JP3135763B2 - 多重放送受信機 - Google Patents

多重放送受信機

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JP3135763B2
JP3135763B2 JP05280238A JP28023893A JP3135763B2 JP 3135763 B2 JP3135763 B2 JP 3135763B2 JP 05280238 A JP05280238 A JP 05280238A JP 28023893 A JP28023893 A JP 28023893A JP 3135763 B2 JP3135763 B2 JP 3135763B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はFM放送波に付加された
RDSデータを利用して同一番組を放送している受信状
態の良好な放送局を自動的に選局する多重放送受信機に
関する。
【0002】
【従来の技術】ヨーロッパにおけるFM放送において
は、オーディオ信号にRDSデータが多重化されてい
る。このRDSデータは番組内容等に関するディジタル
データの集まりであり、このRDSデータには、次の表
1に示すようなものがある。
【0003】
【表1】
【0004】RDSデータは、図11にそのデータ構造
を示すように、104ビット(87.6msec)を1グループ
単位として繰返し多重放送される。1つのグループは各
々26ビット(21.9msec)構成の4つのブロックからな
り、各ブロックは16ビットの情報ワードと10ビット
のチェックワード+オフセット語とからなる。また、各
グループはその内容に応じて4ビットにてタイプ0〜1
5の16通りに区別され、さらに各タイプ(0〜15)
に対しそれぞれA,Bの2つのバージョンが定義されて
いるが、全てのグループの第1ブロックにはPIコード
(番組識別コード)が配置される。
【0005】図12に示すように、PIコードは16ビ
ットからなり、1〜4ビットが国識別コード、5〜8ビ
ットが放送局のカバーエリアを示すコード、9〜16ビ
ットが放送局の基準ナンバーを示す放送局識別コードと
なっている。
【0006】また、カバーエリアを表すコードは、図1
3に示すように、4ビットコードで16種類に分類され
ている。ここでカバーエリアLは1つの放送局のみから
送信されるローカル放送プログラムであり、Iは他の国
にも送信される国際放送プログラムであり、Nは国中に
送信される全国放送プログラムであり、Sは国の大部分
に送信される地方放送プログラムであり、R1〜R12
は1つの場所、1つの地方のみに送信されるローカル放
送プログラムである。したがって、PIコードの中の5
〜8ビットのカバーエリアコードをチェックすることに
より、カバーエリアコードが例えば3h(0011)以
上のものをローカル放送局と判別することができる。
【0007】したがって、RDSデータを利用する多重
放送受信機においては、受信中の放送波に含まれるRD
SデータからPIコード、AFリスト等を取り出してメ
モリに記憶しておき、受信中の放送波の受信状態が悪化
したとき、メモリに記憶されているAFリスト、PIコ
ード等を利用することにより、同一番組を放送している
受信状態の良好な他の放送局に切り換えること(自動追
従)が可能となる。
【0008】自動追従方法としては次の3つの方法がよ
く知られている。第1の方法は、現受信局の放送波に含
まれるRDSデータから取得したAFリストおよびPI
コードを予めメモリに記憶しておき、現受信局の受信状
態が比較的良好なときに、上記AFリストで与えられる
周波数の放送波の受信レベルを順番にチェックし、この
チェックした放送波の受信レベルをメモリに記憶し、現
受信局の受信レベルが一定レベル以下に低下したとき
に、メモリに記憶した受信レベルの順に上記放送波を受
信し、PIコードがメモリに記憶されているPIコード
と一致する放送波の局を新たな受信局とする方法であ
る。
【0009】第2の方法は、現受信局の放送波に含まれ
るRDSデータから取得したAFリストおよびPIコー
ドを予めメモリに記憶しておき、現受信局の受信レベル
が一定レベル以下に低下したときに、上記AFリストで
与えられる周波数の放送波の受信レベルとPIコードを
順番にチェックし、受信レベルが一定レベル以上であっ
て且つPIコードがメモリに記憶されているPIコード
と一致する放送波の局を選局し新たな受信局とする方法
である。
【0010】第3の方法は、現受信局の放送波に含まれ
るRDSデータから取得したAFリストおよびPIコー
ドを予めメモリに記憶しておき、上記AFリストで与え
られる周波数の放送波の受信レベルとPIコードを順番
にチェックし、このPIコードがメモリに記憶されてい
るPIコードと一致する放送波の受信レベルをメモリに
記憶し、所定のキー操作を行ったとき、このキー操作毎
にメモリに記憶した受信レベルの順に上記放送波を選局
し新たな受信局とする方法である。
【0011】一方、従来より、プリセット機能を備えた
多重放送受信機においては、プリセットキーに対応して
メモリの所定領域に受信中の放送局の周波数、その放送
波に含まれるRDSデータから取得したAFリスト、P
Iコード等をプリセット局データとして記憶しておき、
プリセットキーでプリセット局が呼び出されたときに、
AFリスト、PIコード等を利用して受信状態が最良の
局を選局しプリセット時の放送番組と同一の放送番組を
聴取できるように構成したものがある。この種の多重放
送受信機においては、プリセット局の呼出し時に、メモ
リに記憶されているプリセット局の周波数およびそのA
Fリストで与えられる周波数の放送波のPIコードをチ
ェックし、何れの放送波からもPIコードを取得できな
い場合、或いは受信放送波から取得した何れのPIコー
ドもプリセットキーに対応したメモリの所定領域に記憶
されているPIコードと一致しない場合に、全周波数域
にわたるPIシークを行なうものとなっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した何れの自動追
従方法においても、AFリストで与えられる周波数の放
送波の受信レベル等をチェックするときに音声ミュート
をONにするので、その間、無音状態になる。各放送波
のチェックに要する時間は一般に非常に短い時間(例え
ば5〜10msec)であるが、従来の自動追従機能を備え
た多重放送受信機においては、AFリストで与えられる
周波数の放送波を順番にチェックするときの時間間隔が
一定(例えば2sec)であるため、特に受信中の放送が音
楽の場合、チェック中の音切れが一定間隔で発生するた
め、聴者が音切れに気づきやすくなり、聴者に不快感を
生じさせる原因となる。
【0013】一方、上記プリセット機能を備えた多重放
送受信機においては、PIシーク時に、PIコードの一
致する放送波を見つけるまで全周波数域にわたるシーク
動作(1周または2周)を行なうため、状況にもよるが
一般に15〜30secの時間を要し、その間、音声ミュ
ートによる無音状態が発生するので、聴者に不快な思い
をさせることになる。
【0014】したがって、本発明の目的は、聴者に与え
る不快感を最小限に抑えつつ同一番組を放送している受
信状態の良好な放送局を自動的に選局できる多重放送受
信機を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、放送波に付加されたRDS
データを利用して同一番組を放送している受信状態の良
好な放送波を自動的に受信する多重放送受信機におい
て、現受信局の放送波に含まれるRDSデータからAF
リストおよびPIコードを取得する取得手段と、この取
得手段により取得したAFリストおよびPIコードを記
憶するメモリと、乱数を生成する乱数生成手段と、現受
信局の受信レベルが所定のAFチェック開始レベルとな
ったかどうかを検出するAFチェック開始レベル検出手
段と、このAFチェック開始レベル検出手段により現受
信局の受信レベルが所定のAFチェック開始レベルとな
ったとき、上記乱数生成手段で与えられる乱数に応じて
上記メモリに記憶されたAFリストで与えられる放送波
のチェック時間間隔をランダムに設定するとともに、こ
れらの放送波の受信レベルを順番にチェックし、このチ
ェックした放送波の受信レベルを上記メモリに記憶する
AFチェック手段と、現受信局の受信レベルが所定の受
信レベルに達したどうかをチェックする受信レベルチェ
ック手段と、この受信レベルチェック手段により現受信
局の受信レベルが所定の受信レベルに達したと判断され
たとき、上記メモリに記憶された受信レベルの順番に上
記放送波を受信し、この受信した受信局のPIコードが
上記メモリに記憶されているPIコードと一致する放送
波の局を新たな受信局として追従する自動追従選局手段
とを備えたことを特徴とする。
【0016】また、上記課題を解決するため、請求項2
記載の発明は、放送波に付加されたRDSデータを利用
して同一番組を放送している受信状態の良好な放送波を
自動的に受信する多重放送受信機において、現受信局の
放送波に含まれるRDSデータからAFリストおよびP
Iコードを取得する取得手段と、この取得手段により取
得したAFリストおよびPIコードを記憶するメモリ
と、乱数を生成する乱数生成手段と、現受信局の受信レ
ベルが所定のAFチェック開始レベルとなったかどうか
を検出するAFチェック開始レベル検出手段と、このA
Fチェック開始レベル検出手段により現受信局の受信レ
ベルが所定のAFチェック開始レベルとなったとき、上
記乱数生成手段で与えられる乱数に応じて上記AFリス
トで与えられる放送波のチェック時間間隔をランダムに
設定するとともに、上記AFリストで与えられる周波数
の放送波の受信レベルとPIコードを順番にチェック
し、受信レベルが一定以上であって、かつPIコードが
上記メモリに記憶されているPIコードと一致する放送
波の局を新たな受信局として追従する自動追従選局手段
とを備えたことを特徴とする。
【0017】また、上記課題を解決するため、請求項3
記載の発明は、プリセットキーに対応してメモリの所定
領域に受信放送波の周波数及びこの受信放送波に含まれ
るRDSデータから取得したAFリスト、PIコード等
をメモリの所定領域に記憶し、プリセットキーまたは他
の所定のキー操作によるプリセット局呼出し時に、メモ
リの上記所定領域に記憶された各周波数の放送波の受信
レベルとPIコードを順番にチェックし、受信レベルが
一定レベル以上であって且つPIコードがメモリの上記
所定領域に記憶されたPIコードと一致する放送波を選
局する多重放送受信機において、チェックした何れの放
送波のPIコードもメモリの所定領域に記憶されている
PIコードと一致しない場合に、PIコードのうちの国
識別及び放送局識別用の特定の一部のコードについて、
各放送波のPIコードがメモリの所定領域に記憶されて
いるPIコードと一致するか否かをチェックし、上記特
定の一部のコードが一致する放送波を選局することを特
徴とする。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項3記載の多
重放送受信機において、PIコードが16ビットからな
り、このうち1〜4ビットが国識別用コードをなし、5
〜8ビットが放送局のカバーエリアコードをなし、9〜
12ビット及び13〜16ビットが放送局識別コードを
なし、メモリの所定領域に記憶されている国識別コード
が所定の国を示す場合はPIコードの1〜4ビットの国
識別コードと9〜12ビットの放送局コードを上記特定
の一部のコードとし、メモリの所定領域に記憶されてい
る国識別コードが所定の国以外の国を示す場合はPIコ
ードの1〜4ビットの国識別コードと9〜16ビットの
放送局コードを上記特定の一部のコードとすることを特
徴とする。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項3記載の多
重放送受信機において、プリセットキーに対応するメモ
リの所定領域が、プリセットキーのプリセット時におけ
る受信放送波の周波数(ホーム周波数)とこの受信放送
波に含まれるRDSデータから取得したPIコード(ホ
ームPIコード)を記憶する第1の記憶領域と、その後
の自動追従選局により受信した放送波の周波数(カレン
ト周波数)とこの放送波に含まれるRDSデータから取
得したPIコード(カレントPIコード)とAFリスト
を記憶する第2の記憶領域とを有し、PIコード及びそ
の特定の一部のコードのチェックは、上記ホームPIコ
ード及びカレントPIコードについてそれぞれ行なうこ
とを特徴とする。
【0020】
【作用】請求項1,2記載の多重放送受信機において
は、AFリストで与えられる周波数の放送波をチェック
することにより、同一番組を放送している受信状態の良
好な放送局を自動的に選局できることとなる。しかも、
乱数生成手段で与えられる任意の数値に応じて上記AF
リストで与えられる周波数の放送波のチェックの時間間
隔をランダムに設定するので、チェック中の音切れ発生
の時間間隔がランダムになり、聴者が気づきにくくなる
ので、聴者に与える不快感を最小限に抑えることができ
る。
【0021】請求項3記載の多重放送受信機において
は、各放送波のPIコードがメモリの所定領域に記憶さ
れているPIコードと一致しない場合に、PIコードの
うちの国識別及び放送局識別用の特定の一部のコードに
ついて、各放送波のPIコードがメモリの所定領域に記
憶されているPIコードと一致するか否かをチェック
し、上記特定の一部のコードが一致する放送波を選局す
る。この場合、PIコードが一致していなくてもそのう
ちの国識別及び放送局識別用の特定の一部のコードが一
致している放送波は同一番組を放送している可能性が比
較的高く、且つ、その数は限定されるので、同一番組を
放送している受信状態の良好な放送局をすばやく自動的
に選局できることとなる。したがって、長時間の無音状
態を回避でき、聴者に与える不快感を最小限に抑えるこ
とができる。
【0022】16ビット構成のPIコードのうちの1〜
4ビットの国識別コードと9〜16ビットの放送局コー
ドが一致する放送波は同一番組を放送している可能性が
高いが、英国のように多数のローカル局が存在する国で
は、同一番組を放送する放送波であっても13〜16ビ
ットのコードが異なる可能性が高くなる。そこで、請求
項4記載の多重放送受信機においては、PIコードのう
ちの1〜4ビットの国識別コード及び9〜12ビットの
放送局コードと共に、国識別コードに応じて13〜16
ビットの放送局コードを選択的に特定の一部のチェック
用コードとすることにより、同一番組を放送している受
信状態の良好な放送局をより高い確率ですばやく選局で
きることとなる。
【0023】プリセット時に記憶した周波数およびPI
コードがその後の自動追従選局等により新たに取得した
PIコードに書き換えられると、プリセット時の放送エ
リアから離れた後に再びプリセット時の放送エリアに戻
った場合や、時間帯により放送波に含まれるPIコード
が変わるような場合に、PIコードの一致する放送波を
見つけだすことが出来なくなり、PIシークによっても
PIコードの一致する放送波を受信出来なくなる事態が
生じ得るが、請求項5記載の多重放送受信機において
は、上記ホームPIコード及びカレントPIコードにつ
いてそれぞれPIコード及びその特定の一部のコードの
チェックを行なうことができるので、同一番組を放送し
ている受信状態の良好な放送局をより高い確率ですばや
く選局できることとなる。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につき
説明する。
【0025】図1は本発明の一実施例に係る多重放送受
信機の構成を示す要部ブロック図である。この多重放送
受信機は例えばカーラジオとして、あるいはテープカセ
ット、デッキ等と一体化されてカーオーディオとして使
用することができる。同図において、1はアンテナ、2
はフロントエンドであり、PLL回路3から出力される
同調電圧信号に基いて所定の放送局に同調し、中間周波
数信号(IF信号)を発生する。4は中間周波増幅器で
あり、フロントエンド2により出力されるIF信号を所
定レベルまで増幅する。5はステレオ復調回路(MP
X)であり、中間周波増幅器4から入力されるIF信号
をステレオ信号に復調する。6はミュート回路、7は増
幅器(AMP)である。8はスピーカであり、増幅器7
により駆動されて音声を出力する。
【0026】9は57KHzのバンドパスフィルタ(B
PF)であり、RDSデータに基づいて変調された57
KHzの副搬送波を通過させる。10はRDSデコーダ
であり、バンドパスフィルタ9の出力よりRDSデータ
を復調する。11はRDSデータ同期エラー訂正回路で
あり、RDSデコーダ10により復調されたRDSデー
タの誤りをグループ毎に同期を取りながら検出し、その
誤りを訂正する。
【0027】12はシグナルメータであり、中間周波増
幅器3から出力されるIF信号を用いて受信電界強度を
検出し、検出信号(SM)を出力する。13はステーシ
ョンディテクタであり、受信信号の周波数偏位△f(帯
域幅)の範囲内にあって、かつ信号強度が所定レベル以
上の時、受信局が存在することを示すハイレベルのステ
ーションディテクト信号(SD=ON)を出力する。従
ってステーションディテクト信号SDがローレベル(S
D=OFF)の場合には、シグナルメータ12により検
出された信号強度(SM)が大きくても、同調点におけ
る放送局は実際には存在せず、検出された信号強度は隣
接局の影響を受けていると判断する。
【0028】14はマイクロコンピュータで構成される
コントローラであり、プロセッサ(CPU)15、プロ
グラムメモリ(ROM)16、データメモリ(RAM)
17等を有する。18は操作部である。ここでは操作部
18には6つのプリセットキー(#1〜#6)が設けら
れている。コントローラ14はプログラムメモリ16に
記憶されているプログラムをプロセッサ15により実行
し、グループ単位で順次入力されるRDSデータをエラ
ー訂正回路11より取り込んでデータメモリ17に記憶
しておき、操作部18からの指令に基づいてPLL回路
3のプログラム分周器(図示せず)の分周比を制御し、
フロントエンド2を所定の放送局に同調させる。後述す
る自動追従処理やプリセット及びプリセット呼出しを行
ったり、プリセット受信中の放送局あるいは他のネット
ワークの放送局等で交通情報放送が始まったとき、T
P,TAデータ等を利用してテープ等の他のオーディオ
ソース(図示せず)からラジオモードへと自動的に切り
替えてその交通情報を聴取したりすることができる。
【0029】図2に示すように、データメモリ17の例
えばアドレス2000から始まる一定領域19には、受信中
の放送局の周波数(N値)及びその放送波のRDSデー
タから取得したPIコード、AFリスト、EONデータ
等が記憶される。また、図3に示すように、データメモ
リ17の例えばアドレス2100,2200,・・・,2600等で
始まる一定領域は、プリセットキー#1〜#6に対応し
て受信周波数やその放送波のRDSデータから取得した
PIコード、AFリスト、EONデータ等を記憶するプ
リセット局データ記憶部20となっており、この実施例
では、プリセット局データ記憶部20は後述するホーム
メモリ領域20aとカレントメモリ領域20bとに区分
されている。さらに、データメモリ17の所定アドレス
から始まる所定領域には、図4に示すように、受信放送
波の周波数とシグナルメータ12で検出した受信レベル
(S/M)を記憶することができる。なお、図2〜図4
に示されているアドレス、周波数、コード等のデータは
仮想のものである。
【0030】コントローラ14は、受信中の放送波から
RDSデータを入力する度に、図5の割込み処理を実行
してRDSデータからPI、AF等を取得し、またRD
Sデータ中のEONデータから他のネットワーク放送局
のPI、AF等を取得し、データメモリ17の所定領域
に書き込む。例えば、プリセットされていない放送局の
受信中にその放送波からRDSデータを入力すると、そ
のRDSデータに基づき、データメモリ17のアドレス
2000から始まる領域(図2参照)のPI、AF、EON
等のデータを書き換える。また、例えばプリセットキー
#1にて呼び出された放送局の受信中にその放送波から
RDSデータを入力すると、データメモリ17のアドレ
ス2100から始まる領域(図3参照)のカレントPI、A
F、EON等のデータを書き換える。
【0031】次に、本発明の特徴をなす自動追従動作に
ついて説明する。図6は自動追従処理のためのAFチェ
ック動作を示すフローチャートである。同図を参照する
と、例えば、プリセットされていない周波数86.5MHzの
放送局の受信中にコントローラ14はその放送波の受信
レベルをチェックする(ステップ101)。そして、シ
グナルメータの検出レベルがAFチェック開始レベルと
して設定された例えばレベル50まで低下すると、乱数生
成ルーチンにより、例えば1.5〜4秒の範囲に対応する一
定範囲内の乱数を生成する(ステップ102)。そし
て、この乱数に対応したランダムなインターバル時間の
経過を待ち(ステップ103)、このインターバル時間
が経過するとミュート回路6(図1参照)をオン(O
N)にして音声をミュートさせ(ステップ104)、後
述するAF局のチェックを開始する。
【0032】すなわち、上記周波数の放送局を受信中の
場合、データメモリ17のアドレス2000から始まる一定
領域に記憶されているAFリストから、最初のAF局の
周波数(N値)(図2の例では83.1MHz)を読出し、こ
の周波数に対応した駆動信号をPLL回路3(図1)に
与える(ステップ105)。PLL回路3はこの駆動信
号に応じてFMフロントエンド2に制御電圧(VT)を
与え、FMフロントエンド2を周波数83.1MHzに同調さ
せる。コントローラ14は制御電圧(VT)の安定化に
要する一定時間を待ち(ステップ106)、その後受信
した放送波から入力したステーションディテクト信号
(SD)をチェックし(ステップ107)、SD=ON
のAF局であればその周波数と受信レベル(S/M)を
データメモリ17の所定アドレスから始まる所定領域
(図5参照)に記憶する(ステップ108)。その後、
受信周波数を元の周波数(N値)に戻し(ステップ10
9)、ミュート回路6をオフ(OFF)にする(ステッ
プ110)。そして、AFリスト中の全てのAF局のチ
ェックが終了したか否かをチェックし(ステップ11
1)、チェックが終了していないときは、ステップ10
2に戻り、次のAF局のチェックを行なう。このように
して、図4に示すデータメモリ17の所定領域には、S
D=ONのAF局の周波数と受信レベル(S/M)が順
番に記憶される。また、ステップ111において全AF
局のチェックが終了したら所定時間(例えば10秒)を待
って(ステップ112)ステップ101に戻る。
【0033】以上から明らかなように、AFリストで与
えられる全AF局を順番にチェックする際のチェック間
隔は、乱数生成ルーチンで与えられる乱数により例えば
1.5〜4秒の範囲内でランダムに設定されるので、AFチ
ェック中のミュートによる音切れの時間間隔がランダム
になり、聴者が音切れに気づきにくくなる。なお、図6
のステップ111において全AF局のチェックが終了し
ていない場合、ステップ101に戻るようにしてもよ
い。
【0034】図7は受信局の受信レベルが受信限界レベ
ルに達したときの自動追従選局動作を示したものであ
る。同図を参照すると、コントローラ14は受信放送波
の受信レベルをチェックし(ステップ113)、受信局
の切換えが必要な受信限界レベル(例えばレベル30)ま
で低下すると、ミュート回路6をONにし(ステップ1
14)、図4に示すデータメモリ17の所定領域に記憶
されているSD=ONのAF局のうち受信レベル(S/
M)が最大のものを読出し、その周波数(N値)を受信
周波数として設定する(ステップ115)。そしてPL
L回路3からFMフロントエンド2に与えられる制御電
圧(VT)の安定化のための一定時間を待ち(ステップ
116)、受信した放送波のRDSデータから取得した
PIコードをチェックし(ステップ117)、このPI
コードがデータメモリ17の所定領域に記憶されている
PIコードと一致するときは、ミュート回路6をOFF
にして(ステップ118)選局動作を終了する。例え
ば、プリセットされていない周波数86.5MHzの放送局の
受信中にこの選局処理を行なう場合、PIコードのチェ
ックには図2に示すメモリ領域に記憶されているPIコ
ード(C201)が参照される。また、例えばプリセットキ
ー#2で呼び出されている周波数86.5MHzの放送局の受
信中にこの選局処理を行なう場合、PIコードのチェッ
クには図3に示すメモリ領域に記憶されているカレント
PIコード(C201)が参照される。
【0035】一方、ステップ117においてPIコード
がデータメモリの所定領域に記憶されているPIコード
と一致しないときは、図4のメモリ領域に記憶されてい
る全AF局のチェックが終了したか否かをチェックし
(ステップ119)、チェックが終了していないときは
ステップ115に戻り、次のAF局のPIチェックを行
う。一方、ステップ119において全AF局のPIチェ
ックが終了したときはそれ自体周知のPIシーク処理に
移行する(ステップ120)。
【0036】なお、ステップ115においては、一旦メ
モリの所定領域(図4)に記憶されているAF局を受信
レベルが最大のものから順番に並べ換え、その後受信レ
ベルが最大のものから順番にAF局を読み出すようにし
てもよい。
【0037】図8は自動追従動作に係る本発明の他の実
施例を示したものである。この実施例の回路構成は図1
の構成と同一であり、また、データメモリの構成は図2
及び図3に示す構成と同一である。したがって、図8の
実施例の説明に図1〜図3を参照することとする。
【0038】図8に示す実施例では、コントローラ14
は受信中の放送波の受信レベル(S/M)がAFチェッ
ク開始レベルまで低下したか否かをチェックし(ステッ
プ201)、AFチェック開始レベルとなったとき、乱
数生成ルーチンにより一定範囲内の乱数を生成する(ス
テップ202)。そしてこの乱数に対応したランダムな
インターバル時間を設定し(ステップ203)、このイ
ンターバル時間が経過したらミュート回路6をONにし
(ステップ204)、AFチェックを開始する。すなわ
ち、例えばプリセットキーとは無関係の放送局を受信し
ている場合、図2に示すメモリ領域のAFリストからA
F局の周波数(N値)を読み出す。一方、何れかのプリ
セットキーに関連した放送局を受信しているときは、そ
のプリセットキーに対応した図3のメモリ領域のAFリ
ストからAF局の周波数(N値)を読み出す。そしてこ
のようにして所定のAFリストから読み出したAF局の
周波数(N値)に基づき、PLL回路3に駆動信号を与
え(ステップ205)、PLL回路3からFMフロント
エンド2に与えられる制御電圧(VT)の安定に必要な
一定時間を待ち(ステップ206)、この一定時間が経
過したら受信放送波のステーションディテクタタ13の
入力信号をチェックし、SD=ONの場合、シグナルメ
ータ12による受信レベル検出信号(S/M)をチェッ
クする(ステップ207)。そして、SD=ONで受信
レベルが所定レベル以上であれば、受信したAF局のR
DSデータから取得したPIコードをチェックし(ステ
ップ208)、例えば、このPIコードが図2のメモリ
領域に記憶されているPIコードと一致するときは、ミ
ュート回路6をOFFにして(ステップ209)処理を
終了する。
【0039】一方、ステップ207においてSD=ON
でないとき、またはSD=ONのAF局の受信レベル
(S/M)が所定レベル以下のとき、或いは、ステップ
208において、PIコードが一致しないとき、ステッ
プ210に進み、受信周波数を元の周波数(N値)に設
定し、ミュート回路6をOFFにして(ステップ21
1)全AF局のチェックが終了したか否かをチェックす
る(ステップ212)。そして全AF局のチェックが終
了していないときは、ステップ201に戻り、依然とし
てAFチェック開始レベルであるときは、乱数生成ルー
チンで与えられるランダムなインターバル時間の経過を
待って次のAF局のチェックを開始する。このように、
AFリストで与えられる全AF局を順番にチェックする
際のチェック間隔は、乱数生成ルーチンで与えられる乱
数により例えば1.5〜4秒の範囲内でランダムに設定され
るので、AFチェック中のミュートによる音切れの時間
間隔がランダムになり、聴者が音切れに気づきにくくな
る。なお、図8のステップ212において全AF局のチ
ェックが終了していない場合、ステップ202に戻るよ
うにしてもよい。
【0040】一方、ステップ212において、全てのA
F局のチェックが終了した場合、SD=ONで受信レベ
ルが所定レベル以上であって且つPIコードの一致する
AF局を発見できなかったことになるが、この場合、一
定のインターバル時間(例えば10秒)の経過を待ち(ス
テップ213)、ステップ201に戻る。
【0041】次に、本発明の他の特徴をなすプリセット
機能について説明する。上記実施例においては、図3に
示すように、データメモリ17のプリセット局データ記
憶部20はホームメモリ領域20aとカレントメモリ領
域20bとに区分されている。例えば、周波数86.5MHz
の放送局を受信しているときにプリセットキー#1をプ
リセットすると、このプリセットキー#1に対応するホ
ームメモリ領域20aにはその周波数(86.5MHz)とR
DSデータから取得したPIコード(C201)がそれぞれ
ホーム周波数及びホームPIコードとして書き込まれ、
さらに、カレントメモリ領域20bには、同様に、その
周波数(86.5MHz)とRDSデータから取得したPIコ
ード(C201)がそれぞれカレント周波数及びカレントP
Iコードとして書き込まれ、さらにカレントメモリ領域
20bにはAFデータ、EONデータ等が書き込まれ
る。なお、このプリセットキー#1の例では、カレント
周波数及びカレントPIコードがそれぞれホーム周波数
及びホームPIコードと一致しているが、カレント周波
数及びカレントPIコードはプリセット呼出し時におけ
る後述の選局処理により、或いはプリセット呼出し後の
上述した自動追従動作により書替えられ得る。さらに、
フランス国等では時間帯によって異なるPIコードを送
る放送局があるので、このような放送局をプリセットし
た場合、プリセット局の受信中にカレントPIコードが
時間帯によって書替えられる場合がある。
【0042】次に、図9及び図10のフローチャートを
参照してプリセット呼出し動作を説明する。例えばプリ
セットキー#1が呼出し操作されると、図9に示すよう
に、コントローラ14はミュート回路6をONにし(ス
テップ301)、受信周波数をホームメモリ領域20a
に記憶されているホーム周波数(86.5MHz)に合わせ、
この周波数で受信した放送波のステーションディテクタ
13の検出信号(SD)及びシグナルメータ12の受信
レベル信号(S/M)をチェックした後、この放送波の
RDSデータから取得したPIコードがホームメモリ領
域20aに記憶されているホームPIコード(C201)と
一致するか否かをチェックする(ステップ302)。
【0043】そしてこのPIコードがホームPIコード
と一致しないときは、コントローラ14は、受信周波数
をカレントメモリ領域20bに記憶されているカレント
周波数(86.5MHz)に合わせ、この周波数で受信した放
送波のRDSデータから取得したPIコードがカレント
メモリ領域20bに記憶されているカレントPIコード
(C201)と一致するか否かをチェックする(ステップ3
03)。
【0044】そして、このPIコードがカレントPIコ
ードと一致しないときは、コントローラ14は、AFリ
ストで与えられる各AF局について、ステーションディ
テクタ13の検出信号(SD)及びシグナルメータ12
の受信レベル信号(S/M)を順番にチェックする(ス
テップ304)。そして、SD=ONで受信レベル(S
/M)が一定レベル以上のAF局があるときは、そのA
F局の周波数を一旦データメモリ17の所定作業領域
(図示省略)に記憶した後、この所定作業領域に記憶さ
れたAF局を順番に呼び出し、受信した放送波のRDS
データから取得したPIコードをチェックする(ステッ
プ305)。このPIチェックははじめにカレントメモ
リ領域20bに記憶されているカレントPIコードを参
照し、カレントPIコードと一致するAF局が見つから
ないときはホームメモリ領域20aに記憶されているホ
ームPIコードを参照する。
【0045】上述した各ステップ302,303,30
5において、PIコードの一致する放送局が見つかった
ときは、ミュート回路6をONにしてプリセット局の呼
出し処理を終了する。なお、後述する関連PIチェック
のために、各ステップ302,303,305で取得し
た受信放送波のPIコードをメモリの所定作業領域に記
憶しておくことが好ましく、この場合ステップ306に
おいてミュートをONにするときにこれらPIコードを
所定作業領域から消去する。
【0046】一方、ステップ304において、SD=O
Nの局または受信レベル(S/M)が一定レベル以上の
AF局が見つからないとき、或いは、ステップ305に
おいてPIコードの一致するAF局が見つからないと
き、PIシーク処理(ステップ308)を実行する前
に、後述する関連PIチェック処理(ステップ307)
を実行する。
【0047】図10は上記関連PIチェック処理の内容
を示したものである。同図を参照すると、まず、この関
連PIチェック処理においては、上述したカレントPI
コード及びホームPIコードのカバーエリアコードをチ
ェックし、ローカルネット局(PIコードの5〜8ビッ
トがHEXコードで例えば3以上)である場合に、各P
Iコードから関連PIコードを作成する(ステップ40
1)。上述したように、PIコードは16ビットからな
り、そのうちの1〜4ビットが国識別コードをなし、5
〜8ビットが放送局のカバーエリアコードをなし、9〜
12ビット及び13〜16ビットが放送局毎の識別コー
ドをなす。そして、所定の国例えば英国のローカル局の
場合、PIコードのうちの国識別コード(1〜4ビッ
ト)と放送局識別コードのうちの9〜12ビットが一致
する放送局は同一番組を放送している可能性が高く、ま
た他の国のローカル局の場合、PIコードのうちの国識
別コード(1〜4ビット)と放送局識別コード(9〜1
6ビット)が一致する放送局は同一番組を放送している
可能性が高い。換言すれば、同一番組を放送するローカ
ル局であってもPIコードのうちの5〜8ビットからな
るカバーエリアコードは異なる場合が多いので、PIコ
ードの5〜8ビットをPIチェックの比較対象に含める
と、同一番組を放送するローカル局を見逃す可能性が高
くなる。また、例えば英国では同一番組を放送するロー
カル局であってもPIコードのうちの13〜16ビット
のコードが異なる場合が多いので、13〜16ビットを
PIチェックの比較対象に含めると、同一番組を放送す
るローカル局を見逃す可能性が高くなる。
【0048】したがって、図示実施例においては、ステ
ップ401において、プリセット呼出しされたメモリ領
域に記憶されているカレントPIコードおよびホームP
Iコードについて、まず5〜8ビットのコードをチェッ
クし、ローカル局を示しているときは、1〜4ビットの
コードをチェックし、1〜4ビットのコードが英国等特
定の国を示すものであるときはこれらカレントPIコー
ドおよびホームPIコードから各々1〜4ビットおよび
9〜13ビットのコードを比較用のコードとする関連P
Iコードを作成し、メモリの所定領域(図示省略)に記
憶する。また、1〜4ビットのコードが英国等特定の国
を示すものでないときはカレントPIコードおよびホー
ムPIコードから各々1〜4ビットおよび9〜16ビッ
トのコードを比較用のコードとする関連PIコードを作
成し、メモリの所定領域(図示省略)に記憶する。
【0049】次に、受信周波数をカレント周波数に設定
し、受信した放送波のPIコードを取得するするか、或
いは、図9のステップ303において取得したカレント
周波数のPIコードをメモリの所定作業領域から読出
し、そのPIコードをカレントPIコードから作成した
関連PIコードと比較する(ステップ402)。
【0050】ステップ402においてカレント周波数で
取得したPIコードが関連PIコードと一致しないとき
は、受信周波数をホーム周波数に設定し、受信した放送
波のPIコードを取得するするか、或いは、図9のステ
ップ302において取得したホーム周波数のPIコード
をメモリの所定作業領域から読出し、そのPIコードを
ホームPIコードから作成した関連PIコードと比較す
る(ステップ403)。
【0051】さらに、ステップ403においてホーム周
波数で取得したPIコードが関連PIコードと一致しな
いときは、受信周波数をAFリストで与えられるAF局
の周波数に設定し、受信した放送波のPIコードを取得
するするか、或いは、図9のステップ305において取
得したAF局周波数のPIコードをメモリの所定作業領
域から読出し、そのPIコードをカレントPIコードか
ら作成した関連PIコードTP比較し、不一致のときは
さらにホームPIコードから作成した関連PIコードと
比較する(ステップ404)。
【0052】ステップ404においてPIコードが関連
PIコードと一致する放送局を発見できないときは、関
連PIチェック処理を終了し、図9のPIシーク処理
(ステップ308)を行う。一方、各ステップ402,
403,404でPIコードが関連PIコードと一致す
る放送局を発見したときは、図9のステップ306に進
み、ミュート回路6をONにしてプリセット呼出し処理
を終了する。
【0053】このように、カレント周波数、ホーム周波
数、AF局周波数で受信した各放送波のPIコードを上
述した関連PIコードと比較するので、同一番組を放送
している放送局を発見できる可能性が高まる。
【0054】以上、図示実施例につき説明したが、本発
明は上記実施例の態様のみに限定されるものではなく、
種々の変更を加えることができる。例えば、自動追従方
法として、現受信局の放送波に含まれるRDSデータか
ら取得したAFリストおよびPIコードを予めメモリに
記憶しておき、現受信局の受信レベルがAFチェック開
始レベルまで下がったとき、このAFリストで与えられ
る周波数の放送波の受信レベルとPIコードを順番にチ
ェックし、このPIコードがメモリに記憶されているP
Iコードと一致する放送波の受信レベルをメモリに記憶
しておき、さらに現受信局の受信レベルが受信限界レベ
ルまで下がったときに、メモリに記憶した受信レベルの
順に上記放送波を選局し新たな受信局とする方法を採用
することもでき、この場合に、乱数生成ルーチンで与え
られる任意の数値に応じて上記AFリストで与えられる
放送波のチェックの時間間隔をランダムに設定するよう
に構成することができる。
【0055】また、上記実施例では、プリセットキーに
対応したメモリ領域20がカレントメモリ領域20bと
共に、プリセット時の周波数(ホーム周波数)およびP
Iコード(ホームPIコード)を保存するホームメモリ
領域20aを有しているが、このホームメモリ領域を省
略してプリセット呼出し処理を簡素化してもよい。さら
に、上述した図9および図10に示すプリセット呼出し
処理は複数個のプリセットキーのうちの何れかによりプ
リセット呼出しが行われたときに行われるが、上記実施
例の変形例として、プリセット呼出しが行われた後、F
Mラジオの電源スイッチがオフにされた場合、呼出しが
行われたプリセットキーをメモリに記憶しておき、FM
ラジオの電源スイッチがオンにされたときに、メモリに
記憶されているプリセットキーに応じて図9および図1
0に示すプリセット呼出し処理を行なうように構成して
もよい。
【0056】さらに、本発明がFM/AMラジオに適用
される場合、或いは、本発明がカセットテープ再生機、
コンパクトディスク(CD)プレーヤ等を含む車載用オ
ーディオ機器に適用される場合、プリセット呼出しが行
われた後、FMバンドからAMバンドへの切換えや、F
Mラジオからカセットテープ、CDプレーヤ等への音源
切換え等がなされたときに、上記変形例と同様に、呼出
しが行われたプリセットキーをメモリに記憶しておくこ
とにより、AMバンドからFMバンドに戻されたとき、
或いは、音源が再びFMラジオに戻されたときに、メモ
リに記憶されているプリセットキーに応じて図9および
図10に示すプリセット呼出し処理を行なうように構成
してもよい。
【0057】さらに、上記実施例は、図6,7または図
8に示す自動追従機能と図8,9に示すプリセット呼出
し機能とを備えているが、図6,7または図8に示す自
動追従機能のみを備えたもの、或いは、図8,9に示す
プリセット呼出し機能のみを備えたものであれば、本発
明に含まれることは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1,2記載の発明においては、AFリストで与えられる
周波数の放送波をチェックする際に、乱数生成手段で与
えられる任意の数値に応じて上記AFリストで与えられ
る周波数の放送波のチェックの時間間隔をランダムに設
定するので、チェック中の音切れ発生の時間間隔がラン
ダムになり、聴者が気づきにくくなるので、聴者に与え
る不快感を最小限に抑えることができる。したがって、
現受信局の受信状態が低下した場合に、聴者に与える不
快感を最小限に抑えつつ同一番組を放送している受信状
態の良好な放送局を自動的に選局できる多重放送受信機
を提供することができる。
【0059】また、請求項3記載の発明においては、各
放送波のPIコードがメモリの所定領域に記憶されてい
るPIコードと一致しない場合に、PIコードのうちの
国識別及び放送局識別用の特定の一部のコードについ
て、各放送波のPIコードがメモリの所定領域に記憶さ
れているPIコードと一致するか否かをチェックし、上
記特定の一部のコードが一致する放送波を選局するの
で、同一番組を放送している受信状態の良好な放送局を
すばやく自動的に選局できることとなる。したがって、
プリセット呼出しのとき、長時間の無音状態を回避で
き、聴者に与える不快感を最小限に抑えつつ同一番組を
放送している受信状態の良好な放送局を自動的に選局で
きる多重放送受信機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す多重放送受信機の要部
構成ブロック図である。
【図2】図1のデータメモリ内の非プリセット局データ
記憶部のデータ配置構造を示す図である。
【図3】図1のデータメモリ内のプリセット局データ記
憶部のデータ配置構造を示す図である。
【図4】図1NOデータメモリ内のAFチェック結果を
記憶する記憶領域のデータ配置構造を示す図である。
【図5】図1のコントローラによるRDSデータ割込み
入力処理動作を示すフローチャートである。
【図6】図1のコントローラによる自動追従処理動作の
一部を示すフローチャートである。
【図7】図6の動作と関連した自動追従動作の他の一部
を示すフローチャートである。
【図8】図1のコントローラによる自動追従処理動作の
他の実施例を示すフローチャートである。
【図9】図1のコントローラによるプリセット局呼出し
処理動作の一部を示すフローチャートである。
【図10】図9に示す関連PIチェック処理の内容を示
すフローチャートである。
【図11】RDSデータのデータフォーマットを示す説
明図である。
【図12】PIコードのビット構成説明図である。
【図13】PIコードにおける放送局のカバーエリアコ
ードの種類を示す説明図である。
【符号の説明】
14 コントローラ 15 プロセッサ 16 プログラムメモリ 17 データメモリ 18 操作部 19 非プリセット局データ記憶部 20 プリセット局データ記憶部 20a ホームメモリ領域 20b カレントメモリ領域 #1〜#6 プリセットキー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/06 H04B 1/16 H03J 5/00 H03J 7/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放送波に付加されたRDSデータを利用
    して同一番組を放送している受信状態の良好な放送波を
    自動的に受信する多重放送受信機において、現受信局の
    放送波に含まれるRDSデータからAFリストおよびP
    Iコードを取得する取得手段と、この取得手段により取
    得したAFリストおよびPIコードを記憶するメモリ
    と、乱数を生成する乱数生成手段と、現受信局の受信レ
    ベルが所定のAFチェック開始レベルとなったかどうか
    を検出するAFチェック開始レベル検出手段と、このA
    Fチェック開始レベル検出手段により現受信局の受信レ
    ベルが所定のAFチェック開始レベルとなったとき、上
    記乱数生成手段で与えられる乱数に応じて上記メモリに
    記憶されたAFリストで与えられる放送波のチェック時
    間間隔をランダムに設定するとともに、これらの放送波
    の受信レベルを順番にチェックし、このチェックした放
    送波の受信レベルを上記メモリに記憶するAFチェック
    手段と、現受信局の受信レベルが所定の受信レベルに達
    したどうかをチェックする受信レベルチェック手段と、
    この受信レベルチェック手段により現受信局の受信レベ
    ルが所定の受信レベルに達したと判断されたとき、上記
    メモリに記憶された受信レベルの順番に上記放送波を受
    信し、この受信した受信局のPIコードが上記メモリに
    記憶されているPIコードと一致する放送波の局を新た
    な受信局として追従する自動追従選局手段とを備えた
    とを特徴とする多重放送受信機。
  2. 【請求項2】 放送波に付加されたRDSデータを利用
    して同一番組を放送している受信状態の良好な放送波を
    自動的に受信する多重放送受信機において、現受信局の
    放送波に含まれるRDSデータからAFリストおよびP
    Iコードを取得する取得手段と、この取得手段により取
    得したAFリストおよびPIコードを記憶するメモリ
    と、乱数を生成する乱数生成手段と、現受信局の受信レ
    ベルが所定のAFチェック開始レベルとなったかどうか
    を検出するAFチェック開始レベル検出手段と、このA
    Fチェック開始レベル検出手段により現受信局の受信レ
    ベルが所定のAFチェック開始レベルとなったとき、上
    記乱数生成手段で与えられる乱数に応じて上記AFリス
    トで与えられる放送波のチェック時間間隔をランダムに
    設定するとともに、上記AFリストで与えられる周波数
    の放送波の受信レベルと PIコードを順番にチェック
    し、受信レベルが一定以上であって、かつPIコードが
    上記メモリに記憶されているPIコードと一致する放送
    波の局を新たな受信局として追従する自動追従選局手段
    とを備えたことを特徴とする多重放送受信機。
  3. 【請求項3】 プリセットキーに対応してメモリの所定
    領域に受信放送波の周波数及びこの受信放送波に含まれ
    るRDSデータから取得したAFリスト、PIコード等
    をメモリの所定領域に記憶し、プリセットキーまたは他
    の所定のキー操作によるプリセット局呼出し時に、メモ
    リの上記所定領域に記憶された各周波数の放送波の受信
    レベルとPIコードを順番にチェックし、受信レベルが
    一定レベル以上であって且つPIコードがメモリの上記
    所定領域に記憶されたPIコードと一致する放送波を選
    局する多重放送受信機において、チェックした何れの放
    送波のPIコードもメモリの所定領域に記憶されている
    PIコードと一致しない場合に、PIコードのうちの国
    識別及び放送局識別用の特定の一部のコードについて、
    各放送波のPIコードがメモリの所定領域に記憶されて
    いるPIコードと一致するか否かをチェックし、上記特
    定の一部のコードが一致する放送波を選局することを特
    徴とする多重放送受信機。
  4. 【請求項4】 PIコードが16ビットからなり、この
    うち1〜4ビットが国識別用コードをなし、5〜8ビッ
    トが放送局のカバーエリアコードをなし、9〜12ビッ
    ト及び13〜16ビットが放送局識別コードをなし、メ
    モリの所定領域に記憶されている国識別コードが所定の
    国を示す場合はPIコードの1〜4ビットの国識別コー
    ドと9〜12ビットの放送局コードを上記特定の一部の
    コードとし、メモリの所定領域に記憶されている国識別
    コードが所定の国以外の国を示す場合はPIコードの1
    〜4ビットの国識別コードと9〜16ビットの放送局コ
    ードを上記特定の一部のコードとすることを特徴とする
    請求項3記載の多重放送受信機。
  5. 【請求項5】 プリセットキーに対応するメモリの所定
    領域が、プリセットキーのプリセット時における受信放
    送波の周波数(ホーム周波数)とこの受信放送波に含ま
    れるRDSデータから取得したPIコード(ホームPI
    コード)を記憶する第1の記憶領域と、その後の自動追
    従選局により受信した放送波の周波数(カレント周波
    数)とこの放送波に含まれるRDSデータから取得した
    PIコード(カレントPIコード)とAFリストを記憶
    する第2の記憶領域とを有し、PIコード及びその特定
    の一部のコードのチェックは、上記ホームPIコード及
    びカレントPIコードについてそれぞれ行なうことを特
    徴とする請求項3記載の多重放送受信機。
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