JP3138511U - 警報器 - Google Patents

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Abstract

【課題】警報器に対して操作ヒモを容易に脱着させることができ、操作ボタンと操作ヒモとのいずれを用いても点検操作を行うことのできる、警報器を提供すること。
【解決手段】警報器1は、異常発生を検出する煙検出部20と、煙検出部20を収容する筐体10と、当該警報器1に対する指示を行うためのもので第1の向きに押圧される点検スイッチ54と、筐体10の外面に着脱自在に取り付けられるもので第2の向きに操作される操作ヒモ70と、点検スイッチ54及び操作ヒモ70を相互に連係動作させるもので、第2の向きに操作された操作ヒモ70によって押圧されることで点検スイッチ54を第1の向きに押圧するものであって、筐体10の外面に対する開放面において操作ヒモ70と当接する連係部材60とを備える。
【選択図】図3

Description

本考案は、監視領域における火災発生やガス漏れ等の異常を検出して警報を発する警報器に関する。
従来から、監視領域に設置され、この監視領域で発生した各種の異常を検出して警報を発する警報器が広く利用されている。例えば、一般ビル、地下街、オフィス、あるいは、一般住宅において、ガスを検出してガス漏れ警報を発するガス警報器や、煙を検出して火災警報を発する火災警報器が利用されている。このような警報器においては、一般に、監視領域への設置時や定期点検時に、その警報機能の正常性を点検するための点検機能が設けられている。
具体的には、警報器の筐体の内部に点検スイッチが設けられており、筐体の操作面には点検スイッチを押圧するための操作ボタンが設けられている。そして、操作面の操作ボタンを押圧することで点検スイッチを押圧すると、所定の点検機能が起動される。この点検機能では、警報器内部のブザーが鳴動され、あるいは、音声による警報音が出力されると共に、警報ランプが点灯し、これらブザー、音声警報の内容、あるいは、警報ランプの正常性等が確認できる。
あるいは、このような点検機能を備えた警報器において、特に天井面等の比較的高所に設置される警報器の点検操作を容易化するため、点検スイッチを下方から操作するための操作ヒモを設けたものが提案されている。例えば、特許文献1(特開2003−36488号公報)の図6には、従来例として、引き紐204でレバー208を変位させることにより、押釦203aを押圧して動作確認用のスイッチ203作動させるようにした火災感知器が示されている。
特開2003−36488号公報
しかしながら、従来の警報器においては、点検スイッチの操作手段として、操作面の操作ボタンと操作ヒモのいずれか一方のみを備えて構成されており、例えば、操作ボタンを有する警報器を天井面等に設置した場合には点検操作を行うことが困難になり、警報器の設置位置が制約を受ける場合があった。
このような問題を解決するためには、操作ボタンと操作ヒモとを単に両方設ければよいとも考えられる。しかし、操作ヒモの要否に関らず警報器に操作ヒモを予め取り付けるため、警報器のコスト上昇を招いていた。この問題を解消するためには、警報器の設置状況に応じてユーザ自身が操作ヒモを取り付けられるように、操作ヒモを警報器に対して着脱自在とすることが考えられる。しかしながら、この着脱機構を複雑なものとした場合には、ユーザが操作ヒモを取り付ける作業が困難になったり、警報器の製造コストが上昇するために好ましくない。
一方、警報器を天井面等に設置する場合、操作ボタンの操作方向(床面に向けられた操作面を押圧する方向であり、上方向になる)と、操作ヒモの操作方向(天井面から床面に向けて垂下する操作ヒモを引っ張る方向であり、下方向になる)とが相互に異なるため、各操作方向に合わせて、点検スイッチを複数設ける必要が生じるといった問題がある。
本考案は、上記に鑑みてなされたものであって、警報器に対して操作ヒモを容易に脱着させることができ、操作ボタンと操作ヒモとのいずれを用いても点検操作を行うことのできる、警報器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の警報器は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、前記異常発生を検出する検出手段と、前記検出手段を収容する筐体と、当該警報器に対する指示を行うためのもので、前記筐体に設けられ、所定の第1の向きに押圧される指示手段と、前記筐体の外面に着脱自在に取り付けられるもので、前記第1の向きとは異なる所定の第2の向きに操作される操作手段と、前記指示手段及び前記操作手段を相互に連係動作させるもので、前記第2の向きに操作された前記操作手段によって押圧されることで前記指示手段を前記第1の向きに押圧するものであって、前記筐体の外面に対する開放面において前記操作手段と当接する連係手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の警報器は、請求項1に記載の警報器において、前記連係手段は、前記指示手段に当接する第1当接部と、前記第1当接部に連結されたものであって、前記筐体の外部に突出して配置され、前記筐体の外面に対する開放面において前記操作手段と当接する第2当接部と、前記第1当接部及び前記第2当接部の回動軸とを備え、前記操作手段を前記第2の向きに操作することにより、前記第2当接部を前記第1の向きとは異なる第3の向きに動作させると共に、前記連係手段を前記回動軸を中心として回動させることにより、前記第1当接部を前記第1の向きに動作させて前記指示手段を操作可能としたことを特徴とする。
請求項3に記載の警報器は、請求項2に記載の警報器において、前記第1当接部は、前記第1の向きに対して略直交する方向に沿って配置され、前記第2当接部は、前記第1の向きに対して略平行な方向に沿って配置され、前記回動軸は、前記第1の向きに対して略直交する方向に沿って配置され、前記操作手段は、紐状体として形成され、前記第1の向き及び前記回動軸の各々と略直交している前記第2の向きに沿って配置され、前記筐体の外側に設けられたものであって、前記操作手段の一端を着脱可能に固定するための固定手段と、前記筐体の外側に設けられたものであって、前記操作手段と前記第2当接部との当接点を頂点として、当該操作手段の前記固定手段側と当該第2当接部とで挟まれる角度が鋭角となるように、当該操作手段を前記第1の向きと略直交する方向に移動可能に掛止める掛止手段とを備えることを特徴とする。
請求項4に記載の警報器は、請求項2に記載の警報器において、前記第1当接部は、前記第1の向きに対して略直交する方向に沿って配置され、前記第2当接部は、前記第1の向きに対して略平行な方向に沿って配置され、前記回動軸は、前記第1の向きに対して略直交する方向に沿って配置され、前記操作手段は、紐状体として形成され、前記回動軸と略平行な前記第2の向きに沿って配置され、前記筐体の外側に設けられたものであって、前記操作手段の一端を着脱可能に固定するための固定手段と、前記筐体の外側に設けられたものであって、前記操作手段と前記第2当接部との当接点を頂点として、当該操作手段の前記固定手段側と、前記第1の向き及び前記第2の向きの各々と略直交している前記第3の向きとで挟まれる角度が、鋭角となるように、当該操作手段を前記第3の向きと略直交する方向に移動可能に掛止める掛止手段とを備えることを特徴とする。
請求項5に記載の警報器は、請求項2から4のいずれか一項に記載の警報器において、前記第1当接部の一部を前記筐体の外部に露出させ、当該筐体の外部から当該第1当接部の一部を操作可能としたことを特徴とする。
請求項6に記載の警報器は、請求項2から5のいずれか一項に記載の警報器において、前記検出手段による検出動作を制御するための制御手段と、前記筐体の外側に着脱自在に配置されるもので、前記連係手段を、前記第1当接部によって前記指示手段が押圧されている状態で保持するための保持手段と、を備え、前記制御手段は、前記指示手段が押圧されている状態の場合には、前記検出手段の検出動作を停止させ、前記指示手段が押圧されない状態となった場合に、前記検出手段に検出動作を開始させることを特徴とする。
請求項1に記載の本考案によれば、筐体の外面に対する開放面において連係手段を操作手段に当接させることで、連係手段を筐体やその他の部品の内部を通過させることなく筐体に取り付ければよいので、ユーザ自身が連係手段を容易かつ確実に取り付けることができる。
請求項2に記載の本考案によれば、操作手段を第2の向きに引っ張ることによって、第2当接部を第3の向きに回動させ、第1当接部を回動軸を中心として第1の向きに回動させることで、指示手段を操作可能としている。これにより、操作手段を引っ張ることによって、指示手段を操作することができる。特に、操作手段によって第2当接部を第3の向きに回動させるためには、筐体の外側において当該操作手段の中間部を第2当接部に当接させればよいので、筐体の内部に操作手段を潜らせる必要がなく、極めて容易に操作手段を筐体に対して取り付けることができる。
また、請求項3に記載の本考案によれば、筐体の外側に固定手段及び掛止手段を設け、これらによって操作手段を固定していると共に、筐体の外側に突出させた第2当接部の先端部に操作手段を当接させているので、筐体を分解することなく、当該筐体に対する操作手段の着脱を容易に行うことができる。
また、請求項4に記載の本考案によれば、筐体の外側に固定手段及び掛止手段を設け、これらによって操作手段を固定していると共に、筐体の外側に突出させた第2当接部の先端部に操作手段を当接させているので、筐体を分解することなく、当該筐体に対する操作手段の着脱を容易に行うことができる。
また、請求項5に記載の本考案によれば、第1当接部の一部が、筐体の外部に露出され、当該筐体の外部から当該第1当接部を操作可能となるように配置されているので、第1当接部を直接操作することによっても、指示手段を操作することができる。
また、請求項6に記載の本考案によれば、指示手段が押圧状態にある間は、制御手段は検出手段の検出動作を停止させ、指示手段の押圧状態が解除された場合に、検出手段に検出処理を開始させる。これにより、コネクタによって電池と警報器とを接続するタイプの警報器においても、出荷時から設置時までの間における警報器の電力消費を抑制することができる。また、指示手段における押圧状態の維持及び解除を、筐体に対する保持手段の着脱によって行うことができる。
以下に添付図面を参照して、この考案に係る警報器の各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、各実施の形態によって本考案が限定されるものではない。
〔I〕各実施の形態の基本的概念
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器に関するものである。ここで、具体的な監視領域は任意であり、例えば、一般住宅の台所や寝室等の各部屋や、オフィスの各部屋において、天井や壁面等に配置することができる。また、異常検出対象は任意であり、例えば、煙を検出して火災警報を発すること、ガスを検出してガス漏れ警報を発すること、又は、一酸化炭素(CO)を検出して不完全燃焼警報を発することができる。以下の実施例では、火災、ガス漏れ、及び、不完全燃焼を検出する複合タイプのガス火災警報器に本考案を適用した場合について説明する。
ここで、各実施の形態における警報器は、当該警報器における動作を切替えるための指示手段を備えることを前提としている。この切替える動作の具体的内容は任意であるが、例えば、警報器の機能の点検(試験)を行うための点検動作の起動と停止との切替や、設定内容や電池電圧の如き警報器の各種状態を音声や表示にて出力させるための指示動作の起動と停止との切替等が該当する。以下では、指示手段として、点検動作を起動するための点検スイッチを設けた例について説明する。この点検スイッチにて起動される点検動作の具体的内容は任意であり、例えば、所定の音声をスピーカを介して出力すると共に警報ランプを意図的に点滅又は点灯させることで、これらスピーカや警報ランプの正常性等を確認することができる。なお、動作の切替とは、二つの動作間の切替に限らず、複数の動作を同時に起動あるいは停止させることも含む。例えば、点検スイッチが操作された場合、点検機能を実施することに加えて、警報出力の停止、異常検出のための閾値の変更、異常検出に関する履歴情報の出力、警報出力の停止操作に関する履歴情報の出力、他の警報器における点検動作の実行、及び、警報音の音量の変更を行うことができる。
ここで、警報器の特徴の一つは、1つの点検スイッチの操作を、操作面に設けた操作ボタンと、警報器から垂下する操作ヒモとの、いずれを用いても行うことができる点にある。このため、操作ヒモによる操作は、点検スイッチを直接的に操作するのではなく、操作ボタンを操作することによって間接的に点検スイッチを操作するようにしている。すなわち、操作ヒモを操作することで、操作ボタンが操作され、操作ボタンが押圧される。特に、操作ヒモの操作方向と、操作ボタンの操作方向との相違を解消するため、各々の操作方向に沿った動作を回転動作によって連係する連係手段を設けている。従って、警報器の外部から、操作ボタンを押して点検スイッチを起動することができると共に、操作ヒモを引っ張ることで点検スイッチを起動することができる。
また、警報器の異なる特徴の一つは、操作ヒモの全体を、警報器の筐体の外側に露出した状態で、当該筐体に取り付けることができる点にある。このため、警報器の購入後に操作ヒモを取り付ける必要性が生じた場合でも、極めて容易かつ確実に操作ヒモを取りつけることができる。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
以下、本考案に係る各実施の形態の具体的内容について説明する。
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1について説明する。図1は実施の形態1に係る警報器の取り付け状態における側面図、図2は図1の警報器の平面図であり、図2(a)は警報器の正面図、図2(b)は警報器の背面図であり、図3は図1の警報器の分解斜視図である。警報器の設置対象は任意であるが、本実施の形態1においては、警報器1は、図1に示すように天井Cに取り付けベース2を介して取り付けられているものとする。なお、以下の説明においては、天井Cに近接する方向を上方、上方と反対方向を下方、警報器1において天井Cに対向する面を上面、上面と反対面を下面と称する。この警報器1は、図1〜3に示すように、筐体10の内部に、煙検出部20、第1基板30、中ケース40、第2基板50を、重合状に収容して構成されている。
筐体10は、警報器1の基本構造体であり、例えば樹脂から形成されるものであって、表ケース11と裏ケース12とを相互に組み合わせて構成されている。表ケース11には、複数の煙流入口13及び複数のガス流入口14が設けられている。複数の煙流入口13は、警報器1の外部からの煙を筐体10の内部に侵入可能とする開口部で、これら煙流入口13を介して筐体10の内部に侵入した煙の濃度が煙検出部20において公知の方法にて測定されることで、火災の有無が判定される。また、複数のガス流入口14は、警報器1の外部からのガスを筐体10の内部に侵入可能とする開口部で、これらガス流入口14を介して筐体10の内部に侵入したガスのうち、メタンが公知の方法にて測定されることで、ガス漏れの有無が判定され、一酸化炭素が公知の方法にて測定されることで、不完全燃焼の有無が判定される。
また、図2に示すように、表ケース11には、火災警報、ガス漏れ警報や電源の状態等を表示するための表示部110、及び、後述するスピーカ56からの音響出力を警報器1の外部に放出するためのスピーカ孔15が設けられている。
また、図3に示すように、裏ケース12には、その上面(設置対象である天井Cに対向する面。以下、「設置面」)から下面に至る複数の電源端子16が設けられている。そして、図1に示す取り付けベース2に対して、この電源端子16を係脱自在に係止させることで、警報器1を設置対象に取り付けることができると共に、この警報器1に対する電力供給を行うことができる。この電源端子16は、その下端において、後述する第2基板50の電源端子53に接続される。また、裏ケース12の設置面には、固定部17及び掛止部18が設けられている。固定部17は、後述する操作ヒモ70を裏ケース12に対して固定するためのもので、実用新案登録請求の範囲における固定手段に対応する。掛止部18は、操作ヒモ70を裏ケース12に対して掛止めるためのもので、実用新案登録請求の範囲における掛止手段に対応する。固定部17及び掛止部18の具体的な構成については後述する(固定部17及び掛止部18は図3において図示を省略する)。
煙検出部20は、監視領域における火災の発生を検出する火災検出手段であり、実用新案登録請求の範囲における検出手段に対応する。具体的には、煙検出部20は、煙流入口13から流入した煙の濃度を検出し、その濃度に応じた数値を示す検出信号を後述する制御部59に出力する。なお、煙の濃度の検出方法は公知の技術であるので説明を省略する。
第1基板30は、各種電気素子を実装するための回路基板であり、ここでは、上述した煙検出部20、及び、表示部110が実装されている(表示部110は図3において図示を省略する)。
中ケース40は、筐体10の外形に略対応する円形板である。この中ケース40の内部に、煙検出部20及び第1基板30を収容することができる。
第2基板50は、各種電気素子を実装するための回路基板であり、ここでは、ガスセンサ51、接続端子52、電源端子53、及び、点検スイッチ54が実装されている。
ガスセンサ51は、監視領域におけるメタンガスや一酸化炭素を検出するガス検出手段であり、実用新案登録請求の範囲における検出手段に対応する。ガスセンサ51は、メタンガスや一酸化炭素を検出すると、その濃度に応じた数値を示す検出信号を後述する制御部59に出力する。メタンガスや一酸化炭素の具体的な検出方法は任意であり、公知の方法を採用できる。
接続端子52は、第1基板30と第2基板50とを相互に電気的に接続するための接続手段である。電源端子53は、裏ケース12の電源端子16に接触することにより、第2基板50に対する電力中継を行う。
点検スイッチ54は、警報器1における動作を切替えるためのもので、実用新案登録請求の範囲における指示手段に対応する。具体的には、点検スイッチ54は、プッシュスイッチとして構成されており、その先端部が第2基板50に向けて押圧されることでONされると、このON状態が後述する点検処理部59cにて検知され、所定の点検動作が起動される。
(警報器1の電気的構成)
次に、警報器1の電気的構成について説明する。図4は、警報器1の電気的構成を概念的に示すブロック図である。警報器1は、上述したように、第1基板30と第2基板50とを備え、第1基板30には、煙検出部20、及び、表示部110が実装されており、第2基板50には、ガスセンサ51、及び、点検スイッチ54が実装されている。さらに、第2基板50には、スピーカ56、記憶部57、表示出力部58、及び、制御部59が実装されている。なお、これら第1基板30と第2基板50とに対する実装構成は任意に変更できる。
スピーカ56は、警報音を出力する警報音出力手段である。また、記憶部57は、各種処理に必要なデータ及び本考案に係るプログラムの如き情報を記憶する手段である。この記憶部57は、例えば、RAM(Random Access Memory)の如き書き換え可能な記憶手段を用いて構成される。また、表示出力部58は、制御部59からの指示に応じて、表示部110の出力制御を行う。
制御部59は、警報器1における各種の制御を行うものであり、実用新案登録請求の範囲における制御手段に対応する。この制御部59の具体的構成は任意であるが、例えば、記憶部57に記憶されたプログラムを呼出して解析・実行するCPU(Central Processing Unit)として構成することができる。本実施例において、この制御部59は、検出処理部59a、警報処理部59b、及び、点検処理部59cを備えて構成されている。
検出処理部59aは、煙検出部20及びガスセンサ51から入力された検出値に基づいて火災発生等の有無を判断する処理部である。
また、警報処理部59bは、検出処理部59aからの警報信号に基づき、スピーカ56や表示部110によって火災発生等の警報を行わせる処理部である。
また、点検処理部59cは、点検スイッチ54が操作された場合、当該操作の方法に応じて、点検動作と、当該点検動作以外の所定の動作とを実行するための所定の処理を行う手段である。概略的には、点検処理部59cは、点検スイッチ54の操作方法に応じて、点検の開始や警報出力の停止を行う。例えば、通常監視状態において点検スイッチ54が押圧された場合には所定の点検処理を開始し、警報出力中に点検スイッチ54が押圧された場合には警報出力を停止する。ただし、この点検処理自体は従来と同様に行なうことができるので、その説明を省略する。
(点検スイッチ54について)
次に、点検スイッチ54の操作構造について説明する。図5は掛止部18の近傍の拡大斜視図、図6は図2のA−A矢視断面図であり、図6(a)は点検スイッチ54の非押圧状態、図6(b)は点検スイッチ54の押圧状態を示す図である。上述のように第2基板50には、点検スイッチ54が設けられている。この点検スイッチ54は、第2基板50の下面側に設けられ、下方に向けて突出するように配置されている。この点検スイッチ54が、表ケース11から第2基板50に向かう第1の向き(図6(b)内の矢印Bで示す向き)に押圧されることで、当該押圧状態が制御部59によって検知される。図6(b)内に示した矢印Bは、実用新案登録請求の範囲における第1の向きに対応している。
(点検スイッチ54について−連係部材60)
ここで、点検スイッチ54の近傍には、連係部材60が設けられている。連係部材60は、外部からの操作によって点検スイッチ54を動作させるためのもので、実用新案登録請求の範囲における連係手段に対応する。具体的には、連係部材60は、第1連係部61、第2連係部62、及び、回動軸63を備えている。
第1連係部61は、点検スイッチ54に当接し、当該点検スイッチ54を動作させるためのもので、実用新案登録請求の範囲における第1当接部に対応している。この第1連係部61は略平板状に形成されている。また、第1連係部61において点検スイッチ54と対向する面には、点検スイッチ54と当接する当接片61aが延設されている。
第2連係部62は、後述する操作ヒモ70を介して当該第2連係部62を動作させることにより、第1連係部61を介して点検スイッチ54を動作させるためのもので、実用新案登録請求の範囲における第2当接部に対応する。第2連係部62は略板状体に形成され、第1連係部61と略直交する方向に沿って当該第1連係部61の周縁部から延設されている。第2連係部62と第1連係部61とは、相互に一体に形成してもよく、あるいは、それぞれ個別に形成されているものを連結してもよい。また、当該延設された第2連係部62の先端部には、筐体10の外面(警報器1の設置面)に向けて開放する略U字状の凹溝62aが設けられている。この凹溝62aは、溝方向が回動軸63と略直交するように設けられている。
回動軸63は、第1連係部61及び第2連係部62の回動動作の中心軸となる部分である。回動軸63は、第1連係部61と第2連係部62との連結部分の近傍において、第1連係部61と略平行な軸体として設けられてる。
上述の連係部材60は、回動軸63が表ケース11の内部に設けられている軸受に支持されることにより、当該表ケース11に対して回動自在に固定されている。このとき、第1連係部61は、点検スイッチ54と対向し、且つ、第1の向きと略直交するように配置される。また、第1連係部61において点検スイッチ54と対向しない面は、表ケース11に形成された開口部111を介して筐体10の外部に露出され、筐体10の外部から当該第1連係部61を操作可能となるように配置されている。また、第2連係部62の先端部は、裏ケース12に設けられている開口部120を介して当該裏ケース12の外側に突出するように配置されている。
(点検スイッチ54について−操作ヒモ70)
また、図6に示すように、連係部材60には、操作ヒモ70が当接されている。この操作ヒモ70は、連係部材60を介して点検スイッチ54を動作させるためのもので、実用新案登録請求の範囲における操作手段に対応する。操作ヒモ70は、当該操作ヒモ70の全体が筐体10の外側に露出するように、筐体10に着脱可能に配置されている。また、当該操作ヒモ70の一部が第2連係部62に当接するように配置されている。具体的には、操作ヒモ70の一端部に、当該操作ヒモ70よりも外径の大きい固定端71(例えば、結び目等)が形成されており、裏ケース12の設置面に設けられている固定部17によってこの固定端71が固定されている。この固定部17から、第1の向き及び回動軸63の各々と略直交する第2の向き(図6内の矢印D)に沿って操作ヒモ70が配設されていると共に、当該操作ヒモ70の中間部が、裏ケース12の設置面に設けられている掛止部18によって、第1の向きと略直交する方向に移動可能に掛止められている。なお、操作ヒモ70の材質や形状は任意であるが、例えば、ナイロンを用いて構成し、警報器1から点検者の近傍位置に至るに十分な長さに形成することができる。
(固定部17の構造)
固定部17は、裏ケース12の設置面において、筐体10の外面に向けて開放する略U字状の溝17aを有する突起として設けられいる。具体的には、固定部17の溝17a方向が第2の向きと略一致し、且つ、当該固定部17の溝17aの位置と第2連係部62の先端部に設けられている凹溝62aの位置とが回動軸63に沿った方向について略一致するように配置されている。操作ヒモ70を固定部17に固定する場合には、固定部17の溝17aによって操作ヒモ70を狭持させた状態で、当該操作ヒモ70の固定端71を固定部17の端面に当接させることにより、当該固定部17の溝17aの溝方向に沿った操作ヒモ70の動作を固定することができる。
(掛止部18の構造)
掛止部18は、裏ケース12の設置面上における連係部材60の第2連係部62と固定部17との間において、回動軸63と略平行な突起体として延設されている。掛止部18は、操作ヒモ70と第2連係部62との当接点を頂点として、操作ヒモ70の固定端71側と第2連係部62とで挟まれる角度αが鋭角となるように、当該操作ヒモ70を第1の向きと略直交する方向に移動可能に掛止めている。また、掛止部18の一方の端部と裏ケース12の設置面との間には間隙が設けられており、当該掛止部18に対して操作ヒモ70を係脱自在としている。
(操作ヒモ70の着脱)
次に、筐体10に対する操作ヒモ70の着脱について説明する。上述のように、操作ヒモ70は、固定部17に固定されると共に、掛止部18に掛止められ、さらに、第2連係部62に当接するように、筐体10に取り付けられる。具体的には、操作ヒモ70を筐体10に取り付ける場合、まず操作ヒモ70の固定端71を裏ケース12の設置面に配置されている固定部17に当接させて固定する。続いて、掛止部18と裏ケース12の設置面との間隙を通して操作ヒモ70を掛止部18によって掛止め、さらに、第2連係部62の先端部の凹溝62aに当該操作ヒモ70を当接させる。特に、溝17a及び凹溝62aが筐体10の外面に向けて開放するように形成されているので、筐体10を何ら分解することなく、あるいは、筐体10の内部に操作ヒモ70を潜らせる必要もなく、極めて容易に操作ヒモ70を当該筐体10に対して取り付けることが可能である。
(点検スイッチ54の操作)
次に、上述の操作構造を用いた点検スイッチ54に対する操作について説明する。点検スイッチ54を操作する方法としては、第1連係部61を押圧する方法、及び、操作ヒモ70を引っ張る方法の二通りの方法がある。
第1連係部61の押圧により点検スイッチ54を操作する場合には、操作者は表ケース11の外部側から第1連係部61を第1の向きに押圧する。第1連係部61は、回動軸63を中心として第1の向きに回動し、第1連係部61における当接片61aが点検スイッチ54に当接する。点検スイッチ54に当接した当接片61aが、点検スイッチ54を第1の向きに押圧することにより、当該押圧状態が制御部59によって検知される。
操作ヒモ70を引っ張ることにより点検スイッチ54を操作する場合には、操作者は、第2の向きに操作ヒモ70を引っ張る。上述のように、操作ヒモ70は、当該操作ヒモ70と第2連係部62との当接点において、当該操作ヒモ70と第2連係部62とで成す角度αが鋭角となるように第2連係部62に当接している。この場合、操作ヒモ70から第2連係部62に対しては、回動軸63に向かう向き、及び、回動軸63に向かう向きと略直交する第3の向き(図6(b)内の矢印E)に力が加えられている。この内、第3の向きの力によって、第2連係部62は回動軸63を中心として当該第3の向きに回動する。第2連係部62の回動に伴って、第1連係部61が回動軸63を中心として第1の向きに回動し、第1連係部61における当接片61aが点検スイッチ54に当接する。点検スイッチ54に当接した当接片61aが、点検スイッチ54を第1の向きに押圧することにより、当該押圧状態が制御部59によって検知される。
(実施の形態1の効果)
このように実施の形態1によれば、凹溝62aが筐体10の外面に向けて開放するように形成されているので、筐体10を何ら分解することなく、あるいは、筐体10の内部に操作ヒモ70を潜らせる必要もなく、極めて容易に操作ヒモ70を当該筐体10に対して取り付けることが可能である。
また、操作ヒモ70を第2の向きに引っ張ることによって、第2連係部62を第3の向きに回動させ、第1連係部61を回動軸63を中心として第1の向きに回動させることで、点検スイッチ54を押圧可能としている。これにより、第1連係部61を押圧するだけでなく、操作ヒモ70を引っ張ることによっても、点検スイッチ54を押圧することができる。特に、操作ヒモ70によって第2連係部62を第3の向きに回動させるためには、筐体10の外側において当該操作ヒモ70の中間部を第2連係部62に当接させればよいので、筐体10の内部に操作ヒモ70を潜らせる必要がなく、極めて容易に操作ヒモ70を当該筐体10に対して取り付けることができる。
また、裏ケース12の設置面に固定部17及び掛止部18を設け、これらによって操作ヒモ70を固定していると共に、裏ケース12の外側に突出させた第2連係部62の先端部に操作ヒモ70を当接させているので、筐体10を分解することなく、当該筐体10に対する操作ヒモ70の着脱を容易に行うことができる。
また、操作ヒモ70を筐体10に対して設置する際には、固定部17の溝17aに当該操作ヒモ70を狭持させれば良いので、当該操作ヒモ70の着脱を容易に行うことができる。
また、第1連係部61において点検スイッチ54と対向しない面は、表ケース11に形成された開口部111を介して筐体10の外部に露出され、筐体10の外部から当該第1連係部61を操作可能となるように配置されているので、第1連係部61を直接押圧することによっても、点検スイッチ54を操作することができる。
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。なお、実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
(連係部材60)
図7は本実施の形態2に係る警報器1の背面図であり、図7(a)は点検スイッチ54の非押圧状態、図7(b)は点検スイッチ54の押圧状態を示す図である。また、図8は図7のF−F矢視断面図であり、図8(a)は点検スイッチ54の非押圧状態、図8(b)は点検スイッチ54の押圧状態を示す図である。図8に示すように、本実施の形態2に係る第2連係部62においては、当該第2連係部62の先端部の凹溝62aは、溝方向が回動軸63と略平行となるように、且つ、溝の深さ方向が第1の向き(図8内の矢印G)と略直交するように設けられている。特に、凹溝62aは、筐体10の外面(ここでは筐体10の側面方向)に向けて開放するように形成されている。
(操作ヒモ70)
本実施の形態2に係る操作ヒモ70は、実施の形態1と同様に、当該操作ヒモ70の全体が筐体10の外側に露出するように、筐体10に着脱可能に配置され、当該操作ヒモ70の一部が第2連係部62に当接するように配置されている。具体的には、操作ヒモ70の一端部に形成されている固定端71が、裏ケース12の設置面に設けられている固定部17によって固定されている。この固定部17から、回動軸63と略平行な第2の向き(図7内の矢印H)に沿って操作ヒモ70が配設されていると共に、当該操作ヒモ70の中間部が、裏ケース12の設置面に設けられている掛止部18によって、第1の向き及び第2の向きの各々と略直交する第3の向き(図7及び図8内の矢印I)に対して略直交する方向に移動可能に掛止められている。
(掛止部18の構造)
掛止部18は、裏ケース12の設置面上における連係部材60の第2連係部62と固定部17との間において、回動軸63と略直交する突起体として延設されている。図7(a)に示すように、掛止部18は、操作ヒモ70と第2連係部62との当接点を頂点として、操作ヒモ70の固定端71側と第2連係部62とで挟まれる角度βが鋭角となるように、当該操作ヒモ70を第3の向きと略直交する方向に移動可能に掛止めている。具体的には、掛止部18は固定部17と同様に略U字状の溝18aを有しており、当該溝18aに対して操作ヒモ70を係脱自在としている。
(操作ヒモ70の着脱)
操作ヒモ70を筐体10に取り付ける場合、まず操作ヒモ70の固定端71を裏ケース12の設置面に配置されている固定部17に当接させて固定する。続いて、掛止部18の溝18aによって操作ヒモ70を狭持させ、さらに、第2連係部62の先端部の凹溝62aに当該操作ヒモ70を当接させる。以上のように、筐体10を何ら分解することなく、あるいは、筐体10の内部に操作ヒモ70を潜らせる必要もなく、極めて容易に操作ヒモ70を当該筐体10に対して取り付けることが可能である。
(点検スイッチ54の操作)
次に、上述の操作構造を用いた点検スイッチ54に対する操作について説明する。点検スイッチ54を操作する方法としては、第1連係部61を押圧する方法、及び、操作ヒモ70を引っ張る方法の二通りの方法があるが、第1連係部61を押圧する方法については実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
操作ヒモ70を引っ張ることにより点検スイッチ54を操作する場合には、操作者は、第2の向きに操作ヒモ70を引っ張る。上述のように、操作ヒモ70は、当該操作ヒモ70と第2連係部62との当接点において、当該操作ヒモ70と第2連係部62とで成す角度βが鋭角となるように第2連係部62に当接している。この場合、操作ヒモ70から第2連係部62に対しては、第2の向き及び第3の向きに力が加えられている。この内、第3の向きの力によって、第2連係部62は回動軸63を中心として当該第3の向きに回動する。第2連係部62の回動に伴って、第1連係部61が回動軸63を中心として第1の向きに回動し、第1連係部61における当接片61aが点検スイッチ54に当接する。点検スイッチ54に当接した当接片61aが、点検スイッチ54を第1の向きに押圧することにより、当該押圧状態が制御部59によって検知される。
(実施の形態2の効果)
このように実施の形態2によれば、裏ケース12の設置面に固定部17及び掛止部18を設け、これらによって操作ヒモ70を固定していると共に、裏ケース12の外側に突出させた第2連係部62の先端部に操作ヒモ70を当接させているので、筐体10を分解することなく、当該筐体10に対する操作ヒモ70の着脱を容易に行うことができる。
〔実施の形態3〕
次に、実施の形態3について説明する。この形態は、保持手段を備えた形態である。
なお、実施の形態3の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
(本実施の形態3に係る警報器の概要)
まず、本実施の形態3に係る警報器の概要を説明する。従来、一般住宅等に設置される電池駆動型の警報器において、ユーザによる電池の組み込み作業や交換作業を不要とするために、メーカ側で電池を警報器に組み込み、電池の電極と警報器の電源端子との間に絶縁体を挟みこんだ状態で出荷し、当該警報器の設置時にその絶縁体を取除くことにより電池から警報器に電力を供給し、当該警報器による監視動作を開始させる警報器が提案されている。
しかし、電池と警報器との間に絶縁体を挟みこむ方式は、コネクタによって電池と警報器とを接続する形式の警報器には適用することができなかった。そこで、本実施の形態3に係る警報器は、メーカ出荷時の初期設定時から、所定の保持手段によって連係部材60を介して点検スイッチ54が押圧されている間は、電力消費を抑制した低電力モードを維持し、保持手段が取除かれ、点検スイッチ54の押圧状態が解除された場合に、監視動作を開始させる。以下、上述の保持手段の構成、及び、当該保持手段の着脱による警報器の動作について説明する。
(保持手段の構成)
図9は本実施の形態3に係る警報器1を設置面から見た背面図、図10は掛止部18の近傍の拡大斜視図、図11は図9のJ−J矢視断面図である。
(裏ケース12)
図9から図11に示すように、本実施の形態3に係る裏ケース12の設置面には、保持壁19が設けられている。保持壁19は、第2連係部62と当該保持壁19との間で後述する保持体80を保持するためのものであり、設置面上において第2の向きに沿って第2連係部62と対向するように設けられている。保持壁19の具体的な形状は任意であるが、例えば、略平板状の突起体として設置面上に設けることができる。あるいは、掛止部18と保持壁19とを相互に一体に設けることもできる。本実施の形態3においては、掛止部18と保持壁19とを相互に一体に設けた場合を例に挙げて説明する。
(保持体80)
保持体80は、連係部材60の第1連係部61によって点検スイッチ54が押圧されている状態で当該連係部材60を保持するためのものであり、実用新案登録請求の範囲における保持手段に対応している。保持体80の形状は任意であり、例えば略角柱体として形成してもよい。この保持体80を、第2連係部62と、裏ケース12の設置面に設けられている保持壁19との間にて狭持されるように設置した場合、第2連係部62は保持体80によって第2の向きに押圧されているので、当該押圧力は回動軸63を介して第1連係部61へと伝達され、第1連係部61の当接片61aから点検スイッチ54に対して第1の向きに押圧力が加えられる。従って、保持体80を第2連係部62と保持壁19との間に設置することで、点検スイッチ54を押圧状態とすることができる。一方、保持体80を第2連係部62と保持壁19との間から取り外した場合には、点検スイッチ54の押圧状態が解除される。また、第2連係部62及び保持壁19は、双方とも裏ケース12の外側に露出しており、外部からのアクセスが容易な位置に配置されているので、当該第2連係部62及び保持壁19に対して極めて容易に保持体80の着脱を行うことができる。
(制御部59の動作)
実施の形態1において説明したように、制御部59は、警報器1における各種の制御を行う。ここでは、制御部59によって実行される制御のうち、メーカの工場出荷時における初期設定から、ユーザによる当該警報器1の設置及び監視動作開始に至る流れについて説明する。図12は制御部59による処理の流れを示したフローチャートである。
まず、所定の入力操作によって初期化処理が行われると(ステップSA−1)、制御部59は検出処理部59aによって通常の監視動作を行わせる(ステップSA−2)。この通常の監視動作中に、所定時間以上(例えば、3秒以上)点検スイッチ54が押圧された状態となった場合(ステップSA−3、Yes)、制御部59は低電力モードへの移行指示があったと判定し、電力消費を低減させた低電力モードへと、当該警報器1を設定する(ステップSA−4)。本実施の形態3に係る警報器1においては、保持体80が第2連係部62と保持壁19との間に設置されることにより、点検スイッチ54の押圧状態が維持され、警報器1が低電力モードへと移行される。なお、低電力モードにおける具体的な設定としては、例えば、CPUにおけるクロック発振動作の停止等を設定することができる。警報器1は、この低電力モードの状態でユーザへと出荷される。
低電力モードの間、制御部59は、点検スイッチ54の押圧状態を確認し(ステップSA−5)、当該押圧状態が維持されている場合には(ステップSA−5、Yes)、低電力モードを維持する(ステップSA−6)。一方、点検スイッチ54の押圧状態が解除された場合(ステップSA−5、No)、制御部59は、通常の監視動作への移行指示があったものと判定し、検出処理部59aに検出処理を行わせる監視動作へと警報器1を移行させる(ステップSA−7)。本実施の形態3に係る警報器1においては、第2連係部62と保持壁19との間に設置されている保持体80を取り外すことにより、低電力モードにある当該警報器1の点検スイッチ54の押圧状態が解除される。なお、通常の監視動作においては、検出処理部59aは火災発生、ガス漏れ発生、及び、不完全燃焼発生の検出処理を行い、火災発生等を検出した場合には警報処理部59bによって警報処理を行わせる。また、点検処理部59cは、点検スイッチ54が操作された場合、当該操作の方法に応じて点検動作等の処理を行う。これらの処理は従来と同様に行わせることができるので、その説明を省略する。
(実施の形態3の効果)
このように実施の形態3によれば、点検スイッチ54が押圧状態にある間は、制御部59は低電力モードを維持し、点検スイッチ54の押圧状態が解除された場合に、検出処理部59aに検出処理を行わせる監視動作へと警報器1を移行させる。これにより、コネクタによって電池と警報器とを接続するタイプの警報器においても、出荷時から設置時までの間における警報器1の電力消費を抑制することができる。また、点検スイッチ54の押圧状態の維持及び解除を、保持体80の着脱によって行うことができる。
また、第2連係部62及び保持壁19は、双方とも裏ケース12の外側に露出しており、外部からのアクセスが容易な位置に配置されているので、当該第2連係部62及び保持壁19に対して極めて容易に保持体80の着脱を行うことができる。これにより、点検スイッチ54における押圧状態の維持及び解除を容易に行うことができる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本考案に係る各実施の形態について説明したが、本考案の具体的な構成及び手段は、実用新案登録請求の範囲に記載した各考案の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や考案の効果について)
まず、考案が解決しようとする課題や考案の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本考案によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(各実施の形態の相互の関係について)
上記説明した各実施の形態は、任意の組み合わせで相互に組み合わせることができる。例えば、実施の形態2における第2連係部62と筐体10との間に、実施の形態3における保持体80を設置し、連係部材60の第1連係部61によって点検スイッチ54が押圧されている状態で当該連係部材60を保持可能なように構成することもできる。
(掛止部18の構造について)
上述の各実施の形態では、固定部17とは別個に掛止部18を裏ケース12に設けていると説明したが、固定部17と掛止部18とを相互に一体に設けても良い。これにより、裏ケース12の形状を単純化し、製造容易性を向上させることができるとともに、操作ヒモ70の着脱を一層容易にすることができる。
この考案に係る警報器は、監視領域における火災発生やガス漏れ等の異常を検出して警報を発する警報器に適用でき、特に、警報器に対して操作ヒモを容易に脱着させることができ、操作ボタンと操作ヒモとのいずれを用いても点検操作を行うことのできる、警報器に有用である。
実施の形態1に係る警報器の取り付け状態における側面図である。 図1の警報器の平面図であり、図2(a)は警報器の正面図、図2(b)は警報器の背面図である。 図1の警報器1の分解斜視図である。 警報器1の電気的構成を概念的に示すブロック図である。 掛止部18の近傍の拡大斜視図である。 図2のA−A矢視断面図であり、図6(a)は点検スイッチ54の非押圧状態、図6(b)は点検スイッチ54の押圧状態を示す図である。 本実施の形態2に係る警報器1の背面図であり、図7(a)は点検スイッチ54の非押圧状態、図7(b)は点検スイッチ54の押圧状態を示す図である。 図7のF−F矢視断面図であり、図8(a)は点検スイッチ54の非押圧状態、図8(b)は点検スイッチ54の押圧状態を示す図である。 本実施の形態3に係る警報器1を設置面から見た背面図である。 掛止部18の近傍の拡大斜視図である。 図9のJ−J矢視断面図である。 制御部59による処理の流れを示したフローチャートである。
符号の説明
1 警報器
2 取り付けベース
10 筐体
11 表ケース
12 裏ケース
13 煙流入口
14 ガス流入口
15 スピーカ孔
16、53 電源端子
17 固定部
17a、18a 溝
18 掛止部
19 保持壁
20 煙検出部
30 第1基板
40 中ケース
50 第2基板
51 ガスセンサ
52 接続端子
54 点検スイッチ
56 スピーカ
57 記憶部
58 表示出力部
59 制御部
59a 検出処理部
59b 警報処理部
59c 点検処理部
60 連係部材
61 第1連係部
61a 当接片
62 第2連係部
62a 凹溝
63 回動軸
70 操作ヒモ
71 固定端
80 保持体
110 表示部
111、120 開口部

Claims (6)

  1. 監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、
    前記異常発生を検出する検出手段と、
    前記検出手段を収容する筐体と、
    当該警報器に対する指示を行うためのもので、前記筐体に設けられ、所定の第1の向きに押圧される指示手段と、
    前記筐体の外面に着脱自在に取り付けられるもので、前記第1の向きとは異なる所定の第2の向きに操作される操作手段と、
    前記指示手段及び前記操作手段を相互に連係動作させるもので、前記第2の向きに操作された前記操作手段によって押圧されることで前記指示手段を前記第1の向きに押圧するものであって、前記筐体の外面に対する開放面において前記操作手段と当接する連係手段と、
    を備えたことを特徴とする警報器。
  2. 前記連係手段は、
    前記指示手段に当接する第1当接部と、
    前記第1当接部に連結されたものであって、前記筐体の外部に突出して配置され、前記筐体の外面に対する開放面において前記操作手段と当接する第2当接部と、
    前記第1当接部及び前記第2当接部の回動軸とを備え、
    前記操作手段を前記第2の向きに操作することにより、前記第2当接部を前記第1の向きとは異なる第3の向きに動作させると共に、前記連係手段を前記回動軸を中心として回動させることにより、前記第1当接部を前記第1の向きに動作させて前記指示手段を操作可能としたこと、
    を特徴とする請求項1に記載の警報器。
  3. 前記第1当接部は、前記第1の向きに対して略直交する方向に沿って配置され、
    前記第2当接部は、前記第1の向きに対して略平行な方向に沿って配置され、
    前記回動軸は、前記第1の向きに対して略直交する方向に沿って配置され、
    前記操作手段は、紐状体として形成され、前記第1の向き及び前記回動軸の各々と略直交している前記第2の向きに沿って配置され、
    前記筐体の外側に設けられたものであって、前記操作手段の一端を着脱可能に固定するための固定手段と、
    前記筐体の外側に設けられたものであって、前記操作手段と前記第2当接部との当接点を頂点として、当該操作手段の前記固定手段側と当該第2当接部とで挟まれる角度が鋭角となるように、当該操作手段を前記第1の向きと略直交する方向に移動可能に掛止める掛止手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の警報器。
  4. 前記第1当接部は、前記第1の向きに対して略直交する方向に沿って配置され、
    前記第2当接部は、前記第1の向きに対して略平行な方向に沿って配置され、
    前記回動軸は、前記第1の向きに対して略直交する方向に沿って配置され、
    前記操作手段は、紐状体として形成され、前記回動軸と略平行な前記第2の向きに沿って配置され、
    前記筐体の外側に設けられたものであって、前記操作手段の一端を着脱可能に固定するための固定手段と、
    前記筐体の外側に設けられたものであって、前記操作手段と前記第2当接部との当接点を頂点として、当該操作手段の前記固定手段側と、前記第1の向き及び前記第2の向きの各々と略直交している前記第3の向きとで挟まれる角度が、鋭角となるように、当該操作手段を前記第3の向きと略直交する方向に移動可能に掛止める掛止手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の警報器。
  5. 前記第1当接部の一部を前記筐体の外部に露出させ、当該筐体の外部から当該第1当接部の一部を操作可能としたこと、
    を特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の警報器。
  6. 前記検出手段による検出動作を制御するための制御手段と、
    前記筐体の外側に着脱自在に配置されるもので、前記連係手段を、前記第1当接部によって前記指示手段が押圧されている状態で保持するための保持手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記指示手段が押圧されている状態の場合には、前記検出手段の検出動作を停止させ、前記指示手段が押圧されない状態となった場合に、前記検出手段に検出動作を開始させること、
    を特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の警報器。
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