JP2848039B2 - 伝動ベルト - Google Patents

伝動ベルト

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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、無段変速機等のV形溝
を有するプーリ間に掛け渡して適用される伝動ベルトに
関する。
【0001】
【従来の技術】従来、無段変速機に適用される伝動ベル
トとしては、例えば、実開昭58−76844号公報に
記載のものが知られている。上記従来出典の伝動ベルト
を図14の(イ),(ロ)に示す。V形ブロック15
は、図示しない駆動プーリ及び従動プーリのV形溝に摩
擦係合される斜面15aと、斜面15aの上部に位置す
るフック部15bと、前記斜面15aとフック部15b
との間に形成されるベルト組付溝15cと、V形ブロッ
ク15同士をベルト走行方向に連続的に嵌合するための
突起15dと、該突起15dの嵌合のための穴15e
と、ピッチ円となるロッキングエッジ15f等を備えて
いて、1本の伝動ベルトについて多数使用する。一方、
V形ブロック15のベルト組付溝15c内に複数の金属
帯を積層して構成した2本の積層ベルト16を収容し、
しかも、図に示すように、V形ブロック15を2本の積
層ベルト16に沿って隙間なく配列することで無終端の
伝動ベルトが構成される。その際、積層ベルト16の最
内周面とベルト組付用溝15bとの接触面15gからロ
ッキングエッジ15fまでの径方向距離は、図14の
(イ),(ロ)に示すようにhとなる。
【0002】この径方向距離hは、以下のようにして決
定される。即ち、この伝動ベルトが図15に示すよう
に、プーリに巻き付けられた時、V形ブロック15はロ
ッキングエッジ15fを軸にして所定角度だけ傾斜して
積層ベルト16のプーリ部における屈曲を吸収し、この
ロッキングエッジ15fにおいて隣接するV形ブロック
同士が隣接することにより動力伝達がなされる為、プー
リ中心Oからロッキングエッジ15fまでの距離RがV
径ブロック15のプーリ巻付半径、つまりピッチ半径と
なることから、積層ベルト16の最内周面の巻付半径R
bとすると、径方向距離Rは、R=Rb−hとあらわさ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の伝動ベルトにあっては、V形ブロックとして積層ベ
ルト16との接触面15gからロッキングエッジ15f
までの径方向距離がhとなる同一形状のものしか使用し
ていない為、全てのV形ブロックが同一時間間隔でプー
リに巻き付き、無段変速機に適用した場合、変速に伴な
う入出力プーリ間のベルト芯ずれ量が大きくなり、ベル
トやプーリの耐久信頼性が低くなるし、また、特定の周
波数成分の騒音レベルが非常に大きくなって耳障り感や
不快感を与える等のように騒音性能が低くなる。
【0004】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、無段変速比を得るべくプーリ間に掛け渡
される伝動ベルトにおいて、ベルトやプーリの耐久信頼
性の向上と動力伝達時の騒音性能向上を図ることを共通
の課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1記載の伝動ベルトでは、1つのV形ブロックに
2つ以上のロッキングエッジを設けてプーリへの巻き付
け半径によってベルトの実質周長を変化させ、変速に伴
なう入出力プーリ間のベルト芯ずれ量を小さく抑える構
成とした。即ち、軸方向に移動しない固定円錐部材と軸
方向に移動可能な可動円錐部材とから構成される駆動プ
ーリと従動プーリとに掛け渡され、積層ベルトと、ベル
ト組付用溝が形成されベルト走行方向に整列して組み付
けられる多数のV形ブロックとから成る伝動ベルトにお
いて、前記V形ブロックは、ベルト屈曲時に隣接するV
形ブロックに接触してピッチ円となるロッキングエッジ
を少なくとも2つ以上有しており、ロッキングエッジを
形成する最も角度の小さい傾斜面の角度を、変速比1の
時のV形ブロックの屈曲角よりも小さく設定したことを
特徴とする。
【0006】
【作用】請求項1記載の発明において、例えば、1つの
V形ブロックに上部のロッキングエッジと下部のロッキ
ングエッジを設け、変速比がipo(ipo>1でプー
リ巻き付き半径Ro)の時にロッキングエッジを形成す
る最も角度の小さい傾斜面が隣接するブロックと接触す
る場合について説明する。1/(ipo) <変速比<ipo、
つまり入出力プーリの半径がいずれもRoより小さくな
るような変速比1前後の変速時には、入出力プーリのい
ずれに対しても下部のロッキングエッジが隣接するブロ
ックに接触する。変速比<1/(ipo) または変速比>ip
o、つまり入出力プーリのいずれかがRoより大きくな
るような変速時には、入出力プーリのうち大径側に対し
ては上部のロッキングエッジが隣接するブロックに接触
し、入出力プーリのうち小径側に対しては下部のロッキ
ングエッジが隣接するブロックに接触する。そして、ブ
ロックの厚さをみると、上部のロッキングエッジの厚さ
が下部のロッキングエッジの厚さより厚くなることで、
上記2つの変速比領域では、プーリへの巻き付け半径が
異なり、ベルトの実質周長が変化する。そこで、変速比
−芯ずれ量特性をみると、変速比<1/(ipo) または変速
比>ipoの領域では、実質周長の長いベルトによる特
性を示し、1/(ipo) <変速比<ipoの領域では、実質
周長の短いベルトによる特性を示し、変速比1での芯ず
れ量の最大値が低く抑えられる。つまり、ロッキングエ
ッジが1つのみを有するブロックによる伝動ベルトの場
合に比べ、変速に伴なう入出力プーリ間のベルト芯ずれ
量が小さく抑えられることになる。
【0007】
【実施例】(第1実施例) まず、構成を説明する。図1は本発明第1実施例の伝動
ベルトが大径のプーリに巻き付いている状態を示す側面
図、図2は本発明第1実施例の伝動ベルトが小径のプー
リに巻き付いている状態を示す側面図、図3は第1実施
例の伝動ベルトのV形ブロックを示す側面図、図4は第
1実施例の伝動ベルトのV形ブロックを示す正面図、図
5はV形ブロックのロッキングエッジ及びブロック進行
方向面を示す拡大断面図である。無段変速機に適用され
る第1実施例の伝動ベルトは、軸方向に移動しない固定
円錐部材と軸方向に移動可能な可動円錐部材とから構成
される駆動プーリと従動プーリとに掛け渡される。尚、
両プーリの固定円錐部材及び可動円錐部材は軸方向位置
が互いに逆となるように配置される。第1実施例の伝動
ベルトは、多数のV形ブロック1と、複数の金属帯を積
層して構成した2本の積層ベルト2により構成されてい
て、2本の積層ベルト2に対し多数のV形ブロック1が
ベルト走行方向に整列して組み付けられている。前記V
形ブロック1は、図3及び図4に示すように、図示しな
い駆動プーリ及び従動プーリのV形溝に摩擦係合される
斜面1aと、積層ベルト2を組み付けるベルト組付溝1
bと、V形ブロック1同士をベルト走行方向に連続的に
嵌合するための突起1cと、該突起1cの嵌合のための
穴1dと、プーリに巻き付いた時に隣接するV形ブロッ
ク1に接触して動力を伝える線(ピッチ円)となる2つ
のロッキングエッジ1e,1fを備えている。そして、
V形ブロック1は、距離Δhだけ離れた位置の2つのロ
ッキングエッジ1e,1fを備えている為、図5に示す
ように、ブロック進行方向面が、ブロック進行方向反対
面1jと平行な第1進行方向面1gと、傾斜角γ1をな
す第2進行方向面1hと、傾斜角γ2をなす第3進行方
向面1iの3つの面により構成されている。尚、ロッキ
ングエッジ1fでのブロック厚さW2は、ロッキングエ
ッジ1eでのブロック厚さW1より小さい。傾斜角γ1
は、変速比ip=1の時のプーリに巻き付いたV形ブロ
ック1の屈曲角より小さく設定されており、それは、i
p=ipo(ipo>1)の時の出力側(大径側)に巻
き付いたV形ブロック1の屈曲角と同一であるとする。
また、傾斜角γ2は、全変速範囲において、最も小さい
半径でプーリに巻き付いた時のV形ブロック1の屈曲角
より大きく設定されている。
【0008】次に、作用を説明する。
【0009】変速比ipoの時の出力プーリ側の半径を
Roとすると、R>Roの時は、図1に示すように、ロ
ッキングエッジ1eで隣接するV形ブロック1と接触す
る。R<Roの時は、図2に示すように、ロッキングエ
ッジ1fで隣接するV形ブロック1と接触する。R=R
oの時は、傾斜角γ1をなす第2進行方向面1hで隣接
するV形ブロック1と接触する。従って、プーリ接触半
径によって伝動ベルトの実質的な周長が変化することに
なる。以下、詳細に説明する。 (i)(1/ipo) <ip<ipoの時 この時は、入力プーリへの巻き付き半径及び出力プーリ
への巻き付き半径が共にRoより小さい為、ロッキング
エッジ1fで接触することになり、両プーリに巻き付い
た全てのV形ブロック1が厚さW2で作動する。尚、両
プーリ間の直線部においては、V形ブロック1の作動厚
さはW1となる。 (ii)ip<(1/ipo) またはip>ipoの時 この時は、入力プーリ,出力プーリへの巻き付き半径の
いずれかがRoより大きくなっている為、小径プーリ側
に巻き付いたV形ブロック1のみが厚さW2として作動
する。この時も、両プーリ間の直線部においては、V形
ブロック1の作動厚さはW1である。従って、(ii)の
場合は、(i)の場合よりも伝動ベルトの実質周長が長
いことになる。ここで、一般に、変速比ipの時のベル
トの芯ずれδ(ip)は、 δ(ip)={(R1+R2)−(R1S +R2S )}・tanβ R1,R2:変速比ipの時の入力,出力半径 R1S ,R2S :変速比ipsの時の入力,出力半径 ips:芯ずれ=0になるようにした変速比 β:Vプーリの半シーブ角 であらわされる。従って、ロッキングエッジを1つ有す
る伝動ベルトを用いた場合のip−δ(ip)特性は、図6
に示すように、ip=1で極大の芯ずれ量を持つ特性と
なる。これに対し、第1実施例の伝動ベルトでは、(1/i
po) <ip<ipoの範囲で他の変速比領域に比べて、
実質ベルト周長が短くなる為、図7に示すように、2つ
のip−δ(ip)特性を組み合せた特性となる。この結
果、第1実施例の伝動ベルトを使用した無段変速機の全
変速範囲における芯ずれ量はδ2となり、ロッキングエ
ッジを1つ有する伝動ベルトを使用した無段変速機の全
変速範囲における芯ずれ量はδ1に比べ、小さな芯ずれ
量とすることができる(δ1>δ2)。
【0010】次に、芯ずれ量の実際の計算結果を挙げ
る。 [ロッキングエッジが1つの場合] ロッキングエッジでの厚さW=2.2mm 傾斜角γ=5° 芯ずれ0になる変速比ips=0.5とした場合、ip
−δ(ip)特性は図8に示すようになり、芯ずれ量δ1
は、δ1=0.77mmとなる。 [ロッキングエッジが2つで、ipsを変えない場合] 上部のロッキングエッジ1eでの厚さW1=2.2mm 下部のロッキングエッジ1fでの厚さW2=2.13mm 傾斜角γ1≒1.97° 傾斜角γ2≒5° 芯ずれ0になる変速比ips=0.5とした場合、ip
−δ(ip)特性は図9に示すようになり、芯ずれ量δ2
は、δ2=0.50mmとなる。この例では、変速比に
対する芯ずれ量の組み合せ特性で、芯ずれ量の最小値が
最小変速比または最大変速比における芯ずれ量と略一致
する。 [ロッキングエッジが2つで、ipsとγ1を変えた場合] 上部のロッキングエッジ1eでの厚さW1=2.2mm 下部のロッキングエッジ1fでの厚さW2=2.13mm 傾斜角γ1≒1.89° 傾斜角γ2≒5° 芯ずれ0になる変速比ips=0.484とした場合、
ip−δ(ip)特性は図10に示すようになり、芯ずれ量
δ2は、δ2=0.42mmとなる。さらに、δmax =
1/2・δ2,δmin = -1/2・δ2という関係を持つ。この
例でも、変速比に対する芯ずれ量の組み合せ特性で、芯
ずれ量の最小値が最小変速比または最大変速比における
芯ずれ量と略一致する。 [ロッキングエッジが2つで、最小の芯ずれ量とする場合] 上部のロッキングエッジ1eでの厚さW1=2.2mm 下部のロッキングエッジ1fでの厚さW2=2.145mm 傾斜角γ1≒1.83° 傾斜角γ2≒5° 芯ずれ0になる変速比ips=0.465とした場合、
ip−δ(ip)特性は図11に示すようになり、芯ずれ量
δ2は、δ2≒0.36mmとなり、従来の場合に比べ
1/2 以下にすることができる。これは、ip=1/ipo ,
1,ipoの3つの変速比で芯ずれが最大値となり、ま
た、δmax =1/2・δ2,δmin = -1/2・δ2という関係
を持たせた例である。この例では、変速比に対する芯ず
れ量の組み合せ特性で、3つの変速比における芯ずれ量
の最大値が略一致する。
【0011】ここで、最小の芯ずれ量を得る場合の両ロ
ッキングエッジ1e,1fの間の距離Δhの算出手法を
示す。変速比ipo(>1)で、出力側の巻き付き半径
がRoより大きくなり、今までロッキングエッジ1fが
隣接ブロックと接触して動力を伝達していた状態からロ
ッキングエッジ1eが接触して動力伝達をする状態にな
ったものとする。この時、入出力半径は近似的に、R
1,R2からR1,R2+Δhになったと考えられるの
で、その時の芯ずれ量の変化Δδは、 このΔδがベルトの芯ずれの最大値から最小値を差し引
いた値のほぼ半分の値に等しくなれば芯ずれの最大値が
3つあるような特性(図11参照)になる。 Δδ≒1/2(δmax −δmin) …(2) 上記(1),(2) の式により、 Δh≒ (δmax −δmin)/(2・tanβ) …(3) 上記(3) 式により最小の芯ずれ量を得る場合の両ロッキ
ングエッジ1e,1fの間の距離Δhを近似的に算出す
ることができる。尚、芯ずれの最大値δmax は、変速比
1の時であり、芯ずれの最小値δmin は最大変速比また
は最小変速比の時に生じるので、δmax ,δmin は容易
に算出できる。
【0012】以上説明してきたように第1実施例の伝動
ベルトにあっては、下記に列挙する効果を発揮する。 (1)無段変速比を得るべくプーリ間に掛け渡される伝
動ベルトにおいて、1つのV形ブロック1に2つのロッ
キングエッジ1e,1fを設けてプーリへの巻き付け半
径によってベルトの実質周長を変化させ、変速に伴なう
入出力プーリ間のベルト芯ずれ量δ2を小さく抑える構
成とした為、ベルトやプーリの耐久信頼性の向上と動力
伝達時の騒音性能向上を図ることができる。 (2)図11に示す例では、ip=1/ipo ,1,ipo
の3つの変速比で芯ずれ量の最大値が略一致し、δmax
=1/2・δ2,δmin = -1/2・δ2という関係を持たせる
ようにロッキングエッジ1e,1fの間の距離Δhを近
似的に算出して決めるようにした為、変速に伴なう入出
力プーリ間のベルト芯ずれ量δ2をロッキングエッジを
1つ持つ従来の伝動ベルトの芯ずれ量δ1に比べ、半分
以下に小さく抑えることができ、最も効果的にベルトや
プーリの耐久信頼性の向上と動力伝達時の騒音性能向上
を図ることができる。 (第2実施例) 図12は第2実施例の伝動ベルトのV形ブロックの要部
拡大断面図である。この第2実施例の伝動ベルトは、ロ
ッキングエッジ1e,1f,1kの3個所に設定した例
である。 従って、図12に示すように、W1=2.2mm γ1=1.97° W2=2.145mm γ2=2.68° W3=2.07mm γ3=5° とした場合、巻き付き半径R>62.43(mm)の時、最
上部のロッキングエッジ1eで隣接するブロックと接触
し、62.43≧R>43.77の時、真ん中のロッキ
ングエッジ1fで隣接するブロックと接触し、43,7
7≧Rの時、最下部のロッキングエッジ1kで隣接する
ブロックと接触する。そして、芯ずれ量0の変速比ip
o=0.5とすれば、ip−δ(ip)特性は図13に示す
ようになり、芯ずれ量δ3は、δmax −δmin =δ3=
0.52mmとなり、従来例の芯ずれ量δ1=0.77
よりも芯ずれ量を小さくすることができる。効果的に
は、第1実施例の(1)と同様である。
【0013】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0014】例えば、実施例では、2つのロッキングエ
ッジと3つのロッキングエッジにより芯ずれ量を低下さ
せる例を示したが、4以上のロッキングエッジにより多
段にしても良い。但し、あまりに多くのロッキングエッ
ジを設定したり、円弧にした場合には、ip−δ(ip)特
性の一部が悪化することで好ましくない。
【0015】
【発明の効果】以上説明してきたように請求項1記載の
本発明にあっては、無段変速比を得るべくプーリ間に掛
け渡される伝動ベルトにおいて、1つのV形ブロックに
2つ以上のロッキングエッジを設けてプーリへの巻き付
け半径によってベルトの実質周長を変化させ、変速に伴
なう入出力プーリ間のベルト芯ずれ量を小さく抑える構
成とした為、ベルトやプーリの耐久信頼性の向上と動力
伝達時の騒音性能向上を図ることができるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の伝動ベルトが大径のプーリ
に巻き付いている状態を示す側面図である。
【図2】本発明第1実施例の伝動ベルトが小径のプーリ
に巻き付いている状態を示す側面図である。
【図3】第1実施例の伝動ベルトのV形ブロックを示す
側面図である。
【図4】第1実施例の伝動ベルトのV形ブロックを示す
正面図である。
【図5】V形ブロックのロッキングエッジ及びブロック
進行方向面を示す拡大断面図である。
【図6】ロッキングエッジを1つ有するV形ブロックを
用いた伝動ベルトでの変速比−芯ずれ量の一般特性図で
ある。
【図7】実施例のV形ブロックを用いた伝動ベルトでの
変速比−芯ずれ量の一般特性図である。
【図8】ロッキングエッジを1つ有するV形ブロックを
用いた伝動ベルトでの変速比−芯ずれ量の具体例特性図
である。
【図9】ロッキングエッジを2つ有するV形ブロックを
用いた伝動ベルトでの変速比−芯ずれ量の第1具体例特
性図である。
【図10】ロッキングエッジを2つ有するV形ブロック
を用いた伝動ベルトでの変速比−芯ずれ量の第2具体例
特性図である。
【図11】ロッキングエッジを2つ有するV形ブロック
を用いた伝動ベルトでの変速比−芯ずれ量の第3具体例
特性図である。
【図12】第2実施例の伝動ベルトに用いられるV形ブ
ロックを示す要部拡大断面図である。
【図13】ロッキングエッジを3つ有するV形ブロック
を用いた第2実施例の伝動ベルトでの変速比−芯ずれ量
の特性図である。
【図14】図14の(イ)は従来のV形ブロックの正面
図であり、図14の(ロ)は従来のV形ブロックの側面
図である。
【図15】従来の伝動ベルトがプーリに巻き付いている
状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 V形ブロック 1a 斜面 1b ベルト組付用溝 1c 突起 1d 穴 1e,1f ロッキングエッジ 2 積層バンド

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に移動しない固定円錐部材と軸方
    向に移動可能な可動円錐部材とから構成される駆動プー
    リと従動プーリとに掛け渡され、積層ベルトと、ベルト
    組付用溝が形成されベルト走行方向に整列して組み付け
    られる多数のV形ブロックとから成る伝動ベルトにおい
    て、 前記V形ブロックは、ベルト屈曲時に隣接するV形ブロ
    ックに接触してピッチ円となるロッキングエッジを少な
    くとも2つ以上有しており、ロッキングエッジを形成す
    る最も角度の小さい傾斜面の角度を、変速比1の時のV
    形ブロックの屈曲角よりも小さく設定したことを特徴と
    する伝動ベルト。
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