JP3131749B2 - 光学活性(+)−4,4,4−トリフルオロ−3−(インド−ル−3−)酪酸およびその製造方法 - Google Patents

光学活性(+)−4,4,4−トリフルオロ−3−(インド−ル−3−)酪酸およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学活性(+)−4,
4,4−トリフルオロ−3−(インドール−3−)酪酸
およびその製造方法に関する。更に詳細には、新規な光
学活性(+)−4,4,4−トリフルオロ−3−(イン
ドール−3−)酪酸および該物質を、ラセミ体の4,
4,4−トリフルオロ−3−(インドール−3−)酪酸
から酵素を用いた立体選択的加水分解によって製造する
方法に関する。
【0002】光学活性(+)−4,4,4−トリフルオ
ロ−3−(インドール−3−)酪酸(以下光学活性
(+)−TFIBAという)は、含フッ素β−インドー
ル酪酸類の化合物の一つであり、植物の発根作用および
根の伸長促進作用を有している。
【0003】このように、光学活性(+)−TFIBA
は、植物ホルモンとしての作用を有する重要な物質であ
り、作物の増収、果樹栽培等の農業および園芸への幅広
い応用が可能である。
【0004】
【従来の技術】植物の生育を促進する作用物質、いわゆ
るオーキシンとしては、インドール−3−酢酸(IA
A)およびその誘導体(インドール−3−酢酸メチル、
インドール−3−アセトアミド等)が古くから知られて
いる。
【0005】又最近になって、含フッ素β−インドール
酪酸類の化合物が開発され、それらの化合物、即ち4,
4,4−トリフルオロ−3−(インドール−3−)酪酸
(以下「TFIBA」という)、4,4,4−トリフル
オロ−2−ヒドロキシ−3−(インドール−3−)酪酸
(以下「TFIHBA」という)および4,4,4−ト
リフルオロ−3−(インドール−3−)ブチロニトリル
(以下「TFIBN」という)にも強い植物の根の伸長
促進作用があることが知られている〔植物化学調節学
会、平成2年度大会、研究発表記録集第31頁、農林水
産省発行〕。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のオーキシン活性
を有する植物調節剤のIAAおよびその誘導体は、植物
の根の伸長作用が不十分であり、作物の増収等の農業分
野に応用することが出来なかった。一方、最近になって
開発された含フッ素β−インドール酪酸類の化合物、即
ちTFIBA、TFIHBAおよびTFIBN等は、I
AAおよびその誘導体に比較すれば、かなり強い植物の
根の伸長作用を有している。しかしながら、作物の増収
等の実用的な用途に利用するためには、より強い植物の
根の伸長作用を有する物質が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、よ
り強力な植物の発根促進ならびに根の伸長促進作用物質
を求めて鋭意検討した結果、光学活性体に着目するに至
り、数多くの各種の既知化合物の中からTFIBAに着
目した。そしてTFIBAについて、光学活性体の選択
的且つ高収率分離取得方法の新規開発及びその作用の確
認を試みた。その結果、光学活性(+)−TFIBAを
選択的にかつ高収率に分離取得することにはじめて成功
した。
【0008】すなわち、先ずラセミ体のTFIBAとエ
チルアルコールを作用させ、ラセミ体TFIBAのエチ
ルエステルを合成し、次いでそのものにエステラーゼ活
性を有する酵素を作用させ、該エステルを不斉加水分解
させたところ、光学活性(+)−TFIBAを選択的に
得ることが出来、かつ得られた光学活性体は、強力な発
根促進作用及び根の伸長促進作用を有していることを知
り本発明を完成した。
【0009】本発明の光学活性(+)−TFIBAを酵
素により不斉加水分解して取得するにあたり、初発原料
のラセミ体TFIBAは、次のようにして合成される。
【0010】先ず、トリフルオロアセトアルデヒドエチ
ルヘミアセタール(trifluoroacetald
ehyde ethyl hemiacetal、以下
TFAEという)とインドールとをカップリング反応を
させてインドール−トリフルオロエタノール(indo
letrifluoroethanol)を製造し
(Y.Make, H.Kimoto, S.Fuji
i, M.Senga and L.A.Cohen,
J. Fluorine Chem.,3(9)47
−59(1988))、次いでインドールトリフルオロ
エタノールをマロン酸ジエチルのナトリウム塩と有機溶
媒中でカップリングし、さらにアルカリ加水分解してラ
セミ体TFIBAを得る〔植物化学調節学会、平成2年
度大会、研究発表記録集第31頁、農林水産省発行〕。
【0011】そして、ラセミ体TFIBAから光学活性
(+)−TFIBAを得るには、次のように酵素による
不斉加水分解により行う。即ち、ラセミ体TFIBAと
エチルアルコール等のアルコールとを反応させてラセミ
体TFIBAのエチルエステル(TFEE)等のエステ
ルを合成した後、エステラーゼ活性を有する酵素を作用
させ、該エステルを選択的に加水分解させることによっ
て光学活性(+)−TFIBAを得る。
【0012】上記したTFEEから光学活性(+)−T
FIBAを得るまでの化学反応を、下記する化4に示
す。
【0013】
【化4】
【0014】(なお、*は不斉炭素を示す。)
【0015】本発明に使用するエステラーゼ活性を有す
る酵素としてはリパーゼ及び/又はプロテアーゼが好ま
しく用いられ、リパーゼとしては、特にシュードモナス
(Pseudomonus)属の生産するリパーゼ、例えばリパー
ゼPS(商品名:天野製薬製)、リパーゼAK(商品
名:天野製薬製)やキャンディダ(Candida)属の生産
するリパーゼ、例えばリパーゼAY(商品名:天野製薬
製)がより好ましく用いられ、プロテアーゼとしては、
アスペルギルス(Aspergillus)属の生産するプロテア
ーゼ、例えばプロテアーゼM(商品名:天野製薬製)が
より好ましく用いられる。用いる酵素は粗製品であって
も、精製されたものであってもよい。又、これらの酵素
を生産する菌体も利用できる。
【0016】エステラーゼ活性を有する酵素を用いる不
斉加水分解反応は、適当な緩衝液及び/又は有機溶媒の
存在下で行うと有利である。この場合の緩衝液として
は、使用する酵素の作用pHに適した緩衝液が用いら
れ、例えば、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、グリシン緩衝
液等が用いられる。
【0017】又有機溶媒としては、酵素作用を阻害しな
ければ通常使用される有機溶媒を用いることが可能であ
り、特にn−ヘキサン、t−ブチルアルコール、アセト
ン、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMF(ジメ
チルホルムアミド)等を好適に用いることが出来る。
尚、酵素反応において緩衝液と共存下で使用する有機溶
媒の濃度は、緩衝液に対して0.5〜50%であり、好
ましくは、5〜30%である。
【0018】酵素反応の条件としては、反応温度は0〜
70℃であり、好ましくは、4〜60℃である。反応の
時間は1〜500時間、好ましくは、20〜250時間
である。
【0019】こうして得られた光学活性(+)−TFI
BAは、強力な根の伸長作用を有しており、このものを
植物生育調節剤として使用する場合、使用目的に応じて
そのまま使用するか、又はその効果を助長もしくは安定
化するために農薬で通常用いられる補助剤と混合して、
液剤、粉剤、粒剤、水和剤、フロアブル剤又は乳剤のよ
うな製剤形態にして使用する。
【0020】これらの製剤は実際の使用においては直接
そのまま使用するか、又は水で所定の濃度に希釈して使
用することもできる。
【0021】式(I)で示される化合物は通常1×1/
108〜1×1/102Mの濃度範囲で使用することが出
来るが、この範囲に限定されるものではない。
【0022】以下、試験例、実施例により本発明をより
具体的に詳述するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0023】
【試験例】
【0024】〔試験例1〕後記する実施例1の(2)で
調製されたラセミ体TFIBAエチルエステルを酢酸緩
衝液(pH4.5)とt−ブチルアルコール(緩衝液に
対して10%濃度)の共存下、30℃、40又は108
時間の条件で各種酵素剤、即ち、リパーゼPS、リパー
ゼAK、リパーゼAY、パンクレアチンF(商品名、天
野製薬製、豚膵臓由来)、ホスホリパーゼA(商品名、
天野製薬製)、プロテアーゼM、セルラーゼA(商品
名、天野製薬製、アスペルギルス由来)およびセルラー
ゼT(商品名、天野製薬製、トリコデルマ由来)の8種
類を作用させ、光学活性(+)−TFIBAの生成を調
べた。その結果は、下記の表1に示される。
【0025】
【表1】
【0026】上記結果から明らかなように、8種類の加
水分解酵素のうちでリパーゼPS、リパーゼAK、リパ
ーゼAYおよびプロテアーゼMの4種類が光学活性
(+)−TFIBAを生成せしめることが判り、そして
4種類の酵素のうちでは、リパーゼAKを用いた場合、
光学活性(+)−TFIBAの収率が最も高いことが判
った。
【0027】〔試験例2〕後記する実施例1の(2)で
調製されたラセミ体TFIBAエチルエステルにリパー
ゼAKをリン酸緩衝液(pH7.0)と各種溶媒(緩衝
液に対し10%濃度使用)、即ちn−ヘキサン、t−ブ
チルアルコール、アセトン、DMSOおよびDMFの5
種類のそれぞれの存在下、30℃、40〜132時間、
作用させて光学活性(+)−TFIBAの生成を調べ
た。その結果は、下記の表2に示される。
【0028】
【表2】
【0029】上記結果から明らかなように、いずれの溶
媒を用いてもリパーゼAKは、光学活性(+)−TFI
BAを収率良く生成するがt−ブチルアルコールを溶媒
として用いる場合、短時間で反応を終えることが出来る
ので有利である。
【0030】〔試験例3〕後記する実施例1の(2)で
調製されたラセミ体TFIBAエチルエステルにリパー
ゼAKを各種緩衝液、即ち、酢酸緩衝液(pH4.
5)、リン酸緩衝液(pH7.0)およびグリシン緩衝
液(pH8.0)と溶媒のt−ブチルアルコール(緩衝
液に対し10%濃度使用)との組み合わせの存在下で、
4〜55℃、36〜230時間作用させて光学活性
(+)−TFIBAの生成を調べた。その結果は、下記
の表3に示される。
【0031】
【表3】
【0032】上記結果から明らかなように、リパーゼA
Kによる不斉分解の場合、溶媒のt−ブチルアルコール
といずれの緩衝液を組み合わせても光学活性(+)−T
FIBAを収率良く生成することができる。しかし、酢
酸緩衝液と組み合わせた場合に比較的低温下でも反応時
間が短時間ですみ、しかも、ほぼ100%のeeで光学
活性(+)−TFIBAを得ることができるので有利で
あることが判る。
【0033】〔試験例4〕ブラックマッペを用いた生物
試験
【0034】ブラックマッペを水道水で充分洗った後蒸
留水ですすぎ、シャーレ中の蒸留水を充分湿らせた脱脂
綿上に播き、25℃で約24時間置く。少し根が出た状
態の種子10個を直径6cmのシャーレに、光学活性
(+)−、光学活性(−)−およびラセミ体のそれぞれ
のTFIBAの1/104(M)の濃度の薬液4mlを
染め込ませたろ紙(直径5.5cm)上に置床し、暗黒
下3日間インキュベートした後、根長を測定した。その
結果は、下記の表4に示される。
【0035】
【表4】
【0036】上記結果から明らかなように、光学活性
(+)−TFIBAは、ラセミ体TFIBAに比べ約
2.4倍の根の伸長作用があることが判る。そしてこの
ことは、光学活性体を植物調節剤として使用する場合、
ラセミ体の半分以下の使用で同等の効果を有することを
示すものである。それ故に、光学活性体は、環境汚染の
より少ない植物調節剤として期待でき得る。
【0037】
【実施例】
【0038】〔実施例1〕
【0039】(1)ラセミ体TFIBA(4,4,4−
トリフルオロ−3−(インドール−3−)酪酸)の製造
【0040】マロン酸ジエチル(16.0g,100m
mol)のトルエン50ml溶液に金属ナトリウム
(2.3g)を加え、1.5時間加熱還流した後、2,
2,2−トリフルオロ−1−インドール−3−)エタノ
ール(4.3g,20mmol)を加える。再び4時間
加熱還流した後注意深く水を加え、酢酸エチルで3回抽
出する。酢酸エチル層を水および飽和食塩水で洗い、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧濃縮し、粗ジカルボ
ン酸ジエステルのトルエン溶液を得る。この溶液をヘキ
サン−アセトニトリルで分配した後、アセトニトリル層
を減圧濃縮する。得られた粗ジエステルをメタノール1
00mlに溶解した後炭酸カリウム(25.7g)の水
溶液(80ml)を加え、90時間加熱還流する。
【0041】塩酸で中和した後減圧濃縮してメタノール
を除去し、4N−水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性
にした後酢酸エチルで抽出する。水層を塩酸で酸性にし
た後酢酸エチル抽出し、酢酸エチル層を水、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。減圧濃縮後
得られた粗カルボン酸をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製してラセミ体TFIBA(4,4,4
−トリフルオロ−3−(インドール−3−)酪酸)
(4.2g,82.0%)を得た。その理化学的性質を
下記の表5に示す。
【0042】
【表5】
【0043】(2)ラセミ体TFIBAエチルエステル
(4,4,4−トリフルオロ−3−(インドール−3
−)酪酸エチルエステル)の製造
【0044】4,4,4−トリフルオロ−3−(インド
ール−3−)酪酸(5.14g,20mmol)のエタ
ノール(99.8%,300ml)溶液に、乾燥塩化水
素を飽和するまで、吹き込み吸収させた。12時間加熱
還流させたのち、溶媒等を減圧下に留去することによ
り、全体量が30mlになるまで濃縮した。この液を氷
水(200ml)中にそそぎ、冷時に5N 水酸化ナト
リウム水溶液で中和した。酢酸エチル(200ml)で
2回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧
下に除いた。残留物をn−ヘキサンから再結晶して、無
色柱状晶(mp.57℃)のラセミ体TFIBAエチル
エステル(5.47g,収率95.9%)を得た。その
理化学的性質を下記の表6に示す。
【0045】
【表6】
【0046】(3)光学活性(+)−TFIBA(4,
4,4−トリフルオロ−3−(インドール−3−)酪
酸)の製造
【0047】ジャーファーメンター(MBF,東京理化
器械製)に、酢酸緩衝液(450ml)(0.2N C
3COOH 水溶液(205ml),0.2N CH3
COONa水溶液(45ml);pH4.0:使用時に
2倍希釈)、補助溶媒(t−BuOH:50ml)、リ
パーゼAK(15g)を入れ、30℃で20分間攪拌し
た。この懸濁液に、ラセミ体TFIBAエチルエステル
(0.5g)を加え30℃で更に攪拌した。60時間後
反応を停止し、1N 塩酸水溶液でpH2.0に調製の
ち、酢酸エチル(500ml)で3回抽出した。抽出液
を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残
留物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、光学活
性(+)−TFIBAを収率92%で得た。光学純度9
9%ee。又、同時に光学活性(−)−TFIBAエチ
ルエステル(4,4,4−トリフルオロ−3−(インド
ール−3−)酪酸エチルエステル)をも収率93(%)
で得た。光学純度99%ee。これらの理化学的性質を
下記の表7に示す。
【0048】
【表7】
【0049】(4)光学活性(−)−TFIBA(4,
4,4−トリフルオロ−3−(インドール−3−)酪
酸)の製造:
【0050】光学活性(−)−TFIBAエチルエステ
ル(28.5mg,0.1mmol)のメタノール(8
9.8%,3ml)溶液に炭酸カリウム(68.9m
g,0.5mmol)水溶液3mlを加えた。70℃で
3時間加熱還流した後、メタノ−ルを減圧下に除き、酢
酸エチルで3回抽出した。水層を、4N 塩酸で酸性に
した後、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を水、飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧
濃縮後。粗カルボン酸をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製して光学活性(−)−TFIBA(2
0.5mg,80%)を得た。光学純度97%ee。そ
の理化学的性質を下記の表8に示す。
【0051】
【表8】
【0052】
【発明の効果】本発明にしたがって酵素を用いて不斉加
水分解を行うことによってはじめて光学活性(+)−T
FIBAを製造するのに成功したものである。この光学
活性体は、非常に強力な発根促進作用及び根の伸長促進
作用を有しており、植物生長調節剤等農薬の技術分野で
有用であるのみならず、カルス栽培等植物バイオテクノ
ロジーの技術分野でもその有用性が大いに期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広 瀬 芳 彦 愛知県西春日井郡西春町大字九之坪 西 城屋敷51 天野製薬株式会社 中央研究 所内 (72)発明者 佐 々 木 征 治 愛知県西春日井郡西春町大字九之坪 西 城屋敷51 天野製薬株式会社 中央研究 所内 (72)発明者 間 瀬 民 生 愛知県西春日井郡西春町大字九之坪 西 城屋敷51 天野製薬株式会社 中央研究 所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 41/00 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の化1で示される 【化1】 (式中、*は不斉炭素原子を示す) 式(I)の化合物、光学活性(+)−4,4,4−トリ
    フルオロ−3−(インドール−3−)酪酸。
  2. 【請求項2】 下記の化2に示される 【化2】 式(II)の化合物にエチルアルコールを作用させてエス
    テルを合成した後、該エステルにエステラーゼ活性を有
    する酵素を作用させて下記の化3で示される 【化3】 (式中、*は不斉炭素原子を示す) 式(I)の光学活性体を生成せしめ、これを採取するこ
    とを特徴とする光学活性(+)−4,4,4−トリフル
    オロ−3−(インドール−3−)酪酸の製造方法。
  3. 【請求項3】 酵素による不斉加水分解を有機溶媒及び
    /又は緩衝液の存在下で行うことを特徴とする請求項2
    に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 エステラーゼ活性を有する酵素としてリ
    パーゼ及び/又はプロテアーゼを使用することを特徴と
    する請求項2又は請求項3に記載の製造方法。
JP04231500A 1992-08-07 1992-08-07 光学活性(+)−4,4,4−トリフルオロ−3−(インド−ル−3−)酪酸およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3131749B2 (ja)

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CN1058960C (zh) * 1996-09-12 2000-11-29 汪国炽 新型植物生长调节剂三氟吲哚丁酸或其衍生物的合成

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