JP3131409B2 - パーツ振込装置 - Google Patents

パーツ振込装置

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JP3131409B2
JP3131409B2 JP09316314A JP31631497A JP3131409B2 JP 3131409 B2 JP3131409 B2 JP 3131409B2 JP 09316314 A JP09316314 A JP 09316314A JP 31631497 A JP31631497 A JP 31631497A JP 3131409 B2 JP3131409 B2 JP 3131409B2
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嘉和 波多野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数貯留される精
密ねじなどのパーツを、これらを配列可能に構成された
トレーに振り込むパーツ振込装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種機械の組立生産現場では、機
械の組立を自動化ラインで行っており、この自動化ライ
ンの作業位置には、その作業位置ごとに必要な機械のパ
ーツがトレーに配列して準備されている。このように、
必要なパーツをあらかじめトレーに配列するには、トレ
ーを保持可能かつ振り込むパーツを複数投入可能なトレ
ーホルダを備えたパーツ振込装置が使用されている。こ
の種のパーツ振込装置は、トレーホルダを加振する振動
付与手段、あるいはトレーホルダを揺動させる揺動駆動
源など、トレーホルダを動作させるための各種駆動源を
備えており、これらによりトレーホルダを動作させて、
投入されたパーツをトレーに設けられる穴などに振り込
むように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のパ
ーツ振込装置では、パーツの振込を行う場合にパーツが
トレー上に一様に分布するようにしなければならないた
め、トレーホルダの複雑な動作が要求される。このた
め、トレーホルダを動作させる各種駆動源の構成および
制御が極めて複雑になるとともに、これに応じて装置の
製造コストが増加する等の問題が発生している。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題の解決
を目的とするものであり、この目的を達成するために本
発明のパーツ振込装置は、複数のパーツを貯留可能な
レーホルダを揺動駆動源の駆動を受けて揺動可能に配置
し、このトレーホルダをその揺動支点の軸線方向に横振
動させる振動付与手段を設けて構成されており、前記ト
レーホルダは底部中心部分にパーツを複数配列可能なト
レーを保持する保持部が形成された有底円筒形状を成
し、また前記揺動駆動源は、前記トレーホルダに保持さ
れたトレーにパーツを振り込む時にトレーホルダを所定
角度傾斜した状態に保ち、次にトレーホルダをより大き
く傾斜させ、その後それまでとは反対側へトレーホルダ
を所定角度傾斜させるよう作動するように構成されてい
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1ないし図7において、1はパ
ーツ振込装置であり、ベース2上に配置した揺動駆動源
10と、この揺動駆動源10に連結されるホルダユニッ
ト20と、このホルダユニット20を加振する振動付与
手段30とを備えて構成されている。
【0006】前記揺動駆動源10は、ベース2にブラケ
ットを介して設置された第1のモータ11を有し、この
第1のモータ11の出力軸11aには、クランク部材1
2とドグ13とが一体に回転するよう連結されている。
前記クランク部材12には、前記出力軸11aを回転中
心として、そこから偏芯した位置にクランクアーム14
が回転自在に連結されており、モータ11の駆動を受け
てクランク運動するように構成されている。また、クラ
ンク部材12の回転円周面には凹部12aが形成されて
おり、この凹部12aを検出できるよう凹部12aの回
転移動路に面する位置にはセンサ15が設けられてい
る。一方、前記ドグ13は、その円周面に突出して2個
の凸部13a,13aを有しており、これら凸部13a
を検出できるよう凸部13aの回転移動路に面する位置
にもセンサ16が設けられている。なお、ドグ13は止
めねじなどによって出力軸11aに固定されており、止
めねじなどを緩めることによりドグ13を回転させて凸
部13aと凹部12aとの位置調整が可能なように構成
されている。
【0007】前記ホルダユニット20は、前記ベース2
から延びる一対の支柱2a,2b間で揺動自在に支持さ
れる揺動部材21と、この揺動部材21上に配置される
有底円筒形状のトレーホルダ22とから成っている。前
記揺動部材21には、その揺動支点から所定の距離をお
いて、前記クランクアーム14が回転可能に連結されて
おり、クランクアーム14が回動することでトレーホル
ダ22が揺動するように構成されている。また、前記ト
レーホルダ22は、その下部にブラケット23が固定し
てあり、このブラケット23が前記揺動部材21に取り
付けたスライドユニット24に案内されることによって
往復移動自在に構成されている。また、トレーホルダ2
2の円形底面の中心部には複数のパーツを配列可能に構
成されたトレーを嵌合保持可能な保持部22aが形成さ
れている。この保持部22aは、嵌合したトレーの上面
がトレーホルダ22底面に一致する深さに形成されてお
り、その底には外部のエア吸引装置(図示せず)に連通
するエア吸引穴22bが開口している。なお、前記スラ
イドユニット24は、トレーホルダ22をその揺動支点
の軸線方向に往復移動させるように配置されるものであ
る。
【0008】前記振動付与手段30は、前記揺動部材2
1の下部に取り付けた第2のモータ31と、この第2の
モータ31の出力軸31aに取り付けた回転部材32
と、この回転部材32上にその回転中心から偏心して突
設した係合部材33とから構成されており、係合部材3
3の回転移動により前記トレーホルダ22を往復移動さ
せるように構成されている。すなわち、前記ブラケット
23には、その往復移動方向に直交して延びる長穴25
aを形成した案内具25が固定されており、この案内具
25の長穴25aに前記係合部材33を嵌合させるよう
になっている。
【0009】以上のように構成されたパーツ振込装置1
において、トレーTにパーツPを振り込む際には、トレ
ーホルダ22の保持部22aにトレーTを設置するとと
もに、トレーホルダ22にパーツPを投入する。トレー
Tは、図11および図12に示すように、トレーホルダ
22の保持部22aに合致する形状の板材にパーツP
(本発明の実施の形態では精密ねじのような頭付棒状部
品)が嵌合可能な穴hを1000個、40行25列に配
列形成したものであり、各穴hはトレーTに貫通形成さ
れている。このため、この状態でエア吸引機構(図示せ
ず)が作動すると、保持部22aのエア吸引穴22bか
らエアが吸引されるため、パーツPと一緒に投入された
埃などを吸い出し、トレーTの穴hの目詰まりを防ぐこ
とができる。
【0010】その後、図示しないスタートスイッチを押
すと、第1のモータ11が駆動してクランク部材12を
所定位相、すなわち、ドグ13の凸部13aがセンサ1
6に検出されるまで回転させる。このため、クランクア
ーム14が回動して図8に示すように、揺動部材21お
よびトレーホルダ22を一体に所定角度傾斜するよう揺
動させる。また、一方で第2のモータ31も駆動して回
転部材32を回転させるため、係合部材33が第2のモ
ータ31の出力軸31aの回りを回転移動し、係合して
いるトレーホルダ22を揺動支点の軸線方向に横振動さ
せる。なお、トレーホルダ22の傾斜角度は、第1のモ
ータ11の出力軸回りにドグ13を回転させて、その凸
部13aの位置を調整することで変更可能であり、本発
明の実施の形態では、傾斜角度が最大になる前に凸部1
3aが検出されるように設定されている。
【0011】前述のようにトレーホルダ22が傾斜し横
振動することによって、パーツPはトレーT上に一様に
広がりながら徐々に滑落する。この滑落過程において、
トレーTの穴hにはパーツPが合致して振り込まれてい
くのであるが、その際にも横振動の影響でトレーTの穴
hに、より多くのパーツPを合致させることができる。
また、前述のエアの吸引は振り込み作業中継続するた
め、トレーTに振り込まれたパーツPに吸引力を及ぼし
て、これらを良好に保持することもできる。
【0012】トレーホルダ22上を広がりながら滑落し
たパーツPは、トレーホルダ22が円形を成しているた
め、その周縁部のもっとも低くなっている部分に集合す
る。このようにして所定時間が経過すると、第1のモー
タ11が再駆動し、トレーホルダ22をそれまでとは反
対側へ傾斜するよう揺動させる。この時、クランク部材
12およびクランクアーム14の回動により、トレーホ
ルダ22の傾斜角度は図9に示すように、一時的に大き
くなるため、所定時間たっても滑落しきっていないパー
ツPを確実にトレーホルダ22周縁部に集合させること
が可能である。
【0013】第1のモータ11の再駆動により、図10
に示すようにトレーホルダ22をそれまでとは反対側へ
傾斜させることによって、トレーホルダ22の周縁部に
集合したパーツを再度滑落させることが可能である。こ
の時、振動付与手段の駆動は継続しているため、滑落す
るパーツは前述同様トレー上に一様に広がり、トレーの
穴に斑なく振り込まれていく。このように、本パーツ振
込装置では、トレーホルダ22が底面円形を成している
から、パーツPを常に一箇所に集合させることができ、
一方で、トレーホルダ22をその揺動支点の軸線方向に
横振動させることにより、滑落するパーツPをトレーT
上に一様に広げることができるものである。
【0014】なお、本パーツ振込装置1では、振動付与
手段30を第2のモータ31を駆動源としているため、
これの回転数調整によりトレーホルダ22の横振動数を
変更して、トレーT上でのパーツPの広がり具合を調整
することができ、よって様々な形状のトレーTに対応し
てそれぞれで効率のよい振込作業を行うことができるも
のである。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明のパーツ振込
装置においては、トレーホルダが有底円筒形状を成し、
その底部中心部分にパーツを複数配列可能なトレーを保
持可能な保持部が形成された構成であり、また揺動駆動
源が前記トレーホルダに保持されたトレーにパーツを振
り込む時にトレーホルダを所定角度傾斜した状態に保
ち、次にトレーホルダをより大きく傾斜させ、その後に
それまでとは反対側へトレーホルダを所定角度傾斜させ
るよう作動するように構成されている。このため、滑落
しきっていないパーツをトレーホルダの周縁部分に確実
に集合させることができ、これによりパーツがトレーホ
ルダ上に散らばったままになるのを簡単に防止し、パー
ツが散らばることを考慮した複雑な制御等を行う必要が
なくなるとともに、効率のよい振込作業を実施すること
が可能になる等の利点がある。また、振動付与手段の作
用によりトレーホルダがその揺動支点の軸線方向に横振
動するようになっているため、円形のトレーホルダの周
縁に集合しているパーツを滑落させる際に、これらをト
レー上に一様に広げることができ、トレー全体にパーツ
良好に振り込むことが可能である等の利点がある。さ
らに、第2のモータの回転数を調整することによってト
レーホルダの振動数を変更し、滑落時のパーツの広がり
具合を調整して良好な振り込み状態を得ることができる
とともに、トレーの形状が変わってもこれに柔軟に対応
できる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパーツ振込装置の一部を切り欠い
た正面図である。
【図2】本発明に係るパーツ振込装置の平面図である。
【図3】本発明に係るパーツ振込装置の一部を切り欠い
た側面図である。
【図4】図1のA−A線断面図である。
【図5】図1のB−B線断面図である。
【図6】本発明に係るパーツ振込装置における第1のモ
ータ付近の要部拡大一部切欠正面図である。
【図7】本発明に係るパーツ振込装置における第2のモ
ータ付近の要部拡大一部切欠断面図である。
【図8】本発明に係るパーツ振込装置の動作説明図であ
る。
【図9】本発明に係るパーツ振込装置の動作説明図であ
る。
【図10】本発明に係るパーツ振込装置の動作説明図で
ある。
【図11】パーツを振り込むトレーの拡大平面図であ
る。
【図12】パーツを振り込むトレーの要部拡大一部切欠
断面図である。
【符号の説明】 1 パーツ振込装置 10 揺動駆動源 11 第1のモータ 20 ホルダユニット 21 揺動部材 22 トレーホルダ 24 スライドユニット 30 振動付与手段 31 第2のモータ 33 係合部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のパーツを貯留可能なトレーホルダを
    揺動駆動源の駆動を受けて揺動可能に配置し、このトレ
    ーホルダをその揺動支点の軸線方向に横振動させる振動
    付与手段を設けたパーツ振込装置であって、 前記トレーホルダは底部中心部分にパーツを複数配列可
    能なトレーを保持する保持部が形成された有底円筒形状
    を成し、また前記揺動駆動源は、前記トレーホルダに保
    持されたトレーにパーツを振り込む時にトレーホルダを
    所定角度傾斜した状態に保ち、次にトレーホルダをより
    大きく傾斜させ、その後それまでとは反対側へトレーホ
    ルダを所定角度傾斜させるよう作動する ことを特徴とす
    るパーツ振込装置。
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