JP3141002U - 落橋防止装置 - Google Patents

落橋防止装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3141002U
JP3141002U JP2008000590U JP2008000590U JP3141002U JP 3141002 U JP3141002 U JP 3141002U JP 2008000590 U JP2008000590 U JP 2008000590U JP 2008000590 U JP2008000590 U JP 2008000590U JP 3141002 U JP3141002 U JP 3141002U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bridge
bracket
prevention device
wire
abutment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008000590U
Other languages
English (en)
Inventor
和久 田村
等 山下
Original Assignee
東京ファブリック工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 東京ファブリック工業株式会社 filed Critical 東京ファブリック工業株式会社
Priority to JP2008000590U priority Critical patent/JP3141002U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3141002U publication Critical patent/JP3141002U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Bridges Or Land Bridges (AREA)

Abstract

【課題】橋梁に設けられ、大地震発生時等に、橋台、橋脚から橋桁を落下させないワイヤ支持形式の簡素な構成の落橋防止装置を提供すること。
【解決手段】本考案の落橋防止装置は、橋脚に隣接して支持された一対の橋桁の間、または、橋台とこの橋台に支持された橋桁との間に設置されている。この落橋防止装置1は、一対の橋桁の各々に、または、橋台と橋台に支持された橋桁の各々に設けられる一対のワイヤ支持機構10、11と、一方のワイヤ支持機構10に、一方の端部が支持されるワイヤ部材12と、他方のワイヤ支持機構11とワイヤ部材12の他方の端部との間に設けられ、橋梁に衝撃的負荷及び/または過大な負荷がかかった場合、負荷を和らげて緩衝するための緩衝手段40とを備えている。ワイヤ部材12は、中間部に所定量のたるみをもたせた状態で、一対のワイヤ支持機構間に架設されている。
【選択図】図3

Description

本考案は、橋梁の橋台、橋脚から橋桁を落下させない落橋防止装置に関する。さらに詳しくは、橋桁と橋桁間、橋桁と橋台間をワイヤ部材で連結して大地震等発生時における橋桁の落下を防止する簡素な構成の落橋防止装置に関する。
兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)では、橋梁の倒壊、橋桁の落下等甚大な被害が発生した。すなわち、耐震基準の緩かった時期に施工された旧い橋梁においては耐震対策が不十分であり、大きな地震、直下型地震などに遭遇すると、橋桁が橋脚、橋台より外れて落下してしまう可能性があるということが実証されてしまった。従来の橋梁の落橋防止装置としては、橋桁間を小判型の金属板で直接連結する方法がよく使用されていた。しかし、兵庫県南部地震では、この金属板に、衝撃による破損、面外方向(橋軸方向に対して直交する方向)の変位のための破損等が発生し、橋桁が落下することが発生している。
そのため、橋桁の落下を防止するための新たな落橋防止装置を取り付けることが求められている。これは、これから施工される道路や鉄道あるいは河川等の橋梁だけに限定されるものでない。既に施工されている橋梁は、耐震性の規格が緩い時代のものであり、新たな落橋防止装置を取り付けることが望まれている。
例えば、道路橋示方書の規定によれば、落橋防止システムは、支承のタイプにより構成が異なり、(1)桁かかり長、(2)落橋防止構造、(3)変位制限構造、及び、(4)段差防止構造により構成される。落橋防止構造としては、上・下部構造を連結する構造、上・下部構造に突起を設ける構造、2連の上部構造を相互に連結する構造が標準と記載されている。そして、形式選定にあたっては、経済性、構造性、施工性を考慮の上、最適な形式を選定するとよいとされている。
具体例としては、PCケーブル連結、落橋防止壁、タイバー連結、ピン連結、ゴム被覆チェーン連結などいろいろな種類の落橋防止構造が既に採用されている。
さらに、特許文献を例にして落橋防止装置の具体例を列記する。
一対のリンク式の連結板を3個のボルトを介して連結するとともに、ボルト孔とボルト軸部との間に鉛等の緩衝材を介装した橋桁の耐震連結装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、下部工の桁座を拡幅して、下部工に架設される主桁の落下を防止するための橋梁下部工の桁座拡幅工法も知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、橋脚などの下部構造に埋設されたストッパーにより橋桁の許容限度以上の移動を制限する橋桁のストッパー構造も知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、橋桁間、橋台及び橋脚と橋桁とをケーブル(鋼より線)、鋼棒等で連結するものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
特許第2782170号公報 特公平03−78444号公報 実公平03−42089号公報 特許第3866175号公報
しかしながら、全国、津々浦々に施工されている橋梁において、落橋防止対策が施されていない橋梁はまだ多数ある。大地震等は、いつ、どこで起こるかわからないため、早急に、落橋防止対策を施工することが好ましい。また、橋梁の大きさ、構造等に沿って、経済性、構造性、施工性などを考慮した上、最適な形式の落橋防止装置を選定するとよい。そのような選定を行うためには、いろいろな形式の落橋防止装置が提案されていることが望ましい。そして、前述した落橋防止装置より、さらに簡単な構成のもので、安価に、短期間に施工できる落橋防止装置の開発が待望されている。
本考案は、これら従来技術の問題点を解決するためになされたもので、次の目的を達成する。
本考案の目的は、構成が簡素、施工が容易、施工コストが安価で、橋桁の温度変化による伸縮にも対応可能な落橋防止装置を提供することにある。
本考案は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本考案1の落橋防止装置は、橋梁において、橋脚に隣接して支持された一対の橋桁の間、または、橋台とこの橋台に支持された橋桁との間に設置され、前記橋脚または前記橋台に対して、前記橋桁が落下するのを防止するための落橋防止装置であって、前記一対の橋桁の一方、または、前記橋台と前記橋台に支持された前記橋桁の一方に設けられる一方のブラケットと、前記一対の橋桁の他方、または、前記橋台と前記橋台に支持された前記橋桁の他方に設けられる他方のブラケットと、前記一方のブラケットまたは前記他方のブラケットに、一方の端部が支持されるワイヤ部材と、前記他方のブラケットまたは前記一方のブラケットと、前記ワイヤ部材の他方の端部との間に設けられ、前記橋梁に、衝撃的負荷及び/または過大な負荷がかかった場合、前記負荷を和らげて緩衝するための緩衝手段とを備え、前記ワイヤ部材は、中間部に所定量のたるみをもたせた状態で、前記一方のブラケットと前記他方のブラケットとの間に架設されていることを特徴とする。
本考案2の落橋防止装置は、本考案1において、前記橋桁または前記橋台と、前記一方のブラケットまたは他方のブラケットとの間には、前記一方のブラケットまたは前記他方のブラケットが前記橋桁または前記橋台に取り付けられる平面に対して直交または略直交する方向に形成された第1の軸線の周り方向に回動可能な第1回動機構を備えていることを特徴とする。
本考案3の落橋防止装置は、本考案2において、前記一方のブラケットとこの一方のブラケットに支持される前記ワイヤ部材の一方の端部との間、または、前記他方のブラケットとこの他方のブラケットに支持される前記ワイヤ部材の他方の端部との間には、前記第1の軸線と直交または略直交する方向に形成された第2の軸線の周り方向に回動可能な第2回動機構を備えていることを特徴とする。
本考案4の落橋防止装置は、本考案3において、前記ワイヤ部材は、中間部を、前記橋桁に設けられた1個以上のワイヤ揺れ防止手段によって、揺れ防止されているものであることを特徴とする。
本考案5の落橋防止装置は、本考案4において、前記緩衝手段は、前記負荷がかかった場合に、弾性変形して負荷を軽減する弾性部材と、塑性変形して前記負荷を軽減する間隔部材とを備えていることを特徴とする。
本考案6の落橋防止装置は、本考案5において、前記間隔部材は、発泡スチロールを含む発泡プラスチックで形成されたものであり、所定以上の負荷がかかった場合塑性変形して、緩衝作用を発揮することを特徴する。
上述したように、本考案の落橋防止装置は、橋桁間、橋桁と橋台の間に、ワイヤ部材がたるみをもたせるように架設されただけの簡素な構成のものであり、信頼性が高く、経済的にも安価にすることができる。また、ワイヤ部材の芯合わせ等が特に必要でなく、施工期間の短縮も図れる。
また、たるみをもたせるように架設されたワイヤ部材には、中間部にワイヤ揺れ防止手段が設けられ、ワイヤ部材の揺れ防止がされている。そのため、ワイヤ部材が風、走行による振動等で揺れて橋桁に衝突、接触等することがなく、長寿命である。さらに、大地震等発生時には、間隔部材が塑性変形し、弾性部材が弾性変形することで衝撃力の緩衝を図るとともに、ワイヤ部材の引っ張り方向の強度により橋桁を落下させることがない。
また、第1回動機構、第2回動機構により、橋軸方向の振動、変位だけでなく、橋軸方向に対して直交する方向など他の方向の振動、変位にも対応が可能である。
さらに、外気温度変化による橋桁の橋軸方向の伸縮は、ワイヤ部材のたるみの増減により吸収できるので、落橋防止装置の構成を簡素にできる。
以下、本考案の落橋防止装置の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本考案の落橋防止装置が設けられた橋梁を示す正面図、図2は、図1をA−A線で切断した断面図である。図3は、図2をB方向から矢視した落橋防止装置の部分正面図、図4は、図2をC−C線で切断した断面図である。図5は、図3のD部を拡大して示した断面図、図6は、図4のE部を拡大して示した断面図である。図7は、図4のF部を拡大して示した平面図、図8は、図7をG−G線で切断した断面図である。図9は、落橋防止装置が作動した状態を説明するための説明図である。
図1、2に示すように、橋梁は、橋桁50、51、52等が、橋台60、橋脚65に対し、例えば金属製の支承装置55により支持、固定されている。この支承装置55は、橋桁50、51、52と、橋脚65、橋台60の間に挟まれて配置され、下沓、上沓、ベアリングプレート、サイドブロック等から構成されているものであり、従来よりよく使用されている周知なものであり、詳細な説明を省略する。
本考案の落橋防止装置1は、この実施の形態では、橋桁50と橋桁51との間、橋桁50と橋桁52との間、橋桁51と橋桁52との間、橋桁52と橋台60との間に設けられている。また、落橋防止装置1は、図2に示すように、橋桁のウェブプレートの両側に、3組設けられている。なお、落橋防止装置1の取付数量は、橋桁の大きさ、重量等に応じて適宜決定されるものであり、この実施の形態の例に限定されないことはいうまでもない。
落橋防止装置1は、前述したように、橋桁50と橋桁51との間、橋桁50と橋桁52との間、橋桁51と橋桁52との間、橋桁52と橋台60との間に設けられているが、この実施の形態では、橋桁50、橋桁51間に設けられた落橋防止装置1を例にして説明を行う(図3、4参照)。
落橋防止装置1は、一方のワイヤ支持機構10、他方のワイヤ支持機構11、ワイヤ部材12等から構成されている。一方のワイヤ支持機構10は、ブラケット13、第1回動機構20、第2回動機構30等から構成されている。他方のワイヤ支持機構11は、ブラケット13、緩衝手段40、第1回動機構20、第2回動機構30等から構成されている。
ワイヤ部材12は、図3に示すように、中央部に、所定の寸法a分たるみをもたせるように架設され、一方のワイヤ支持機構10、他方のワイヤ支持機構11等により両端を支持されている。このたるみをもたせることで、橋桁50、51、52が、外気温の温度変化などで伸縮する変位等である常時の伸縮変形を吸収できる。すなわち、たるみ量が増減する変化で、伸縮変形を吸収する構成となっている。ワイヤ部材12は、PC鋼より線からなるものであり、両端に雄ねじが形成されたねじ軸部12a、12aが一体に固定されている。
橋桁のウェブプレート50a、51aには、補強プレート23がボルト24、ナット25で固定されている。補強プレート23の中央には所定の直径の穴が形成されている。ブラケット13は、ベース部13aに一対の支持部13b、13bが立設されたものである。ベース部13aにも所定の直径の穴13cが形成されている。ブラケット13のベース部13aに形成された穴13c、ウェブプレート50a、51aに穿孔された穴、補強プレート23に形成された穴には、ボルト21の軸部が挿通されている(図6参照)。
ボルト21のねじ部には、緩み防止機能付のナット26がねじ込まれている。ブラケット13は、ウェブプレート50a、51aに対して、ボルト21、ナット26によりいわゆるピン結合しているものであり、第1回動機構20を構成する。すなわち、ウェブプレート50a、51aに固定された補強プレート23、23に対して、ブラケット13が自由にすべり、回動可能な程度に、ボルト21に対して、ナット26をねじ込み固定する。ナット26は、緩み防止機能付きのものであり、強いトルクでねじ込んで固定しなくても、振動等で弛むことなく固定状態を維持できるものである。
このような緩み防止機能付きのナットは、公知なもの(例えば、特開2004−218674号公報)であり、この実施の形態では詳細な説明を省略する。なお、補強プレート23、ブラケット13等の接触面等は、すべりが生じやすいように加工されたものであることが好ましい。
このようなピン結合構成にすることにより、ブラケット13が、ボルト21の軸線(第1の軸線)の周り方向に回動可能になっている。言い換えると、ブラケット13が、ウェブプレート50a、51aへ取り付けられる面に対して直交する第1の軸線の周り方向に回動可能になっている。
ブラケット13の一対の支持部13bには、ベース部13aに形成された穴13cと直交する方向に穴13dが形成されている。ブラケット13の一対の支持部13bには、穴13dに挿通されるボルト31を介して緩衝手段40が回動可能に支持されている。
緩衝手段40は、カバー体43、蓋体42、緩衝ゴム体44、間隔材45、支圧板46、ワッシャ47、ナット48等から構成されている。カバー体43は、一方の端部側が開口した筒状のカバー体である。カバー体43の内周部43aに緩衝ゴム体44、間隔材45等が挿入されている。
緩衝ゴム体44は、衝撃的負荷、過大な負荷を弾性変形で緩衝するものである。緩衝ゴム体44は、合成ゴム、天然ゴム等であるとよい。また、緩衝ゴム体44は、合成ゴム等の内部に、鋼板など補強板が一体に加硫成形されたものであってもよい。
間隔材45は、発泡スチロールなど発泡プラスチックなどで形成されたものであり、常時は、所定の間隔を維持しているとともに、衝撃的負荷、過大な負荷がかかった場合、塑性変形して負荷を緩衝するものである。
緩衝ゴム体44、間隔材45、支圧板46は、中央部に貫通穴が形成されている。この貫通穴には、ワイヤ部材12のねじ軸部12aの他方が貫通している。ねじ軸部12aには、ワッシャ47を介してナット48がねじ込まれている。
カバー体43の開口した端部側の内周部43aには、蓋体42の外周部が嵌合されている。蓋体42は、カバー体43にボルト49で固定されている。
ワイヤ部材12は、PE(ポリエチレン)等でコーティング処理されているものであるとよい。なお、コーティング処理するものは、ワイヤ部材を保護、防錆、防水等できるものであれば他の種類のものであってもよい。また、カバー体43、蓋体42、支圧板46、ワッシャ47、ボルト21、ボルト31等は、メッキ処理、ダクロ処理、防錆処理等を行っているものであるとよい。このようにすることで、メンテナンスを行うことなく長期間に亘って使用することができる。また、構成が簡素であり、大地震等がいつおそってきても直ぐに対応可能であり信頼性が高い。そのうえ、蓋体42とカバー体43の間、ワイヤ部材12とカバー体43、緩衝ゴム体44との間をシール部材等で密閉構造にすると、さらに、防水性、防塵性に富んだものとすることができ、信頼性向上が図れて好ましい。
蓋体42は、カバー体43への嵌合部の反対側に、凸状部が形成されている。凸状部はブラケット13の一対の支持部13bの間に挿入される。凸状部には、穴42aが形成されている。一対の支持部13bの穴13d、凸状部の穴42aには、ボルト31の軸部が挿通されている。ボルト31のねじ部にはナット32がねじ込まれている。一対の支持部13bの内側の間隔は、蓋体42の凸状部の幅より大きく形成されている。従って、ボルト31のねじ部にナット32をねじ込んで固定しても、一対の支持部13bの内側と、蓋体42の凸状部との間には、所定の隙間(例えば、3〜4mm)を有するようになっている。
従って、ブラケット13と緩衝手段40とは、ボルト31の軸線(第2の軸線)の周り方向に回動可能に、いわゆるピン結合で連結されている。言い換えると、ブラケット13に対して、緩衝手段40は、ボルト21の軸線(第1の軸線)と直交する第2の軸線の周り方向に回動可能な構成となっている。また、ブラケット13の一対の支持部13b、ボルト31、蓋体42の凸状部等により第2回動機構30が構成されている。
すなわち、ワイヤ部材12の他方の端部は、緩衝手段40、第2回動機構30を介して、ブラケット13に回動可能に支持されている。また、ブラケット13は第1回動機構20を介して橋桁50、51のウェブプレート50a、51aに回動可能に支持されている。
ワイヤ部材12の一方の端部は、回動取付部材33に形成された雌ねじ部にねじ込まれている。回動取付部材33は、前述した第2回動機構30を同一の機構により、ブラケット13に、ボルト31の軸線(第2の軸線)の周り方向に回動可能に支持されている。すなわち、ブラケット13の一対の支持部13bの穴、回動取付部材33に形成された穴33aに、ボルト31の軸部が挿通されている。ボルト31のねじ部には、ナット32がねじ込まれている。
ブラケット13の一対の支持部13bの内側の間隔は、回動取付部材33の幅より大きく形成されている。従って、ボルト31のねじ部にナット32をねじ込んで固定しても、一対の支持部13bの内側と、回動取付部材33との間には、所定の隙間(例えば、3〜4mm)を有するようになっている。言い換えると、ブラケット13に対して、回動取付部材33は、ボルト21の軸線(第1の軸線)と直交する第2の軸線の周り方向に回動可能な構成となっている。
橋桁50、51の横リブ50b、51bの所定の位置には、ワイヤ揺れ防止手段35が固定されている(図3参照)。図7、8に示すように、ワイヤ揺れ防止手段35は、ワイヤ揺れ防止部材36、揺れ部緩衝ゴム体37、ボルト38、ナット39から構成されている。ワイヤ揺れ防止部材36は、両端にウェブ側取付部36aと、ワイヤ揺れ防止部36bとを有するものである。ウェブ側取付部36aには、ボルト38の軸部38aが挿通される。ワイヤ揺れ防止部材36は、ボルト38、ナット39で、横リブ50b、51bに固定されるものである。
ワイヤ揺れ防止部36bは、ワイヤ部材12の所定の位置(例えば、略中央位置)において、ワイヤ部材12の外周部を、所定の間隔を有するように包囲している。揺れ部緩衝ゴム体37は、ワイヤ揺れ防止部材36に取り付けられ、横リブ50b、51b、ワイヤ揺れ防止部材36間、隣接するワイヤ揺れ防止部材36間等の緩衝作用を行う。すなわち、ワイヤ揺れ防止手段35は、ワイヤ部材12が、風、車両走行による振動等により揺れて橋桁等に接触、衝突等することを防止している。
橋梁に本考案の落橋防止装置を設置する方法について説明を行う。
この実施の形態の説明では、図3、4に従って、橋桁50に一方のワイヤ支持機構10、橋桁51に他方のワイヤ支持機構11が設けられた落橋防止装置1として説明を行う。なお、落橋防止装置は、橋桁50に他方のワイヤ支持機構11、橋桁51に一方のワイヤ支持機構10が設けられたものであってもよい。
橋桁の所定の位置に、一方のワイヤ支持機構10、他方のワイヤ支持機構11を取り付けるための穴をあける。すなわち、橋桁50、51のウェブプレート50a、51aの所定の位置に、ドリル等でブラケット取付用穴をあける。横リブ50b、51bの所定の位置に、ドリル等でワイヤ揺れ防止手段取付用穴をあける。なお、新設の橋梁の場合には、これら穴はあらかじめあけておくとよい。
一方のワイヤ支持機構10側のウェブプレート50aの両側に補強プレート23、23をボルト24、ナット25で固定する。ウェブプレート50aの穴、補強板23、23の穴、ブラケット13、13の穴13cにボルト21を挿通させ、ボルト21のねじ部にナット26をねじ込む。このとき、補強プレート23に対して、ブラケット13がすべって、回動可能になる状態にねじ込むとよい。この状態にすることは、第1回動機構20を有効に作用させ、ウェブプレート50aに対して、ブラケット13が、ボルト21の軸線の周り方向に自由に回動できるようにすることである。
他方のワイヤ支持機構11側のウェブプレート51aの両側に補強プレート23、23をボルト24、ナット25で固定する。ウェブプレート51aの穴、補強板23、23の穴、ブラケット13、13の穴13cにボルト21を挿通させ、ボルト21のねじ部にナット26をねじ込む。このとき、補強プレート23に対して、ブラケット13がすべって、回動可能になる状態にねじ込むとよい。この状態にすることは、第1回動機構20を有効に作用させ、ウェブプレート51aに対して、ブラケット13が、ボルト21の軸線の周り方向に自由に回動できるようにすることである。
〔一方のワイヤ支持機構10〕
ブラケット13の一対の支持部13b間に、回動取付部材33をボルト31、ナット32で回動可能に取り付ける。回動取付部材33の雌ねじ部にワイヤ部材12の一方の端部側であるねじ軸部12aのねじ部をねじ込む。ブラケット13に対して、回動取付部材33、ワイヤ部材12の一方の側が、ボルト31の軸線の周り方向に回動可能となる。
〔他方のワイヤ支持機構11〕
ブラケット13の一対の支持部13b間に、蓋体42をボルト31、ナット32で回動可能に取り付ける。カバー体43の内周部43aに、緩衝ゴム体44、間隔材45、支圧板46を組み込む。
ワイヤ部材12をワイヤ揺れ防止部材36のワイヤ揺れ防止部36bに挿通する。
ワイヤ部材12の他方の端部側であるねじ軸部12aを、カバー体43、緩衝ゴム体44、間隔材45、支圧板46の穴に挿通させる。ねじ軸部12aにワッシャ47を通し、ナット48をねじ軸部12aのねじ部にねじ込み固定する。緩衝手段40の蓋体42を除く部分がワイヤ部材12の他方の側に固定されたことになる。カバー体43に蓋体42を嵌め合わせ、ボルト49で固定する。ブラケット13に対して、緩衝手段40、ワイヤ部材12の他方の側が、ボルト31の軸線の周り方向に回動可能となる。
ワイヤ揺れ防止部材36のウェブ取付部36aを横リブ50b、51bに固定する。なお、ワイヤ揺れ防止部材36を横リブ50b、51bに固定した後、他方のワイヤ支持機構11を組み付けてもよい。さらに、一方のワイヤ支持機構10、他方のワイヤ支持機構11を組み付けた後、ワイヤ揺れ防止部材36にワイヤ部材12を挿通させ、ワイヤ揺れ防止部材36を横リブ50b、51bに固定してもよい。
このようにすることで、橋桁50、51間に落橋防止装置1が取り付けられる。なお、落橋防止装置1は、図2に示すように、ウェブプレート50a、51aの両側に対称に取り付けられる。また、対称に取り付けられた落橋防止装置1は、各ウェブプレートに取り付けるとよい。すなわち、橋桁の大きさ、重量等に応じて、複数、取り付けられることが好ましい。
図9は、大地震が発生して、橋桁51が支承装置55から外れ、落橋防止装置1が作動した状態を示す説明図である。大地震発生時の落橋防止装置1の作動状態について、図9に基づいて説明を行う。
橋桁51が支承装置55から外れ、橋脚65から落下しようとすると、ワイヤ部材12に負荷がかかる。ワイヤ部材12に負荷がかかると、ワイヤ揺れ防止手段35が破損等して揺れ防止機能が解除され、たるみをもたせて橋桁50、51に支持されていたワイヤ部材12は直線状に伸ばされる。この時、第1回動機構20、第2回動機構30は、ワイヤ部材12が直線状に延びる方向に回動する。従って、負荷がかかる方向が、橋軸方向以外でも対応可能になっている。また、ウェブプレート50a、51aを挟んで落橋防止装置1が対称に設けられているので、負荷がかかる方向に限定がない。
さらに、ワイヤ部材12に引っ張り荷重が作用すると、間隔部材45が塑性変形するとともに、緩衝ゴム体44が弾性変形して、衝撃的な荷重が作用することを緩和する。その結果、橋桁50に一方の側が支持されたワイヤ部材12は、ワイヤ部材12がピーンと直線状に目一杯を伸びた状態で、他方の側が橋桁51を支持することになる。ワイヤ部材12は両方の橋桁50、51間で引っ張られるが、ワイヤ部材12の引っ張り方向の強度により、橋桁51が橋脚65から落下することが防止される。すなわち、図9に図示した状態のようになる。
このとき、橋桁51は、支承装置55から外れてはいるが、橋脚65上にあるので、橋桁落下による大事故の発生が防止されるとともに、橋桁が落下した場合に比べ復旧工事も容易である。また、開いた橋桁間、橋桁と橋台間等に、応急措置を行うこと等で緊急車両の走行も可能とすることができる。
なお、図9に示すような状態になっても、橋桁は落下していないので、復旧は容易である。また、落下防止機能が作動した落橋防止装置は、ワイヤ支持機構、ワイヤ部材、緩衝手段等を新しいものと交換すればよい。すなわち、落橋防止装置は、一式新しいものと交換するとよい。
以上、本考案の実施の形態について説明を行ったが、本考案はこの実施の形態に限定されることはない。本考案の目的、趣旨を変更しない範囲内で変更が可能であることはいうまでもない。
図1は、本考案の落橋防止装置が設けられた橋梁を示す正面図である。 図2は、図1をA−A線で切断した断面図である。 図3は、図2をB方向から矢視した落橋防止装置の部分正面図である。 図4は、図2をC−C線で切断した断面図である。 図5は、図3のD部を拡大して示した断面図である。 図6は、図4のE部を拡大して示した断面図である。 図7は、図4のF部を拡大して示した平面図である。 図8は、図7をG−G線で切断した断面図である。 図9は、橋桁が落下し、本考案の落橋防止装置が作動した状態を説明するための説明図である。
符号の説明
1 … 落橋防止装置
10 … 一方のワイヤ支持機構
11 … 他方のワイヤ支持機構
12 … ワイヤ部材
13 … ブラケット
20 … 第1回動機構
21 … ボルト
23 … 補強プレート
24 … ボルト
25 … ナット
26 … 緩み防止付ナット
30 … 第2回動機構
31 … ボルト
32 … ナット
33 … 回動取付
35 … ワイヤ揺れ防止手段
36 … ワイヤ揺れ防止部材
37 … 揺れ部緩衝ゴム体
38 … ボルト
40 … 緩衝手段
42 … 蓋体
43 … カバー体
44 … 緩衝ゴム体(弾性部材)
45 … 間隔部材
46 … 支圧板
48 … ナット
50、51、52 … 橋桁
50a、51a…ウェブプレート
50b、51b…横リブ
55 … 支承装置
60 … 橋台
65 … 橋脚

Claims (6)

  1. 橋梁において、橋脚に隣接して支持された一対の橋桁の間、または、橋台とこの橋台に支持された橋桁との間に設置され、前記橋脚または前記橋台に対して、前記橋桁が落下するのを防止するための落橋防止装置であって、
    前記一対の橋桁の一方、または、前記橋台と前記橋台に支持された前記橋桁の一方に設けられる一方のブラケットと、
    前記一対の橋桁の他方、または、前記橋台と前記橋台に支持された前記橋桁の他方に設けられる他方のブラケットと、
    前記一方のブラケットまたは前記他方のブラケットに、一方の端部が支持されるワイヤ部材と、
    前記他方のブラケットまたは前記一方のブラケットと、前記ワイヤ部材の他方の端部との間に設けられ、前記橋梁に、衝撃的負荷及び/または過大な負荷がかかった場合、前記負荷を和らげて緩衝するための緩衝手段とを備え、
    前記ワイヤ部材は、中間部に所定量のたるみをもたせた状態で、前記一方のブラケットと前記他方のブラケットとの間に架設されている
    ことを特徴とする落橋防止装置。
  2. 請求項1に記載の落橋防止装置において、
    前記橋桁または前記橋台と、前記一方のブラケットまたは他方のブラケットとの間には、前記一方のブラケットまたは前記他方のブラケットが前記橋桁または前記橋台に取り付けられる平面に対して直交または略直交する方向に形成された第1の軸線の周り方向に回動可能な第1回動機構を備えている
    ことを特徴とする落橋防止装置。
  3. 請求項2に記載の落橋防止装置において、
    前記一方のブラケットとこの一方のブラケットに支持される前記ワイヤ部材の一方の端部との間、または、前記他方のブラケットとこの他方のブラケットに支持される前記ワイヤ部材の他方の端部との間には、前記第1の軸線と直交または略直交する方向に形成された第2の軸線の周り方向に回動可能な第2回動機構を備えている
    ことを特徴とする落橋防止装置。
  4. 請求項3に記載の落橋防止装置において、
    前記ワイヤ部材は、中間部を、前記橋桁に設けられた1個以上のワイヤ揺れ防止手段によって、揺れ防止されているものである
    ことを特徴とする落橋防止装置。
  5. 請求項4に記載された落橋防止装置において、
    前記緩衝手段は、前記負荷がかかった場合に、弾性変形して負荷を軽減する弾性部材と、塑性変形して前記負荷を軽減する間隔部材とを備えている
    ことを特徴とする落橋防止装置。
  6. 請求項5に記載の落橋防止装置において、
    前記間隔部材は、発泡スチロールを含む発泡プラスチックで形成されたものであり、所定以上の負荷がかかった場合、塑性変形して、緩衝作用を発揮するものである
    ことを特徴とする落橋防止装置。
JP2008000590U 2008-02-06 2008-02-06 落橋防止装置 Expired - Fee Related JP3141002U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008000590U JP3141002U (ja) 2008-02-06 2008-02-06 落橋防止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008000590U JP3141002U (ja) 2008-02-06 2008-02-06 落橋防止装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3141002U true JP3141002U (ja) 2008-04-17

Family

ID=43291087

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008000590U Expired - Fee Related JP3141002U (ja) 2008-02-06 2008-02-06 落橋防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3141002U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012122288A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Ihi Corp 落下防止装置
CN105735155A (zh) * 2016-04-29 2016-07-06 郑悦 一种桥梁中跨下垂加固装置及其施工方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012122288A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Ihi Corp 落下防止装置
CN105735155A (zh) * 2016-04-29 2016-07-06 郑悦 一种桥梁中跨下垂加固装置及其施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101424071B (zh) 一种大跨径斜拉桥支承体系
KR100724596B1 (ko) 교량구조물의 내진보강용 충격완화장치
CN113322794B (zh) 防侧倾节段拼装摇摆单柱墩多重减震体系
JP2012177255A (ja) 落橋防止構造及び落橋防止装置
JP5388318B2 (ja) 橋梁補強構造及び橋梁補強方法
JP3141002U (ja) 落橋防止装置
JP4480664B2 (ja) 弾性連結部材による落橋防止装置
JP4968603B2 (ja) 伸縮装置
JP3158798U (ja) 落橋防止構造と変位制限構造との一体化装置
JP5111194B2 (ja) 橋梁用伸縮装置及び橋梁用伸縮構造
CN105735115A (zh) 一种连续梁桥分区控制连接减震装置
CN108385546B (zh) 用于桥梁加固的缠绕索防落梁装置
CN203383136U (zh) 一种桥梁用的高阻尼橡胶块与铅销组合的隔震限位装置
KR101697830B1 (ko) 장대교량의 거더 변형 완화 장치 및 이의 시공방법
JP4858848B2 (ja) 桁間連結装置
JP3768144B2 (ja) 落橋防止装置
JP3866175B2 (ja) 連結式落橋防止装置
KR20190012428A (ko) 교량용 신축이음장치의 방수구조
KR101192503B1 (ko) 레일간 등간격 조절 및 제진 기능을 갖는 신축이음장치
JP2005188022A (ja) 耐震橋梁
KR101024688B1 (ko) 교량 슬래브에 대한 안전진단 기능을 갖는 교좌장치
JP5055085B2 (ja) 落橋防止用連結具
JP2020063579A (ja) 機能分離型衝撃吸収装置
KR101177402B1 (ko) 강교브래킷의 상, 하부에 설치된 완충스프링의 탄성을 이용해 외장재 파손을 방지할 수 있는 강교 외장재 체결용 고정구 및 이를 이용한 외장재 시공방법
CN218932842U (zh) 自复位摩擦复合阻尼器

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140326

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees