JP3138639B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JP3138639B2 JP08167392A JP16739296A JP3138639B2 JP 3138639 B2 JP3138639 B2 JP 3138639B2 JP 08167392 A JP08167392 A JP 08167392A JP 16739296 A JP16739296 A JP 16739296A JP 3138639 B2 JP3138639 B2 JP 3138639B2
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健二 荒木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解コンデン
サの製造方に関し、特に陽極体と陽極リード部の誘電体
皮膜の厚みを異ならせた固体電解コンデンサの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の固体電解コンデンサは、タンタ
ル,アルミニウム,ニオブ,チタン等弁作用を有する金
属粉末及びリード線を用いて、リード線を埋め込んで粉
末を加圧成形し焼結したものを陽極体とし、リン酸水溶
液中に浸漬し、この表面に電気化学的に陽極酸化させて
誘電体としての酸化皮膜を形成させていた。この後、図
3の様に酸化皮膜を形成した陽極体2の上に陰極層とし
ての二酸化マンガン層6、グラファイト・銀ペースト層
7を順次形成させてコンデンサ素子を製造し、陽極リー
ド1は溶接により陽極フレーム10と接合させ、陰極部
は、導電性樹脂8と接合し陰極フレーム11の引き出し
を行っていた。
【0003】ところで、陽極リード1と陽極フレーム1
0との溶接による接合において、溶接強度向上を目的と
して特開平5−267104には、陽極リードへのリン
酸溶液付着を防止して溶接性の低下を招く陽極リードへ
の誘電体皮膜形成を防止する技術が開示されている。こ
れは、水蒸気の付着を防止するために疎水性ビーズを表
面に浮かしているが、これも有効だが、誘電体皮膜の形
成時に酸素及び水素ガスが発生する為、ビーズが軽く、
溶液付着が避けることができないという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これは従来技術におけ
る第1の問題点は、陽極リードとフレームとの溶接にお
いて、溶接強度のばらつきが大きく溶接性が低下するこ
とである。その理由は、陽極体上への誘電体皮膜形成の
際に、陽極リード表面にも陽極体と同様に誘電体皮膜が
形成されるからである。
【0005】また、第2の問題点は、誘電体皮膜の厚み
が薄いほど溶接性は向上するが、誘電体皮膜を薄くする
とコンデンサの耐圧特性が劣ってしまうことである。そ
の理由は、コンデンサの耐圧特性は誘電体皮膜の厚みが
増すほど向上するからである。
【0006】本発明の目的は、陽極リードと陽極フレー
ムとの溶接性を低下させることなく、コンデンサとして
の耐圧特性にもすぐれた固体電解コンデンサの製造方法
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、この様な解決
する為に陽極体に埋設された部分の陽極リードを含む陽
極体の誘電体被膜の厚みを変えることなく、埋設外の部
分の陽極リードに1回の化成で誘電体被膜の厚みを薄く
形成する方法であり、その技術手段としては、比重1.
0以上の電導度1000μS/cm以上の導電性溶液の上
に、比重1.0未満の疎水性で且つ電導度100μS/
cm以下の溶液を満たした二重層液を用いて、陽極体に埋
設された部分の陽極リードを含む陽極体は導電性水溶液
に浸漬され、埋設外の部分の陽極リードは疎水性溶液に
浸漬されるので、陽極体と埋設外の部分の陽極リードと
は異なった該水溶液の二液層にまたがる様に境界部分を
もって浸漬し所定の電圧印加する。そこで、陽極酸化が
行われる際に、コンデンサ素子の陽極体には所定の電圧
に応じた誘電体被膜が形成されるが、埋設外の部分の陽
極体リードには電導度の低い溶液が浸漬されていること
から、所定より低い電圧となり、陽極体部より薄い誘電
体被膜が形成され、又、一回の化成にて終了する。その
後、順次、半導体層、陰極層を形成して固体電解コンデ
ンサを得るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1はタンタル、チタン、ニオブ、
アルミニウム等の弁作用を有する金属粉末焼結した陽極
体を示す図であり、直径1.0mm×長さ1.0mmの
円柱型である。陽極リード1は、陽極体2に埋設された
直径0.2mmのワイヤで、陽極体2と同一金属部材に
より構成されている。
【0009】このコンデンサ素子を図2に示す様に、化
成槽5に比重1.0以上の導電性水溶液4を満たし、そ
の上に比重1.0未満の疎水性溶液3を満たした二層と
なった化成液の中に浸漬する。この時、コンデンサ素子
の陽極体2は導電性水溶液4の中に浸し、陽極リード1
は疎水性溶液3の中に浸すように保持する。この後、所
定の電圧で陽極酸化を行うことにより、コンデンサ素子
の陽極体2の誘電体皮膜の厚みを変えることなく、陽極
リード部の皮膜圧を陽極体より薄く形成させることが出
来る。
【0010】次に本発明の具体例を従来例と比較して説
明する。本発明に使用した化成液は導電度100μS/
cm未満のブチルアルコールおよび電導度100μs/
cm以上のリン酸水溶液の二層液である。コンデンサ素
子をブチルアルコール及びリン酸水溶液の二層液にまた
がって浸漬し、陽極リード部のみブチルアルコールに浸
漬する様に保持する。コンデンサ素子を陽極、化成液を
負極として4mA/1000CVの電流値で140Vま
で昇圧し、その後、3時間保持して化成する。一方、比
較用として従来通りの方法で化成液として電導度100
0μS/cm以上のリン酸水溶液を用い、その中にコン
デンサ素子を浸漬し、4mA/1000CVの電流値で
140Vまで昇圧し、3時間保持したもの(従来例1)
及び同様の電流値で90Vまで昇圧し3時間保持したも
の(従来例2)を使用する。リン酸水溶液のみで化成し
た従来のものは、コンデンサ素子の陽極体と同様の誘電
体皮膜が陽極リード部に形成されていた。その後、誘電
体皮膜表面に二酸化マンガン層、グラファイト層、銀ペ
ースト層を順次形成させた後、図4に示す様に陽極リー
ドとフレームとを溶接により接合させ、陰極リード出し
を行った後、外層樹脂を施し製品とする。
【0011】図4で示した製品の溶接強度及び耐電圧特
性を図5に示す。図5から比較品として挙げられた従来
例1、2について、本発明品と比較して、従来例1は、
溶接強度が劣っており、また従来例2は耐電圧特性につ
いて劣っており、両特性について本発明がすぐれている
ことが確認できる。
【0012】以上説明した実施の形態においては、疎水
性溶液としてブチルアルコールを用いた場合について述
べたが、ブチルアルコールの他アミルアルコール,へキ
シルアルコールなどの多価アルコールも用いることがで
きる。
【0013】
【発明の効果】以上述べた本発明の第1の効果は、陽極
リードとフレームとの溶接において、溶接強度の安定化
ができる様になることである。その理由は、陽極リード
に形成される誘電体皮膜がコンデンサ素子の陽極体の皮
膜より薄くできるからである。
【0014】また、第2の効果は、コンデンサ素子の陽
極体の誘電体皮膜の厚みを変えることなく、つまり耐電
圧特性を低下させることなく、溶接強度を安定化できる
ことである。その理由は、コンデンサ素子の陽極体の誘
電体皮膜の厚みを変えることなく、陽極リード部の皮膜
厚みを薄くできるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による製造方法により得
られるコンデンサ素子の斜視図である。
【図2】本発明を実現するための化成を示す説明図であ
る。
【図3】従来の固体電解コンデンサを示す断面図であ
る。
【図4】陽極リードとフレームとの溶接の様子を示す図
である。
【図5】本発明品の特性を示す図である。
【符号の説明】
1 陽極リード 2 陽極体 3 疎水性溶液 4 導電性水溶液 5 化成槽 6 二酸化マンガン層 7 グラファイト・銀ペースト層 8 導電性樹脂 9 外層樹脂 10 陽極フレーム 11 陰極フレーム 12 固体電解コンデンサ素子

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比重1.0以上の電導度1000μS/
    cm以上の導電性水溶液を満たした上に、比重1.0未満
    の電導度100μS/cm以下の疎水性溶液を満たした二
    層液を化成液として用い、コンデンサ素子は金属粉末を
    焼結した陽極体と、前記陽極体に埋設された部分と前記
    陽極体の埋設外の部分とからなる陽極リードからなり、
    前記陽極体と前記埋設された部分の陽極リードとを前記
    導電性水溶液に浸漬し、前記埋設外の部分の陽極リード
    を前記疎水性溶液に浸漬して陽極酸化を行うことを特徴
    とする固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記陽極体と前記埋設された部分の陽極
    リードの誘電体被膜より薄い誘電体被膜を、前記埋設外
    の部分の陽極リードに一回の化成で形成することを特徴
    とする請求項1記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記疎水性溶液は、ブチルアルコール、
    アシルアルコール、ヘキシルアルコールのいづれか一
    溶液を使用することを特徴とする請求項1記載の固体電
    解コンデンサの製造方法。
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