JP3133851B2 - 色素固定要素 - Google Patents

色素固定要素

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JP3133851B2 JP05019445A JP1944593A JP3133851B2 JP 3133851 B2 JP3133851 B2 JP 3133851B2 JP 05019445 A JP05019445 A JP 05019445A JP 1944593 A JP1944593 A JP 1944593A JP 3133851 B2 JP3133851 B2 JP 3133851B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色素固定要素に関し、
詳しくは、色素を転写する事により画像を形成する方法
において、得られた画像の光堅牢性を向上させる新規な
ポリマー、およびこの新規なポリマーを含む色素固定要
素に関する。
【0002】
【従来の技術】色素を転写する事により画像を形成する
方法:例えばカラー拡散転写法(画像状に生じた色素を
拡散転写する事によりカラー画像を得る写真技術)、熱
現像カラー拡散転写法、色素の熱転写法(熱転写性色素
を加熱転写する事により画像を得る写真技術)等におい
ては転写してきた色素を固定するために、色素固定要素
が用いられている。このような方法においては、画像形
成用色素として、通常、有機染料が用いられているが、
これらの有機染料は、太陽光、蛍光灯等の光に曝される
と徐々に分解、退色するため、画像が経時劣化するとい
う問題を抱えている。
【0003】この色素の退色を防止するため、特開昭5
7−68833号、同60−130735号、同61−
118748号、同61−159644号、特開平1−
164940号、同1−183653号、同1−288
54号、特公昭61−13740号、同61−1374
1号、同61−13742号には種々の退色防止剤が開
示されている。しかし、これらの退色防止剤はその効果
が十分でなく、さらに効果の大きい退色防止剤が切望さ
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、色素を転写して画像を形成する方法において有機色
素の光による退色を防止する優れた退色防止剤、および
このような退色防止剤を含有した色素固定要素を提供す
る事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、分子内に四置換ヒドラジン部分構造を有す
るポリマーを含有する事を特徴とする色素固定要素によ
って本発明の目的が達成される事を見出した。
【0006】分子内に四置換ヒドラジン部分構造を有す
るポリマー(以下本発明のポリマーと略す)について詳
しく説明する。
【0007】四置換ヒドラジンとは、ヒドラジンの四つ
の水素原子が、すべて炭素原子によって置換されたヒド
ラジンを意味し、下記一般式(II)で表わされる。
【0008】
【化2】
【0009】式(II)中、R21、R22、R23、およびR
24は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル
基、アリール基、複素環残基を表わす。
【0010】R21、R22、R23、およびR24は具体的に
は、総炭素数1〜36の置換もしくは無置換のアルキル
基(例えばメチル、エチル、i−プロピル、t−ブチ
ル、ドデシル、オクタデシル、2−エチルヘキシル、シ
クロヘキシル、ビニル、アリル、1−オクテン−8−イ
ル、2−ブテン−1−イル、エチニル、1−オクチン−
8−イル、1−オクタデセン−18−イル、フェニルエ
チニル、ベンジル、α−フェネチル、β−フェネチル、
1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、4−メチル
ベンジル、3−エチルベンジル、インダン−2−イル
等)、総炭素数1〜36の置換もしくは無置換のアリー
ル基(例えばフェニル、ナフチル、アンスリル等)、総
炭素数1〜36の置換もしくは無置換の複素環残基(例
えばピリジル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリ
ル、フリル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、ベ
ンズイミダゾリル、キノリル等)を表わす。これらの中
では、置換もしくは無置換のアルキル基が好ましい。
【0011】これらを置換する置換基としては、ハロゲ
ン原子(例えば塩素、臭素)、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基(例えばメトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、
ベンジルオキシ)、アリールオキシ基(例えばフェノキ
シ)、アルキル基(例えばメチル、エチル、デシル、ベ
ンジル)、アリール基(例えばフェニル、ナフチル)、
ニトロ基、シアノ基、アシルアミノ基(例えばアセチル
アミノ、ベンゾイルアミノ、フェノキシアセチルアミ
ノ)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミ
ド、p−トルエンスルホンアミド)、ウレイド基、アル
コキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、ベン
ジルオキシカルボニル)、カルバモイル基(例えばカル
バモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジフェニ
ルカルバモイル)、スルファモイル基(例えばスルファ
モイル、N−メチルスルファモイル、N,N−ジフェニ
ルスルファモイル)、アシル基(例えばアセチル、ベン
ゾイル)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ、ベンゾ
イルオキシ)、スルホニル基(例えばメタンスルホニ
ル、ベンゼンスルホニル)等が挙げられる。
【0012】またR21、R22、R23、R24はそれぞれ互
いに結合して環員数5〜8の非芳香性の環を形成しても
良い。
【0013】以下に本発明における四置換ヒドラジンの
好ましい具体例を示すが本発明はこれらに限定されな
い。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】さて、本発明のポリマーにおける四置換ヒ
ドラジン部分構造とは、上述したような四置換ヒドラジ
ンより、任意の水素原子を1個、もしくは複数個除去す
る事によって得られる1価もしくは多価の基の事を言
う。
【0018】このような基が本発明のポリマーに組み込
まれる様式には特に制限はなく、例えば2価の基として
ポリマー主鎖の一部分を形成しても良いし、1価の基と
してポリマー側鎖に連結していても良い。あるいは2価
以上の架橋基であっても良い。
【0019】これらの様式の中では1価の基としてポリ
マー側鎖に連結するのが好ましい。
【0020】本発明のポリマーは水溶性であっても油溶
性であっても、あるいは不溶性であってもその特性に応
じた使用法により用いることができるが、水溶性である
事が好ましい。具体的には100gの水に0.1g以上
のポリマーが溶解する事が好ましく、1g以上であれば
さらに好ましい。
【0021】本発明のポリマーの分子量については特に
制限はないが、平均分子量が3000以上である事が好
ましく、10000以上である事がより好ましい。
【0022】さて、本発明のポリマーのうち最も好まし
いのは、下記一般式(I)で表わされるエチレン性モノ
マー単位を構成成分として持つポリマー(以後本発明の
エチレン性ポリマーと略す)である。
【0023】
【化6】
【0024】式(I)中、R1は水素原子またはアルキ
ル基を、Lは2価の連結基を、R2、R3、R4は置換も
しくは無置換のアルキル基を表わす。nは0または1を
表わす。またL、R2、R3、R4は互いに結合して環を
形成しても良い。
【0025】以下に一般式(I)で表わされるモノマー
単位について詳しく説明する。R1は、水素原子または
炭素数1〜6のアルキル基(例えばメチル、エチル、ブ
チル)を表わす。これらの中では、水素原子およびメチ
ル基が好ましい。Lは炭素数1〜20、好ましくは1〜
10の2価の連結基を表わす。具体的には、炭素数1〜
20のアルキレン基(例えばメチレン、エチレン、ブチ
レン、デシレン、キシリレンなど)、アリーレン基(例
えばフェニレン、ナフチレンなど)およびこれらが2つ
以上連結した2価基(例えばフェニレンメチレン、フェ
ニレンメチレンフェニレンなど)、およびこれらの基に
カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、アミド結
合が付随した基(例えば下記化7に示すような2価基)
を表わす。ただしLのヒドラジン側の末端原子は炭素原
子でなければならず、かつカルボニル炭素ではない。
【0026】
【化7】
【0027】Lは置換基によって置換されていても良
い。この置換基は一般式(II)におけるR21〜R24に対
する置換基と同義である。R2 、R3 およびR4 はそれ
ぞれ独立に炭素数1〜20、好ましくは1〜5のアルキ
ル基(例えばメチル、エチル、ブチル、ドデシル、シク
ロヘキシル、2−エチルヘキシル、1−プロペン−3−
イル、ベンジル、フェネチル、4−メチルベンジル等)
を表わす。R2 、R3 、R4 は置換基で置換されていて
も良い。この置換基はLに対する置換基と同義である。
またL、R2 、R3 、R4 は互いに結合して環員数5〜
8の非芳香性の環を形成しても良い。以下に一般式
(I)で表わされるエチレン性モノマー単位の好ましい
具体例を示すが本発明はこれらに限定されない。
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】次に本発明のエチレン性ポリマーについて
詳細に説明する。本発明のエチレン性ポリマーは、通
常、下記一般式(III)で表わされるエチレン性モノマー
を、単独あるいは他のエチレン性モノマーと共に重合す
る事により得られる。
【0031】
【化10】
【0032】式(III)中、R31、L3、R32、R33、R
34、n3は一般式(I)におけるR1、L、R2、R3、R
4、nにそれぞれ対応しており同義である。
【0033】本発明のエチレン性ポリマーの構成成分と
して用いる事のできる他のエチレン性モノマーとして
は、例えばプロピレン、1−ブテン、イソブテン、スチ
レン、α−メチルスチレン、N−ビニルイミダゾール、
酢酸ビニル、ビニルピリジン類、アクリル酸、アクリル
酸エステル類、メタクリル酸、メタクリル酸エステル
類、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、ブ
タジエン、ビニルベンジルアルコール、スチレンスルフ
ィン酸塩、スチレンスルホン酸塩、等が挙げられる。こ
れらは複数種組み合わせて用いてもよい。これらの中で
は、N−ビニルイミダゾール、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、スチレン
スルフィン酸塩、スチレンスルホン酸塩が好ましく、N
−ビニルイミダゾールが特に好ましい。
【0034】本発明のエチレン性ポリマーにおいて、一
般式(III)で表わされるモノマー単位は、本発明の目的
を達成するために必須の構成成分である。このため、本
発明のポリマーにおける一般式(III)で表わされるモノ
マー単位の比率は、1モル%以上が好ましく、10モル
%以上がより好ましい。ただし、前述したように、本発
明のポリマーは水溶性である事が望まれるので一般式(I
II)で表わされるモノマー単位の親疎水性に応じて、共
重合モノマーの種類と量を適宜選ぶ必要がある。以下に
本発明のポリマーの具体例を示すが、本発明はこれらに
限定されない。
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】次に本発明のポリマーの合成例を示すが本
発明はこれらに限定されない。
【0040】合成例1.例示化合物(1)の合成 1−1. N−アセチル−N−メチルヒドラジンの合成 メチルヒドラジン204gをメタノール1.2リットル
に溶解し15℃以下に冷却しながら無水酢酸450gを
滴下し1時間攪拌した。反応液にシュウ酸360gを加
え析出した結晶をろ取し、新たに1リットルのメタノー
ルを加えて分散し、攪拌しながら炭酸水素ナトリウム8
00gを加えた。発泡がおさまった後、沈澱したシュウ
酸ナトリウムをろ別、減圧にて、メタノールを留去し目
的物(N−アセチル−N−メチルヒドラジン)259g
の油状物を得た。(収率66%)
【0041】1−2. 1−(N−メチルアセチルアミ
ノ)ピロリジンの合成 N−アセチル−N−メチルヒドラジン204gをスルホ
ラン400mlに溶解し、1,4−ジブロモブタン500
gおよび炭酸水素ナトリウム583gを加え90℃にて
10時間加熱攪拌した後、5リットルの水にあけ酢酸エ
チル1リットルで2回抽出した。酢酸エチルを留去した
後、アルミナを担体とするカラムクロマトグラフィー
(溶離液、ヘキサン/酢酸エチル=80/20)でスル
ホランを除いた。溶離液を留去して目的とする油状物2
20gを得た(収率67%)
【0042】 1−3. 1−メチルアミノピロリジン塩酸塩の合成 1−(N−メチルアセチルアミノ)ピロリジン220g
と濃塩酸660mlを混合し、100℃にて1時間攪拌し
た後、濃硫酸を減圧にて留去し油状の目的物210gを
得た(収率99%)
【0043】1−4. 1−(N−メチル−N−ビニル
ベンジルアミノ)ピロリドンの合成 1−メチルアミノピロリジン塩酸塩74.4gをN,N
−ジメチルホルムアミド500mlに溶解し炭酸カリウム
150gを発泡に注意しながら加える。この混合液にビ
ニルベンジルクロリド(メタ・パラ混合物)83gを加
え50℃にて1時間攪拌した。反応液を1リットルの水
にあけ酢酸エチル600mlで2回抽出した後、酢酸エチ
ルを減圧で留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶離液、ヘキサン/酢酸エチル=80/2
0)にて精製し油状の目的物50gを得た。(収率42
%)
【0044】1−5. 例示化合物(1)の合成 1−(N−メチル−N−ビニルベンジルアミノ)ピロリ
ジン29.2g、濃塩酸11.6cc、水60ccを混合
し、窒素気流下70℃にて重合開始剤アゾビスイソブチ
ロアミジン塩酸塩(V−50)を0.2g加え2時間加
熱攪拌した。続いてV−50を0.2g加えさらに2時
間加熱攪拌し重合を完結させた。反応液に水1.7リッ
トルと水酸化カリウム50gを加えると目的物が沈澱し
たのでこれをろ取、乾燥した。収量25g(単離収率8
5%)
【0045】合成例2.例示化合物(2)の合成 1−(N−メチル−N−ビニルベンジルアミノ)ピロリ
ジン8.4g、N−ビニルイミダゾール32.9g、塩
酸33.3ml、水100mlを混合し、窒素気流下70℃
にて重合開始剤V−50を0.2g加え2時間加熱攪拌
した。続いてV−50をさらに0.2g加えて2時間加
熱攪拌し反応を完結した。反応液を1リットルのアセト
ンにあけ固形分をろ取した。この固形分に15.5gの
水酸化ナトリウムを水100mlに溶かした溶液を加えて
溶かしたのち1.5リットルのアセトンにあけ目的物を
ろ取した。収量30g(単離収率73%)
【0046】次いで、本発明のポリマーを添加する位置
について説明する。本発明のポリマーは、以下に示すよ
うな受像層に添加することが望ましいが、必要に応じて
それ以外の層に添加する事もできる。また、本発明のポ
リマーは、画像形成後に前述の受像層に含まれているこ
とが望ましく、例えば、画像形成処理中に色素とともに
本発明のポリマーを転写させたり、画像形成後、何らか
の方法(例えば本発明のポリマー溶液に浸漬するなど)
にて、結果的に受像層に含有させてもよい。
【0047】本発明に用いられる受像層は、親水性コロ
イド中に媒染剤を含む層(媒染層)を有していても良
い。媒染層は単一の層であっても、媒染力の異なる媒染
剤が重ねられた多層構成のものでもよい。これについて
は、特開昭61−252551号に記載されている。ま
た、媒染剤としては、ポリマー媒染剤が好ましい。ポリ
マー媒染剤とは、二級及び三級アミノ基を含む含窒素複
素環部分をもつポリマー、及び四級カチオンを含むポリ
マーなどで分子量5000以上のもの、特に好ましくは
10,000以上のものである。媒染剤の塗布量は、一
般的には0.5〜10g/m2、好ましくは1.0〜5.
0g/m2、特に好ましくは2.0〜4.0g/m2であ
る。受像層に使用する親水性コロイドとしては、ゼラチ
ン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルピロリドンが用いられるが、ゼラチンを用いるの
が特に好ましい。媒染層を設けた場合、本発明のポリマ
ーはこの媒染層に存在する必要がある。
【0048】本発明のポリマーの使用量は、固定される
染料の種類や量および用いられる画像形成法に応じて適
宜定める事ができるが、一つの目安として述べると固定
される色素の総量に対してポリマー中の四置換ヒドラジ
ンの総モル数が0.1モル%ないし10,000モル
%、好ましくは、色素総量の1モル%ないし5000モ
ル%、更に好ましくは500モル%〜2000モル%で
ある。
【0049】本発明では、受像層中に公知の退色防止剤
を併用しても良い。公知の退色防止剤としては、例えば
酸化防止剤、紫外線吸収剤、あるいはある種の金属錯体
がある。酸化防止剤としては、例えばクロマン系化合
物、クマラン系化合物、フェノール系化合物(例えばヒ
ンダードフェノール類)、ハイドロキノン誘導体、ヒン
ダードアミン誘導体、スピロインダン系化合物がある。
また、特開昭61−159644号記載の化合物も有効
である。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系
化合物(米国特許第3,533,794号など)、4−
チアゾリドン系化合物(米国特許第3,352,681
号など)、ベンゾフェノン系化合物(特開昭46−27
84号など)、その他特開昭54−48535号、同6
2−136641号、同61−88256号等に記載の
化合物がある。また、特開昭62−260152号記載
の紫外線吸収性ポリマーも有効である。金属錯体として
は、米国特許第4,241,155号、同第4,24
5,018号第3〜36欄、同第4,254,195号
第3〜8欄、特開昭62−174741号、同61−8
8256号(27)〜(29)頁、同63−19924
8号、特開平1−75568号、同1−74272号等
に記載されている化合物がある。これらは、組み合わせ
て使用しても良い。
【0050】次に本発明の有用な実施態様である、カラ
ー拡散転写法、熱現像カラー拡散転写法、色素の熱転写
法について順次説明する。
【0051】まず、カラー拡散転写法について以下に述
べる。カラー拡散転写法に用いるフィルム・ユニットの
代表的な形態は、一つの透明な支持体上に受像要素(色
素固定要素)と感光要素とが積層されており、転写画像
の完成後、感光要素を受像要素から剥離する必要のない
形態である。更に具体的に述べると、受像要素は少なく
とも一層の媒染層からなり、又感光要素の好ましい態様
に於いては青感性乳剤層、緑感性乳剤層及び赤感性乳剤
層の組合せ、又は緑感性乳剤層、赤感性乳剤層及び赤外
光感光性乳剤層の組合せ、或いは青感性乳剤層、赤感性
乳剤層及び赤外光感光性乳剤層の組合せと、前記の各乳
剤層にイエロー色素供与性物質、マゼンタ色素供与性物
質及びシアン色素供与性物質がそれぞれ組合わせて構成
される(ここで「赤外光感光性乳剤層」とは700nm以
上、特に740nm以上の光に対して感光性を持つ乳剤層
をいう)。そして、該媒染層と感光層或いは色素供与性
物質含有層の間には、透明支持体を通して転写画像が観
賞できるように、酸化チタン等の固体顔料を含む白色反
射層が設けられる。
【0052】明所で現像処理を完成できるようにするた
めに白色反射層と感光層の間に更に遮光層を設けてもよ
い。又、所望により感光要素の全部又は一部を受像要素
から剥離できるようにするために適当な位置に剥離層を
設けてもよい(このような態様は例えば特開昭56−6
7840号やカナダ特許674,082号に記載されて
いる)。
【0053】また積層型であって剥離する別の態様とし
て特開昭63−226649号に記載の白色支持体上
に、少なくとも(a)中和機能を有する層、(b)染料
受像層、(c)剥離層、(d)色素像形成物質と組合わ
された少なくとも1つのハロゲン化銀乳剤層を順次有す
る感光要素、遮光剤を含むアルカリ処理組成物、及び透
明カバーシートから成り、該乳剤層の該処理組成物を展
開する側と反対側に遮光機能をもつ層を有することを特
徴とするカラー拡散転写写真フィルムユニットがある。
【0054】また、別の剥離不要の形態では、一つの透
明支持体上に前記の感光要素が塗設され、その上に白色
反射層が塗設され、更にその上に受像層が積層される。
同一支持体上に受像要素と白色反射層と剥離層と感光要
素とが積層されており、感光要素を受像要素から意図的
に剥離する態様については、米国特許3,730,71
8号に記載されている。
【0055】他方、二つの支持体上にそれぞれ感光要素
と受像要素が別個に塗設される代表的な形態には大別し
て二つあり、一つは剥離型であり、他は剥離不要型であ
る。これらについて詳しく説明すると、剥離型フィルム
・ユニットの好ましい態様では一つの支持体上に少なく
とも一層の受像層が塗設されており、又感光要素は遮光
層を有する支持体上に塗設されていて、露光終了前は感
光層塗布面と媒染層塗布面は向き合っていないが露光終
了後(例えば現像処理中)は感光層塗布面がひっくり返
って受像層塗布面と重なり合うように工夫されている。
媒染層で転写画像が完成した後は速やかに感光要素が受
像要素から剥離される。
【0056】また、剥離不要型フィルム・ユニットの好
ましい態様では、透明支持体上に少なくとも一層の媒染
層が塗設されており、又透明又は遮光層を有する支持体
上に感光要素が塗設されていて、感光層塗布面と媒染層
塗布面とが向き合って重ね合わされている。
【0057】以上述べた形態に更にアルカリ性処理液を
含有する、圧力で破裂可能な容器(処理要素)を組合わ
せてもよい。なかでも一つの支持体上に受像要素と感光
要素が積層された剥離不要型フィルム・ユニットではこ
の処理要素は感光要素とこの上に重ねられるカバーシー
トの間に配置されるのが好ましい。又、二つの支持体上
にそれぞれ感光要素と受像要素が別個に塗設された形態
では、遅くとも現像処理時に処理要素が感光要素と受像
要素の間に配置されるのが好ましい。処理要素には、フ
ィルム・ユニットの形態に応じて遮光剤(カーボン・ブ
ラックやpHによって色が変化する染料等)及び/又は
白色顔料(酸化チタン等)を含むのが好ましい。更にカ
ラー拡散転写方式のフィルム・ユニットでは、中和層と
中和タイミング層の組合せからなる中和タイミング機構
がカバーシート中、又は受像要素中、或いは感光要素中
に組込まれているのが好ましい。
【0058】以下に、カラー拡散転写法の受像要素につ
いてさらに詳しく説明する。カラー拡散転写法の受像要
素は好ましくは、媒染剤を含む層(媒染層)を少なくと
も一層有する。媒染剤は写真分野で公知のものを用いる
事ができる。その具体例としては、英国特許2,01
1,912号、同2,056,101号、同2,09
3,041号や、米国特許4,115,124号、同
4,273,853号、同4,282,305号、特開
昭59−232340号、同60−118834号、同
60−128443号、同60−122940号、同6
0−122921号、同60−235134号等の公報
に記載されている。
【0059】この他カラー拡散転写法用の受像要素に
は、適宜種々の添加剤を用いる事ができるが、これにつ
いては、熱現像用カラー拡散転写法用の色素固定要素
(受像要素)の項で合わせて説明する。
【0060】次にカラー拡散転写法の感光要素について
説明する。カラー拡散転写法の感光要素における有用な
色素像形成物質は、銀現像に関連して拡散性色素(色素
プレカーサーでもよい)を放出する非拡散性化合物であ
るか、あるいはそれ自体の拡散性が変化するものであ
り、写真プロセスの理論“The Theory of the Photogra
phic Process”第4版に記載されている。これらの化合
物は、いずれも下記一般式(A)で表すことが出来る。
【0061】DYE−Y (A)
【0062】ここで、DYEは色素あるいはそのプレカ
ーサーを表し、Yはアルカリ条件下で該化合物とは拡散
性の異なる化合物を与える成分を表す。このYの機能に
より、銀現像部で拡散性となるネガ型化合物と未現像部
で拡散性となるポジ型化合物とに大別される。
【0063】ネガ型のYの具体例としては、現像の結果
酸化し、解裂して拡散性色素を放出するものがあげられ
る。
【0064】Yの具体例は特開平2−32335号公報
(15)頁右上欄18行目〜同公報(15)頁左下欄2
0行目に記載の米国特許3,928,312号等に記載
されている。
【0065】ネガ型の色素放出レドックス化合物のYの
うち、特に好ましい基としてはN−置換スルファモイル
基(N−置換基としては芳香族炭化水素環やヘテロ環か
ら誘導される基)を挙げる事ができる。Yの代表例、ポ
ジ型の化合物、また別の型の化合物等については特開平
2−32335号公報(16)頁左上欄〜同公報(1
7)頁右下欄7行目までの記載内容が適用される。
【0066】カラー拡散転写法に用いられるハロゲン化
銀乳剤、分光増感色素、乳剤層、フルカラーの重層構成
等、処理組成物、カラー拡散転写法フィルムユニット及
びその構成層については特開平2−32335号公報
(17)頁右下欄8行目〜同公報(20)頁右下欄19
行目までの記載の内容が適用される。
【0067】ついで、カラー拡散転写法の剥離層につい
て説明する。本発明で用いる剥離層は処理後にユニット
内感光シートの任意の場所に設けることができる。剥離
用素材としては、例えば、特開昭47−8237号、同
59−220727号、同49−4653号、米国特許
第3,220,835号、同4,359,518号、特
開昭49−4334号、同56−65133号、同45
−24075号、米国特許第3,227,550号、同
2,759,825号、同4,401,746号、同
4,366,227号などに記載された物を用いる事が
できる。具体的には、水溶性(あるいはアルカリ可溶
性)のセルロース誘導体が挙げられる。例えば、ヒドロ
キシエチルセルロース、セルロースアセテートフタレー
ト、可塑化メチルセルロース、エチルセルロース、硝酸
セルロース、カルボキシメチルセルロース、などであ
る。また、種々の天然高分子、例えばアルギン酸、ペク
チン、アラビアゴムなどがある。また、種々の変性ゼラ
チン、例えば、アセチル化ゼラチン、フタル化ゼラチン
なども用いられる。さらに、ポリビニルアルコール、ポ
リアクリレート、ポリメチルメタクリレートあるいはそ
れらの共重合体などである。このうち剥離用素材として
は、セルロース誘導体をもちいるのが好ましく、ヒドロ
キシエチルセルロースを用いるのが特に好ましい。ま
た、水溶性セルロース誘導体の他に、有機ポリマー等の
粒状物質を剥離用素材として用いる事ができる。本発明
に用いる有機ポリマーとしては、平均粒子サイズ0.0
1μm〜10μmのポリエチレン、ポリスチレン、ポリ
メチルメタアクリレート、ポリビニルピロリドン、ブチ
ルアクリレート、等のポリマーラテックス等が挙げられ
るが、ここでは、以下にのべる様な、内部に空気を含
み、外側が有機ポリマーからなる素材を含む光反射性中
空ポリマーラテックスを用いるのが好ましい。上記光反
射性中空ポリマーラテックスは、特開昭61−1516
46号記載の方法にて合成する事ができる。
【0068】以下に具体例を例示する。アクリル酸エス
テル類(例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレ
ート、オクチルアクリレート、2−クロロエチルアクリ
レート、2−シアノエチルアクリレート、N−(β−ジ
メチルアミノエチル)アクリレート、ベンジルアクリレ
ート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレ
ート);メタクリル酸エステル類(例えば、メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタ
クリレート、n−ブチルメタクリレート、シクロヘキシ
ルメタクリレート、3−スルホプロピルメタクリレー
ト);ビニルエーテル類(例えば、メチルビニルエーテ
ル、ブチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエー
テル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、(2−ジ
メチルアミノエチル)ビニルエーテル、ビニルフェニル
エーテル、ビニルクロルフェニルエーテル);アクリル
アミド類(例えば、アクリルアミド、N−メチルアクリ
ルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチ
ル)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−ヒ
ドロキシブチル)アクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、アクリロイルヒドラジン、N−ヒドロキ
シメチルアクリルアミド);メタクリル酸アミド類(例
えば、メタクリル酸アミド、N−メトキシメチルメタク
リルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシ
ブチル)メタクリルアミド);ビニル異節環化合物(例
えば、ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−
ビニルカルバゾール、ビニルチオフェン);スチレン類
(例えば、スチレン、クロルメチルスチレン、p−アセ
トキシスチレン、p−メチルスチレン);ビニルエステ
ル類(例えば、p−ビニル安息香酸、p−ビニル安息香
酸メチル);ビニルケトン類(例えば、メチルビニルケ
トン、フェニルビニルケトン)クロトン酸エステル類
(例えば、クロトン酸ブチル、グリセリンモノクロトネ
ート);イタコン酸エステル類(例えば、イタコン酸ブ
チル、グリセリンモノイタコネート);マレイン酸エス
テル類(例えば、マレイン酸エチル、マレイン酸ブチ
ル、フマル酸ブチル、フマル酸オクチル);不飽和ニト
リル類(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル);オレフィン類(ハロゲン化されたものも含む;例
えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、塩化ビニリデ
ン等)。コポリマーラテックスの場合コモノマー同志の
使用比率(モル比)は特に制限は無く、適宜選ぶ事がで
きる。更に、これらの有機ポリマーは、皮膜性の無い物
が好ましく、このような物については、ゼラチン、又は
その誘導体、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニル
ピロリドン等のバインダーと任意の割合で混合し使用す
る事ができる。又これらを用いて作った剥離層は、単一
の層でも、また例えば特開昭59−220727号、同
60−60642号などに記載されている様に複数の層
から成るものでもよい。
【0069】次に熱現像カラー拡散転写法について説明
する。熱現像カラー拡散転写法における受像要素は、基
本的にはカラー拡散転写法の受像要素と同様のものであ
る。本発明では、本発明のヒドラジド化合物は、好まし
くは、受像要素中の媒染層中に存在する事は既に述べた
通りである。
【0070】熱現像感光要素は、基本的には支持体上に
感光性ハロゲン化銀、バインダー、色素供与性化合物
(後述するように還元剤が兼ねる場合がある)を有する
ものであり、さらに必要に応じて有機金属塩酸化剤など
を含有させることができる。これらの成分は同一の層に
添加することが多いが、反応可能な状態であれば別層に
分割して添加することもできる。例えば着色している色
素供与性化合物はハロゲン化銀乳剤の下層に存在させる
と感度の低下を防げる。還元剤は熱現像感光要素に内蔵
するのが好ましいが、例えば受像要素(色素固定要素)
から拡散させるなどの方法で、外部から供給するように
してもよい。
【0071】イエロー、マゼンタ、シアンの3原色を用
いて色度図内の広範囲の色を得るためには、少なくとも
3層のそれぞれ異なるスペクトル領域に感光性を持つハ
ロゲン化銀乳剤層を組み合わせて用いる。例えば青感
層、緑感層、赤感層の3層の組み合わせ、緑感層、赤感
層、赤外感光層の組み合わせなどがある。各感光層は通
常型のカラー感光要素で知られている種々の配列順序を
採ることができる。また、これらの各感光層は必要に応
じて2層以上に分割してもよい。
【0072】熱現像感光要素には、保護層、下塗り層、
中間層、黄色フィルター層、アンチハレーション層、バ
ック層などの種々の補助層を設けることができる。熱現
像感光要素に用いるハロゲン化銀、ハロゲン化銀乳剤、
有機金属塩酸化剤、カブリ防止剤、写真安定剤、バイン
ダー、熱現像感光要素または色素固定要素の構成層、熱
現像要素に用いる還元剤、電子伝達剤、電子供与体、熱
現像感光要素に使用しうる色素供与性化合物等、画像の
安定化を図る化合物、熱現像感光要素及び色素固定要素
の構成層、それらに用いる蛍光増白剤、硬膜剤、界面活
性剤、有機フルオロ化合物、マット剤、熱溶剤、消泡
剤、防菌防バイ剤、コロイダルシリカ、画像形成促進
剤、塩基又は塩基プレカーサーなど、さらに、熱現像感
光要素や色素固定要素に用いる支持体、熱現像時の加熱
手段、熱現像工程、熱現像時の移動溶媒(溶剤)、熱現
像装置、露光方法、等については、特開平2−3233
5号公報(21)頁右下欄10行目〜同公報(29)頁右下欄2
行目までの記載が適用される。
【0073】次に色素の熱転写法について詳しく説明す
る。色素の熱転写法とは熱転写色素供与材料を熱転写受
像材料と重ね合わせ、いずれかの面から、好ましくは熱
転写色素供与材料の裏面から、例えばサーマルヘッド等
の加熱手段により画像情報に応じた熱エネルギーを与え
ることにより、色素供与層の色素を熱転写受像材料に加
熱エネルギーの大小に応じて転写することができ、優れ
た鮮鋭性、解像性の階調のあるカラー画像を得ることが
できる。また退色防止剤も同様にして転写できる。加熱
手段はサーマルヘッドに限らず、レーザー光(例えば半
導体レーザー)、赤外線フラッシュ、熱ペンなどの公知
のものが使用できる。この熱源にレーザーを用いる方法
の場合は、熱転写色素供与材料に、レーザー光を強く吸
収する材料を含有することが好ましい。熱転写色素供与
材料にレーザー光を照射すると、この吸収性材料が光エ
ネルギーを熱エネルギーに変換し、すぐ近くの色素にそ
の熱を伝達し、色素が熱転写受像材料に転写する温度ま
で加熱される。この吸収性材料は色素の下部に層を成し
て存在し、及び/又は色素と混合される。本プロセスの
更に詳しい説明は、英国特許2,083,726A号に
記載されている。上記のレーザーとしては、数種のレー
ザーが使用可能であるが、小型、低コスト、安定性、信
頼性、耐久性及び変調の容易さの点で半導体レーザーが
好ましい。熱転写記録方法の詳細については、特開昭6
0−34895号の記載を参照できる。
【0074】熱転写受像材料は支持体上に色素供与材料
から移行してくる色素を受容する受像層を設けたもので
ある。この受像層(色素固定要素)は、印字の際に熱転
写色素供与材料から移行してくる熱移行性色素を受け入
れ、熱移行性色素が染着する働きを有している熱移行性
色素を受容しうる物質を単独で、またはその他のバイン
ダー物質とともに含んでいる厚み0.5〜50μm程度
の被膜であることが好ましい。本発明ではこの被膜中に
本発明のヒドラジド化合物が存在する事になる。
【0075】熱移行性色素を受容しうる物質の代表例で
あるポリマーとしては次のような物質が挙げられる。 (イ)エステル結合を有するもの ポリエステル樹脂など。 (ロ)ウレタン結合を有するもの ポリウレタン樹脂など。 (ハ)アミド結合を有するもの ポリアミド樹脂など。 (ニ)尿素結合を有するもの 尿素樹脂など。 (ホ)スルホン結合を有するもの ポリスルホン樹脂など。 (ヘ)その他極性の高い結合を有するもの ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂な
ど。 上記のような合成樹脂に加えて、これらの混合物あるい
は共重合体なども使用できる。
【0076】熱転写受像材料中、特に受像層中には、熱
移行性色素を受容しうる物質として、または色素の拡散
助剤として高沸点有機溶剤または熱溶剤を含有させるこ
とができる。熱転写受像材料の受像層は、熱移行性色素
を受容しうる物質を水溶性バインダーに分散して担持す
る構成としてもよい。この場合に用いられる水溶性バイ
ンダーとしては公知の種々の水溶性ポリマーを使用しう
るが、硬膜剤により架橋反応しうる基を有する水溶性の
ポリマーが好ましい。受像層は2層以上の層で構成して
もよい。その場合、支持体に近い方の層にはガラス転移
点の低い合成樹脂を用いたり、高沸点有機溶剤や熱溶剤
を用いて色素に対する染着性を高めた構成にし、最外層
にはガラス転移点のより高い合成樹脂を用いたり、高沸
点有機溶剤や熱溶剤の使用量を必要最小限にするかもし
くは使用しないで表面のベタツキ、他の物質との接着、
転写後の他の物質への再転写、熱転写色素供与材料との
ブロッキング等の故障を防止する構成にすることが望ま
しい。受像層の厚さは全体で0.5〜50μm、特に3
〜30μmの範囲が好ましい。2層構成の場合最外層は
0.1〜2μm、特に0.2〜1μmの範囲にするのが
好ましい。受像層は、所望により、色素固定剤を含有し
てもよい。色素固定剤としては、特開平3−83685
号に記載されている媒染剤や特開平1−188391号
に記載のものがいずれも使用可能である。
【0077】熱転写受像材料は、支持体と受像層の間に
中間層を有してもよい。中間層は構成する材質により、
クッション層、多孔層、色素の拡散防止層のいずれか又
はこれらの2つ以上の機能を備えた層であり、場合によ
っては接着剤の役目も兼ねている。
【0078】熱転写受像材料に用いる支持体は転写温度
に耐えることができ、平滑性、白色度、滑り性、摩擦
性、帯電防止性、転写後のへこみなどの点で要求を満足
できるものならばどのようなものでも使用できる。
【0079】熱転写受像材料には、蛍光増白剤を用いて
も良い。
【0080】熱転写色素供与材料はシート状または連続
したロール状もしくはリボン状で使用できる。シアン色
素やマゼンタ色素およびそれと組み合わせて用いられる
イエローの各色素は、通常各々独立な領域を形成するよ
うに支持体上に配置される。例えば、イエロー色素領
域、マゼンタ色素領域、シアン色素領域を面順次もしく
は線順次に一つの支持体上に配置する。また、上記のイ
エロー色素、マゼンタ色素、シアン色素を各々別々に支
持体上に設けた3種の熱転写色素供与材料を用意し、こ
れから順次一つの熱転写受像材料に色素の熱転写を行う
こともできる。
【0081】シアン色素やマゼンタ色素およびそれと組
み合わせて用いられるイエローの各色素は、各々バイン
ダー樹脂と共に適当な溶剤に溶解または分散させて支持
体上に塗布するか、あるいはグラビア法などの印刷法に
より支持体上に印刷することができる。これらの色素を
含有する色素供与層の厚みは乾燥膜厚で通常約0.2〜
5μm、特に0.4〜2μmの範囲に設定するのが好ま
しい。色素の塗布量は0.03〜1.0g/m2が好まし
い。その中でも、0.1〜0.6g/m2が更に好まし
い。
【0082】熱転写色素供与材料に用いられる熱転写性
色素としては、従来熱転写色素供与材料に使用されてい
る色素はいずれも使用できるが、本発明で特に好ましい
ものは、約150〜800程度の小さい分子量を有する
ものであり、転写温度、色相、耐光性、インキおよびバ
インダー樹脂中での溶解性、分散性などを考慮して選択
される。具体的には、例えば分散染料、塩基性染料、油
溶性染料などが挙げられるが、とりわけ、スミカロンイ
エローE4GL、ダイアニクスイエローH2G−FS、
ミケトンポリエルテルイエロー3GSL、カヤセットイ
エロー937、スミカロンレッドEFBL、ダイアニク
スレッドACE、ミケトンポリエルテルレッドFB、カ
ヤセットレッド126、ミケトンファストブリリアント
ブルーB、カヤセットブルー136などが好適に用いら
れる。また特開昭59−78895号、同60−284
51号、同60−28453号、同60−53564
号、同61−148096号、同60−239290
号、同60−31565号、同60−30393号、同
60−53565号、同60−27594号、同61−
262191号、同60−152563号、同61−2
44595号、同62−196186号、同63−14
2062号、同63−39380号、同62−2905
83号、同63−111094号、同63−11109
5号、同63−122594号、同63−71392
号、同63−74685号、同63−74688号、等
に記載のイエロー色素、特開昭60−223862号、
同60−28452号、同60−31563号、同59
−78896号、同60−31564号、同60−30
3391号、同61−227092号、同61−227
091号、同60−30392号、同60−30694
号、同60−131293号、同61−227093
号、同60−159091号、同61−262190
号、同62−33688号、同63−5992号、同6
1−12392号、同62−55194号、同62−2
97593号、同63−74685号、同63−746
88号、同62−97886号、同62−132685
号、同61−163895号、同62−211190
号、同62−99195号、等に記載のマゼンタ色素、
特開昭59−78894号、同60−31559号、同
60−53563号、同61−19396号、同61−
22993号、同61−31467号、同61−359
94号、同61−49893号、同61−57651
号、同62−87393号、同63−15790号、同
63−15853号、同63−57293号、同63−
74685号、同63−74688号、同59−227
490号、同59−227493号、同59−2279
48号、同60−131292号、同60−13129
4号、同60−151097号、同60−151098
号、同60−172591号、同60−217266
号、同60−239289号、同60−239291
号、同60−239292号、同61−148269
号、同61−244594号、同61−255897
号、同61−284489号、同61−368493
号、同62−132684号、同62−138291
号、同62−191191号、同62−255187
号、同62−288656号、同62−311190
号、同63−144089号、等に記載のシアン色素も
好適に用いられる。
【0083】また、上記の色素と共に用いるバインダー
樹脂としては、このような目的に従来公知であるバイン
ダー樹脂のいずれも使用することができ、通常耐熱性が
高く、しかも加熱された場合に色素の移行を妨げないも
のが選択される。例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポ
リアクリル系樹脂(例えばポリメチルメタクリレート、
ポリアクリルアミド、ポリスチレン−アクリロニトリ
ル)、ポリビニルピロリドンを始めとするビニル系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂(例えば塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体)、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレ
ン、ポリフェニレンオキサイド、セルロース系樹脂(例
えばメチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、セルロースアセテート水素フタレー
ト、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネ
ート、セルロースアセテートブチレート、セルロースト
リアセテート)、ポリビニルアルコール系樹脂(例えば
ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビ
ニルブチラールなどの部分ケン化ポリビニルアルコー
ル)、石油系樹脂、ロジン誘導体、クマロン−インデン
樹脂、テルペン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン)などが用いられ
る。本発明においてこのようなバインダー樹脂は、例え
ば色素100重量部当たり約20〜600重量部の割合
で使用するのが好ましい。
【0084】本発明において、上記の色素およびバイン
ダー樹脂を溶解または分散するためのインキ溶剤として
は、従来公知のインキ溶剤がいずれも使用できる。熱転
写色素供与材料の支持体としては従来公知のものがいず
れも使用できる。例えばポリエチレンテレフタレート、
ポリアミド、ポリカーボネート、グラシン紙、コンデン
サー紙、セルロースエステル、弗素ポリマー、ポリエー
テル、ポリアセタール、ポリオレフィン、ポリイミド、
ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリス
ルフォン、セロファン等が挙げられる。熱転写色素供与
材料の支持体の厚みは、一般に2〜30μmである。
【0085】サーマルヘッドが色素供与材料に粘着する
のを防止するためにスリッピング層を設けてもよい。こ
のスリッピング層はポリマーバインダーを含有したある
いは含有しない潤滑物質、例えば界面活性剤、固体ある
いは液体潤滑剤またはこれらの混合物から構成される。
色素供与材料には背面より印字するときにサーマルヘッ
ドの熱によるスティッキングを防止し、滑りをよくする
意味で、支持体の色素供与層を設けない側にスティッキ
ング防止処理を施すのがよい。
【0086】色素供与材料には色素の支持体方向への拡
散を防止するための親水性バリヤー層を設けることもあ
る。親水性の色素バリヤー層は、意図する目的に有用な
親水性物質を含んでいる。
【0087】色素供与材料には下塗り層を設けてもよ
い。
【0088】本発明において、熱転写色素供与材料と熱
転写受像材料との離型性を向上させるために、色素供与
材料及び/又は受像材料を構成する層中、特に好ましく
は両方の材料が接触する面に当たる最外層に離型剤を含
有させるのが好ましい。
【0089】本発明に用いる熱転写色素供与材料および
熱転写受像材料を構成する層は硬膜剤によって硬化され
ていてもよい。例えば、ビニルスルホン系硬膜剤(N,
N′−エチレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)
エタンなど)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール
尿素など)、あるいは高分子硬膜剤(特開昭62−23
4157号などに記載の化合物)が挙げられる。
【0090】熱転写色素供与材料や熱転写受像材料には
本発明のヒドラジン誘導体以外の退色防止剤を用いても
よい。退色防止剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線
吸収剤、あるいはある種の金属錯体がある。受像材料に
転写された色素の退色を防止するための退色防止剤は予
め受像材料に含有させておいてもよいし、色素供与材料
から転写させるなどの方法で外部から受像材料に供給す
るようにしてもよい。上記の酸化防止剤、紫外線吸収
剤、金属錯体はこれら同士を組み合わせて使用してもよ
い。
【0091】熱転写色素供与材料や熱転写受像材料の構
成層には塗布助剤、剥離性改良、スベリ性改良、帯電防
止、現像促進等の目的で種々の界面活性剤を使用するこ
とができる。
【0092】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0093】実施例1 150μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィル
ム支持体上に表−Aに示す様な層構成にて塗布を行い比
較用感光材料101を作成した。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】
【表3】
【0097】
【表4】
【0098】
【化15】
【0099】
【化16】
【0100】
【化17】
【0101】
【化18】
【0102】ついで、比較用感光材料101の第21層
〜第4層は変更せずに、第3層〜第1層の層構成を表−
Bに示す第5B層〜第1B層に変更した感光材料を作成
し、これを感光材料102とした。更に、第1B層(受
像層)に表−Cに示した様に本発明の化合物を3.00
g/m2の塗布量となるように添加した以外は感光材料1
02と同様にして感光材料103〜109を作成した。
【0103】
【表5】
【0104】カバーシートは以下のようにして作成し
た。ゼラチン下塗りしたライトパイピング防止染料を含
むポリエチレンテレフタレート透明支持体上に以下の層
を塗設した。 (1) 平均分子量5万のアクリル酸−ブチルアクリレー
ト(モル比8:2)共重合体を10.4g/m2および
1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−ブタン
0.1g/m2を含む中和層。 (2) 酢化度51%のアセチルセルロース4.3g/
m2、ポリ(メチルビニルエーテル−コ−モノメチルマレ
エイド)0.2g/m2を含む中和タイミング層。 (3) スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸/N
−メチロールアクリルアミドを重量比49.7/42.
3/4/4の比で乳化重合したポリマーラテックスと、
メチルメタクリレート/アクリル酸/N−メチロールア
クリルアミドを重量比93/3/4の比で乳化重合した
ポリマーラテックスを固定分比が6対4になるようにブ
レンドし、総固型分を2.5g/m2含む層。 (4) ゼラチン1g/m2を含む層
【0105】アルカリ処理組成物の処方を以下に示す。
下記組成の処理液0.8gを破壊可能な容器に充填し
た。 1−p−トリル−4−ヒドロキシメチル−4−メチル−
3−ピラゾリドン 10.0 g メチルハイドロキノン 0.18 g 5−メチルベンゾトリアゾール 3.0 g 亜硫酸ナトリウム(無水) 0.2 g ベンジルアルコール 1.5 cc カルボキシメチルセルロースNa塩 58 g カーボンブラック 150 g 水酸化カリウム(28%水溶液) 200 cc 水 680 cc
【0106】前記感光材料をグレーフィルターを通して
乳剤層側から露光した後、前記カバーシートと重ね合わ
せ、両材料の間に上記処理液を75μmの厚みになるよ
うに加圧ローラーを用い25℃にて展開処理した。
【0107】光堅牢性試験は以下の様にして行った。前
記方法にて処理した感光材料を25℃、60%RH下に1
日放置した後反射濃度部をX−Rite 310型濃度
計にて測定した。この時、各感光材料に対しカバーシー
ト部を剥離したものと、しないものを1組ずつ作成し、
これらを17000ルクス蛍光灯褪色試験器に2週間放
置し、再び同様の測定を行い光照射前の濃度1.0の部
分の残存率を求めた。又、剥離性に関しては剥離した層
又は層間の位置ときれいに剥離した面積の百分率で評価
した。両者の結果を表−Cに示す。
【0108】
【表6】
【0109】表−Cより明らかな様に、剥離層を設けな
い感光材料101では保護層とカバーシート間で剥離し
剥離面がきたないだけでなく処理液成分が剥離面に残る
為、ベタツキ感等をともない好ましくない。これに対
し、剥離層を有する感光材料102では剥離層を含む層
できれいに剥離した。また、感光材料101および10
2のいずれの場合も、カバーシート部を剥離したもの
は、剥離しないものに比べ、光堅牢性が悪化した。特
に、剥離層を有する感光材料102においてカバーシー
ト部を剥離したものは、光堅牢性の悪化が著しかった。
ところが、本発明の化合物を受像層に添加した場合には
(感光材料103〜109)、カバーシート部を剥離し
たものと、剥離しないものいずれにおいても、光堅牢性
に対し著しい改良効果が得られた。特に、カバーシート
部を剥離した場合、本発明の化合物による光堅牢性の改
良効果が著しいことがわかる。
【0110】実施例2 カラー拡散転写感光要素として下記感光要素1を作成し
た。
【0111】感光要素1 ポリエチレンテレフタレート透明支持体上に次の如く各
層を塗布して感光シートを作成した。 バック層:(a)カーボンブラック4.0g/m2、ゼラチ
ン2.0g/m2を有する遮光層、 乳剤層側: (1)下記のシアン色素放出レドックス化合物0.44g
/m2、トリシクロヘキシルホスフェート0.09g/
m2、2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン0.
008g/m2、およびゼラチン0.8g/m2を含有する
層。
【0112】
【化19】
【0113】(2)ゼラチン0.5g/m2を含む層。 (3)赤感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤(銀の量で0.6
g/m2)、ゼラチン1.2g/m2、下記の造核剤0.0
15mg/m2および2−スルホ−5−n−ペンタデシルハ
イドロキノン・ナトリウム塩0.06g/m2を含有する
赤感性乳剤層。
【0114】
【化20】
【0115】(4)2,5−ジ−t−ペンタデシルハイド
ロキノン0.43g/m2、トリヘキシルホスフェート
0.1g/m2およびゼラチン0.4g/m2を含有する
層。 (5)下記のマゼンタ色素放出レドックス化合物を0.3
g/m2、トリシクロヘキシルホスフェート(0.08g
/m2)、2,5−ジ−tert−ペンタデシルハイドロキノ
ン(0.009g/m2)及びゼラチン(0.5g/m2
を含有する層。
【0116】
【化21】
【0117】(6)緑感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤(銀
の量で0.42g/m2)、ゼラチン(0.9g/m2)、
層(3)と同じ造核剤(0.013g/m2)および2−ス
ルホ−5−n−ペンタデシルハイドロキノン・ナトリウ
ム塩(0.07g/m2)を含有する緑感性乳剤層。 (7)(4)と同一層。 (8)下記構造のイエロー色素放出レドックス化合物
(0.53g/m2)、トリシクロヘキシルホスフェート
(0.13g/m2)、2,5−ジ−t−ペンタデシルハ
イドロキノン(0.014g/m2)およびゼラチン
(0.7g/m2)を含有する層。
【0118】
【化22】
【0119】(9)青感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤(銀
の量で0.6g/m2)、ゼラチン(1.1g/m2)、層
(3)と同じ造核剤(0.019g/m2)および2−スル
ホ−5−n−ペンタデシルハイドロキノン・ナトリウム
塩(0.05g/m2)を含有する青感性乳剤層。 (10)ゼラチン1.0g/m2を含む層。
【0120】次に色素固定要素として表−Dの構成を有
するカラー拡散転写用受像要素201を作成した。
【0121】
【表7】
【0122】
【化23】
【0123】ポリマーラテックス(1):スチレン/ブチ
ルアクリレート/アクリル酸/N−メチロールアクリル
アミドを重量比49.7/42.3/4/4で乳化重合
して得られたポリマーラテックス ポリマーラテックス(2):メチルメタアクリレート/ア
クリル酸/N−メチロールアクリルアミドを重量比93
/3/4で乳化重合して得られたポリマーラテックス
【0124】次に媒染層に表−Eのごとく本発明の化合
物を添加する以外は、上記と同様の構成で受像要素20
2〜209を作成した。
【0125】
【表8】
【0126】次に処理液の組成を示す。 処理液 1−p−トリル−4−ヒドロキシメチル−4−メチル−
3−ピラゾリドン 6.9 g メチルハイドロキノン 0.3 g 5−メチルベンゾトリアゾール 3.5 g 亜硫酸ナトリウム(無水) 0.2 g カルボキシメチルセルロース・Na塩 58 g 水酸化カリウム(28%水溶液) 200 cc ベンジルアルコール 1.5 cc 水 835 cc
【0127】前記感光要素1をカラーテストチャートを
通して露光したのち色素固定要素(受像要素201〜2
09)を重ね合わせて、両シートの間に、上記処理液を
60μmの厚みになるように展開した(展開は加圧ロー
ラーの助けをかりて行った)。処理は25℃で行ない、
処理後90秒で感光要素と色素固定要素(受像要素20
1〜209)を剥離し、自然乾燥させた。
【0128】光堅牢性の評価方法(退色試験) 各色素固定要素に転写された色像の反射濃度をX−Ri
te310型濃度計で測定した。各色素固定要素にキセ
ノンライトから発せられる光を照射し、7日後に色素固
定要素上に残っている色像の反射濃度を測定し、光照射
前の濃度の1.0の部分の色素の残存率を求めた。
【0129】
【数1】
【0130】結果を表−Fに示す。
【0131】
【表9】
【0132】表−Fの結果より本発明の色素固定要素で
ある受像要素202〜209は比較用の受像要素201
に比べて、転写してきた色素の光堅牢性にすぐれる事が
わかる。
【0133】実施例3 (熱現像カラー拡散転写法)水酸化亜鉛の分散物の調製
法について述べる。平均粒子サイズが0.2μmの水酸
化亜鉛12.5g、分散剤としてカルボキシメチルセル
ロース1g、ポリアクリル酸ソーダ0.1gを4%ゼラ
チン水溶液100mlに加え、ミルで平均粒径0.75mm
のガラスビーズを用いて30分間粉砕した。ガラスビー
ズを分離し、水酸化亜鉛の分散物を得た。
【0134】次に電子伝達剤の分散物の調製法について
述べる。電子伝達剤Aを10g、分散剤としてポリエチ
レングリコールノニルフェニルエーテル0.5g、アニ
オン性界面活性剤A0.5gを5%ゼラチン水溶液に加
え、ミルで平均粒径0.75mmのガラスビーズを用いて
60分間粉砕した。ガラスビーズを分離し、平均粒径
0.4μmの電子伝達剤の分散物を得た。
【0135】
【化24】
【0136】次に色素トラップ剤分散物の調製法につい
て述べる。ポリマーラテックスA(固形分13%)を1
08ml、界面活性剤Bを20g、および水1232mlの
混合液を攪拌しながら、アニオン性界面活性剤Cの5%
水溶液600mlを10分間かけて添加した。この様にし
て作った分散物を限外ろ過モジュールを用いて、500
mlまで濃縮、脱塩した。次に1500mlの水を加えても
う一度同様な操作を繰り返し色素トラップ剤分散物50
0gを得た。
【0137】
【化25】
【0138】次に疎水性添加剤のゼラチン分散物の調製
法について述べる。シアン、マゼンタ、イエローおよび
電子供与体のゼラチン分散物を、それぞれ表−Gの処方
どおり調製した。即ち各油相成分を、約60℃に加熱溶
解させ均一な溶液とし、この溶液と約60℃に加温した
水相成分を加え、攪拌混合した後ホモジナイザーで10
分間、10000rpm で分散した。これに加水し、攪拌
して均一な分散物を得た。
【0139】
【表10】
【0140】
【化26】
【0141】
【化27】
【0142】
【化28】
【0143】
【化29】
【0144】次に、感光性ハロゲン化銀乳剤の作り方に
ついて述べる。 感光性ハロゲン化銀乳剤(1)〔赤感乳剤層用〕 良く攪拌しているゼラチン水溶液(水480ml中にゼラ
チン20g、臭化カリウム0.5g、塩化ナトリウム3
gおよび薬品(A)30mgを加えて45℃に保温したも
の)に、表−Hの(I)液と(II)液を同時に20分間
等流量で添加した。5分後さらに表−Hの(III)液と
(IV)液を同時に25分間等流量で添加した。また(II
I)液と(IV)液の添加開始10分後から色素のゼラチ
ン分散物の水溶液(水105ml中にゼラチン1g、色素
(a)67mg、色素(b)133mg、色素(c)4mgを
含み45℃に保温したもの)を20分間かけて添加し
た。常法により水洗、脱塩した後石灰処理オセインゼラ
チン22gを加えて、pHを6.2、pAgを7.7に
調整しチオ硫酸ナトリウムと4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデン、塩化金酸を
加えて60℃で最適に化学増感した。このようにして平
均粒子サイズ0.30μmの単分散立方体塩臭化銀乳剤
635gを得た。
【0145】
【化30】
【0146】
【表11】
【0147】
【化31】
【0148】 感光性ハロゲン化銀乳剤(2)〔赤感乳剤層用〕 良く攪拌しているゼラチン水溶液(水783ml中にゼラ
チン20g、臭化カリウム0.5g、塩化ナトリウム6
gおよび前記の薬品(A)30mgを加えて65℃に保温
したもの)に、表−Iの(I)液と(II)液を同時に3
0分間等流量で添加した。5分後さらに表−Iの(III)
液と(IV)液を同時に15分間等流量で添加した。また
(III)液と(IV)液の添加開始2分後から色素のゼラチ
ン分散物の水溶液(水95ml中にゼラチン0.9g、色
素(a)61mg、色素(b)121mg、色素(c)4mg
を含み50℃に保温したもの)を18分間かけて添加し
た。常法により水洗、脱塩した後、石灰処理オセインゼ
ラチン22gを加えて、pHを6.2、pAgを7.7
に調整しチオ硫酸ナトリウムと4−ヒドロキシ−6−メ
チル−1,3,3a,7−テトラザインデン、塩化金酸
を加えて60℃で最適に化学増感した。このようにして
平均粒子サイズ0.50μmの単分散立方体塩臭化銀乳
剤635gを得た。
【0149】
【表12】
【0150】 感光性ハロゲン化銀乳剤(3)〔緑感乳剤層用〕 良く攪拌しているゼラチン水溶液(水675ml中にゼラ
チン20g、臭化カリウム0.5g、塩化ナトリウム4
gおよび薬品(A)15mgを加えて48℃に保温したも
の)に、表−Jの(I)液と(II)液を同時に10分間
等流量で添加した。10分後さらに表−Jの(III)液と
(IV)液を同時に20分間等流量で添加した。また(II
I)液と(IV)液の添加終了1分後に色素のゼラチン分
散物の水溶液(水120ml中にゼラチン3.0g、色素
(d)300mgを含み45℃に保温したもの)を一括し
て添加した。常法により水洗、脱塩した後、石灰処理オ
セインゼラチン20gを加えて、pHを6.0、pAg
を7.6に調整しチオ硫酸ナトリウムと4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン、
塩化金酸を加えて68℃で最適に化学増感した。このよ
うにして平均粒子サイズ0.27μmの単分散立方体塩
臭化銀乳剤635gを得た。
【0151】
【表13】
【0152】
【化32】
【0153】 感光性ハロゲン化銀乳剤(4)〔緑感乳剤層用〕 良く攪拌しているゼラチン水溶液(水675ml中にゼラ
チン20g、臭化カリウム0.3g、塩化ナトリウム6
gおよび薬品(A)15mgを加えて55℃に保温したも
の)に、表−Kの(I)液と(II)液を同時に20分間
等流量で添加した。10分後さらに表−Kの(III)液と
(IV)液を同時に20分間等流量で添加した。また(II
I)液と(IV)液の添加終了1分後に色素のゼラチン分
散物の水溶液(水95ml中にゼラチン2.5g、色素
(d)250mgを含み45℃に保温したもの)を一括し
て添加した。常法により水洗、脱塩した後、石灰処理オ
セインゼラチン20gを加えて、pHを6.0、pAg
を7.6に調整しチオ硫酸ナトリウムと4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン、
塩化金酸を加えて68℃で最適に化学増感した。このよ
うにして平均粒子サイズ0.42μmの単分散立方体塩
臭化銀乳剤635gを得た。
【0154】
【表14】
【0155】 感光性ハロゲン化銀乳剤(5)〔青感乳剤層用〕 良く攪拌しているゼラチン水溶液(水675ml中にゼラ
チン20g、臭化カリウム0.5g、塩化ナトリウム4
gおよび薬品(A)15mgを加えて50℃に保温したも
の)に、表−Lの(I)液と(II)液を同時に8分間等
流量で添加した。10分後さらに表−Lの(III)液と
(IV)液を同時に32分間等流量で添加した。また(II
I)液と(IV)液の添加終了1分後に色素の水溶液(水
95mlとメタノール5ml中に、色素(e)220mgと色
素(f)110mgを含み45℃に保温したもの)を一括
して添加した。常法により水洗、脱塩した後、石灰処理
オセインゼラチン22gを加えて、pHを6.0、pA
gを7.8に調整しチオ硫酸ナトリウムと4−ヒドロキ
シ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン
を加えて68℃で最適に化学増感した。このようにして
平均粒子サイズ0.30μmの単分散立方体塩臭化銀乳
剤635gを得た。
【0156】
【表15】
【0157】
【化33】
【0158】 感光性ハロゲン化銀乳剤(6)〔青感乳剤層用〕 良く攪拌しているゼラチン水溶液(水675ml中にゼラ
チン20g、臭化カリウム0.3g、塩化ナトリウム9
gおよび薬品(A)15mgを加えて65℃に保温したも
の)に、表−Mの(I)液と(II)液を同時に10分間
等流量で添加した。10分後さらに表−Mの(III)液と
(IV)液を同時に30分間等流量で添加した。また(II
I)液と(IV)液の添加終了1分後に色素の水溶液(水
66mlとメタノール4ml中に、色素(e)150mgと色
素(f)75mgを含み60℃に保温したもの)を一括し
て添加した。常法により水洗、脱塩した後、石灰処理オ
セインゼラチン22gを加えて、pHを6.0、pAg
を7.8に調整しチオ硫酸ナトリウムと4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン、
塩化金酸を加えて68℃で最適に化学増感した。このよ
うにして平均粒子サイズ0.55μmの単分散立方体塩
臭化銀乳剤635gを得た。
【0159】
【表16】
【0160】以上のものを用いて表−Nに示す感光要素
201を作った。
【0161】
【表17】
【0162】
【表18】
【0163】
【表19】
【0164】
【化34】
【0165】
【化35】
【0166】次に受像要素の作り方について述べる。表
−Oに示す様な構成の受像要素301を作った。
【0167】
【表20】
【0168】
【表21】
【0169】
【化36】
【0170】
【化37】
【0171】第2層に表−Pに示す本発明のヒドラジン
誘導体を添加する以外は、受像要素301と同様な受像
要素302〜309を作った。
【0172】
【表22】
【0173】以上の感光要素201および受像要素30
1〜309を用い、特開平2−84634号記載の画像
記録装置を使い処理した。即ち、原画〔連続的に濃度が
変化しているY(イエロー)・M(マゼンタ)・Cy
(シアン)・グレーのウェッジが記録されているテスト
チャート〕をスリットを通して走査露光し、露光済の感
光要素を40℃に保温した水に4秒間浸したのち、ロー
ラーで絞り直ちに受像要素と膜面が接するように重ね合
わせた。次いで吸水した膜面の温度が80℃となるよう
に温度調節したヒートドラムを用い、15秒間加熱し受
像要素から感光要素をひきはがすと、受像要素上に原画
に対応した鮮明なカラー画像が得られた。
【0174】受像要素301〜309について実施例2
と同様の方法で光堅牢性を評価した。結果を表−Qに示
す。
【0175】
【表23】
【0176】表−Qの結果より本発明の色素固定要素で
ある受像要素302〜309は比較用の受像要素301
に比べて転写してきた色素の光堅牢性にすぐれる事がわ
かる。
【0177】実施例4 (熱現像カラー拡散転写法)第3層と第1層のハロゲン
化銀乳剤(I)の作り方を述べる。良く攪拌しているゼ
ラチン水溶液(水1000ml中にゼラチン20gと塩化
ナトリウム3gを含み、75℃に保温したもの)に塩化
ナトリウムと臭化カリウムを含有している水溶液600
mlと硝酸銀水溶液(水600mlに硝酸銀0.59モルを
溶解させたもの)を同時に40分間にわたって等流量で
添加した。このようにして、平均粒子サイズ0.40μ
mの単分散立方体塩臭化銀乳剤(臭素50モル%)を調
製した。水洗、脱塩後、チオ硫酸ナトリウム5mgと4−
ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザ
インデン20mgを添加して、60℃で化学増感を行っ
た。乳剤の収量は600gであった。
【0178】次に、第5層用のハロゲン化銀乳剤(II)
の作り方を述べる。良く攪拌しているゼラチン水溶液
(水1000ml中にゼラチン20gと塩化ナトリウム3
gを含み、75℃に保温したもの)に塩化ナトリウムと
臭化カリウムを含有している水溶液600mlと硝酸銀水
溶液(水600mlに硝酸銀0.59モルを溶解させたも
の)を同時に40分間にわたって等流量で添加した。こ
のようにして、平均粒子サイズ0.35μmの単分散立
方体塩臭化銀乳剤(臭素80モル%)を調製した。水
洗、脱塩後、チオ硫酸ナトリウム5mgと4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン2
0mgを添加して、60℃で化学増感を行った。乳剤の収
量は600gであった。
【0179】次に、水酸化亜鉛のゼラチン分散物の作り
方について述べる。平均粒子サイズが0.25μmの水
酸化亜鉛12.55g、分散剤としてカルボキシメチル
セルロース1g、ポリアクリル酸ナトリウム0.1gを
4%ゼラチン水溶液100ccに加えミルで平均粒径0.
75mmのガラスビースを用いて30分間粉砕した。ガラ
スビーズを分離し、水酸化亜鉛のゼラチン分散物を得
た。
【0180】次に、疎水性添加剤のゼラチン分散物の作
り方について述べる。下記表−Rの油相成分を、それぞ
れ酢酸エチル50ccに溶解し、60℃の均一な溶液にし
た。これに、60℃に加温した水相成分を加え、ディス
パーサーの直径8cmのディゾルバーで30分間、500
0rpm にて分散した。これに後加水を加え、攪拌して均
一な分散物とした。これを疎水性添加剤のゼラチン分散
物と呼ぶ。
【0181】
【表24】
【0182】これらの素材および、下記「化38」〜
「化42」に示す各素材により、表−Sに示す多層構成
の熱現像カラー感光要素401を作った。
【0183】
【表25】
【0184】
【表26】
【0185】
【表27】
【0186】
【化38】
【0187】
【化39】
【0188】
【化40】
【0189】
【化41】
【0190】
【化42】
【0191】以上の感光要素401に表−Tの条件でレ
ーザー露光した。次に露光済の感光要素を40℃に保温
した水に4秒間浸漬したのち、ローラーで絞り、直ちに
受像要素(実施例3における受像要素301〜309)
と膜面が接するように重ね合わせた。
【0192】
【表28】
【0193】次いで吸水した膜面の温度が80℃となる
ように温度調節したヒートドラムを用い、15秒間加熱
し、受像要素から感光要素をひきはがすと、受像要素上
に露光に対応したカラー画像が得られた。
【0194】受像要素301〜309について実施例2
と同様な方法で光堅牢性を評価した。結果を表−Uに示
した。
【0195】
【表29】
【0196】表−Uの結果より、本発明の色素固定要素
である受像要素302〜309は比較用受像要素301
に比べて転写して来た色素の光堅牢性が高い事がわか
る。
【0197】実施例5 (熱転写色素供与材料4−Yの作成)支持体として裏面
に耐熱滑性処理が施された厚さ6μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム(帝人製)を使用し、フィルムの
表面上に下記組成の熱転写色素供与層用塗料組成物をワ
イヤーバーコーティングにより乾燥時の厚みが1.5μ
mとなるように塗布形成し、熱転写色素供与材料4−Y
を作成した。 熱転写色素供与層用塗料組成物: 色素A(下記化43) 10 ミリモル ポリビニルブチラール樹脂(電気化学製 デンカブチラール5000-A) 3 g トルエン 40 cc メチルエチルケトン 40 cc ポリイソシアネート(武田薬品製 タケネートD110N) 0.2 cc
【0198】
【化43】
【0199】次に上記色素Aを下記色素Bおよび下記色
素Cに変えた以外は上記と同様にして熱転写色素供与材
料4−Mおよび4−Cを作成した。
【0200】
【化44】
【0201】(熱転写受像要素501の作成)支持体と
して厚み150μmの合成紙(王子油化製、YUPO−
FPG−150)を用い、表面に下記組成の受像層用塗
料組成物を、ワイヤーバーコーティングにより乾燥時の
厚さが8μmとなるように塗布して熱転写受像要素50
1を作成した。乾燥はドライヤーにて仮乾燥後、温度7
0℃のオーブン中で30分間行った。
【0202】受像層用塗料組成物: ポリエステル樹脂(東洋紡製 バイロン−280) 25 g ポリイソシアネート(大日本インキ 化学製KP−90) 4 g アミノ変性シリコーンオイル(信越 シリコーン製KF-857) 0.5 g メチルエチルケトン 85 cc トルエン 85 cc シクロヘキサノン 15 cc
【0203】次に下記表−Vに示した本発明のヒドラジ
ン誘導体を添加する以外は、上記と同様にして熱転写受
像要素502〜509を作成した。
【0204】
【表30】
【0205】上記のようにして得られた熱転写色素供与
材料4−Y、4−Mおよび4−Cと熱転写受像要素50
1〜509とを、熱転写色素供与層と受像層とが接する
ようにして重ね合わせ、熱転写色素供与材料の支持体側
からサーマルヘッドを使用し、サーマルヘッドの出力
0.25W/ドット、パルス巾0.15〜15ミリ秒、
ドット密度6ドット/mmの条件で印字を行い、受像要素
501〜509の受像層にそれぞれ、イエロー、マゼ
ン、シアン色の色素を染着させたところ転写むらのない
鮮明な画像記録が得られた。
【0206】次に実施例2と同様の方法で画像の光堅牢
性を評価した。結果を表−Wに示す。
【0207】
【表31】
【0208】表−Wの結果より明らかなように、本発明
の色素固定要素である受像要素502〜509は、比較
用の受像要素501に比べて、転写色素の光堅牢性にす
ぐれる事がわかる。
【0209】
【発明の効果】分子内に四置換ヒドラジン部分構造を有
するポリマーを含有させた本発明の色素固定要素は、転
写により形成された色素画像の光堅牢性が優れている。
また、この色素固定要素は、カラー拡散転写法、熱現像
カラー拡散転写法、および色素の熱転写法等において、
転写してきた色素を固定する色素固定要素として用いる
ことができ、いずれの場合も、光堅牢性の優れた色素画
像が得られる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 8/26 B41M 5/38 G03C 8/40 504 G03C 8/56 501

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に四置換ヒドラジン部分構造を有
    するポリマーを含有する事を特徴とする色素固定要素。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I)で表わされるモノマー
    単位を構成成分として持つポリマーを含有する事を特徴
    とする色素固定要素。 【化1】 式(I)中、R1は水素原子またはアルキル基を、Lは
    2価の連結基を、R2、R3、R4は置換もしくは無置換
    のアルキル基を表わす。nは0または1を表わす。ま
    た、L、R2、R3、R4は互いに結合して環を形成して
    も良い。
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