JP3135874B2 - 非接触定着用重合トナー - Google Patents

非接触定着用重合トナー

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JP3135874B2
JP3135874B2 JP28992997A JP28992997A JP3135874B2 JP 3135874 B2 JP3135874 B2 JP 3135874B2 JP 28992997 A JP28992997 A JP 28992997A JP 28992997 A JP28992997 A JP 28992997A JP 3135874 B2 JP3135874 B2 JP 3135874B2
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infrared absorber
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触定着用重合
トナーに関するものである。詳しく述べると本発明は、
フラッシュ定着性が良好でかつ経済的に安価な非接触定
着用重合トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式における被印刷物への画像
定着方式としては、従来主としてヒートロール方式が使
用されている。しかしながら、この方式は、トナーによ
り画像形成された紙等の被印刷物を加熱ロール間に通し
て、トナーを被印刷物に熱圧着させるものであるため、
定着部で目詰まりを起こしたり、画像が押しつぶされる
ため解像度が低下する、被印刷物の種類が限られる等の
問題を有するものである。
【0003】フラッシュ定着方式は、非接触定着法の一
種であって、上記したようなヒートロール方式における
問題はなく優れた定着方式であるが、キセノンフラッシ
ュランプの光、特に赤外光をトナー中の成分が吸収する
ことで溶融し定着するものであるため、赤外光の吸収能
を有しないまたは弱い色剤を多く用いるカラートナーで
は、定着不良が生じる。
【0004】このような定着不良の問題を解決する方法
として、特開昭63−161460号公報には、フラッ
シュ定着トナー中に波長800〜1100nmに光吸収
ピークを有する赤外線吸収剤を分散配合することが提案
されている。また、特開昭60−57858号公報、特
開昭60−63546号公報、特開昭61−13295
9号公報には、800〜1100nmに光吸収ピークを
有する特定の化合物をトナー組成物に対し1重量%〜1
0重量%添加することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
先行文献に記載されるフラッシュ定着トナーはすべて粉
砕法により得られるトナーである。
【0006】粉砕法により製造されるトナーは、小粒径
のトナーが得られにくく、また形状も不定形であり充分
な流動性が得られにくい。このためフラッシュ定着の高
解像度が得られる特徴を充分発揮できないものである。
【0007】これゆえ、赤外線吸収剤の光吸収による発
熱作用により結着樹脂を充分溶解するには、赤外線吸収
剤の添加量が必然的に多くなり、非効率かつ非経済的で
あった。
【0008】加えて、添加量が多くなるゆえ、赤外線吸
収剤の持つ色調による色汚染、及びこれらの化合物の構
造あるいは官能基等による帯電性への影響の問題も生じ
るものであった。
【0009】したがって、本発明は、新規な非接触定着
トナーを提供することを課題とする。本発明はまた、高
い赤外線吸収能を有しフラッシュ定着性が良好でかつ経
済的に安価な非接触定着トナーを提供することを課題と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、下記
(1)〜(5)により達成される。
【0011】(1) 少なくとも、重合性単量体、着色
剤および赤外線吸収剤からなる重合性単量体組成物を重
合してなる重合トナーであって、前記赤外線吸収剤が波
長750〜1100nmに最大吸収波長を有しており、
また前記赤外線吸収剤が前記重合性単量体組成物中に溶
解し、かつ前記赤外線吸収剤の添加量が前記重合性単量
体組成物全体の0.01重量%〜3重量%の範囲にある
ことを特徴とする非接触定着用重合トナー。
【0012】(2) 前記着色剤が黒色以外の着色剤で
ある上記(1)に記載の非接触定着トナー。
【0013】(3) 少なくとも、重合性単量体、着色
剤および赤外線吸収剤からなる重合性単量体組成物を重
合してなる重合トナーの製造方法であって、前記赤外線
吸収剤が波長750〜1100nmに最大吸収波長を有
しており、また前記赤外線吸収剤が前記重合性単量体組
成物中に溶解し、かつ前記赤外線吸収剤の添加量が前記
重合性単量体組成物全体の0.01重量%〜3重量%の
範囲にあることを特徴とする非接触定着用重合トナーの
製造方法。
【0014】(4) 前記重合が懸濁重合によるもので
ある上記(3)に記載の非接触定着用重合トナーの製造
方法。
【0015】(5) 重合性単量体組成物中への前記赤
外線吸収剤の溶解が、重合性単量体に対し溶解性を示す
赤外線吸収剤を用いることにより行う、あるいは重合性
単量体に対し溶解性を示す樹脂に赤外線吸収剤を予め溶
融混練しておき、この赤外線吸収剤を含有する樹脂を重
合性単量体に溶解することにより行うものである上記
(3)または(4)に記載の非接触定着用重合トナーの
製造方法。
【0016】
【作用】このように本発明においては、非接触定着トナ
ーを重合法によって製造するため、容易に小粒径トナー
が得られ、かつ球形状であるため流動性が良好で、非接
触定着法のもつ高解像度が得られると言う特徴を充分発
揮できるものである。
【0017】また本発明においては、赤外線吸収剤が重
合性単量体組成物に溶解しているため、重合により得ら
れるトナー粒子間の赤外線吸収剤量の均一性が高くな
り、粒子個々の物性が均一化される。
【0018】また重合して得られるトナー粒子のマトリ
ックスを構成する樹脂中においても赤外線吸収剤は溶解
した状態あるいは極めて微細に微分散した状態となる。
このため赤外線吸収剤が非常に効率よく作用し、少量の
添加で定着度70%以上の良好な定着性が発揮される。
【0019】また、このように少量の添加で所望の定着
性が得られるため、経済的にも有利であり、色汚染の問
題、帯電性への影響もほとんどない。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施態様に基づき
より詳細に説明する。
【0021】本発明の非接触定着用重合トナーを製造す
るにおいて用いられる重合性単量体としては、懸濁重合
で球状微粒子として得ることのできる重合方法によって
重合可能なものであれば特に限定されるわけではなく、
トナーの分野において一般的に用いられている各種のビ
ニル系単量体、例えば、スチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メ
チルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−
ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o−クロロス
チレン、m−クロロスチレン、p−クロロチレン等のス
チレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸
2−エチルヘキシル、アクリル酸テトラヒドロフルフリ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸エステル系単
量体;エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン
系単量体、その他、アクリル酸、メタクリル酸、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン等を単独
でまたは2種以上組合せて用いることが可能である。
【0022】さらに分子間に架橋構造を有するものを得
ようとする場合、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニル
ナフタリン、これらの誘導体等の芳香族ジビニル化合
物、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレ
ングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、アリルメタクリレート、t−ブチ
ルアミノエチルメタクリレート、テトラエチレングリコ
ールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタ
クリレート等のごときジエチレン性不飽和カルボン酸エ
ステル、N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテ
ル、ジビニルサルファイド、ジビニルスルホン酸の全て
のジビニル化合物及び3個以上のビニル基を有する化合
物等を架橋成分として添加することが可能である。さら
に、ポリブダジエン、ポリイソプレン、不飽和ポリエス
テル、クロロスルホン化ポリオレフィン等も有効であ
る。
【0023】さらに重合性単量体組成物中に、重合性単
量体組成と同様のものよりなる(共)重合体あるいはそ
の他の(共)重合体、例えば、スチレン系樹脂、スチレ
ン・アクリレート系樹脂、ロジン誘導体、芳香族系石油
樹脂、ピネン系樹脂、エポキシ系樹脂、クマロン系樹脂
などを添加することで粒度分布の均一化を図ることがで
きる。重合体としては特に限定されるものではないが、
例えば重量平均分子量500〜100000程度、より
好ましくは1000〜50000程度が適当である。こ
のような(共)重合体の添加量は重合性単量体100重
量部に対し0〜50重量部程度が適当である。
【0024】また着色剤としては、従来公知のものがい
ずれも使用でき、例えば、カーボンブラック、ファーネ
スブラック、アセチレンブラック等の黒色着色剤、黄
鉛、カドミウムエロー、黄色酸化鉄、チタン黄、クロム
エロー、ナフトールエロー、ハンザエロー、ピグメント
エロー、ベンジジンエロー、パーマネントエロー、キノ
リンエローレーキ、アンスラピリミジンエロー等の黄色
着色剤、パーマネントオレンジ、モリブデンオレンジ、
バルカンファーストオレンジ、ベンジンオレンジ、イン
ダンスレンブリリアントオレンジ等の橙色着色剤、酸化
鉄、アンバー、パーマネントブラウン等の褐色着色剤、
ベンガラ、ローズベンガラ、アンチモン末、パーマネン
トレッド、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミン、
ライトファストレッドトーナー、パーマネントカーミ
ン、ピラゾロンレッド、ボルドー、ヘリオボルドー、ロ
ーダミンレーキ、デュポンオイルレッド、チオインジゴ
レッド、チオインジゴマルーン、ウォッチングレッドス
トロンチウム等の赤色着色剤、コバルト紫、ファースト
バイオレット、ジオキサンバイオレット、メチルバイオ
レットレーキ等の紫色着色剤、メチレンブルー、アニリ
ンブルー、コバルトブルー、セルリアンブルー、カルコ
オイルブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシ
アニンブルー、ウルトラマリンブルー、インダンスレン
ブルー、インジゴ等の青色着色剤、クロムグリーン、コ
バルトグリーン、ピグメントグリーンB、グリーンゴー
ルド、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオ
クサレート、ポリクロムブロム銅フタロシアニン等の緑
色着色剤などの顔料または染料を例示することができ、
これらの顔料または染料は単独あるいは複数組み合わせ
て用いることができる。
【0025】なお、本発明の非接触定着トナーは、赤外
線吸収剤の添加による非接触定着性の改良を図ったもの
であるため、特に、黒色以外の着色剤を用いたカラート
ナーの場合に効果が大きいものである。
【0026】これらの着色剤は、特に限定されるもので
はないが、トナー組成物中に、3〜15重量%配合され
るものであることが好ましい。
【0027】本発明の非接触定着トナーは、さらに赤外
線吸収剤が添加されてなるものである。本発明において
用いられる赤外線吸収剤としては、最大吸収波長が75
0〜1100nmのものが好ましく、より好ましくは8
00〜1100nmである。
【0028】本発明において使用される赤外線吸収剤
は、上記のごとく波長750〜1100nmに最大吸収
波長を有し、かつ重合性単量体組成物に溶解するもので
あれば特に限定はない。
【0029】なお、赤外線吸収剤を重合性単量体組成物
に溶解するためには、例えば、赤外線吸収剤を重合性単
量体に溶解する最も単純な方法、あるいは重合性単量体
に溶解する樹脂等に赤外線吸収剤を溶融混練等で溶解す
る方法等がある。重合性単量体に溶解する樹脂に赤外線
吸収剤を溶融混練しておき、この赤外線吸収剤を含有す
る樹脂を重合性単量体に添加溶解すると、本来的には重
合性単量体に対し溶解性を有しないないしは溶解性の低
い赤外線吸収剤が、前記樹脂が界面活性的な作用を発揮
することで、重合性単量体中に溶解することができるも
のである。
【0030】このように本発明において、「赤外線吸収
剤を重合性単量体組成物に溶解する」とは、重合性単量
体に本来的に溶解性を有する赤外線吸収剤を用いること
に限定されるものではなく、赤外線吸収剤を重合性単量
体中に溶解した状態とすることができるものであれば、
何らかの物質の作用をもって溶解するような態様も含む
ものである。
【0031】本発明において用いることのできる赤外線
吸収剤の具体例としては、使用される重合性単量体の種
類及び重合性単量体に溶解する樹脂等の種類によってそ
の溶解性が左右されるため、一概には示しにくいが、例
えば、シアニン化合物系、ジイモニウム化合物系、アミ
ニウム化合物系、Ni錯体化合物系、フタロシアニン化
合物系、アントラキノン化合物系、及びナフタロシアニ
ン化合物系などで、溶解性を向上させるために以下に示
すような官能基を導入した化合物が例示できる。
【0032】
【化1】
【0033】(式中、R1〜R4はそれぞれ独立して、C
1〜C20のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシル
基、ナフチル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル
基、ブチルフェニル基、またはナフチル基である。) 具体的には、日本化薬製のKayasorb IRG−
002、IRG−003等、及びオクタキス(アニリ
ノ)オクタキス(フェニルチオ)バナジルフタロシアニ
ン、オクタキス(アニリノ)オクタフルオロバナジルフ
タロシアニン、4−テトラキス(アニリノ)−3,5,
6−ドデカフルオロ塩化スズフタロシアニン等が挙げら
れる。
【0034】なお、フラッシュ定着は、ヒートロール定
着とは異なり、キセノンフラッシュランプの照射光(主
に波長800nm〜1100nmの近赤外光)を吸収発
熱して定着するため、瞬時的に、300℃〜600℃程
度の温度に達する。このため赤外線吸収剤の熱分解開始
温度つまり耐熱温度が低いものであると、分解ガスによ
る定着画像におけるボイド(白抜け)の発生原因となる
虞れがある。従って赤外線吸収剤の耐熱温度は、230
℃以上であることが好ましく、より好ましくは250℃
以上、最も好ましくは300℃以上である。
【0035】本発明の非接触定着用重合トナーにおい
て、このような赤外線吸収剤の添加量は、重合性単量体
組成物の0.01重量%〜3重量%、より好ましくは
0.01重量%〜2重量%の割合とされる。すなわち、
添加量が0.01重量%未満では、赤外線吸収剤が最終
的に得られるトナー粒子内においてマトリックスを構成
する樹脂に溶解し分子レベルで分散していても、充分な
定着性を得ることが困難となる虞れが高く、一方、添加
量が3重量%を越えると、定着性の面では何ら問題はな
いが、経済的に不利なものとなるばかりでなく、トナー
の色調、帯電性等に悪影響を及ぼす虞れが生じてくるた
めである。
【0036】本発明の非接触定着トナーには、さらに必
要に応じてワックス成分、電荷制御剤、流動化剤等の添
加剤を配合することが可能である。
【0037】ワックス成分としては、ポリオレフィン系
ワックスおよび天然ワックス等が用いら得る。ポリオレ
フィン系ワックスとしては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブチレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ペンテン共重合
体、エチレン−3−メチル−1−ブテン共重合体、ある
いはオレフィンとその他の単量体、例えばビニルエステ
ル類、ハロオレフィン類、(メタ)アクリル酸エステル
類、(メタ)アクリル酸ないしその誘導体等、との共重
合体などが挙げられるが、その重量平均分子量が100
0〜45000程度のものであることが望ましい。ま
た、天然ワックスとしては、カルバナロウ、モンタンロ
ウ、天然パラフィン等が例示できる。
【0038】電荷制御剤としては、例えば、ニグロシ
ン、モノアゾ染料、亜鉛、ヘキサデシルサクシネート、
ナフトエ酸のアルキルエステルまたはアルキルアミド、
ニトロフミン酸、N,N−テトラメチルジアミンベンゾ
フェノン、N,N−テトラメチルベンジジン、トリアジ
ン、サリチル酸金属錯体等が例示できる。本発明の非接
触定着トナーにおいて使用される着色剤が黒色以外のも
のであるカラートナーの形態においては、荷電制御剤と
しては無色ないし淡色のものが好ましい。
【0039】また、流動化剤としては、例えば、コロイ
ダルシリカ、疎水性シリカ、疎水性チタニア、疎水性ジ
ルコニア、タルク等の無機微粒子、その他、ポリスチレ
ンビーズ、(メタ)アクリル樹脂ビーズ等の有機微粒子
などが用いられ得る。
【0040】本発明の非接触定着用重合トナーの製法
は、前記したように、懸濁重合法に基づき重合物を球状
微粒子として得るものであり、例えば、懸濁重合法に基
づき、重合性単量体に、着色剤、赤外線吸収剤、さらに
は上記したようなワックス成分、電荷制御剤、流動化剤
等の添加剤を配合してなる重合性単量体組成物を重合す
ることにより行うことができる。
【0041】すなわち、懸濁重合法に基づき本発明の非
接触定着用重合トナーを得るには、前記したような重合
性単量体組成物を、水系媒体中に添加し、撹拌して所望
の粒径の液滴(重合性単量体組成物粒子)を形成して重
合を行なう。この懸濁重合は、液滴の粒子径の規制を行
なった後あるいは粒子径の規制を行ないながら反応を行
なうことが好ましいが、特に粒子径の規制を行なった後
に反応を行なうことが好ましい。この粒子径の規制は、
例えば、所定の成分を水性媒体に分散させた懸濁液を
T.K.ホモミキサーにより撹拌して行なう。あるいは
ラインミキサー(例えばエバラマイルダー)等の高速撹
拌機に1回ないし数回通過させることにより行われる。
このようにして、上記液滴の粒子径が所定の大きさ、例
えば0.1〜500μm、好ましくは0.5〜100μ
m、さらに好ましくは0.5〜50μm程度のものとす
る。他の重合方法においても、それぞれの重合法に基づ
き重合を行う場合において、同様の粒子径規制を行うこ
とが好ましい。
【0042】懸濁重合において用いられる分散剤として
は、ポリビニルアルコール、ゼラチン、トラガント、デ
ンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸ナト
リウム、ポリメタクリル酸ナトリウム等の高分子分散
剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデ
シル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オ
クチル硫酸ナトリウム、アリル−アルキル−ポリエーテ
ルスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウ
リル酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸
ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カリ
ウム、3,3’−ジスルホンジフェニル尿素−4,4’
−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホ
ン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−
ジメチルアニリン、2,2’,5,5’−テトラメチル
−トリフェニルメタン−1,1’−ジアゾ−ビス−β−
ナフトール−ジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタ
レンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸
ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタ
ノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸アンモニウム、アルキルスルホン酸ナトリウ
ム、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナト
リウム塩、特殊芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物のナ
トリウム塩、特殊カルボン酸型高分子界面活性剤、ポリ
オキシエチレンラルリルエーテル、ポリオキシエチレン
セチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンソルビタンアルキレート、ラウリルトリメチル
アンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライ
ド、アルキルベンジルジメチルアンモニウム等の界面活
性剤、その他アルギン酸塩、ゼイン、カゼイン、硫酸バ
リウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシ
ウム、リン酸カルシウム、タルク、粘土、ケイソウ土、
ベントナイト、水酸化チタン、水酸化トリウム、金属酸
化物粉末等が挙げられる。
【0043】また重合に用いる重合開始剤としては、通
常懸濁重合に用いられる油溶性の過酸化物系あるいはア
ゾ系開始剤が利用できる。一例を挙げると、例えば、過
酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化オクタノイ
ル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過
酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、キュメンハ
イドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系開始
剤、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2´−アゾビス(2,3−ジメチルブチロニトリル)、
2,2´−アゾビス(2−メメチルブチロニトリル)、
2,2´−アゾビス(2,3,3−トリメチルブチロニ
トリル)、2,2´−アゾビス(2−イソプロピルブチ
ロニトリル)、1,1´−アゾビス(シクロヘキサン−
1−カルボニトリル)、2,2´−アゾビス(4−メチ
キシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−(カル
バモイルアゾ)イソブチロニトリル、4,4´−アゾビ
ス(4−シアノバレリン酸)、ジメチル−2,2´−ア
ゾビスイソブチレート等がある。このような重合開始剤
は、重合性単量体に対して、0.01〜20重量%、特
に、0.1〜10重量%使用されるのが好ましい。
【0044】このようにして得られる本発明に係る非接
触定着トナーは、電子写真法において目的とされる解像
度等によっても左右されるが、平均粒径が例えば、5〜
15μm、より好ましくは、5〜10μm程度のものと
される。
【0045】本発明に係る非接触定着用重合トナーの定
着は、キセノンフラッシュランプを用い、キセノンフラ
ッシュランプの電気入力エネルギーは単位面積当たり
1.6〜3J/cm2で定着できる。その定着度が70
%以上であると使用に際し問題を生じないが、70%以
下の場合、摩擦力などで脱離が生じ接触した他の物を汚
染する等の問題を生じる。
【0046】本発明の非接触定着トナーは、例えば、バ
ーコード印刷、ラベル印刷、タグ印刷、カールソン方式
あるいはイオンフロー方式等のプリンターおよびコピー
等の各種の用途に好適に使用できるものであり、特にカ
ラー化した実施形態においても安価にて良好な非接触定
着性を発揮する製品を提供できるために、これらの用途
における画像のカラー化の要望に容易に対応できるもの
である。
【0047】
【実施例】以下本発明を実施例に基づきより具体的に説
明する。なお、以下において、「%」および「部」は特
に断らない限り重量によるものである。
【0048】実施例1 スチレン85部、n−ブチルアクリレート15部、ジビ
ニルベンゼン0.1部に赤外線吸収剤オクタキス(アニ
リノ)オクタフルオロバナジルフタロシアニン0.3部
を添加し、撹拌溶解し、さらに2,2’−アゾビスブチ
ロニトリル(ABNR、日本ヒドラジン工業製)2部、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)(ABNV)2部、フタロシアニンブルー(リオノ
ールブルーES、東洋インキ製)6部、電荷制御剤(ボ
ントロンE82、オリエント化学工業製)1部を添加し
て重合性単量体組成物を調製し、得られた重合性単量体
組成物を、バイオミキサー((株)日音医理科器機製作
所製)を用い、20000rpmで10分間混合した。
【0049】この重合性単量体組成物を、予め調整され
た0.2%ハイテノールN08(第一工業製薬製)水溶
液430部に添加し均一混合した後、エバラマイルダー
(荏原製作所製)にて、回転数12000rpm、流量
200kg/Hrの運転条件下に前記混合液を1回通過
させ、懸濁液を得た。
【0050】この懸濁液を窒素雰囲気下で、重合粒子が
沈降しない程度に全体を均一撹拌しながら昇温し、75
℃で5時間重合を行った。
【0051】この重合液中の重合粒子径をコールターマ
ルチサイダーII(コールター社製)で測定した結果、
体積平均粒子径が6.9μmであった。
【0052】次いで、固液分離、洗浄を繰り返し行った
後、温度50℃の減圧乾燥機で24時間乾燥を行い、着
色樹脂微粒子(1)を得た。
【0053】この着色樹脂微粒子(1)を電子写真用ト
ナー原粉として用い、これに疎水性シリカ(アエロジル
R−972、日本アエロジル製)を0.3%添加し充分
混合してトナー(1)を得た。
【0054】このようにして得られたトナー(1)に対
し、以下に示すような方法によって定着度、色調、画像
上のカブリ、解像度に関して評価を行った。得られた結
果を表1に示す。
【0055】実施例2 赤外線吸収剤オクタキス(アニリノ)オクタキス(フェ
ニルチオ)バナジルフタロシアニン0.2部をスチレン
89.8部に溶解した後、赤色顔料(ライオネルレッド
CP−A、東洋インキ製)10部、電荷制御剤(ボント
ロンE82、オリエント化学工業製)1部を添加し、ボ
ールミルで48時間混合分散を行いミルベースを作成し
た。
【0056】このミルベース50部、スチレン40.1
部、n−ブチルアクリレート15部、ジビニルベンゼン
0.1部、2,2’−アゾビスブチロニトリル(ABN
R、日本ヒドラジン工業製)2部、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ABNV)2部
を、均一に撹拌混合し、重合性単量体組成物を調製し
た。
【0057】この重合性単量体組成物を、予め調整され
た0.04%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
と4%のリン酸カルシウムを含む水430部に添加し、
ホモミキサー(特殊機化工製)において8000rpm
で5分間撹拌し懸濁液を得た。
【0058】この懸濁液を用いて実施例1と同様にして
重合を行った。この重合液中の重合粒子径を実施例1と
同様にして測定した結果、体積平均粒子径が5.7μm
であった。
【0059】次いで、固液分離、洗浄を繰り返し行った
後、温度50℃の減圧乾燥機で24時間乾燥を行い、着
色樹脂微粒子(2)を得た。
【0060】この着色樹脂微粒子(2)を電子写真用ト
ナー原粉として用い、実施例1と同様にしてトナー
(2)を得た。
【0061】このようにして得られたトナー(2)につ
いても実施例1と同様に性能評価を行った。得られた結
果を表1に示す。
【0062】実施例3 赤外線吸収剤カヤソーブCY−10(日本化薬製)0.
6部、スチレンアクリル樹脂(ST−95、三洋化成
製)60部を混合し、ラボプラストミルを用い110℃
で溶融混練して樹脂に赤外線吸収剤を溶解し、これを赤
外線吸収剤のマスターバッチとした。
【0063】この赤外線吸収剤マスターバッチ5.5部
を、スチレン81部、n−ブチルアクリレート14部、
ジビニルベンゼン0.1部に添加し、撹拌溶解し、さら
に2,2’−アゾビスブチロニトリル(ABNR、日本
ヒドラジン工業製)2部、2,2’−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)(ABNV)2部、フタロ
シアニンブルー(リオノールブルーES、東洋インキ
製)6部、電荷制御剤(ボントロンE82、オリエント
化学工業製)1部を添加して重合性単量体組成物を調製
し実施例1において、赤外吸収剤をオクタキス(アニリ
ノ)−オクタキス(フェニルチオ)−バナジルフタロシ
アニン0.3部にする以外は実施例1と同様の成分から
なる重合性単量体組成物を調製し、その後実施例1と同
様にして、懸濁、重合を行い、得られた重合液の粒子径
測定を行った。その結果、体積平均粒子径が7.2μm
であった。
【0064】次いで、固液分離、洗浄を繰り返し行った
後、温度50℃の減圧乾燥機で24時間乾燥を行い、着
色樹脂微粒子(3)を得た。
【0065】この着色樹脂微粒子(3)を電子写真用ト
ナー原粉として用い、実施例1と同様にしてトナー
(3)を得た。
【0066】このようにして得られたトナー(3)につ
いても実施例1と同様に性能評価を行った。得られた結
果を表1に示す。
【0067】 比較例1 スチレンアクリル樹脂(TB−1000、三洋化成製) 80部 スチレンアクリル樹脂(ST−95、三洋化成製) 20部 赤色顔料(ライオネルレッドCP−A、東洋インキ製) 5部 電荷制御剤(ボントロンE82、オリエント化学工業製) 1部 赤外線吸収剤(カヤソーブCY−10、日本化薬製) 2部 上記のトナー組成物を粉体混合機(ハイスピードミキサ
ー、深江工業製)で充分混合した後、ラボプラストミル
(東洋精機製)で溶融混合した。この混合物を冷却後、
粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕した。得られた
微粉砕物を風力分級機で分級し、平均粒子径10.1μ
mの比較用着色樹脂粒子(C1)を得た。
【0068】この比較用着色樹脂微粒子(C1)におけ
る赤外線吸収剤の分散状態をTEM写真で観察した結
果、非常に分散の悪い状態で、その赤外線吸収剤の粒子
の大きさは主に1〜3μmであった。
【0069】この比較用着色樹脂粒子(C1)を電子写
真用トナー原粉として用い、実施例1と同様にして、比
較用トナー(C1)を得た。得られた比較用トナー(C
1)について実施例1と同様に性能評価を行った。得ら
れた結果を表1に示す。
【0070】比較例2 実施例1の赤外線吸収剤をカヤソーブCY−17(日本
化薬製)0.6部に変え、これを実施例1と同様に重合
性単量体に添加し、撹拌混合したが、赤外線吸収剤は溶
解しなかった。さらに、その後、実施例1と同様にして
重合性単量体組成物を調製し、懸濁、重合を行い、得ら
れた重合液の粒子径測定を行った。その結果、体積平均
粒子径が6.1μmであった。
【0071】その後、実施例1と同様の方法で比較用着
色樹脂粒子(C2)を得た。
【0072】この比較用着色樹脂微粒子(C2)におけ
る赤外線吸収剤の分散状態をTEM写真で観察した結
果、分散が不均一で、その粒子が大きくは主に1〜3μ
mであった。
【0073】この比較用着色樹脂粒子(C2)を電子写
真用トナー原粉として用い、実施例1と同様にして、比
較用トナー(C2)を得た。得られた比較用トナー(C
2)について実施例1と同様に性能評価を行った。得ら
れた結果を表1に示す。
【0074】比較例3 実施例1における重合性単量体組成物において、赤外線
吸収剤を添加しない以外は同様の組成とし、実施例1と
同様の方法で重合性単量体組成物を調製、懸濁、重合
し、重合液の粒子径測定を行った。この結果、体積平均
粒子径が6.5μmであった。
【0075】次いでこの重合液から実施例1と同様にし
比較用着色樹脂粒子(C3)を得た。
【0076】この比較用着色樹脂粒子(C3)を電子写
真用トナー原粉として用い、実施例1と同様にして、比
較用トナー(C3)を得た。得られた比較用トナー(C
3)について実施例1と同様に性能評価を行った。得ら
れた結果を表1に示す。
【0077】(性能評価) ・定着度試験 トナー4部、アクリル変性シリコン樹脂被覆キャリア9
6部からなる現像剤を、市販の複写機(レオドライ76
10、東芝製)にセットし、未定着画像を作成した後キ
セノンフラッシュランプを用いフラッシュ定着させた。
【0078】このフラッシュ定着画像を、スコッチメン
ディングテープ(3M製)を幅40mm、直径100m
mの1.5kg金属ローラーで接着し30分間放置後、
約135°の角度で1分間で約20cmの速度で剥離す
るテープ剥離試験に供し、テープ剥離後の画像残存率を
定着度として評価した。
【0079】テープ剥離後の画像残存率は、テープ剥離
前後の画像濃度を測定し次式により算出した。
【0080】
【数1】定着度(%)=(テープ剥離後の画像濃度/テ
ープ剥離前の画像濃度)×100 画像濃度は、マクベス反射濃度計RD514型(A div
ision kollmorgen Corp製)を用い測定した。
【0081】・画像上のカブリ 白地画像部のトナーカブリを倍率20倍のルーペを用い
て観察し評価した。なお、評価は次の3段階の基準によ
った。
【0082】○ トナーカブリなし。
【0083】△ トナーカブリあるが問題ないレベル。
【0084】× トナーカブリが多く問題。
【0085】・解像度 電子写真学会テストチャートNo1−R(1975)を
用い、65line/inchのドット再現性及び3.2本/m
mの細線再現性をそれぞれ実体顕微鏡観写真(×60)
を撮影し評価した。なお評価は次の3段階の基準によっ
た。
【0086】○ ドット及び細線の太りまたは細りがほ
とんどなく、テストチャートをほぼ再現している。
【0087】△ ドット及び細線の太りまたは細りが若
干認められるが、問題ないレベル。
【0088】× ドット及び細線の太りまたは細りが著
しく、欠損部がある。
【0089】・色調評価 実施例及び比較例それぞれの組成で、赤外吸収剤を含ま
ないトナーを作成し、それを色調標準トナーとした。実
施例および比較例のトナーのフラッシュ定着と、色調標
準トナーのオーブン定着画像との色調を肉眼にて比較
し、赤外線吸収剤による色調への影響を調べた。なお、
評価は次の4段階の基準によった。
【0090】◎ 色調への影響が認められない。
【0091】○ 色調への影響がわずかに認められるが
問題ない。
【0092】△ 色調への影響が認められる。
【0093】× 色調への影響が大きく色調が明らかに
変化している。
【0094】
【表1】
【0095】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、重合法によ
ってトナー粒子を得るものであるため、容易に小粒径ト
ナーが得られ、かつ球形状あるいは球に近い形状である
ため流動性が良好で、非接触定着法のもつ高解像度が得
られると言う特徴を充分発揮できるものである。また本
発明においては、赤外線吸収剤が重合性単量体組成物に
溶解しているため、重合により得られるトナー粒子間の
赤外線吸収剤量の均一性が高くなり、粒子個々の物性が
均一化される。また重合して得られるトナー粒子のマト
リックスを構成する樹脂中においても赤外線吸収剤は溶
解した状態あるいは極めて微細に微分散した状態とな
る。このため赤外線吸収剤が非常に効率よく作用し、少
量の添加で良好な定着性が発揮される。また、このよう
に少量の添加で所望の定着性が得られるため、経済的に
も有利であり、色汚染の問題、帯電性への影響もほとん
どない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、重合性単量体、着色剤およ
    び赤外線吸収剤からなる重合性単量体組成物を重合して
    なる重合トナーであって、前記赤外線吸収剤が波長75
    0〜1100nmに最大吸収波長を有しており、また前
    記赤外線吸収剤が前記重合性単量体組成物中に溶解し、
    かつ前記赤外線吸収剤の添加量が前記重合性単量体組成
    物全体の0.01重量%〜3重量%の範囲にあることを
    特徴とする非接触定着用重合トナー。
  2. 【請求項2】 前記着色剤が黒色以外の着色剤である請
    求項1に記載の非接触定着トナー。
  3. 【請求項3】 少なくとも、重合性単量体、着色剤およ
    び赤外線吸収剤からなる重合性単量体組成物を重合して
    なる重合トナーの製造方法であって、前記赤外線吸収剤
    が波長750〜1100nmに最大吸収波長を有してお
    り、また前記赤外線吸収剤が前記重合性単量体組成物中
    に溶解し、かつ前記赤外線吸収剤の添加量が前記重合性
    単量体組成物全体の0.01重量%〜3重量%の範囲に
    あることを特徴とする非接触定着用重合トナーの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記重合が懸濁重合によるものである請
    求項3に記載の非接触定着用重合トナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 重合性単量体組成物中への前記赤外線吸
    収剤の溶解が、重合性単量体に対し溶解性を示す赤外線
    吸収剤を用いることにより行う、あるいは重合性単量体
    に対し溶解性を示す樹脂に赤外線吸収剤を予め溶融混練
    しておき、この赤外線吸収剤を含有する樹脂を重合性単
    量体に溶解することにより行うものである請求項3また
    は4に記載の非接触定着用重合トナーの製造方法。
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