JP3138223B2 - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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JP3138223B2
JP3138223B2 JP08277546A JP27754696A JP3138223B2 JP 3138223 B2 JP3138223 B2 JP 3138223B2 JP 08277546 A JP08277546 A JP 08277546A JP 27754696 A JP27754696 A JP 27754696A JP 3138223 B2 JP3138223 B2 JP 3138223B2
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金一 平野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建設機械に
装備される作業装置のピン結合部等に好適に用いられる
軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の建設機械にあ
っては、例えば作業装置のアーム先端とバケットとを連
結ピンを介して回転可能にピン結合し、バケットシリン
ダを伸縮させてバケットをアームに対して回転させるこ
とにより、土砂等の掘削作業を行うようにしている。
【0003】ここで、アームとバケットとのピン結合部
分を構成する軸受装置として、例えば実開平3−111
655号公報には、アームの先端側に設けられた筒状の
ボス部に鍔付きブッシュを嵌合し、該鍔付きブッシュの
内周側に挿通された連結ピンを介して、バケットに固着
されたブラケットとボス部とを回転可能に連結した軸受
装置が開示されている。
【0004】そして、この軸受装置は、鍔部の厚さ寸法
および内径寸法がそれぞれ異なる複数種類の鍔付きブッ
シュを予め用意し、この複数種類の鍔付きブッシュの中
から、ボス部の端面とブラケットとの間隔に適応した厚
さ寸法の鍔部を有し、かつ連結ピンのピン径に応じた内
径寸法を有する鍔付きブッシュを選択的にボス部に取付
けることにより、同一形状のボス部に対して種類の異な
るバケットを取付けることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
技術による軸受装置では、種類の異なるバケットをアー
ム先端に取付けるときに、ボス部に嵌合した鍔付きブッ
シュを交換する必要上、鍔付きブッシュをボス部に圧入
嵌合することができない。
【0006】このため、ボス部と鍔付きブッシュとの嵌
合を緩くした場合には、長時間の稼動によってボス部と
鍔付きブッシュとの間に周方向のガタつきに伴う摩耗が
生じてしまい、円滑な掘削作業が妨げられる上に連結ピ
ンの折損等を招くという問題がある。
【0007】さらに、例えばボス部と鍔付きブッシュと
に廻止めピンを挿通する、またはボス部と鍔付きブッシ
ュとをスプライン結合することにより、ボス部に対する
鍔付きブッシュの周方向のガタつきを防止する方法が考
えられるが、この場合には、鍔付きブッシュの周方向へ
のガタつきは防止できるものの、長時間の稼動によって
ボス部と鍔付きブッシュとの間に軸方向のガタつきが生
じ、円滑な掘削作業が妨げられるという問題がある。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、同一形状のボス筒体に対して種類の異な
る相手方部材を回転可能に連結することができ、かつボ
ス筒体に対するアダプタの着脱作業を容易に行うことが
できると共に、ボス筒体にアダプタを強固に固定するこ
とができる軸受装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、一側部材に設けられ、軸方
向にアダプタ嵌合穴が設けられたボス筒体と、該ボス筒
体のアダプタ嵌合穴に着脱可能に嵌合する筒状体として
形成され、内周側がブッシュ嵌合穴となると共に外周側
に鍔部が設けられたアダプタと、該アダプタのブッシュ
嵌合穴に嵌合したブッシュと、該ブッシュ内に摺動可能
に挿通され、相手方部材に連結された連結ピンと、前記
アダプタの鍔部と前記ボス筒体の端面とを締結する締結
部材とからなり、前記アダプタは前記ボス筒体の端面か
ら突出した調整長さとブッシュ嵌合穴の内径寸法とがそ
れぞれ異なる複数種類を備え、前記相手方部材の軸方向
間隔と前記連結ピンのピン径とに応じて交換して取付け
る構成としたことにある。
【0010】上記の構成によれば、相手方部材の軸方向
間隔と連結ピンのピン径とに応じて、ボス筒体に取付け
るアダプタの種類を交換することにより、同一形状のボ
ス筒体に対して種類の異なる相手方部材を取付けること
ができる。
【0011】また、ボス筒体のアダプタ嵌合穴に嵌合さ
せたアダプタの鍔部とボス筒体の端面とを、締結部材を
用いて締結することにより、ボス筒体に対するアダプタ
の着脱作業を容易に行うことができ、かつアダプタをボ
ス筒体に強固に固着することができる。
【0012】また、請求項2の発明は、前記アダプタの
うち、前記相手方部材との衝合端面と鍔部との間隔は、
該鍔部から突出する前記締結部材の突出長以上に設定し
たことにある。
【0013】上記の構成によれば、アダプタの鍔部とボ
ス筒体の端面とを締結部材によって締結した状態で、該
鍔部上に突出した締結部材が相手方部材と干渉するのを
確実に防止することができる。
【0014】さらに、請求項3の発明は、前記ボス筒体
の端面と前記アダプタの鍔部との間には、半円弧状に形
成され前記締結部材が挿通される透孔を有する一対のシ
ムを挿入し、該シムを前記締結部材を介して前記ボス筒
体の端面と前記アダプタの鍔部との間で共締めすること
により、前記アダプタと前記相手方部材との間の隙間を
調整する構成としたことにある。
【0015】上記の構成によれば、シムを半円弧状に形
成することにより、該シムをアダプタの鍔部とボス筒体
の端面との間に連結ピンの径方向から挿入することがで
きる。このため、長時間の稼動によってアダプタと相手
方部材との衝合面に摩耗による隙間が生じた場合でも、
連結ピンを抜取ることなく当該隙間を調整することがで
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
ないし図8に基づき、油圧ショベルのアーム先端とバケ
ットとのピン結合部に適用した場合を例に挙げて説明す
る。
【0017】図において、1は油圧ショベルの下部走行
体、2は該下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部
旋回体を示している。
【0018】3は上部旋回体2の前部に俯仰動可能に設
けられた作業装置を示し、該作業装置3は、上部旋回体
2の旋回フレームにピン結合されたブーム4と、該ブー
ム4の先端側にピン結合されたアーム5と、該アーム5
の先端側にピン結合されたバケット6とからなってい
る。
【0019】そして、作業装置3のブーム4はブームシ
リンダ7により上部旋回体2に対して俯仰動し、アーム
5はアームシリンダ8によりブーム4に対して俯仰動
し、バケット6はバケットシリンダ9によりリンク10
を介してアーム5の先端側で回動する構成となってい
る。
【0020】ここで、アーム5の先端側とバケット6と
は、図2および図3に示す軸受装置11を介して回転可
能に連結されている。
【0021】12は軸受装置11を構成する一側部材と
してのアーム5の先端側に設けられたボス筒体を示し、
該ボス筒体12は全体としてほぼ円筒状を有し、軸方向
に内径寸法Aのアダプタ嵌合穴12Aが形成されてい
る。また、ボス筒体12の端面12B,12B間は幅寸
法Bに設定され、該各端面12Bには周方向に複数のめ
ねじ部12C,12C,…が設けられている。
【0022】そして、ボス筒体12は本実施例に用いる
油圧ショベルの他のボス筒体についてもほぼ共通した形
状を有している。
【0023】なお、本実施例による油圧ショベル以外の
油圧クレーン、ホイールローダ等の建設機械の軸受装置
についても、ボス筒体12と同一形状をもった構成とす
れば相互に互換性を与えることができる。
【0024】13,13はバケット6に溶接等の手段に
よって一体に設けられた相手方部材としての左,右一対
のブラケットを示し、該各ブラケット13は、その内側
面に補強板13Aが溶接等によって固着され、後述の連
結ピン17が挿通されるピン挿通穴13Bが穿設されて
いる。そして、各ブラケット13のうち後述するアダプ
タ14と衝合する衝合端面13Cは軸方向間隔C1をも
って互いに対向している。
【0025】14,14はボス筒体12のアダプタ嵌合
穴12Aに着脱可能に嵌合した左,右一対のアダプタを
示し、該各アダプタ14は全体として段付きの筒状体と
して形成されている。ここで、該アダプタ14は、内周
側に形成されたブッシュ嵌合穴14Aと、ボス筒体12
のアダプタ嵌合穴12Aに嵌合する嵌合部14Bと、ボ
ス筒体12から突出する突出部14Cと、該突出部14
Cの外周側に設けられボス筒体12の端面12Bに係合
する大径の鍔部14Dと、ボス筒体12の各めねじ部1
2Cと対応するように鍔部14Dの周方向に穿設された
複数の透孔14E,14E,…とから構成されている。
【0026】ここで、本発明では、例えば図4ないし図
6に示すように、ボス筒体の端面から突出する突出部の
長さ(調整長さ)と、ブッシュ嵌合穴の内径寸法とがそ
れぞれ異なる複数種類のアダプタを備えている。
【0027】そして、図4に示すアダプタ14は、ブッ
シュ嵌合穴14Aの内径寸法をa1、嵌合部14Bの外
径寸法をb1、嵌合部14Bの肉厚をc1、軸方向の全
長をd1、嵌合部14Bの長さをe1、突出部14Cの
長さ(調整長さ)をf1とすると、
【0028】
【数1】b1=a1+2c1 d1=e1+f1 なる寸法関係を有し、アダプタ14のうちブラケット1
3の衝合端面13Cに衝合する端面と鍔部14Dとの間
隔はg1に設定されている。
【0029】また、図5に示すアダプタ114は、ブッ
シュ嵌合穴114Aの内径寸法をa2、嵌合部114B
の外径寸法をb2、嵌合部114Bの肉厚をc2、軸方
向の全長をd2、嵌合部114Bの長さをe2、突出部
114Cの長さ(調整長さ)をf2とすると、
【0030】
【数2】b2=a2+2c2 d2=e2+f2 なる寸法関係を有し、アダプタ114のうちブラケット
13の衝合端面13Cに衝合する端面と鍔部114Dと
の間隔はg2に設定されている。
【0031】さらに、図6に示すアダプタ214は、ブ
ッシュ嵌合穴214Aの内径寸法をa3、嵌合部214
Bの外径寸法をb3、嵌合部214Bの肉厚をc3、軸
方向の全長をd3、嵌合部214Bの長さをe3、突出
部214Cの長さ(調整長さ)をf3とすると、
【0032】
【数3】b3=a3+2c3 d3=e3+f3 なる寸法関係を有し、アダプタ214のうちブラケット
13の衝合端面13Cに衝合する端面と鍔部214Dと
の間隔はg3に設定されている。
【0033】しかし、各アダプタ14,114,214
は、嵌合部14B,114B,214Bの外径寸法b
1,b2,b3と、嵌合部14B,114B,214B
の長さe1,e2,e3とが、
【0034】
【数4】b1=b2=b3 e1=e2=e3 の関係にあり、各嵌合部は共通した外径寸法と長さを有
している。なお、他のアダプタについても上記数式4の
関係を満たす必要がある。
【0035】ここで、前記ボス筒体12の各端面12B
間の幅寸法をBとし、前記各ブラケット13の軸方向間
隔をC1とすると、ボス筒体12の端面12Bとブラケ
ット13の衝合端面13Cとの間隔f1は、下記数式5
の如くとなる。
【0036】
【数5】f1=(C1−B)/2
【0037】従って、本実施例に適用されるアダプタ1
4は、その突出部14Cの調整長さf1が、上述したボ
ス筒体12の端面12Bとブラケット13の衝合端面1
3Cとの間隔に一致し、さらにブッシュ嵌合穴14Aの
内径寸法a1が後述するブッシュ15の外径に一致して
いる。
【0038】15,15はアダプタ14のブッシュ嵌合
穴14Aに圧入嵌合されたブッシュで、該各ブッシュ1
5は摺動性に優れた材料から円筒状に形成され、その内
周面が連結ピン17との摺動面となっている。
【0039】16,16,…はアダプタ14の鍔部14
Dをボス筒体12の端面12Bに締結する締結部材とし
ての複数のボルトを示し、該各ボルト16は、アダプタ
14の各透孔14Eを介してボス筒体12の各めねじ部
12Cに螺着され、その頭部が鍔部14Dに着座するよ
うになっている。
【0040】ここで、アダプタ14のうちブラケット1
3の衝合端面13Cに衝合する端面と鍔部14Dとの間
隔g1は、鍔部14D上に突出する各ボルト16の突出
長(ボルト16の頭部)以上に設定され、ブラケット1
3がボス筒体12に対して回転したときに該ブラケット
13が各ボルト16の頭部と干渉するのを防止してい
る。
【0041】17は各ブラケット13とボス筒体12と
を回転可能に連結する外径寸法D1の連結ピンを示し、
該連結ピン17は各ブッシュ15の内周側に摺動可能に
挿通されている。そして、該連結ピン17の一端側は拡
径した頭部17Aとなってブラケット13の一方に係合
し、連結ピン17の他端側は、ブラケット13の他方に
溶接等によって固着された円筒体18内に突出し、該円
筒体18の径方向に挿通された止めボルト19によって
軸方向に抜止めされ、かつ周方向に廻止めされる構成と
なっている。
【0042】20はボス筒体12の端面12Bとアダプ
タ14の鍔部14Dとの間に挿入されたシムで、該シム
20は図3に示すように半円弧状を有する一対の半割体
として形成され、ボス筒体12の端面12Bに螺設した
各めねじ部12Cに対応する複数の透孔20A,20
A,…を有している。
【0043】そして、該シム20は、ボス筒体12の端
面12Bとアダプタ14の鍔部14Dとの間に連結ピン
17の径方向から挿入され、透孔20Aを介して各ボル
ト16をボス筒体12のめねじ部12Cに螺着すること
により、ボス筒体12とアダプタ14との間で共締めさ
れる。
【0044】これにより、互いに対向するブラケット1
3の衝合端面13Cとアダプタ14との間に、製造時の
寸法公差および稼動時の摩耗等によって隙間が生じた場
合に、連結ピン17を抜取ることなく当該隙間を調整で
きる構成となっている。
【0045】なお、ブラケット13の衝合端面13Cと
ボス筒体12の端面12Bとの間には、アダプタ14の
突出部14Cとシム20とが介在するが、該シム20の
厚さ寸法は突出部14Cの調整長さf1に比較して無視
できる程度に小さいから、突出部14Cの調整長さf1
は、ブラケット13の衝合端面13Cとボス筒体12の
端面12Bとの間隔に一致するものと考えることができ
る。
【0046】21はブラケット13の衝合端面13Cお
よびアダプタ14の端面の外周に全周に亘って形成され
た環状のシール溝、22は該シール溝21に装着された
Oリングを示し、該Oリング22は弾力をもってシール
溝21に密着することにより、ブラケット13の衝合端
面13Cとアダプタ14の端面との間に外部から土砂等
が侵入するのを防止するものである。
【0047】本実施例による軸受装置は上述の如き構成
を有するもので、以下、その組立手順を説明する。
【0048】まず、図4ないし図6に示す複数種類のア
ダプタの中から、図4に示すアダプタ14、即ち、ボス
筒体12の端面12Bとブラケット13の衝合端面13
Cとの間隔に一致する調整長さf1の突出部14Cと、
各ブッシュ15の外径に一致する内径寸法a1のブッシ
ュ嵌合穴14Aとを備えたアダプタ14を選択する。
【0049】そして、該アダプタ14のブッシュ嵌合穴
14Aに各ブッシュ15を圧入嵌合した状態で、該アダ
プタ14をボス筒体12のアダプタ嵌合穴12Aに嵌合
させ、アダプタ14の鍔部14Dをボス筒体12の端面
12Bに当接させる。
【0050】次に、鍔部14Dに穿設した各透孔14E
にボルト16を挿通し、該各ボルト16をボス筒体12
の各めねじ部12Cに螺着することにより、アダプタ1
4をボス筒体12の端面12Bに強固に固着する。
【0051】この場合、アダプタ14のうちブラケット
13の衝合端面13Cに衝合する端面と鍔部14Dとの
間隔g1を、鍔部14D上に突出する各ボルト16の突
出長(ボルト16の頭部)以上に設定したから、鍔部1
4D上に突出した各ボルト16の頭部が、ブラケット1
3の衝合端面13Cと干渉するのを確実に防止できる。
【0052】そして、両端側にアダプタ14が嵌合した
ボス筒体12を各ブラケット13間に配置した状態で、
該各ブラケット13のピン挿通穴13Bとアダプタ14
内に圧入された各ブッシュ15とに連結ピン17を挿通
することにより、各ブラケット13間に連結ピン17を
介してボス筒体12が回転可能に連結される。
【0053】このとき、ボス筒体12の端面12Bとア
ダプタ14の鍔部14Dとの間に必要に応じてシム20
を挿入し、ブラケット13の衝合端面13Cとアダプタ
14との間の隙間を調整することにより、各ブラケット
13がボス筒体12等に対して軸方向にガタつきを生じ
るのを防止する。
【0054】この場合、シム20は半円弧状に形成され
ているから、ボス筒体12の各めねじ部12Cからボル
ト16を抜出した状態で、ボス筒体12の端面12Bと
アダプタ14の鍔部14Dとの間にシム20を連結ピン
17の径方向から容易に挿入することができ、該シム2
0によるブラケット13の衝合端面16Cとアダプタ1
4との隙間調整の作業性を向上させることができる。
【0055】上述した如く本実施例によれば、ボス筒体
12の端面12Bとブラケット13の衝合端面13Cと
の間隔に一致する調整長さf1を有し、かつ連結ピン1
7が挿通されるブッシュ15の外径に一致する内径寸法
a1を有するアダプタ14を選択し、該アダプタ14を
ボス筒体12のアダプタ嵌合穴12Aに嵌合することに
より、各ブラケット13とボス筒体12とを、アダプタ
14および連結ピン17を介して確実に連結することが
できる。
【0056】また、各ボルト16を用いてボス筒体12
の端面12Bにアダプタ14を締結する構成としたか
ら、ボス筒体12にアダプタ14を強固に固着すること
ができる。
【0057】この結果、油圧ショベルを稼動した場合
に、ボス筒体12とアダプタ14との間にガタつき等に
伴う摩耗が生じるのを確実に防止でき、長期に亘って円
滑な掘削作業を行うことができる。また、ボス筒体12
に対するアダプタ14の着脱作業を容易に行うことがで
きる。
【0058】さらに、アダプタ14のうちブラケット1
3の衝合端面13Cに衝合する端面と鍔部14Dとの間
隔g1を、各ボルト16の鍔部14Dからの突出長以上
に設定したから、ブラケット13がボス筒体12に対し
て回転したときに該ブラケット13が各ボルト16と干
渉するのを確実に防止することができる。
【0059】また、ブラケット13の衝合端面13Cと
アダプタ14との間に生じる隙間を調整するためのシム
20を半円弧状に形成したから、ボス筒体12のめねじ
部12Cから各ボルト16を取外した状態で、ボス筒体
12の端面12Bとアダプタ14の鍔部14Dとの間に
シム20を容易に挿入することができる。このため、長
時間の稼動によってブラケット13の衝合端面13Cと
アダプタ14との間に摩耗による隙間が生じた場合で
も、連結ピン17を抜取ることなく当該隙間を調整する
ことができる。
【0060】次に、図7は本発明による第2の実施例を
示している。なお、本実施例では前記第1の実施例と同
一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。また、前記第1の実施例に対応する構成
要素には、100番台の符号を付するものとする。
【0061】図において、111は本実施例による軸受
装置を示し、該軸受装置111は、前記第1の実施例と
同一のボス筒体12に対して、第1の実施例とは種類の
異なる相手方部材を回転可能に連結するものである。
【0062】113,113はボス筒体12に後述の連
結ピン117を介して回転可能に連結される相手方部材
としてのブラケットを示し、該各ブラケット113は前
記第1の実施例による各ブラケット13とほぼ同様に、
互いに対向する内側面に補強板113Aが固着され、連
結ピン117が挿通されるピン挿通穴113Bが形成さ
れているものの、衝合端面113Cの軸方向間隔C2
が、前記第1の実施例による各ブラケット13の軸方向
間隔C1よりも小さくなっている。
【0063】114,114は第1の実施例によるアダ
プタ14に代えてボス筒体12のアダプタ嵌合穴12A
に着脱可能に嵌合した左,右一対のアダプタを示し、該
各アダプタ114は図5に示すように全体として筒状体
として形成され、ブッシュ嵌合穴114A、嵌合部11
4B、突出部114C、鍔部114D、各透孔114E
から構成されている。
【0064】ここで、ボス筒体12の各端面12B間の
幅寸法をBとし、前記各ブラケット113の軸方向間隔
をC2とすると、ボス筒体12の端面12Bとブラケッ
ト113の衝合端面113Cとの間隔f2は、下記数式
6の如くとなる。
【0065】
【数6】f2=(C2−B)/2
【0066】従って、本実施例に適用されるアダプタ1
14は、突出部114Cの調整長さf2が、上述したボ
ス筒体12の端面12Bとブラケット113の衝合端面
113Cとの間隔に一致し、さらにブッシュ嵌合穴14
Aの内径寸法a2が後述するブッシュ115の外径に一
致している。
【0067】115,115はアダプタ114のブッシ
ュ嵌合穴114Aに圧入嵌合されたブッシュで、該各ブ
ッシュ115は摺動性に優れた材料から円筒状に形成さ
れ、その内周面が連結ピン117との摺動面となってい
る。
【0068】117は各ブラケット13とボス筒体12
とを回転可能に連結する外径寸法D2の連結ピンを示
し、該連結ピン117は各ブッシュ115の内周側に摺
動可能に挿通されている。そして、該連結ピン117の
一端側は拡径した頭部117Aとなってブラケット11
3の一方に係合し、連結ピン117の他端側は、ブラケ
ット113の他方に溶接等によって固着された円筒体1
18内に突出し、該円筒体118の径方向に挿通された
止めボルト119によって軸方向に抜止めされ、かつ周
方向に廻止めされる構成となっている。
【0069】このように、ボス筒体12の端面12Bと
ブラケット113の衝合端面113Cとの間隔に一致す
る調整長さf2を有し、かつ連結ピン117が挿通され
るブッシュ115の外径に一致する内径寸法a2を有す
るアダプタ114を選択し、該アダプタ114をボス筒
体12に取付けることにより、前記第1の実施例とは種
類の異なるブラケット113を有する相手方部材を、前
記第1の実施例とは異なる連結ピン117を介して同一
形状のボス筒体12に確実に取付けることができる。
【0070】また、アダプタ114のうちブラケット1
13の衝合端面113Cに衝合する端面と鍔部114D
との間隔g2は、鍔部114D上に突出する各ボルト1
6の突出長(ボルト16の頭部)以上に設定されてい
る。これにより、ブラケット113がボス筒体12に対
して回転したときに該ブラケット113が各ボルト16
の頭部と干渉するのを防止することができる。
【0071】次に、図8は本発明による第3の実施例を
示している。なお、本実施例では、前記各実施例と同一
の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。また、前記第1の実施例に対応する構成要
素には、200番台の符号を付するものとする。
【0072】図において、211は本実施例による軸受
装置を示し、該軸受装置211は、前記第1の実施例と
同一のボス筒体12に対して、第1の実施例とは種類の
異なる相手方部材を回転可能に連結するものである。
【0073】213,213はボス筒体12に後述の連
結ピン217を介して回転可能に連結される相手方部材
としてのブラケットを示し、該各ブラケット213は前
記第1の実施例による各ブラケット13とほぼ同様に、
互いに対向する内側面に補強板213Aが固着され、連
結ピン217が挿通されるピン挿通穴213Bが形成さ
れているものの、衝合端面213Cの軸方向間隔C3
が、前記第1の実施例による各ブラケット13の軸方向
間隔C1よりも小さくなっている。
【0074】214,214は第1の実施例によるアダ
プタ14に代えてボス筒体12のアダプタ嵌合穴12A
に着脱可能に嵌合した左,右一対のアダプタを示し、該
各アダプタ214は図6に示すように全体として筒状体
として形成され、ブッシュ嵌合穴214A、嵌合部21
4B、突出部214C、鍔部214D、各透孔214E
から構成されている。
【0075】ここで、ボス筒体12の各端面12B間の
幅寸法をBとし、前記各ブラケット213の軸方向間隔
をC3とすると、ボス筒体12の端面12Bとブラケッ
ト213の衝合端面213Cとの間隔f3は、下記数式
7の如くとなる。
【0076】
【数7】f3=(C3−B)/2
【0077】従って、本実施例に適用されるアダプタ2
14は、その突出部214Cの調整長さf3が、上述し
たボス筒体12の端面12Bとブラケット213の衝合
端面213Cとの間隔に一致し、さらにブッシュ嵌合穴
14Aの内径寸法a3が後述するブッシュ215の外径
に一致している。
【0078】215,215はアダプタ214のブッシ
ュ嵌合穴214Aに圧入嵌合されたブッシュで、該各ブ
ッシュ215は摺動性に優れた材料から円筒状に形成さ
れ、その内周面が連結ピン217との摺動面となってい
る。
【0079】217は各ブラケット13とボス筒体12
とを回転可能に連結すべく各ブッシュ215内に挿通さ
れた連結ピンを示し、該連結ピン217は前記第1の実
施例による連結ピン17よりも小径の外径寸法D3を有
している。そして、該連結ピン217の一端側は拡径し
た頭部217Aとなってブラケット213の一方に係合
し、連結ピン217の他端側は、ブラケット213の他
方に溶接等によって固着された円筒体218内に突出
し、該円筒体218の径方向に挿通された止めボルト2
19によって軸方向に抜止めされ、かつ周方向に廻止め
される構成となっている。
【0080】このように、ボス筒体12の端面12Bと
ブラケット213の衝合端面213Cとの間隔に一致す
る調整長さf3を有し、かつ連結ピン217が挿通され
るブッシュ215の外径に一致する内径寸法a3を有す
るアダプタ214を選択し、該アダプタ214をボス筒
体12に取付けることにより、前記第1の実施例とは種
類の異なるブラケット213を有する相手方部材を、前
記第1の実施例とは異なる連結ピン217を用いて同一
形状のボス筒体12に確実に取付けることができる。
【0081】また、アダプタ214のうちブラケット2
13の衝合端面213Cに衝合する端面と鍔部214D
との間隔g3は、鍔部214D上に突出する各ボルト1
6の突出長(ボルト16の頭部)以上に設定されてい
る。これにより、ブラケット213がボス筒体12に対
して回転したときに該ブラケット213が各ボルト16
の頭部と干渉するのを防止することができる。
【0082】なお、前記各実施例では、図4ないし図6
に示す3種類のアダプタ14,114,214を例示し
たが、本発明はこれに限るものではなく、ボス筒体12
の端面12Bから突出した調整長さとブッシュ嵌合穴の
内径寸法とがそれぞれ異なる複数種類のアダプタを用意
することにより、同一形状のボス筒体12に種類の異な
る相手方部材を確実に取付けることができる。
【0083】また、前記各実施例では、アーム5とバケ
ット6とのピン結合部に適用した場合を例に挙げて説明
したが、本発明はこれに限るものではなく、例えばアー
ム5とリンク10とのピン結合部等の他の部位にも広く
適用することができる。
【0084】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、ボス筒体の端面から突出した調整長さとブッシュ
嵌合穴の内径寸法とがそれぞれ異なる複数種類のアダプ
タのうちから、相手方部材の軸方向間隔と連結ピンのピ
ン径とに応じて、ボス筒体に取付けるアダプタの種類を
交換することにより、該アダプタを用いて同一形状のボ
ス筒体に対して種類の異なる相手方部材を取付けること
ができる。
【0085】しかも、アダプタの鍔部を締結部材を介し
てボス筒体の端面に締結する構成としたから、ボス筒体
に対するアダプタの着脱作業を容易に行うことができ、
かつアダプタをボス筒体に強固に固着することができ
る。この結果、ボス筒体とアダプタとの間にガタつき等
に伴う摩耗が生じるのを確実に防止でき、例えば相手方
部材としてのバケットを用いた掘削作業等を長期に亘っ
て円滑に行うことができる。
【0086】また、請求項2の発明によれば、アダプタ
の鍔部と相手方部材の衝合端面との間隔を、鍔部上に突
出する締結部材の突出長以上に設定したから、相手方部
材がボス筒体に対して回転するときに、アダプタの鍔部
上に突出した締結部材と相手方部材とが干渉するのを確
実に防止することができる。
【0087】さらに、請求項3の発明によれば、相手方
部材とアダプタとの間に生じる隙間を調整するためのシ
ムを半円弧状に形成したから、ボス筒体の端面とアダプ
タの鍔部との間に連結ピンの径方向からシムを容易に挿
入することができる。このため、長時間の稼動によって
相手方部材とアダプタとの衝合面に摩耗による隙間が生
じた場合でも、連結ピンを抜取ることなく当該隙間を容
易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による軸受装置が適用される油圧ショベ
ルを示す外観図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた軸受装置の縦
断面図である。
【図3】図2中のボス筒体、アダプタ、シム等を示す分
解斜視図である。
【図4】図2中に示すアダプタの各部寸法を示す断面図
である。
【図5】第2の実施例に適用されるアダプタの各部寸法
を示す断面図である。
【図6】第3の実施例に適用されるアダプタの各部寸法
を示す断面図である。
【図7】第2の実施例による軸受装置を示す縦断面図で
ある。
【図8】第3の実施例による軸受装置を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
5 アーム(一側部材) 12 ボス筒体 12A アダプタ嵌合穴 13,113,213 ブラケット(相手方部材) 14,114,214 アダプタ 14A,114A,214A ブッシュ嵌合穴 14D,114D,214D 鍔部 15,115,215 ブッシュ 16 ボルト(締結部材) 17,117,217 連結ピン 20 シム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側部材に設けられ、軸方向にアダプタ
    嵌合穴が設けられたボス筒体と、該ボス筒体のアダプタ
    嵌合穴に着脱可能に嵌合する筒状体として形成され、内
    周側がブッシュ嵌合穴となると共に外周側に鍔部が設け
    られたアダプタと、該アダプタのブッシュ嵌合穴に嵌合
    したブッシュと、該ブッシュ内に摺動可能に挿通され、
    相手方部材に連結された連結ピンと、前記アダプタの鍔
    部と前記ボス筒体の端面とを締結する締結部材とからな
    り、前記アダプタは前記ボス筒体の端面から突出した調
    整長さとブッシュ嵌合穴の内径寸法とがそれぞれ異なる
    複数種類を備え、前記相手方部材の軸方向間隔と前記連
    結ピンのピン径とに応じて交換して取付ける構成として
    なる軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記アダプタのうち、前記相手方部材と
    の衝合端面と鍔部との間隔は、該鍔部から突出する前記
    締結部材の突出長以上に設定してなる請求項1に記載の
    軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記ボス筒体の端面と前記アダプタの鍔
    部との間には、半円弧状に形成され前記締結部材が挿通
    される透孔を有する一対のシムを挿入し、該シムを前記
    締結部材を介して前記ボス筒体の端面と前記アダプタの
    鍔部との間で共締めすることにより、前記アダプタと前
    記相手方部材との間の隙間を調整する構成としてなる請
    求項1または2に記載の軸受装置。
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