JP3137563B2 - ベルト式連続鋳造装置 - Google Patents

ベルト式連続鋳造装置

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JP3137563B2 JP07185436A JP18543695A JP3137563B2 JP 3137563 B2 JP3137563 B2 JP 3137563B2 JP 07185436 A JP07185436 A JP 07185436A JP 18543695 A JP18543695 A JP 18543695A JP 3137563 B2 JP3137563 B2 JP 3137563B2
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順吉 米田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト式連続鋳造
装置関する。
【0002】
【従来の技術】従来のベルト式連続鋳造装置を図5,6
を用いて説明する。タンディッシュ11の下部のノズル
11aの近傍には、一対の上プーリ12aが当該ノズル
11aを挾むようにして設けられている。これら上プー
リ12aの下方には、当該上プーリ12aと同様な一対
の下プーリ12bが設けられている。これら上プーリ1
2a及び下プーリ12bの対向方向外側には、中間プー
リ12cがそれぞれ設けられている。上記プーリ12
a,12b,12cには、これらプーリ12a,12
b,12c間を連絡するようにしてベルト13がそれぞ
れかけられている。つまり、上記プーリ12a,12
b,12cが回転することにより、ベルト13は、これ
らプーリ12a,12b,12c間を走行するのであ
る。
【0003】前記上プーリ12a及び下プーリ12bの
両端側の対向するベルト13間には、鋳型ブロック14
aを当該ベルト13の走行方向に沿って走行させる鋳型
走行機14がそれぞれ設けられている。また、上プーリ
12aと下プーリ12bとの間には、当該間を走行中の
ベルト13を背面から冷却する図示しない冷却装置がそ
れぞれ設けられている。
【0004】つまり、前記プーリ12a,12b,12
cの回転によりベルト13を走行させると共に、鋳型走
行機14を作動して鋳型ブロック14aを走行させ、前
記冷却装置でベルト13を冷却しながら、タンディッシ
ュ11内の溶湯31を前記ノズル11aから流出させる
ことにより、溶湯31が上記ベルト13及び鋳型ブロッ
ク14a間で鋳込まれて、下プーリ12b間の下方から
鋳片であるスラブ32が得られるのである。
【0005】このようにして連続鋳造を行うベルト式連
続鋳造装置では、溶湯31の熱によるベルト13の損傷
や前記冷却装置による溶湯31の急激な冷却を防ぐた
め、連続鋳造を行っている最中にベルト13の表面にコ
ーティングを施している。
【0006】つまり、図6に示すように、上プーリ12
aと中間プーリ12cとの間を走行するベルト13の表
面へ先端を向けたスプレノズル21をベルト13の幅方
向へ所定の間隔で複数設け、貯蔵槽23内のコーティン
グ剤41を送給するポンプ22を上記スプレノズル21
に連結し、ベルト13を電磁誘導加熱するヒータ24を
上記プーリ12a,12c間の上記スプレノズル21の
ベルト13の走行方向下流側に設けることで、貯蔵槽2
3内のコーティング剤41をポンプ22でスプレノズル
21からベルト13へ噴射し、ヒータ24でのベルト1
3の加熱でコーティング剤41を乾燥させることによ
り、ベルト13の表面にコーティングを施しているので
ある。なお、25は、使用後のコーティング剤41をベ
ルト13の表面から除去するブラシである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したようにしてベ
ルト13の表面にコーティングを施しながら連続鋳造を
行うベルト式連続鋳造装置では、次のような不具合を生
じていた。
【0008】スプレノズル21からコーティング剤4
1を噴射する際に風などを受けてしまうと、コーティン
グ剤41が飛散してしまう。 コーティング剤41がスプレノズル21の先端部分で
滴となってしまうため、当該滴がベルト13上へボタ落
ちしたり、スプレノズル21の先端部分で凝固して目詰
まりを発生させたりしてしまう。 上記、のようなことが生じると、ベルト13上の
コーティングにムラが生じてしまい、均一で良好なスラ
ブ32の鋳造が困難となってしまう。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、本発明によるベルト式連続鋳造装置は、対向配
置されると共に対向面が同一方向に走行する一対の無端
ベルトと当該無端ベルトの幅方向両端側を塞ぐ鋳型とに
より鋳造空間を形成し、当該鋳造空間に溶湯を注入し、
上記無端ベルトの背面より冷却して鋳片を製造するベル
ト式連続鋳造装置において、前記無端ベルトの幅方向に
沿って設けられ且つ回転によりコーティング剤の流量を
調整する調整ロールと、この調整ロールと所定間隔を有
してコーティング剤の溜り部を形成し且つ前記無端ベル
トに当接して回転することによりコーティング剤を当該
無端ベルトに塗布するアプリケータロールと、当該アプ
リケータロールの位置の前記無端ベルトの背面側に設け
られ且つ当該アプリケータロールと共に上記無端ベルト
を挾持するバックアップ部材とを備えたベルトコーティ
ング装置を設けると共に、当該ベルトコーティング装置
の前記無端ベルトの下流側にコーティング剤乾燥手段を
設ける一方、前記調整ロールと前記アプリケータロール
とによって形成される前記溜り部の両端側に当該ロール
の周面と当接する堰を設け、当該堰を上記ロールの軸心
方向に移動可能としたことを特徴とする。
【0010】本発明に係るベルト式連続鋳造装置は、
記溜り部のコーティング剤の量を抑制するリターン流路
を前記堰に接続したことを特徴とする。
【0011】本発明に係るベルト式連続鋳造装置は、
記アプリケータロールが前記ベルトの走行に対して逆ら
うようにして回転し、前記調整ロールが上記アプリケー
タロールの回転方向と同じ方向へ回転することを特徴と
する。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】本発明によるベルト式連続鋳造装
実施の一形態例を図1〜3を用いて説明する。な
お、図1は、その装置の構成を表す概略側面図、図2
は、図1の主要部の構成を表す概略側面図、図3は、図
2の概略平面図である。
【0016】図1に示すように、溶湯31を流出させる
ノズル11aの近傍には、一対の上プーリ12aが当該
ノズル11aを挾むようにして設けられている。これら
上プーリ12aの下方には、当該上プーリ12aと同様
な一対の下プーリ12bが設けられている。これら上プ
ーリ12a及び下プーリ12bの対向方向外側には、中
間プーリ12cがそれぞれ設けられている(但し、図1
中、左側は省略)。上記プーリ12a,12b,12c
には、これらプーリ12a,12b,12c間を連絡す
るようにして無端ベルト(以下、単にベルトと記す)1
3がそれぞれかけわたされている。つまり、上記プーリ
12a,12b,12cが回転することにより、ベルト
13は、これらプーリ12a,12b,12c間を走行
するのである。
【0017】前記上プーリ12aと下プーリ12bとの
間のベルト13の背面側には、当該間を走行中のベルト
13を背面から冷却する冷却装置15がそれぞれ設けら
れている。これら冷却装置15は、その上寄りが噴流冷
却部15aをなし、その下寄りがパッド冷却部15bを
なしている。上記噴流冷却部15aは、高い抜熱効果を
得るために、図示しない噴流ノズルから噴射されるジェ
ット水流によりベルト13の上寄りをその背面から冷却
している。一方、上記パッド冷却部15bは、溶融金属
の静圧に対向しつつ抜熱するためにパッド構造とし、ベ
ルト13の背面との間に圧力を持った冷却水が流されて
いる。
【0018】前記上プーリ12a及び下プーリ12bの
両端側の対向するベルト13間には、鋳型ブロックをベ
ルト13の走行方向に沿って走行させる図示しない鋳型
走行機がそれぞれ設けられており、上記鋳型ブロック
は、これらベルト13の幅方向両端側を塞ぐようになっ
ている。つまり、上記ベルト13及び上記鋳型ブロック
により鋳型空間を形成するのである。
【0019】一方、図1に示すように、上プーリ12a
と中間プーリ12cとの間を走行するベルト13の中間
プーリ12c寄りの背面側には、ベルト13を幅方向全
体にわたって摺動可能に支持するバックアップ部材であ
るバックアッププレート1が設けられている。バックア
ッププレート1のベルト13との対向面側には、ベルト
13の幅方向全体にわたって当接すると共に当該ベルト
13の走行に対して逆らうようにして回転するアプリケ
ータロール2がバックアッププレート1との間でベルト
13を挾持するようにして設けられている。
【0020】図2に示すように、アプリケータロール2
のベルト13の走行方向下流側の近傍には、当該アプリ
ケータロール2の長さと同様な長さを有する調整ロール
3が設けられており、この調整ロール3は、図示しない
駆動装置により、アプリケータロール2の回転方向と同
じ方向へ回転しながらその速度を調整されると共に、上
記アプリケータロール2との隙間の大きさを調整できる
ように移動可能となっている。
【0021】図2(b)及び図3に示すように、アプリ
ケータロール2と調整ロール3との間には、当該ロール
2,3の周面にそれぞれ当接して当該ロール2,3間を
当該ロール2,3の軸心方向の内側と外側とに仕切る一
対の堰4が設けられており、これら堰4は、図示しない
移動装置で上記ロール2,3の軸心方向に沿ってそれぞ
れ移動できるようになっている。これら堰4は、硬質ウ
レタンなどのような弾性体で形成され、上記ロール2,
3との当接部分がフッ素樹脂などのような摩擦抵抗の小
さい摩耗しにくい材料で被膜されている。つまり、アプ
リケータロール2と調整ロール3との隙間の大きさの調
整に伴う調整ロール3の移動を行っても、これらロール
2,3と堰4との間は、常に当接しているのである。
【0022】図2(a)に示すように、アプリケータロ
ール2と調整ロール3との間の近傍には、当該間へ先端
を向けた供給管5が配置されている。図1に示すよう
に、供給管5の基端は、送給ポンプ6の送出側に連結さ
れ、送給ポンプ6の流入側は、貯蔵槽7に連結され、貯
蔵槽7は、その内部がコーティング剤41で満たされて
いる。つまり、送給ポンプ6を作動することにより、貯
蔵槽7内のコーティング剤41は、供給管5のアプリケ
ータロール2と調整ロール3との間の前記堰4で仕切ら
れた範囲内、即ち、溜り部に供給されるのである。この
ような供給管5、送給ポンプ6、貯蔵槽7などにより、
本実施例では、供給手段を構成している。
【0023】図2(b)及び図3に示すように、堰4に
は、当該堰4を前記ロール2,3の軸心方向に沿って貫
通する孔4aがそれぞれ形成されている。これら堰4の
孔4aの上記ロール2,3の軸心方向外側は、リターン
流路である図1に示すホース7aで前記貯蔵槽7に連結
されており、前記供給管5から前記溜り部内に供給され
たコーティング剤41の余剰分は、堰4の孔4aからホ
ース7aを介して貯蔵槽7へ戻されるようになってい
る。つまり、ホース7aは、上記溜り部内のコーティン
グ剤41の量を抑制するのである。
【0024】図2(a)に示すように、調整ロール3の
周面の上方寄りには、当該調整ロール3の軸心方向全体
にわたって当接するスクレーパ8が設けられており、調
整ロール3に付着したコーティング剤41は、スクレー
パ8により当該調整ロール3から掻き落とされるように
なっている。このようなバックアッププレート1、アプ
リケータロール2、調整ロール3などのような各種部材
により、本実施例では、ベルトコーティング装置を構成
している。
【0025】図1に示すように、上プーリ12aと中間
プーリ12cとの間を走行するベルト13の上プーリ1
2a寄りには、ベルト13を電磁誘導加熱するコーティ
ング剤乾燥手段であるヒータ24が設けられている。ヒ
ータ24のベルト13の下流側には、ベルト13の表面
のコーティング剤41の厚さを計測する計測手段である
電磁式の膜厚計などのセンサ9aが設けられている。セ
ンサ9aは、制御手段である制御装置9の入力部に電気
的に接続され(図示略)、制御装置9の出力部には、前
記調整ロール3の前記駆動装置が電気的に接続されてお
り(図示略)、制御装置9は、センサ9aからの信号に
基づいて、調整ロール3の回転速度や調整ロール3とア
プリケータロール2との隙間の大きさを調整するように
前記駆動装置を制御するようになっている。
【0026】なお、図1中、25はブラシであり、前述
した各部材は、ノズル11aを挟んで左側にも同様にし
て設けられている。
【0027】このようなベルト式連続鋳造装置によるベ
ルト式連続鋳造方法を次に説明する。前記プーリ12
a,12b,12cの回転によりベルト13を走行させ
る一方、対向する堰4の距離を前記移動装置により調整
し、アプリケータロール2及び調整ロール3を回転さ
せ、送給ポンプ6を作動してコーティング剤41をアプ
リケータロール2と調整ロール3との間の上記堰4で仕
切られた範囲内、即ち、溜り部に供給すると、当該溜り
部内に供給されたコーティング剤41は、調整ロール2
の回転により、当該溜り部内でまんべんなくかきまぜら
れながら、アプリケータロール2の回転により、アプリ
ケータロール2と調整ロール3との間から送り出されて
ベルト13の表面にまんべんなく塗布される。この際、
調整ロール3に付着したコーティング剤41は、スクレ
ーパ8により掻き落とされて前記溜り部内に戻され、当
該溜り部内で余剰となったコーティング剤41は、堰4
の孔4aからホース7aを介して貯蔵槽7へ戻される。
【0028】一方、ベルト13に塗布されたコーティン
グ剤41は、ヒータ24によるベルト13の加熱で乾燥
された後、センサ9aでその厚さの値が計測される。制
御装置9は、センサ9aからの信号に基づいて、上記値
が所定の値よりも大きい場合には、調整ロール3の回転
速度を速くするように前記駆動装置を制御し、上記値が
所定の値よりも小さい場合には、調整ロール3の回転速
度を遅くするように前記駆動装置を制御する。つまり、
調整ロール3は、そのアプリケータロール2との隙間か
ら流出するコーティング剤41の流れに逆らう方向へ回
転しているため、その速度を速くすると、コーティング
剤41が上記隙間から流出しにくくなり、その速度を遅
くすると、コーティング剤41が上記隙間から流出しや
すくなるのである。
【0029】このようにしてコーティング剤41のベル
ト13への塗布量を調整しても、コーティング剤41の
性状などで当該調整が不十分となってしまう場合(例え
ば、コーティング剤41の粒径が比較的大きい場合や小
さい場合など)には、前記制御装置9は、調整ロール3
の移動で調整ロール3とアプリケータロール2との隙間
の大きさを調整するように前記駆動装置を制御する。つ
まり、コーティング剤41の粒径が比較的大きい場合な
ど、調整ロール3の速度の低下だけで十分な塗布量が得
られない場合には、上記隙間を大きくすることにより、
当該隙間から送り出されるコーティング剤41の流量を
増やしてコーティング剤41を所定量で塗布することが
でき、コーティング剤41の粒径が比較的小さい場合な
ど、調整ロール3の速度の上昇だけで塗布量を抑えるこ
とができない場合には、上記隙間を小さくすることによ
り、当該隙間から送り出されるコーティング剤41の流
量を減らしてコーティング剤41を所定量で塗布するこ
とができるのである。
【0030】このような調整ロール3の状態とベルト1
3のコーティング剤41の厚さとの関係を図4に示す。
図4中、横軸は、調整ロール3の回転速度を表し、縦軸
は、ベルト13上のコーティング剤41の塗布厚さを表
し、曲線Aは、調整ロール3とアプリケータロール2と
の隙間が大きい場合の値を示し、曲線Bは、調整ロール
3とアプリケータロール2との隙間が小さい場合の値を
示している。但し、アプリケータロール2の回転速度は
一定とし、アプリケータロール2の速さは、ベルト13
の速さと同じとする。このグラフからわかるように、調
整ロール3の回転速度及び調整ロール3とアプリケータ
ロール2との隙間の大きさを調整すれば、当該グラフ
中、曲線A,Bで包囲される範囲内の大きさでコーティ
ング剤41の塗布厚さを容易に調整することができる。
【0031】上述したようにして所定の厚さでまんべん
なくコーティング剤41を塗布されたベルト13は、上
プーリ12aと下プーリ12bとの間に送られ、ノズル
11aからの溶湯31を対向するベルト13間に介在さ
せながら走行し、冷却装置15で冷却されながら下プー
リ12bと中間プーリ12cとの間に送られる。この
際、溶湯31は、ベルト13及びムラのないコーティン
グ剤41の層を介した冷却装置15からの冷却により、
ムラなく鋳込まれて、下プーリ12b間の下方からムラ
のない鋳片であるスラブ32として送り出される。
【0032】下プーリ12bと中間プーリ12cとの間
に送られたベルト13は、その表面のコーティング剤4
1がブラシ25により除去された後、バックアッププレ
ート1とアプリケータロール2との間に送られて、コー
ティング剤41が上述と同様にて再度塗布される。
【0033】従って、コーティング剤41をベルト13
へムラなく塗布することができるので、ベルト13が溶
湯31を受け入れる際のベルト13の熱損傷を確実に防
ぐことができると共に、溶湯31の冷却速度を均一的に
穏やかにして、スラブ32に生じる凝固殻の割れを確実
に防ぐことができる。このため、品質のよいスラブ32
を連続して容易に鋳造することができる。
【0034】また、アプリケータロール2をベルト13
の走行に対して逆らうようにして回転させ、調整ロール
3をアプリケータロール2の回転方向と同じ方向へ回
転、即ち、アプリケータロール2と調整ロール3との間
のコーティング剤41をベルト13へ塗布させるように
アプリケータロール2を回転させる一方、上記コーティ
ング剤41をまんべんなく攪拌させるように調整ロール
3を回転させているので、アプリケータロール2と調整
ロール3との隙間でコーティング剤41が目詰まりする
ことなく、効率よくベルト13への塗布を行うことがで
きる。
【0035】また、堰4を前記ロール2,3の軸心方向
に沿って移動できるようにしたので、ベルト13の幅方
向へのコーティング剤41の塗布範囲を容易に調整する
ことができる。また、対向する堰4の距離を縮めた場合
など、アプリケータロール2と調整ロール3との間の前
記溜り部のコーティング剤41に余剰分が生じた場合に
は、堰4の孔4aからホース7aを介して貯蔵層7へ上
記余剰分が戻されるので、当該余剰分が生じた場合で
も、送給ポンプ6によるコーティング剤41の送出量を
調整する必要がない。このため、送給ポンプ6などに制
御機構などを設ける必要がなくなり、装置構成を簡素化
することができる。
【0036】また、アプリケータロール2と調整ロール
3との隙間の大きさが調整可能なので、コーティング剤
41の性状などに応じたベルト13への塗布具合を容易
に調整することができる。また、センサ9aからの信号
に基づいて、制御装置9が調整ロール3の回転速度及び
アプリケータロール2と調整ロール3との隙間の大きさ
を制御するので、ベルト13へコーティング剤41を常
に所定の厚さで容易に塗布することができる。
【0037】なお、前述した形態例では、電磁式の膜厚
計などのセンサ9aでベルト13の表面のコーティング
剤41の厚さの値を計測し、その信号に基づいて、制御
装置9が上記値を所定の値とするように調整ロール3の
回転速度やアプリケータロール2と調整ロール3との隙
間の大きさを制御したが、例えば、ベルト13の温度の
値を計測するセンサを上記センサ9aに代えて設け、こ
のセンサからの信号に基づいて、上記温度の値を所定の
値とするように調整ロール3の回転速度やアプリケータ
ロール2と調整ロール3との隙間の大きさを制御する制
御装置を前記制御装置9に代えて設ければ、前述した形
態例と同様な効果を得ることができる。なぜなら、ベル
ト13の温度とコーティング剤41の厚さとには相関が
あり、ベルト13の温度が高い場合には、コーティング
剤41の厚さが薄く、ベルト13の温度が低い場合に
は、コーティング剤41の厚さが厚いので、実験などで
予め求めた上記相関に基づいて、ベルト13の温度から
コーティング剤41の厚さを求めることができるからで
ある。
【0038】
【発明の効果】本発明によるベルト式連続鋳造装置
は、次のような効果を得ることができる。コーティン
グ剤をベルトへムラなく塗布することができるので、ベ
ルトが溶湯を受け入れる際のベルトの熱損傷を確実に防
ぐことができると共に、溶湯の冷却の冷却速度を均一的
に穏やかにして、鋳片に生じる凝固殻の割れを確実に防
ぐことができる。このため、品質のよい鋳片を連続して
容易に製造することができる。
【0039】アプリケータロールをベルトの走行に対
して逆らうようにして回転させ、調整ロールをアプリケ
ータロールの回転方向と同じ方向へ回転させている、即
ち、コーティング剤をベルトへ塗布するようにアプケー
タロールを回転させる一方、コーティング剤を攪拌する
ように調整ロールを回転させているので、コーティング
剤を目詰まりさせることなく効率よくベルトへ塗布する
ことができる。
【0040】堰を前記ロールの軸心方向に沿って移動
できるようにしたので、ベルトの幅方向へのコーティン
グ剤の塗布範囲を容易に調整することができる。 リターン流路で溜り部のコーティング剤の量を抑制す
るようにしたので、コーティング剤の送給量を制御する
機構などを設ける必要がなく、装置構成を簡素化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるベルト式連続鋳造装置の実施の一
形態例の構成を表す概略側面図である。
【図2】図1の主要部の構成を表す概略側面図である。
【図3】図2の概略平面図である。
【図4】アプリケータロールと調整ロールとの隙間の大
きさ毎の調整ロールの回転速度とベルトへのコーティン
グ剤の塗布厚さとの関係を表すグラフである。
【図5】ベルト式連続鋳造装置の全体構造を表す斜視図
である。
【図6】従来のベルト式連続鋳造装置の要部の構成を表
す概略側面図である。
【符号の説明】
2 アプリケータロール 3 調整ロール 4 堰 4a 孔 5 供給管 6 送給ポンプ 7 貯蔵槽 7a ホース 9 制御装置 9a センサ 11a ノズル 12a 上プーリ 12b 下プーリ 12c 中間プーリ 13 ベルト 31 溶湯 32 スラブ 41 コーティング剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−187348(JP,A) 特開 平4−215871(JP,A) 特開 昭59−105874(JP,A) 特開 平6−106503(JP,A) 特開 昭62−227555(JP,A) 特開 昭63−115655(JP,A) 特開 平3−243250(JP,A) 特開 平8−243692(JP,A) 特開 平4−187349(JP,A) 特開 平4−305343(JP,A) 特開 平4−305278(JP,A) 特開 平6−31238(JP,A) 実開 昭61−87643(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/06 340 B05D 1/28 B22C 23/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配置されると共に対向面が同一方向
    に走行する一対の無端ベルトと当該無端ベルトの幅方向
    両端側を塞ぐ鋳型とにより鋳造空間を形成し、当該鋳造
    空間に溶湯を注入し、上記無端ベルトの背面より冷却し
    て鋳片を製造するベルト式連続鋳造装置において、 前記無端ベルトの幅方向に沿って設けられ且つ回転によ
    りコーティング剤の流量を調整する調整ロールと、この
    調整ロールと所定間隔を有してコーティング剤の溜り部
    を形成し且つ前記無端ベルトに当接して回転することに
    よりコーティング剤を当該無端ベルトに塗布するアプリ
    ケータロールと、当該アプリケータロールの位置の前記
    無端ベルトの背面側に設けられ且つ当該アプリケータロ
    ールと共に上記無端ベルトを挾持するバックアップ部材
    とを備えたベルトコーティング装置を設けると共に、当
    該ベルトコーティング装置の前記無端ベルトの下流側に
    コーティング剤乾燥手段を設ける一方、前記調整ロール
    と前記アプリケータロールとによって形成される前記溜
    り部の両端側に当該ロールの周面と当接する堰を設け、
    当該堰を上記ロールの軸心方向に移動可能としたことを
    特徴とするベルト式連続鋳造装置。
  2. 【請求項2】 前記溜り部のコーティング剤の量を抑制
    するリターン流路を前記堰に接続したことを特徴とする
    請求項1に記載のベルト式連続鋳造装置。
  3. 【請求項3】 前記アプリケータロールが前記ベルトの
    走行に対して逆らうようにして回転し、前記調整ロール
    が上記アプリケータロールの回転方向と同じ方向へ回転
    することを特徴とする請求項1または2に記載のベルト
    式連続鋳造装置。
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