JP3070301B2 - 伝動ベルト - Google Patents

伝動ベルト

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JP3070301B2
JP3070301B2 JP4281441A JP28144192A JP3070301B2 JP 3070301 B2 JP3070301 B2 JP 3070301B2 JP 4281441 A JP4281441 A JP 4281441A JP 28144192 A JP28144192 A JP 28144192A JP 3070301 B2 JP3070301 B2 JP 3070301B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無段変速機等のV形溝
を有するプーリ間に掛け渡して適用される伝動ベルトに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこのような伝動ベルトとしては、
例えば図9〜図11に示すようなものがある、(例えば
実開昭58−76844号公報参照)。
【0003】すなわち、V形ブロック15は、図示しな
い駆動プーリのV形溝に摩擦係合される斜面15aと、
斜面15aの上部に位置するフック部15bと斜面15
aとフック部15bとの間に形成されるベルト組付溝1
5cと、V形ブロック15同士をベルト走行方向に連続
的に嵌合するための突起15dと、該突起15dの嵌合
するための穴15eと、ピッチ円となるロッキングエッ
ジ15f等を備えていて、1本の伝動ベルトについて多
数使用する。
【0004】一方、V形ブロック15のベルト組付溝1
5c内に複数の金属帯を積層して構成した2本の積層ベ
ルト16を収容し、V形ブロック15を2本の積層ベル
ト16に沿って隙間なく配列することで無終端の伝動ベ
ルトを構成していた。
【0005】しかし、このような従来の伝動ベルトにあ
っては、V形ブロックとして積層ベルト16の接触面1
5gからロッキングエッジ15fまでの径方向距離がh
となる同一形状のものしか使用していないため、全ての
V形ブロックが同一時間間隙でプーリに巻き付き、無段
変速機に適用した場合、変速に伴う入出力プーリ間のベ
ルト芯ずれ量が大きくなり、ベルトやプーリの耐久信頼
性が低くなるし、また、特定の周波数成分の騒音レベル
が非常に大きくなるという問題点があった。
【0006】そこで、本出願人は、このような問題点を
解決するために、ベルト,屈曲時に隣接するV形ブロッ
クに接触してピッチ円となるロッキングエッジを2つ以
上有する伝動ベルトを先に、特願平3−202786号
として提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の伝動ベルトにあっては、2つ以上のロッキン
グエッジが、同一のブロック接触面にある構造となって
いたため、長期の使用でロッキングエッジが摩耗してく
ると、複数のロッキングエッジが一体化してしまい、変
速比に対する芯ずれの減少効果が悪くなってしまう恐れ
があった。
【0008】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたものであり、ロッキングエッジ及びその近
傍の摩耗によるロッキングエッジの一体化を防止し、芯
ずれの減少効果を永く保った伝動ベルトを提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、軸方
向に移動しない固定円錐部材と軸方向に移動可能な可動
円錐部材とから構成される駆動プーリと従動プーリとに
掛け渡され、積層ベルトと、ベルト組付用溝が形成され
ベルト走行方向に整列して組付けられる多数のV形ブロ
ックとから成る伝動ベルトにおいて、前記V形ブロック
は、ベルト屈曲時に隣接するV形ブロックと接触してピ
ッチ円となるロッキングエッジを、ブロック進行方向面
と進行方向反対面に、各々1つ以上合計2つ以上設ける
とともに、ロッキングエッジを形成する最も角度の小さ
い傾斜面の角度を変速比1の時のV形ブロックの屈曲角
よりも小さく設定した。
【0010】
【作用】ロッキングエッジは、ブロック進行方向面と進
行方向反対面の両面に設けられている。従って、長期の
使用でロッキングエッジが摩耗してもロッキングエッジ
が一体化することはない。
【0011】このため、変速比に対する芯ずれの減少効
果は永く持続する。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1〜図7は本発明の一実施例を示す図である。
【0013】まず構成を図1〜図5により説明する。図
1は伝動ベルトが大径のプーリに巻き付いている状態を
示す側面図、図2は伝動ベルトが小径のプーリに巻き付
いている状態を示す側面図、図3は伝動ベルトのV形ブ
ロックを示す側面図、図4は伝動ベルトのV形ブロック
を示す正面図、図5は伝動ベルトのV形ブロックを示す
背面図である。
【0014】無段変速機に適用される本実施例の伝動ベ
ルトを、図示しない軸方向に移動しない固定円錐部材と
軸方向に移動可能な可動円錐部材とから構成される駆動
プーリと従動プーリとに掛け渡される。なお、両プーリ
の固定円錐部材及び可動円錐部材は軸方向位置が互いに
逆となるように配置されている。
【0015】図1及び図2に示すように、伝動ベルトは
多数のV形ブロック1と複数の金属帯を積層して構成し
た2本の積層ベルト2により構成されていて、2本の積
層ベルト2に対し多数のV形ブロック1がベルト走行方
向に整列して組み付けられている。
【0016】V形ブロック1は図3〜図5に示すよう
に、図示しない駆動プーリ及び従動プーリのV形溝に摩
擦係合される斜面1aと、積層ベルト2を組み付けるベ
ルト組付溝1bと、V形ブロック1同士をベルト走行方
向に連続的に嵌合するための突起1cと、該突起1cの
嵌合するための穴1dと、プーリに巻き付いたときに、
隣接するV形ブロック1に接触して動力を伝えるピッチ
円となる、ロッキングエッジ1eをブロック進行方向面
1mに、ロッキングエッジ1fをブロック進行方向反対
面1nに備えている。
【0017】そして、V形ブロック1は、距離△hだけ
離れた位置の2つのロッキングエッジ1e,1fを備え
ているため、図3に示すように、ブロック進行方向面1
mは、ブロック進行方向反対面1nの第1進行方向反対
面1iと平行な第1進行方向面1gと、該第1進行方向
面1gと傾斜角γ1をなす第2進行方向面1hにより構
成されている。また、ブロック進行方向反対面1nは、
ブロック第1進行方向面1gと平行な第1進行方向反対
面1iと、該第1進行方向反対面1iと傾斜角γ2をな
す第2進行方向反対面1jにより構成されている。な
お、ロッキングエッジ1fでのブロック厚さW2は、ロ
ッキングエッジ1eでのブロック厚さW1より小さくな
っている。
【0018】また、傾斜角γ1は、変速比ip=1の時
のプーリに巻き付いたV形ブロック1の屈曲角より小さ
く設定されており、それは、ip=ipD(ipD>1)
の時の出力側(大径側)プーリに巻き付いたV形ブロッ
ク1の屈曲角と同一となっている(図1参照)。また、
傾斜角γ2は、全変速範囲において、最も小さい半径で
プーリに巻き付いたときのV形ブロック1の屈曲角より
大きく設定されている(図2参照)。次に作用を説明す
る。変速比ipDの時の出力プーリ側の半径をR0とする
と、R>R0の時は、図1に示すように、V形ブロック
1は、ロッキングエッジ1eで隣接するV形ブロック1
と接触する。
【0019】R<R0の時は、図2に示すように、V形
ブロック1は、ロッキングエッジ1fで隣接するV形ブ
ロック1と接触する。
【0020】R=R0の時は、V形ブロック1は、傾斜
角γ1をなす第2進行方向面1hで隣接するV形ブロッ
ク1と接触する。
【0021】従って、プーリ接触半径によって伝動ベル
トの変質的な周長が変化することになる。以下、詳細に
説明する。
【0022】(1)i/ipD <ip<ipDのとき、
このときは、入力プーリへの巻き付き半径及び出力プー
リへの巻き付き半径が共にR0より小さいため、ロッキ
ングエッジ1fで接触することとなり、両プーリに巻き
付いた全てのV形ブロック1が厚さW2で作動する。な
お、両プーリ間の直線部においては、V形ブロック1の
作動厚さはW1となる。
【0023】(2)ip<1/ipDまたはip>ipD
のとき このときは、入力プーリ、出力プーリへの巻き付き半径
のいずれかがR0より大きくなっているため、小径プー
リ側に巻き付いたV形ブロック1のみが厚さW2として
作動する。なお、両プーリ間の直線部においては、V形
ブロック1の作動厚さはW1である。
【0024】従って(2)の場合は、(1)の場合より
も伝動ベルトの実質周長が長いことになる。
【0025】一般に、変速比ipの時のベルトの芯ずれ
δ(ip)は、 δ(ip)={(R1+R2)−(R1S+R2S)}
・tanβ R1,R2:変速比ipの時の入力、出力半径 R1S,R2S:変速比ipsの時の入力、出力半径 ips:芯ずれ=0になるようにした変速比 β:Vブーリの半シーブ角 であらわされる。
【0026】従って、ロッキングエッジを1つ有する伝
動ベルトを用いた場合の変速比ipと芯ずれδ(ip)
との関係は、図6に示すように、ip=1で極大の芯ず
れを持つ特性となる。
【0027】これに対して、ロッキングエッジを2つ有
する本実施例の伝動ベルトは、1/ip0<ip<ipD
の範囲で他の変速比領域に比べて、実質ベルト周長が短
くなるため、図7に示すように、2つのip−δ(i
p)極性を組み合わせた特性となる。
【0028】この結果、本実施例の伝動ベルトを使用し
た無段変速機の全変速範囲における芯ずれ量はδ2とな
り、ロッキングエッジを1つ有する伝動ベルトを使用し
た無段変速機の全変速範囲における芯ずれ量のδ1に比
較して、小さな芯ずれ量となっている。
【0029】そして、本実施例にあっては、ロッキング
エッジ1eが進行方向面1mに設けられ、ロッキングエ
ッジ1fが進行方向反対面1nに設けられている。
【0030】このため、長期の使用で、ロッキングエッ
ジ1e,1f及びその近傍が摩耗しても、2つのロッキ
ングエッジ1eと1fとが一体化することはない。従っ
て、芯ずれの減少効果は長く持続する。
【0031】図8には、本発明の他の実施例を示す。こ
の実施例は、3つのロッキングエッジ1e,1f,1k
を備えたV形ブロックを用いた伝動ベルトである。
【0032】ロッキングエッジ1eと1kとが、進行方
向面1mに設けられており、ロッキングエッジ1fが進
行方向反対面1nに設けられている。
【0033】ロッキングエッジ1e,1f,1kでの傾
斜角は、各々γ1,γ2,γ3(γ1<γ2<γ3)であり、
幅はW1,W2,W3(W1>,W2>W3)となっている。
【0034】本実施例にあっては、ロッキングエッジ1
eと1kとは進行方向面1mに設けられており、同一平
面に存在するが、ロッキングエッジ1fが進行方向反対
面1nに設けられているため、ロッキングエッジ1eと
ロッキングエッジ1kとの距離はロッキングエッジ1f
が無い分大きくとることができる。
【0035】このため、本実施例によっても、長期間の
使用での摩耗によるロッキングエッジの一体化を防止す
ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明してきたように構成されている
ので、本発明によれば、ロッキングエッジ及びその近傍
の摩耗によるロッキングエッジの一体化が防止され、芯
ずれの減少効果をより永く保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の伝動ベルトが大径のプーリ
に巻き付いている状態を示す側面図。
【図2】同じく一実施例の伝動ベルトが小径のプーリに
巻き付いている状態を示す側面図。
【図3】同じく一実施例の伝動ベルトのV形ブロックを
示す側面図。
【図4】同じく一実施例の伝動ベルトのV形ブロックを
示す正面図。
【図5】同じく一実施例の伝動ベルトのV形ブロックを
示す背面図。
【図6】ロッキングエッジを1つ有するV形ブロックを
用いた伝動ベルトでの変速比−芯ずれ量の一般特性図。
【図7】本発明の一実施例のV形ブロックを用いた伝動
ベルトでの変速比−芯ずれ量の一般特性図。
【図8】本発明の他の実施例の伝動ベルトのV形ブロッ
クを示す側面図。
【図9】従来の伝動ベルトのV形ブロックの正面図。
【図10】従来の伝動ベルトのV形ブロックの側面図。
【図11】従来の伝動ベルトがプーリに巻き付いている
状態を示す側面図。
【符号の説明】
1…V形ブロック 1e,1f,1k…ロッキングエッジ 1m…進行方向面 1n…進行方向反対面 2…積層バンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 5/16 F16H 9/00 - 9/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に移動しない固定円錐部材と軸方
    向に移動可能な可動円錐部材とから構成される駆動プー
    リと従動プーリとに掛け渡され、積層ベルトと、ベルト
    組付用溝が形成されベルト走行方向に整列して組付けら
    れる多数のV形ブロックとから成る伝動ベルトにおい
    て、 前記V形ブロックは、ベルト屈曲時に隣接するV形ブロ
    ックと接触してピッチ円となるロッキングエッジを、ブ
    ロック進行方向面と進行方向反対面とに、各々1つ以上
    合計2つ以上設けるとともに、ロッキングエッジを形成
    する最も角度の小さい傾斜面の角度を変速比1の時のV
    形ブロックの屈曲角よりも小さく設定したことを特徴と
    する伝動ベルト。
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