JP3140072B2 - 塗料スラッジ分離槽 - Google Patents

塗料スラッジ分離槽

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JP3140072B2 JP03055371A JP5537191A JP3140072B2 JP 3140072 B2 JP3140072 B2 JP 3140072B2 JP 03055371 A JP03055371 A JP 03055371A JP 5537191 A JP5537191 A JP 5537191A JP 3140072 B2 JP3140072 B2 JP 3140072B2
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さと志 堀沢
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D21/00Separation of suspended solid particles from liquids by sedimentation
    • B01D21/01Separation of suspended solid particles from liquids by sedimentation using flocculating agents

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  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
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  • Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装設備において洗浄
や排気空気中からの塗料ミスト除去等に用いた液から含
有塗料成分を分離除去する塗料スラッジ分離槽に関し、
詳しくは、塗料成分を含む被処理液を槽の一側壁部の側
で槽内液貯留域の上部に供給する液供給部を設け、これ
に対し、槽内貯留液の表層に浮上した塗料スラッジを槽
外へ排出する浮上スラッジ排出部を槽の他側壁部の側で
槽内液貯留域の上端部に設ける塗料スラッジ分離槽に関
する。
【0002】
【従来の技術】上記形式の塗料スラッジ分離槽は(図6
参照)、浮上スラッジ排出部12とは水平方向において
反対側の槽一側壁部の側における槽内液貯留域の上部に
被処理液Wを供給することで、貯留液Wの上層部に槽一
側壁部の側から槽他側壁部の側へ向かう(すなわち、浮
上スラッジ排出部12の側へ向かう)横流れVを形成
し、これにより、被処理液W中の塗料成分からなる浮上
塗料スラッジSをその上層の横流れVにより浮上スラッ
ジ排出部12の側へ集積させて、その浮上塗料スラッジ
Sを掻き取り装置13等により上層の横流れ方向に沿う
方向で円滑かつ効率良く浮上スラッジ排出部12へ分離
排出できるようにしたものである。
【0003】そして従来、この形式の塗料スラッジ分離
槽では、液供給部を構成するのに、同図6に示す如く、
被処理液Wの供給管8aを槽一側壁部の側で槽内液貯留
域中を上方へ延設して、その供給管8aの管端開口を槽
一側壁部の側で槽内液貯留域の上部に位置させる構造を
採っていた(例えば、米国特許4,722,791参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の液
供給部構成では、被処理液供給管8aの管端開口からの
被処理液Wの吐出動圧の影響で槽内貯留液Wが乱れて、
塗料スラッジSの浮上が阻害されるとともに、特に貯留
液上部の乱れが大きくて上層の横流れVが乱れたものと
なることで、浮上塗料スラッジSの浮上状態を安定的に
保てず上層の横流れVによる浮上スラッジSの集積も阻
害され、このため、塗料スラッジの分離効率が低下する
問題があった。
【0005】また、この種の塗料スラッジ分離槽では、
同図6に示す如く、槽内液貯留域の液位を浮上スラッジ
排出部12からの浮上塗料スラッジ排出に適した液位に
保つ手段として、下端流入口から流入する槽内貯留液W
を上方へ導いて槽内液貯留域の上端部相当位置に配置の
溢水槽22で水位調整堰からオ−バーフローにより槽外
へ流出させる上昇排液路19を設けるにあたり、この上
昇排液路19の下端流入口を槽内液貯留域の底部近傍に
配置することで、上昇排液路19を通じて排出する排出
液W中に塗料スラッジSが混入するのを防止するといっ
たことも行なわれるが、上記の如く槽内貯留液Wの乱れ
で塗料スラッジSの浮上が阻害され、また、浮上塗料ス
ラッジSの浮上状態を安定的に保ち得ないことで、上昇
排液路19の下端流入口を槽内液貯留域の底部近傍に配
置しても、その下端流入口から液Wとともに上昇排液路
19に流入してしまう塗料スラッジSが多く、このこと
も塗料スラッジ分離効率の低下原因となっていた。
【0006】この実情に鑑み、本発明の目的は、合理的
な改良により上記問題を効果的に解消する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による塗料スラッ
ジ分離槽の第1の特徴構成は、塗料成分を含む被処理液
を槽の一側壁部の側で槽内液貯留域の上部に供給する液
供給部を設け、槽内貯留液の表層に浮上した塗料スラッ
ジを槽外へ排出する浮上スラッジ排出部を槽の他側壁部
の側で槽内液貯留域の上端部に設ける塗料スラッジ分離
槽において、前記液供給部を構成するに、槽の一側壁部
の側で槽内液貯留域の底部近傍相当位置から上部相当位
置まで延びる給液ホッパを設けて、この給液ホッパの下
端部に被処理液供給路を接続し、この給液ホッパを、前
記浮上スラッジ排出部との並び方向に対して直交する横
巾方向の寸法が上端吐出口の側ほど大きくなる形状で、
その横巾方向に延びる横長の前記上端吐出口が槽の一側
壁部の側で槽内液貯留域の上部に位置する構造にし、槽
内液貯留域の液位を前記浮上スラッジ排出部からの浮上
塗料スラッジ排出に適した所定液位に保つ手段として、
下端流入口から流入する槽内貯留液を上方へ導いて槽内
液貯留域の上端部相当位置に配置の液位調整堰からオ−
バーフローにより槽外へ流出させる上昇排液路を設け、
この上昇排液路の前記下端流入口を槽内液貯留域の底部
近傍に配置してあることにあり、その作用・効果は次の
通りである。
【0008】
【作用】つまり、上記の第1特徴構成によれば、被処理
液供給路から給液ホッパの下端部に供給される被処理液
を、高さ方向について槽内液貯留域の底部近傍相当位置
から上部相当位置にわたる大きな長さを有し、かつ、浮
上スラッジ排出部との並び方向に対して直交する横巾方
向の寸法が上端吐出口の側ほど大きくなる形状の給液ホ
ッパ内を上端吐出口に向けて上昇流動させる過程で、そ
のホッパ構造をもって供給被処理液を効果的に低速化す
るとともに整流することができる。
【0009】そして、この効果的な低速化及び整流によ
り、その被処理液を、上記横巾方向(換言すれば、槽一
側壁部の横巾方向)に延びる横長形状を有して槽の一側
壁部の側で槽内液貯留域の上部に位置する上端吐出口の
全巾から、均一な低速流の状態で、槽内液貯留域の上部
における槽一側壁部側の箇所に供給できる。
【0010】すなわち、このことにより、被処理液供給
管の管端開口から槽内液貯留域へ直接に被処理液を吐出
供給する先述の従来構成に比べ、被処理液の吐出動圧に
原因する槽内貯留液の乱れを効果的に防止できて、槽内
液貯留域での塗料スラッジの浮上を促進でき、また、均
一な広巾状態で槽の一側壁部から他側壁部に向かう安定
的な上層横流れを貯留液の上層部に形成できて、その上
層横流れにより浮上塗料スラッジをその浮上状態を安定
的に保った状態で浮上スラッジ排出部の側に効率的に集
積させることができる。
【0011】しかも、給液ホッパにおいて被処理液を上
記の如く効果的に低速化及び整流しながら上昇流動させ
ることにより、その給液ホッパでの上昇流動過程の段階
で被処理液中の塗料スラッジの成長及び塗料スラッジの
浮上を効果的に促進できて、分離槽全体としての塗料ス
ラッジの浮上効果を高めることができ、また、槽内液貯
留域の液位を所定液位に保つ手段として上記の上昇排液
路を設けることにおいて、その上昇排液路の下端流入口
を槽内液貯留域の底部近傍に配置することと、上記の如
く被処理液の吐出動圧による槽内貯留液の乱れを効果的
に防止できることとが相俟って、上昇排液路への塗料ス
ラッジ流入も効果的に防止することができる。
【0012】
【発明の効果】これらのことから、本発明の第1特徴構
成によれば、被処理液供給管の管端開口から槽内液貯留
域へ直接に被処理液を吐出供給する従来の塗料スラッジ
分離槽に比べ、塗料スラッジの分離効率を大巾に向上す
ることができる。
【0013】なお、上記第1特徴構成の実施にあたり、
給液ホッパの上端吐出口から被処理液を上向きに吐出さ
せる場合、後述の実施例で示す如く、その上向きの吐出
被処理液を貯留液中で衝突面形成部材に衝突させる構成
にすれば、槽内液貯留域の上部での被処理液の上向き吐
出による貯留液面の沸き上がりの如き乱れを防止でき、
また、吐出被処理液を衝突により減勢して貯留液上層部
の横流れ域へ円滑に送り出すことができ、これにより、
槽内液貯留域における液貯留状態をさらに安定化するこ
とができて、塗料スラッジの浮上、及び、上層横流れに
よる浮上塗料スラッジの安定的集積をさらに効果的に促
進できる。
【0014】また、上記第1特徴構成の実施において、
上昇排液路の下端流入口は、上昇排液路への塗料スラッ
ジ流入をさらに確実に防止する上で、後述の実施例に示
す如く巾広の開口にして開口面積を極力大きく確保する
のが望ましく、また、下向きに開口させるのが望まし
い。
【0015】(本発明の第2及び第3特徴構成) 本発明による塗料スラッジ分離槽の第2の特徴構成は、
前記第1特徴構成の実施において、前記上昇排液路の下
端流入口を、前記給液ホッパの上端吐出口と同じ槽一側
壁部の側において槽内液貯留域の底部近傍に配置するこ
とにある。
【0016】つまり、この第2特徴構成によれば、槽一
側壁部の側に位置する給液ホッパの上端吐出口からの吐
出の後、槽他側壁部の側(浮上スラッジ排出部の側)に
向かう上層横流れになり、それに続き、槽他側壁部の側
で槽壁部に沿う下降流になって、槽内液貯留域の底部近
傍で再び槽他側壁部の側から槽一側壁部の上昇排液路の
下端流入口に向かう底層横流れになるといった形態(後
述の実施例の如く槽底から槽内貯留液の一部を排出する
場合には、貯留液の他部が上記の底層横流れになる形
態)で、槽内液貯留域における貯留液を大きく安定的に
流動させることができて、被処理液が給液ホッパの上端
吐出口からの吐出の後、上昇排液路の下端流入口に至る
までの時間を長くすることができ、これにより、槽内液
貯留域での塗料スラッジの成長及び塗料スラッジの浮上
を一層効果的に促進できるとともに、上昇排液路への塗
料スラッジ流入を一層効果的に防止できて、塗料スラッ
ジ分離効果の向上をより効果的に達成することができ
る。
【0017】本発明による塗料スラッジ分離槽の第3の
特徴構成は、前記第1又は第2特徴構成の実施におい
て、前記給液ホッパの内部流路をその給液ホッパと前記
浮上スラッジ排出部との並び方向において絞る流路絞り
部を、前記被処理液供給路の接続部と前記上端吐出口と
の間において前記給液ホッパに設けてあることにある。
【0018】つまり、この第3特徴構成によれば、前記
の如く給液ホッパを浮上スラッジ排出部との並び方向に
対して直交する横巾方向の寸法が上端吐出口の側ほど大
きくなる形状にして、給液ホッパの上端吐出口をその横
巾方向に延びる横長の開口にすることに対し、被処理液
供給路の接続部と上端吐出口との間における上記流路絞
り部の流路絞り作用により、被処理液のホッパ内上昇速
度を上記横巾方向について一層効果的に均等化すること
ができて、横長の上端吐出口からの被処理液の吐出流速
を横巾方向(すなわち、上層横流れの巾方向)について
一層効果的に均一化することができる。
【0019】そして、このように横長の上端吐出口から
の被処理液の吐出流速を一層効果的に均一化できること
で、貯留液の上層部で槽一側壁部の側から他側壁部の側
(浮上スラッジ排出部の側)へ向かう上層横流れを一層
安定的なものにして、浮上スラッジの浮上状態を安定的
に保った状態での上層横流れによる浮上スラッジ排出部
の側への浮上スラッジの集積を一層効果的に促進するこ
とができる。
【0020】
【実施例】次に実施例を説明する。
【0021】図1は塗装設備の設備構成を示し、図中1
は塗装ブースであり、この塗装ブース1において塗装室
2の下方には、流下パン3からの流下水Wと塗装室2か
らの排気空気Aとを合流状態で屈曲絞り流路4に高速通
過させることにより、排気空気A中の塗料ミストを水W
に捕捉させて排気空気Aを浄化する塗料ミスト除去装置
5を装備してある。
【0022】6は、塗料ミストを補足した水Wを流路7
を介して受入れ貯留する第1分離槽であり、この第1分
離槽6において、塗料成分を含む貯留水Wのうち上層の
水Wは、第1分離槽6での滞留期間中に成長浮上した塗
料スラッジSとともにオーバ−フローによりスラッジピ
ット6aへ流入させて、流路8を介し第2分離槽9へ送
り、一方、第1分離槽6における中、下層の貯留水W
は、流路10を介し塗装ブース1における流下パン3へ
戻して、塗料ミスト捕捉に再使用する。
【0023】第2分離槽9は、図2ないし図4に示すよ
うに、平面視形状を四角形に形成して槽底部をホッパ構
造にしてあり、槽9の一側壁部には、第1分離槽6のス
ラッジピット6aから給送される塗料成分含有被処理水
Wを槽9の一側壁部の側で槽内水貯留域の上部に供給す
る給水ホッパ11を設け、槽9の他側壁部で槽内水貯留
域の上端部には、傾斜床面構成のスラッジ堰12aから
成る浮上スラッジ排出部12を設けてある。
【0024】つまり、塗料成分含有被処理水Wを浮上ス
ラッジ排出部12とは反対側の槽一側壁部の側で槽内水
貯留域の上部に供給することにより、槽内水貯留域の
中、下層における水貯留状態は極力安定させて被処理水
W中の塗料成分から成る浮上性塗料スラッジの成長浮
上、及び、沈降性塗料スラッジの成長沈降の夫々を促進
しながらも、貯留水Wの上層部に槽9の一側壁部から他
側壁部(すなわち、浮上スラッジ排出部12の側)へ向
かう層流状の横流れVを形成し、そして、この上層横流
れVにより、貯留水Wの表層の浮上塗料スラッジSをそ
の浮上状態を安定的に保ちながら浮上スラッジ排出部1
2の側へ集積させるようにしてある。
【0025】図中13は、浮上塗料スラッジSを上層横
流れVの流れ方向に沿う方向に掻き取って浮上スラッジ
排出部12へ分離排出する掻き取り装置であり、浮上ス
ラッジ排出部12から槽外へ分離排出した塗料スラッジ
Sはスラッジホッパ14を介し脱水装置15に供給して
脱水処理したのち、後処理工程に送る。
【0026】第2分離槽9における底部ホッパ構造の下
端には、給水ホッパ11からの給水量に対する所定割合
(例えば、70%)の量の貯留水Wを排出する底部排水
路16を接続してあり、この底部排水路16からの排水
により、槽内水貯留域の中、下層において安定的な水貯
留状態を保ちながら均一な下降流を形成して、槽内水貯
留域における沈降塗料スラッジSを貯留水Wとともに円
滑に槽外へ排出する。
【0027】17は底部排水路16に介装した排水量調
整弁であり、この排水量調整弁17には、弁内流路断面
積を下流側ほど漸次的に小とする形態で流路を絞ること
により流量調整を行う形式のものを適用して、排出塗料
スラッジSの引っ掛かり堆積を防止するようにしてあ
る。
【0028】また、18はメンテナンス用の底部開口部
であり、通常時にはメクラ蓋により閉塞してある。
【0029】一方、第2分離槽9において給水ホッパ1
1を配置した一側壁部には、給水ホッパ11からの給水
量と底部排水路16からの排水量との差に相当する量の
貯留水Wを排出する上昇排水路19を二重槽壁構造によ
り形成するとともに、その上昇排水路19からの排水W
を水位調整堰20からオーバーフローさせて上部排水路
21へ流出させる溢水槽22を設けてあり、このように
給水ホッパ11からの給水量に対し一部割合の量の貯留
水Wは水位調整堰20からのオーバーフローにより排水
することで、水位調整堰20の水位規定機能をもって第
2分離槽9における槽内水貯留域の水位を浮上スラッジ
排出部12からの浮上塗料スラッジ分離排出に適した所
定水位に安定的に維持する。
【0030】上記オーバーフロー排水用の上昇排水路1
9を形成するにあたっては、その上昇排水路19を二重
槽壁構造により形成して上昇排水路19の下端流入口1
9aを一側壁部のほぼ全巾にわたる巾広開口とし、か
つ、その下端流入口19aを槽内水貯留域の底部寄り箇
所で下向きに配置することにより、槽内水貯留域の中、
下層における安定貯留状態を保ちながらの前記均一下降
流の形成が上昇排水路19の下端流入口19aへの侵入
水流のために阻害されることを極力回避するようにして
ある。
【0031】また、その下端流入口19aを浮上スラッ
ジ排出部12とは反対側の槽一側壁部の側で槽内水貯留
域の底部寄りに配置することにより、浮上スラッジ排出
部12の近傍での前記上層横流れVの下方向き変向に伴
い貯留水中の下方に巻き込まれる一部浮上性塗料スラッ
ジが再浮上の前に上昇排水路19に流入してしまうこと
を極力回避するようにしてある。
【0032】底部排水路16への排水Wと上部排水路2
1への排水Wとは合流させて流路23を介し第1分離槽
6へ戻す。
【0033】第2分離槽9における給水ホッパ11は、
槽内水貯留域の底部近傍相当位置から上部相当位置まで
延びる長さを有し、かつ、浮上スラッジ排出部12との
並び方向における厚みD1が一定の状態で上端吐出口1
1aの側ほど浮上スラッジ排出部12との並び方向に対
して直交する横幅方向の寸法D2が大となる形状に形成
して、その横巾方向に延びる横長の上端吐出口11aが
槽9の一側壁部の側で槽内水液貯留域の上部に位置する
構造にしてあり、そして、第1分離槽6のスラッジピッ
ト6aからの被処理水供給路8を形成する配管8aを、
給水ホッパ11の下端部に対して槽一側壁部の側から横
向きに接続してある。
【0034】つまり、配管8aから給水ホッパ11の下
端部へ横向きに吐出供給する被処理水Wをホッパ内壁に
衝突させて減勢するとともに、その供給被処理水Wを上
端吐出口11aへ向けてのホッパ内上昇流動過程でホッ
パ内流路断面積の増大に伴い低速化及び整流することに
より、槽内水貯留域の上部への被処理水吐出供給の際の
吐出動圧を低減して、その吐出動圧の影響による貯留水
Wの乱れを抑制し、これにより、塗料スラッジSの浮
上、及び、浮上状態を安定的に保ちながらの上層横流れ
Vによる浮上スラッジ排出部12への浮上塗料スラッジ
Sの集積を促進するようにしてある。
【0035】また、給水ホッパ11内での上記の如き低
速化を伴う上昇流動過程で浮上性塗料スラッジの成長浮
上をも合わせ促進するようにしてある。
【0036】給水ホッパ11における上向きの上端吐出
口11aの上部には、上端吐出口11aから上向きに吐
出する被処理水Wを貯留水中で衝突させる衝突部材24
を設けてあり、この衝突部材24に対する衝突により、
槽内水貯留域の上部での被処理水Wの上向き吐出による
貯留水面の沸き上がりの如き乱れを防止するとともに、
吐出被処理水Wを衝突に伴い減勢して貯留水上層部の横
流れ域Vへ円滑に送り出すようにしてある。
【0037】また、上記衝突部材24は、第2分離槽9
から貯留水Wを抜く際、上端吐出口11aの上方に位置
する貯留水面上の浮上スラッジSが給水ホッパ11内に
入り込んでしまうことを阻止するための蓋部材としても
機能させるようにしてある。
【0038】衝突部材24の下面、すなわち、上向きに
吐出する被処理水Wに対する衝突面24aは、浮上スラ
ッジ排出部12との並び方向に対して直交する横巾方向
(換言すれば、上層横流れVの巾方向)において上端吐
出口11aの中央部側ほど下方に突出する逆への字状の
傾斜面形状に形成してあり、これによって、上端吐出口
11aからの吐出被処理水Wを上層横流れVの巾方向に
拡げる状態に案内して、上層横流れ域への被処理水Wの
送出をさらに円滑にし、また、供給被処理水W中に含ま
れる微小気泡が衝突部材24の下面部に集積することを
防止して、このような集積気泡がある程度成長したのち
に水面に沸き上がる状態で浮上することによる貯留水面
の乱れを未然に防止するようにしてある。
【0039】一方、衝突部材24の上面24bは、浮上
スラッジ排出部12の側ほど低くなる傾斜面形状に形成
してあり、第2分離槽9から貯留水Wを抜く際の給水ホ
ッパ11内への浮上塗料スラッジ侵入を衝突部材24の
蓋機能をもって防止するにあたり、その侵入防止対象の
浮上スラッジSを上記傾斜面形状により水位低下ととも
に槽中央側へ案内して、侵入防止対象の浮上塗料スラッ
ジSが衝突部材24の上面に残存堆積することがないよ
うにしてある。
【0040】給水ホッパ11内部の上下方向中間部に
は、浮上スラッジ排出部12との並び方向においてホッ
パ内流路を絞るオリフィスプレート25を設けてあり、
このオリフィスプレート25の流路絞り作用により、被
処理水Wのホッパ内上昇速度を浮上スラッジ排出部12
との並び方向に対して直交する横巾方向で均等化して、
上端吐出口11aからの被処理水Wの吐出流速を上層横
流れVの巾方向において均一化し、これにより、より一
層安定的な上層横流れVを形成するようにしてある。
【0041】給水ホッパ11の下端部では、被処理水供
給路8から供給された被処理水Wが上向きに変向するこ
とにより角部に塗料スラッジが堆積する可能性がある
が、これに対し、給水ホッパ11の下端部には、その角
部に臨む蓋付きメンテナンス用開口26を設けてある。
【0042】尚、図1において、27は第2分離槽9に
供給する被処理水Wに凝集剤を注入する凝集剤注入部、
28は塗装ブース1から第1分離槽6へ送る被処理水W
に対してPH調整剤や一次処理剤を注入する注入部、ま
た、29は第1分離槽6から塗装ブース1の流下パン3
へ循環供給する塗料ミスト捕捉用水Wに対してキラー剤
を注入する注入部である。
【0043】〔別実施例〕 次に別実施例を列記する。
【0044】前述実施例においては、浮上塗料スラッジ
Sを浮上スラッジ排出部12へ分離排出する掻き取り装
置13を設けたが、これに代えて、浮上塗料スラッジS
を浮上スラッジ排出部12へ上層横流れVにより押し出
し排出する形態や、あるいは、浮上塗料スラッジSを一
部貯留液Wととに浮上スラッジ排出部12からオーバー
フローにより排出する形態等を採用してもよい。
【0045】給液ホッパ11からの上向き吐出被処理液
Wを貯留液W中で衝突させる衝突面形成部材24を設け
る場合、その衝突面24aを図5に示すような屈曲案内
面に形成してもよく、衝突面形成部材24の具体的形状
・構造は種々の改良が可能である。
【0046】給液ホッパ11の内部流路を浮上スラッジ
排出部12との並び方向において絞る流路絞り部25を
設ける場合、前述の如きオリフィスプレートに代えて、
同図5に示すように、給液ホッパ11の内部流路を漸次
的に絞る構造としてもよく、また、その流路絞り部25
での塗料スラッジ堆積を防止するべく、流路絞り部25
よりも下流側のホッパ内部流路を漸次的に拡げる構造と
してもよく、流路絞り部25の具体的形状・構造は種々
の改良が可能である。
【0047】処理対象の塗料成分含有液Wは、水に限定
されるものではなく、また、前述実施例の如く第1分離
槽6で前処理した後のもの、あるいは、前処理を施して
いないもののいずれであってもよく、さらに、塗料ミス
ト捕捉用液以外の塗料成分含有液Wであってもよい。
【0048】前述実施例においては、浮上スラッジ排出
部12におけるスラッジ堰12aのスラッジ排出側端構
造を垂直壁構造としたが、これに代えて、スラッジ堰1
2aのスラッジ排出側端に、先端側ほど低位となって上
側に凸状の湾曲スラッジ放出面を連設する構造としても
良い。
【0049】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明が添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗装設備の設備構成図
【図2】正面視断面図
【図3】側面視断面図
【図4】平面図
【図5】別実施例を示す拡大断面図
【図6】従来例を示す一部切欠斜視図
【符号の説明】
8 被処理液供給路 9 槽 11 給液ホッパ 11a 上端吐出口 12 浮上スラッジ排出部 19 上昇排液路 19a 下端流入口 20 液位調整堰 24 衝突面形成部材 25 流路絞り部 D2 寸法 S 塗料スラッジ W 液

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料成分を含む被処理液(W)を槽
    (9)の一側壁部の側で槽内液貯留域の上部に供給する
    液供給部を設け、 槽内貯留液(W)の表層に浮上した塗料スラッジ(S)
    を槽外へ排出する浮上スラッジ排出部(12)を槽
    (9)の他側壁部の側で槽内液貯留域の上端部に設ける
    塗料スラッジ分離槽であって、 前記液供給部を構成するに、槽(9)の一側壁部の側で
    槽内液貯留域の底部近傍相当位置から上部相当位置まで
    延びる給液ホッパ(11)を設けて、この給液ホッパ
    (11)の下端部に被処理液供給路(8)を接続し、 この給液ホッパ(11)を、 前記浮上スラッジ排出部(12)との並び方向に対して
    直交する横巾方向の寸法(D2)が上端吐出口(11
    a)の側ほど大きくなる形状で、 その横巾方向に延びる横長の前記上端吐出口(11a)
    が槽(9)の一側壁部の側で槽内液貯留域の上部に位置
    する構造にし、 槽内液貯留域の液位を前記浮上スラッジ排出部(12)
    からの浮上塗料スラッジ排出に適した所定液位に保つ手
    段として、 下端流入口(19a)から流入する槽内貯留液(W)を
    上方へ導いて槽内液貯留域の上端部相当位置に配置の液
    位調整堰(20)からオ−バーフローにより槽外へ流出
    させる上昇排液路(19)を設け、 この上昇排液路(19)の前記下端流入口(19a)を
    槽内液貯留域の底部近傍に配置してある 塗料スラッジ分
    離槽。
  2. 【請求項2】 前記上昇排液路(19)の下端流入口
    (19a)を、前記給液ホッパ(11)の上端吐出口
    (11a)と同じ槽一側壁部の側において槽内液貯留域
    の底部近傍に配置してある請求項1記載の塗料スラッジ
    分離槽。
  3. 【請求項3】 前記給液ホッパ(11)の内部流路をそ
    の給液ホッパ(11)と前記浮上スラッジ排出部(1
    2)との並び方向において絞る流路絞り部(25)を、
    前記被処理液供給路(8)の接続部と前記上端吐出口
    (11a)との間 において前記給液ホッパ(11)に設
    けてある請求項1又は2記載の塗料スラッジ分離槽。
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