JP3140296B2 - 集合住宅用換気システム - Google Patents

集合住宅用換気システム

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JP3140296B2 JP06121170A JP12117094A JP3140296B2 JP 3140296 B2 JP3140296 B2 JP 3140296B2 JP 06121170 A JP06121170 A JP 06121170A JP 12117094 A JP12117094 A JP 12117094A JP 3140296 B2 JP3140296 B2 JP 3140296B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、おもに気密性の高い集
合住宅の自然換気量確保に有効な集合住宅用換気システ
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、集合住宅、とりわけ都市部の集合
住宅において高層化・高気密化が急速に進んでおり、自
然換気量が著しく低下しており、必要自然換気量が確保
できないことに起因する、室内空気汚染、結露、カビの
発生等の問題が顕在化している。気密性の高い集合住宅
においては、サッシ窓や屋外と接する壁などに外気導入
用の自然換気口(レジスター)が取り付けられているも
のの、開閉の判断および開度の調節など、そのほとんど
が居住者任せで行われている。
【0003】従来、この種の気密性の高い住戸の換気方
法としては、例えば、特開平3−199841号公報お
よび特開平3−199842号公報に示されるような方
法があった。また、寒冷地型集合住宅に台所レンジファ
ンとの連携を考慮した住戸換気システムとしては、例え
ば、特開平3−225139号公報に示されるようなも
のがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の建物室内の換気方法においては、建物室内の
玄関または廊下に、強制排気口または強制排気筒を、室
内の各部屋を仕切る仕切り壁および開閉障子に通気口を
設けて、住戸内に換気流通経路を形成しなければならな
いことと、局所強制排気に対する考慮がなされていない
ので、集合住宅において、台所およびサニタリー部分の
局所排気装置を個別に運転した場合、換気流通経路がそ
の都度変更されるので、常時計画的な換気流通経路を確
保することが困難であるという課題があった。また、上
記した従来の住戸換気システムにおいては、天井裏に機
器を設置し別途ダクト配管が必要なことから既築の集合
住宅に適用するには工事費が高くかかるという課題があ
った。また、効果的な住戸内換気を行うための換気経路
が考慮されていないことと、高層化された集合住宅では
強い外風の影響を受けるため、台所レンジファン運転時
に、給気ファンを「強」運転とするだけでは、適切な必
要外気量に調節することは困難であるという課題があっ
た。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので、台所
およびサニタリー部分の排気装置を運転し、前記排気装
置の排気風量に等しい外気を、居室に設けられたエアコ
ン配管用貫通孔より室内に導入することで、集合住宅の
住戸において、新築、既築を問わず、換気流通経路の一
定した同時給排気方式の機械換気が容易に適用できる集
合住宅用換気システムを提供することを第1の目的とし
ている。
【0006】第2の目的は、集合住宅のサニタリー部分
にあらかじめ設置されている排気装置を、小風量常時排
気運転することで、室内温熱環境への影響を最少限度に
おさえながら、気密性の高い住戸全体の空気環境汚染が
抑制できるとともに、サニタリー部分の換気不足による
カビ発生等の被害に対し防止効果のある、同時給排気方
式の機械換気ができる集合住宅用換気システムを提供す
ることにある。
【0007】第3の目的は、屋外の静圧に比べ、室内の
静圧をやや高く保つことで、居室、サニタリー部分およ
び台所等で発生した室内汚染空気が、居室内に逆流およ
び滞留することなく、安定した同時給排気方式の機械換
気ができる集合住宅用換気システムを提供することにあ
る。
【0008】第4の目的は、高層化された集合住宅など
で、外風が強い場合でも、小風量で充分な同時給排気方
式の機械換気を行うことができる集合住宅用換気システ
ムを提供することにある。
【0009】第5の目的は、外気の汚染度が激しい地域
の集合住宅においても、新鮮で清浄度の高い外気を室内
へ導入することができ、同時給排気方式の機械換気がで
きる集合住宅用換気システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的を達
成するための第1の手段は、住戸の屋外側に設置され、
外気導入ファンと風量制御手段とを有する給気ユニット
と、前記給気ユニットと連通し、内部に導入外気量測定
手段を設けた給気通風路と、住戸の室内側に設置され、
室内に外気を導入する外気導入口と、住戸が有する排気
装置の運転ノッチに対応する排気風量を記憶する排気風
量記憶手段と、前記排気装置の運転あるいは停止、また
運転の場合はその運転ノッチの運転情報を収集する運転
情報収集手段と、前記排気装置の運転情報をもとに、室
内から排出される排気風量を判断し、前記排気風量から
導入外気風量を決定する導入外気量決定手段と、決定さ
れた導入外気量を前記風量制御手段に伝達する外気量伝
達手段と、前記給気通風路内部に設けた前記導入外気量
測定手段で測定される風量と、前記導入外気量決定手段
で決定された導入外気量とを比較する外気量比較手段と
を備え、前記風量制御手段は、前記給気通風路を通過す
る外気量と、前記導入外気量決定手段で決定された導入
外気量とが等しくなるよう外気導入ファンを制御した構
成としたものである。
【0011】また、第2の目的を達成するための第2の
手段は、住戸内のサニタリー部分が有する排気装置を常
時運転とするための常時運転制御手段と、住戸における
住戸内床面積および基準天井高さの情報を設定するため
の設定手段と、前記設定手段で設定された情報をもと
に、常時排気風量を算出する常時排気量算出手段とを備
えた構成としたものである。
【0012】また、第3の目的を達成するための第3の
手段は、室内および屋外の静圧を検知する静圧検知手段
と、前記室内および屋外の静圧値を比較する静圧比較手
段とを備え、風量制御手段は、屋外の静圧に比べ、室内
の静圧を高く保つように外気導入ファンを制御した構成
としたものである。
【0013】また、第4の目的を達成するための第4の
手段は、住戸内のサニタリー部分に、室内汚染空気を、
屋上に向かって常時排気するための縦抗排気手段を備え
た構成としたものである。
【0014】また、第5の目的を達成するための第5の
手段は、汚染された外気を、浄化して室内に導入するた
めの外気浄化ユニットを備えた構成としたものである。
【0015】
【作用】本発明は上記した第1の手段の構成により、外
気導入ファンの回転数を制御して、排気装置の排気風量
と等しい量の外気を、一定の場所から室内に導入するの
で、換気流通経路の一定した同時給排気方式の機械換気
を行うことができるものである。
【0016】また、第2の手段の構成により、住戸内の
サニタリー部分の排気装置を、住戸の室容積に応じて算
出した適切な小風量で常時運転し、排気装置で排気され
る排気風量と等しい量の外気を常時室内に導入するの
で、室内空気環境汚染を未然に抑制できるとともに、換
気不足によるカビ発生等の被害に対し防止効果のある、
同時給排気方式の機械換気を行うことができるものであ
る。
【0017】また、第3の手段の構成により、屋外およ
び室内の静圧を測定し、風量制御手段は、屋外と室内と
の静圧差が、常に室内の方を高く保つように、外気導入
ファンの回転数を制御しながら外気導入量を変化させる
ので、居室内が負圧になることなく、安定した同時給排
気方式の機械換気を行うことができるものである。
【0018】また、第4の手段の構成により、サニタリ
ー部分の汚染空気を屋上に向かって、集中的に強制排気
することで、高層化された集合住宅においても、小風量
で充分な同時給排気方式の機械換気を行うことができる
ものである。
【0019】また、第5の手段の構成により、外気浄化
ユニットにおいて、外気を浄化してから室内に導入する
ので、新鮮外気を取り入れる同時給排気方式の機械換気
を行うことができるものである。
【0020】
【実施例】以下、本発明の第1実施例について、図1,
図2および図3を参照しながら説明する。
【0021】図に示すように、給気ユニット1a,1
b,1cは、住戸のバルコニー2側および玄関3側に取
り付けられ、給気通風路4a,4b,4cと連通接続さ
れている。給気通風路4a,4b,4c内部には、サー
ミスタ式の風速センサ5a,5b,5cは、あらかじめ
風速値と風量の関係の校正を行ってあり、給気通風路4
a,4b,4cの他端は、外壁6に設けられているエア
コン配管用貫通孔7a,7b,7cのバルコニー2側ま
たは玄関3側に接続されており、エアコン配管用貫通孔
7a,7b,7cの室内8側では、外気導入口9a,9
b,9cが接続されており、外気導入口9a,9b,9
cはエアコン室内機10a,10b,10cの吸込み部
分の近傍に位置している。住戸の室内8には、排気装置
として浴室換気扇11、トイレ換気扇12、および台所
レンジファン13が設けられており、浴室換気扇11お
よびトイレ換気扇12は、排気ダクト14aと、台所レ
ンジファン13は、排気ダクト14bとそれぞれ連通接
続されていて、前記した排気装置は、それぞれ運転スイ
ッチ(図示せず)を有している。制御部A15は、マイ
クロコンピュータとメモリからなるもので、運転情報収
集部16、排気風量記憶部17、導入外気量決定部1
8、外気量比較部19および外気量伝達部20で構成さ
れており、運転情報収集部16は、浴室換気扇11、ト
イレ換気扇12および台所レンジファン13と信号線2
1を介して、外気量比較部19は、導入外気量測定手段
5a,5b,5cと信号線22を介して、外気量伝達部
20は、ファンインバータ23a,23b,23cと信
号線24を介して接続されている。
【0022】次に、給気ユニット1a,1b,1cの構
成の詳細について、以下に説明する。給気ユニット1
a,1b,1cは、内部に外気導入ファン25a,25
b,25cと、ファンインバータ23a,23b,23
cを有しており、外気吸込み口26前面には、除塵フィ
ルター27が取り付けられていて、給気通風路4a,4
b,4cと連通して構成されている。
【0023】上記の構成により、以下にその動作を説明
する。居住者によって、住戸内の排気装置である浴室換
気扇11、トイレ換気扇12、および台所レンジファン
13の運転スイッチ(図示せず)を操作して、浴室換気
扇11、トイレ換気扇12、および台所レンジファン1
3が運転されると同時に、給気ユニット1a,1b,1
cに設けた外気導入ファン25a,25b,25cの運
転が開始されるとともに、どの場所の排気装置が運転、
あるいは停止されたか、また運転された場合はその運転
ノッチ、例えば「強」、「弱」などの運転情報が運転情
報収集部16によって収集され、各排気装置の運転ノッ
チにおける排気風量があらかじめ登録されている排気風
量記憶部17を参照して、収集した運転情報をもとに、
室内8から排気されうる風量が算出され、導入外気量決
定部18に出力される。この出力された風量は、導入外
気量決定部18によって、給気ユニット1a,1b,1
cの設置台数(本実施例では3台)で除算されて、1台
当りの必要導入外気量が決定され、決定された必要外気
量は、外気量比較部19に出力される。一方、風速セン
サ5a,5b,5cによって、給気通風路4a,4b,
4cを内部の風速が測定され、風速に比例した電圧の出
力信号が得られる。この電圧信号と風量の関係をあらか
じめ校正しておくことで、給気通風路4a,4b,4c
内を通過する風量が測定でき、その測定値である現在の
導入外気量が、外気量比較部19に出力される。導入外
気量決定部18によって決定された必要外気量と、風速
センサ5a,5b,5cによって測定された現在の導入
外気量とが、外気量比較部19により比較され、比較さ
れた結果は外気量伝達部20を経て、ファンインバータ
23a,23b,23cに出力される。この出力結果に
基づき、ファンインバータ23a,23b,23cは、
現在の導入外気量と必要外気導入量とが常に等しくなる
ように、外気導入ファン25a,25b,25cの回転
数を制御することとなる。また、導入される外気は、除
塵フィルター27で大きなごみ等が取り除かれた後、外
気吸込み口26から給気通風路4a,4b,4c、およ
びエアコン配管用貫通孔7a,7b,7cを経て、外気
導入口9a,9b,9cより室内8へ導入される。
【0024】このように本発明の第1実施例の集合住宅
用換気システムによれば、住戸内部の排気装置を運転し
たと同時に、エアコン配管用貫通孔7a,7b,7cを
利用して排気量と等しい外気量導入を行うので、集合住
宅の住戸において新築、既築を問わず、同時給排気方式
の機械換気が容易に適用でき、エアコン室内機吸込み部
分近傍に外気導入することで、室内温熱環境の乱れを抑
制できる。また、外風が強い時は、外気導入ファン25
a,25b,25cの運転負荷を低減できるので、一般
的な同時給排気方式の機械換気に比べ、省エネルギ効果
も期待できる。
【0025】なお、ここで風量調節手段には、ファンイ
ンバータ23a,23b,23cを用いたが、外気導入
ファン25a,25b,25cの風量を可変できる手段
であれば何を用いても良く、例えば風量調節用ダンパを
用いても、同様の効果が得られることは言うまでもな
い。
【0026】次に本発明の第2実施例について、図4と
図5を参照しながら説明する。なお、第1の実施例と同
一部分には同一符号を付け、その詳細な説明は省略す
る。
【0027】図に示すように、制御部B29は、数値キ
ーボードとマイクロコンピュータとファンインバータか
ら構成されており、施工者および居住者が設定を数値で
入力および変更できるユーザーインタフェイス30と、
常時排気量算出部31および常時運転制御部32(ファ
ンインバータ)を有し、常時運転制御部32(ファンイ
ンバータ)は、浴室換気扇11のモータ(図示せず)と
信号線33を介して接続されている。
【0028】上記の構成により、以下にその動作を説明
する。ユーザーインタフェイス30に、住戸の固有情報
である住戸内床面積(m2)および基準天井高さ(m)
が入力されると、この入力値は常時排気量算出部31に
出力される。常時排気量算出部31では、住戸内床面積
と基準天井高さの乗算から、住戸の室容積(m3)が算
出され、この住戸の室容積を2時間で空気を全部入れ替
えられる風量を必要換気量として、住戸の室容積を2で
除算すると、必要排気量が算出され、常時運転制御部3
2(ファンインバータ)に出力される。浴室換気扇11
が、常時排気量算出部31で算出された必要排気量で常
時排気運転できるよう、浴室換気扇11のモータ(図示
せず)の回転数は、常時運転制御部32(ファンインバ
ータ)によって制御されることとなる。
【0029】次に、常時排気量算出部31が算出する、
常時換気に必要な風量の算出方法の詳細について説明を
行う。換気に関する誘導水準では、住宅の必要換気量を
18m3/時間・人としており、住戸当り5人居住とす
ると、必要換気量は90m3/時間となる。また一般的
に、集合住宅における平均的な住戸内床面積は、約75
2であることから、基準天井高さを2.4mと仮定する
と、住戸の室容積は180m3となる。このとき必要換
気量90m3/時間を住戸の室容積180m3で除算する
と、住戸内の空気が1時間当り何回入れ代わるかという
指標としての換気回数(回/時間)0.5回/時間が求
められる。そこで、本実施例で用いる常時排気量算出部
31は、0.5回/時間の換気回数を確保するための必
要排気量を算出させることができるものである。
【0030】このように本発明の第2実施例の集合住宅
用換気システムによれば、住戸の室容積に応じて適切な
小風量で、常時、同時給排気方式の機械換気が行われる
ことで、住戸全体の空気環境汚染が抑制されるととも
に、換気不足によるカビ発生などの被害を未然に防止す
ることができる。
【0031】なお、本実施例で常時排気量算出部31が
算出する、常時換気に必要な風量の算出方法では、換気
回数(回/時間)を0.5回/時間として排気量を算出
するようにしたが、気密性の高い集合住宅の住戸におい
ては、自然換気回数が0.1回/時間程度であるため、
換気回数(回/時間)を0.3回/時間から0.5回/時
間程度の範囲内で排気量を算出しても、同様の効果が得
られる。
【0032】なお、本実施例で、常時運転制御手段には
ファンインバータを用いたが、常時排気量算出部31が
算出する、常時換気に必要な風量にできる最も近いノッ
チを選択して常時運転する、ノッチ運転制御としてもよ
い。
【0033】次に本発明の第3実施例について、図6と
図7を参照しながら説明する。なお、第1,2の実施例
と同一部分には同一符号を付け、その詳細な説明は省略
する。
【0034】図に示すように、住戸屋外のバルコニー2
側および玄関3側には、静圧センサ34aおよび34b
が、住戸室内8には静圧センサ34cが設けられ、信号
線35によって、静圧比較部36と接続され、差圧情報
伝達部37は、信号線38を介して導入外気量決定部1
8に接続されている。
【0035】上記した構成により、以下にその動作を説
明する。屋外のバルコニー2側および玄関3側の静圧
は、静圧センサ34aおよび34bで、室内8の静圧は
静圧センサ34cで測定され、その測定値は静圧比較部
36に出力される。静圧比較部36では、屋外のバルコ
ニー2側および玄関3側のいずれか高い方の静圧値と、
室内8の静圧値との比較が行われ、その比較結果は差圧
情報伝達部37に出力され、屋外のバルコニー2側およ
び玄関3側のいずれか高い方の静圧値に比べ、室内8の
静圧値が低い時、すなわち室内8が負圧の時は、外気導
入量を増加させ、屋外のバルコニー2側および玄関3側
の静圧値に比べ、室内8の方が多く保たれるよう、外気
導入量決定部18を制御することとなる。
【0036】このように本発明の第3実施例の集合住宅
用換気システムによれば、何らかの影響で、室内8と屋
外との圧力差が生じた場合でも、室内8の静圧をやや高
く保つように外気導入風量が制御されるので、サニタリ
ー部分で発生した汚染空気の居室への逆流が完全に防止
できる同時給排気による常時機械換気を行うことができ
る。
【0037】次に本発明の第4実施例について、図8と
図9を参照しながら説明する。なお、第1,2,3の実
施例と同一部分には同一符号を付け、その詳細な説明は
省略する。
【0038】図に示すように、住戸内サニタリー部分の
近傍に縦抗排気手段39は、例えば集合住宅の各階の住
戸を縦に貫通する縦抗排気筒40と、屋上41に排気フ
ァン42と、各住戸に設けられた縦抗排気筒40に連通
する風量調節用ダンパ43から構成されており、風量調
節用ダンパ43は、信号線44を介して、常時運転制御
部32(ファンインバータ)に、信号線45を介して運
転情報収集部16に接続されている。住戸内の浴室46
に設けられた排気口47aおよびトイレ48に設けた排
気口47bは、それぞれ排気ダクト14cを介して風量
調節用ダンパ43に連通接続されている。
【0039】上記した構成により、以下にその動作を説
明する。縦抗排気手段39が有する屋上41の排気ファ
ン42は常時排気運転されており、室内8の汚染空気
は、排気口47aおよび排気口47bから吸込まれ、排
気ダクト14cを経て、風量調節用ダンパ43に導か
れ、連通する縦抗排気筒40を経て、排気ファン42に
よって、屋上41へ排出されることとなる。風量調節用
ダンパ43は、常時排気量算出部31から常時必要排気
量の出力を受けて、ダンパ開度が調節され、室内8から
の排気量が設定されるとともに、排気量の情報は、運転
情報収集部16へ出力されることとなる。
【0040】このように本発明の第4実施例の集合住宅
用換気システムによれば、高層化された集合住宅におい
ても、屋外風の影響を受けずに、小風量同時給排気方式
による常時機械換気を行うことができる。
【0041】なお、本実施例では、縦抗排気手段39
は、屋上41に排気ファン42を備えた構成とし、風量
調節手段には、風量調節用ダンパ43を用いたが、各住
戸ごとに、専用の排気ファンを設け、風量調節手段にフ
ァンインバータを用いた構成としても、同様の効果が得
られることは言うまでもない。
【0042】次に本発明の第5実施例について、図10
と図11を参照しながら説明する。なお、第1,2,
3,4の実施例と同一部分には同一符号を付け、その詳
細な説明は省略する。
【0043】図に示すように、外気浄化ユニット49
a,49b,49cは、外気取入口50と、例えば外気
中の有害物質のひとつである窒素酸化物(NOx)およ
び悪臭を吸着除去する脱臭フィルター51と、外気中の
塵埃および花粉などのほこりを除去する電気集塵装置5
2とを一体化させたものであり、給気ユニット1a,1
b,1cが有する外気吸込み口26の前方に配置して、
連通接続させた構成としたものである。
【0044】上記した構成により、以下にその動作を説
明する。室内8に導入される外気は、外気浄化ユニット
49a,49b,49c前面の外気取入口50から脱臭
フィルター51を通過することで、有害物質のひとつで
あり車の排気ガス等に多く含まれている窒素酸化物(N
x)、および悪臭を吸着除去され、次に電気集塵装置
52を通過することで、ばい煙、ほこり、花粉等の塵埃
が除去されることとなり、浄化された新鮮な外気を、給
気ユニット1a,1b,1cが有する外気吸込み口26
へ導くこととなる。
【0045】このように本発明の第5実施例の集合住宅
用換気システムによれば、外気が排気ガス、ばい煙、ほ
こり、花粉等による汚染物質を含んでいても、浄化され
た新鮮な外気が室内8に導入されるので、外気導入によ
る室内空気環境汚染が抑制できるとともに、大気汚染の
激しい地域の集合住宅においても同時給排気方式の常時
機械換気が適用できる。
【0046】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、集合住宅の住戸において、新築および既築
を問わず、同時給排気方式の機械換気が容易に適用でき
るとともに、室内温熱環境の乱れを抑制でき、省エネル
ギ効果が期待できる集合住宅用換気システムを提供でき
る。
【0047】また、サニタリー部分の換気扇を常時、適
切な小風量で運転させることで、住戸全体の空気環境汚
染が抑制されるとともに、換気不足によるカビ発生など
の被害を未然に防止する、同時給排気方式の常時機械換
気を行うことができる。
【0048】さらに、サニタリー部分で発生した汚染空
気の居室への逆流が完全に防止できる同時給排気方式に
よる常時機械換気を行うことができる。
【0049】さらに、高層化された集合住宅の住戸にお
いても、屋外風の影響を受けずに、安定した小風量同時
給排気方式による常時機械換気を行うことができる。
【0050】さらに、大気汚染が激しい地域の集合住宅
においても、外気導入による室内空気環境汚染が抑制で
きるとともに、同時給排気方式の常時機械換気が適用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における集合住宅用換気シ
ステムの平面図
【図2】同集合住宅用換気システムの制御ブロック図
【図3】同集合住宅用換気システムの外気導入部分の詳
細図
【図4】本発明の第2実施例における集合住宅用換気シ
ステムの平面図
【図5】同集合住宅用換気システムの制御ブロック図
【図6】本発明の第3実施例における集合住宅用換気シ
ステムの平面図
【図7】同集合住宅用換気システムの制御ブロック図
【図8】本発明の第4実施例における集合住宅用換気シ
ステムの平面図
【図9】同集合住宅用換気システムの縦抗排気手段の断
面図
【図10】本発明の第5実施例における集合住宅用換気
システムの平面図
【図11】同集合住宅用換気システムの外気導入部分の
詳細図
【符号の説明】
1a 給気ユニット 1b 給気ユニット 1c 給気ユニット 4a 給気通風路 4b 給気通風路 4c 給気通風路 5a 風速センサ 5b 風速センサ 5c 風速センサ 9a 外気導入口 9b 外気導入口 9c 外気導入口 16 運転情報収集部 17 排気風量記憶部 18 導入外気量決定部 19 外気量比較部 20 外気量伝達部 23a ファンインバータ 23b ファンインバータ 23c ファンインバータ 25a 外気導入ファン 25b 外気導入ファン 25c 外気導入ファン 30 ユーザーインタフェイス 31 常時排気量算出部 32 常時運転制御部 34a 静圧センサ 34b 静圧センサ 34c 静圧センサ 36 静圧比較部 37 差圧情報伝達部 39 縦抗排気手段 49a 外気浄化ユニット 49b 外気浄化ユニット 49c 外気浄化ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−332589(JP,A) 特開 平5−99465(JP,A) 特開 平3−225139(JP,A) 特開 平3−199842(JP,A) 特開 平3−199841(JP,A) 特開 平1−239330(JP,A) 特開 平1−155138(JP,A) 特開 平1−123933(JP,A) 特開 平1−102230(JP,A) 特開 昭63−238350(JP,A) 特開 平6−2904(JP,A) 実開 昭50−29751(JP,U) 実開 平5−18617(JP,U) 実開 平2−34932(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 7/06 F24F 7/007 F24F 7/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】住戸の屋外側に設置され、外気導入ファン
    と風量制御手段とを有する給気ユニットと、前記給気ユ
    ニットと連通し、内部に導入外気量測定手段を設けた給
    気通風路と、住戸の室内側に設置され、室内に外気を導
    入する外気導入口と、住戸が有する排気装置の運転ノッ
    チに対応する排気風量を記憶する排気風量記憶手段と、
    前記排気装置の運転あるいは停止、また運転の場合はそ
    の運転ノッチの運転情報を収集する運転情報収集手段
    と、前記排気装置の運転情報をもとに、室内から排出さ
    れる排気風量を判断し、前記排気風量から導入外気風量
    を決定する導入外気量決定手段と、決定された導入外気
    量を前記風量制御手段に伝達する外気量伝達手段と、前
    記給気通風路内部に設けた前記導入外気量測定手段で測
    定される風量と、前記導入外気量決定手段で決定された
    導入外気量とを比較する外気量比較手段とを備え、前記
    風量制御手段は、前記給気通風路を通過する外気量と、
    前記導入外気量決定手段で決定された導入外気量とが等
    しくなるよう外気導入ファンを制御した集合住宅用換気
    システム。
  2. 【請求項2】住戸内のサニタリー部分が有する排気装置
    を常時運転とするための常時運転制御手段と、住戸にお
    ける住戸内床面積および基準天井高さの情報を設定する
    ための設定手段と、前記設定手段で設定された情報をも
    とに、常時排気風量を算出する常時排気量算出手段とを
    備えた請求項1記載の集合住宅用換気システム。
  3. 【請求項3】室内および屋外の静圧を検知する静圧検知
    手段と、前記室内および屋外の静圧値を比較する静圧比
    較手段と、比較した静圧の差圧値の情報を風量制御手段
    に伝達する差圧情報伝達手段とを備え、前記風量制御手
    段は、屋外の静圧に比べ、室内の静圧を高く保つように
    外気導入ファンを制御した請求項1または2記載の集合
    住宅用換気システム。
  4. 【請求項4】住戸内のサニタリー部分に、室内汚染空気
    を、屋上に向かって常時排気するための縦抗排気手段を
    備えた請求項1,2または3記載の集合住宅用換気シス
    テム。
  5. 【請求項5】汚染された外気を、浄化して室内に導入す
    るための外気浄化ユニットを備えた請求項1,2,3ま
    たは4記載の集合住宅用換気システム。
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