JP3131875U - はとめ - Google Patents

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Abstract

【課題】はとめのかしめ部分が手の指など身体に当って不快感を与えたり、傷を付けたりすることや、作業性の向上を図れるようにする。
【解決手段】はとめの座体1は全体として中心孔を有する環状体で、中心孔には、はとめ本体が嵌合する方向で後方へ延び、かつ縮径するテーパ状の端縁部4を形成し、その基端からはとめ本体2に対向する方向へ突出する小径の円弧状小突起5の頂部に剣先状の刺片9を複数突設する。そして、受型14上に座体1を載置し、これに布帛13を挟んで、押型15によりはとめ本体2を圧着する。はとめ本体2の先端部10が布帛13を打抜き、突縁11が受型14の斜面16に沿って拡開され、小突起5の内側へ巻き込まれ、刺片9が布帛13に食い込み、布帛13の抜けを強力に阻止する。
【選択図】図2

Description

本考案は、カバー用キヤンバス、袋物等においてロープや鎖錠部材を挿通するために用いる外、服飾品にアクセントとして止着する用途をも有するはとめに関する。
従来、はとめは貨物自動車の幌、テントなど一般に器物の付属品としての用途に使用されて来ており、その構造としては図7に示すように、中心孔aを有する環状の座体bと、中空円筒状の刺片cを突設したはとめ本体dとから成り、布帛eにあけた孔fを介して図8に示すように座体bの中心孔aにはとめ本体dの刺片cを挿通し、この刺片cの先端部をかしめて拡開し、これによって座体bにはとめ本体dを嵌合止着していた。
ところが近年、このようなはとめを服飾品や袋物などにアクセントとして使用することが一般化されている。そのため、はとめ本体dのかしめ部分が手の指など身体に当って不快感を与えたり、触れ方によっては傷を付けたりすることが問題となっている。
本考案は、上述の問題点を解決するとともに、作業性の向上を図れる新たな構造のはとめを提供することを目的とする。
本考案のはとめのうち請求項1に係るものは、眼孔片状の座体に嵌合止着されるはとめ本体とからなるはとめにおいて、前記座体の中心孔には、前記はとめ本体が嵌合する方向で後方へ延びかつ縮径するテーパ状の端縁部を形成し、該端縁部の基端から前記はとめ本体に対向する方向へ突出する小径の円弧状の小突起と、該小突起と反対方向へ延びかつ前記端縁部の先端より突出する頂部を有する円弧状の膨隆部とを形成し、前記円弧状小突起の頂部には全周上の数個所に剣先状の刺片を設け、前記はとめ本体の基部に、前記座体の端縁部の先端に摺接させる尖鋭な先端部を有する中空円筒状の突縁を設けてなることを特徴とする。
また請求項2に係るものは、眼孔片状の座体と、該座体に嵌合止着されるはとめ本体とからなり、布帛等の止着対象物を挟んで嵌合止着するはとめであって、前記座体の中心孔に前記はとめ本体が嵌合する方向で後方へ延びかつ縮径するテーパ状の端縁部を形成し、該端縁部の基端から前記はとめ本体に対向する方向へ突出する小径円弧状の突起と、該突起と反対方向へ延びかつ前記端縁部の先端より突出する頂部を有する円弧状の膨隆部とを形成し、前記はとめ本体の基部には前記座体の端縁部の先端に摺接する尖鋭で前記布帛等の止着対象物を前記座体の前記先端との間で挟んで打抜き可能な先端部を有する中空円筒状の突縁を設けてなることを特徴とする。
本考案に係るはとめによれば、従来のこの種はとめのように布帛等へあらかじめ孔をあける必要がなく、直接布帛等に孔をあけながら装着が可能であるから作業性が向上し、取り付け強度が高く、ずれなどのおそれがなく、他物に危害を与えることもなく、止着対象物が薄物でも厚物でも同様に装着でき、汎用性が高い等の効果がある。
以下本考案の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本考案の第1の実施例に係るはとめの座体1と、これに嵌合止着されるべきはとめ本体2とを、分離して示す図である。座体1は全体として中心孔3を有する環状体として構成され、この中心孔3には、はとめ本体2が嵌合する方向で後方へ延長され、かつ縮径するテーパ状の端縁部4を形成し、この端縁部4の基端からはとめ本体2に対向する方向へ突出する小径の円弧状小突起5と、これと反対方向へ延び、かつ端縁部4の先端6より突出する頂部7を有する円弧状の膨隆部8とを形成し、さらに円弧状突起5の頂部には、全周状の数個所(6個所ないし8個所)に、突き破りにより剣先状の刺片9を突設してある。
一方、はとめ本体2には、座体1の端縁部4の先端6に摺接させる尖鋭な先端部10を有する中空円筒状の突縁11を、そのはとめ本体2の円盤状の基部12から突設させて設けてある。
上述の構成の座体1とはとめ本体2とを、止着対象物、例えば布帛を挟んで嵌合止着する態様を図2、図3を参照して説明する。先ず図2においては、13が止着対象物としての布帛、14は受型、15が押型で、受型14上に座体1を載置し(図の簡略化のため一部断面のみで示してあるが、もちろん座体1の全周にわたって同様な断面を有している)、これに布帛13を挟んで、押型15によりはとめ本体2を圧着する。その結果、はとめ本体2の先端部10が、座体1の先端7との間で布帛13を打抜き、次いで、はとめ本体2の円筒状の突縁11が受型14の斜面16に沿って拡開され、端縁部4の先端6を越え、円弧状の小突起5の内側へ巻き込まれて、図3に示す状態になり、はとめ本体2に座体1が嵌合止着される。この際、刺片9が布帛13に食い込むので、布帛13の抜けが強力に阻止される。
図4は本考案の第2の実施例に係るはとめの座体1と、これに嵌合止着されるはとめ本体2とを分離して示す図である。基本的な構造は第1の実施例と同様であるが、座体1は刺片9を有していない。
はとめ本体2には座体1の端縁部4の先端6に摺接させる尖鋭な先端部10を有する中空円筒状の突縁11をそのはとめ本体2の円盤状の基部12から突設させて設けてある。
上述の構成の座体1とはとめ本体2とを止着対象物、例えば布帛を挟んで嵌合止着する態様を、図5、図6を参照して説明する。図5において、13が止着対象物としての布帛、14は受型、15が押型であって、受型14上に座体1を載置し、これに布帛13を挟んで押型15によりはとめ本体2を圧着する。その結果、はとめ本体2の先端部10が座体1の先端6との間で布帛13を打抜き、次いではとめ本体2の円筒状の突縁11が受型14の斜面16に沿って拡開され、端縁部4の先端6を越え、円弧状の小突起5の内側へ巻き込まれて図6のようになり、はとめ本体2に座体1が嵌合止着される。
この状態では、はとめ本体2との間で小突起5が布帛13を挟みつけるので取り付け強度が高く、ずれなどのおそれがない。また、はとめ本体2のくるみ部分(円筒状の突縁11の先端部10)が内方へ引き込まれているので、他物に危害を与えることがない。なお本考案に係るはとめは、止着対象物が薄物であっても厚物であっても同様に装着できるので汎用性がある。
本考案の第1の実施例に係るはとめを構成する座体とはとめ本体とを分離しかつそれぞれ半部を断面で示す側面図 座体とはとめ本体との嵌合止着の状態を順をおって示す断面図 座体とはとめ本体との嵌合止着の状態を順をおって示す断面図 本考案の第2の実施例に係るはとめを構成する座体とはとめ本体とを分離しかつそれぞれ半部を断面で示す側面図 座体とはとめ本体との嵌合止着の状態を順をおって示す断面図 座体とはとめ本体との嵌合止着の状態を順をおって示す断面図 従来のこの種はとめの使用態様を示す説明図 従来のこの種はとめの使用態様を示す説明図
符号の説明
1:座体
2:はとめ本体
3:中心孔
4:端縁部
5:円弧状小突起
6:先端
7:頂部
8:膨隆部
9:刺片
10:先端部
11:突縁
12:基部
13:止着対象物としての布帛
14:受型
15:押型
16:受型の斜面

Claims (2)

  1. 眼孔片状の座体に嵌合止着されるはとめ本体とからなるはとめにおいて、前記座体の中心孔には、前記はとめ本体が嵌合する方向で後方へ延びかつ縮径するテーパ状の端縁部を形成し、該端縁部の基端から前記はとめ本体に対向する方向へ突出する小径の円弧状の小突起と、該小突起と反対方向へ延びかつ前記端縁部の先端より突出する頂部を有する円弧状の膨隆部とを形成し、前記円弧状小突起の頂部には全周上の数個所に剣先状の刺片を設け、前記はとめ本体の基部に、前記座体の端縁部の先端に摺接させる尖鋭な先端部を有する中空円筒状の突縁を設けてなることを特徴とするはとめ。
  2. 眼孔片状の座体と、該座体に嵌合止着されるはとめ本体とからなり、布帛等の止着対象物を挟んで嵌合止着するはとめであって、前記座体の中心孔に前記はとめ本体が嵌合する方向で後方へ延びかつ縮径するテーパ状の端縁部を形成し、該端縁部の基端から前記はとめ本体に対向する方向へ突出する小径円弧状の突起と、該突起と反対方向へ延びかつ前記端縁部の先端より突出する頂部を有する円弧状の膨隆部とを形成し、前記はとめ本体の基部には前記座体の端縁部の先端に摺接する尖鋭で前記布帛等の止着対象物を前記座体の前記先端との間で挟んで打抜き可能な先端部を有する中空円筒状の突縁を設けてなることを特徴とするはとめ。
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