JP3183163B2 - 担体流出防止装置を備えた廃水処理装置 - Google Patents

担体流出防止装置を備えた廃水処理装置

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JP3183163B2
JP3183163B2 JP11273696A JP11273696A JP3183163B2 JP 3183163 B2 JP3183163 B2 JP 3183163B2 JP 11273696 A JP11273696 A JP 11273696A JP 11273696 A JP11273696 A JP 11273696A JP 3183163 B2 JP3183163 B2 JP 3183163B2
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は担体流出防止装置を
備えた廃水処理装置に係り、特に微生物を固定化した担
体を処理槽内に投入して廃水を生物学的に処理すると共
に、担体が処理槽内から流出しない担体流出防止装置を
備えた廃水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生物学的に廃水を処理する廃水処理装置
の代表例として硝化装置がある。この硝化装置は、硝化
槽の底部に配置された曝気装置から硝化槽内の廃水中に
エアを曝気し硝化槽内を好気性状態にすると共に、エア
による廃水の上昇流に乗せて担体を硝化槽内で流動させ
る。そして、廃水と硝化菌を担持した担体とを効率的に
接触させて廃水中のアンモニア性窒素を硝酸に硝化処理
する。この場合、担体が硝化槽から流出しないようにす
る必要がある。
【0003】従来の硝化装置は、硝化槽から担体を流出
させないために、処理水が越流する排出口に担体が通過
しない目開きのスクリーンを設け、スクリーンを介して
処理水を排出口から排出することにより、処理水に同伴
して担体が硝化槽から流出しないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スクリ
ーンの場合、廃水中に含まれる固形分や毛髪等の繊維分
がスクリーンに付着して目詰まりを起こすという欠点が
ある。スクリーンが目詰まりすると、排出口からの処理
水の排出が悪くなるため硝化槽の水位が上昇し、液が逆
流する等の不具合が生じるため、スクリーンの清掃を頻
繁に行わなくてはならないという問題がある。
【0005】スクリーンを通過する液の通過速度を60
m/時間以下(通常は、100m/時間以上)にするこ
とによりスクリーンの目詰まりを多少減少させることが
できるが、この場合、硝化槽に流入する廃水の流入量と
のバランスからスクリーンの面積が莫大になりそれだけ
装置の設備費が高くなると共に、スクリーンの保守点検
が大変になるという問題がある。
【0006】このような背景から、スクリーンを用いな
いで担体の流出を防止することのできる担体流出防止装
置を備えた廃水処理装置が要望されていた。本発明は、
このような事情に鑑みてなされたもので、スクリーンを
用いないで担体を処理槽外に流出しないようにすること
のできる担体流出防止装置を備えた廃水処理装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明は前記目的を達成す
るために、微生物が固定化された流動担体を有する処理
槽内に廃水を流入させ、前記処理槽内に設けた曝気装置
からエアを曝気して前記処理槽内を好気性状態にすると
共に前記担体を流動させて前記廃水を担体で生物学的に
処理し、処理した処理水を排出部から排出する廃水処理
装置に、前記処理槽内から前記担体の流出を防止する担
体流出防止装置を備えた廃水処理装置に於いて、前記担
体流出防止装置は、側壁部を形成する側壁部材と下方内
側に傾斜させて底壁部を形成する底壁部材とから成る区
画体で前記処理槽内を曝気処理ゾーンと前記排出部が配
設された担体分離ゾーンとに区画し、前記底壁部材の上
端部を前記側壁部材の下端部の外側に沿って間隙を設け
て配設させて前記曝気処理ゾーンで処理された処理水が
前記担体分離ゾーンに流入する流入路を形成すると共に
前記側壁部材の曝気処理ゾーン側に側壁部材に沿って前
記曝気装置から曝気されるエアが混入しない水域を形成
し、前記底壁部材の下端部に前記担体分離ゾーンで分離
された担体が前記曝気処理ゾーンに戻る戻り口を形成
し、前記戻り口の下方近傍に前記曝気装置からのエアが
前記戻り口から担体分離ゾーンに侵入しないようにエア
の流れを阻止する阻止部材を配設し、前記流入路から担
体分離ゾーンに流入する処理水の流入量よりも前記排出
部から排出する排出量を小さくすると共に前記担体分離
ゾーンを上昇する前記処理水の上昇速度が前記担体の沈
降速度よりも小さくなるように前記流入量、前記排出量
及び前記担体の比重の関係を設定することを特徴とす
る。
【0008】また、本発明は前記目的を達成するため
に、微生物が固定化された流動担体を有する処理槽内に
廃水を流入させ、前記処理槽内に設けた曝気装置からエ
アを曝気して前記処理槽内を好気性状態にすると共に前
記担体を流動させて前記廃水を担体で生物学的に処理
し、処理した処理水を排出部から排出する廃水処理装置
に、前記処理槽内から前記担体の流出を防止する担体流
出防止装置を備えた廃水処理装置に於いて、前記担体流
出防止装置は、側壁とこれに続く底部が下方内側に傾斜
した区画体で前記処理槽内を曝気処理ゾーンと前記排出
部が配設された担体分離ゾーンとに区画し、前記曝気処
理ゾーン側に該曝気処理ゾーンで処理された処理水を前
記担体分離ゾーンに流入させる水路を縦方向に形成する
と共に、前記水路の入口を上向きに形成してその入口の
上方に前記曝気装置から曝気されるエアが混入しない水
域を形成し、前記区画体の下端部に前記担体分離ゾーン
で分離された担体が前記曝気処理ゾーンに戻る戻り口を
形成し、前記戻り口の下方近傍に前記曝気装置からのエ
アが前記戻り口から担体分離ゾーンに侵入しないように
エアの流れを阻止する阻止部材を配設し、前記流入路か
ら担体分離ゾーンに流入する処理水の流入量よりも前記
排出部から排出する排出量を小さくすると共に前記担体
分離ゾーンを上昇する前記処理水の上昇速度が前記担体
の沈降速度よりも小さくなるように前記流入量、前記排
出量及び前記担体の比重の関係を設定することを特徴と
する。
【0009】本発明によれば、曝気処理ゾーンから担体
分離ゾーンへの流入路(又は水路の入口)上方に、曝気
装置からのエアが混入しない水域を形成し、この水域
に、エアリフト作用により処理槽内に発生する上向流が
液面で反転して下降する時の下向流エリアを形成する。
この結果、曝気処理ゾーンで処理された処理水は、前記
水域を下向流となって下降して担体分離ゾーンに流入す
る。担体分離ゾーンでは、担体分離ゾーンに流入する処
理水の流入量よりも排出部から排出する排出量を小さく
すると共に担体分離ゾーンを上昇する処理水の上昇速度
が担体の沈降速度よりも小さくなるように流入量、排出
量及び担体の比重の関係を設定してあるので、担体分離
ゾーンに流入した処理水の一部は担体分離ゾーンを上昇
して排出部から排出され、処理水の残りは担体分離ゾー
ンで沈降した担体を伴って戻り口から曝気処理ゾーンに
戻される。
【0010】担体分離ゾーンに流入する流量及び戻り口
から曝気処理ゾーンに戻る流量は阻止部材を上下に移動
させて戻り口の断面積を変えることによって変えること
ができる。その他、阻止部材の下面に沿って斜め方向に
エアを噴出する空気ノズルを設け、この空気量を調節す
ることによっても戻り処理水量を制御することができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る担体流出防止装置を備えた廃水処理装置の好ましい実
施の形態について詳説する。図1は、本発明の担体流出
防止装置を備えた廃水処理装置の第1の実施の形態を説
明する図で処理槽の縦断面図であり、図2は一部を切開
して斜め上から見た立体図である。
【0012】図1及び図2に示すように、本発明の廃水
処理装置10は、担体流出防止装置12を内蔵したもの
である。廃水処理装置10は、上面が開放された矩形状
の槽を2つの仕切り壁11、13で仕切って形成された
原水槽15、処理槽14及び集水タンク23で構成さ
れ、原水槽15には廃水の原水が供給されると共に、集
水タンク23には処理槽14で処理された処理水が集水
される。
【0013】処理槽14には、その底部に配設された複
数の曝気装置16と、曝気装置16にエア配管18を介
して高圧エアを供給するブロア(図示せず)と、処理し
た処理水が越流するトラフ22とが備えられる。原水槽
15の廃水は、仕切り壁11の開口19、19、原水供
給路17、17及び原水供給管20、20を介して処理
槽14の底部に供給される。この処理槽14内には、例
えば硝化菌等の微生物を固定化した多数の担体24(図
3の黒四角)が投入される。そして、原水供給管20か
ら処理槽14内に供給された廃水は、曝気装置16から
の曝気エア26(図3の白丸)により好気性状態にされ
ると共に、担体24を処理槽14内で流動させて廃水と
担体24とを効率的に接触させることにより廃水を担体
24で生物学的に処理し、処理した処理水はトラフ2
2、22…に越流する。トラフ22に越流した処理水
は、仕切り壁13に各トラフごとに形成された開口21
から集水タンク23に集水され、処理水の一部は循環水
としてポンプ61で循環径路25を介して原水槽62に
循環されると共に、他の処理水は系外に排出される。
【0014】次に、図1により、廃水処理装置10に内
蔵された担体流出防止装置12について説明する。担体
流出防止装置12は、主として区画体28と阻止部材3
0とで構成される。区画体28は、処理槽14の中央部
で且つ曝気装置16の上方に配設され、処理槽14内
を、曝気装置16が配設された曝気処理ゾーン32とト
ラフ22が配設された担体分離ゾーン34とに区画す
る。区画体28は、断面がほぼ五角形に形成され区画体
28の側壁部を形成する側壁部材36と、下方内側に傾
斜して区画体28の底壁部を形成する底壁部材38とで
構成され、底壁部材38の上端部38Aを側壁部材36
の下端部36Aの外側に沿って間隙を設けて配設させて
曝気処理ゾーン32で処理された処理水が担体分離ゾー
ン34に流入する流入路40を形成すると共に側壁部材
36の曝気処理ゾーン32側に側壁部材36に沿って曝
気装置16から曝気されるエア26が混入しない水域4
2(図1及び図3の濃色部分)を形成する。
【0015】また、底壁部材38の下端に担体分離ゾー
ン34で分離された担体24を曝気処理ゾーン32に戻
すスリット状の戻り口44を形成すると共に、その戻り
口44の下方近傍に曝気装置16からのエア26が戻り
口44から担体分離ゾーン34に侵入しないようにエア
26の流れを阻止する菱形状の阻止部材30を戻り口4
4のスリットに沿って配設する。
【0016】更に、担体分離ゾーン34内には、前記流
入路40から流入した処理水がトラフ22に越流する間
の流れを層流とするための整流板33が縦方向に複数配
設される。こられの整流板33は、上段と下段の2段に
配設されると共に、上段の整流板33位置と下段の整流
板33位置とが互い違いに配置され、担体24が整流板
33の間を通過しにくいようになっている。
【0017】そして、区画体28の流入路40から担体
分離ゾーン34に流入する処理水の流入量よりもトラフ
22から排出する排出量を小さくすると共に担体分離ゾ
ーン34を上昇する処理水の上昇速度が担体24の沈降
速度(ストークスの式で計算され、担体の比重及び粒径
による)よりも小さくなるように流入量、排出量及び担
体24の比重の関係を設定する。これらの関係は、担体
24の比重が決まれば、曝気装置16からのエア曝気量
を調整したり、装置設計時に、区画体28に形成した流
入路40の大きさ、担体分離ゾーン34の液面に対する
トラフ22の越流高さ等を調整することにより行うこと
ができる。
【0018】次に、上記の如く構成した担体流出防止装
置12の作用について説明する。処理槽14の底部に配
設された曝気装置16から曝気されたエア26は、処理
槽14内を上昇し、エア26のエアリフト作用により処
理槽14内に廃水の上向流を発生させる。この時、処理
槽14の底部中央位置の曝気装置16から曝気されたエ
ア26は、処理槽14内を上昇する途中で阻止部材30
に衝突し、阻止部材30の両側に別れて底壁部材38の
外側面に沿って上昇する。この阻止部材30は、エア2
6が戻り口44から担体分離ゾーン34に侵入しないよ
うにすると共に、戻り口44の近傍にエア26が混入し
ない水域46(図1及び図3の農色部分)を形成する。
【0019】次に、処理槽14内に発生した廃水の上向
流は、水面位置で反転して下向流に変わり、これによ
り、処理槽14内に縦方向の旋回流を発生し、担体24
を浮遊させる。この廃水の流れにおいて、区画体28の
底壁部材38の上端部38Aを、側壁部材36の下端部
36Aの外側に沿って配設させて処理水が担体分離ゾー
ン34に流入する流入路40を形成すると共に流入路4
0の入口から上方にかけて曝気装置16から曝気される
エア26が混入しない水域42を形成したので、水域4
2には、処理槽14内を上昇する上向流が液面で反転し
てから下降する時の下向流エリアが形成される。この結
果、曝気処理ゾーン32で処理された処理水は、水域4
2を下向流となって流れ、流入路40から担体分離ゾー
ン34に流入する。この下向流に同伴して曝気処理ゾー
ン32の担体24の一部が担体分離ゾーン34内に流入
する。
【0020】そして、処理水と担体24の担体分離ゾー
ン34への流入において、担体分離ゾーン34に流入す
る処理水の流入量よりもトラフ22に越流する排出量を
小さくすると共に担体分離ゾーン34を上昇する処理水
の上昇速度が担体24の沈降速度(ストークスの式で計
算され、担体24の比重及び粒径による)よりも小さく
なるように流入量、排出量及び担体24の比重の関係を
設定してある。これにより、担体分離ゾーン34に流入
した処理水の一部は担体分離ゾーン34を上昇してトラ
フ22に越流し、処理水の残りは担体分離ゾーン34を
沈降した担体24を伴って戻り口44から曝気処理ゾー
ン32に戻される。従って、スクリーンを用いることな
く処理槽14から担体24が流出するのを防止できる。
【0021】更に、担体分離ゾーン34内には、担体分
離ゾーン34内を上昇する処理水を層流にすると共に、
担体が通過しにくいように配置した複数の整流板33を
設けたので、担体分離ゾーン34内の処理水の上向流に
同伴される一部の担体24は、この整流板33により処
理槽14外への流出が確実に阻止される。図4は、本発
明の担体流出防止装置を処理槽14の壁面に備えた廃水
処理装置の第2の実施の形態の要部を説明する縦断面図
である。
【0022】第2の実施の形態は、第1の実施の形態で
説明した底壁部材38の上端部38Aを、側壁部材36
の外側に沿って液面まで延設させて流入路40を形成
し、底壁部材38の上端に上下方向に可変可能なゲート
48を設けたものである。また、底壁部材38に形成し
た戻り口44を大きく形成し、その戻り口44の下方に
配設した阻止部材30と底壁部材38との下端の間に三
角形状の複数のスリット形成部材50を配設し、阻止部
材30と底壁部材38の下端との間に担体24が通過で
きる大きさの複数のスリット52が形成されるようにし
た。
【0023】更に、担体分離ゾーン34には、複数の整
流板33が2段に配列されると共に、整流板33の上端
が流入路40側に傾斜して形成される。更に、整流板3
3の配列は、処理水の流入路40側よりも処理槽14の
側壁側が低くなっている。これにより、流入路40から
担体分離ゾーン34内に処理水に同伴されて流入した担
体24が、整流板33に衝突され易くすることができ
る。
【0024】その他、曝気装置16や流入量、排出量及
び担体の比重の関係についての構成は、第1の実施の形
態と同様である。第2の実施の形態によれば、ゲート4
8の高さを調整することにより、曝気処理ゾーン32か
ら担体分離ゾーン34に流入する処理水の流入量を精度
良く制御することができる。従って、エア曝気量を微妙
に調整したり、装置設計時に、流入路40の大きさ、担
体分離ゾーン34の液面に対するトラフ22の越流高さ
等の微妙な調整をする必要がないので、装置設計や担体
を流出させないための管理が容易になる。
【0025】また、阻止部材30と底壁部材38との下
端の間に複数のスリット52を形成したことにより、担
体分離ゾーン34を沈降してきた担体24は、底壁部材
38の最下端まで沈降する前に上側のスリット52から
少しずつ曝気処理ゾーン32に戻される。従って、第1
の実施の形態のように、担体分離ゾーン34を沈降して
きた担体24が一つの戻り口44に集中して、戻り口4
4を閉塞してしまうトラブルを防止できる。
【0026】更には、整流板33を配設したことによ
り、担体24の流出を確実に阻止することができる。図
5は、本発明の担体流出防止装置を備えた廃水処理装置
の第3の実施の形態の要部を示した縦断面図である。図
6は、図5のA─A線に沿った断面図である。尚、図5
において担体24及びエア26は、第3の実施の形態を
説明するに必要な部分のみに示してある。
【0027】第3の実施の形態の担体流出防止装置は、
上面が開放されると共に底面が下方内側に傾斜してその
下端部に担体24の戻り口44が形成された筒状の区画
体54と、曝気処理ゾーン32で処理された処理水を担
体分離ゾーン34に流入させる水路56を形成する水路
部材58と、前記戻り口44の下方に配設された阻止部
材30とで構成される。
【0028】区画体54と阻止部材30は、第1の実施
の形態と同様に、処理槽の中央部で且つ曝気装置16
(図1参照)の上方に配設され、処理槽14内を曝気装
置16が配設された曝気処理ゾーン32とトラフ22が
配設された担体分離ゾーン34とに区画する。水路部材
58は、曝気処理ゾーン32に位置する垂直部58A
と、曝気処理ゾーン32から担体分離ゾーン34にかけ
て区画体54を貫通する傾斜部58Bとで縦断面が略L
字状に形成される。また、垂直部58Aの上端には、ラ
ッパ状に開口された上向きの水路入口58Cが形成され
ると共に、傾斜部58Bの下端には上向きの第1の水路
出口58Dと下向きの第2の水路出口58Eとを有する
筒状の流入部58Fが形成される。そして、傾斜部58
Bは流入部58Fの上端部に連通される。
【0029】その他、曝気装置16や流入量、排出量及
び担体の比重の関係についての構成は、第1の実施の形
態と同様である。第3の実施の形態によれば、水路入口
58Cからその上方にかけて、曝気装置16から曝気さ
れるエア26が混入しない水域60(図5の網掛部分)
が形成される。これにより、第1の実施の形態で説明し
たのと同じ理由から前記水域60に下向流が発生するの
で、曝気処理ゾーン32で処理された処理水は、水路5
6を介して担体分離ゾーン34に流入する。この時、水
路部材58の下端部に流入部58Fを形成したので、水
路56を流れて流入部58Fに流入した処理水は、流入
部58F内で斜め下向きの旋回流となる。この斜め下向
きの旋回流により処理水に同伴する担体24には、下向
きの力が付与されるのでより沈降し易くなる。このよう
に、処理水に同伴されて担体分離ゾーン34に流入した
担体24は、第1の実施の形態で説明したと同様に、担
体分離ゾーン34で分離されて戻り口44から曝気処理
ゾーン32に戻される。従って、第3の実施の形態の場
合もスクリーンを用いることなく処理槽14から担体2
4が流出するのを防止できる。
【0030】尚、第3の実施の形態の場合も、水路入口
58Cを曝気処理ゾーン32の液面まで延設して、水路
入口58C部分に上下方向に可変可能なゲートを設け
て、水路56に越流する処理水の流入量を制御するよう
にしても良い。また、第3の実施の形態の戻り口44
に、第2の実施の形態で説明したスリット形成部材50
を配設してスリットを形成するようにしても良い。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の担体流出
防止装置を備えた廃水処理装置によれば、スクリーンを
用いることなく簡単な構造で処理槽からの担体の流出を
防止できる。これにより、スクリーンのように目詰まり
をおこすことがないので、清掃等の保守点検が必要な
い。従って、清掃等の作業員の労力を軽減できると共
に、清掃コスト等のランニングコストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る担体流出防止装置を備えた廃水処
理装置の第1の実施の形態を説明する縦断面図
【図2】本発明に係る担体流出防止装置を備えた廃水処
理装置の一部を切開して斜め上から見た立体図
【図3】本発明に係る担体流出防止装置を備えた廃水処
理装置の第1の実施の形態の要部を説明する拡大断面図
【図4】本発明に係る担体流出防止装置を備えた廃水処
理装置の第2の実施の形態の要部を説明する縦断面図
【図5】本発明に係る担体流出防止装置を備えた廃水処
理装置の第3の実施の形態の要部を説明する縦断面図
【図6】図5のA−A線に沿った横断面図
【符号の説明】
10…廃水処理装置 12…担体流出防止装置 14…処理槽 15…原水槽 16…曝気装置 20…原水供給管 22…トラフ 23…集水タンク 24…担体 26…エア 28…担体流出防止装置の区画体 30…阻止部材 32…曝気処理ゾーン 34…担体分離ゾーン 36…側壁部材 38…底壁部材 40…流入路 42、46…エアが混入しない水域 44…戻り口 48…ゲート 56…水路
フロントページの続き (72)発明者 船越 泰司 東京都新宿区西新宿2丁目8番1号 東 京都下水道局内 (72)発明者 高橋 明宏 東京都新宿区西新宿2丁目8番1号 東 京都下水道局内 (72)発明者 河西 正隆 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−268396(JP,A) 特開 平5−337485(JP,A) 特開 平3−267197(JP,A) 実開 平7−37398(JP,U) 特公 平7−90229(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/02 - 3/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物が固定化された流動担体を有する処
    理槽内に廃水を流入させ、前記処理槽内に設けた曝気装
    置からエアを曝気して前記処理槽内を好気性状態にする
    と共に前記担体を流動させて前記廃水を担体で生物学的
    に処理し、処理した処理水を排出部から排出する廃水処
    理装置に、前記処理槽内から前記担体の流出を防止する
    担体流出防止装置を備えた廃水処理装置に於いて、 前記担体流出防止装置は、 側壁部を形成する側壁部材と下方内側に傾斜させて底壁
    部を形成する底壁部材とから成る区画体で前記処理槽内
    を曝気処理ゾーンと前記排出部が配設された担体分離ゾ
    ーンとに区画し、 前記底壁部材の上端部を前記側壁部材の下端部の外側に
    沿って間隙を設けて配設させて前記曝気処理ゾーンで処
    理された処理水が前記担体分離ゾーンに流入する流入路
    を形成すると共に前記側壁部材の曝気処理ゾーン側に側
    壁部材に沿って前記曝気装置から曝気されるエアが混入
    しない水域を形成し、 前記底壁部材の下端部に前記担体分離ゾーンで分離され
    た担体が前記曝気処理ゾーンに戻る戻り口を形成し、 前記戻り口の下方近傍に前記曝気装置からのエアが前記
    戻り口から担体分離ゾーンに侵入しないようにエアの流
    れを阻止する阻止部材を配設し、 前記流入路から担体分離ゾーンに流入する処理水の流入
    量よりも前記排出部から排出する排出量を小さくすると
    共に前記担体分離ゾーンを上昇する前記処理水の上昇速
    度が前記担体の沈降速度よりも小さくなるように前記流
    入量、前記排出量及び前記担体の比重の関係を設定する
    ことを特徴とする担体流出防止装置を備えた廃水処理装
    置。
  2. 【請求項2】前記底壁部材の上端部を処理水ゾーンの水
    面まで延設して前記曝気処理ゾーンで処置した処理水が
    前記底壁部材の上端を越流して担体分離ゾーンに流入す
    るようにしたことを特徴とする請求項1の担体流出防止
    装置を備えた廃水処理装置。
  3. 【請求項3】微生物が固定化された流動担体を有する処
    理槽内に廃水を流入させ、前記処理槽内に設けた曝気装
    置からエアを曝気して前記処理槽内を好気性状態にする
    と共に前記担体を流動させて前記廃水を担体で生物学的
    に処理し、処理した処理水を排出部から排出する廃水処
    理装置に、前記処理槽内から前記担体の流出を防止する
    担体流出防止装置を備えた廃水処理装置に於いて、 前記担体流出防止装置は、 側壁とこれに続く底部が下方内側に傾斜した区画体で前
    記処理槽内を曝気処理ゾーンと前記排出部が配設された
    担体分離ゾーンとに区画し、 前記曝気処理ゾーン側に該曝気処理ゾーンで処理された
    処理水を前記担体分離ゾーンに流入させる水路を縦方向
    に形成すると共に、前記水路の入口を上向きに形成して
    その入口の上方に前記曝気装置から曝気されるエアが混
    入しない水域を形成し、 前記区画体の下端部に前記担体分離ゾーンで分離された
    担体が前記曝気処理ゾーンに戻る戻り口を形成し、 前記戻り口の下方近傍に前記曝気装置からのエアが前記
    戻り口から担体分離ゾーンに侵入しないようにエアの流
    れを阻止する阻止部材を配設し、 前記流入路から担体分離ゾーンに流入する処理水の流入
    量よりも前記排出部から排出する排出量を小さくすると
    共に前記担体分離ゾーンを上昇する前記処理水の上昇速
    度が前記担体の沈降速度よりも小さくなるように前記流
    入量、前記排出量及び前記担体の比重の関係を設定する
    ことを特徴とする担体流出防止装置を備えた廃水処理装
    置。
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