JP3358453B2 - 換気装置 - Google Patents

換気装置

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JP3358453B2
JP3358453B2 JP19306396A JP19306396A JP3358453B2 JP 3358453 B2 JP3358453 B2 JP 3358453B2 JP 19306396 A JP19306396 A JP 19306396A JP 19306396 A JP19306396 A JP 19306396A JP 3358453 B2 JP3358453 B2 JP 3358453B2
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直樹 岡田
仙英 荒金
百合子 上垣
正和 遠田
秀明 福井
義一 秦
賢司 金岡
正 佐藤
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、換気装置に関し、
具体的には、建物の空調設備として有用な換気装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の換気装置としては、例えば、複数
階家屋の上階床部とこの上階より一階下の天井部と外壁
部とによって形成され、かつ、外部と気密に隔てられた
天井裏空間を有し、この天井裏空間と繋がる複数の開口
部を有し、この複数の開口部の各々が複数の部屋に設け
られ、そして、同開口部が各部屋の内部に開口してお
り、上記天井裏空間には、風を供給する送風機が設置さ
れて、この送風機と繋がるようにダクトが配管されてお
り、さらに、このダクトが分岐することなどによって、
上記開口部を経由して上記各部屋に上記送風機からの風
が供給されているものが知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな換気装置においては、施工の際に、送風機と各部屋
とを繋ぐダクトの配管が煩雑なものであって、しかも、
ダクトの配管の仕方によって、風に対しての抵抗がばら
つきやすいものであり、その結果として、各部屋のうち
一部の部屋に風が全く供給されないことや部屋に供給さ
れる風がまちまちになったりしやすいものであった。
【0004】本発明は、上述の事実に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、簡単に施工する
ことができ、しかも、各部屋に風を確実に供給すること
ができる換気装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
換気装置は、複数階家屋(1)の上階床部とこの上階よ
り一階下の天井部と外壁部とによって形成され、かつ、
外部と気密に隔てられた天井裏空間(2)を有し、この
天井裏空間(2)と繋がる複数の開口部(3)を有し、
さらに、この複数の開口部(3)の各々が複数の部屋
(5)に設けられ、同開口部(3)が各部屋(5)の内
部に開口してなる換気装置において、上記天井裏空間
(2)に第1の送風機(7)および第2の送風機(8)
を設けて、この第1の送風機(7)および第2の送風機
(8)のうち、一方にて空気を上記各開口部(3)を経
由して上記各部屋(5)に送出させ、他方にて空気を上
記各開口部(3)を経由して上記各部屋(5)から吸引
してなることを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係る換気装置は、上記
天井裏空間(2)を経由して、上記家屋(1)の外部と
ダクト(11)にて連通する部屋(5)が同家屋(1)
の外部と最も近接した位置にあることを特徴とする。
【0007】本発明の請求項3に係る換気装置は、上記
天井裏空間(2)を経由して、上記家屋(1)の外部と
ダクト(11)にて連通する廊下(15)があることを
特徴とする。
【0008】本発明の請求項4に係る換気装置は、上記
第1の送風機(7)および上記第2の送風機(8)とし
て、送風能力が互いに差を有するものであることを特徴
とする。
【0009】本発明の請求項5に係る換気装置は、上記
第1の送風機(7)および上記第2の送風機(8)とし
て、夏期には、上記吸引に用いられるものに比べて、上
記送出に用いられるものの方が送風能力を大きくされ、
冬期には、上記送出に用いられるものに比べて、上記吸
引に用いられるものの方が送風能力を大きくされてなる
ことを特徴とする。
【0010】本発明の請求項6に係る換気装置は、上記
第1の送風機(7)および上記第2の送風機(8)のう
ち、いずれか一方が既存送風機(12)であることを特
徴とする。
【0011】本発明の請求項7に係る換気装置は、上記
既存送風機(12)が、上記家屋(1)の外部と連通す
るレンジフード(14)であることを特徴とする。
【0012】本発明の請求項8に係る換気装置は、上記
第1の送風機(7)および上記第2の送風機(8)の代
わりに、上記天井裏空間(2)に熱交換換気扇(13)
を設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に係る図
面に基いて詳しく説明する。
【0014】図1は、本発明の第1の実施形態に係る換
気装置の概略を示した平面図である。図2は、本発明の
第2の実施形態に係る換気装置の概略を示した平面図で
ある。図3は、本発明の第3の実施形態に係る換気装置
の概略を示した平面図である。図4は、本発明の第4の
実施形態に係る換気装置の概略を示した平面図である。
【0015】本発明の換気装置は、図1ないし図4に示
すごとく、複数階家屋(1)の上階床部とこの上階より
一階下の天井部と外壁部とによって形成され、かつ、外
部と気密に隔てられた天井裏空間(2)を有し、この天
井裏空間(2)と繋がる複数の開口部(3)を有し、さ
らに、この複数の開口部(3)の各々が複数の部屋
(5)に設けられ、同開口部(3)が各部屋(5)の内
部に開口してなる換気装置において、上記天井裏空間
(2)に第1の送風機(7)および第2の送風機(8)
を設けて、この第1の送風機(7)および第2の送風機
(8)のうち、一方にて空気を上記各開口部(3)を経
由して上記各部屋(5)に送出させ、他方にて空気を上
記各開口部(3)を経由して上記各部屋(5)から吸引
してなっているものである。
【0016】上記家屋(1)は、複数階からなるもので
あればよく、それ以外の点は特に問われないものであ
る。
【0017】上記天井裏空間(2)は、図1ないし図4
に示すごとく、上記複数階家屋(1)の上階床部とこの
上階より一階下の天井部と外壁部とによって形成され、
かつ、外部と気密に隔てられているものである。
【0018】上記開口部(3)は、図1ないし図4に示
すごとく、複数あって、上記天井裏空間(2)と繋がっ
ているものである。この開口部(3)の形態としては、
図1ないし図3に示すごとく、ミニボックス(9)であ
ってもかまわないし、通常の吹出口、吸込口のごときも
の、すなわち、図4に示されるごとき穴状物(6)であ
ってもかまわないし、同じく、図4に示されるごとき長
尺状ボックス(4)であってもかまわないものである。
【0019】なお、この開口部(3)は、上述のごと
く、天井裏空間(2)と繋がっていれば、複数階家屋
(1)の上階床部に設置されていてもかまわないし、複
数階家屋(1)の上階より一階下の天井部に設置されて
いてもかまわず、特に限定されるものではない。例え
ば、家屋(1)が2階建てであれば、開口部(3)は、
同家屋(1)の2階床部に設置されていてもかまわない
し、同家屋(1)の1階の天井部に設置されていてもか
まわないものである。
【0020】上記部屋(5)は、図1ないし図4に示す
ごとく、複数であればよく、上記複数の開口部(3)の
各々が設けられているものである。この各部屋(5)の
内部に同開口部(3)が開口してなっているものであ
る。
【0021】そして、図1ないし図4に示すごとく、上
記天井裏空間(2)に第1の送風機(7)および第2の
送風機(8)が設けられているものである。この第1の
送風機(7)および第2の送風機(8)のうち、一方に
て空気を上記各開口部(3)を経由して上記各部屋
(5)に送出させ、他方にて空気を上記各開口部(3)
を経由して上記各部屋(5)から吸引してなっているも
のである。
【0022】すなわち、図1および図4に示すごとく、
第1の送風機(7)にて空気を上記各開口部(3)を経
由して上記各部屋(5)に送出させ、第2の送風機
(8)にて空気を上記各開口部(3)を経由して上記各
部屋(5)から吸引してなっているものであってもかま
わないし、図2に示すごとく、第2の送風機(8)にて
空気を上記各開口部(3)を経由して上記各部屋(5)
に送出させ、第1の送風機(7)にて空気を上記各開口
部(3)を経由して上記各部屋(5)から吸引してなっ
ているものであってもかまわないものである。
【0023】いすれの場合にしても、上記第1の送風機
(7)は、例えば、図示のごとく、短ダクト(10)に
よって、外部と連通しているものである。すなわち、短
ダクト(10)を介して、第1の送風機(7)は、図1
および図4に示すごとく、外部から外気を取り入れたり
することができ、逆に、図2に示すごとく、部屋(5)
などの内部からの空気を外部に排出したりすることがで
きるものである。
【0024】そして、図1ないし図4に示すごとき矢印
のように、各部屋(5)に設けられている各開口部
(3)を経由して、外部から外気を天井裏空間(2)を
通って各部屋(5)に取り入れたり、部屋(5)などの
内部からの空気を天井裏空間(2)を通って外部に排出
したりすることができるものである。
【0025】本発明は、このような構成をとることによ
って、施工としては、複数階家屋(1)の上階床部とこ
の上階より一階下の天井部と外壁部とによって形成さ
れ、かつ、外部と気密に隔てられた天井裏空間(2)を
利用して、複数の開口部(3)によって、この天井裏空
間(2)と各部屋(5)とを繋ぎ、第1の送風機(7)
および第2の送風機(8)を用いて、空気を各開口部
(3)を経由して各部屋(5)に送出したり、汚れた排
気などの空気を各開口部(3)を経由して各部屋(5)
から吸引するようにするだけであり、簡単に完結するこ
とができるために、第1の送風機(7)および第2の送
風機(8)と、各部屋(5)と、を繋ぐような煩雑なダ
クトの配管が不要なものとなって、しかも、ダクトの配
管がほとんどなくなるので、ダクトの配管の仕方によっ
て起こっていた風に対しての抵抗のばらつきがなくな
り、その結果として、各部屋(5)のうち一部の部屋
(5)に風が全く供給されないことや部屋(5)に供給
される風がまちまちになることもなくなるものとなる。
【0026】しかも、空気の送出および吸引をともに行
うために、空気の流動方向を図1ないし図4に示すごと
き矢印のように明確にすることができるために、外気の
条件などの変動要因に惑わされることなく、各部屋
(5)における有効な換気効果を寄与させることができ
るものである。
【0027】すなわち、本発明は、簡単に施工すること
ができ、しかも、各部屋(5)に風を確実に供給するこ
とができるものである。
【0028】また、図1に示すごとく、上記天井裏空間
(2)を経由して、上記家屋(1)の外部とダクト(1
1)にて連通する部屋(5)が同家屋(1)の外部と最
も近接した位置にあると、家屋(1)の外部と最も近接
した位置にある部屋(5)から他の各部屋(5)を流通
した空気をダクト(11)にて確実に吸引排出すること
ができ、このダクト(11)は天井裏空間(2)を経由
しているので、外観上での見栄えも損なわれることな
く、しかも、家屋(1)の外部と同家屋(1)の外部と
最も近接した位置にある部屋(5)をダクト(11)が
繋いでいるので、ダクト(11)自体の長さも短くて済
み、煩雑な配管工事はないものである。
【0029】なお、上記部屋(5)としては、リビング
ルーム、ベットルームなど目的に応じて、自由自在に配
置することができるものであって、特に限定されるもの
ではない。
【0030】さらに、図3に示すごとく、上記天井裏空
間(2)を経由して、上記家屋(1)の外部とダクト
(11)にて連通する廊下(15)があると、廊下(1
5)から各部屋(5)を流通した空気をダクト(11)
にて確実に吸引排出することができ、このダクト(1
1)は廊下(15)から天井裏空間(2)を経由してい
るので、外観上での見栄えは損なわれることがないもの
である。しかも、ダクト(11)が設けられるのはこの
箇所のみなので、配管工事は煩雑さを伴うことがないも
のである。
【0031】なお、図1および図2に示すごとく、上記
第1の送風機(7)および上記第2の送風機(8)とし
て、送風能力が互いに差を有するものであると、送風能
力の差によって、家屋(1)の内部か家屋(1)の外部
かのどちらか一方を、残りの他方よりも加圧状態におく
ことができるために、その加圧状態に応じて壁体内の内
部に湿気や高温の空気が入り込むことなく、壁体内に結
露を起こすことがなくなるものである。すなわち、壁体
内の結露を季節ごとの対応で防止することができるもの
となる。
【0032】そして、図1および図2に示すごとく、上
記第1の送風機(7)および上記第2の送風機(8)と
して、夏期には、上記吸引に用いられるものに比べて、
上記送出に用いられるものの方が送風能力を大きくさ
れ、冬期には、上記送出に用いられるものに比べて、上
記吸引に用いられるものの方が送風能力を大きくされて
なっているものであると、夏期は、家屋(1)の内部側
を同家屋(1)の外部側よりも加圧の状態とすることが
でき、家屋(1)の外部の湿気を家屋(1)の内部側に
流入するのを防止することができるものとなり、結果と
して、壁体内の内部に湿気が入り込むことなく、壁体内
に結露を起こすことがなくなるものである。また、冬期
は、家屋(1)の内部側を同家屋(1)の外部側よりも
負圧の状態とすることができ、家屋(1)の内部の高温
空気が壁体内の内部に入り込むことなく、壁体内に結露
を起こすことがなくなるものである。
【0033】具体的には、図1に示すごとき場合で、夏
期には、送出に用いられる第1の送風機(7)の送風能
力を、吸引に用いられる第2の送風機(8)の送風能力
よりも大きくして、家屋(1)の内部側を外気基準で+
0.1mmAq程度の圧力にするものである。
【0034】また、同様に、図1に示すごとき場合で、
冬期には、送出に用いられる第1の送風機(7)の送風
能力を、吸引に用いられる第2の送風機(8)の送風能
力よりも小さくして、家屋(1)の内部側を外気基準で
−0.1mmAq程度の圧力にするものである。
【0035】なお、図4に示すごとく、上記第1の送風
機(7)および上記第2の送風機(8)のうち、いずれ
か一方が既存送風機(12)であると、この既存送風機
(12)を空気の吸引のため、すなわち、外部に空気を
排出するために使用でき、上記第1の送風機(7)およ
び上記第2の送風機(8)のうち、残りの他方を空気の
送出のために設置するだけでよいものであり、送風機設
置のための施工を行う手間が少なくなり、施工部品点数
も少なくなるものである。
【0036】そして、図4に示すごとく、上記既存送風
機(12)が、上記家屋(1)の外部と連通するレンジ
フード(14)であると、レンジフード(14)を使用
して、別段施工を行わなくても、より一層簡単に既存送
風機(12)を空気の吸引のために用いることができ、
各部屋(5)に風をより一層確実に供給することができ
るものである。
【0037】具体的には、図4に示すごとき場合、第1
の送風機(7)にて空気を各開口部(3)を経由して各
部屋(5)に送出させ、既存送風機(12)であるレン
ジフード(14)にて空気を上記各開口部(3)を経由
して上記各部屋(5)から吸引して、家屋(1)の外部
に空気を排出してなっているものである。
【0038】なお、図3に示すごとく、上記第1の送風
機(7)および上記第2の送風機(8)の代わりに、上
記天井裏空間(2)に熱交換換気扇(13)を設けてい
るものであると、熱交換換気扇(13)によって、図示
のごとく、空気の送出および吸引ができるものとなり、
省エネルギー効果が高くなるものである。
【0039】本発明の換気装置によると、図1ないし図
4に示すごとく、複数階家屋(1)の上階床部とこの上
階より一階下の天井部と外壁部とによって形成され、か
つ、外部と気密に隔てられた天井裏空間(2)を有し、
この天井裏空間(2)と繋がる複数の開口部(3)を有
し、さらに、この複数の開口部(3)の各々が複数の部
屋(5)に設けられ、同開口部(3)が各部屋(5)の
内部に開口してなる換気装置において、上記天井裏空間
(2)に第1の送風機(7)および第2の送風機(8)
を設けて、この第1の送風機(7)および第2の送風機
(8)のうち、一方にて空気を上記各開口部(3)を経
由して上記各部屋(5)に送出させ、他方にて空気を上
記各開口部(3)を経由して上記各部屋(5)から吸引
してなるので、施工としては、複数階家屋(1)の上階
床部とこの上階より一階下の天井部と外壁部とによって
形成され、かつ、外部と気密に隔てられた天井裏空間
(2)を利用して、複数の開口部(3)によって、この
天井裏空間(2)と各部屋(5)とを繋ぎ、第1の送風
機(7)および第2の送風機(8)を用いて、空気を各
開口部(3)を経由して各部屋(5)に送出したり、汚
れた排気などの空気を各開口部(3)を経由して各部屋
(5)から吸引するようにするだけであり、簡単に完結
することができるために、第1の送風機(7)および第
2の送風機(8)と、各部屋(5)と、を繋ぐような煩
雑なダクトの配管が不要なものとなって、しかも、ダク
トの配管がほとんどなくなるので、ダクトの配管の仕方
によって起こっていた風に対しての抵抗のばらつきがな
くなり、その結果として、各部屋(5)のうち一部の部
屋(5)に風が全く供給されないことや部屋(5)に供
給される風がまちまちになることもなくなるものとな
る。
【0040】しかも、空気の送出および吸引をともに行
うために、空気の流動方向を図1ないし図4に示すごと
き矢印のように明確にすることができるために、外気の
条件などの変動要因に惑わされることなく、各部屋
(5)における有効な換気効果を寄与させることができ
るものである。
【0041】すなわち、本発明は、簡単に施工すること
ができ、しかも、各部屋(5)に風を確実に供給するこ
とができるものである。
【0042】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る換気装置による
と、施工としては、複数階家屋(1)の上階床部とこの
上階より一階下の天井部と外壁部とによって形成され、
かつ、外部と気密に隔てられた天井裏空間(2)を利用
して、複数の開口部(3)によって、この天井裏空間
(2)と各部屋(5)とを繋ぎ、第1の送風機(7)お
よび第2の送風機(8)を用いて、空気を各開口部
(3)を経由して各部屋(5)に送出したり、汚れた排
気などの空気を各開口部(3)を経由して各部屋(5)
から吸引するようにするだけであり、簡単に完結するこ
とができるために、第1の送風機(7)および第2の送
風機(8)と、各部屋(5)と、を繋ぐような煩雑なダ
クトの配管が不要なものとなって、しかも、ダクトの配
管がほとんどなくなるので、ダクトの配管の仕方によっ
て起こっていた風に対しての抵抗のばらつきがなくな
り、その結果として、各部屋(5)のうち一部の部屋
(5)に風が全く供給されないことや部屋(5)に供給
される風がまちまちになることもなくなるものとなる。
【0043】しかも、空気の送出および吸引をともに行
うために、空気の流動方向を明確にすることができるた
めに、外気の条件などの変動要因に惑わされることな
く、各部屋(5)における有効な換気効果を寄与させる
ことができるものである。
【0044】すなわち、本発明は、簡単に施工すること
ができ、しかも、各部屋(5)に風を確実に供給するこ
とができるものである。
【0045】本発明の請求項2に係る換気装置による
と、請求項1記載の場合に加えて、家屋(1)の外部と
最も近接した位置にある部屋(5)から他の各部屋
(5)を流通した空気をダクト(11)にて確実に吸引
排出することができ、このダクト(11)は天井裏空間
(2)を経由しているので、見栄えも損なうことなく、
しかも、家屋(1)の外部と同家屋(1)の外部と最も
近接した位置にある部屋(5)をダクト(11)が繋い
でいるので、ダクト(11)自体の長さも短くて済み、
煩雑な配管工事はないものである。
【0046】本発明の請求項3に係る換気装置による
と、請求項1記載の場合に加えて、廊下(15)から各
部屋(5)を流通した空気をダクト(11)にて確実に
吸引排出することができ、このダクト(11)は廊下
(15)から天井裏空間(2)を経由しているので、外
観上での見栄えは損なわれることがないものである。し
かも、ダクト(11)が設けられるのはこの箇所のみな
ので、配管工事は煩雑さを伴うことがないものである。
【0047】本発明の請求項4に係る換気装置による
と、請求項1ないし請求項3何れか記載の場合に加え
て、送風能力の差によって、家屋(1)の内部か家屋
(1)の外部かのどちらか一方を、残りの他方よりも加
圧状態におくことができるために、その加圧状態に応じ
て壁体内の内部に湿気や高温の空気が入り込むことな
く、壁体内に結露を起こすことがなくなるものである。
すなわち、壁体内の結露を季節ごとの対応で防止するこ
とができるものとなる。
【0048】本発明の請求項5に係る換気装置による
と、請求項4記載の場合に加えて、夏期は、家屋(1)
の内部側を同家屋(1)の外部側よりも加圧の状態とす
ることができ、家屋(1)の外部の湿気を家屋(1)の
内部側に流入するのを防止することができるものとな
り、結果として、壁体内の内部に湿気が入り込むことな
く、壁体内に結露を起こすことがなくなるものである。
また、冬期は、家屋(1)の内部側を同家屋(1)の外
部側よりも負圧の状態とすることができ、家屋(1)の
内部の高温空気が壁体内の内部に入り込むことなく、壁
体内に結露を起こすことがなくなるものである。
【0049】本発明の請求項6に係る換気装置による
と、請求項1ないし請求項5何れか記載の場合に加え
て、既存送風機(12)を空気の吸引のため、すなわ
ち、外部に空気を排出するために使用でき、上記第1の
送風機(7)および上記第2の送風機(8)のうち、残
りの他方を空気の送出のために設置するだけでよいもの
であり、送風機設置のための施工を行う手間が少なくな
り、施工部品点数も少なくなるものである。
【0050】本発明の請求項7に係る換気装置による
と、請求項6記載の場合に加えて、レンジフード(1
4)であることによって、別段施工を行わなくても、よ
り一層簡単に既存送風機(12)を空気の吸引のために
用いることができ、各部屋(5)に風をより一層確実に
供給することができるものである。
【0051】本発明の請求項8に係る換気装置による
と、請求項1ないし請求項7何れか記載の場合に加え
て、熱交換換気扇(13)によって、空気の送出および
吸引ができるものとなり、省エネルギー効果が高くなる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る換気装置の概略
を示した平面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る換気装置の概略
を示した平面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る換気装置の概略
を示した平面図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係る換気装置の概略
を示した平面図である。
【符号の説明】
1 家屋 2 天井裏空間 3 開口部 5 部屋 7 第1の送風機 8 第2の送風機 11 ダクト 12 既存送風機 13 熱交換換気扇 14 レンジフード 15 廊下
フロントページの続き (72)発明者 遠田 正和 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 福井 秀明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 秦 義一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 金岡 賢司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 佐藤 正 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−266457(JP,A) 特開 平7−253235(JP,A) 特開 平8−120797(JP,A) 特開 昭58−129126(JP,A) 実開 昭63−72435(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 7/04 - 7/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数階家屋の上階床部とこの上階より一
    階下の天井部と外壁部とによって形成され、かつ、外部
    と気密に隔てられた天井裏空間を有し、この天井裏空間
    と繋がる複数の開口部を有し、さらに、この複数の開口
    部の各々が複数の部屋に設けられ、同開口部が各部屋の
    内部に開口してなる換気装置において、上記天井裏空間
    に第1の送風機および第2の送風機を設けて、この第1
    の送風機および第2の送風機のうち、一方にて空気を上
    記各開口部を経由して上記各部屋に送出させ、他方にて
    空気を上記各開口部を経由して上記各部屋から吸引して
    なることを特徴とする換気装置。
  2. 【請求項2】 上記天井裏空間を経由して、上記家屋の
    外部とダクトにて連通する部屋が同家屋の外部と最も近
    接した位置にあることを特徴とする請求項1記載の換気
    装置。
  3. 【請求項3】 上記天井裏空間を経由して、上記家屋の
    外部とダクトにて連通する廊下があることを特徴とする
    請求項1記載の換気装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の送風機および上記第2の送風
    機として、送風能力が互いに差を有するものであること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3何れか記載の換気
    装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の送風機および上記第2の送風
    機として、夏期には、上記吸引に用いられるものに比べ
    て、上記送出に用いられるものの方が送風能力を大きく
    され、冬期には、上記送出に用いられるものに比べて、
    上記吸引に用いられるものの方が送風能力を大きくされ
    てなることを特徴とする請求項4記載の換気装置。
  6. 【請求項6】 上記第1の送風機および上記第2の送風
    機のうち、いずれか一方が既存送風機であることを特徴
    とする請求項1ないし請求項5何れか記載の換気装置。
  7. 【請求項7】 上記既存送風機が、上記家屋の外部と連
    通するレンジフードであることを特徴とする請求項6記
    載の換気装置。
  8. 【請求項8】 上記第1の送風機および上記第2の送風
    機の代わりに、上記天井裏空間に熱交換換気扇を設けた
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項7何れか記載の
    換気装置。
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