JP4460735B2 - 放送受信装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放送周波数を予め記憶した周波数テーブルから、受信状態が良好な放送周波数を検索し、この検索した放送周波数を同調／受信する周波数サーチ機能を備えた放送受信装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、このような周波数サーチ機能を備えた放送受信装置としては、例えばディジタル・オーディオ・ブロードキャスティング（以下、単にＤＡＢと称する）方式のＤＡＢ受信機がある。
【０００３】
このようなＤＡＢ受信機によれば、現在受信中のＤＡＢ信号の受信品質が劣化すると、番組追従機能が起動し、この劣化した現在受信中のＤＡＢ信号と同一の番組、例えばＤＡＢ放送の同一番組、又はラジオ・データ・システム（以下、単にＲＤＳと称する）の同一番組に追従するようにしている。
【０００４】
このようなＤＡＢ放送は、通常のラジオ放送と異なり、１つのネットワーク周波数（以下、アンサンブルという）で複数の放送番組が配信される構成としている。従って、ＤＡＢ放送を受信するＤＡＢ受信機においては、一つのアンサンブルを受信し、このアンサンブル内の複数の放送番組から所望の放送番組を選択することができる構成としている。
【０００５】
このようなＤＡＢ受信機によれば、番組追従機能が起動したとしても、現在受信中のＤＡＢ放送の同一番組が存在しない場合には、周波数サーチ機能が起動し、受信可能なアンサンブルを予め記憶した周波数テーブルから順次検索し、この検索したアンサンブルに同調し、このアンサンブルの受信状態が良好であれば、このアンサンブル内の放送番組を受信することで音声出力するようにしている。
【０００６】
尚、このようなＤＡＢ受信機によれば、現在受信中のアンサンブルの受信品質が劣化して周波数サーチ機能が起動すると、デフォルトで設定している周波数テーブルからアンサンブルを順次検索し、この順次検索したアンサンブルの同調／受信動作を実行するようにしたが、例えば地理的条件によっては、現在受信中のアンサンブルが周波数テーブルに記憶中のアンサンブルの中でも一番受信状態が良好な場合もあり得る。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の放送受信装置によれば、現在受信中のアンサンブルの受信状態が劣化しているものの、このアンサンブルの受信状態が周波数テーブルに記憶中の全アンサンブルの内で最も良好であるような場合であっても、周波数テーブル内の全アンサンブルのサーチ動作を完了しなければ、この周波数サーチ機能起動直前のアンサンブル（ラスト周波数）に戻って同調動作を行うことができないため、その音声ミュート時間が長くなってしまうといった問題点があった。
【０００８】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、周波数テーブル内の全アンサンブル（全放送周波数）に対する同調動作を極力低減することで、音声ミュート時間を短縮化することができる放送受信装置を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の放送受信装置は、放送を受信する放送受信装置であって、ある周波数の放送を受信中に受信状態の劣化を検出した場合、別の周波数で受信可能な放送をサーチする機能を有する放送受信装置において、前記受信中であった放送の周波数をラスト周波数として記憶する手段を設け、受信中の放送に受信状態の劣化を検出した場合、はじめに、放送のある全周波数帯域をいくつかの周波数からなる放送周波数群に分けたひとつの放送周波数群で受信可能な放送をサーチし、受信可能な放送が見つけられなかった場合、第２に、該記憶したラスト周波数が受信可能かを検査し、受信可能でなかった場合、第３に、次の放送周波数群に対して受信可能な放送をサーチする、という手順を少なくとも１回以上繰り返すことで受信可能な放送をサーチする、ことを特徴とする。
【００１０】
従って、本発明の放送受信装置によれば、受信中の放送に受信状態の劣化を検出した場合、はじめに、放送のある全周波数帯域をいくつかの周波数からなる放送周波数群に分けたひとつの放送周波数群で受信可能な放送をサーチし、受信可能な放送が見つけられなかった場合、第２に、記憶したラスト周波数が受信可能かを検査し、受信可能でなかった場合、第３に、次の放送周波数群に対して受信可能な放送をサーチする、という手順を少なくとも１回以上繰り返すことで受信可能な放送をサーチするようにしたので、周波数テーブル内の全放送周波数（全アンサンブル）に対するサーチ動作を極力低減することで、音声ミュート時間を短縮化することができる。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の放送受信装置における実施の形態を示すＤＡＢ受信機について説明する。図１は本実施の形態に示すＤＡＢ受信機内部の概略構成を示すブロック図である。
【００２０】
図１に示すＤＡＢ受信機１０は、到来するＤＡＢ放送信号を受信する受信アンテナ１１と、この受信アンテナ１１にて受信したＤＡＢ放送信号を第１中間周波数信号に周波数変換するチューナー１２と、この周波数変換された第１中間周波数信号をＤＡＢ帯域幅に制限するＳＡＷフィルタ１３と、このＳＡＷフィルタ１３にて帯域制限された第１中間周波数信号を第２中間周波数信号に周波数変換するミキサ１４と、このミキサ１４にて周波数変換された第２中間周波数信号をディジタル変換するＡ／Ｄコンバータ１５と、このディジタル変換された第２中間周波数信号からＤＡＢデータをデコードするＤＡＢデコーダ１６と、ＤＡＢデコーダ１６によるＤＡＢデータからオーディオデータをデコードするＭＰＥＧデコーダ１７と、このオーディオデータをアナログ変換してオーディオ信号として出力するＤ／Ａコンバータ１８と、基準信号を生成する電圧制御水晶発振器（以下、単にＶＣＸＯと称する）１９と、この基準信号に基づいて第１中間周波数信号又は第２中間周波数信号に周波数変換するための発振信号を生成するＰＬＬ回路２０と、このＤＡＢ受信機１０全体を制御するマイコン２１とを有している。
【００２１】
図２は本実施の形態に示すＤＡＢ受信機１０に関わるマイコン２１内部の概略構成を示すブロック図である。
【００２２】
図２に示すマイコン２１は、デフォルトで受信可能な放送周波数を記憶した周波数テーブル３０と、この周波数テーブル３０内で、この周波数テーブル３０に記憶した放送周波数を複数の放送周波数群に分割した複数の周波数リスト３１と、ＤＡＢデコーダ１６からビットエラーレート（以下、単にＢＥＲと称する）に基づいて、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化すると、この放送周波数をラスト周波数として一時記憶するラスト周波数記憶手段３２と、周波数テーブル３０から所望の周波数リスト３１を検索する周波数リスト検索手段３３と、この周波数リスト検索手段にて検索された周波数リストの放送周波数群から所望の放送周波数を検索する周波数検索手段３４と、この周波数検索手段３４にて検索された放送周波数に同調すると共に、この同調した放送周波数の受信状態が良好であれば、ＰＬＬ回路２０を通じて、この同調した放送周波数を受信する受信手段３５とを有している。
【００２３】
図３は周波数テーブル３０のメモリ構成を示す説明図であり、（ａ）は放送周波数テーブル３０Ａのメモリ構成、（ｂ）は周波数リスト３１のメモリ構成を示している。
【００２４】
図３に示す周波数テーブル３０は、放送周波数テーブル３０Ａと、３個の周波数リスト３１とで構成し、第１周波数リスト３１Ａ（Ｔ１）にはＰ０〜Ｐ３までの４個の放送周波数、第２周波数リスト３１Ｂ（Ｔ２）にはＰ４〜Ｐ７までの４個の放送周波数、第３周波数リスト３１Ｃ（Ｔ３）にはＰ８〜Ｐ１１までの４個の放送周波数が収容されている。
【００２５】
次に本実施の形態に示すＤＡＢ受信機１０の動作について説明する。図４及び図５は本実施の形態に示すＤＡＢ受信機１０の自動周波数サーチ処理に関わるマイコン２１の処理動作を示すフローチャートである。
【００２６】
この自動周波数サーチ処理とは、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化すると、受信状態の良好な放送周波数を検索して、この検索した放送周波数に同調／受信する処理である。
【００２７】
図２に示すマイコン２１は、現在受信中の放送周波数のＢＥＲに基づいて、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化したか否かを判定する（ステップＳ１１）。現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化したのであれば、現在受信中の放送周波数をラスト周波数としてラスト周波数記憶手段３２に一時記憶する（ステップＳ１２）。
【００２８】
次にマイコン２１の周波数リスト検索手段３３は、この現在受信中の放送周波数を含む放送周波数群を記憶した周波数リスト３１を周波数テーブル３０から検索し（ステップＳ１３）、該当周波数リスト３１があったか否かを判定する（ステップＳ１４）。
【００２９】
マイコン２１の周波数検索手段３４は、該当周波数リスト３１があれば、この該当周波数リスト３１内から、ラスト周波数以外の他の放送周波数を検索する（ステップＳ１５）。尚、該当周波数リスト３１内の全放送周波数の検索動作を行うが、その検索順序は、例えば図３に示すように第２周波数リスト３１Ｂ内のＰ５の放送周波数をラスト周波数とした場合、Ｐ６→Ｐ７→Ｐ４の順序で放送周波数を検索していくものとする。
【００３０】
さらに、マイコン２１の受信手段３５は、ＰＬＬ回路２０を通じて、ステップＳ１５にて検索した放送周波数の同調動作を実行し（ステップＳ１６）、この同調放送周波数で有局を検出したか否かを判定する（ステップＳ１７）。
【００３１】
この同調放送周波数で有局を検出したのでなければ、マイコン２１は、周波数検索手段３４を通じて、該当周波数リスト３１内におけるラスト周波数以外の全放送周波数に対する検索を完了したか否かを判定する（ステップＳ１８）。
【００３２】
マイコン２１は、該当周波数リスト３１内におけるラスト周波数以外の全放送周波数に対する検索を完了したのでなければ、該当周波数リスト３１内の、さらなる放送周波数を検索すべく、ステップＳ１５に移行する。
【００３３】
また、マイコン２１は、該当周波数リスト３１内におけるラスト周波数以外の全放送周波数に対する検索を完了したのであれば、図５に示すＭ１に移行する。
【００３４】
また、ステップＳ１７にて同調放送周波数で有局を検出したのであれば、受信手段３５は、現在同調中の同調放送周波数におけるＢＥＲに基づいて、同調放送周波数の受信状態が良好であるか否かを判定する（ステップＳ１９）。この同調放送周波数の受信状態が良好であれば、この同調放送周波数を受信することで（ステップＳ２０）、この自動周波数サーチ処理に関わる処理動作を終了する。
【００３５】
また、同調放送周波数の受信状態が良好でなければ、さらなる放送周波数を検索すべく、ステップＳ１８に移行する。
【００３６】
次に図５に示すＭ１においてマイコン２１の受信手段３５は、ステップＳ１８にて該当周波数リスト３１内の全放送周波数の検索を完了したのであれば、ラスト周波数記憶手段３２に一時記憶中のラスト周波数を読み出し、このラスト周波数の同調動作を実行する（ステップＳ３１）。
【００３７】
この受信手段３５は、ラスト周波数の同調動作を実行すると、このラスト周波数で有局を検出したか否かを判定する（ステップＳ３２）。
【００３８】
周波数リスト検索手段３３は、このラスト周波数で有局を検出できなければ、周波数テーブル３０内から他の周波数リスト３１を検索し（ステップＳ３３）、該当周波数リスト３１があるか否かを判定する（ステップＳ３４）。尚、ここで周波数リスト３１の検索順序であるが、例えば図３に示すように第２周波数リスト３１ＢのＰ５の放送周波数をラスト周波数とした場合には、第２周波数リスト３１Ｂ→第３周波数リスト３１Ｃ→第１周波数リスト３１Ａの順に検索していくものとする。
【００３９】
周波数検索手段３４は、該当周波数リスト３１があると判定されると、該当周波数リスト３１内の放送周波数を検索する（ステップＳ３５）。尚、該当周波数リスト３１内の放送周波数の検索順序は、図３に示すように第２周波数リスト３１ＢのＰ５の放送周波数をラスト周波数とすると、例えば第３周波数リスト３１Ｃの場合にはＰ８→Ｐ９→Ｐ１０→Ｐ１１、第１周波数リスト３１Ａの場合にはＰ０→Ｐ１→Ｐ２→Ｐ３の順に検索していくものとする。
【００４０】
受信手段３５は、この検索した放送周波数の同調動作を実行し（ステップＳ３６）、この同調放送周波数で有局を検出することができたか否かを判定する（ステップＳ３７）。
【００４１】
受信手段３５は、周波数検索手段３４を通じて、この同調放送周波数で有局を検出することができなければ、該当周波数リスト３１内の全放送周波数に対する検索を完了したか否かを判定する（ステップＳ３８）。
【００４２】
受信手段３５は、該当周波数リスト３１内の全放送周波数に対する検索を完了したのでなければ、該当周波数リスト３１内のさらなる放送周波数を検索すべく、ステップＳ３５に移行する。
【００４３】
また、ステップＳ３７にて受信手段３５は、該当周波数リスト３１内の全放送周波数に対する検索を完了したのであれば、この該当周波数リスト３１内に受信状態の良好な放送周波数はないものと判断して、再度、ラスト周波数記憶手段３２に一時記憶中のラスト周波数に対する同調動作を実行すべく、ステップＳ３１に移行する。
【００４４】
また、ステップＳ３２にてラスト周波数で有局を検出したのであれば、このラスト周波数の受信状態が良好であるか否かを判定する（ステップＳ３９）。
【００４５】
受信手段３５は、このラスト周波数の受信状態が良好であれば、このラスト周波数を受信すべく、図４に示すＭ２に移行する。また、ステップＳ３９にてラスト周波数の受信状態が良好でなければ、他の周波数リスト３１を検索すべくステップＳ３３に移行する。
【００４６】
また、ステップＳ３７にて同調放送周波数で有局を検出したのであれば、この同調放送周波数の受信状態が良好であるか否かを判定する（ステップＳ４０）。受信手段３５は、この同調放送周波数の受信状態が良好であれば、この同調放送周波数を受信すべく、図４に示すＭ２に移行する。また、ステップＳ４０にて同調放送周波数の受信状態が良好でなければ、この該当周波数リスト３１内のさらなる放送周波数を検索すべく、ステップＳ３８に移行する。
【００４７】
また、ステップＳ３４にて該当周波数リスト３１がなければ、周波数テーブル３０内の全周波数リスト３１の検索が完了したものと判断し、ラスト周波数記憶手段３２に一時記憶中のラスト周波数を読み出し、このラスト周波数の同調動作を実行し（ステップＳ４１）、最終的に、このラスト周波数への受信動作に移行すべく、図４に示すＭ２に移行する。
【００４８】
本実施の形態によれば、周波数テーブル３０に記憶した複数の放送周波数を複数の放送周波数群に分割記憶する複数の周波数リスト３１を設け、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化すると、現在受信中の放送周波数を記憶した周波数リスト３１を周波数テーブル３０から検索し、この検索した周波数リスト３１内での各放送周波数の同調動作を実行するようにしたので、周波数テーブル３０内の全放送周波数（全アンサンブル）に対するサーチ動作を極力低減することで、音声ミュート時間を短縮化することができる。
【００４９】
さらに、本実施の形態によれば、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化すると、この放送周波数をラスト周波数としてラスト周波数記憶手段３２に一時記憶しておき、この放送周波数を記憶した周波数リスト３１内での各放送周波数の同調動作を実行し、この周波数リスト３１内の全ての放送周波数の受信状態が良好でなければ、ラスト周波数記憶手段３２に記憶中のラスト周波数に対する同調動作を実行するようにしたので、周波数テーブル３０内の全放送周波数（全アンサンブル）のサーチ動作を実行しなくても、ラスト周波数に戻って同調動作を行うことができる。
【００５０】
本実施の形態によれば、ラスト周波数記憶手段３２に記憶中のラスト周波数に対する同調動作を実行した後、この同調したラスト周波数の受信状態が良好でなければ、他の周波数リスト３１を検索し、この他の周波数リスト３１内の放送周波数の検索及び同調動作を順次実行するようにしたので、周波数テーブル３０内の全放送周波数（全アンサンブル）に対するサーチ動作を極力低減することで、音声ミュート時間を短縮化することができる。
【００５１】
本実施の形態によれば、周波数リスト３１内の全放送周波数のサーチ動作が完了する度に、ラスト周波数記憶手段３２に記憶中のラスト周波数の同調動作を行うようにしたので、例えばＤＡＢ受信機１０が車両に搭載された場合、各周波数リスト３１内の放送周波数のサーチ動作中であっても、その車両が移動することでラスト周波数の受信状態が良好となる場合も考えられるため、このような場合にはサーチ動作を極力低減することができ、ひいては音声ミュート時間を短縮化することができる。
【００５２】
尚、上記実施の形態においては、周波数テーブル３０内の放送周波数を３個の放送周波数群に分割して、計３個の周波数リスト３１Ａ，３１Ｂ，３１Ｃを設けるようにしたが、４個以上の放送周波数群に分割して、計４個以上の周波数リスト３１を設けるようにしても良い。
【００５３】
また、上記実施の形態においては、一放送周波数群に収容される放送周波数の数を４としたが、これに限定されるものではなく、しかも、各放送周波数群に収容される放送周波数の数を放送周波数群毎に同数としたが、異なる数にしても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【００５４】
また、上記実施の形態においては、周波数リスト３１及び、周波数リスト３１内の検索順序についても定めたが、これらに限定されるものでもなく、適宜変更も可能である。
【００５５】
また、上記実施の形態においては、全周波数リスト３１内の全放送周波数に対するサーチ動作を実行したとしても、受信状態の良好な放送周波数を受信することができなかった場合には、強制的にラスト周波数に設定受信するようにしたが、受信状態の良好な放送周波数を受信するまで、周波数リスト３１内の全放送周波数に対するサーチ動作を繰り返し実行するようにしても良い。
【００５６】
また、上記実施の形態においては、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化した場合に周波数サーチを開始するようにしたが、これに限定されるものではなく、図示せぬ操作キーの操作に応じて発生する周波数サーチ指令により、前記周波数サーチを開始するようにしても良いことは言うまでもない。
【００５７】
【発明の効果】
上記のように構成された本発明の放送受信装置によれば、受信中の放送に受信状態の劣化を検出した場合、はじめに、放送のある全周波数帯域をいくつかの周波数からなる放送周波数群に分けたひとつの放送周波数群で受信可能な放送をサーチし、受信可能な放送が見つけられなかった場合、第２に、記憶したラスト周波数が受信可能かを検査し、受信可能でなかった場合、第３に、次の放送周波数群に対して受信可能な放送をサーチする、という手順を少なくとも１回以上繰り返すことで受信可能な放送をサーチするようにしたので、周波数テーブル内の全放送周波数（全アンサンブル）に対するサーチ動作を極力低減することで、音声ミュート時間を短縮化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の放送受信装置における実施の形態を示すＤＡＢ受信機内部の概略構成を示すブロック図である。
【図２】本実施の形態に示すＤＡＢ受信機のマイコン内部の概略構成を示すブロック図である。
【図３】本実施の形態に示すＤＡＢ受信機のマイコン内部における周波数テーブルのメモリ構成を示す説明図である。
【図４】本実施の形態に示すＤＡＢ受信機の自動周波数サーチ処理に関わるマイコンの処理動作を示すフローチャートである。
【図５】本実施の形態に示すＤＡＢ受信機の自動周波数サーチ処理に関わるマイコンの処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１０ ＤＡＢ受信機（放送受信装置）
３０ 周波数テーブル
３１ 周波数リスト
３２ ラスト周波数記憶手段
３３ 周波数リスト検索手段
３４ 周波数検索手段
３５ 受信手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、放送周波数を予め記憶した周波数テーブルから、受信状態が良好な放送周波数を検索し、この検索した放送周波数を同調／受信する周波数サーチ機能を備えた放送受信装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、このような周波数サーチ機能を備えた放送受信装置としては、例えばディジタル・オーディオ・ブロードキャスティング（以下、単にＤＡＢと称する）方式のＤＡＢ受信機がある。
【０００３】
このようなＤＡＢ受信機によれば、現在受信中のＤＡＢ信号の受信品質が劣化すると、番組追従機能が起動し、この劣化した現在受信中のＤＡＢ信号と同一の番組、例えばＤＡＢ放送の同一番組、又はラジオ・データ・システム（以下、単にＲＤＳと称する）の同一番組に追従するようにしている。
【０００４】
このようなＤＡＢ放送は、通常のラジオ放送と異なり、１つのネットワーク周波数（以下、アンサンブルという）で複数の放送番組が配信される構成としている。従って、ＤＡＢ放送を受信するＤＡＢ受信機においては、一つのアンサンブルを受信し、このアンサンブル内の複数の放送番組から所望の放送番組を選択することができる構成としている。
【０００５】
このようなＤＡＢ受信機によれば、番組追従機能が起動したとしても、現在受信中のＤＡＢ放送の同一番組が存在しない場合には、周波数サーチ機能が起動し、受信可能なアンサンブルを予め記憶した周波数テーブルから順次検索し、この検索したアンサンブルに同調し、このアンサンブルの受信状態が良好であれば、このアンサンブル内の放送番組を受信することで音声出力するようにしている。
【０００６】
尚、このようなＤＡＢ受信機によれば、現在受信中のアンサンブルの受信品質が劣化して周波数サーチ機能が起動すると、デフォルトで設定している周波数テーブルからアンサンブルを順次検索し、この順次検索したアンサンブルの同調／受信動作を実行するようにしたが、例えば地理的条件によっては、現在受信中のアンサンブルが周波数テーブルに記憶中のアンサンブルの中でも一番受信状態が良好な場合もあり得る。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の放送受信装置によれば、現在受信中のアンサンブルの受信状態が劣化しているものの、このアンサンブルの受信状態が周波数テーブルに記憶中の全アンサンブルの内で最も良好であるような場合であっても、周波数テーブル内の全アンサンブルのサーチ動作を完了しなければ、この周波数サーチ機能起動直前のアンサンブル（ラスト周波数）に戻って同調動作を行うことができないため、その音声ミュート時間が長くなってしまうといった問題点があった。
【０００８】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、周波数テーブル内の全アンサンブル（全放送周波数）に対する同調動作を極力低減することで、音声ミュート時間を短縮化することができる放送受信装置を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の放送受信装置は、放送を受信する放送受信装置であって、ある周波数の放送を受信中に受信状態の劣化を検出した場合、別の周波数で受信可能な放送をサーチする機能を有する放送受信装置において、前記受信中であった放送の周波数をラスト周波数として記憶する手段を設け、受信中の放送に受信状態の劣化を検出した場合、はじめに、放送のある全周波数帯域をいくつかの周波数からなる放送周波数群に分けたひとつの放送周波数群で受信可能な放送をサーチし、受信可能な放送が見つけられなかった場合、第２に、該記憶したラスト周波数が受信可能かを検査し、受信可能でなかった場合、第３に、次の放送周波数群に対して受信可能な放送をサーチする、という手順を少なくとも１回以上繰り返すことで受信可能な放送をサーチする、ことを特徴とする。
【００１０】
従って、本発明の放送受信装置によれば、受信中の放送に受信状態の劣化を検出した場合、はじめに、放送のある全周波数帯域をいくつかの周波数からなる放送周波数群に分けたひとつの放送周波数群で受信可能な放送をサーチし、受信可能な放送が見つけられなかった場合、第２に、記憶したラスト周波数が受信可能かを検査し、受信可能でなかった場合、第３に、次の放送周波数群に対して受信可能な放送をサーチする、という手順を少なくとも１回以上繰り返すことで受信可能な放送をサーチするようにしたので、周波数テーブル内の全放送周波数（全アンサンブル）に対するサーチ動作を極力低減することで、音声ミュート時間を短縮化することができる。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の放送受信装置における実施の形態を示すＤＡＢ受信機について説明する。図１は本実施の形態に示すＤＡＢ受信機内部の概略構成を示すブロック図である。
【００２０】
図１に示すＤＡＢ受信機１０は、到来するＤＡＢ放送信号を受信する受信アンテナ１１と、この受信アンテナ１１にて受信したＤＡＢ放送信号を第１中間周波数信号に周波数変換するチューナー１２と、この周波数変換された第１中間周波数信号をＤＡＢ帯域幅に制限するＳＡＷフィルタ１３と、このＳＡＷフィルタ１３にて帯域制限された第１中間周波数信号を第２中間周波数信号に周波数変換するミキサ１４と、このミキサ１４にて周波数変換された第２中間周波数信号をディジタル変換するＡ／Ｄコンバータ１５と、このディジタル変換された第２中間周波数信号からＤＡＢデータをデコードするＤＡＢデコーダ１６と、ＤＡＢデコーダ１６によるＤＡＢデータからオーディオデータをデコードするＭＰＥＧデコーダ１７と、このオーディオデータをアナログ変換してオーディオ信号として出力するＤ／Ａコンバータ１８と、基準信号を生成する電圧制御水晶発振器（以下、単にＶＣＸＯと称する）１９と、この基準信号に基づいて第１中間周波数信号又は第２中間周波数信号に周波数変換するための発振信号を生成するＰＬＬ回路２０と、このＤＡＢ受信機１０全体を制御するマイコン２１とを有している。
【００２１】
図２は本実施の形態に示すＤＡＢ受信機１０に関わるマイコン２１内部の概略構成を示すブロック図である。
【００２２】
図２に示すマイコン２１は、デフォルトで受信可能な放送周波数を記憶した周波数テーブル３０と、この周波数テーブル３０内で、この周波数テーブル３０に記憶した放送周波数を複数の放送周波数群に分割した複数の周波数リスト３１と、ＤＡＢデコーダ１６からビットエラーレート（以下、単にＢＥＲと称する）に基づいて、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化すると、この放送周波数をラスト周波数として一時記憶するラスト周波数記憶手段３２と、周波数テーブル３０から所望の周波数リスト３１を検索する周波数リスト検索手段３３と、この周波数リスト検索手段にて検索された周波数リストの放送周波数群から所望の放送周波数を検索する周波数検索手段３４と、この周波数検索手段３４にて検索された放送周波数に同調すると共に、この同調した放送周波数の受信状態が良好であれば、ＰＬＬ回路２０を通じて、この同調した放送周波数を受信する受信手段３５とを有している。
【００２３】
図３は周波数テーブル３０のメモリ構成を示す説明図であり、（ａ）は放送周波数テーブル３０Ａのメモリ構成、（ｂ）は周波数リスト３１のメモリ構成を示している。
【００２４】
図３に示す周波数テーブル３０は、放送周波数テーブル３０Ａと、３個の周波数リスト３１とで構成し、第１周波数リスト３１Ａ（Ｔ１）にはＰ０〜Ｐ３までの４個の放送周波数、第２周波数リスト３１Ｂ（Ｔ２）にはＰ４〜Ｐ７までの４個の放送周波数、第３周波数リスト３１Ｃ（Ｔ３）にはＰ８〜Ｐ１１までの４個の放送周波数が収容されている。
【００２５】
次に本実施の形態に示すＤＡＢ受信機１０の動作について説明する。図４及び図５は本実施の形態に示すＤＡＢ受信機１０の自動周波数サーチ処理に関わるマイコン２１の処理動作を示すフローチャートである。
【００２６】
この自動周波数サーチ処理とは、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化すると、受信状態の良好な放送周波数を検索して、この検索した放送周波数に同調／受信する処理である。
【００２７】
図２に示すマイコン２１は、現在受信中の放送周波数のＢＥＲに基づいて、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化したか否かを判定する（ステップＳ１１）。現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化したのであれば、現在受信中の放送周波数をラスト周波数としてラスト周波数記憶手段３２に一時記憶する（ステップＳ１２）。
【００２８】
次にマイコン２１の周波数リスト検索手段３３は、この現在受信中の放送周波数を含む放送周波数群を記憶した周波数リスト３１を周波数テーブル３０から検索し（ステップＳ１３）、該当周波数リスト３１があったか否かを判定する（ステップＳ１４）。
【００２９】
マイコン２１の周波数検索手段３４は、該当周波数リスト３１があれば、この該当周波数リスト３１内から、ラスト周波数以外の他の放送周波数を検索する（ステップＳ１５）。尚、該当周波数リスト３１内の全放送周波数の検索動作を行うが、その検索順序は、例えば図３に示すように第２周波数リスト３１Ｂ内のＰ５の放送周波数をラスト周波数とした場合、Ｐ６→Ｐ７→Ｐ４の順序で放送周波数を検索していくものとする。
【００３０】
さらに、マイコン２１の受信手段３５は、ＰＬＬ回路２０を通じて、ステップＳ１５にて検索した放送周波数の同調動作を実行し（ステップＳ１６）、この同調放送周波数で有局を検出したか否かを判定する（ステップＳ１７）。
【００３１】
この同調放送周波数で有局を検出したのでなければ、マイコン２１は、周波数検索手段３４を通じて、該当周波数リスト３１内におけるラスト周波数以外の全放送周波数に対する検索を完了したか否かを判定する（ステップＳ１８）。
【００３２】
マイコン２１は、該当周波数リスト３１内におけるラスト周波数以外の全放送周波数に対する検索を完了したのでなければ、該当周波数リスト３１内の、さらなる放送周波数を検索すべく、ステップＳ１５に移行する。
【００３３】
また、マイコン２１は、該当周波数リスト３１内におけるラスト周波数以外の全放送周波数に対する検索を完了したのであれば、図５に示すＭ１に移行する。
【００３４】
また、ステップＳ１７にて同調放送周波数で有局を検出したのであれば、受信手段３５は、現在同調中の同調放送周波数におけるＢＥＲに基づいて、同調放送周波数の受信状態が良好であるか否かを判定する（ステップＳ１９）。この同調放送周波数の受信状態が良好であれば、この同調放送周波数を受信することで（ステップＳ２０）、この自動周波数サーチ処理に関わる処理動作を終了する。
【００３５】
また、同調放送周波数の受信状態が良好でなければ、さらなる放送周波数を検索すべく、ステップＳ１８に移行する。
【００３６】
次に図５に示すＭ１においてマイコン２１の受信手段３５は、ステップＳ１８にて該当周波数リスト３１内の全放送周波数の検索を完了したのであれば、ラスト周波数記憶手段３２に一時記憶中のラスト周波数を読み出し、このラスト周波数の同調動作を実行する（ステップＳ３１）。
【００３７】
この受信手段３５は、ラスト周波数の同調動作を実行すると、このラスト周波数で有局を検出したか否かを判定する（ステップＳ３２）。
【００３８】
周波数リスト検索手段３３は、このラスト周波数で有局を検出できなければ、周波数テーブル３０内から他の周波数リスト３１を検索し（ステップＳ３３）、該当周波数リスト３１があるか否かを判定する（ステップＳ３４）。尚、ここで周波数リスト３１の検索順序であるが、例えば図３に示すように第２周波数リスト３１ＢのＰ５の放送周波数をラスト周波数とした場合には、第２周波数リスト３１Ｂ→第３周波数リスト３１Ｃ→第１周波数リスト３１Ａの順に検索していくものとする。
【００３９】
周波数検索手段３４は、該当周波数リスト３１があると判定されると、該当周波数リスト３１内の放送周波数を検索する（ステップＳ３５）。尚、該当周波数リスト３１内の放送周波数の検索順序は、図３に示すように第２周波数リスト３１ＢのＰ５の放送周波数をラスト周波数とすると、例えば第３周波数リスト３１Ｃの場合にはＰ８→Ｐ９→Ｐ１０→Ｐ１１、第１周波数リスト３１Ａの場合にはＰ０→Ｐ１→Ｐ２→Ｐ３の順に検索していくものとする。
【００４０】
受信手段３５は、この検索した放送周波数の同調動作を実行し（ステップＳ３６）、この同調放送周波数で有局を検出することができたか否かを判定する（ステップＳ３７）。
【００４１】
受信手段３５は、周波数検索手段３４を通じて、この同調放送周波数で有局を検出することができなければ、該当周波数リスト３１内の全放送周波数に対する検索を完了したか否かを判定する（ステップＳ３８）。
【００４２】
受信手段３５は、該当周波数リスト３１内の全放送周波数に対する検索を完了したのでなければ、該当周波数リスト３１内のさらなる放送周波数を検索すべく、ステップＳ３５に移行する。
【００４３】
また、ステップＳ３７にて受信手段３５は、該当周波数リスト３１内の全放送周波数に対する検索を完了したのであれば、この該当周波数リスト３１内に受信状態の良好な放送周波数はないものと判断して、再度、ラスト周波数記憶手段３２に一時記憶中のラスト周波数に対する同調動作を実行すべく、ステップＳ３１に移行する。
【００４４】
また、ステップＳ３２にてラスト周波数で有局を検出したのであれば、このラスト周波数の受信状態が良好であるか否かを判定する（ステップＳ３９）。
【００４５】
受信手段３５は、このラスト周波数の受信状態が良好であれば、このラスト周波数を受信すべく、図４に示すＭ２に移行する。また、ステップＳ３９にてラスト周波数の受信状態が良好でなければ、他の周波数リスト３１を検索すべくステップＳ３３に移行する。
【００４６】
また、ステップＳ３７にて同調放送周波数で有局を検出したのであれば、この同調放送周波数の受信状態が良好であるか否かを判定する（ステップＳ４０）。受信手段３５は、この同調放送周波数の受信状態が良好であれば、この同調放送周波数を受信すべく、図４に示すＭ２に移行する。また、ステップＳ４０にて同調放送周波数の受信状態が良好でなければ、この該当周波数リスト３１内のさらなる放送周波数を検索すべく、ステップＳ３８に移行する。
【００４７】
また、ステップＳ３４にて該当周波数リスト３１がなければ、周波数テーブル３０内の全周波数リスト３１の検索が完了したものと判断し、ラスト周波数記憶手段３２に一時記憶中のラスト周波数を読み出し、このラスト周波数の同調動作を実行し（ステップＳ４１）、最終的に、このラスト周波数への受信動作に移行すべく、図４に示すＭ２に移行する。
【００４８】
本実施の形態によれば、周波数テーブル３０に記憶した複数の放送周波数を複数の放送周波数群に分割記憶する複数の周波数リスト３１を設け、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化すると、現在受信中の放送周波数を記憶した周波数リスト３１を周波数テーブル３０から検索し、この検索した周波数リスト３１内での各放送周波数の同調動作を実行するようにしたので、周波数テーブル３０内の全放送周波数（全アンサンブル）に対するサーチ動作を極力低減することで、音声ミュート時間を短縮化することができる。
【００４９】
さらに、本実施の形態によれば、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化すると、この放送周波数をラスト周波数としてラスト周波数記憶手段３２に一時記憶しておき、この放送周波数を記憶した周波数リスト３１内での各放送周波数の同調動作を実行し、この周波数リスト３１内の全ての放送周波数の受信状態が良好でなければ、ラスト周波数記憶手段３２に記憶中のラスト周波数に対する同調動作を実行するようにしたので、周波数テーブル３０内の全放送周波数（全アンサンブル）のサーチ動作を実行しなくても、ラスト周波数に戻って同調動作を行うことができる。
【００５０】
本実施の形態によれば、ラスト周波数記憶手段３２に記憶中のラスト周波数に対する同調動作を実行した後、この同調したラスト周波数の受信状態が良好でなければ、他の周波数リスト３１を検索し、この他の周波数リスト３１内の放送周波数の検索及び同調動作を順次実行するようにしたので、周波数テーブル３０内の全放送周波数（全アンサンブル）に対するサーチ動作を極力低減することで、音声ミュート時間を短縮化することができる。
【００５１】
本実施の形態によれば、周波数リスト３１内の全放送周波数のサーチ動作が完了する度に、ラスト周波数記憶手段３２に記憶中のラスト周波数の同調動作を行うようにしたので、例えばＤＡＢ受信機１０が車両に搭載された場合、各周波数リスト３１内の放送周波数のサーチ動作中であっても、その車両が移動することでラスト周波数の受信状態が良好となる場合も考えられるため、このような場合にはサーチ動作を極力低減することができ、ひいては音声ミュート時間を短縮化することができる。
【００５２】
尚、上記実施の形態においては、周波数テーブル３０内の放送周波数を３個の放送周波数群に分割して、計３個の周波数リスト３１Ａ，３１Ｂ，３１Ｃを設けるようにしたが、４個以上の放送周波数群に分割して、計４個以上の周波数リスト３１を設けるようにしても良い。
【００５３】
また、上記実施の形態においては、一放送周波数群に収容される放送周波数の数を４としたが、これに限定されるものではなく、しかも、各放送周波数群に収容される放送周波数の数を放送周波数群毎に同数としたが、異なる数にしても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【００５４】
また、上記実施の形態においては、周波数リスト３１及び、周波数リスト３１内の検索順序についても定めたが、これらに限定されるものでもなく、適宜変更も可能である。
【００５５】
また、上記実施の形態においては、全周波数リスト３１内の全放送周波数に対するサーチ動作を実行したとしても、受信状態の良好な放送周波数を受信することができなかった場合には、強制的にラスト周波数に設定受信するようにしたが、受信状態の良好な放送周波数を受信するまで、周波数リスト３１内の全放送周波数に対するサーチ動作を繰り返し実行するようにしても良い。
【００５６】
また、上記実施の形態においては、現在受信中の放送周波数の受信状態が劣化した場合に周波数サーチを開始するようにしたが、これに限定されるものではなく、図示せぬ操作キーの操作に応じて発生する周波数サーチ指令により、前記周波数サーチを開始するようにしても良いことは言うまでもない。
【００５７】
【発明の効果】
上記のように構成された本発明の放送受信装置によれば、受信中の放送に受信状態の劣化を検出した場合、はじめに、放送のある全周波数帯域をいくつかの周波数からなる放送周波数群に分けたひとつの放送周波数群で受信可能な放送をサーチし、受信可能な放送が見つけられなかった場合、第２に、記憶したラスト周波数が受信可能かを検査し、受信可能でなかった場合、第３に、次の放送周波数群に対して受信可能な放送をサーチする、という手順を少なくとも１回以上繰り返すことで受信可能な放送をサーチするようにしたので、周波数テーブル内の全放送周波数（全アンサンブル）に対するサーチ動作を極力低減することで、音声ミュート時間を短縮化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の放送受信装置における実施の形態を示すＤＡＢ受信機内部の概略構成を示すブロック図である。
【図２】本実施の形態に示すＤＡＢ受信機のマイコン内部の概略構成を示すブロック図である。
【図３】本実施の形態に示すＤＡＢ受信機のマイコン内部における周波数テーブルのメモリ構成を示す説明図である。
【図４】本実施の形態に示すＤＡＢ受信機の自動周波数サーチ処理に関わるマイコンの処理動作を示すフローチャートである。
【図５】本実施の形態に示すＤＡＢ受信機の自動周波数サーチ処理に関わるマイコンの処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１０ ＤＡＢ受信機（放送受信装置）
３０ 周波数テーブル
３１ 周波数リスト
３２ ラスト周波数記憶手段
３３ 周波数リスト検索手段
３４ 周波数検索手段
３５ 受信手段
Claims (1)
- 放送を受信する放送受信装置であって、
ある周波数の放送を受信中に受信状態の劣化を検出した場合、別の周波数で受信可能な放送をサーチする機能を有する放送受信装置において、
前記受信中であった放送の周波数をラスト周波数として記憶する手段を設け、
受信中の放送に受信状態の劣化を検出した場合、
はじめに、放送のある全周波数帯域をいくつかの周波数からなる放送周波数群に分けたひとつの放送周波数群で受信可能な放送をサーチし、受信可能な放送が見つけられなかった場合、
第２に、該記憶したラスト周波数が受信可能かを検査し、受信可能でなかった場合、
第３に、次の放送周波数群に対して受信可能な放送をサーチする、
という手順を少なくとも１回以上繰り返すことで受信可能な放送をサーチする、
ことを特徴とする放送受信装置。
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