JP4791236B2 - 警報器 - Google Patents

警報器 Download PDF

Info

Publication number
JP4791236B2
JP4791236B2 JP2006111743A JP2006111743A JP4791236B2 JP 4791236 B2 JP4791236 B2 JP 4791236B2 JP 2006111743 A JP2006111743 A JP 2006111743A JP 2006111743 A JP2006111743 A JP 2006111743A JP 4791236 B2 JP4791236 B2 JP 4791236B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
operating means
operating
alarm device
alarm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006111743A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007286794A (ja
Inventor
隼人 津留見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hochiki Corp filed Critical Hochiki Corp
Priority to JP2006111743A priority Critical patent/JP4791236B2/ja
Publication of JP2007286794A publication Critical patent/JP2007286794A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4791236B2 publication Critical patent/JP4791236B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fire-Detection Mechanisms (AREA)
  • Fire Alarms (AREA)

Description

本発明は、監視領域における火災発生やガス漏れ等の異常を検出して警報を発する警報器に関する。
従来から、監視領域に設置され、この監視領域で発生した各種の異常を検出して警報を発する警報器が広く利用されている。例えば、一般ビル、地下街、オフィス、あるいは、一般住宅において、ガスを検出してガス漏れ警報を発するガス警報器や、煙を検出して火災警報を発する火災警報器が利用されている。このような警報器においては、一般に、監視領域への設置時や定期点検時に、その警報機能の正常性を点検するための点検機能が設けられている。
具体的には、警報器の筐体の内部に点検スイッチが設けられており、筐体の操作面には点検スイッチを押圧するための操作ボタンが設けられている。そして、操作面の操作ボタンを押圧することで点検スイッチを押圧すると、所定の点検機能が起動される。この点検機能では、警報器内部のブザーが鳴動され、あるいは、音声による警報音が出力されると共に、警報ランプが点灯し、これらブザー、音声警報の内容、あるいは、警報ランプの正常性等が確認できる。
あるいは、このような点検機能を備えた警報器において、特に天井面等の比較的高所に設置される警報器の点検操作を容易化するため、点検スイッチを下方から操作するための操作ヒモを設けたものが提案されている。例えば、特許文献1(特開2003−36488号公報)の図6には、従来例として、引き紐204でレバー208を変位させることにより、押釦203aを押圧して動作確認用のスイッチ203作動させるようにした火災感知器が示されている。
特開2003−36488号公報
しかしながら、従来の警報器においては、点検スイッチの操作手段として、操作面の操作ボタンと操作ヒモのいずれか一方のみを備えて構成されており、例えば、操作ボタンを有する警報器を天井面等に設置した場合には点検操作を行うことが困難になり、警報器の設置位置が制約を受ける場合があった。
このような問題を解決するためには、操作ボタンと操作ヒモとを単に両方設ければよいとも考えられる。しかし、警報器を天井面等に設置する場合、操作ボタンの操作方向(床面に向けられた操作面を押圧する方向であり、上方向になる)と、操作ヒモの操作方向(天井面から床面に向けて垂下する操作ヒモを引っ張る方向であり、下方向になる)とが相互に異なるため、各操作方向に合わせて、点検スイッチを複数設ける必要が生じるといった問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で容易に点検操作を行なうことができる、警報器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の警報器は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、異常発生を検出する検出手段と、設置対象に設置されるもので、前記検出手段を収容する筐体と、前記筐体の内部に配置されるもので、当該警報器における所定の動作を起動するための起動手段と、前記筐体の操作面に設けられるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために第1方向に操作される第1操作手段と、前記筐体の内部から外部に引き出されるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために前記第1方向とは異なる第2方向に操作される第2操作手段と、前記第2操作手段を前記第1操作手段に連係させることにより、前記第2操作手段による前記起動手段の操作を、前記第1操作手段を介して行うことを可能とする連係手段と、を備え、前記筐体の内部に、前記第2操作手段の一端部を固定するための固定手段を設け、前記連係手段を、前記第1操作手段に設けられるもので、前記第2操作手段を前記第1操作手段に挿通させる挿通手段として構成し、前記筐体に、前記第2操作手段を前記筐体の外部に引き出す引き出し孔を設け、前記引き出し孔を介して前記筐体の外部に引き出された前記第2操作手段を、前記第2方向に操作することにより、当該第2操作手段を介して、前記第1操作手段を前記第1方向に操作可能とし、前記筐体の内部に設けられた回路基板を、前記固定手段にて前記筐体に対して固定したこと、を特徴とする。
また、請求項2に記載の警報器は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、異常発生を検出する検出手段と、設置対象に設置されるもので、前記検出手段を収容する筐体と、前記筐体の内部に配置されるもので、当該警報器における所定の動作を起動するための起動手段と、前記筐体の操作面に設けられるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために第1方向に操作される第1操作手段と、前記筐体の内部から外部に引き出されるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために前記第1方向とは異なる第2方向に操作される第2操作手段と、前記第2操作手段を前記第1操作手段に連係させることにより、前記第2操作手段による前記起動手段の操作を、前記第1操作手段を介して行うことを可能とする連係手段と、を備え、前記連係手段を、前記第1操作手段に設けられるもので、前記第2操作手段の一端部を前記第2方向に操作可能に固定するための固定手段として構成し、前記筐体に、前記第2操作手段を前記筐体の外部に引き出す引き出し孔を設け、前記引き出し孔を介して前記筐体の外部に引き出された前記第2操作手段を、前記第2方向に操作することにより、当該第2操作手段を介して、前記第1操作手段を前記第1方向に操作可能とし、前記筐体の内部に回路基板を複数有し、前記複数の回路基板を相互に絶縁するための絶縁手段を設け、前記絶縁手段と前記固定手段とを相互に一体成形したこと、を特徴とする。
また、請求項3に記載の警報器は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、異常発生を検出する検出手段と、設置対象に設置されるもので、前記検出手段を収容する筐体と、前記筐体の内部に配置されるもので、当該警報器における所定の動作を起動するための起動手段と、前記筐体の操作面に設けられるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために第1方向に操作される第1操作手段と、前記筐体の内部から外部に引き出されるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために前記第1方向とは異なる第2方向に操作される第2操作手段と、前記第2操作手段を前記第1操作手段に連係させることにより、前記第2操作手段による前記起動手段の操作を、前記第1操作手段を介して行うことを可能とする連係手段と、を備え、前記筐体の内部に、前記第2操作手段の一端部を固定するための固定手段を設け、前記連係手段を、前記第1操作手段に設けられるもので、前記第2操作手段を前記第1操作手段に挿通させる挿通手段として構成し、前記筐体に、前記第2操作手段を前記筐体の外部に引き出す引き出し孔を設け、前記引き出し孔を介して前記筐体の外部に引き出された前記第2操作手段を、前記第2方向に操作することにより、当該第2操作手段を介して、前記第1操作手段を前記第1方向に操作可能とし、前記筐体の内部に回路基板を複数有し、前記複数の回路基板を相互に絶縁するための絶縁手段を設け、前記絶縁手段と前記固定手段とを相互に一体成形したこと、を特徴とする。
また、請求項4に記載の警報器は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、異常発生を検出する検出手段と、設置対象に設置されるもので、前記検出手段を収容する筐体と、前記筐体の内部に配置されるもので、当該警報器における所定の動作を起動するための起動手段と、前記筐体の操作面に設けられるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために第1方向に操作される第1操作手段と、前記筐体の内部から外部に引き出されるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために前記第1方向とは異なる第2方向に操作される第2操作手段と、前記第2操作手段を前記第1操作手段に連係させることにより、前記第2操作手段による前記起動手段の操作を、前記第1操作手段を介して行うことを可能とする連係手段と、を備え、前記筐体の内部に回路基板を複数有し、前記複数の回路基板を相互に絶縁するための絶縁手段を設け、前記筐体は、前記検出手段を収容する検出空間部を有し、前記絶縁手段は、前記複数の回路基板の一部の回路基板の周囲に立ち上がる壁部を有し、前記壁部にて前記検出空間部を略囲繞したこと、を特徴とする。
請求項1に記載の警報器によれば、第1操作手段と第2操作手段の操作方向が異なる場合であっても、第2操作手段による起動手段の操作を第1操作手段を介して行うことができるので、起動手段を操作方向に合わせて複数設ける必要がなくなるので、警報器を簡易かつ安価に構成できる。
また、固定手段に固定した第2操作手段を第1操作手段に挿通させ、さらに第2操作手段を引き出し孔を介して筐体の外部に引き出すことで、第2操作手段による起動手段の操作を第1操作手段を介して行うことができる。
また、回路基板を固定手段にて固定でき、固定手段にて回路基板と第2操作手段との複数の固定対象を固定することで、固定構造の簡略化を図ることができる。
また、請求項2に記載の警報器によれば、第1操作手段と第2操作手段の操作方向が異なる場合であっても、第2操作手段による起動手段の操作を第1操作手段を介して行うことができるので、起動手段を操作方向に合わせて複数設ける必要がなくなるので、警報器を簡易かつ安価に構成できる。
また、連係手段に固定した第2操作手段を引き出し孔を介して筐体の外部に引き出すことで、第2操作手段による起動手段の操作を第1操作手段を介して行うことができる。
また、複数の回路基板を絶縁する絶縁手段と固定手段とを一体成形したので、警報器を一層簡易かつ安価に製造できる。また、絶縁構造を構築でき、回路基板や当該回路基板に実装されている電気素子を雷サージ等から保護できる。
また、請求項3に記載の警報器によれば、第1操作手段と第2操作手段の操作方向が異なる場合であっても、第2操作手段による起動手段の操作を第1操作手段を介して行うことができるので、起動手段を操作方向に合わせて複数設ける必要がなくなるので、警報器を簡易かつ安価に構成できる。
また、固定手段に固定した第2操作手段を第1操作手段に挿通させ、さらに第2操作手段を引き出し孔を介して筐体の外部に引き出すことで、第2操作手段による起動手段の操作を第1操作手段を介して行うことができる。
また、複数の回路基板を絶縁する絶縁手段と固定手段とを一体成形したので、警報器を一層簡易かつ安価に製造できる。また、絶縁構造を構築でき、回路基板や当該回路基板に実装されている電気素子を雷サージ等から保護できる。
また、請求項4に記載の警報器によれば、第1操作手段と第2操作手段の操作方向が異なる場合であっても、第2操作手段による起動手段の操作を第1操作手段を介して行うことができるので、起動手段を操作方向に合わせて複数設ける必要がなくなるので、警報器を簡易かつ安価に構成できる。
また、複数の回路基板を絶縁する絶縁手段と固定手段とを一体成形したので、警報器を一層簡易かつ安価に製造できる。また、絶縁構造を構築でき、回路基板や当該回路基板に実装されている電気素子を雷サージ等から保護できる。
また、壁部にて検出空間部を略囲繞したので、検出空間部に対する虫等の侵入を防止でき、防虫構造を確立することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る警報器の各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、各実施の形態により本発明が限定されるものではない。
〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器に関するものである。ここで、具体的な監視領域は任意であり、例えば、一般住宅の台所や寝室等の各部屋や、オフィスの各部屋に配置することができる。また、異常検出対象は任意であり、例えば、煙を検出して火災警報を発すること、ガスを検出してガス漏れ警報を発すること、又は、一酸化炭素(CO)を検出して不完全燃焼警報を発することができる。以下の実施例では、火災、ガス漏れ、及び、不完全燃焼を検出する複合タイプのガス火災警報器に本発明を適用した場合について説明する。
ここで、各実施の形態における警報器は、当該警報器における所定の動作を起動するための起動手段を備えることを前提としている。この所定の動作の具体的内容は任意であるが、例えば、警報器の機能の点検(試験)を行うための点検動作や、設定内容や電池電圧の如き警報器の各種状態を音声や表示にて出力させるための指示動作が該当する。以下では、起動手段として、点検動作を起動するための点検手段を設けた例について説明する。この点検手段にて起動される点検動作の具体的内容は任意であり、例えば、所定の音声をスピーカを介して出力すると共に警報ランプを意図的に点滅又は点灯させることで、これらスピーカや警報ランプの正常性等を確認することができる。なお、所定の動作とは、単一動作に限らず、複数の動作を同時に起動することも含む。例えば、点検手段が操作された場合、点検機能を実施することに加えて、警報出力の停止、異常検出のための閾値の変更、異常検出に関する履歴情報の出力、警報出力の停止操作に関する履歴情報の出力、他の警報器における点検動作の実行、及び、警報音の音量の変更を行うことができる。
ここで、警報器の特徴の一つは、1つの点検手段の操作を、操作面に設けた操作ボタンと、警報器から垂下する操作ヒモとの、いずれを用いても行うことができる点にある。このため、操作ヒモによる操作は、点検手段を直接的に操作するのではなく、操作ボタンを操作することによって間接的に点検手段を操作するようにしている。すなわち、操作ヒモを操作することで、操作ボタンが操作され、操作ボタンが押圧される。特に、操作ヒモの操作方向と、操作ボタンの操作方向との相違を解消するため、警報器の筐体の内部において、操作ヒモの引張り方向を変えている。従って、警報器の下方側から、操作ボタンを上方に押して点検手段を起動することができると共に、操作ヒモを下方に引っ張ることで点検手段を起動することができる。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
以下、各実施の形態の具体的内容について説明する。
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1について説明する。図1は実施の形態1に係る警報器の取り付け状態における側面図、図2は図1の警報器を下方から見た平面図、図3は図1の警報器の分解斜視図、図4は図2のA−A矢視断面図、図5は図2のB−B矢視断面図である。図1に示すように、警報器1は、設置対象(以下、天井C)に取り付けベース2を介して取り付けられる。なお、以下の説明においては、天井Cに近接する方向を上方、天井Cに対向する面を上面、上方と反対方向を下方、上面と反対面を下面と称する。この警報器1は、図1〜3に示すように、筐体10の内部に、煙検出部20、第1基板30、中ケース40、第2基板50を、重合状に収容して構成されている。
筐体10は、警報器1の基本構造体であり、例えば樹脂から形成されるものであって、表ケース11と裏ケース12とを相互に組み合わせて構成されている。表ケース11には、複数の煙流入口13及び複数のガス流入口14が設けられている。複数の煙流入口13は、警報器1の外部からの煙を筐体10の内部に侵入可能とする開口部で、これら煙流入口13を介して筐体10の内部に侵入した煙の濃度が煙検出部20において公知の方法にて測定されることで、火災の有無が判定される。また、複数のガス流入口14は、警報器1の外部からのガスを筐体10の内部に侵入可能とする開口部で、これらガス流入口14を介して筐体10の内部に侵入したガスのうち、メタンが公知の方法にて測定されることで、ガス漏れの有無が判定され、一酸化炭素が公知の方法にて測定されることで、不完全燃焼の有無が判定される。
また、図2に示すように、表ケース11には、火災警報ランプL1、ガス漏れ警報ランプL2、不完全燃焼警報ランプL3、及び、電源ランプL4が設けられている。火災警報ランプL1は、火災発生を警報するための火災警報出力手段であり、火災発生が検出された際等に点滅又は点灯される。ガス漏れ警報ランプL2は、ガス漏れを警報するためのガス漏れ警報出力手段であり、ガス漏れが検出された際に点滅又は点灯される。不完全燃焼警報ランプL3は、不完全燃焼(一酸化酸素)の発生を警報するための不完全燃焼警報出力手段であり、不完全燃焼が検出された際等に点滅又は点灯される。また、電源ランプL4は、電源のON又はOFFの状態を報知するための電源状態報知出力手段であり、警報器1の電源が投入されている場合に点灯される。また、表ケース11には、スピーカ孔15が形成されており、その内側近傍に配置された後述するスピーカ56からの音響出力が、このスピーカ孔15を介して警報器1の外部に放出される。
また、図3に示すように、裏ケース12には、その上面(設置対象である天井Cに対向する面。以下、「設置面」)から下面に至る複数の電源端子16が設けられている。そして、図1に示す取り付けベース2に対して、この電源端子16を係脱自在に係止させることで、警報器1を設置対象に取り付けることができると共に、この警報器1に対する電力供給を行うことができる。この電源端子16は、その下端において、後述する第2基板50の電源端子53に接続される。
煙検出部20は、監視領域における火災の発生を検出する火災検出手段であり、特許請求の範囲における検出手段に対応する。具体的には、煙検出部20は、煙流入口13から流入した煙を受容する円筒状のチャンバー21を備えて構成されており、このチャンバー21の内部に流入した煙の濃度を、図示しない赤外線LED及びフォトダイオードから発生せられた光の光量に基づいて検出し、その濃度に応じた数値を示す検出信号を後述する制御部59に出力する。またチャンバー21の上方には、円環状の防虫プレート22が一体に形成されている。なお、火災の検出方法は、必ずしも光電式に限定されるものではなく、いわゆるイオン化式感知等の任意の方法を採用できる。
第1基板30は、各種電気素子を実装するための回路基板であり、ここでは、上述した煙検出部20、各火災警報ランプL1、ガス漏れ警報ランプL2、不完全燃焼警報ランプL3、及び、電源ランプL4が実装されている(各ランプL1〜L4は図3において図示を省略する)。
中ケース40は、筐体10の外形に略対応する円形板である。この中ケース40は、壁部41及び操作ボタン42を備えて構成されている。壁部41は、煙検出部20に略対応する径で下方に向けて立設されており、この壁部41の内部に、煙検出部20及び第1基板30を収容することができる。操作ボタン42は、後述する点検スイッチ54を操作するためのもので、特許請求の範囲における第1操作手段に対応する。この中ケース40に関する構造及び機能については後述する。
第2基板50は、各種電気素子を実装するための回路基板であり、ここでは、ガスセンサ51、接続端子52、電源端子53、及び、点検スイッチ54が実装されている。
ガスセンサ51は、監視領域におけるメタンガスの発生を検出するガス漏れ検出手段であり、特許請求の範囲における検出手段に対応する。具体的には、ガスセンサ51は、メタンガスを検出すると、その濃度に応じた数値を示す検出信号を後述する制御部59に出力する。このメタンガスの具体的な検出方法は任意であり、公知の方法を採用できる。また、ガスセンサ51は、監視領域における一酸化炭素の発生を検出する不完全燃焼検出手段である。具体的には、ガスセンサ51によって一酸化炭素を検出すると、その濃度に応じた数値を示す検出信号を後述する制御部59に出力する。この一酸化炭素の具体的な検出方法は任意であり、公知の方法を採用できる。
接続端子52は、第1基板30と第2基板50とを相互に電気的に接続するための接続手段である。この接続端子52は、中ケース40に形成された開口部55を介して第1基板30に向けて延出し、この第1基板30に実装された図示しない接続端子に着脱自在に接続される。電源端子53は、裏ケース12の電源端子16に対応する位置に設けられ、この電源端子16に接触することにより、第2基板50に対する電力中継を行う。
点検スイッチ54は、警報器1における所定の動作を起動するためのもので、特許請求の範囲における起動手段に対応する。具体的には、点検スイッチ54は、プッシュスイッチとして構成されており、その先端部が第2基板50に向けて押圧されることでONされると、このON状態が後述する点検処理部59cにて検知され、所定の点検動作が起動される。
(警報器1の電気的構成)
次に、警報器1の電気的構成について説明する。図6は、警報器1の電気的構成を概念的に示すブロック図である。警報器1は、上述したように、第1基板30と第2基板50とを備え、第1基板30には、煙検出部20、火災警報ランプL1、ガス漏れ警報ランプL2、不完全燃焼警報ランプL3、及び、電源ランプL4が実装されており、第2基板50には、ガスセンサ51、及び、点検スイッチ54が実装されている。さらに、第2基板50には、スピーカ56、記憶部57、表示出力部58、及び、制御部59が実装されている。なお、これら第1基板30と第2基板50とに対する実装構成は任意に変更できる。
スピーカ56は、警報音を出力する警報音出力手段である。また、記憶部57は、各種処理に必要なデータ及び本発明に係るプログラムの如き情報を記憶する手段である。この記憶部57は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、あるいは、ICタグの如き非接触メモリの如き書き換え可能な記憶手段を用いて構成される。この記憶部57には、例えば、各異常を検出するための所定の閾値が記憶されている。また、表示出力部58は、制御部59からの指示に応じて、火災警報ランプL1、ガス漏れ警報ランプL2、不完全燃焼警報ランプL3、及び、電源ランプL4を点滅又は点灯させる表示出力処理手段である。
制御部59は、警報器1における各種の制御を制御する制御手段である。この制御部59の具体的構成は任意であるが、例えば、記憶部57に記憶されたプログラムを呼出して解析・実行するCPU(Central Processing Unit)として構成することができる。本実施例において、この制御部59は、検出処理部59a、警報処理部59b、及び、点検処理部59cを備えて構成されている。
検出処理部59aは、煙検出部20及びガス検出部から入力された検出値(煙濃度やガス濃度)に基づいて火災発生、ガス漏れ発生、及び、不完全燃焼発生の有無を判断する処理部である。概略的には、煙検出部20又はガス検出部から検出値が入力された場合に、これを記憶部57に予め記憶された閾値と比較し、検出値が閾値を超えていれば、警報処理部59bに警報信号を出力する。
また、警報処理部59bは、検出処理部59aからの警報信号に基づいて火災発生、ガス漏れ発生、又は、不完全燃焼の警報を行う処理部である。この警報処理部59bは、検出処理部59aから警報信号が入力された場合に、スピーカ56を鳴動させると共に、火災警報ランプL1、ガス漏れ警報ランプL2、又は、不完全燃焼警報ランプL3を点滅又は点灯させる。
また、点検処理部59cは、点検スイッチ54が操作された場合、当該操作の方法に応じて、点検動作と、当該点検動作以外の所定の動作とを実行するための所定の処理を行う手段である。概略的には、点検処理部59cは、点検スイッチ54の操作方法に応じて、点検の開始や警報出力の停止を行う。例えば、通常監視状態において点検スイッチ54が押圧された場合には所定の点検処理を開始し、警報出力中に点検スイッチ54が押圧された場合には警報出力を停止する。ただし、この点検処理自体は従来と同様に行なうことができるので、その説明を省略する。
(中ケース40について−雷サージ保護)
次に、中ケース40の構造及び機能についてより詳細に説明する。この中ケース40は、第1基板30と第2基板50とを相互に絶縁する絶縁板として機能する。すなわち、天井Cに警報器1が設置されている状態において、雷サージが電源端子16を介して警報器1に突入する可能性がある。ここで、従来の警報器は1枚の回路基板を有して構成されていたので、雷サージが回路基板に流れ込み、この回路基板に実装されている電子部品に障害が発生する可能性が高かった。また、警報器の小型化のために、回路基板を第1基板と第2基板とに分割構成した例もあったが、これら第1基板と第2基板との相互距離が短い場合には、第1基板に流れ込んだ雷サージ電流が第2基板に悪影響を及ぼす可能性が高まっていた。
これに対して本実施の形態では、図3〜5に示すように、回路基板を第1基板30と第2基板50とに分割構成し、さらに第1基板30と第2基板50との相互間に中ケース40を介在させることによって、雷サージが第1基板30に流れ込んだ場合であっても、第2基板50を保護可能としている。すなわち、中ケース40は、第1基板30と第2基板50とを相互に絶縁するための絶縁手段として機能する。特に、過電流に弱い電子素子を第1基板30ではなく第2基板50に実装するように回路設計を行うことで、この保護効果を高めることができる。また、絶縁性を高めた分、第1基板30と第2基板50との相互間の距離を狭めることができるので、警報器1の小型化を促進できる。
この目的のため、中ケース40は、少なくとも第1基板30の上面(第2基板50に対向する側の面)に介在するように構成されている。特に、中ケース40には、第2基板50の電源端子53に対応する位置に、当該電源端子53の先端部を略完全に囲繞する縦断面コ字状の端子カバー43が設けられおり、この電源端子53を介して第1基板30に雷サージが流入することが一層確実に防止されている。この中ケース40は、電気絶縁性の高い素材、例えば、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)の如き樹脂にて構成できる。
(中ケース40について−防虫構造)
また、中ケース40は、筐体10の内部に虫が浸入することを防止するための防虫構造を確立する機能を有する。具体的には、警報器1には、図3、5に示すように、第1基板30及び煙検出部20に対応する外形の壁部41が立設されている。この壁部41は、第1基板30よりも下方に伸び、さらに煙検出部20の防虫プレート22の周縁部に至る。このような壁部41の内側に第1基板30及び煙検出部20の上部が配置されることで、防虫プレート22と壁部41との相互間の隙間が略塞がれ、第1基板30や第2基板50に虫が侵入することが防止される。
(中ケース40について−スピーカ配置)
また、中ケース40は、図3、5に示すように、スピーカ収容部44を一体に備えて構成されている。このスピーカ収容部44は、壁部41の側方において、スピーカ56に略対応する径の開口部として構成されており、このスピーカ収容部44にスピーカ56が嵌装されている。ここで、図5に示すように、スピーカ収容部44に嵌装された状態においては、スピーカが煙検出部20よりも上方位置に配置されており、スピーカ56の端部が煙検出部20の防虫プレート22の上方に入り込み、平面的には、これらスピーカ56の端部と煙検出部20の防虫プレート22とが相互に重複するように配置されている。従って、従来のように煙検出部20の側方にスピーカ56を並設した場合に比べて、スピーカ56と煙検出部20との平面スペースを省スペース化でき、警報器1の外形を小さくすることができる。また、スピーカ56からスピーカ孔15に至る間を開放状とすることで、スピーカ56の警報音が障害物によって遮られることなくスピーカ孔15に到達して外部に放出される。さらに中ケース40の壁部41のうち、スピーカ56の側部下方には、音響ガイド41aを設けている。この音響ガイド41aは、下方(スピーカ孔15)に至るにつれて外側に突出する傾斜面として形成されている。このため、音響ガイド41aを、単なる垂直状や段差状に構成した場合に比べて、警報音を一層スムーズに外部に放出でき、警報音の音量を高めることができる。
(点検スイッチ54について)
次に、点検スイッチ54の操作構造について説明する。図7は非押圧状態における図2のC−C矢視断面図、図8は押圧状態における図2のC−C矢視断面図、図9は点検スイッチ周辺の斜視図(中ケース及び裏ケースのみを示す)である。上述のように第2基板50には、点検スイッチ54が設けられている。この点検スイッチ54は、第2基板50の下面側に設けられており、下方に向けて突出するように配置されている。
(点検スイッチ54について−操作ボタン42)
ここで、この点検スイッチ54のさらに下方側には、操作ボタン42が設けられている。この操作ボタン42は、筐体10の外部から点検スイッチ54を操作するためのもので、特許請求の範囲における第1操作手段に対応する。具体的には、操作ボタン42は、中ケース40に一体に形成されており、この中ケース40の壁部41から下方に延出された基片42aと、表ケース11に形成された開口部11aを介して筐体10の外部に露出する操作片42bと、この操作片42bの上面から点検スイッチ54に向けて延出された押圧片42cと、操作片42bの上面側縁から第2基板50に向けて延出された当接片42dとを備えて構成されている。操作片42bは、非押圧状態においては、筐体10の操作面に対して略面一に位置しており、点検者の指等によって上方に向けて押圧されると、図8に示すように、基片42aを支点として上方に向けて弾性変形し、点検スイッチ54を押圧して、この点検スイッチ54をONにする。従って、筐体10の外部から点検スイッチ54を間接的に押圧して、点検処理を起動できる。
(点検スイッチ54について−クリック感)
また本実施の形態では、特に、点検スイッチ54のクリック感の向上が図られている。すなわち、図7に示すように、操作ボタン42の非押圧状態においては、押圧片42cと点検スイッチ54との相互間に若干の隙間S1が形成されると共に、当接片42dと第2基板50との相互間に若干の隙間S2が形成されている。そして、図8に示すように、操作ボタン42を押圧状態とすることで、押圧片42cが点検スイッチ54に接触すると共に、当接片42dが第2基板50に接触する。従って、最初から押圧片42cと点検スイッチ54とを接触させておく構造に比べて、点検スイッチ54の押圧抵抗や、第2基板50に対する接触抵抗が、操作片42bを介して点検者に伝わることになり、点検者は点検スイッチ54を押圧していることの感触(操作感)を一層確実に得ることができる。
さらに、このような構造を採ることで、接触抵抗のみならず、接触音を発生させることができ、点検スイッチ54の操作感が一層向上する。すなわち、上述したように、操作ボタン42を押圧状態とした際に、押圧片42cを点検スイッチ54に接触させると共に、当接片42dを第2基板50に接触させることで、最初から押圧片42cと点検スイッチ54とを接触させておく構造と異なり、点検スイッチ54と押圧片42cとの接触音や、当接片42dと第2基板50との接触音を発生させることができる。この接触音は点検スイッチ54の操作音として作用し、点検者は点検スイッチ54を押圧していることの操作感を一層確実に得ることができる。この他、操作ボタン42と表ケース11とを相互に当接させておき、表ケース11を弾性的に押圧しつつ操作ボタン42を操作するようにしてもよく、この場合には、表ケース11に対する押圧抵抗を感じつつ操作ボタン42を操作することができるので、点検者は点検スイッチ54を押圧していることの操作感を実感できる。
特に、このような接触音や点検スイッチ54自体から発せられるクリック音を増大させる構造を採用することで、点検スイッチ54のクリック感が一層増大する。すなわち、図7、8に示すように、点検スイッチ54の側方には、接触音を増大させるための反響空間部45が形成されている。この反響空間部45は、壁部41、操作ボタン42、当接片42d、及び、第2基板50によって略囲繞された空間部であり、このような反響空間部45を設けることで、接触音及び点検スイッチ54のクリック音が当該反響空間部45の内部にて反響され、増大された後で、筐体10の外部に放出される。従って、点検スイッチ54の操作音が一層大きくなり、点検者は点検スイッチ54を押圧していることの操作感を一層確実に得ることができる。なお、この他にも、接触音の伝達媒体(振動媒体)である中ケース40や第2基板50の面積を大きくすることで、接触音を増大させることができる。
(点検スイッチ54について−操作ヒモ60)
また、図7〜9に示すように、操作ボタン42には、操作ヒモ60が連係されている。この操作ヒモ60は、筐体10の内部から外部に引き出され、点検スイッチ54を操作するためのもので、特許請求の範囲における第2操作手段に対応する。この操作ヒモ60は、例えば、ナイロンにて構成されており、警報器1から点検者の近傍位置に至るに十分な長さに形成されている。
ここで、操作ヒモ60の一端部は、フック70に係止されている。このフック70は、操作ヒモ60を操作ボタン42に連係させることにより、操作ヒモ60による点検スイッチ54の操作を、操作ボタン42を介して行うことを可能とするもので、特許請求の範囲における連係手段に対応する。このフック70は、操作ボタン42と一体成形されており、その縦断面形状を、下面を開放状とした略U字状としている。そして、環状とした操作ヒモ60の端部を、当該フック70に係脱自在に係止させることができる。すなわち、本実施の形態1におけるフック70は、操作ヒモ60の一端部を下方に操作可能に固定するための固定手段として機能する。
また、裏ケース12における操作ボタン42の近傍の位置には、貫通孔である引き出し孔17が穿設されており、フック70に係止させた操作ヒモ60を、この引き出し孔17を介して筐体10の外部に引き出すことができる。このように、引き出された操作ヒモ60は、裏ケース12の外側面に沿ってその方向を再び変え、下方に向けて垂下される。
このような構造において、点検者が操作ヒモ60を下方(特許請求の範囲における第2方向)に引っ張ると、操作ヒモ60が裏ケース12の外側面を介して上方に引っ張られ、この操作ヒモ60によって操作ボタン42が上方(特許請求の範囲における第1方向)に引き上げられることになり、当該操作ボタン42を上方に直接押圧した場合と同様に、この操作ボタン42によって点検スイッチ54が操作される。すなわち、操作ヒモ60を用いることで、操作ボタン42を介して、間接的に点検スイッチ54を操作できる。従って、点検スイッチ54を複数設けることなく、操作ボタン42による操作と、操作ヒモ60による操作を行うことが可能になる。また、このように操作ヒモ60による操作が可能になることで、警報器1を天井C等の高所に設置した場合においても、点検操作を容易に行なうことができる。
(実施の形態1の効果)
このように実施の形態1によれば、第1基板30と第2基板50との相互間に中ケース40を介在させることで、雷サージに対する保護構造を構築できると共に、警報器1の小型化を促進できる。また、中ケース40にて防虫プレート22と壁部41との相互間の隙間を略塞ぐことで、第1基板30や第2基板50に対する虫の侵入を防止できる。また、スピーカと煙検出部20とを相互に重複するように配置したので、警報器1の外形を小さくすることができる。また、押圧片42cと点検スイッチ54との相互間や、当接片42dと第2基板50との相互間に、若干の隙間を形成したので、点検スイッチ54の操作感を高めることができる。さらには、点検スイッチ54の側方に反響空間部45を形成したので、点検スイッチ54の操作感を一層高めることができる。しかも、操作ヒモ60を用いることで、操作ボタン42を介して、間接的に点検スイッチ54を操作できるので、点検スイッチ54を複数設けることなく、操作ボタン42による操作と、操作ヒモ60による操作を行うことが可能になる。特に、このような各種機能を中ケース40にて一体化したので、警報器1の構成を簡素化しつつ、各種機能を得ることができる。
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態2は、操作ヒモのフックを操作ボタンから離れた位置に設けた形態である。ただし、特に説明なき構成においては実施の形態1と同様であるものとしてその説明を省略し、実施の形態1と同様の構成要素には、必要に応じて、実施の形態1で説明したものと同一名称や同一の符号を付する。
図10は実施の形態2に係る操作ボタン周辺の拡大縦断面図、図11は点検スイッチ周辺の斜視図である。実施の形態2において、操作ヒモ60の一端部は、フック80に係止されている。このフック80は、中ケース40に一体成形されており、中ケース40から下方に向けて立設されている。そして、フック80に、環状とした操作ヒモ60の端部を係脱自在に係止させ固定することができる。また、実施の形態2において、フック70は、実施の形態1と同様に構成されているが、当該フック70は、操作ヒモ60を固定する固定手段ではなく、操作ヒモ60を操作ボタン42に挿通させる挿通手段として機能する。すなわち、フック80に固定した操作ヒモ60を、フック70の開口部分に下方から挿通させることで、引き出し孔17に向けて上方に引き出すことができ、このフック70を支点として、操作ヒモ60の向きを変えることができる。
このような構造において、点検者が操作ヒモ60を下方に引っ張ると、操作ヒモ60が裏ケース12の外側面を介して上方に引っ張られ、この操作ヒモ60によってフック70が上方に引っ張られる。このため、フック70と共に操作ボタン42が上方に引き上げられることになり、当該操作ボタン42を上方に直接押圧した場合と同様に、この操作ボタン42によって点検スイッチ54が操作される。
特に、この構造では、実施の形態1の構造に比べて、操作ヒモ60を一層スムーズに操作できる。すなわち、実施の形態1の構造では、操作ヒモ60の一部が、フック70と引き出し孔17との相互間を通ることになり、操作ヒモ60を引っ張ることで、当該操作ヒモ60の一部がフック70と引き出し孔17との相互間に挟持されてしまい、当該操作ヒモ60の一部の厚み分だけ、フック70と引き出し孔17との間に隙間が生じてしまう。これに対して、本実施の形態2の構造によれば、操作ヒモ60はフック70の側方を通って引き出し孔17に至るので、フック70と引き出し孔17との相互間に操作ヒモ60が介在せず、操作ヒモ60を引っ張ることで、フック70と引き出し孔17とを、相互間に隙間を生じさせることなくほぼ当接させることができる。このため、操作ボタン42を点検スイッチ54に向けて一層大きなストロークで動かすことができ、点検スイッチ54を一層確実かつ容易に操作できる。
また、これらフック80、フック70、及び、引き出し孔17は、平面的に、相互に略同一直線状に配置されている。すなわち、連係片の略上方に引き出し孔17が設けられているため、これらフック80、フック70、及び、引き出し孔17が略同一直線状に配置される。このため、操作ヒモ60が、フック80から引き出し孔17に至る間において略直線状に張設されることになり、操作ヒモ60を引っ張った際、この操作ヒモ60の張力が分散されることなく、当該操作ヒモ60に沿って伝達されるので、操作ボタン42を一層スムーズに操作できる。
(実施の形態2の効果)
このように実施の形態2によれば、フック70と引き出し孔17との相互間に操作ヒモ60が介在しないので、操作ボタン42を点検スイッチ54に向けて一層大きなストロークで動かすことができ、点検スイッチ54を一層確実かつ容易に操作できる。また、フック80、フック70、及び、引き出し孔17を、平面的に、相互に略同一直線状に配置したので、操作ボタン42を一層スムーズに操作できる。
〔実施の形態3〕
次に、実施の形態3について説明する。この実施の形態3は、操作ヒモのフックにより第1基板を固定した形態である。ただし、特に説明なき構成においては実施の形態2と同様であるものとしてその説明を省略し、実施の形態2と同様の構成要素には、必要に応じて、実施の形態2で説明したものと同一名称や同一の符号を付する。
図12は実施の形態3に係る操作ボタン周辺の拡大縦断面図である。実施の形態3において、フック90は、基本的には実施の形態2のフック80と同様に構成されているが、このフック80と異なり、第1基板30を貫通する略円柱状に形成されている。一方、第1基板30には、当該フック90に略対応する径の固定孔30aが穿設されており、この固定孔30aにフック90を挿通させることにより、第1基板30が中ケースを介して筐体10の内部に固定されている。すなわち、本実施の形態3において、フック90は、第1基板30を筐体10に固定するためのボスとして機能する。このように、フック90にて第1基板30を固定することで、第1基板30の固定専用の部材を省略できると共に、この第1基板30によってフック90の下方が塞がれることで、フック90から操作ヒモ60が何らかの原因によって脱落することを防止できる。
(実施の形態3の効果)
このように実施の形態3によれば、フック90を、第1基板30を筐体10に固定するためのボスとして構成しているので、第1基板30の固定専用の部材を省略できると共に、フック90から操作ヒモ60が脱落することを防止できる。
〔III〕実施例に対する変形例
以上、本発明の各実施例について説明したが、本発明の具体的な構成及び方法は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、上記に記載されていない課題を解決したり、上記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(警報器について)
また、上記の実施例では、壁掛け用の警報器に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、壁掛け用以外の天井設置型の警報器にも本発明を同様に適用することができる。また、上記の実施例では、火災、ガス漏れ、及び、不完全燃焼という異常を検出する複合タイプの警報器に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、火災のみを検出する警報器やガスのみを検出する警報器等にも同様に適用することができる。
以上のように、本発明に係る警報器は、火災発生やガス漏れ等の異常を検出して警報を発する警報手段として有用であり、特に、警報器の所定動作を簡易な構成で確実に行なうことに適している。
本発明の実施の形態1に係る警報器の取り付け状態における側面図である。 図1の警報器を下方から見た平面図である。 図1の警報器の分解斜視図である。 図2のA−A矢視断面図である。 図2のB−B矢視断面図である。 警報器1の電気的構成を概念的に示すブロック図である。 非押圧状態における図2のC−C矢視断面図である。 押圧状態における図2のC−C矢視断面図である。 点検スイッチ周辺の斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る操作ボタン周辺の拡大縦断面図である。 点検スイッチ周辺の斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る操作ボタン周辺の拡大縦断面図である。
符号の説明
1 警報器
2 取り付けベース
10 筐体
11 表ケース
11a 開口部
12 裏ケース
13 煙流入口
14 ガス流入口
15 スピーカ孔
16 電源端子
17 引き出し孔
L1 火災警報ランプ
L2 ガス漏れ警報ランプ
L3 不完全燃焼警報ランプ
L4 電源ランプ
20 煙検出部
21 チャンバー
22 防虫プレート
30 第1基板
30a 固定孔
40 中ケース
41 壁部
41a 音響ガイド
42 操作ボタン
42a 基片
42b 操作片
42c 押圧片
42d 当接片
43 端子カバー
44 スピーカ収容部
45 反響空間部
50 第2基板
51 ガスセンサ
52 接続端子
53 電源端子
54 点検スイッチ
55 開口部
56 スピーカ
57 記憶部
58 表示出力部
59 制御部
59a 検出処理部
59b 警報処理部
59c 点検処理部
60 操作ヒモ
70、80、90 フック
C 天井
S1、S2 隙間

Claims (4)

  1. 監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、
    異常発生を検出する検出手段と、
    設置対象に設置されるもので、前記検出手段を収容する筐体と、
    前記筐体の内部に配置されるもので、当該警報器における所定の動作を起動するための起動手段と、
    前記筐体の操作面に設けられるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために第1方向に操作される第1操作手段と、
    前記筐体の内部から外部に引き出されるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために前記第1方向とは異なる第2方向に操作される第2操作手段と、
    前記第2操作手段を前記第1操作手段に連係させることにより、前記第2操作手段による前記起動手段の操作を、前記第1操作手段を介して行うことを可能とする連係手段と、を備え、
    前記筐体の内部に、前記第2操作手段の一端部を固定するための固定手段を設け、
    前記連係手段を、前記第1操作手段に設けられるもので、前記第2操作手段を前記第1操作手段に挿通させる挿通手段として構成し、
    前記筐体に、前記第2操作手段を前記筐体の外部に引き出す引き出し孔を設け、
    前記引き出し孔を介して前記筐体の外部に引き出された前記第2操作手段を、前記第2方向に操作することにより、当該第2操作手段を介して、前記第1操作手段を前記第1方向に操作可能とし、
    前記筐体の内部に設けられた回路基板を、前記固定手段にて前記筐体に対して固定したこと、
    を特徴とする警報器。
  2. 監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、
    異常発生を検出する検出手段と、
    設置対象に設置されるもので、前記検出手段を収容する筐体と、
    前記筐体の内部に配置されるもので、当該警報器における所定の動作を起動するための起動手段と、
    前記筐体の操作面に設けられるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために第1方向に操作される第1操作手段と、
    前記筐体の内部から外部に引き出されるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために前記第1方向とは異なる第2方向に操作される第2操作手段と、
    前記第2操作手段を前記第1操作手段に連係させることにより、前記第2操作手段による前記起動手段の操作を、前記第1操作手段を介して行うことを可能とする連係手段と、を備え、
    前記連係手段を、前記第1操作手段に設けられるもので、前記第2操作手段の一端部を前記第2方向に操作可能に固定するための固定手段として構成し、
    前記筐体に、前記第2操作手段を前記筐体の外部に引き出す引き出し孔を設け、
    前記引き出し孔を介して前記筐体の外部に引き出された前記第2操作手段を、前記第2方向に操作することにより、当該第2操作手段を介して、前記第1操作手段を前記第1方向に操作可能とし、
    前記筐体の内部に回路基板を複数有し、
    前記複数の回路基板を相互に絶縁するための絶縁手段を設け、
    前記絶縁手段と前記固定手段とを相互に一体成形したこと、
    を特徴とする警報器。
  3. 監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、
    異常発生を検出する検出手段と、
    設置対象に設置されるもので、前記検出手段を収容する筐体と、
    前記筐体の内部に配置されるもので、当該警報器における所定の動作を起動するための起動手段と、
    前記筐体の操作面に設けられるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために第1方向に操作される第1操作手段と、
    前記筐体の内部から外部に引き出されるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために前記第1方向とは異なる第2方向に操作される第2操作手段と、
    前記第2操作手段を前記第1操作手段に連係させることにより、前記第2操作手段による前記起動手段の操作を、前記第1操作手段を介して行うことを可能とする連係手段と、を備え、
    前記筐体の内部に、前記第2操作手段の一端部を固定するための固定手段を設け、
    前記連係手段を、前記第1操作手段に設けられるもので、前記第2操作手段を前記第1操作手段に挿通させる挿通手段として構成し、
    前記筐体に、前記第2操作手段を前記筐体の外部に引き出す引き出し孔を設け、
    前記引き出し孔を介して前記筐体の外部に引き出された前記第2操作手段を、前記第2方向に操作することにより、当該第2操作手段を介して、前記第1操作手段を前記第1方向に操作可能とし、
    前記筐体の内部に回路基板を複数有し、
    前記複数の回路基板を相互に絶縁するための絶縁手段を設け、
    前記絶縁手段と前記固定手段とを相互に一体成形したこと、
    を特徴とする警報器。
  4. 監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、
    異常発生を検出する検出手段と、
    設置対象に設置されるもので、前記検出手段を収容する筐体と、
    前記筐体の内部に配置されるもので、当該警報器における所定の動作を起動するための起動手段と、
    前記筐体の操作面に設けられるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために第1方向に操作される第1操作手段と、
    前記筐体の内部から外部に引き出されるもので、当該筐体の外部から前記起動手段を操作するために前記第1方向とは異なる第2方向に操作される第2操作手段と、
    前記第2操作手段を前記第1操作手段に連係させることにより、前記第2操作手段による前記起動手段の操作を、前記第1操作手段を介して行うことを可能とする連係手段と、を備え、
    前記筐体の内部に回路基板を複数有し、
    前記複数の回路基板を相互に絶縁するための絶縁手段を設け、
    前記筐体は、前記検出手段を収容する検出空間部を有し、
    前記絶縁手段は、前記複数の回路基板の一部の回路基板の周囲に立ち上がる壁部を有し、
    前記壁部にて前記検出空間部を略囲繞したこと、
    を特徴とする警報器。
JP2006111743A 2006-04-14 2006-04-14 警報器 Expired - Fee Related JP4791236B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006111743A JP4791236B2 (ja) 2006-04-14 2006-04-14 警報器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006111743A JP4791236B2 (ja) 2006-04-14 2006-04-14 警報器

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011135114A Division JP5186584B2 (ja) 2011-06-17 2011-06-17 警報器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007286794A JP2007286794A (ja) 2007-11-01
JP4791236B2 true JP4791236B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=38758518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006111743A Expired - Fee Related JP4791236B2 (ja) 2006-04-14 2006-04-14 警報器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4791236B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4912341B2 (ja) * 2008-03-17 2012-04-11 能美防災株式会社 警報器
JP6689620B2 (ja) * 2016-02-19 2020-04-28 矢崎エナジーシステム株式会社 警報器
JP6363759B1 (ja) * 2017-04-25 2018-07-25 新コスモス電機株式会社 警報器
CN110322658B (zh) * 2019-08-02 2024-01-30 四川赛科安全技术有限公司 一种顶式反向进烟迷宫结构及其实现方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3328823B2 (ja) * 1994-06-06 2002-09-30 能美防災株式会社 火災感知器
JP4253757B2 (ja) * 2001-07-24 2009-04-15 能美防災株式会社 火災感知器
JP2004234089A (ja) * 2003-01-28 2004-08-19 Matsushita Electric Works Ltd 検知器
JP4661276B2 (ja) * 2005-03-07 2011-03-30 パナソニック電工株式会社 検知器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007286794A (ja) 2007-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4982035B2 (ja) 警報器
JP4791236B2 (ja) 警報器
JP2005222319A (ja) 警報器、当該警報器の制御方法および制御プログラム
JP5186584B2 (ja) 警報器
JP2007133584A (ja) 警報装置
JP5858269B2 (ja) 警報器
JP5192765B2 (ja) 火災警報器
JP5139481B2 (ja) 警報器
JP4614801B2 (ja) 警報器のための被毒防止機構
JP5258158B2 (ja) 警報装置
JP5261544B2 (ja) 警報装置
JP3138512U (ja) 警報器
JP4656101B2 (ja) 煙感知器
JP4781713B2 (ja) 警報器の設置構造
JP5523602B2 (ja) 警報器
JP2014086962A (ja) 電気機器の防水構造
JP2005292967A (ja) 警報器
JP4456907B2 (ja) 火災警報機
JP2010231823A (ja) 警報器
JP2010020679A (ja) 警報器
JP2020123077A (ja) 警報器
JP5361167B2 (ja) 火災警報器
JP5525077B2 (ja) 警報器
JP2023130721A (ja) 警報器及びその制御方法
JP5525076B2 (ja) 警報器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110708

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110721

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4791236

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees