JP2001220836A - フラット屋根型住宅用自然換気建造物の構造及び自然換気システム - Google Patents

フラット屋根型住宅用自然換気建造物の構造及び自然換気システム

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JP2001220836A
JP2001220836A JP2000031878A JP2000031878A JP2001220836A JP 2001220836 A JP2001220836 A JP 2001220836A JP 2000031878 A JP2000031878 A JP 2000031878A JP 2000031878 A JP2000031878 A JP 2000031878A JP 2001220836 A JP2001220836 A JP 2001220836A
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ventilation
air
exhaust
building
room
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JP2000031878A
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Toshio Tani
俊男 谷
Tsutomu Shimizu
務 清水
Hajime Yada
肇 矢田
Hiromi Yamada
裕巳 山田
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Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フラット屋根型住宅用自然換気建造物の構造及
び自然換気システムの提供 【解決手段】 平屋において、各部屋に屋外気を取り入
れる給気口、各部屋に、各部屋と接する廊下あるいはホ
ールへの通気口及び/又は天井に排気グリルを設け、廊
下あるいは各部屋と接するホール天井に吸込みグリルを
設け、吸込みグリル上部で、これら排気グリル、吸込み
グリルを通過してきた屋内気が集合する空間に、排気チ
ャンバーを設け、空気排出可能な換気口を屋根に設け、
排気チャンバーと前記換気口が連通し、排気チャンバー
から換気口までの構造が屋根裏内に納まることを特徴と
するフラット屋根型住宅用自然換気建造物の構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、フラット屋根型住
宅における自然換気建造物の構造及びそれを用いた自然
換気システムに関するものである。特に、建物構造自体
を換気路として利用したもので、自然換気建造物の建設
にあたって、換気効率の向上と省スペース・低コスト化
を実現可能としたものである。
【0002】
【従来の技術】従来の住宅における、建造物自体を換気
路として利用した自然換気システムには、切り妻屋根及
び寄せ棟屋根等の屋根裏部分に集中排気及び換気構造を
設けたものが主流であった。
【0003】また従来、住宅における換気システムの室
温管理制御機構においては、屋内外の温度環境に基づ
き、自動的に運転を開始/停止する機能を備えた給気フ
ァン装置があった。これは各室の外壁の内と外に夫々温
度センサーを設置して各センサーから供給される検出信
号に基づいてファンを作動制御するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フラット屋根型住宅に
あっては、切り妻屋根及び寄せ棟屋根のように屋根裏内
に充分な空間を確保しづらいことから、建物構造自体を
換気路として利用し、屋根裏内に集中排気及び換気構造
を設けたものが見られなかった。
【0005】また、室温管理においては、各室に前述給
気ファンを個々設置するとなるとコスト高、工事の複雑
化を招くだけでなく、その後の定期点検や修理費用など
のランニングコストの問題も生じる。また室温、屋内空
気の汚れ、屋内換気量を効果的に管理制御するフラット
屋根型住宅はこれまで見られなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係るフラット屋根型住宅用自然換気建造物
の構造は、平屋において、各部屋に屋外気を取り入れる
給気口、各部屋に、各部屋と接する廊下あるいはホール
への通気口及び/又は天井に排気グリルを設け、廊下あ
るいは各部屋と接するホール天井に吸込みグリルを設
け、吸込みグリル上部でこれら排気グリル、吸込みグリ
ルを通過してきた屋内気が集合する空間に、排気チャン
バーを設け、空気排出可能な換気口を屋根に設け、排気
チャンバーと前記換気口が連通し、排気チャンバーから
換気口までの構造が屋根裏内に納まることを要旨とする
ものである。
【0007】また、フラット屋根型住宅用自然換気建造
物の構造は、各階を貫通する竪穴部を有する、複数階よ
りなる建築物において、各階各部屋に屋外気を取り入れ
る給気口、最上階各部屋の天井に排気グリルを設けて、
竪穴部への通気口を設けず、最上階以外の各部屋から竪
穴部利用換気路への通気口、竪穴部天井には吸込みグリ
ルを設け、これら排気グリル、吸込みグリルを通過して
きた屋内気が集合する空間に、空気計測機構及び換気制
御機構を有した排気チャンバーを前記吸込みグリル上部
に設け、四方へ空気排出可能な換気口を屋根に設け、換
気口下部に換気チャンバーを設け、排気グリルと排気チ
ャンバーを下部ダクトで、排気チャンバーと換気チャン
バーを上部ダクトで連結した、換気チャンバーから下部
ダクトまでの構造が屋根裏内に納まることを要旨とす
る。
【0008】また、フラット屋根型住宅用自然換気建造
物の構造は、請求項1の建造物において、屋根裏内の構
造が、前述吸込みグリル上部に設けた排気チャンバーが
屋根上に突き出る形で設置され、排気チャンバー上部に
は四方へ空気排出可能な換気口を設け、排気グリルと排
気チャンバーをダクトで連結したことを要旨とする。
【0009】また、フラット屋根型住宅用自然換気建造
物の構造は、請求項2の建造物において、屋根裏内の構
造が、前述吸込みグリル上部に設けた排気チャンバーが
屋根上に突き出る形で設置され、排気チャンバー上部に
は四方へ空気排出可能な換気口を設け、排気グリルと排
気チャンバーをダクトで連結したことを要旨とする。
【0010】また、フラット屋根型住宅用自然換気建造
物の構造は、請求項3、4記載の排気チャンバーにおい
て、排気グリル、吸込みグリルそれぞれを通過してきた
屋内気が集合する空間に、空気計測機構と換気制御機構
を設けたことを要旨とする
【0011】また、請求項5記載のフラット屋根型住宅
用自然換気建造物における自然換気システムは、空気計
測機構として温度センサー、風力センサー、汚れセンサ
ーを、換気制御機構としてファン及びダンパーを設け、
温度センサー及び/又は汚れセンサーの検知によりモー
ド選択を行い、さらに風量センサーにより行った換気計
測値により、前記各モードごとの異なる制御範囲を適用
して、それに基づきダンパーの開閉及びファンのON/
OFF制御を可能としたことを要旨とする。
【0012】
【発明実施の形態】本発明はフラット屋根型住宅用自然
換気建造物において、平屋にあっては、建物の廊下ある
いは、各部屋と接するホールを換気経路として利用する
ものである。また、複数階を有する建築物にあっては、
各階を貫通する竪穴部としては、階段室・吹き抜け等が
あり、本発明は各部屋から換気口への換気経路として、
建物の竪穴部を利用するものである。屋外からの新鮮な
空気を取り入れる各部屋設置または各階各部屋設置の外
気取入口は、一般には外壁に空気取り入れ用の貫通孔を
形成し、簡易な給気口を嵌め込んだものが多いが、その
他にサッシ換気框や遮蔽板、ファンを用いたあるいはフ
ァンを用いない定風量型のもの等で対応可能である。ま
た上層階程外気が入りにくいため、内外温度差・外部風
量等を考慮し、地域に適した位置に給気口を設けるのが
望ましい。また平屋における、各部屋と接する廊下ある
いはホールへの通気口として、及び複数階を有する建築
物における、最上階以外の下階の居室と接する竪穴部へ
の通気口として、ドアアンダーカットあるいはガラリ等
を設け、廊下あるいはホールの天井、または竪穴部天井
に設けた吸込グリルから建物内の換気を可能としてい
る。さらに屋根裏内に納められた、換気チャンバー及び
排気チャンバーには素材が高温になるのを防ぐため、断
熱性のある材料を用いることが好ましい。また排気グリ
ルと排気チャンバーを接続する下部ダクト及び排気チャ
ンバーと換気チャンバーを接続する上部ダクトは断熱性
のある素材を用いることが好ましい。さらには、排気チ
ャンバー、換気チャンバーに、軽金属を用いることによ
り、自然換気システムの軽量化を計ることが可能にな
る。
【0013】また吸込みグリル上部に設けた排気チャン
バーが屋根裏から屋根上に突き出る形で設置された、本
発明のフラット屋根型住宅用自然換気建造物の構造にお
いては、屋根裏内以外の構造は、平屋及び複数階を有す
る建築物について上記と同じであるが、屋根裏内の構造
においては、排気グリルと排気チャンバーをダクトで連
結し、排気チャンバー上部には空気排出可能な換気口を
設けて屋内の換気を可能としている。また、勾配屋根の
屋根裏と比べて一般に半分程度の高さとなり、狭くなり
がちなフラット屋根の屋根裏には断熱性を有した排気路
さえ確保できれば、ダクトやチャンバーは必ずしも必要
ではない
【0014】本発明における空気計測機構は、室内温度
の計測に温度センサー、室内空気の計測に汚れセンサ
ー、室内の湿気を計測する湿度センサー、その他各種セ
ンサーが考えられ、換気制御機構として、ファン、ダン
パー、定風量給気口等が考えられる。それらの計測値の
制御に対する採用順序や組み合わせ方法は特に限定され
ない。
【0015】
【実施例】〔実施例1〕 以下に、本発明のフラット屋
根型住宅用自然換気建造物の構造について図1、図2、
図6、図7に基づいて説明する。本実施例は、請求項1
に対応するもので、図1は平屋におけるフラット屋根型
住宅用自然換気建造物の構造概略断面図、図2は給気口
の説明図、図6は温度センサー、汚れセンサー、風量セ
ンサー付ファン及びダンパーの制御仕様を示すブロック
図である。
【0016】図1において(1)は各階各部屋に屋外の
新鮮な空気を取り入れるための給気口、(2)は各部屋
天井に設けた排気グリル、(3a)は廊下、(4)は廊
下への通気口、(5)は吸込グリル、(6)は排気チャ
ンバー、(7)は換気口、(8)は換気チャンバー、
(9)はダクトであり、(9a)は下部ダクト、(9
b)は上部ダクト、(10)はファン、(11)風量セ
ンサー、(12)はダンパー、(13)は温度センサ
ー、(14)は汚れセンサーである。
【0017】本実施例は、図1に示すように平屋のフラ
ット屋根型住宅において、各部屋から天井に抜ける換気
経路と、廊下を利用した各部屋から屋根上に設けた換気
口へ抜ける換気経路を有したフラット屋根型住宅用自然
換気建造物の構造に関するものである。
【0018】まず各部屋にはすべて新鮮な外気を取り入
れる給気口(1)を設ける。そして、天井に排気グリル
(2)を設ける。排気グリル(2)にはルーバー等の風
量調節機能を設け、各部屋個別に適切な換気風量に調節
することができるようにしている。また廊下(3a)へ
の通気口(4)としてドアアンダーカットあるいはガラ
リ等を設けている。このような建物構造においては、各
部屋に取り込まれた外気は天井方向へ流れる換気経路
と、ドアのアンダーカットを通過して廊下(3a)へ流
れる換気経路とが生じることとなる。
【0019】本実施例の給気口(1)は、図2(a)に
示す約φ20cm程度円形の給気口を用いており、フィ
ルターを装着することにより花粉・粉塵等、外部からの
汚染物質を除去することができる。または図2(b)に
示すサッシ換気框や、図2(c)に示す定風量給気口を
用いても良い。また廊下(3a)の天井には吸込みグリ
ル(5)を設け、その屋根裏内には排気チャンバー
(6)を設け、両者が連結されている。上記排気グリル
(2)と排気チャンバー(6)間を、約φ100mmの
断熱性を有する合成樹脂からなる下部ダクト(9a)で
連結している。さらに排気チャンバー(6)と前記換気
チャンバー(8)を約φ200mmの断熱性を有する合
成樹脂からなる上部ダクト(9b)で連結し、建物屋外
への換気経路を形成している。
【0020】上記のような構造の建築物においては、屋
内外の温度差によって生じる浮力によって、廊下(3
a)の空気が吸込みグリル(5)へと、また各部屋の空
気が排気グリル(2)へと屋根裏経由で換気口(7)を
通じて屋外へ排出される。このとき、換気口は四方へ排
出可能となっているため、風向きを問わず効果的に風力
を、換気に利用できる。そしてこの結果、各部屋の空気
が負圧になり、各部屋の給気口(1)から新鮮な空気が
各部屋に流れ込む。また廊下(3a)の空気も負圧にな
るので、各部屋の空気は、給気口(4)から廊下(3
a)に吸い出される。そして廊下(3a)の空間を上昇
し、吸込みグリル(5)に達する。
【0021】また、排気チャンバー内に設置された、温
度センサー(13)、汚れセンサー(14)、風量セン
サー(11)により、排気チャンバー内の空気がそれぞ
れ計測され、計測された数値に基づき、換気制御機構に
より建物内換気を促し、あるいは維持すべくファン及び
ダンパーを作動制御する。従ってこのような空気制御機
構、及び換気制御機構を有した建造物においては、理想
的なきめ細かい建物内換気を1年を通じて行うことがで
きる。
【0022】〔実施例2〕 本発明の第2の実施例を、
図3に基づいて説明する。図3は請求項2に対応するも
ので、図3は3階建フラット屋根型住宅用自然換気建造
物の構造概略断面図である。
【0023】図3において(3b)は竪穴部利用換気路
であり、その他の符号と名称は図1と一致する。本実施
例の屋根裏内の構造、機能及び給気口(1)は実施例1
と同様である。本実施例は1階、2階各室から竪穴部へ
の換気経路を確保するため、ドアの上下両端部にガラリ
を設け通気口(4)としている。また3階各部屋には竪
穴部利用換気路への通気口は設けず、吸込みグリル
(5)に近い各部屋天井位置に排気グリル(2)を設け
る。排気グリル(2)にはルーバー等の風量調節機能を
設け、各部屋個別に適切な換気風量に調節可能としてい
る。また、換気口は中央1箇所に限らず、四隅の内2箇
所以上に設けることで、屋上を有効利用することも可能
である。
【0024】上記のような構造の建築物においては、屋
内外の温度差によって生じる浮力、または風力によっ
て、3階竪穴部の空気が吸込みグリル(5)へと、また
3階各部屋の空気が排気グリル(2)へと屋根裏経由で
四方へ排出可能な換気口(7)を通じて屋外に排出され
る。この結果、3階各部屋の空気が負圧になり、3階各
部屋の給気口(1)から新鮮な空気が各部屋に流れ込
む。また3階竪穴部の空気も負圧になるので、2階、1
階の各部屋の空気は、給気口(4)から竪穴部(3b)
に吸い出される。そして竪穴部空間を上昇し、竪穴部天
井に設けた吸込みグリル(5)に達する。これに伴い、
2階、1階の各部屋の空気も負圧になるので、2階、1
階の給気口(1)から屋外の新鮮な空気が各部屋に流れ
込む。さらに空気計測機構及び換気制御機構の働きにつ
いては、実施例1と同様であり、従って、本実施例のよ
うな建物構造を用いると、理想的な建物内換気を1年を
通じて行うことができる。さらに言えば、フラット屋根
にすることで、斜線制限を回避したり、敷地条件の悪い
土地にも換気効率の良い建物を建てることができる。
【0025】〔実施例3〕 本発明の第3の実施例を図
4に基づいて説明する。図4は本発明の請求項3に対応
するもので、図4は本発明の第3実施例による、平屋に
おけるフラット屋根型住宅用自然換気建造物の構造概略
断面図である。
【0026】本実施例は、屋根裏が狭い点、換気チャン
バーおよび上部ダクトがない点、排気チャンバーが屋根
裏から屋根上に突き出る形で設置され、該排気チャンバ
ー上部に換気口(7)を有する点以外は実施例1と同様
で、また符号と名称は図1と一致する。
【0027】本実施例のような構造の建造物において
は、実施例1と同様の原理により建物内の空気が排気チ
ャンバー(6)に集められ、四方へ排出可能な換気口
(7)を通じて排出される。本実施例は換気チャンバー
と上部ダクトはないが、断熱性を有した排気経路が確保
されているため実施例1と比較しても遜色なく排出され
る。このような構造を利用することによって、屋根裏空
間が狭くなりがちなフラット屋根型住宅においても建物
内換気を効果的に行うことができる。
【0028】〔実施例4〕 本発明の第4の実施例を図
5に基づいて説明する。図5は本発明の請求項4に対応
するもので、図5は2階建フラット屋根型住宅用自然換
気建造物の構造概略断面図である。
【0029】本実施例は、屋根裏内の構造は実施例3と
同様である。また符号と名称については図3と一致す
る。
【0030】本実施例のような構造の建造物において
は、実施例2と同様の原理により建物内の空気が排気チ
ャンバーに集められ、四方へ排出可能な換気口を通じて
排出されるが、実施例3と同様、本実施例は屋根裏空間
が狭いことを前提としているため、上部ダクト、換気チ
ャンバーが省かれている。しかしながら、実施例3で述
べた理由により、実施例1や2のような屋根裏内構造を
持つ2階建フラット屋根型住宅用自然換気建造物と比較
しても遜色なく建物内の空気は排出される。
【0031】〔実施例5〕 本発明の第5の実施例を、
図6、図7に基づいて説明する。図6は温度センサー、
汚れセンサー、風量センサー付きファン及びダンパーの
制御仕様を示すブロック図、図7は本実施例の排気チャ
ンバー内の概略断面図である。
【0032】本実施例は、請求項5、6に対応するもの
で、図7において、(10)はファン、(11)は風量
センサー、(12)はダンパー、(13)は温度センサ
ー、(14)は汚れセンサーである。
【0033】図6に示すように、本実施例の構造を利用
すると、温度センサーにより、建物内から集まってきた
空気が、設定温度以上であると計測されれば、換気モー
ドが強モードとなり、続いて、風量センサーによりその
時点での換気量が計測される。そして、換気量を示すQ
値が260より大きい場合はダンパーが閉じられ、設定
温度未満になるまでその状態が維持される。またQ値が
180〜260であれば、現状を維持し、ダンパーもフ
ァンも作動制御されない。そしてQ値が180より小さ
い場合には、ダンパーが全開となり、ファンが一定時間
作動する。また温度が設定値未満で、汚れセンサーによ
り、建物内から集まってきた空気の汚れが、設定値以上
であると計測されれば、強モードとなり、前述と同様の
管理制御となる。一方、温度、汚れともに設定値未満の
時には弱モードとなる。そして、換気量を示すQ値が1
80より大きい場合はダンパーが閉じられ、過剰な換気
を抑制する。またQ値が100〜180であれば、現状
を維持し、ダンパーもファンも作動制御されない。そし
てQ値が100より小さい場合には、ダンパーが全開と
なり、ファンが一定時間作動する。従って、このような
空気制御機構、及び換気制御機構を有した建造物におい
ては、理想的なきめ細かい建物内換気を1年を通じて行
うことができる。
【0034】
【発明の効果】本発明のフラット屋根型住宅用自然換気
建造物の構造及び自然換気システムは、平屋において
は、各部屋には屋外からの新鮮な空気を導入する給気口
を設け、各部屋天井には排気グリルを、又各部屋と接す
る廊下あるいはホールへの通気口を設け、そして複数階
の住宅の場合、最上階各部屋天井には各部屋と屋根裏を
連結する排気グリルを、最上階以外の各部屋には各部屋
から竪穴部利用換気路への通気口を設けることにより、
各部屋全体の換気量をほぼ一定にすることを可能にする
とともに、建物自体を換気経路として利用するため、建
物外観を損なわず、低コストによる自然換気を可能とし
た。
【0035】また、屋根に四方から空気の排出が可能な
換気口を設けることにより、フラット屋根においても風
向にかかわらず、内外温度差及び風力による吸引効果を
利用し換気量を促進させることが可能となり、さらに室
内空気を屋根裏内の排気チャンバーで集め、そのままダ
クトを通じ換気口から直接屋外へ換気するため、屋内空
気を屋根裏に開放しない。従って、室内の湿気を漏らす
ことがなく好ましい。
【0036】さらに、屋根裏が狭いフラット屋根型住宅
用自然換気建造物の構造においては、排気チャンバーを
屋根上に設置することで、従来の建物構造を利用できる
上にある割合で高さに換算されない効果があるため、種
々の建築高さ制限もクリアーすることが可能となった。
【0037】そして、排気チャンバー内に、空気測定機
構及び換気制御機構を設けることにより、建物全体の正
確な換気量の把握が可能となり、空調中間期・夏期・無
風時の換気量不足を改善し、換気量を増大させ、あるい
は真冬・強風時の過剰な換気量を抑制させることが可能
となった。また、建物全体の正確な換気量のみならず、
屋内温度、屋内空気の汚れといった屋内空気の状況の把
握も可能となり、それに応じて換気制御機構を複数モー
ドで管理制御することができ、年間を通じて効率良く、
理想的な室内換気を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の平屋におけるフラット屋根型
住宅用自然換気建造物の構造概略断面図
【図2】本発明の給気口の説明図
【図3】本発明実施例2の3階建フラット屋根型住宅用
自然換気建造物の構造概略断面図
【図4】本発明実施例3の平屋におけるフラット屋根型
住宅用自然換気建造物の構造概略断面図
【図5】本発明実施例4の2階建フラット屋根型住宅用
自然換気建造物の構造概略断面図
【図6】温度センサー、汚れセンサー、風量センサー付
きファン及びダンパーの制御仕様を示すブロック図
【図7】本発明実施例の排気チャンバー内の概略断面図
【符号の説明】
1 給気口 2 排気グリル 3a 廊下 3b 竪穴部利用換気路 4 通気口 5 吸込グリル 6 排気チャンバー 7 換気口 8 換気チャンバー 9a 下部ダクト 9b 上部ダクト 10 ファン 11 風量センサー 12 ダンパー 13 温度センサー 14 汚れセンサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢田 肇 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 山田 裕巳 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DB02 DH23 FA14 FA24 HB01 NB02 NC05 ND27 QA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平屋において、各部屋に屋外気を取り入
    れる給気口、各部屋に、各部屋と接する廊下あるいはホ
    ールへの通気口及び/又は天井に排気グリルを設け、廊
    下あるいは各部屋と接するホール天井に吸込みグリルを
    設け、吸込みグリル上部で、これら排気グリル、吸込み
    グリルを通過してきた屋内気が集合する空間に、排気チ
    ャンバーを設け、空気排出可能な換気口を屋根に設け、
    排気チャンバーと前記換気口が連通し、排気チャンバー
    から換気口までの構造が屋根裏内に納まることを特徴と
    するフラット屋根型住宅用自然換気建造物の構造。
  2. 【請求項2】 各階を貫通する竪穴部を有する、複数階
    よりなる建築物において、各階各部屋に屋外気を取り入
    れる給気口、最上階各部屋の天井に排気グリルを設け
    て、竪穴部への通気口を設けず、最上階以外の各部屋か
    ら竪穴部利用換気路への通気口、竪穴部天井には吸込み
    グリルを設け、これら排気グリル、吸込みグリルを通過
    してきた屋内気が集合する空間に、空気計測機構及び換
    気制御機構を有した排気チャンバーを前記吸込みグリル
    上部に設け、四方へ空気排出可能な換気口を屋根に設
    け、換気口下部に換気チャンバーを設け、排気グリルと
    排気チャンバーを下部ダクトで、排気チャンバーと換気
    チャンバーを上部ダクトで連結した、換気チャンバーか
    ら下部ダクトまでの構造が屋根裏内に納まることを特徴
    とするフラット屋根型住宅用自然換気建造物の構造。
  3. 【請求項3】 請求項1の建造物において、屋根裏内の
    構造が、前記吸込みグリル上部に設けた排気チャンバー
    が屋根上に突き出る形で設置され、排気チャンバー上部
    には空気排出可能な換気口を設け、排気グリルと排気チ
    ャンバーをダクトで連結したことを特徴とするフラット
    屋根型住宅用自然換気建造物の構造。
  4. 【請求項4】 請求項2の建造物において、屋根裏内の
    構造が、前述吸込みグリル上部に設けた排気チャンバー
    が屋根上に突き出る形で設置され、排気チャンバー上部
    には空気排出可能な換気口を設け、排気グリルと排気チ
    ャンバーをダクトで連結したことを特徴とするフラット
    屋根型住宅用自然換気建造物の構造。
  5. 【請求項5】 請求項3、4記載の排気チャンバーにお
    いて、排気グリル、吸込みグリルそれぞれを通過してき
    た屋内気が集合する空間に、空気計測機構と換気制御機
    構を設けたことを特徴とするフラット屋根型住宅用自然
    換気建造物の構造。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の自然換気建造物におい
    て、空気計測機構として温度センサー、風力センサー、
    汚れセンサーを、換気制御機構としてファン及びダンパ
    ーを設け、温度センサー及び/又は汚れセンサーの検知
    によりモード選択を行い、さらに風量センサーにより行
    った換気計測値により、前記各モードごとの異なる制御
    範囲を適用して、それに基づきダンパーの開閉及びファ
    ンのON/OFF制御を可能としたことを特徴とする自
    然換気システム。
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