粒子が前記被塗布物の表面に付着
し、平滑性の良い塗布表面が得られず、感光層の膜厚の
制御も難しい。またブレード塗布法、ロール塗布法は、
塗布液の粘性により均一な塗膜が得られない欠点があ
る。更に、前記浸漬塗布法は、前記におけるような塗布
膜表面の平滑性、塗布膜の均一性の難点は改良された
が、膜厚の制御が塗布液物性と塗布速度に支配される。
従って、塗布液の調整が非常に重要になるが、該調整は
実用上著しく困難である。又塗布速度も遅く生産性が悪
いという欠点がある。
【0007】又前記のような掻き取り刃を移動させるス
ライドポッパー塗布法は、掻き取り刃と円筒状ドラム面
とのクリアランスを一定に保てば均一な膜厚が得られる
が、塗膜厚を変化させる場合、塗膜厚に応じたクリアラ
ンスを持つ掻き取り刃を用意しなければならない。又掻
き取り刃の設定精度が即膜厚精度となるため、精度に余
裕がなく、塗布膜厚の調整が非常に困難であった。
【0008】又前記のように複数の円筒状ドラムに連結
部材を用いて接続し、感光液を連続塗布する方法と、連
結部材を用いないで連続塗布する手段は、感光液の塗布
直後の塗布膜は、溶媒を多量に含有しているため、前記
塗布膜は下方に流下してしまう。従って塗布された感光
液は、結果的に円筒状ドラムの上部位置の先端側が薄膜
化してしまい、該薄膜部が画像形成領域まで及んでしま
うと、画像濃度ムラを生じてしまう。又従来方法にて円
筒状ドラムに感光液を塗布すると薄膜部が長くなり、長
い感光体ドラムを形成することになり、画像形成装置が
大型化してしまう。又円筒状ドラムを多数本接続して、
連続的に塗布を行うと、感光液の塗布溶媒蒸気が一部分
に充満し、感光体に悪影響をありえることが判明した。
【0009】又前記したビート塗布法は図1に示すよう
に、コーターに塗布液を所定流量で供給し、ある条件の
速度でコーター内を通過させることで塗布膜を形成させ
るものである。この場合塗布直後の塗布液の状態は、塗
膜中に塗布溶媒が塗布液と同等に近い量で残留してお
り、塗布液は不安定な膜となっている。このため塗布直
後に塗布膜を空気中に晒すと塗膜中の溶媒が急激に蒸発
して、塗膜に白化や、結露現象が生じる他、均一膜の形
成を阻害する(特に速い塗布速度又は低沸点溶媒を用い
た場合)等の問題がある。
【0010】更に被塗布物の前記円筒状ドラムの端面に
はカット面加工が施されているが、該カット面加工部分
で特に前記円筒状ドラム間の継ぎ目直下の塗布液の乱れ
が発生し、均一の塗布膜が形成出来なくなり、更にビー
ト切れが発生する欠点がある。 本発明は、前記のよう
な欠点を改善すべく特に考えられたもので、感光体ドラ
ム用の円筒状ドラムの表面に感光液を均一且つ効率よく
塗布し、感光体ドラム上に良好な画像を得るように、特
に円筒状ドラムの一端に発生する感光体材料の薄膜化を
防止し、均一の感光体膜を形成し、又多数の円筒状ドラ
ムに連続して感光体膜を塗布する際にも塗布欠陥が発生
しない感光体ドラムを得ること。又溶媒蒸発速度を抑制
して感光体膜のレベルを向上させ、均一の感光体膜を形
成すること。及び円筒状ドラムの端面角を小さくするこ
とで塗布液が流れやすくすることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、請求項1において、複数の円筒状ドラム
の端部を接して積み重ね、環状塗布手段の中に前記円筒
状ドラムを挿入し、前記環状塗布手段により、前記円筒
状ドラムを上部より下部に垂直に移動しながら感光体材
料を、前記円筒状ドラム面に連続的に塗布する工程を有
する感光体ドラムの製造方法において、先行して塗布さ
れた前記円筒状ドラムの塗布液膜の流下によって生ずる
前記先行して塗布された円筒状ドラム下端部の液溜り
が、前記先行して塗布された円筒状ドラムの下端部に接
して後続する円筒状ドラムの上端部薄膜部に流下移動し
た後、前記先行して塗布された円筒状ドラムを、前記後
続して塗布された円筒状ドラムの端部より切り離すこ
と。請求項2として、前記先行して塗布された円筒状ド
ラムの感光材料よりなる塗布層を構成する塗布溶媒が3
0%以上蒸発した後、前記後続して塗布された円筒状ド
ラムの端部より切り離すこと。請求項3として、前記環
状塗布手段の直上に排気手段を内蔵した排気乾燥手段を
設置し、前記円筒状ドラムに塗布された感光体材料の塗
布層より蒸発する溶媒蒸気を前記排気乾燥手段を用いて
除去すること。請求項4として前記排気乾燥手段が前記
円筒状ドラムに塗布された感光体材料の塗膜表面で0.
5m/sec以上の風速であること。請求項5として、
前記排気乾燥手段を前記環状塗布手段の上部位置より3
00mm以内に設置したこと。請求項6として、前記環
状塗布手段の塗布用ノズル直上に開口率1〜30%の乾
燥用フードを設置し、前記感光体材料の塗布された円筒
状ドラムが前記乾燥用フード内を通過すること。請求項
7として、前記円筒状ドラムがその外周端に0.3mm
以下のカット面を形成したものであること。により前記
目的を達成させる。
【0012】
【実施例】図1は、中心線Oに沿って垂直状に重ね合わ
した円筒状ドラム1A、1Bと、円筒状ドラム1A、1
Bに感光液2を塗布する環状塗布装置3を示す。図のよ
うに円筒状ドラム1Aを取り囲むように感光液2の塗布
ヘッド4が形成され、該塗布ヘッド4に供給される感光
液2を前記円筒状ドラム1Aの表面に塗布するように構
成している。塗布方法としては、環状塗布装置3を固定
し、前記円筒状ドラム1Aを中心線Oに沿って矢示方向
に上昇移動させながら上端部より塗布を行う。前記塗布
ヘッド4には、円筒状ドラム1Aの面側に開口し、塗布
液流出口5を有する幅狭の塗布液分配用のスリット6が
水平方向に形成されている。該スリット6は液溜ヘッダ
7に連通し、該液溜ヘッダ7には感光液2を圧送ポンプ
(図示せず)により供給することにより、一定量の感光
液2を安定して前記塗布液流出口5に送り、前記円筒状
ドラム1Aに塗布作業を行ない感光層2Aが形成され
る。ここで感光液2の塗布が行われた前記円筒状ドラム
1A面の塗膜は、前記感光液2に多量の塗布溶媒を含有
しているため、上端部に塗布された感光液2が下方に流
下する。この現象が図2のように前記上端部に薄膜11A
を発生させ、一方図2に示すように、塗布を完了した円
筒状ドラム1Aの下端部に感光液2の液溜りを発生させ
る。即ち上端部の薄膜11A部の薄膜化分が下端部の液溜
り111Aとなる。前記環状塗布装置3中を円筒状ドラム1
Aを通過させて感光液2の塗布を行い、次に図2に示す
ように下方に連続して重ねられた円筒状ドラム1Bも前
記同様中心線Oに沿って上昇移動させ、円筒状ドラム1
Bの側面に前記環状塗布装置3により感光液2の塗布を
行う。その際前記円筒状ドラム1Aに発生した薄膜11A
と同様に円筒状ドラム1Bの上端部にも薄膜11Bが発生
する。本発明は、前記のように発生した薄膜に対し液溜
りを流下させて均一な塗膜を形成するものである。即
ち、図2に示すように円筒状ドラム1Aに塗布された感
光液2により感光層2Aが形成されるが、上端部の薄膜
11Aの流下により発生した液溜り111Aは、下部に接続
した円筒状ドラム1Bの上端部に発生した薄膜11Bに流
下して薄膜11Bを埋めて均一な感光層2Aを形成する。
尚感光液2を円筒状ドラム1A、1Bに塗膜した直後は
感光液2自体の流下により、感光層2Aは一定の膜厚に
形成される。
【0013】以上のように円筒状ドラム1A、1Bに一
定の感光層2Aを形成するために、以下の感光体用に塗
布する感光液2を用いる。
【0014】実施例1 塩化エチレンにポリカーボネートを溶解し、17wt/vol
%のポリマー液を作成した。更に下記構造式化1からな
るCTMの前記ポリカーボネートの75wt%相当量を溶解
し、固形分19.8vol/vol%の感光液2を調整した。
【0015】該感光液2を用いて図1に示すような塗布
ヘッド4にて塗布速度20mm/sec、φ80mm、長さ335mmの
アルミニュウム製の前記円筒状ドラム1A、1B面上に
乾燥膜厚20μmになる様に下記表1の条件で塗布し、試
料No1〜4を得た。
【0016】
【表1】
【0017】乾 燥 率:連結時間0secは乾燥率0
%と設定、その後は重量変化で算出。
【0018】先頭薄膜長さ:膜厚ブロフィールが±2μ
mの範囲内で安定するまでの長さ。
【0019】
【化1】
【0020】実施例2 ポリアミド樹脂CM-8000(東レ社製)30gをメタノール90
0ml、1-ブタノール100mlの混合溶媒中に投入し、50℃で
加熱溶解した。該液を用いて外径80mmのアルミニュウム
材の円筒状ドラム基体面上に浸漬塗布し、0.5μm厚の中
間層を形成した。
【0021】CGMとして下記化合物化2に、2重量部に
バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂エスレック
BX−1(積水化学製)の1重量部を、2-ブタノン100
重量部に加え、サンドグラインダーにて20時間の分散を
行ってCGL塗工液を得た。該液を前記中間層上に浸漬塗
布して厚さ0.5μmのCGLを形成した。
【0022】前記CGL上に前記実施例1と全く同じ塗工
液と、塗布条件にて重層塗布した。これに相当する前記
表1の試料1、2、3及び4をそれぞれの感光体No1、
2、3及び4とする。
【0023】以上の製造工程により得られた感光体No1
〜4をU-BiX4045(コニカ社製)に搭載し、実写テスト
を行い、コピー紙の端部を観察した。以上の結果を下記
の表2に示す。連結時間10sec以上、乾燥率30%以上の
時、コピー紙端部にムラが見られない。
【0024】
【表2】
【0025】
【化2】
【0026】次に図3、図4に示された排気乾燥装置8
について説明する。前記のように円筒状ドラム1A、1
Bに環状塗布装置3にて感光液2が塗布されて感光層2
Aが形成される。前記排気乾燥装置8は塗布した直後の
感光層2Aより蒸発する溶媒を吸引し、更に乾燥を行う
もので、前記環状塗布装置3の直上に設けられている。
8Aは環状に形成された吸引ダクトで、該吸引ダクト8
Aより前記感光層2Aに向けて吸引口8Bが形成されて
いる。前記吸引ダクト8Aの一部には排気管8Cが接続
され、該排気管8C内に設けた排気フアン8Dにより前
記感光層2Aより蒸発する溶媒を吸引して、強制的に外
部に排出し乾燥させる。前記のように環状塗布装置3に
て感光液2を塗布した直後に、該感光液2より発生する
溶媒蒸気を排気するため円筒状ドラム1A、1Bに塗布
された感光液2が多量に流下するのを停止させることが
できる。その際前記排気フアン8Dによる排気風速を0.
5〜5m/secで行い、前記吸引口8Bは前記塗布ヘッド
4の位置より300mm以下が望ましい。そして前記感光液
2内の溶媒が30%以上蒸発するまで前記円筒状ドラム1
A、1Bを連結状態に保ち、分離した後、感光層2Aを
完全に乾燥させる。前記のような排気乾燥装置8を作動
させることにより、多数の円筒状ドラムを接続して感光
液2を塗布した場合でも感光層2Aの近傍より溶媒を急
速に排出出来ると共に、感光液2による塗膜の流下を強
制的に制御して感光層2Aに発生する前記薄膜11Bや液
溜り111Aの発生を防止する事も出来る。尚前記排気フ
アン8Dは、吸引ダクト8Aに複数箇所設けてもよい。
【0027】前記排気乾燥装置8を設けた時に用いる円
筒状ドラム1A、1B及び風速は下記の如くである。
【0028】実施例3 外径80mmのアルミニュウム製ドラム上に前記実施例2と
全く同じようにして中間層、電荷発生層による感光層2
Aを形成した。そして図3に示すような環状塗布装置3
を使用して感光液2の塗布と、排気乾燥装置8の吸引口
8Bの位置を図4に示すL(単位mm)により下記表3の
条件にて塗布し、外観検査及び実施例2と同じように実
写を行った。
【0029】
【表3】
【0030】上記表3に示すように、環状塗布装置3の
スリット6と前記吸引口8Bを300mm以内に設けること
により、感光層2Aの端部ムラを防止出来た。300mmよ
り大きくなると全面に鱗状のムラが発生しやすくなる。
これは円筒状ドラムを多数本垂直状に連結して塗布した
時、充満した感光液2の溶媒蒸気が悪影響を与えるもの
であり、前記のように300mm以内に前記吸引口8Bを設
けることにより解決された。
【0031】図5は前記環状塗布装置3の上部に環状に
形成した乾燥フード9を設けたもので、該乾燥フード9
には多数の開口部9Aが形成されている。前記のように
円筒状ドラム1Aを矢示方向に上昇させ、前記環状塗布
装置3の塗布液流出口5に供給される感光液2の塗布ヘ
ッド4より塗布し、感光層2Aを形成する。形成された
感光層2Aは前記乾燥フード9内を通過しながら塗布さ
れた感光液2を徐々に乾燥させる。乾燥は前記開口部9
Aより感光液2に含まれる溶媒を外部に放出することに
より行なわれる。前記のように、感光液2の塗布により
形成された感光層2Aは、塗布直後に於いて乾燥フード
9にて遮蔽されており、前記開口部9Aからのみ溶媒が
放出されるため、塗布直後における感光層2Aの乾燥速
度は、前記開口部9Aの開口面積に比例して乾燥され
る。
【0032】図6は前記乾燥フード9の他の実施例で、
乾燥フード9の下端部9Bと、前記塗布ヘッド4の上端
部4A間を50mmとする。本実施例に示す乾燥フード9に
於いて前記開口部9Aの開口率が1〜30%で使用するの
が望ましい。特に前記上端部4Aより150mm迄をフード
A部開口率と言い、該A部の開口率を1〜10%とするの
が最も好ましい範囲である。更に乾燥フード9の上部を
延長して前記150mmの上部に開口部9Cを形成し、該開
口部9CをフードB部開口率と言い、開口率=A部開口
率+B部開口率の関係で開口部9A、9Cを形成する。
前記開口率1〜30%の乾燥フード9を環状塗布装置3の
上部に設けることにより、円筒状ドラム1A、1Bに塗
布された感光液2の溶媒蒸気濃度が制御される。従って
塗膜乾燥速度が制御されることで塗膜の均一化を計る事
が出来る。又前記のような乾燥フード9を設けることで
ビート部分の溶媒蒸気濃度が高くなるため、急速な乾燥
が防止され、ビート切れを防止出来る。又図6に用いた
乾燥フード9は直径10cm、高さ20cmの外径寸法に形成
し、塗布される感光液2にCTM/ポリカーボネイト/塩
化メチレン(CTM/ポリカーボネイト=75%)、固形分
=18%、η=100C.P、塗布速度=20mm/sec、塗膜20μm
とした。
【0033】下記の表は前記A開口率、B開口率、全開
口率で各々NO.1よりNO.5迄を示した。
【0034】
【表4】
【0035】前記表4において、NO.1の形状では塗膜の
流下が激しく、垂れ状のムラが発生した。NO.2.3の形状
では塗膜の流下が抑制され、均一な塗膜が形成された。
NO.4の形状では均一に感光液2が乾燥せず、細かい鱗状
のムラが発生した。NO.5の形状ではNO.1と同じ状態とな
った。
【0036】図7は、円筒状ドラム1A、1Bの外周端
に形成したカット面12A、12Bを示す。一般に円筒状に
形成した構成物は、端面を切断するか、形成加工する上
で、外周端が鋭利状となり、危険であるためカット加工
又は形状にしている。しかるに前記のように、円筒状ド
ラム1A、1Bを垂直状に接続して上昇させながら感光
液2を塗布し、感光層2Aを形成する時、カット面12
A、12Bを大きく形成すると、該カット面で形成された
溝に感光液2が侵入し、塗布後他の感光液2より乾燥速
度が遅いため、垂れてしまい、均一の塗布が出来ない。
従って垂れの発生を防止するカット面の長さを0.3mm以
下とすることで解決した。好ましくは0.1mm以下が望ま
しい。該カット面に構成することにより、図7のように
感光層2Aは均一に形成される。
【0037】前記図7における実施例において、塗布さ
れる感光液2は、固形分20vol%(ポリカーボネイト/C
TM=100/75(W+pt)の塩化エチレン溶液)、粘度=100
C.P、塗布速度20mm/secで20μmの膜形成を行ない、被
塗布物である円筒状ドラム1Aはφ80×L355、カット面
0.1/0.3mm、及び0.5mmとし、カット面に対し、各膜
厚、汚れ長さの関係を表5に示す。
【0038】
【表5】
【0039】尚前記CTM(電荷輸送物質)として下記の
化3に示す物質をもちいた。
【0040】
【化3】
【0041】以上のように、膜厚変動が1.0μ以上にな
るとハーフトーン時に画像ムラが発生し、汚れ長さが20
mm以上になると、複写画像に画像欠陥が発生する。
【0042】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたから、
垂直状に重ねた複数の円筒状ドラムに感光液を連続的に
塗布することで、後続の円筒状ドラムに感光液が移動
し、重なり合う事で、感光層の先頭薄膜状と下部の液溜
りが解消し且つ均一の感光層が形成出来る。又前記感光
液の溶媒を強制的に除去するか、開口部を形成した乾燥
フードを設けることにより、感光液の塗膜の流下を停止
させることで前記感光層の先頭薄膜状と下部の液溜りを
防止する事で、均一の感光層を形成した感光体ドラムを
製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の円筒状ドラムに感光液を塗布す
る状態を示す正面図。
【図2】図2は図1の複数の円筒状ドラムに感光液を塗
布した状態を示す正面図。
【図3】図3は本発明の円筒状ドラムに感光液を塗布し
排気乾燥する他の実施例を示す正面図。
【図4】図4は図3の複数の円筒状ドラムに感光液を塗
布した状態を示す正面図。
【図5】図5は本発明の円筒状ドラムに感光液を塗布し
乾燥フードにより乾燥する他の実施例を示す正面図。
【図6】図6は図5に示す乾燥フードの他の実施例を示
す正面図。
【図7】図7は円筒状ドラムのカット面を示す正面図。
【符号の説明】
1A,1B 円筒状ドラム 2 感光液 2A 感光層 3 環状塗布装置 8 排気乾燥装置 9 乾燥フード
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−258960(JP,A) 特開 平3−273257(JP,A) 特開 昭60−158453(JP,A) 特開 昭60−254141(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 - 5/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の円筒状ドラムの筒軸を合致させ、
    該円筒状ドラムの端部を接して積み重ね、環状塗布手段
    の中に前記円筒状ドラムを挿入し、前記環状塗布手段に
    より、前記円筒状ドラムの上部より下部に垂直に移動し
    ながら感光体材料を、前記円筒状ドラム面に連続的に塗
    布する工程を有する感光体ドラムの製造方法において 先行して 塗布された前記円筒状ドラムの塗布液膜の流下
    によって生ずる前記先行して塗布された円筒状ドラム下
    端部の液溜りが、前記先行して塗布された円筒状ドラム
    の下端部に接して後続する円筒状ドラムの上端部薄膜部
    に流下移行した後、前記先行して塗布された円筒状ドラ
    ムを、前記後続して塗布された円筒状ドラムの端部より
    切り離すことを特徴とする感光体ドラムの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記先行して塗布された円筒状ドラムの
    感光体材料よりなる塗布層を構成する塗布溶媒が30%
    以上蒸発した後、前記後続して塗布された円筒状ドラム
    の端部より切り離すことを特徴とする請求項1記載の感
    光体ドラムの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記環状塗布手段の直上に排気手段を内
    蔵した排気乾燥手段を設置した、前記円筒状ドラムに塗
    布された感光体材料よりなる塗布層より蒸発する溶媒蒸
    気を前記排気乾燥手段を用いて除去することを特徴とす
    請求項1〜2記載の感光体ドラムの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記排気乾燥手段が前記円筒状ドラムに
    塗布された感光体材料の塗膜表面で0.5m/sec以
    上の風速であることを特徴とする請求項3記載の感光体
    ドラムの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記排気乾燥手段を前記環状塗布手段の
    上部位置より300mm以内に設置したことを特徴とす
    る請求項3記載の感光体ドラムの製造方法。
  6. 【請求項6】 記環状塗布手段の塗布用ノズル直上に
    開口率1〜30%の乾燥用フードを設置し、前記感光体
    材料の塗布された円筒状ドラムが前記乾燥フード内を通
    過することを特徴とする請求項1〜2記載の感光体ドラ
    ムの製造方法。
  7. 【請求項7】 記円筒状ドラムその外周端0.3
    mm以下のカット面 を形成したものであることを特徴と
    する請求項1〜2記載の感光体ドラムの製造方法。
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