JP3139425B2 - ベルト式無段変速機用ベルト構造 - Google Patents

ベルト式無段変速機用ベルト構造

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JP3139425B2 JP09276011A JP27601197A JP3139425B2 JP 3139425 B2 JP3139425 B2 JP 3139425B2 JP 09276011 A JP09276011 A JP 09276011A JP 27601197 A JP27601197 A JP 27601197A JP 3139425 B2 JP3139425 B2 JP 3139425B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ベルト式無段変速機
用のベルト構造に関し、特には、ベルトの原価を低減さ
せ得るベルト構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ベルト式無段変速機用のベルトは、例え
ば特開平2-225840号にて開示されたもののように通常、
二つのプーリー間に掛け渡されて動力をそれらのプーリ
ー間で伝達するとともに図4に示す如く各プーリー1の
対向する円錐面1aに挟持されてプーリー1との間で動力
の受渡しを行うため、多数の板状のエレメント2をその
板厚方向に重ね合わせて環状に配置し、各々帯状の可撓
性薄板を積層してなる二本の可撓性リング3でそれら多
数のエレメント2を互いに分離しないように纏めた構造
を有している。
【0003】ところで、上記従来のベルト構造において
は、各エレメント2の外形形状はファインブランキング
工法で形成するが、図4中のA部に位置する、リング3
を嵌め合わせる切欠部の最奥部分2aは、リング3がエレ
メント2の中央側に位置ずれしようとする際のストッパ
ーとして機能するので、図5に拡大して示すように、当
該ベルトがプーリー対1に噛み込まれる際とプーリー対
1から出る際のエレメント2とリング3との摺接でリン
グ3の端面を傷めないよう全てのエレメント2について
研磨加工で仕上げている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のベルト構造では、エレメント2の上記最奥部分2a
の全数研磨加工ゆえに加工コストが嵩んでしまい、それ
ゆえその構造を有する従来のベルトの原価も高いものに
なるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
有利に解決したベルト構造を提供することを目的とする
ものであり、この発明のベルト式無段変速機用ベルト構
造は、多数の厚板状のエレメントをその板厚方向に重ね
合わせて環状に配置し、二本の可撓性リングでそれら多
数のエレメントを互いに分離しないように纏めたベルト
構造において、前記エレメントとして、前記リングを嵌
め合わせる切欠部の最奥部分に前記リングが摺接するこ
とを前提としてその最奥部分に研磨加工を行ったエレメ
ントと、前記リングを嵌め合わせる切欠部の最奥部分に
前記リングが摺接しないようにその最奥部分を前記研磨
加工を行ったエレメントの対応部分よりもエレメントの
中央側へ逃がすとともにその最奥部分に研磨加工を行わ
ないエレメントとの二種類のエレメントを組み合わせて
あることを特徴とするものである。
【0006】なお、この発明のベルト構造においては、
前記ベルト構造を有するベルトの、プーリーと噛み合っ
て最少曲率半径となっている円弧状部分に、前記最奥部
分に研磨加工を行ったエレメントが常に少なくとも二個
存在するように、前記二種類のエレメントを組み合わせ
ることとしても良い。
【0007】
【作用】かかるこの発明のベルト構造によれば、前記リ
ングを嵌め合わせる切欠部の最奥部分に前記リングが摺
接することを前提としてその最奥部分に研磨加工を行っ
たエレメントと、前記リングを嵌め合わせる切欠部の最
奥部分に前記リングが摺接しないようにその最奥部分を
前記研磨加工を行ったエレメントの対応部分よりもエレ
メントの中央側へ逃がすとともにその最奥部分に研磨加
工を行わないエレメントとの二種類のエレメントを用い
るので、切欠部の最奥部分に研磨加工を行ったエレメン
トによって、リングがエレメントの中央側に位置ずれし
ようとするのを制止し得るとともに、研磨加工を行わな
いエレメントの最奥部分へのリングの摺接を防止し得
て、その研磨加工を行わないエレメントの数だけ研磨加
工コストを低減させることができ、ひいては、そのベル
ト構造を有するベルトの原価を低いものにすることがで
きる。
【0008】そして前記ベルト構造を有するベルトの、
プーリーと噛み合って最少曲率半径となっている円弧状
部分に、前記最奥部分に研磨加工を行ったエレメントが
常に少なくとも二個存在するように、前記二種類のエレ
メントを組み合わせることとすれば、たとえベルトが最
少曲率半径となっても、そのベルトの、プーリーに円弧
状に噛みこまれた部分に位置する上記二個の研磨加工を
行ったエレメントが、上記部分に位置するリングの、エ
レメントの中央側への位置ずれを制止し、ベルトの曲率
半径がそれよりおおきくなれば、当然さらに多くの研磨
加工を行ったエレメントがプーリーに円弧状に噛みこま
れた部分に位置することになるので、最奥部分に研磨加
工を行わないエレメントへのリングの摺接を、常に確実
に防止することができる。
【0009】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1は、 この発明のベルト式無段変速
機用ベルト構造の一実施例を、切欠部の最奥部分に研磨
加工を行ったエレメントの位置とその最奥部分に研磨加
工を行わないエレメントの位置とでそれぞれ示す断面図
であり、図示のようにこの実施例のベルト構造は、多数
の板状のエレメント2をその板厚方向に重ね合わせて環
状に配置し、各々帯状の可撓性薄板を積層してなる二本
の可撓性リング3でそれら多数のエレメント2を互いに
分離しないように纏めてなり、この点までは従来のベル
ト構造と同様である。
【0010】しかしながら、この実施例のベルト構造
は、従来のベルト構造と異なり、上記多数のエレメント
2を、図1(a)に示す如き、上記リング3を嵌め合わ
せる切欠部の最奥部分2aにリング3が摺接することを前
提としてその最奥部分に研磨加工を行ったエレメント2A
と、図1(b)に示す如き、上記リング3を嵌め合わせ
る切欠部の最奥部分2aにリング3が摺接しないようにそ
の最奥部分2aを、その図1(b)に仮想線で示す上記研
磨加工を行ったエレメント2Aの対応部分2aよりもエレメ
ント2の中央側へ逃がすとともに、その最奥部分に研磨
加工を行わないエレメント2Bとの、二種類のエレメント
の組み合わせによって構成する。ここで、上記エレメン
ト2Aは、従来のベルト構造におけるエレメントと同様、
例えば外形形状をファインブランキング工法で形成した
のち、その切欠部の最奥部分2aを研磨加工で仕上げるこ
とにて製造でき、その一方、上記エレメント2Bは、最奥
部分に研磨加工を行わないので、例えばファインブラン
キング工法のみで製造することができる。
【0011】従って、かかる実施例のベルト構造によれ
ば、リング3を嵌め合わせる切欠部の最奥部分2aにリン
グ3が摺接することを前提としてその最奥部分2aに研磨
加工を行ったエレメント2Aと、最奥部分2aをその研磨加
工を行ったエレメント2Aの対応部分2aよりもエレメント
2の中央側へ逃がすとともにその最奥部分2aに研磨加工
を行わないエレメント2Bとの二種類のエレメントを用い
るので、切欠部の最奥部分に研磨加工を行ったエレメン
ト2Aによって研磨加工を行わないエレメント2Bの最奥部
分2aへのリング3の摺接を防止し得るとともに、その研
磨加工を行わないエレメント2Bの数だけ研磨加工コスト
を低減させることができ、ひいては、そのベルト構造を
有するベルトの原価を低いものにすることができる。
【0012】ところで、上記二種類のエレメント2A,2B
の組合せ方法としては、図2に示すようにそれらのエレ
メント2A,2Bを交互に配置する方法を採ることもできる
が、図3の右側のプーリー1について示すように、当該
ベルト構造を有するベルト4の、プーリー1と噛み合っ
て最少曲率半径となっている円弧状部分MRに、上記最奥
部分に研磨加工を行ったエレメント2Aが常に二個存在す
るよう、図3中にエレメント2Aにつき黒丸で示すよう
に、その円弧状部分MRの両端および中央に一個づつその
最奥部分に研磨加工を行ったエレメント2Aが位置する間
隔で、その研磨加工を行ったエレメント2Aを、間に複数
の研磨加工を行わないエレメント2Bを挟むように等間隔
に配置する方法を採ることもできる。
【0013】そして、上記のようにエレメント2Aを上記
円弧状部分MRに常に少なくとも二個存在するよう配置し
てエレメント2Bと組み合わせれば、たとえベルト4が図
3に示すように最少曲率半径となっても、そのベルト4
の、プーリー1に円弧状に噛みこまれた部分MRに位置す
る上記二個の研磨加工を行ったエレメント2Aが、上記部
分に位置するリング3の、エレメント2の中央側への位
置ずれを制止し、ベルト3の曲率半径がそれより大きく
なれば、図3の左側のプーリー1におけるように、当然
さらに多くの研磨加工を行ったエレメント2Aがプーリー
1に円弧状に噛みこまれた部分に位置することになるの
で、エレメント2Aの数を、最奥部分2aに研磨加工を行わ
ないエレメント2Bへのリング3の摺接を常に確実に防止
するのに最小限の数とすることができ、このことはま
た、研磨加工を行わないエレメント2Bの数を最大限に増
やして研磨加工コストを最も大幅に低減させるという効
果ももたらすことができる。
【0014】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、研磨加
工を行ったエレメント2Aの数は、前者の例の、研磨加工
を行わないエレメント2Bと概略同数とする場合や、後者
の例の、エレメント2Bへのリング3の摺接を常に確実に
防止するのに最少限の数とする場合に限られず、その最
少限の数以下にする場合を含めて所要に応じて適宜変更
でき、その場合に、エレメント2Aの数を上記最少限の数
以上にすれば、エレメント2Bへのリング3の摺接をエレ
メント2Aで常に確実に防止することができることはいう
までもない。
【0015】
【発明の効果】かくしてこの発明のベルト構造によれ
ば、切欠部の最奥部分に研磨加工を行ったエレメントに
よって研磨加工を行わないエレメントの最奥部分へのリ
ングの摺接を防止し得て、その研磨加工を行わないエレ
メントの数だけ研磨加工コストを低減させることがで
き、ひいては、そのベルト構造を有するベルトの原価を
低いものにすることができる。
【0016】そして前記ベルト構造を有するベルトの、
プーリーと噛み合って最少曲率半径となっている円弧状
部分に、前記最奥部分に研磨加工を行ったエレメントが
常に少なくとも二個存在するように、前記二種類のエレ
メントを組み合わせることとすれば、たとえベルトが最
少曲率半径となっても、そのベルトの、プーリーに円弧
状に噛みこまれた部分に位置する上記二個の研磨加工を
行ったエレメントが、上記部分に位置するリングの、エ
レメントの中央側への位置ずれを制止し、ベルトの曲率
半径がそれよりおおきくなれば、当然さらに多くの研磨
加工を行ったエレメントがプーリーに円弧状に噛みこま
れた部分に位置することになるので、最奥部分に研磨加
工を行わないエレメントへのリングの摺接を、常に確実
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のベルト式無段変速機用ベルト構造の
一実施例を、切欠部の最奥部分に研磨加工を行ったエレ
メントの位置とその最奥部分に研磨加工を行わないエレ
メントの位置とでそれぞれ示す断面図である。
【図2】上記実施例における、最奥部分に研磨加工を行
ったエレメントの配置の一例を示す説明図である。
【図3】上記実施例における、最奥部分に研磨加工を行
ったエレメントの配置の他の例を示す説明図である。
【図4】従来のベルト式無段変速機用ベルト構造の一例
をプーリーと共に示す断面図である。
【図5】上記従来のベルト構造における各エレメントを
示す平面図である。
【符号の説明】
1 プーリー 2 エレメント 2A 研磨加工を行ったエレメント 2B 研磨加工を行わないエレメント 2a 最奥部分 3 リング 4 ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 5/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の板状のエレメント(2)をその板
    厚方向に重ね合わせて環状に配置し、二本の可撓性リン
    グ(3)でそれら多数のエレメントを互いに分離しない
    ように纏めたベルト構造において、前記多数のエレメン
    ト(2)を、前記リング(3)を嵌め合わせる切欠部の
    最奥部分(2a)に前記リングが摺接することを前提とし
    てその最奥部分に研磨加工を行ったエレメント(2A)
    と、前記リング(3)を嵌め合わせる切欠部の最奥部分
    (2a)に前記リングが摺接しないようにその最奥部分を
    前記研磨加工を行ったエレメントの対応部分よりもエレ
    メントの中央側へ逃がすとともにその最奥部分に研磨加
    工を行わないエレメント(2B)との二種類のエレメント
    の組み合わせによって構成することを特徴とする、ベル
    ト式無段変速機用ベルト構造。
  2. 【請求項2】 前記ベルト構造を有するベルト(4)
    の、プーリー(1)と噛み合って最少曲率半径となって
    いる円弧状部分(2b)に、前記最奥部分に研磨加工を行
    ったエレメント(2A)が常に少なくとも二個存在するよ
    うに、前記二種類のエレメント(2A,2B)を組み合わせ
    ることを特徴とする、請求項1記載のベルト式無段変速
    機用ベルト構造。
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JP2003056648A (ja) * 2001-08-10 2003-02-26 Honda Motor Co Ltd 無段変速機用ベルト
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