JP3140844B2 - 4輪駆動車のトルク配分制御装置 - Google Patents

4輪駆動車のトルク配分制御装置

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JP3140844B2 JP04179204A JP17920492A JP3140844B2 JP 3140844 B2 JP3140844 B2 JP 3140844B2 JP 04179204 A JP04179204 A JP 04179204A JP 17920492 A JP17920492 A JP 17920492A JP 3140844 B2 JP3140844 B2 JP 3140844B2
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4輪駆動車の差動制限
装置により、前後輪や左右後輪のトルク配分を走行、路
面状態に応じて可変制御するトルク配分制御装置に関
し、詳しくは、仮想路面μの推定に関する。
【0002】
【従来の技術】4輪駆動車において、センターディファ
レンシャルやリヤディファレンシャルにそれそれ差動制
限装置を設けて、この差動制限トルクにより前後トルク
配分、左右後輪トルク配分を可変制御する。この場合
に、車両の運転、走行状態を判断し、更に路面状態も推
定してトルク配分制御し、高μ路での操安性、低μ路で
の安定性等を向上することが提案されている。
【0003】従来、上記4輪駆動車のトルク配分制御に
関しては、例えば特願平3−123039号の出願があ
る。ここで路面μを推定する場合に、前後Gと横Gの2
乗和の平方根で仮想路面μを設定することが示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来技術
のものにあっては、路面μを前後Gと横Gの2乗和の平
方根で推定する方法であるから、路面μの推定精度が低
下して、前後輪のトルク配分制御の利点が充分に発揮さ
れず、車両の挙動が不安定になることがある。
【0005】本発明は、この点に鑑みてなされたもの
で、走行、路面状態よりトルク配分制御する制御系にお
いて、路面μの推定精度を高めて、制御の精度も向上す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、仮想路面設定手段で設定された仮想路面
μに基づいて前後輪のトルク配分制御がなされる4輪駆
動車のトルク配分制御装置であって、前後加速度と前後
トルク配分とからタイヤ前後力を演算するタイヤ前後力
演算手段と、横加速度からタイヤ横力を演算するタイヤ
横力演算手段と、前後加速度から前軸・後軸荷重を演算
する前軸・後軸荷重演算手段と、前輪タイヤ前後力と前
軸荷重とに基づいて前輪仮想路面μを演算する前輪仮想
路面μ演算手段と、後輪タイヤ前後力と後軸荷重とに基
づいて後輪仮想路面μを演算する後輪仮想路面μ演算手
段と、前輪仮想路面μと後輪仮想路面μとを比較して大
きい方を仮想路面μとして選択する仮想路面演算手段と
を備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】上記構成に基づき、車両走行中の前後加速度、
横加速度、前後トルク配分で前後輪の前後力と横力がそ
れぞれ各別に算出され、前後輪の2箇所で摩擦円による
前輪仮想路面μと後輪仮想路面μとが演算される。そし
てこれらの仮想路面μのいずれか大きい方を選択するこ
とで、仮想路面μが高い精度で設定され、これによりト
ルク配分も高い精度で制御されるようになる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図3において、センターディファレンシャルを備
えたフルタイム式4輪駆動車の駆動系の概略について説
明すると、符合1はエンジン、2はクラッチ、3は変速
機であり、変速機出力軸4がセンターディファレンシャ
ル20に入力している。センターディファレンシャル2
0から前方にフロント駆動軸5が、後方にリヤ駆動軸6
が出力し、フロント駆動軸5はフロントディファレンシ
ャル7、車軸8を介して左右の前輪9L,9Rに、リヤ
駆動軸6はプロペラ軸10、リヤディファレンシャル1
1、車軸12を介して左右の後輪13L,13Rにそれ
ぞれ連結して伝動構成される。
【0009】リヤディファレンシャル11はベベルギヤ
式であり、このリヤディファレンシャル11の例えばデ
フケース11aと一方のサイドギヤ11bとの間に、差
動制限装置として油圧多板式リヤクラッチ28がバイパ
スして付設されている。そしてリヤクラッチ28のリヤ
差動制限トルクTdが零の場合は左右後輪13L,13
Rに等しくトルク配分し、所定のリヤ差動制限トルクT
dを生じるとこのトルクTdの分だけ高速輪から低速輪
にトルク移動し、最も大きいリヤ差動制限トルクTdで
デフロックする場合は左右後輪13L,13Rにかかる
車重Wと路面摩擦係数μとの積W・μに応じてトルク配
分するようになっている。
【0010】センターディファレンシャル20は複合プ
ラネタリギヤ式であり、変速機出力軸4と一体の第1サ
ンギヤ21、リヤ駆動軸6と一体の第2サンギヤ22、
及びこれらのサンギヤ21,22の周囲に複数個配置さ
れるピニオン23を有し、ピニオン23の第1ピニオン
ギヤ23aが第1サンギヤ21に、第2ピニオンギヤ2
3bが第2サンギヤ22にそれぞれ噛合っている。ま
た、変速機出力軸4にはドライブギヤ25が回転自在に
設けられ、このドライブギヤ25と一体のキャリヤ24
にピニオン23が軸支され、ドライブギヤ25はフロン
ト駆動軸5と一体のドリブンギヤ26に噛合って構成さ
れる。一方、上記センターディファレンシャル20に
は、差動制限装置として油圧多板式センタークラッチ2
7が付設されている。このセンタークラッチ27は、例
えばセンターディファレンシャル20の直後方でドラム
27aをキャリヤ24に、ハブ27bをリヤ駆動軸6に
それぞれ結合して同軸上に配置される。
【0011】このセンターディファレンシャル20の構
成により、第1のサンギヤ21に入力する変速動力を、
キャリヤ24と第2のサンギヤ22とに所定の基準トル
ク配分で分けて伝達する。また旋回時の前後輪の回転差
を、ピニオン23の遊星回転により吸収するようにな
る。ここで基準トルク配分は2つのサンギヤ21,22
と2つのピニオンギヤ23a,23bとの4つのギヤ噛
合いピッチ円半径で自由に設定されることから、前後輪
の基準トルク配分を充分に後輪偏重に設定することが可
能になる。またフロントエンジンの搭載の場合は、車両
の前輪重量と後輪重量の静的重量配分が前輪偏重であ
り、油圧クラッチ27の差動制限による直結の場合は、
この重量配分に応じて前輪偏重にトルク配分される。従
って、油圧クラッチ27の差動制限トルクTcを制御す
ることで前後輪のトルク配分を、後輪偏重の基準トルク
配分から前輪偏重の重量配分に及ぶ広い範囲で制御する
ことが可能になる。
【0012】次に、センタークラッチ27とリヤクラッ
チ28の油圧制御系について説明する。先ず、変速機が
自動変速機の場合は、その油圧制御系のオイルポンプ3
0の油圧をレギュレータ弁31で調圧したライン圧を利
用して構成される。そこでセンタークラッチ油圧制御手
段32はライン圧油路33と連通するクラッチ制御弁3
4を有し、このクラッチ制御弁34が油路35を介して
センタークラッチ27に連通する。またライン圧油路3
3はパイロット弁36及びオリフィス37を有する油路
38によりソレノイド弁40に連通し、ソレノイド弁4
0によるデューティ圧が油路39を介してクラッチ制御
弁34の制御側に作用する。ソレノイド弁40は制御ユ
ニット50からの各走行条件に応じたデューティ信号が
入力すると、それにより油圧をドレンしてデューティ圧
を生じるものであり、このデューティ圧に応じてクラッ
チ制御弁34を動作し、センタークラッチ27のセンタ
ー差動制限トルクTcを可変制御する。またリヤクラッ
チ油圧制御手段32’は同様に油路33,39’と連通
したクラッチ制御弁34’、油路35’、ソレノイド弁
40’を有し、ソレノイド弁40’のデューティ圧によ
りリヤクラッチ28のリヤ差動制限トルクTdを可変制
御するように構成されている。
【0013】図2において、前後輪トルク配分と左右後
輪トルク配分の全体の電子制御系について説明する。入
力情報として、車両の前後加速度Gxを検出する前後G
センサ43、横加速度Gyを検出する横Gセンサ44を
有する。センターディファレンシャル20の入力トルク
を推定するため、エンジン回転数センサ45、アクセル
開度センサ46、ギヤ位置センサ47を有し、更にAB
S制御ユニット48を有し、これらの信号が制御ユニッ
ト50に入力する。
【0014】制御ユニット50は、前後加速度Gx、横
加速度Gy、前後輪のトルク配分比が入力する仮想路面
μ設定部51を有し、路面μを推定する。ここでタイヤ
の前後力と横力についての摩擦円の概念を取り入れて、
路面μを高い精度で推定するには、前後加速度Gxによ
り荷重移動することによる前後荷重配分βの影響を含め
て、前後輪で別々に路面μを推定する。そして前後輪の
仮想路面μを、μf,μrのいずれか大きい方を選択す
れば良い。
【0015】そこで図1に示すように、仮想路面μ設定
部51は、前後トルク配分αと前後加速度Gxが入力す
るタイヤ前後力演算部60と、横加速度Gyが入力する
タイヤ横力演算部61と、前後加速度Gxが入力する前
軸・後軸荷重演算部62とを有する。ここで前後輪の関
係を2輪モデルで示すと図4のようになり、重心に前後
加速度Gxと横加速度Gyが作用する。重心と前後輪の
距離はLf,Lr、ホイールベースはLである。そこで
タイヤ前後力演算部60は、前後加速度Gxと前後トル
ク配分α及び車体重量Wにより前輪前後力Xfと後輪前
後力Xrを、以下のように演算する。 Xf=W・Gx・α Xr=W・Gx・(1−α) タイヤ横力演算部61は、横加速度Gyと前後輪の距離
及び車体重量Wにより前輪横力Yfと後輪横力Yrを、
以下のように演算する。 Yf=W・Gy・Lr/L Yr=W・Gy・Lf/L
【0016】前軸・後軸荷重演算部62は、先ず前後加
速度Gxにより前後輪に荷重移動する場合の前後荷重配
分βを、重心高h、車体重量W、静止時の前軸荷重Wf
oを用いて以下のように算出する。 β=(Wfo−W・Gx・h/L)/W そしてこの前後荷重配分βにより前軸荷重Wfと後軸荷
重Wrを、以下のように演算する。 Wf=W・β Wr=W・(1−β) そしてこれらのパラメータが前輪仮想路面μ演算部63
と後輪仮想路面μ演算部64とに入力する。
【0017】前輪仮想路面μ演算部63は、前輪前後力
Xfと前輪横力Yfを前軸荷重Wfにより除算し、Xf
/Wfと、Yf/Wfを算出する。そして図4のように
摩擦円の理論を用い、前輪仮想路面μfを両者の2乗和
の平方根により求める。後輪仮想路面μ演算部64も同
様に、後輪前後力Xrと後輪横力Yrを後軸荷重Wrに
より除算し、Xr/Wrと、Yr/Wrを算出する。そ
して図4のように摩擦円の理論を用い、後輪仮想路面μ
rを両者の2乗和の平方根により求める。そしてこれら
の前輪仮想路面μfと後輪仮想路面μrとが仮想路面演
算部65に入力し、いずれか大きい方を選択して仮想路
面μを定めるようになっている。
【0018】一方、図2のトルク配分制御系において、
前後加速度Gxが入力する目標ステア特性設定部52を
有して、ニュートラルポイントを基準にして前後加速度
Gxが正の加速時には、スタビリティファクタAをアン
ダステアの弱い方向に定める。また前後加速度Gxが負
の減速時には、スタビリティファクタAをアンダステア
の強い方向に設定する。更に、エンジン回転数N、アク
セル開度φ、ギヤ位置Pが入力する入力トルク推定部5
3を有し、エンジン出力特性を参照してエンジン回転数
Nとアクセル開度φによりエンジン出力Teを推定し、
このエンジン出力Teにギヤ位置Pのギヤ比gを乗算す
ることでセンターディファレンシャル入力トルクTiを
算出する。
【0019】これらの前後加速度Gx、横加速度Gy、
目標ステア特性としての加減速時のスタビリティファク
タA、仮想路面μは目標前後トルク配分比算出部54に
入力し、前後トルク配分比αを算出する。ここで種々の
路面、走行状態で車両の安定性を確保するには、常に目
標ステア特性のスタビリティファクタが一定となるよう
にトルク配分制御すれば良い。そこで車両の運動方程式
を駆動力の影響を考慮して非線形域まで拡張して解析す
ると、前後トルク配分が前後輪の等価コーナリングパ
ワ、ステア特性の関係で示される。また等価コーナリン
グパワは、前後加速度Gx、横加速度Gy及び仮想路面
μの関数になる。そこでこのような関係式により前後ト
ルク配分比αを、常に目標ステア特性を得るように設定
する。
【0020】この前後トルク配分比α及びセンターディ
ファレンシャル入力トルクTiは、センター差動制限ト
ルク算出部55に入力して、センター差動制限トルクT
cをセンターディファレンシャル20の基準トルク配分
を考慮して算出する。そしてこのトルク信号は、デュー
ティ比変換部56に入力して所定のデューティ比Dに変
換され、このデューティ信号をソレノイド弁40に出力
する。
【0021】また前後加速度Gx、横加速度Gy、目標
ステア特性としての加減速時のスタビリティファクタ
A、仮想路面μは、リヤ差動制限トルク算出部57に入
力してリヤ差動制限トルクTdを算出する。ここで駆動
力の大小に対するヨーモーメントを、非線形域に拡張し
た旋回運動方程式に代入することで、リヤ差動制限トル
クTdが、前後加速度Gx、横加速度Gy、ステア特
性、仮想路面μの関係で示される。そこでこの場合の関
係式によりリヤ差動制限トルクTdを、常に目標ステア
特性を得るように設定する。そしてこのトルク信号も同
様にデューティ比変換部58に入力して変換され、所定
のデューティ信号をソレノイド弁40’に出力する。
【0022】更に、ABS制御ユニット48からの信号
は各差動制限トルク算出部55,57に入力し、ABS
制御信号が入力すると各差動制限トルクTc,Tdを強
制的に0にするように構成されている。
【0023】次に、この実施例の作用を説明する。先ず
車両走行時にエンジン1の動力がクラッチ2を介して変
速機3に入力し、変速動力がセンターディファレンシャ
ル20の第1サンギヤ21に入力する。ここでセンター
ディファレンシャル20の各歯車諸元により基準トルク
配分が後輪偏重に設定されているため、このトルク配分
でキャリヤ24と第2サンギヤ22に分配して動力が出
力される。このときセンタークラッチ27が解放されて
いると、上記基準トルク配分で更に前後輪側に動力伝達
して、4輪駆動でありながらFR的な動力性能になる。
またセンターディファレンシャル20がフリーのため、
前後輪の回転差を吸収しながら自由に旋回することが可
能になる。
【0024】一方、上記4輪駆動での走行時には各セン
サ信号が制御ユニット50に入力して、仮想路面μ等が
設定される。この仮想路面μの設定では、前後加速度G
xと前後トルク配分αで前後輪の前後力Xf,Xrが、
横加速度Gyで前後輪の横力Yf,Yrが算出され、前
後輪の2箇所で摩擦円による前輪仮想路面μfと後輪仮
想路面μrとが演算される。そしてこれらの仮想路面μ
f,μrのいずれか大きい方を選択することで、仮想路
面μが前後トルク配分を加味して高い精度で設定され
る。
【0025】また前後加速度Gxに応じて目標ステア特
性のスタビリティファクタAが設定され、これらの前後
加速度Gx、横加速度Gy、仮想路面μ、ステア特性の
パラメータが目標前後トルク配分比算出部54に入力す
る。そこで仮想路面μの大きい高μ路の加速時に、直進
走行で横加速度Gyが小さい程アンダステアの弱いステ
ア特性で前輪寄りのトルク配分比になる。そしてこのト
ルク配分比によりセンター差動制限トルクTcが大きく
算出され、このデューティ信号が油圧制御手段32に出
力して、センタークラッチ27に同一のトルクを生じる
ように制御される。そこでセンター差動制限トルクTc
に応じて第2サンギヤ22とキャリヤ24の間で更にバ
イパスしてトルク移動し、後輪偏重から前輪寄りにトル
ク配分される。このとき前後加速度Gxが大きくなる
と、等トルク配分側に移行して安定性等を確保する。旋
回走行では横加速度Gyが大きい程、アンダステアの強
いステア特性で後輪寄りのトルク配分比になり、この場
合はセンター差動制限トルクTcが小さくなって後輪寄
りのトルク配分に制御され、旋回性能を向上する。
【0026】一方、路面状態が仮想路面μにより高い精
度で検出されることで、所定の仮想路面μ以下では適確
にスリップ制御される。そしてこの低μ路では仮想路面
μが小さい程、前輪寄りまたは直結にトルク配分制御さ
れて、スリップを確実に防止する。
【0027】上記センターディファレンシャル20とセ
ンタークラッチ27によりトルク配分して後輪側に伝達
する動力はリヤディファレンシャル11に入力し、この
リヤディファレンシャル11とリヤクラッチ28により
更に左右後輪13L,13Rにトルク配分制御して伝達
される。即ち、リヤクラッチ28が解放すると、リヤデ
ィファレンシャル11がフリーになり、且つその歯車諸
元により等トルク配分される。
【0028】このとき前後加速度Gx、横加速度Gy、
仮想路面μ、スタビリティファクタAのパラメータが制
御ユニット50のリヤ差動制限トルク算出部57に入力
し、直接リヤ差動制限トルクTdが算出される。そこで
仮想路面μの大きい高μ路で前後加速度Gxが大きい
程、リヤ差動制限トルクTdが大きく算出され、このデ
ューティ信号が油圧制御手段32’に出力してリヤクラ
ッチ28に差動制限トルクTdを生じる。このためリヤ
ディファレンシャル11の差動制限でグリップ車輪に有
効に動力伝達され、且つ差動制限トルクTdに応じて高
速輪から低速輪にトルク移動して安定性等を確保する。
旋回中にアクセルオフした時には、更に大きいリヤ差動
制限トルクTdでデフロック方向に制御されて、タック
インを軽減する。仮想路面μの小さい低μ路では、リヤ
差動制限トルクTdが最小でリヤディファレンシャル1
1が略フリーになり、左右後輪13L,13Rの同時ス
リップによる車両スピンを防止するようになる。
【0029】以上、本発明の実施例について説明した
が、トルク配分制御の駆動系が他の方式の場合にも同様
に適応でき、制御系もこれのみに限定されない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
4輪駆動車のトルク配分制御において路面μを推定する
場合に、前後輪で前後トルク配分を加味して各別に仮想
路面μを演算し、このいずれか一方を選択して仮想路面
μを設定する構成であるので、路面μの推定精度が向上
する。こうして路面μの推定精度が向上することで、ト
ルク配分制御が大幅に向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の4輪駆動車のトルク配分制御装置の実
施例の要部を示すブロック図である。
【図2】トルク配分制御系の全体のブロック図である。
【図3】本発明が適応される4輪駆動車の駆動系と油圧
制御系の構成を示す構成図である。
【図4】前後輪の摩擦円による仮想路面μの算出状態を
示す図である。
【符号の説明】
27,28 差動制限用クラッチ 32,32’ 油圧制御手段 50 制御ユニット 51 仮想路面μ設定部 60 タイヤ前後力演算部 61 タイヤ横力演算部 62 前軸・後軸荷重演算部 63 前輪仮想路面μ演算部 64 後輪仮想路面μ演算部 65 仮想路面μ演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 17/28 - 17/36 B60K 23/00 - 23/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮想路面設定手段で設定された仮想路面
    μに基づいて前後輪のトルク配分制御がなされる4輪駆
    動車のトルク配分制御装置であって、 前後加速度と前後トルク配分とからタイヤ前後力を演算
    するタイヤ前後力演算手段と、 横加速度からタイヤ横力を演算するタイヤ横力演算手段
    と、 前後加速度から前軸・後軸荷重を演算する前軸・後軸荷
    重演算手段と、 前輪タイヤ前後力と前軸荷重とに基づいて前輪仮想路面
    μを演算する前輪仮想路面μ演算手段と、 後輪タイヤ前後力と後軸荷重とに基づいて後輪仮想路面
    μを演算する後輪仮想路面μ演算手段と、 前輪仮想路面μと後輪仮想路面μとを比較して大きい方
    を仮想路面μとして選択する仮想路面演算手段とを備え
    ことを特徴とする4輪駆動車のトルク配分制御装置。
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