JP2002058914A - 固液分離装置 - Google Patents

固液分離装置

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JP2002058914A
JP2002058914A JP2000251550A JP2000251550A JP2002058914A JP 2002058914 A JP2002058914 A JP 2002058914A JP 2000251550 A JP2000251550 A JP 2000251550A JP 2000251550 A JP2000251550 A JP 2000251550A JP 2002058914 A JP2002058914 A JP 2002058914A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流入原水の旋回流速υを大きくとって、分
離速度υを小さく抑えることができ、分離速度と分離
効率を大幅に上げることができ、無薬注で機械的稼動手
段を必要とせずにランニングコストが安価な大容量処理
に対応可能な連続式の固液分離装置を得ることにある。 【解決手段】 沈降性物質を含む被処理水を導入する被
処理水導入手段2,12および沈降性物質を排出する沈
降性物質排出手段5を有する下部狭径流動部11cと、
沈降性物質が分離した処理水を導出する処理水導出手段
4,13を有する上部広径分離部11aとを備え、前記
下部狭径流動部11cの上端面または該上端面より上方
に位置する水平断面に多孔整流板14を設ける構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、活性汚泥処理用
の沈殿槽や汚泥処理用の汚泥濃縮槽、微細粒子群の重力
沈降分離装置、凝集沈殿処理用の固液分離槽などの水相
と固相の分離処理全般に適用可能な固液分離装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】微細粒子群(懸濁物質:SS)を含む希
薄懸濁液を流入原水とし、その微細粒子群の分離や濃縮
を行って大容量の流入原水を連続的に浄化処理する装置
として、薬品無添加の条件下で自然沈降分離や濾過分離
等を行う固液分離装置があるが、いずれも固液分離速度
が遅く、かつ、原水の流入量や水質の変動に対応できな
いなどの課題があり、その対策として装置を大型にせざ
るを得ないという問題があった。
【0003】そこで、原水の流入量や水質の変動にある
程度は対応できる処理装置として、流入原水を槽内で旋
回させ、その旋回流を利用して原水中の微細粒子群を慣
性力で分離するスワール槽を適用することは既に知られ
ている。
【0004】図8は従来のスワール槽タイプの固液分離
装置を示す概略的な断面図である。同図において、1は
スワール槽タイプの固液分離槽であり、この固液分離槽
1は、全長が同一径の円筒状をなす周壁部1aとテーパ
状の槽底部1bとからなっている。2は前記固液分離槽
1内に原水(被処理水)を導入する原水導入管であり、
この原水導入管2は前記固液分離槽1の周壁部1aに対
して接線方向に開口接続されている。3は前記固液分離
槽1内の中央上部に配置された越流堰、4はその越流堰
3に接続された分離水導出管、5は前記固液分離槽1の
槽底部1bに接続されたスラッジ(沈降性物質)排出管
である。
【0005】次に動作について説明する。原水導入管2
から固液分離槽1内に流入した原水は、該固液分離槽1
内を旋回しながら越流堰3の高さまで貯留される。この
とき、固液分離槽1内の流入原水に含まれた沈降性物質
(SS)は、その流入原水の旋回流に乗って移動し一部
は上昇流側に溢流するが、多くは大量に引き抜かれるア
ンダーフロー側に移り、スラッジ排出管5から排出され
る。このようにして沈降性物質が分離除去されることに
より、固液分離槽1の槽内上部には清澄水(分離水)が
上昇し、該清澄水は越流堰3内に流入した後、分離水導
出管4から流出する。
【0006】ここで、上述のようなスワール槽タイプの
固液分離槽1による固液分離について、さらに詳しく述
べると、固液分離槽1の水平断面積をSとした時の固液
分離槽1の分離速度(固液分離槽1内で沈降性物質が分
離された清澄水の上昇速度)υは、原水流入量Q
沈降性物質排出量Qによって式(1)で求めることが
できる。 υ=(Q−Q)/S (1)
【0007】そこで、スワール槽タイプの固液分離槽1
内に、前記分離速度υよりも早い速度の原水旋回流速
(以下、単に旋回流速という)υを発生させ、その旋
回流に沈降性物質(微細粒子群)を乗せて移動させる
と、その沈降性物質は、前記旋回流に伴う慣性力によっ
て水平方向に移動しようとするため、前記分離速度υ
の上昇流に乗り移り難くなり、その分離速度υよりも
小さな沈降速度をもつ微細粒子群も上昇せずに、前記旋
回流に乗って移動し、やがてアンダーフローとして沈降
性物質排出管5から抜き出されることで分離除去され
る。
【0008】従って、流入原水の旋回流を利用した慣性
力による固液分離を効率よく行うためには、次のような
条件を満たす必要がある。 流入原水の旋回流速υを大きくする。 分離速度υを小さくする。 流入原水の旋回流と上昇流の乱れを可及的に少なく
して、その旋回流と上昇流を明確に区分する。 流入原水の旋回流と上昇流の境界付近の微細粒子群
を素早く下向流動させて前記旋回流の影響下におく。 微細粒子群をスムーズに抜き出す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のスワール槽タイ
プの固液分離装置は以上のように構成されているので、
次のような課題があった。 (a)流入原水の旋回流速υを大きくしようとする
と、原水流入量Qが大きくなって上昇速度が増大し固
液分離効率が悪くなる。 (b)流入原水の旋回流速υを大きくすると、その影
響が上昇流域に及んで流動(旋回流と上昇流)に乱れが
生じ、固液分離効率が悪くなる。 (c)そこで、沈降性物質排出量Qを異常に大きく
(原水流入量Qの約50%)とって、分離速度υ
小さくなるように運転しているが、この場合、希薄なス
ラッジを多量に引き抜くことになり効率的な固液分離と
言えないのが実情である。
【0010】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、沈降性物質を含む被処理水の旋回
流速υを大きくとって、分離速度υを小さく抑える
ことができ、従来の固液分離槽に比して分離速度と分離
効率を大幅に上げることができ、無薬注で機械的稼動手
段を必要とせずにランニングコストが非常に安価な大容
量処理に対応できる連続式の固液分離装置を得ることを
目的とする。
【0011】また、この発明は、上槽部と下槽部の水平
断面積を変えるだけで、槽内に導入した被処理水の旋回
流速υを早くすることができ、その旋回流を確実かつ
スムーズに発生させるができる固液分離装置を得ること
を目的とする。
【0012】さらに、この発明は、被処理水の旋回流と
槽中心部近傍に下向き竜巻流を確実かつスムーズに自然
発生させることができ、固液分離効率を確実に向上させ
ることができる固液分離装置を得ることを目的とする。
【0013】さらに、この発明は、被処理水の旋回流区
域と処理水区域とを多孔整流板によって区分し、その両
区域において互いの流動影響をなくすことができ、微細
粒子の混入が極めて少ない清澄な分離水を効率よく得る
ことができる固液分離装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る固液分離装置は、沈降性物質を含む被処理水を導入す
る被処理水導入手段および沈降性物質を排出する沈降性
物質排出手段を有する下部狭径流動部と、沈降性物質が
分離した処理水を導出する処理水導出手段を有する上部
広径分離部とを備え、下部狭径流動部の上端面または該
上端面より上方に位置する水平断面に多孔整流板を設け
たことを特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明に係る固液分離装置の
被処理水導入手段は、下部狭径流動部の内壁に設けら
れ、且つ下部狭径流動部の内壁に沿って水平方向に周回
する旋回流を形成させる導入口または導入管から成るこ
とを特徴とする。
【0016】請求項3記載の発明に係る固液分離装置
は、多孔整流板の下面に、下部狭径流動部内の旋回流を
下向流に変換するための案内板を設けたことを特徴とす
る。
【0017】請求項4記載の発明に係る固液分離装置
は、多孔整流板の案内板設置位置に止水手段を設けたこ
とを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による固
液分離槽を示す断面図、図2は図1の平面図であり、図
8と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明
を省略する。図において、11aは固液分離槽1の上部
広径分離部であり、この上部広径分離部11aは、固液
分離槽1の全体で水平断面積(直径)が最も大きな円筒
状に形成されている。11bは前記上部広径分離部11
aの下端に連続形成された中間槽部であり、この中間槽
部11bは、上端径が前記上部広径分離部11aと同一
径で且つ下端側が漸次小径となるテーパ筒状に形成され
ている。11cは前記中間槽部11bの下端に連続形成
された下部狭径流動部であり、この下部狭径流動部11
cは、前記中間槽部11bの下端直径と同一径の円筒状
に形成され、下部にテーパ状の槽底部11dを一体に有
している。
【0019】すなわち、この実施の形態1による固液分
離槽1は、上槽部を上部広径分離部11aとして形成す
ると共に、中間槽部11bを下端側が漸次小径となるテ
ーパ筒状に形成し、かつ、下槽部を前記中間槽部11b
の小径端に連続する下部狭径流動部11cとして形成
し、その下部狭径流動部11cの槽底部11dを下端側
が漸次小径となるテーパ状に形成したものである。
【0020】12は前記下部狭径流動部11cの周壁部
に設けられて該周壁部の接線方向に開口し、沈降性物質
を含む被処理水を導入する導入口であり、この導入口1
2に導入管2が接続されている。従って、前記導入管2
と導入口12は、沈降性物質を含む被処理水を前記下部
狭径流動部11cの内壁に沿って導入し、当該下部狭径
流動部11c内で前記被処理水を水平方向に周回させて
旋回流を発生させる被処理水導入手段を構成するもので
ある。なお、前記導入口12は前記導入管2自体の原水
吐出端であってもよい。
【0021】13は前記上部口径分離部11aの外周に
設けられた越流樋であり、この越流樋13に分離水導出
管4が接続されており、その分離水導出管4と前記越流
樋13とによって処理水導出手段が構成されている。1
4は前記上部広径分離部11aと前記中間槽部11bと
の境界部に設けられた水平方向の多孔整流板であり、こ
の多孔整流板14としては、金網、パンチングメタル、
エキパンドメタル、充填層等の多孔部材が用いられる。
【0022】14aは前記多孔整流板14の中心部に設
けられた無孔部(止水手段)、15はその無孔部14a
の下面に設けられた案内板である。この案内板15は、
前記下部狭径流動部11c内で形成された旋回流を槽中
心部で下向きの竜巻流に効率よく変換させるもので、一
枚または二枚以上(図示では4枚)の羽根状板材からな
っている。なお、この実施の形態1による固液分離槽1
のスラッジ排出管(沈降性物質排出手段)5は、前記下
部狭径流動部11cのテーパ状をなす槽底部11dの中
心部に接続されている。
【0023】次に動作について説明する。図3はその動
作説明図である。固液分離槽1の下部狭径流動部11c
内に導入管2から原水(沈降性物質を含んだ被処理水)
が流入すると、その流入原水は前記下部狭径流動部11
cの内周面に沿って水平方向に導入される。従って、前
記下部狭径流動部11c内に流入した原水には旋回流A
が生じ、その流入原水は旋回しながら連続して導入され
上部広径分離部11aの高さまで貯留される。
【0024】ここで、前記下部狭径流動部11cおよび
中間槽部11bの内部に形成された旋回流Aは、前記多
孔整流板14に設けられた案内板15によって下向きの
竜巻流(軸流)Bに変化する。そして、原水中の沈降性
物質(固相)である微細粒子群は前記竜巻流Bに巻き込
まれて下降移動することにより、原水から分離される。
一方、上部広径分離部11aでは多孔整流板14により
旋回流Aの影響が阻止されるので、一様な上昇流Cとな
り、沈降性物質が分離した分離水は均一に上昇すること
ができる。
【0025】すなわち、固液分離槽1の下部狭径流動部
11cおよび中間槽部11bにおいて、流入原水中の微
細粒子群は、旋回流Aに乗って運動しているために水平
方向の強い慣性力を与えられ、上昇流C側に移りにくく
なって水平方向に移動する。この状態において、流入原
水の旋回流Aは案内板15で下向きの竜巻流Bに変化さ
せられることにより、上述のように水平方向に移動した
微細粒子群はスムーズに下向きの竜巻流に巻き込まれ、
原水から分離されると共に下方に移動して槽底部のスラ
ッジ排出管5から排出されるのである。
【0026】従って、流入原水中の微細粒子群は、多孔
整流板14より上部に位置する上部広径分離部11aへ
前記多孔整流板14を介して移流する分離水(水相)か
ら分離されやすくなる。このため、一般の重力沈殿に比
べ短時間で効率よく固液分離することができる。なお、
前記多孔整流板14を通過して上部広径分離部11aに
移流した分離水は、原水が連続して導入されることによ
り、前記上部広径分離部11aの周壁上端を越えて越流
樋13内に流入した後、処理水導出手段としての分離水
導出管4から導出される。
【0027】以上説明した実施の形態1によれば、固液
分離槽1の上槽域を水平断面積が大きな上部広径分離部
11aとして形成し、かつ、前記固液分離槽1の下槽域
を水平断面積が小さな下部狭径流動部11cとして形成
すると共に、その下部狭径流動部11cの内部に、該下
部狭径流動部11cの内周面に沿って水平方向に原水
(沈降性物質を含んだ被処理水)を導入するように構成
したことにより、水平断面積の小さな下部狭径流動部1
1cでは流入原水の旋回流速υが速い旋回流Aを形成
・維持することができ、かつ、上部広径分離部11aで
は分離速度υを遅くすることができるため、固液分離
効率が高くなるという効果がある。
【0028】また、上記実施の形態1によれば、前記上
部広径分離部11aと前記下部狭径流動部11cとの間
には下端側が漸次小径となるテーパ状の中間槽部11b
を連続形成するように構成したので、そのテーパ状の中
間槽部11bにより、前記下部狭径流動部11cから上
部広径分離部11aに向って流入原水をスムーズに移流
させることができるという効果がある。
【0029】さらに、上記実施の形態1によれば、上部
広径分離部11aと中間槽部11bとの境界部に多孔整
流板14を設けるように構成したので、その多孔整流板
14によって、前記下部狭径流動部11cからの旋回流
Aが上部広径分離部11a内を上昇する分離水の流動に
影響を及ぼすようなことがなく、固液分離をスムーズに
効率よく行うことができるという効果がある。
【0030】さらに、上記実施の形態1によれば、前記
多孔整流板14の中心部に設けられた無孔部14aの下
面に案内板15を設け、この案内板15によって、流入
原水の旋回流Aを下向きの竜巻流Bに変化させるように
構成したので、流入原水中の沈降性物質である微細粒子
群を前記竜巻流Bに巻き込んで下向移動させることがで
き、これによって、流入原水中の微細粒子群が原水から
分離されやすくなり、前記多孔整流板14の上部に位置
する上部広径分離部11aへの流出を阻止できるため、
短時間で効率よく固液分離することができるという効果
がある。
【0031】以上総じて、上記実施の形態1によれば、
固液分離効率を高くできると共に、無薬注で機械的稼動
手段を必要とせずに、ランニングコストが安価で大容量
処理に対応できる連続式の固液分離槽を提供できるとい
う効果がある。
【0032】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2による固液分離槽を示す断面図であり、図1から図
3および図8と同一または相当部分には同一符号を付し
て重複説明を省略する。図4において、16は固液分離
槽1の上部広径分離部11a内に収納配置された分離清
澄促進用の傾斜板である。
【0033】図5(a)から図5(e)は前記傾斜板1
6の様々な変形例を示す斜視図である。図5(a)に示
す傾斜板16は、前記上部広径分離部11a内に一定の
平行間隔で配置されたパラレルプレートからなり、図5
(b)に示す傾斜板16は、同様に配置されたコルゲー
トプレートからなり、図5(c)の傾斜板16は、内部
が平行する複数の通水路に仕切られた角型沈降管からな
り、図5(d)の傾斜板16は複数の丸パイプのユニッ
トからなり、図5(e)の傾斜板16は、ラシヒリング
等の充填物を通水性部材でパックしたものからなり、そ
のいずれかの傾斜板16を選択して前記上部広径分離部
11a内に収納配置するものである。
【0034】なお、前記傾斜板16は、図5(a)から
図5(e)のものに特定されるものではなく、例えば、
短管,れき石,粒状担体などを充填材として適用しても
よく、要するに上部広径分離部11aで分離水の清澄促
進を図ることができる分離水清澄促進部材であれば、如
何なるものであってもよい。
【0035】以上説明した実施の形態2によれば、上記
実施の形態1による固液分離槽1の上部広径分離部11
aの内部に傾斜板16を収納配置するように構成したの
で、前記上部広径分離部11a内に上昇流入した分離水
の清澄度を前記傾斜板16によって、さらに処理水質を
高めることができるという効果がある。
【0036】実施の形態3.図6はこの発明の実施の形
態3による固液分離槽を示す断面図である。この実施の
形態3では、上記実施の形態1による固液分離槽1で、
とくに中間槽部11bを設けず、上部広径分離部11a
に、該上部広径分離部11aよりも水平断面積が小さな
下部狭径流動部11cを連続形成したものであり、かか
る構成の固液分離槽1にあっても上記実施の形態1の場
合と同様の効果が得られる。なお、この実施の形態3に
おける上記実施の形態1と同一または相当部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。
【0037】実施の形態4.図7はこの発明の実施の形
態4による固液分離槽を示す断面図であり、上記実施の
形態1から上記実施の形態3と同一または相当部分には
同一符号を付して重複説明を省略する。この実施の形態
4では、固液分離槽1の槽全体を下端側が漸次小径とな
るホッパー状に形成し、下部狭径流動部11cの上端面
(つまり上部広径分離部11aの下端面)に多孔整流板
14を配置し、この多孔整流板14の上方槽域を上部広
径分離部11a、前記多孔整流板14の下方槽域を下部
狭径流動部11cとし、かつ、前記多孔整流板14の無
孔部14aの下面に案内板15を設けるように構成した
ものである。このような構成の固液分離槽1とした場合
であっても、上記実施の形態1と同様の作用効果を得る
ことができる。
【0038】なお、上記各実施の形態では、多孔整流板
14における案内板15の設置部位を無孔部14aとし
たが、多孔整流板14の案内板設置部位に別部材の止水
板を取り付け、その止水板で前記案内板15を支持させ
るようにしてもよい。要するに、前記多孔整流板14
は、下部狭径流動部11c内の旋回流が案内板15によ
り下向き竜巻流に変換される際に、逆向きの上向流が生
じないようにする止水手段を有していればよい。
【0039】また、上記実施の形態1から上記実施の形
態3において、固液分離槽1の下部狭径流動部11c内
の槽底部11d側には、図示しないがモータで回転駆動
されるスラッジ掻寄機を設けてもよい。この場合、前記
スラッジ掻寄機によって、前記槽底部11dの中心部
(沈降性物質排出管5の導入側開口)に分離後の沈降性
物質を掻き寄せて沈降性物質排出管5から速やかに排出
することができ、固液分離効率をさらに高めることがで
きるという効果がある。
【0040】また、上記実施の形態1から上記実施の形
態4において、固液分離槽1の上部広径分離部11a内
には水面付近に位置するスカム除去装置(図示せず)を
設けてもよい。この場合、前記上部広径分離部11aの
水面に浮上するスカムが前記スカム除去装置で排出でき
るため、分離水の清澄度がさらに高くなるという効果が
ある。
【0041】さらに、上記実施の形態1から上記実施の
形態4において、導入管2の系統で流入原水中に、無機
凝集剤,高分子凝集剤,PH調整剤などの薬剤、および
砂などの沈降促進物質を必要に応じて添加するようにし
てもよい。その薬剤および沈降促進物質などを流入原水
中に添加する場合、格別に薬剤混和液槽などを設けずと
も、下部狭径流動部11cにおいて、旋回流と下向き竜
巻流とによる流動で被処理水と添加薬剤などを効率よく
混和することもできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、沈降性物質を含む被処理水を導入する被処
理水導入手段および沈降性物質を排出する沈降性物質排
出手段を有する下部狭径流動部と、沈降性物質が分離し
た処理水を導出する処理水導出手段を有する上部広径分
離部とを備える構成としたので、前記上部広径分離部に
比して水平断面積の小さな下部狭径流動部では被処理水
の旋回流速を速く、かつ、前記上部広径分離部では分離
速度を遅くすることができて固液分離を効率よく行うこ
とができるという効果がある。
【0043】また、請求項1記載の発明では、前記下部
狭径流動部の上端面または該上端面より上方に位置する
水平断面に多孔整流板を設けるように構成したので、前
記下部狭径流動部内で発生する流入原水の旋回流が、前
記上部広径分離部内で上昇する分離水の上昇流に悪影響
を及ばないように、前記旋回流を多孔整流板によって阻
止することができ、従って、上部広径分離部では清澄度
の高い分離水を得ることができるという効果がある。
【0044】請求項2記載の発明によれば、下部狭径流
動部の内壁に設けられ、且つ下部狭径流動部の内壁に沿
って水平方向に周回する旋回流を形成させる導入口また
は導入管を被処理水導入手段とするように構成したの
で、前記下部狭径流動部内に被処理水の旋回流を確実か
つスムーズに発生させることができ、その旋回流によっ
て、被処理水中の沈降性物質に水平方向の大きな慣性力
を与えることができ、慣性力分離を効率よく行うことが
できるという効果がある。
【0045】請求項3記載の発明によれば、多孔整流板
の下面に、下部狭径流動部内の旋回流を下向流に変換す
るための案内板を設けるように構成したので、前記下部
狭径流動部内に発生した被処理水の旋回流を、前記案内
板によって下向きの竜巻流に変換させることができ、そ
の竜巻流で被処理中の沈降性物質を巻き込んで下方に移
動させることができるため、固液分離を効率よく行うこ
とができるという効果がある。
【0046】請求項4記載の発明によれば、多孔整流板
の案内板設置位置に止水手段を設けたので、下部狭径流
動部内の旋回流が案内板に衝突して下向き竜巻流に変換
される際に、逆向きの上向流が生じるのを防止すること
ができ、このため、上部広径分離部では清澄度の高い分
離水を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による固液分離槽を示
す断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】この発明の実施の形態1による固液分離槽の動
作説明図である。
【図4】この発明の実施の形態2による固液分離槽を示
す断面図である。
【図5】図4中の傾斜板の様々な変形例を示す斜視図で
ある。
【図6】この発明の実施の形態3による固液分離槽を示
す断面図である。
【図7】この発明の実施の形態4による固液分離槽を示
す断面図である。
【図8】従来のスワール槽タイプの固液分離槽を示す概
略的な断面図である。
【符号の説明】
1 固液分離槽 2 導入管(被処理水導入手段) 4 分離水導出管(処理水導出手段) 5 スラッジ排出管(沈降性物質排出手段) 11a 上部広径分離部 11b 中間槽部 11c 下部狭径流動部 11d 槽底部 12 導入口(被処理水導入手段) 13 越流樋(処理水導出手段) 14 多孔整流板 14a 無孔部(止水手段) 15 案内板 16 傾斜板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沈降性物質を含む被処理水を導入する被
    処理水導入手段および沈降性物質を排出する沈降性物質
    排出手段を有する下部狭径流動部と、 沈降性物質が分離した処理水を導出する処理水導出手段
    を有する上部広径分離部と、 下部狭径流動部の上端面または該上端面より上方に位置
    する水平断面に設けられた多孔整流板とを備えたことを
    特徴とする固液分離装置。
  2. 【請求項2】 被処理水導入手段は、下部狭径流動部の
    内壁に設けられ、且つ下部狭径流動部の内壁に沿って水
    平方向に周回する旋回流を形成させる導入口または導入
    管であることを特徴とする請求項1記載の固液分離装
    置。
  3. 【請求項3】 多孔整流板の下面には、下部狭径流動部
    内の旋回流を下向流に変換する一枚または二枚以上の案
    内板が設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    固液分離装置。
  4. 【請求項4】 多孔整流板の案内板設置位置には、止水
    手段が設けられていることを特徴とする請求項1または
    請求項3記載の固液分離装置。
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