JP3131156B2 - チップ状部品のペースト塗布方法及び装置 - Google Patents

チップ状部品のペースト塗布方法及び装置

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JP3131156B2
JP3131156B2 JP08215798A JP21579896A JP3131156B2 JP 3131156 B2 JP3131156 B2 JP 3131156B2 JP 08215798 A JP08215798 A JP 08215798A JP 21579896 A JP21579896 A JP 21579896A JP 3131156 B2 JP3131156 B2 JP 3131156B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばチップコン
デンサ、チップ抵抗、チップインダクタ或はLC複合部
品等のチップ状部品の外部電極を形式するため、チップ
状部品の側面にペーストを塗布する方法と装置に関す
る。
【0002】積層セラミックコンデンサー、積層チップ
インダクターなどのチップ状回路部品には、回路接続の
ため表面に外部電極が形成される。この外部電極は、チ
ップ状部品の表面の所定の部分に導電ペーストを塗布
し、焼き付けることにより形成される。さらに、この導
体ペーストを塗布し、焼き付けした導体膜を下地とし
て、その上にNiあるいはハンダなどを電気メッキした
ものなどもある。
【0003】チップ状回路部品にこのような外部電極を
形成するため、チップ状部品に導体ペーストを塗布する
従来の方法としては、平坦な面にペーストを薄く延ば
し、チップ状部品の電極形成面を浸漬して塗布する方
法、凹版印刷法或は凸版印刷法により塗布する方法、円
柱状ロールや円板状ディスクを用いたロールコートによ
り塗布する方法、軟質パッドを用いて転写印刷する方
法、スクリーン印刷法による塗布方法等がある。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前
記のようなペースト塗布方法では、各々次のような課題
がある。平坦な面にペーストを薄く延ばし、チップ状部
品の電極形成面を浸漬させる方法では、チップ状部品の
側面に独立した複数の電極を形成することが困難であ
る。凹版印刷法による塗布方法では、刷版に使用する弾
性体に硬度ムラがあり、大形の刷版を作製できない。ま
た、弾性体の損耗による刷版形状、刷版の硬度変化によ
り塗布形状の制御がむずかしい。凸版印刷法による塗布
方法では、被印刷物であるチップ状部品の外形寸法ばら
つきにより、刷版の密着しない部位が発生しやすく、塗
布形状の制御が困難である。また、密着によるペースト
のにじみが生じやすい。円柱状ロールを用いたロールコ
ートによる塗布方法では、チップ状部品の側面に独立し
た複数の電極を形成することが困難である。他方、円板
状ディスクを用いたロールコートによる塗布方法では、
チップ状部品の側面に独立した複数の電極を形成するこ
とができるが、チップ状部品の側面にペーストを塗布
し、さらにその側面と隣接する側面にもペーストを回り
込んで塗布することができない。軟質パッドを用いた転
写印刷法による塗布方法では、刷版の密着によるペース
トのにじみが生じやすい。さらに、スクリーン印刷法に
よる塗布方法では、前記のような隣接する側面へ回り込
んでペーストを塗布するためには、少なくとも4回の印
刷が必要となり、生産性が悪い。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記のような
チップ状部品の側面に外部電極を形成するため、その側
面にペーストを塗布する従来の塗布手段のうち、円板状
ディスクを用いたロールコート法による塗布手段を改良
し、チップ状部品の側面の複数個所にペーストを分離し
て塗布することができると共に、塗布ディスクの外周の
周速度と塗布するチップ状部品の移動速度との制御によ
り、チップ状部品の或る側面にペーストを塗布すると共
に、その側面に隣接する他の側面にもペーストを回り込
んで塗布することができるようにした。
【0006】すなわち、本発明によるチップ状部品の塗
布方法は、回転する薄板円板状の塗布ディスク7の外周
に所定の量のペーストを付着させ、前記塗布ディスク7
の外周の接線方向にチップ状部品aを直線移動させなが
ら、チップ状部品aの側面に前記塗布ディスク7の外周
に付着したペーストを転写すると共に、この転写時の前
記塗布ディスク7の外周の周速度とチップ状部品aとの
移動速度との差を制御することにより、チップ状部品a
に塗布されるペーストの形状を変えることを特徴とす
る。
【0007】このチップ状部品の塗布方法では、回転す
る薄板円板状の塗布ディスク7の外周の接線方向にチッ
プ状部品aを直線移動させながら、塗布ディスク7の外
周に付着したペーストをチップ状部品aの側面に転写す
るため、チップ状部品aの側面に帯状にペーストを塗布
することができる。そして、塗布ディスク7の幅方向に
チップ状部品aの位置をシフトしてペーストの塗布を行
なえば、チップ状部品aの側面の異なる部分に複数の帯
状のペーストを塗布することができる。
【0008】このようにして塗布ディスク7からチップ
状部品aの側面にペーストを塗布するとき、塗布ディス
ク7の外周の周速度とチップ状部品aとの移動速度とを
等しくすることにより、チップ状部品aの前後の側面に
ペーストを回り込ませることなく、塗布ディスク7側に
向いた単一の側面のみにペーストを塗布することが出来
る。他方、ペーストを塗布するときの塗布ディスク7の
外周の周速度とチップ状部品aの移動速度を変えること
により、その速度差に伴ってチップ状部品aの角部にペ
ーストが溜るため、チップ状部品aの単一の側面からそ
れに隣接する他の側面にペーストを回り込ませることが
できる。そして、塗布ディスク7の外周の周速度とチッ
プ状部品aの移動速度との何れの方を速くするか選択す
ることにより、チップ状部品aの任意の面にペーストを
回り込ませることができる。
【0009】このようなチップ状部品のペースト塗布方
法を行なうためのチップ状部品のペースト塗布装置は、
塗布ディスク7を所要の方向に回転させる回転伝達機構
と、回転する薄板円板状の塗布ディスク7の外周に所定
の量のペーストを付着させるペースト転写手段と、前記
塗布ディスク7の外周の接線方向にチップ状部品aを所
要の速度で直線移動させるチップ状部品の搬送手段とを
有し、チップ状部品aを移動させならがその側面を、回
転する塗布ディスク7の外周に近接させて、前記チップ
状部品aの側面に前記塗布ディスク7の外周に付着した
ペーストを転写することを特徴とする。
【0010】ここで、チップ状部品aの搬送手段は、チ
ップ状部品aを塗布ディスク7の外周の接線方向にリニ
アに移動させるリニア移動機構である。また、このチッ
プ状部品の搬送手段は、チップ状部品aを塗布ディスク
7の幅方向にシフトできるようにすれば、前述のよう
に、チップ状部品aの側面の異なる部分に複数の帯状の
ペーストを塗布することができる。さらに、塗布ディス
ク7は、その回転方向を変えることができるのがよく、
例えば、その塗布ディスク7を回転させる回転伝達機構
として、ギア8、9、10、11の噛み合わせの切り替
えにより、塗布ディスク7の回転方向を変えることがで
きる歯車伝達機構等が用いられる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について具体的且つ詳細に説明する。図
1は、本発明によるペースト塗布装置の全体を示し、図
2はその塗布ユニットを示す。本発明のペースト塗布装
置は、チップ状部品aを保持した部品保持板13を一定
速度で移動させるための精密なX−Yステージ14、前
記チップ状部品aにペーストを転写して塗布する塗布ユ
ニット3、及びこの塗布ユニット3を昇降させる塗布ユ
ニット昇降機構2を備えている。
【0012】塗布ユニット3は、ペーストを溜めた容器
状のペーストダム4を有し、このペーストダム4に、転
写ローラー6の周面が接触し、この周面がペーストダム
4を囲む1つの側壁を形成している。転写ローラー6
は、図示してないモーター等の駆動源により回転され
る。さらに、このペーストダム4の底面には、転写ロー
ラー6の周面と所望の空隙を形成し、同転写ローラー6
の回転により、その周面に所定の厚みのペースト層を塗
り拡げるための均しブレード5が設けられている。
【0013】さらに、前記転写ローラー6の周面からペ
ーストが転写され、このペーストをチップ状部品aの側
面に塗布するための塗布ディスク7を有する。この塗布
ディスク7は、円柱状の保持ロール20を介して回転軸
に支持されたもので、同ディスク7には、前記塗布ロー
ラー6の回転が、歯車伝達機構を介して伝達される。こ
の歯車伝達機構は、図1及び図2に実線で示すように、
ギア8、9、10、12の列と、図2に二点鎖線で示す
ように、ギア8、11、12の列との噛み合わせが切り
替えられる。すなわち、図2に実線と二点鎖線で示すよ
うに、ギア9、10、11が一体となって上下に動くこ
とにより、ギア8と12とが、ギア9、10またはギア
11を介して噛み合う。これによって、塗布ディスク7
の回転方向が随時切り替えられる。ここで、塗布ディス
ク7の回転方向及び速度は、制御プログラムにより自動
的に変更され、プロセスの進行とともに、予めに登録さ
れた条件に基づいて順次変更される。
【0014】X−Yステージ14は、チップ状部品aを
装着した部品保持板13を、塗布ディスク13の接線と
平行なX方向に一定速度で移動させるための移動機構
と、X方向とは直角なY方向に移動さえる移動機構とを
有している。前者のX方向への移動機構は、モーター1
9で回転される精密なボールネジ17からなり、X−Y
ステージ14をX方向、すなわち図1において左右方向
に移動させる。また、後者のY方向への移動機構は、モ
ーター18で回転される精密なボールネジ16からな
り、X−Yステージ14をY方向、すなわち図1におい
て紙面前後方向に間欠的に移動させる。
【0015】これらのX−Yステージ14のX及びY方
向の移動機構には、数値制御による位置決め及び速度制
御機構が設けられており、高精密の位置決め制御や速度
制御が可能である。さらに、X−Yステージ14のX方
向の往復の送り速度は、制御プログラムにより自動的に
変更され、プロセスの進行とともに、予め登録された条
件に基づいて順次変更される。また、チップ状部品aを
搭載したX−Yステージ14がX方向に移動し、その始
点と終点に各々達したとき、光学センサー(図示せず)
により自動的にその位置を検知し、X−Yステージ14
をY方向にチップ状部品の電極ピッチの整数倍の距離だ
け移動させることができる。
【0016】このX−Yステージ14の上に部品保持板
13が搭載され、この部品保持板13は、チップ状部品
aを落とし込み、同部品aを所定の姿勢で保持する多数
の凹部を有している。塗布ユニット昇降機構2は、例え
ば、塗布ユニット3を昇降させるシリンダーからなり、
架台1に取り付けられている。この塗布ユニット昇降機
構2は、塗布ユニット3の下降時における最下点を位置
決めする機構を備えている。この塗布ユニット昇降機構
2は、チップ状部品aにペーストを塗布する時は、塗布
ユニット3を下降させ、チップ状部品aに対して塗布デ
ィスク7の外周を所望の間隔を隔てた塗布位置まで下降
させる。また、それ以外のときは、塗布ユニット3を待
機位置まで上昇させ、塗布ディスク7の周面に付着した
ペーストがチップ状部品に接触しないようにする。
【0017】このような塗布装置では、前記X−Yステ
ージ14上に、チップ状部品aを所定の姿勢で保持した
部品保持板13を装着すると共に、前記塗布ユニット昇
降機構により、塗布ユニット3の高さを調整し、チップ
状部品aに塗布するペースト量に応じて、塗布ディスク
7の外周と、その真下を通過するチップ状部品aの上に
向いた側面とを所要の間隔に調整する。この状態で、塗
布ディスク7を回転しながら、X−Yステージ14によ
り、部品保持板13を移動させることにより、塗布ディ
スク7の外周に付着しているペーストが、チップ状部品
aの塗布ディスク7と対向する側面に直線状に転写され
る。
【0018】このようにして、チップ状部品aの側面に
塗布されるペーストの形状の例を図3と図4に示す。図
3及び図4にbの符号で示されたペーストは、それらの
図において(c)に現われた側面の幅方向に帯状に塗布
されると共に、その側面に隣接する他の両側面に回り込
んで塗布されている。また、図4にcの符号で示された
ペーストは、それらの図において(c)に現われた側面
の幅方向に帯状に塗布されると共に、その側面に隣接す
る他の一つの側面に回り込んで塗布されている。さら
に、図4にdの符号で示されたペーストは、それらの図
において(c)に現われた側面の幅方向にのみ帯状に塗
布され、その側面に隣接する他の側面に回り込んで塗布
されていない。
【0019】そこで、前記のような塗布装置により、こ
のような形状のペーストをチップ状部品aの側面に塗布
する動作について説明する。まず、X−Yステージ14
上に搭載された部品保持板13上の凹部にチップ状部品
aを嵌め込んで保持するが、チップ状部品aの図3や図
4において(c)に現われた側面を上側にして嵌め込
む。
【0020】この状態で、塗布ディスク7を回転しなら
が、X−Yステージ14によりチップ状部品aをX方
向、つまり図1及び図2において左右方向に移動させな
がら、塗布ディスク7の外周に付着したペーストをチッ
プ状部品の上側面に塗布する。このとき例えば、図5
(b)に示されたように、塗布ディスク7を矢印方向に
回転し、その外周の周速度をVとする一方で、チップ状
部品aのX方向の移動を矢印方向とし、その速度をvと
した場合に、V>vとすると、チップ状部品aの塗布デ
ィスク7の外周と対向する上側面にペーストを塗布出来
ると共に、この側面に直交して隣り合う他の縦側面であ
って、チップ状部品aの移動方向の背後側の縦側面にペ
ーストeが回り込む。このペーストeが回り込んだ状態
を図5(a)に示す。この結果、端面から見てL字形状
にペーストが塗布できる。すなわち、図4においてcの
符号で示されたような形状にペーストを塗布することが
できる。
【0021】このようにしてチップ状部品aの側面にペ
ーストを塗布した後、さらに、図1及び図2に示す歯車
伝達機構のギアの噛み合いを切り替え、図6に示すよう
に、塗布ディスク7とチップ状部品aの回転及び移動方
向を逆方向とし、塗布ディスク7の外周の周速度をV
と、チップ状部品aのX方向の移動速度をvを、V>v
とすると、チップ状部品aの塗布ディスク7の外周と対
向する上側面にペーストeが上塗りされると共に、この
上側面に直交して隣り合う他方の縦側面にペーストを回
り込んで塗布することができる。この結果、端面から見
てコ字形状にペーストが塗布できる。すなわち、図3及
び図4においてbの符号で示されたような形状にペース
トを塗布することができる。
【0022】このようなペーストの回り込みが形成され
るメカニズムは、X−Yステージ14による移動速度v
と塗布ディスク7の外周の周速度Vとに速度差を与える
ことにより、塗布ディスク7の外周に盛られているペー
ストが、チップ状部品aの上側面の端部に速度差分だけ
擦り付けられ、チップ状部品aの縦側面にはみ出し、ペ
ーストの回り込み部分が形成させることによる。従っ
て、塗布ディスク7の外周の周速度Vとチップ状部品a
の移動速度vとが、前記と逆のV<vの場合、前述のよ
うなペーストの回り込みは、チップ状部品aの逆の縦側
面に形成される。また回り込むペーストの量は、塗布デ
ィスク7の外周の周速度Vと、塗布時のチップ状部品a
のX方向の移動速度vの差が大きい程多くなる。
【0023】他方、X−Yステージ14によるチップ状
部品aのX方向への移動速度、つまり図1及び図2にお
いて左右方向の移動速度vを、塗布ディスク7の外周の
周速度Vと一致させると、前記のようなペーストのチッ
プ状部品aの縦側面への回り込み量は0となり、従って
ペーストの回り込みは起らない。その結果、チップ状部
品aの塗布ローラーに対向する上側面のみに直線状にペ
ーストが塗布できる。すなわち、図4においてdの符号
で示されたような形状にペーストを塗布することができ
る。なお、図3や図4に示すように、チップ状部品aの
長手方向に複数の帯状のペーストを塗布する場合は、X
−Yステージ14をY方向に間欠移動させることによ
り、チップ状部品aをその長手方向にシフトしながら前
記のような所要の塗布動作を繰り返し行なう。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例として、具体例をあげ
て説明する。 (実施例1)図3に示すような、4端子電極形の外寸法
3.2mm×1.1mmのチップ状回路部品を製造する
ため、端子電極が形成されていない角形のチップ状部品
aを複数個用意し、図1及び図2に示すような装置で導
電ペーストを塗布した。まず、チップ状部品aを、部品
保持板13上に形成された凹部内に嵌め込み、整列保持
させた。この時、チップ状部品aの外部電極を形成する
側面を上にして、その側面を部品保持板13の上面より
0.5ミリ程度の高さに保持した。
【0025】次に、このようにしてチップ状部品aを保
持した部品保持板13を、X−Yステージ14上の位置
決め治具に嵌め込み、固定した。この治具は台座上に多
数のピンを有する剣山上の形をしており、チップ状部品
1個に対して1本の保持高さを規制するピンを有してお
り、同時に2000個のチップ状部品aの底面(電極形
成面の反対側の面)を、±5μm以内の誤差で各々所定
の高さに保持する。そして、X−Yステージ14はこの
チップ状部品aを、外周にペーストが付着した塗布ディ
スク7の下をX方向に送り速度3600mm/minで
通過させた。この時の塗布ディスク7の外周の周速度V
を4600mm/minに設定し、X−Yステージ14
によるチップ状部品aのX方向の往復送り速度vと塗布
ディスク7の周速度には1000mm/minの速度差
を与えた。
【0026】これにより、前記チップ状部品aの電極形
成面にペーストが塗布されると共に、その進行方向とは
反対側の面で、前記電極形成面に隣り合う縦側面にペー
ストが回り込み、端面から見てL字形にペーストが塗布
された。ペースト塗布幅は0.6mm、ペースト回り込
み量は0.35mmであった。なお、ここで使用した塗
布ディスクの幅は0.4mmである。
【0027】次に、この第一回目ペーストの塗布が終了
した時点で、チップ状部品aを搭載したX−Yステージ
14は、塗布ユニット3に対してスタート位置と反対側
に一時停止し、待機される。この位置は光学センサーで
検知され、プログラムが次のステップに進む。すなわ
ち、歯車伝達機構を切り替え、第一回目のペーストの塗
布と塗布ディスク7の回転方向を反対方向に変える。こ
の状態でX−Yステージ14を前記と逆方向に移動させ
て戻し、二回目のペーストの塗布を行なう。この時のペ
ースト塗布条件は、一回目と同一条件とした。チップ状
部品aを搭載したX−Yステージ14が、塗布ディスク
7の下方を通過するとき、一回目のペースト塗布工程で
塗布されたペースト部分をなぞるように、それと同じ位
置にペーストが上塗りされ。同時に、塗布ディスク7の
外周に付着したペーストが、1回目のペースト塗布工程
とは反対側の縦側面に回り込んでペーストが塗布され
た。
【0028】チップ状部品aを搭載したX−Yステージ
14は、塗布ユニット3の下方を通過した後、最初のス
タート位置に戻り、さらに前記X方向と直行するY方向
にチップ状部品aの電極ピッチ分だけ移動し、次のペー
スト塗布動作に移動する。これらの動作を、チップ状部
品aに形成する電極の数だけ繰り返すことにより、所定
の本数のペーストが塗布される。この実施例では、チッ
プ状部品aの片側の電極形成面に位置を変えて前述のペ
ースト塗布を2回行い、2条のペーストを塗布した。次
に、チップ状部品aを反転させて、再び部品保存板13
にチップ状部品aを整列保持させ、前記と同様のペース
ト塗布を行った。その後、このペーストを焼き付けるこ
とにより、図3に示すような4端子電極形のチップ状部
品aを得た。
【0029】(実施例2)図4に示すような、10端子
電極形の外形寸法5.8mm×3.0mm×1.4mm
チップ状回路部品を製造するため、端子電極が形成され
ていない角形のチップ状部品aを複数個用意し、図1及
び図2に示すような装置で導電ペーストを塗布した。ま
ず、チップ状部品aを、部品保持板13上に形成された
凹部内に嵌め込み、整列保持させた。この時、チップ状
部品aの外部電極を形成する面を上にし、この面を保持
板の上面より0.5ミリ程度高い位置に保持した。
【0030】次に、このようにしてチップ状部品aを保
持した部品保持板13を、X−Yステージ14上の位置
決め治具に嵌め込み、固定した。この治具は台座上に多
数のピンを有する剣山上の形をしており、チップ状部品
1個に対して1本の保持高さを規制するピンを有してお
り、同時に500個のチップ状部品aの底面(電極形成
面の反対側の面)を±5μm以内の誤差で所定の高さに
保持することができる。
【0031】この状態で、前記実施例1と同様にして、
塗布ディスク7を回転させながら、X−Yステージ14
を往復移動させ、チップ状部品aの一方の側面に1回目
と2回目の往復のペースト塗布工程を行い、図4の符号
bで示すような一方のコ字形のペーストの塗布を行なっ
た。ペースト塗布幅は0.6mm、ペースト回り込み量
は0.35mmであった。
【0032】次に、X−Yステージ14が、最初のスタ
ート位置に戻っていることを光学センサーが検知する
と、X−Yステージ14がY方向、すなわちペースト塗
布時の進行方向である前記X方向と直交する方向にチッ
プ状部品aの電極ピッチ分だけ移動し、図4に符号dで
示した一方のI形の端子電極を形成するためのペースト
の塗布工程を開始する。ここでは、塗布ディスク7の回
転速度とX−Yステージ14のY方向の往復の送り速度
とを変更し、塗布ディスク7の外周の周速度とX−Yス
テージ14のY方向の往復の送り速度とを等速度とす
る。
【0033】これをより具体的に説明すると、チップ状
部品aのペースト塗布面が塗布ディスク7の外周から6
0μm下方にある位置を保って、チップ状部品aを搭載
したX−Yステージ14を送り速度4600mm/mi
nでX方向に移動させ、ペーストが付着した塗布ディス
ク7の外周の下を通過させた。また、この時の塗布ディ
スク7の回転速度は、その外周の周速度が4600mm
/minになるよう設定した。すなわち、X−Yステー
ジ14のX方向のの送り速度と塗布ディスク7の外周の
周速度を等しくした。これにより、X−Yステージ14
に搭載されたチップ状部品aの電極形成面には、図4に
符号dで示すような、回り込みの無い一方のI字形状の
ペーストが塗布される。このときのペースト塗布幅は
0.6mmであった。
【0034】次に、X−Yステージ14が終点に移動す
ると、光学センサーがそれを検知し、同ステージ14を
そこで一時停止させる。その後、塗布ユニット昇降機構
2により、塗布ユニット3が待機位置まで上昇させら
れ、この状態で前記塗布X−Yステージ14がスタート
位置まで戻る。従って、このときはチップ状部品aにペ
ーストが塗布されず、ペーストの二度塗りが行なわれな
い。
【0035】次に、X−Yステージ14がスタート位置
に戻っていることを光学センサーが検知すると、チップ
状部品aを搭載したX−YステージがY方向にチップ状
部品の電極ピッチ分だけ移動し、次のL形の外部電極、
すなわち、図4に符号cで示す外部電極を形成するため
のペースト塗布動作を行なう。このペーストの塗布は、
最初のコ字形の外部電極を形成するためのペーストの塗
布、すなわち、図4に符号bで示すようなペーストを塗
布したのと同様の条件で行なった。但し、X−Yステー
ジ14のX方向の往復移動のうち、往路または復路のみ
でペーストを塗布し、それ以外は、塗布ユニット昇降機
構2により、塗布ユニット3を待機位置まで上昇させ、
この状態で前記塗布X−Yステージ14を移動させた。
従って、このときはチップ状部品aにペーストが塗布さ
れず、ペーストの二度塗りが行なわれない。従って、チ
ップ状部品aのペースト塗布面に隣接する縦側面へのペ
ーストの回り込みが片側面のみとなり、図4に符号cで
示したようなL字形にペーストが塗布される。ペースト
塗布幅は0.6mm、ペースト回り込み量は0.35m
mであった。
【0036】次に、X−Yステージ14がスタート位置
に戻っていることを光学センサーが検知すると、チップ
状部品aを搭載したX−YステージがY方向にチップ状
部品の電極ピッチ分だけ移動し、前述と同様にして、次
のI形の電極、すなわち、図4に符号dで示す端子電極
を形成するためのペースト塗布動作を行なう。さらに、
このI形の電極を形成するためのペースト塗布動作が終
了し、X−Yステージ14がスタート位置に戻っている
ことを光学センサーが検知すると、チップ状部品aを搭
載したX−YステージがY方向にチップ状部品の電極ピ
ッチ分だけ移動し、前述と同様にして、次のコ形の電
極、すなわち、図4に符号bで示す端子電極を形成する
ためのペースト塗布動作を行なう。
【0037】これにより、図4に示すように、符号bで
示すようなコ字形の電極を形成するためのペーストと、
符号dで示すようなI字形の電極を形成するためのペー
ストがチップ状部品aの両側に各々2個所、符号cで示
すようなL字形の電極を形成するためのペーストがチッ
プ状部品aの中央に1個所塗布される。次に、チップ状
部品aを反転させて、再び部品保存板13にチップ状部
品aを整列保持させ、前記と同様にしてペースト塗布を
行った。
【0038】その後、このペーストを焼き付けることに
より、図4に示すような10端子電極形のチップ状部品
aを得た。なお、図3及び図4に示す外部電極の配置
は、本発明によるペースト塗布方法と装置に形成できる
外部電極の例を示したものであり、本発明はそのような
外部電極を形成する場合に限られず適用されることはも
ちろんである。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、チ
ップ状部品aの側面の複数個所にペーストを分離して塗
布することができると共に、塗布ディスク7の外周の周
速度と塗布するチップ状部品aの移動速度との制御によ
り、チップ状部品aの或る側面にペーストを塗布すると
共に、その側面に隣接する他の側面にもペーストを回り
込んで塗布することができる。これにより、チップ状部
品aに様々な形状の外部電極を高精度で形成することが
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるペースト塗布装置例の全体を示す
一部切欠の概略側面図である。
【図2】同塗布装置の例の塗布ユニットを示す一部切欠
の要部拡大概略側面図である。
【図3】同塗布装置を使用したペーストの塗布方法によ
り形成される電極形状の例を示すチップ状部品の平面
図、側面図、底面図及び正面図である。
【図4】同塗布装置を使用したペーストの塗布方法によ
り形成される電極形状の他の例を示すチップ状部品の平
面図、側面図、底面図及び正面図である。
【図5】同塗布装置を使用したペーストの塗布方法によ
りチップ状部品にペーストを塗布するときの動作の例を
示す塗布ディスク外周付近の一部断面要部拡大正面図と
側面図である。
【図6】同塗布装置を使用したペーストの塗布方法によ
りチップ状部品にペーストを塗布するときの動作の例を
示す塗布ディスク外周付近の一部断面要部拡大側面図で
ある。
【符号の説明】
2 塗布ユニット昇降機構 3 塗布ユニット 7 塗布ディスク 8 ギア 9 ギア 10 ギア 11 ギア 13 部品保持板 14 X−Yステージ a チップ状部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/28 B05C 1/02 102 H01C 17/28 H01G 4/30 311 H01G 13/00 391

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ状部品(a)の側面に帯状にペー
    ストを塗布する方法であって、回転する薄板円板状の塗
    布ディスク(7)の外周に所定の量のペーストを付着さ
    せ、前記塗布ディスク(7)の外周の接線方向にチップ
    状部品(a)を直線移動させながら、チップ状部品
    (a)の側面に前記塗布ディスク(7)の外周に付着し
    たペーストを転写すると共に、この転写時の前記塗布デ
    ィスク(7)外周の周速度とチップ状部品(a)との移
    動速度との差を制御することにより、チップ状部品
    (a)に塗布されるペーストの形状を変えることを特徴
    とするチップ状部品のペースト塗布方法。
  2. 【請求項2】 転写時の前記塗布ディスク(7)の外周
    の周速度とチップ状部品(a)との移動速度とを等しく
    することにより、チップ状部品(a)の単一の側面のみ
    にペーストを塗布することを特徴とする請求項1に記載
    のチップ状部品のペースト塗布方法。
  3. 【請求項3】 転写時の前記塗布ディスク(7)の外周
    の周速度とチップ状部品(a)との移動速度とに差を与
    えることにより、チップ状部品(a)の単一の側面から
    それに隣接する他の側面にペーストを回り込ませること
    を特徴とする請求項1に記載のチップ状部品のペースト
    塗布方法。
  4. 【請求項4】 チップ状部品(a)の側面に帯状にペー
    ストを塗布する装置であって、塗布ディスク(7)を所
    要の方向に回転させる回転伝達機構と、回転する薄板円
    板状の塗布ディスク(7)の外周に所定の量のペースト
    を付着させるペースト転写手段と、前記塗布ディスク
    (7)の外周の接線方向にチップ状部品(a)を所要の
    速度で直線移動させるチップ状部品の搬送手段とを有
    し、チップ状部品(a)を移動させならがその側面を、
    回転する塗布ディスク(7)の外周に近接させて、前記
    チップ状部品(a)の側面に前記塗布ディスク(7)の
    外周に付着したペーストを転写することを特徴とするチ
    ップ状部品のペースト塗布装置。
  5. 【請求項5】 チップ状部品(a)の搬送手段が、チッ
    プ状部品(a)を塗布ディスク(7)の外周の接線方向
    にリニアに移動させるリニア移動機構であることを特徴
    とする請求項4に記載のチップ状部品のペースト塗布装
    置。
  6. 【請求項6】 チップ状部品の搬送手段が、チップ状部
    品(a)を塗布ディスク(7)の外周の接線方向にリニ
    アに移動させると共に、チップ状部品(a)を塗布ディ
    スク(7)の幅方向にシフトできる二次元移動機構であ
    ることを特徴とする請求項4に記載のチップ状部品のペ
    ースト塗布装置。
  7. 【請求項7】 塗布ディスク(7)を回転させる回転伝
    達機構が、ギア(8)、(9)、(10)、(11)の
    噛み合わせの切り替えにより、塗布ディスク(7)の回
    転方向を変えることができる歯車伝達機構であることを
    特徴とする請求項4〜6の何れかに記載のチップ状部品
    のペースト塗布装置。
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