JPH1138666A - フラッシュ定着トナー - Google Patents

フラッシュ定着トナー

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JPH1138666A
JPH1138666A JP19452097A JP19452097A JPH1138666A JP H1138666 A JPH1138666 A JP H1138666A JP 19452097 A JP19452097 A JP 19452097A JP 19452097 A JP19452097 A JP 19452097A JP H1138666 A JPH1138666 A JP H1138666A
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absorber
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infrared
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修 海江田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い赤外線吸収能を有しフラッシュ定着性が
良好でかつ経済的に安価なフラッシュ定着トナーを提供
する。 【解決手段】 少なくとも、結着用樹脂、着色剤および
赤外線吸収剤からなるフラッシュ定着トナーであって、
前記赤外線吸収剤が波長750〜1100nmに最大吸
収波長を有しており、また赤外線吸収剤が結着用樹脂に
溶解しており、さらに前記赤外線吸収剤の添加量がトナ
ー組成物全体の0.01重量%〜1重量%の範囲にある
ことを特徴とするフラッシュ定着トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラッシュ定着ト
ナーに関するものである。詳しく述べると本発明は、フ
ラッシュ定着性が良好でかつ経済的に安価なフラッシュ
定着トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式における被印刷物への画像
定着方式としては、従来主としてヒートロール方式が使
用されている。しかしながら、この方式は、トナーによ
り画像形成された紙等の被印刷物を加熱ロール間に通し
て、トナーを被印刷物に熱圧着させるものであるため、
定着部で目詰まりを起こしたり、画像が押しつぶされる
ため解像度が低下する、被印刷物の種類が限られる等の
問題を有するものである。
【0003】フラッシュ定着方式は、非接触定着法の一
種であって、上記したようなヒートロール方式における
問題はなく優れた定着方式であるが、キセノンフラッシ
ュランプの光、特に赤外光をトナー中の成分が吸収する
ことで溶融し定着するものであるため、赤外光の吸収能
を有しないまたは弱い色剤を多く用いるカラートナーで
は、定着不良が生じる。
【0004】このような定着不良の問題を解決する方法
として、特開昭63−161460号公報には、フラッ
シュ定着トナー中に波長800〜1100nmに光吸収
ピークを有する赤外線吸収剤を分散配合することが提案
されている。また、特開昭60−57858号公報、特
開昭60−63546号公報、特開昭61−13295
9号公報には、800〜1100nmに光吸収ピークを
有する特定の化合物をトナー組成物に対し1重量%〜1
0重量%添加することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭63−1614
6号公報において示されるトナーにおいては、赤外線吸
収剤が結着樹脂中に分散した状態であるため、このよう
な赤外線吸収剤の発熱作用によって結着樹脂を十分に溶
解させるためには、必然的に添加量が多くなり、効率的
でないのみならず経済的に不利なものとなる。
【0006】また、特開昭60−57858号公報、特
開昭60−63546号公報、特開昭61−13295
9号公報に示されるトナーにおいても、上記と同様に比
較的添加量が多いことに加え、これらに示される化合物
は可視領域の吸収は少ないとはいえ暗い色調を有した物
質であって、赤外線吸収剤による色汚染が問題となりま
たこれらの化合物の構造及び官能基等から、トナーの帯
電性等への問題も生じるものであった。
【0007】したがって、本発明は、新規なフラッシュ
定着トナーを提供することを課題とする。本発明はま
た、高い赤外線吸収能を有しフラッシュ定着性が良好で
かつ経済的に安価なフラッシュ定着トナーを提供するこ
とを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、下記
(1)〜(3)により達成される。
【0009】(1) 少なくとも、結着用樹脂、着色剤
および赤外線吸収剤からなるフラッシュ定着トナーであ
って、前記赤外線吸収剤が波長750〜1100nmに
最大吸収波長を有しており、また赤外線吸収剤が結着用
樹脂に溶解しており、さらに前記赤外線吸収剤の添加量
がトナー組成物全体の0.01重量%〜1重量%の範囲
にあることを特徴とするフラッシュ定着トナー。
【0010】(2) 前記赤外線吸収剤が、前記結着用
樹脂100重量部に対して0.1重量部添加した場合に
おいて測定した濁度が10以下となるものである請求項
1に記載のフラッシュ定着トナー。
【0011】(3) 前記着色剤が黒色以外の着色剤で
ある請求項1に記載のフラッシュ定着トナー。
【0012】
【作用】このように本発明においては、フラッシュ定着
トナーにおいて添加される赤外線吸収剤を、トナー粒子
のマトリックスを構成する結着用樹脂中に溶解させた状
態で配合したものである。フラッシュ定着においては、
赤外線吸収材の部分で局部的に熱が発生するものである
ため、マトリックス中において赤外線吸収剤が溶解状
態、つまり分子レベルで微分散されていると、添加量を
少なくしても充分な定着性が期待できるものである。さ
らに、赤外線吸収剤がマトリックス中に均一に存在する
ためフラッシュ照射時における局部発熱が少なく、均一
に発熱するため部分定着不良もない。また、このように
添加量が少なくなるために、赤外線吸収剤の添加による
トナーの色調、帯電性への影響がほとんどなく、経済的
にも有利なものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施態様に基づき
より詳細に説明する。
【0014】本発明のフラッシュ定着トナーにおいて使
用する結着用樹脂としては、特に限定されるものではな
く、例えば、ポリスチレン系、スチレンと(メタ)アク
リル酸エステル、アクリロニトリルあるいはマレイン酸
エステルとのスチレンを含む共重合体系、ポリ(メタ)
アクリル酸エステル系、ポリエステル系、ポリアミド
系、エポキシ系、フェノール系、炭化水素系、石油系等
の樹脂が挙げられるが、好ましくは、ポリエステル樹
脂、あるいはビスフェノールA/エピクロルヒドリン等
のエポキシ樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、単独で
あるいは複数組み合わせて用いることができるが、更に
他の樹脂や添加剤を併用することもできる。
【0015】また着色剤としては、従来公知のものがい
ずれも使用でき、例えば、カーボンブラック、ファーネ
スブラック、アセチレンブラック等の黒色着色剤、黄
鉛、カドミウムエロー、黄色酸化鉄、チタン黄、クロム
エロー、ナフトールエロー、ハンザエロー、ピグメント
エロー、ベンジジンエロー、パーマネントエロー、キノ
リンエローレーキ、アンスラピリミジンエロー等の黄色
着色剤、パーマネントオレンジ、モリブデンオレンジ、
バルカンファーストオレンジ、ベンジンオレンジ、イン
ダンスレンブリリアントオレンジ等の橙色着色剤、酸化
鉄、アンバー、パーマネントブラウン等の褐色着色剤、
ベンガラ、ローズベンガラ、アンチモン末、パーマネン
トレッド、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミン、
ライトファストレッドトーナー、パーマネントカーミ
ン、ピラゾロンレッド、ボルドー、ヘリオボルドー、ロ
ーダミンレーキ、デュポンオイルレッド、チオインジゴ
レッド、チオインジゴマルーン、ウォッチングレッドス
トロンチウム等の赤色着色剤、コバルト紫、ファースト
バイオレット、ジオキサンバイオレット、メチルバイオ
レットレーキ等の紫色着色剤、メチレンブルー、アニリ
ンブルー、コバルトブルー、セルリアンブルー、カルコ
オイルブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシ
アニンブルー、ウルトラマリンブルー、インダンスレン
ブルー、インジゴ等の青色着色剤、クロムグリーン、コ
バルトグリーン、ピグメントグリーンB、グリーンゴー
ルド、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオ
クサレート、ポリクロムブロム銅フタロシアニン等の緑
色着色剤などの顔料または染料を例示することができ、
これらの顔料または染料は単独あるいは複数組み合わせ
て用いることができる。
【0016】なお、本発明のフラッシュ定着トナーは、
赤外線吸収剤の添加によるフラッシュ定着性の改良を図
ったものであるため、特に、黒色以外の着色剤を用いた
カラートナーの場合に効果が大きいものである。
【0017】これらの着色剤は、特に限定されるもので
はないが、トナー組成物中において結着用樹脂100重
量部に対し、3〜15重量部配合されるものであること
が好ましい。
【0018】本発明のフラッシュ定着トナーは、さらに
赤外線吸収剤が添加されてなるものである。本発明にお
いて用いられる赤外線吸収剤としては、最大吸収波長が
750〜1100nmのものが好ましく、より好ましく
は800〜1100nmである。しかして本発明のフラ
ッシュ定着トナーにおいては、この赤外線吸収剤は結着
用樹脂中に溶解した状態とされる。結着用樹脂中に赤外
線吸収剤が溶解すると、結着用樹脂中に配合された赤外
線吸収剤が分子レベルで分散することとなるため、赤外
線吸収剤の有する本来の能力を充分発現でき、わずかな
添加量であっても、フラッシュ定着時における発熱作用
によって結着用樹脂を効果的に溶融することができるも
のとなるためである。
【0019】赤外線吸収剤を結着用樹脂に溶解した状態
とするには、赤外線吸収剤自身が当該樹脂に溶解するも
のを用いる方法や、あるいは赤外線吸収剤を溶解する樹
脂等を相溶化剤として用いる方法がある。
【0020】赤外線吸収剤の樹脂への溶解状態を評価す
る方法としては、赤外線吸収剤を含有する樹脂の濁度を
測定する方法がある。なお、本明細書において示す濁度
の値は、結着用樹脂(相溶化剤を添加する場合にはこれ
を含む。)100重量部に対し赤外線吸収剤0.1部を
添加し、ラボプラストミルを用い120℃で10分間溶
融混練した赤外線吸収剤を含む樹脂を0.3mmの厚さ
のフィルムに成形し、このフィルムを濁度計(ND−1
000DP、日本電色工業製)で測定した値である。
【0021】本発明においては、赤外線吸収剤を使用す
る結着用樹脂に添加した場合の濁度が10%以下、より
好ましくは8%以下となるように、赤外線吸収剤を選択
することが望まれる。濁度が10%を越える場合には、
フラッシュ定着で充分な定着性を得るためには赤外線吸
収剤の添加量を多くする必要があり、添加量が増加する
ことによって、赤外線吸収剤のトナー色調、帯電性等へ
の悪影響が生じる虞れがあり、またコスト的に非常に不
利なものとなるためである。
【0022】本発明において使用される赤外線吸収剤の
具体例としては、使用される結着用樹脂の種類等によっ
てその溶解性が左右されるため、一概には示しにくいと
ころであるが、例えば、(a)シアニン化合物系、ジイ
モニウム化合物系、およびアミニウム化合物系のもの、
あるいは(b)溶解性を向上させるために以下に示すよ
うな官能基を導入してなる、Ni錯体化合物系、フタロ
シアニン化合物系、アントラキノン化合物系、およびナ
フタロシアニン化合物系などを使用することができる。
【0023】
【化1】
【0024】(式中、R1〜R4はそれぞれ独立して、C
1〜C20のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシル
基、ナフチル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル
基、ブチルフェニル基、またはナフチル基である。) なお、フラッシュ定着は、ヒートロール定着とは異な
り、キセノンフラッシュランプの照射光(主に波長80
0nm〜1100nmの近赤外光)を吸収発熱して定着
するため、瞬時的に、300℃〜600℃程度の温度に
達する。このため赤外線吸収剤の熱分解開始温度つまり
耐熱温度が低いものであると、分解ガスによる定着画像
におけるボイド(白抜け)の発生原因となる虞れがあ
る。従って赤外線吸収剤の耐熱温度は、230℃以上で
あることが好ましく、より好ましくは250℃以上、最
も好ましくは300℃以上である。
【0025】本発明のフラッシュ定着トナーにおいて、
このような赤外線吸収剤の添加量は、トナー組成物全体
の0.01重量%〜1重量%の割合とされる。すなわ
ち、添加量が0.01重量%未満では、赤外線吸収剤が
結着用樹脂に溶解し分子レベルで分散していても、充分
な定着性を得ることが困難となる虞れが高く、一方、添
加量が1重量%を越えると、定着性の面では何ら問題は
ないが、経済的に不利なものとなるばかりでなく、トナ
ーの色調、帯電性等に悪影響を及ぼす虞れが生じてくる
ためである。
【0026】本発明のフラッシュ定着トナーには、さら
に必要に応じてワックス成分、電荷制御剤、流動化剤等
の添加剤を配合することが可能である。
【0027】ワックス成分としては、ポリオレフィン系
ワックスおよび天然ワックス等が用いら得る。ポリオレ
フィン系ワックスとしては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブチレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ペンテン共重合
体、エチレン−3−メチル−1−ブテン共重合体、ある
いはオレフィンとその他の単量体、例えばビニルエステ
ル類、ハロオレフィン類、(メタ)アクリル酸エステル
類、(メタ)アクリル酸ないしその誘導体等、との共重
合体などが挙げられるが、その重量平均分子量が100
0〜45000程度のものであることが望ましい。ま
た、天然ワックスとしては、カルバナロウ、モンタンロ
ウ、天然パラフィン等が例示できる。
【0028】電荷制御剤としては、例えば、ニグロシ
ン、モノアゾ染料、亜鉛、ヘキサデシルサクシネート、
ナフトエ酸のアルキルエステルまたはアルキルアミド、
ニトロフミン酸、N,N−テトラメチルジアミンベンゾ
フェノン、N,N−テトラメチルベンジジン、トリアジ
ン、サリチル酸金属錯体等が例示できる。本発明のフラ
ッシュ定着トナーにおいて使用される着色剤が黒色以外
のものであるカラートナーの形態においては、荷電制御
剤としては無色ないし淡色のものが好ましい。
【0029】また、流動化剤としては、例えば、コロイ
ダルシリカ、疎水性シリカ、疎水性チタニア、疎水性ジ
ルコニア、タルク等の無機微粒子、その他、ポリスチレ
ンビーズ、(メタ)アクリル樹脂ビーズ等の有機微粒子
などが用いられ得る。
【0030】本発明のフラッシュ定着トナーの製法とし
ては、結着用樹脂中に赤外線吸収剤が溶解した状態でト
ナー粒子が得られる限り、特に限定されるものではな
く、前記したような結着用樹脂、着色剤および赤外線吸
収剤並びにその他必要に応じて配合される添加剤を、所
定量づつ配合し、溶融混練後、冷却粉砕、分級してトナ
ー粒子を得る溶融混練法、あるいは、結着樹脂を重合に
より形成する単量体中に、着色剤、赤外線吸収剤等を配
合してなる重合性組成物を水性媒体中に懸濁させて前記
単量体を重合することによりトナー粒子を得る懸濁重合
法、その他、種々の公知の製法を採用することができ
る。
【0031】このようにして得られる本発明に係るフラ
ッシュ定着トナーは、電子写真法において目的とされる
解像度等によっても左右されるが、平均粒径が例えば、
5〜15μm、より好ましくは、5〜10μm程度のも
のとされる。
【0032】本発明のフラッシュ定着トナーは、例え
ば、バーコード印刷、ラベル印刷、タグ印刷、カールソ
ン方式あるいはイオンフロー方式等のプリンターおよび
コピー等の各種の用途に好適に使用できるものであり、
特にカラー化した実施形態においても安価にて良好なフ
ラッシュ定着性を発揮する製品を提供できるために、こ
れらの用途における画像のカラー化の要望に容易に対応
できるものである。
【0033】
【実施例】以下本発明を実施例に基づきより具体的に説
明する。なお、以下において、「%」および「部」は特
に断らない限り重量によるものである。
【0034】 実施例1 ポリエステル樹脂(タフトンNE1110、花王製) 100部 フタロシアニンブルー(リオノールブルーES、東洋インキ製) 5部 電荷制御剤(ボントロンE82、オリエント化学工業製) 1部 赤外線吸収剤 0.3部 (オクタキス(アリニノ)オクタキス(フェニルチオ)バナジルフタロシアニン ) 上記のトナー組成物を粉体混合機(ハイスピードミキサ
ー、深江工業製)で充分混合した後、ラボプラストミル
(東洋精機製)で溶融混練した。この混練物を冷却後、
粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕した。得られた
微粉砕物を風力分級機で分級し、平均粒子経9.2μm
の青色粉体を得た。
【0035】この青色粉体100部に疎水性シリカR9
72(日本アエロジル製)0.4%を添加し、ヘンシェ
ルミキサーで均一混合し、トナー(1)を得た。
【0036】このようにして得られたトナー(1)に対
し、以下に示すような方法によって定着度、色調、画像
上のカブリ、定着画像のボイドに関して評価を行った。
得られた結果を表1に示す。
【0037】また別途、上記トナー組成物における結着
用樹脂に対する赤外線吸収剤の溶解性(濁度)、結着用
樹脂に配合された状態での赤外線吸収剤の最大吸収スペ
クトル、赤外線吸収剤の耐熱性を、それぞれ以下に示す
ような方法によって測定した。得られた結果を表2に示
す。
【0038】 実施例2 スチレンアクリル樹脂(TB−1000、三洋化成製) 80部 スチレンアクリル樹脂(ST−95、三洋化成製) 20部 赤色顔料(ライオネルレッドCP−A、東洋インキ製) 7部 電荷制御剤(ボントロンE82、オリエント化学工業製) 1部 赤外線吸収剤(Kayasoub CY10、日本化薬製) 0.9部 上記のトナー組成物を用いて実施例1と同様にして、ト
ナー(2)を得た。なお、このトナー(2)の平均粒子
経は9.5μmであった。
【0039】得られたトナー(2)についても実施例1
と同様に性能評価を行った。得られた結果を表1に示
す。さらに使用した赤外線吸収剤に関し実施例1と同様
に特性評価を行った。得られた結果を表2に示す。
【0040】 実施例3 ポリエステル樹脂(タフトンNE1110、花王製) 100部 赤色顔料(ライオネルレッドCP−A、東洋インキ製) 5部 電荷制御剤(ボントロンE82、オリエント化学工業製) 1部 赤外線吸収剤 0.1部 (オクタキス(アリニノ)オクタキス(フェニルチオ)バナジルフタロシアニン ) 上記のトナー組成物を用いて実施例1と同様にして、ト
ナー(3)を得た。なお、このトナー(3)の平均粒子
経は8.4μmであった。
【0041】得られたトナー(3)についても実施例1
と同様に性能評価を行った。得られた結果を表1に示
す。
【0042】比較例1および2 実施例1および2におけるトナー組成物において、それ
ぞれ赤外線吸収剤を添加しない組成とし、実施例1およ
び2と同様の方法にて比較用トナー(C1)、(C2)
を得た。
【0043】この比較用トナー(C1)、(C2)は色
調評価する際の色調標準トナーとして使用した。なお、
その他の性能に関しては実施例1と同様に評価を行っ
た。得られた結果を表1に示す。
【0044】比較例3 実施例2において赤外線吸収剤をシアニン系化合物(K
ayasoub CY17、日本化薬製)3部とする以
外は、実施例2と同様にして比較用トナー(3)を得
た。得られたトナー(C3)についても実施例1と同様
に性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。さら
に使用した赤外線吸収剤に関し実施例1と同様に特性評
価を行った。得られた結果を表2に示す。
【0045】比較例4 実施例1において赤外線吸収剤をニッケル錯体系化合物
(ビス(1,2−ジフェニレセン−1,2−ジチオー
ル)ニッケル)1部とする以外は実施例1と同様にして
比較用トナー(C4)を得た。
【0046】ラボプラストミルでの溶融混練物を観察し
た結果赤外線吸収剤の粒子が肉眼で確認できた。
【0047】得られたトナー(C4)についても実施例
1と同様に性能評価を行った。得られた結果を表1に示
す。さらに使用した赤外線吸収剤に関し実施例1と同様
に特性評価を行った。得られた結果を表2に示す。
【0048】比較例5 比較用トナー3の赤外線吸収剤量を0.5部にする以外
は比較用トナー(3)と同様にして比較用トナー(C
5)を得た。得られたトナー(C5)についても実施例
1と同様に性能評価を行った。得られた結果を表1に示
す。
【0049】(性能評価) ・定着度試験 トナー4部、アクリル変性シリコン樹脂被覆キャリア9
6部からなる現像剤を、市販の複写機(レオドライ76
10、東芝製)にセットし、未定着画像を作成した後キ
セノンフラッシュランプを用いフラッシュ定着させた。
【0050】このフラッシュ定着画像を、スコッチメン
ディングテープ(3M製)を用いたテープ剥離試験に供
し、テープ剥離後の画像残存率を定着度として評価し
た。
【0051】テープ剥離後の画像残存率は、テープ剥離
前後の画像濃度を測定し次式により算出した。
【0052】
【数1】定着度(%)=(テープ剥離後の画像濃度/テ
ープ剥離前の画像濃度)×100 画像濃度は、マクベス反射濃度計RD514型(A div
ision kollmorgen Corp製)を用い測定した。
【0053】・色調評価 フラッシュ定着画像と色調標準トナー(比較用トナー
(C1)、(C2))のオーブン定着画像との色調を肉
眼にて比較し、赤外線吸収剤による色調への影響を調べ
た。なお、評価は次の4段階の基準によった。
【0054】◎ 色調への影響が認められない。
【0055】○ 色調への影響がわずかに認められるが
問題ない。
【0056】△ 色調への影響が認められる。
【0057】× 色調への影響が大きく色調が明らかに
変化している。
【0058】・画像上のカブリ 白地画像部のトナーカブリを倍率20倍のルーペを用い
て観察し評価した。なお、評価は次の3段階の基準によ
った。
【0059】○ トナーカブリなし。
【0060】△ トナーカブリあるが問題ないレベル。
【0061】× トナーカブリが多く問題。
【0062】・定着画像のボイド評価 定着画像のベタ部のボイド(白抜け)を顕微鏡(倍率1
00倍)で観察し評価した。なお、評価は次の3段階の
基準によった。
【0063】○ ボイドの発生が認められない。
【0064】△ ボイドが若干認められる。
【0065】× ボイドが多く認められる。
【0066】− 未定着で評価不可。
【0067】(特性評価) ・濁度(溶解性) 上記各実施例および比較例におけるそれぞれのトナー組
成において使用される結着樹脂100部に対し使用され
る赤外線吸収剤0.1部を添加し、ラボプラストミルを
用い120℃で10分間溶融混練した赤外線吸収剤を含
む樹脂を0.3mmの厚さのフィルムに成形し、このフ
ィルムを濁度計(ND−1000DP、日本電色工業
製)で測定した。
【0068】・最大吸収スペクトル 上記の濁度の測定に用いたフィルムを用い、分光光度計
で最大吸収スペクトル(λmax)を測定した。
【0069】・耐熱性 使用した赤外線吸収剤の耐熱性を熱分析装置DTG−5
0H(島津製作所製)を用い、下記の方法で測定した。
赤外線吸収剤を窒素雰囲気下、20℃/分の昇温速度で
昇温し、100℃の重量から5%重量減少温度をもって
耐熱温度(熱分解開始温度)とした。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【発明の効果】以上述べたように本発明のフラッシュ定
着トナーにおいては、添加された赤外線吸収剤が結着用
樹脂に溶解された状態とされるために、赤外線吸収剤が
最も効率よくその効果を発現するために、添加量が従来
のフラッシュ定着トナーと比べて非常に低い1重量%以
下という少量で済むものであり、このように添加量を極
めて少ないものとすることで赤外線吸収剤によるトナー
の色調汚染が低減する、赤外線吸収剤による帯電への影
響が軽減されるといった効果が得られる。さらに一般的
に赤外線吸収剤は非常に高価なものであるため、その添
加量を低減することは、トナーの価格低減効果が大きい
ものである。
【0073】さらに本発明において前記赤外線吸収剤
が、前記結着用樹脂100重量部に対して0.1重量部
添加した場合において測定した濁度が10以下となるも
のであると、より優れたフラッシュ定着性が期待できる
ものであり、また前記着色剤が黒色以外の着色剤である
カラートナーである態様においては、特にフラッシュ定
着性の改善効果が望まれるものである。
【0074】また、本発明において使用される赤外線吸
収剤の耐熱温度が230℃以上であると、フラッシュ照
射時の発熱で赤外線吸収剤の分解がなく、分解ガスによ
る定着画像におけるボイド(白抜け)の発生の虞れもな
くなる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、結着用樹脂、着色剤および
    赤外線吸収剤からなるフラッシュ定着トナーであって、
    前記赤外線吸収剤が波長750〜1100nmに最大吸
    収波長を有しており、また前記赤外線吸収剤は結着用樹
    脂に溶解しており、さらに前記赤外線吸収剤の添加量が
    トナー組成物全体の0.01重量%〜1重量%の範囲に
    あることを特徴とするフラッシュ定着トナー。
  2. 【請求項2】 前記赤外線吸収剤が、前記結着用樹脂1
    00重量部に対して0.1重量部添加した場合において
    測定した濁度が10以下となるものである請求項1に記
    載のフラッシュ定着トナー。
  3. 【請求項3】 前記着色剤が黒色以外の着色剤である請
    求項1に記載のフラッシュ定着トナー。
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