JP3131055B2 - データ通信用モデムのタイミング位相判定装置及び方法 - Google Patents

データ通信用モデムのタイミング位相判定装置及び方法

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JP3131055B2
JP3131055B2 JP04333401A JP33340192A JP3131055B2 JP 3131055 B2 JP3131055 B2 JP 3131055B2 JP 04333401 A JP04333401 A JP 04333401A JP 33340192 A JP33340192 A JP 33340192A JP 3131055 B2 JP3131055 B2 JP 3131055B2
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    • H04L27/18Phase-modulated carrier systems, i.e. using phase-shift keying
    • H04L27/22Demodulator circuits; Receiver circuits

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回線受信信号からタイ
ミング位相を判定するデータモデムのタイミング位相判
定装置及び方法に関し、特に、モデムにおいて最適なタ
イミング位相を判定するタイミング位相判定装置及び方
法に関する。ボーレート周波数がサンプリング定理を満
足していない場合に使用されるシングルサンプル型自動
等化器においては、周波数スペクトラム上の重なりが生
ずる。このスペクトラムの重なりの度合は、タイミング
位相により大きく影響を受け、自動等化器の性能劣化を
招く。そこで回線受信信号からタイミング位相を判定
し、フィルタのタップ係数を制御して最適位相となるよ
うに制御している。
【0002】しかし、DSP等を用いてタイミング位相
を判定するための構成は、判定精度を向上するために位
相面の分割数を増加すると処理量およびROM等のハー
ドウェア量が増加する。このため位相分割数に影響され
ることなく高い精度でタイミング位相を判定することが
望まれる。
【0003】
【従来の技術】図31は従来のデータモデムの受信部を
示す。図31において、回線受信信号はデジタル値にサ
ンプリングされて復調部16に与えられ、位相平面の信
号点を示すリアル成分xとイマジナル成分yをもつベク
トル信号(x+jy)として復調される。復調されたベ
クトル信号は位相制御フィルタ18、ロールオフフィル
タ20、AGC回路部22、自動等化器24に与えら
れ、更に図示しない判定部で正しいデータ信号点が判定
された後に元の送信データに変換される。
【0004】位相制御フィルタ18の出力の分岐側には
タイミング抽出部34,タイミング位相判定部36を設
けている。タイミング位相判定部36は位相回転部13
0、領域判定部132および判定情報生成部134で構
成される。ここでタイミング位相を判定して最適位相に
制御する理由を説明すると次のようになる。
【0005】まずダブルサンプリング型の自動等化器を
使用する場合には、サンプリング周波数fとボーレート
周波数fB との間には、図32に示すように、 f=2fB の関係があり、サンプリング定理を満足しており、周波
数スペクトラム上の重なりはない。このためスペクトラ
ムの重なりによる2つ信号間でタイミング位相に依存し
たレベル変動は起きない。
【0006】これに対しシングルサンプリング型の自動
等化器を使用する場合には、サンプリング周波数とボー
レート周波数fB の間には、図33に示すにように、 f=fB の関係があり、サンプリング定理を満足していない。こ
のためシングルサンプリング自動等化器の場合には周波
数スペクトラム上の重なりが生ずる。
【0007】周波数スペクトラムの重なりが起きた場
合、タイミング位相により受信信号のレベルにばらつき
を起こす。例えば2つのトーン信号の重なりを考える
と、位相差が0°では強め合うが、位相差が180°に
なると相殺されて零となってしまう。このためタイミン
グ位相が最悪の場合には、自動等化器に無限大のゲイン
が要求され、等化器の性能劣化となる。
【0008】したがって、シングルサンプリング型の自
動等化器については、図31に示したように、タイミン
グ位相判定部36を設け、受信ベクトル信号のタイミン
グ位相を判定して制御フィルタ18で最適位相となるよ
うにタップ係数を帰還制御している。図34は従来のタ
イミング位相判定処理を示したフローチャートであり、
例えぱ図35に示すように、位相面を22.5°ごとの
16位相領域に分割して受信ベクトル信号の属する領域
番号1〜16を判定している。
【0009】まずステップS1で入力ベクトル信号リア
ル成分xとイマジナル成分yをサンプリングし、ステッ
プS2でベクトル信号が第1象限から第4象限のいずれ
に属するかの象限判定を行う。ステップS3,S5,S
7,S9の象限判定結果に応じてステップS4,S6,
S8,S9のいずれかに済み、ベクトル信号を第1象限
に回転させるに必要な領域数Nを求める。この場合、2
2.5°ごとに16領域に分割していることから 第1象限;N=0 (回転せず) 第2象限;N=4 (22.5°×4=90°回転) 第3象限;N=8 (22.5°×8=180°回
転) 第4象限;N=12 (22.5°×12=270°回
転) となる。
【0010】次にステップS11でリアル成分xとイマ
ジナル成分yの絶対値をとることで第1象限にベクトル
を移動し、ステップS12,S14,S16の位相判定
処理を行う。この位相判定処理は、第1象限に移動した
後のリアル成分をX、イマジナル成分をYとすると、移
動した領域が領域番号1に属する場合、即ち、第1象限
に移動したベクトルの位相角θが 0°≦θ≦22.5° の範囲内のとき、 Y/X=tanθ≦tan22.5°=0.41421
3562 Y−0.414213562・X≦0 となり、また 22.5°≦θ≦90° の範囲内のとき、 Y/X=tanθ>tan22.5°=0.41421
3562 Y−0.414213562・X>0 となる。したがって、 (Y−0.414213562・X) の符号により、領域番号1に属するか否か判断できる。
この位相判定処理が図30のステップS12の処理とな
る。尚、ステップS12では(Y−0.414・X)と
簡略表示している。
【0011】同様にしてステップS14は第1象限の領
域番号2に属するか否かを判定し、ステップS16は領
域番号3に属するか否か判定する。ステップS12,1
4,S16により位相判定結果はステップS13,S1
5,S17,S18の各々で判定領域番号N0 =1〜4
として求められる。最終的にS19でステップS4,S
6,S8,S10のいずれかで求めた第1象限への回転
に必要な領域数NにステップS13,S15,S17,
S18のいずれかで求めた第1象限の領域番号N0 を加
えることで、ベクトル信号が実際に属する領域番号Nを
算出することができる。
【0012】例えば位相角240°の入力ベクトル信号
を例にとると、ステップS2の象限判定によりステップ
S7に進んで3象限が判定されてN=8が求められ、次
に第1象限への移動によりステップS16の条件を満足
してステップS17に進んでN0 =3が求められ、最終
的にステップ19で N=N+N0 =3+8=11 が求められ、領域番号N=11としてタイミング位相の
判定結果が得られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のタイミング位相の判定にあっては、タイミン
グ位相の判定精度を高めるために図35に示した位相面
の分割数を2のn乗(但しnは自然数)に従って増加し
た場合、タイミング位相の比較判定に使用する領域デー
タも増加し、ROM量が増大するとともに、処理時間も
長くなる問題があった。
【0014】例えば図34の16分割に対し判定精度を
向上するために128分割したとすると、2.2812
5°ごとの分割となり、第1象限の分割領域数は32で
あることから、第1象限内の1つの位相領域の位相角を
示す(Y−K・X)の係数Kは31種類が必要となり、
ROM量が大幅に増加する。また32領域を判定するた
めには最も長い場合に31回の比較処理を必要とし、処
理時間も長くなり、高速のDSPなどのハードウェアを
準備しなければならいという問題があった。
【0015】本発明の目的は、位相判定精度を高めるた
めに位相面の分割数を増加しても処理量およびハードウ
ェア量は変化せず、必要に応じて任意の判定精度を実現
できるデータモデムのタイミング位相判定装置及び方法
を提供する。
【0016】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。ます本発明は、回線受信信号からリアル成分
(x)とイマジナル成分(y)とをもつベクトル信号を
復調して位相平面上のデータ信号点を判定し、該データ
信号点から送信データを復元するデータ通信用モデムを
対象とし、図1(a)に示す構成を備える。
【0017】図1(a)に示すタイミング位相判定装置
は、サプリングされたベクトル信号を入力してベクトル
信号の属する位相平面の象限を判定する象限判定手段4
0と、象限判定手段40の判定結果に基づいてベクトル
信号(x+jy)を第1象限に回転する回転ベクトル信
号(a+jb)を発生する回転ベクトル発生手段42
と、同じく象限判定手段40の判定結果に基づいて第1
象限に回転した入力ベクトル信号を元に戻すオフセット
位相角θ2 を発生するオフセット発生手段42を備え
る。
【0018】回転ベクトル発生手段42およびオフセッ
ト発生手段44は具体的にはROMテーブルとして準備
され、格納値は位相面の分割数に依存せず、予め準備さ
れた値が固定的に使用される。更に、回転ベクトル発生
手段42からの回転ベクトル信号(a+jb)を入力ベ
クトル信号(x+jy)に乗算して第1象限のベクトル
信号(X+jY)に変換する第1象限変換手段46と、
第1象限に回転したベクトル信号(X+jY)の第1象
限内での位相回転角θ1を検出し、位相角θ1にオフセッ
ト発生手段44から発生したオフセット位相角θ2を加
算して入力ベクトル信号が実際に位置する第1象限から
第4象限までの位相平面での位相回転角θを算出する判
定位相算出手段48と、位相平面を一定角度ごとに複数
領域に分割し、判定位相算出手段48で求めた位相回転
角θの属する領域を示す位相判定情報を作成して出力す
る判定位相情報生成手段52とを備える。第1象限変換
手段46は、回転ベクトル発生手段42からの回転ベク
トル信号(a+jb)を入力ベクトル信号(x+jy)
に乗算する乗算器56を備え、判定位相算出手段48
は、乗算器56の出力(X+jY)をリアル成分Xとイ
マジナル成分Yに分離しイマジナル成分Yからリアル成
分を差し引いた値(Y−X)を求める加算器58と、加
算器58の出力に所定の係数Kを乗ずる係数乗算器60
とを備えた構成となっている。
【0019】ここでデータモデムに使用するDSPの性
能に依存して、位相平面の全象限の位相角θを0≦θ≦
πで0〜+Nの数値範囲の連続量とし且つπ≦θ≦2π
で−N〜0の数値範囲の連続量として扱う場合(但し、
Nは1,2,3,・・・の整数)、オフセット発生発生
手段44はオフセット位相角θ 2 を示す数値として 第1象限でθ 2 =+0.25N 第2象限でθ 2 =+0.75N 第3象限でθ 2 =−0.75N 第4象限でθ 2 =−0.25N を発生する。 係数乗算器(60)は、係数K=0.25
Nを乗じ、第1象限に回転したベクトル信号の位相角
(θ 1 )を{(Y−X)・0.25N}の数値として求
めている。
【0020】また、回転ベクトル発生手段42は、回転
ベクトル(a+jb)のリアル成分aとイマジナル成分
bの値を 第1象限でa=+0.5N,b= 0.00 第2象限でa= 0.00,b=−0.5N 第3象限でa=−0.5N,b= 0.00 第4象限でa= 0.00,b=+0.5N として発生する。
【0021】具体的にはデータモデムに使用するDSP
の性能に依存して、位相平面の全象限の位相角θを0≦
θ≦πで0〜+2の数値範囲の連続量とし且つπ≦θ≦
2πで−2〜0の数値範囲の連続量として扱うことか
ら、回転ベクトル発生手段42は、回転ベクトル(a+
jb)のリアル成分aとイマジナル成分bの値を 第1象限でa=+1.00,b= 0.00 第2象限でa= 0.00,b=−1.00 第3象限でa=−1.00,b= 0.00 第4象限でa= 0.00,b=+1.00 として発生する。
【0022】またオフセット発生発生手段44はオフセ
ット位相角θ2 を示す数値として 第1象限でθ2 =+0.5 第2象限でθ2 =+1.5 第3象限でθ2 =−1.5 第4象限でθ2 =−0.5 を発生する。
【0023】第1象限変換手段46は、回転ベクトル
(a+jb)を入力ベクトル信号(x+jy)に乗算し
て第1象限に移動したベクトル信号(X+jY)とし、
続いて判定位相算出手段48は、第1象限に移動したベ
クトル信号のイマジナル成分Yからリアル成分を差し引
いた値(Y−X)に所定の係数Kを乗じ、これを第1象
限内での位相角θ1 を示す数値 θ1 =(Y−X)・K として求める。更にオフセット発生発生手段44はオフ
セット位相角θ2 を示す数値cを第1象限の位相角θ1
に加算し、元の位相角θを求める。
【0024】即ち、 θ=θ1 +θ2 =(Y−X)・K+c を求める。位相平面の全象限の位相角0〜2πを+N〜
−Nの数値範囲で連続量として扱う場合、K=0.25
なり、+2〜−2の数値範囲ではK=0.5であるこ
とから、 θ=θ1 +θ2 =(Y−X)・0.5+c を求める。
【0025】判定位相算出手段48で求めた位相角θの
数値に丸め処理を行って位相判定の精度を高める。また
判定位相算出手段48で求めた判定位相角θの数値を規
定範囲に制限するリミッタ手段50を設ける。例えば位
相角θの数値が上限値+2より大きいときは上限値+2
にクリップし、下限値−2より小さいときは下限値−2
にクリップして判定位相を数値範囲+2〜−2で連続量
として扱う。
【0026】判定位相情報出力手段52は、位相平面を
2のn乗の領域に分割して位相角θの属する領域を示す
ビット情報を生成する。図1(b)は簡易型のタイミン
グ位相判定装置を示したもので、入力ベクトル信号(x
+jy)に回転ベクトル(a+jb)を乗じて第1象限
に回転したベクトル信号(X+jY)の位相角θ1を示
す関係式 {−(xa−yb)+(ya+xb)}・K=Ax+By を定義することを前提とする。
【0027】この場合には、入力ベクトル信号のリアル
成分xおよびイマジナル成分yの各々の極性に対応して
位相角θ1 を示す係数A,Bの値を発生する係数発生手
段112と、第1象限に回転したベクトル信号(X+j
Y)を元に戻すオフセット位相角θ2 を示すリアル成分
オフセット値c1 およびイマジナル成分オフセット値c
2 を入力ベクトル信号のリアル成分xおよびイマジナル
成分yの各々の極性に対応して発生するオフセット発生
手段114と、入力ベクトル信号のリアル成分xとイマ
ジナル成分yの極性を判定する極性判定手段116と、
極性判定手段116の判定極性に応じて係数発生手段1
12から発生した係数A,Bに基づき入力ベクトル信号
を第1象限に回転した際の位相角θ1 を示す数値(Ax
+By)を求め、極性判定手段116の判定極性に応じ
てオフセット発生手段114から発生したオフセット位
相角θ2 を示すオフセット値cを数値(Ax+By)に
加算してベクトル信号の判定位相角θを求める判定位相
算出手段118とを設けている。
【0028】位相平面の全象限の位相角θを0≦θ≦π
で0〜+Nの数値範囲の連続量とし且つπ≦θ≦2πで
−N〜0の数値範囲の連続量として扱う場合(但し、N
は1,2,3,・・・の整数)、係数発生手段112
は、入力ベクトル信号のリアル成分xの極性とイマジナ
ル成分yの極性に対し、係数B,Aとして x=正でB=+0.25N x=負でB=−0.25N y=正でA=−0.25N y=負でA=+0.25N を発生する。
【0029】またオフセット発生手段114は、入力ベ
クトル信号のリアル成分xの極性とイマジナル成分yの
極性に対し、各オフセット値c1 ,c2 として x=正でc1 =+0.25N x=負でc1 =+0.75N y=正でc2 =+0.50N y=負でc2 =−0.50N を発生する。このオフセット値c1 ,c2 は掛け合わせ
ることでオフセット位相角θ2 を示す数値cとなる。
【0030】図1(b)の簡易方式では、リアル成分の
イマジナル成分の極性判定であることから2回の判定で
済み、3回の判定を必要とする図1(a)の象限判定に
比べ、処理が簡略化できる。
【0031】このような構成を備えた本発明のタイミン
グ位相判定にあっては、図1(a)の構成では、例えば
位相平面の全象限の位相角θを0≦θ≦πで0〜+2の
数値範囲の連続量とし且つπ≦θ≦2πで−2〜0の数
値範囲の連続量として扱う場合、入力ベクトル信号(x
+jy)に回転ベクトル(a+jb)を乗算して第1象
限のベクトル(X+jY)に変換し、このベクトルのリ
アル成分Xとイマジナル成分Yを用いて第1象限内の位
相角θ1を θ1 =(Y−X)・0.5 として求め、最終的にオフセット位相角θ2 =cを加
算することで、 θ=θ1 +θ2 =(Y−X)・0.5+c として、タイミング位相角を示す領域情報を生成でき
る。
【0032】また図1(b)の簡易構成にあっては、入
力ベクトル信号(x+jy)に回転ベクトル(a+j
b)を乗じて第1象限に回転したベクトル信号(X+j
Y)の位相角θ1を示す関係式 {−(xa−yb)+(ya+xb)}・0.5=Ax+By を定義し、係数A,Bをリアル成分xとイマジナル成分
yの極性に応じたテーブルデータとして発生すること
で、第1象限へのベクトル回転と第1象限内での位相角
θ1の算出を1回のテーブル読出しで実現できる。また
極性判定であることから3回の判定を必要とする象限判
定に比べ1回少ない2回数の判定で済み、処理が更に簡
単になる。
【0033】
【実施例】図2は本発明のタイミング位相判定装置が適
用されるデータモデムの実施例構成図である。図2にお
いて、データモデムはアナログLSI部10とDSP及
びMPUを用いたプロセッサ部12で構成される。アナ
ログLSI部10にはA/Dコンバータ14が設けら
れ、回線からの受信信号をボーレート周波数fB に等し
いサンプリング周波数fでサンプリングする。A/Dコ
ンバータ14において、サンプリング周波数fはデータ
モデムのボーレート周波数fB に等しいことから、シン
グルサンプリング型の自動等化器が使用され、従ってタ
イミング位相を判定して最適位相に制御する必要があ
る。
【0034】プロセッサ部12には復調部16、最適位
相となるようにタップ係数の制御を受ける制御フィルタ
18、ロールオフフィルタ20、AGC回路22、シン
グルサンプリング型の自動等化器(EQL)24、乗算
器26、判定部28、符号処理部30及びキャリア自動
位相制御部(CAPC)32が設けられている。このプ
ロセッサ部12に設けられた回路部の機能を簡単に説明
すると、復調部16にあっては、A/Dコンバータ14
でサンプリングされたディジタルデータから位相平面で
のリアル成分xとイマジナル成分yをもつベクトル信号
を復調する。制御フィルタ18は後の説明で明らかにす
るように、タイミング位相の判定結果に基づいたタップ
係数の制御で最適位相とする制御を行う。
【0035】ロールオフフィルタ部20は波形整形及び
帯域制限を行う。AGC部22はベクトル信号の大きさ
を基準円の半径1となるように自動利得制御する。自動
等化器24は回線劣化を補償するように周波数帯域での
自動等化を行う。判定部28は、例えば送信側でトレリ
ス符号化を行っていた場合には、ビタビアルゴリズムに
従った最尤法で正しいデータ信号点を判定する。
【0036】符号処理部30は判定されたデータ信号点
に対応するビット列を生成し、フレーム周期毎に並列的
に受信データRDとして出力する。キャリア自動位相制
御部32は判定部28の判定結果に基づき、回線上で生
じたジッタや位相の揺ぎを自動等化器24に対する帰還
及び乗算器26による乗算で補償する。制御フィルタ1
8のロールオフフィルタ部20に対する出力は分岐され
てタイミング抽出部34に与えられ、所定のタイミング
におけるリアル成分xとイマジナル成分yをもつベクト
ル信号を抽出し、タイミング位相判定部36に入力す
る。タイミング位相判定部36はタイミング位相を判定
する位相平面をN分割、例えばこの実施例にあってはN
=128分割しており、入力ベクトル信号が属する分割
領域を示す位相番号をタイミング位相判定情報として制
御フィルタ18に出力する。
【0037】このタイミング位相判定部36からの判定
結果を受けて、制御フィルタ18は判定された分割領域
の位相番号に対応し予め定めたタップ係数をセットし、
自動等化器24に対する入力ベクトル信号を最適位相と
するように制御し、周波数スペクトラム上の重なりによ
る影響を最小限に抑える。図3は図2のプロセッサ部1
2に設けたタイミング位相判定部36の第1実施例を示
した実施例構成図である。
【0038】図3において、タイミング位相判定部は判
定制御部38、第1象限変換部46,判定位相算出部4
8,リミッタ部50,判定位相情報生成部52で構成さ
れる。また、判定制御部38には象限判定部40,回転
ベクトル発生部42及びオフセット発生部44が設けら
れる。図4は図3の実施例をDSPによる演算機能で実
現した場合の具体的な実施例構成図である。
【0039】まずDSPの演算機能による位相平面の全
象限の位相角θの数値表現については、一般的には、0
≦θ≦πついて0〜+Nの数値範囲の連続量として扱
い、且つπ≦θ≦2πついて−N〜0の数値範囲の連続
量として扱う。この実施例のDSPにあっては、N=2
としており、従って、0≦θ≦πついて0〜+2の数値
範囲の連続量として扱い、且つπ≦θ≦2πついて−2
〜0の数値範囲の連続量として扱う。
【0040】図4において、まず判定制御部38にはR
OMテーブル54が設けられ、このROMテーブル54
によって図3に示した象限判定部40、回転ベクトル発
生部42及びオフセット発生部44が実現される。RO
Mテーブル54は象限判定部40による判定結果をアド
レスとして回転ベクトル信号(a+jb)の係数a,b
を格納した回転ベクトル発生部42としての領域と、同
様に判定象限に対応してオフセット位相角c(=θ2
を格納したオフセット発生部44としての格納領域を備
える。
【0041】このオフセット発生部44としての格納領
域に記憶されたオフセット位相角θ 2 の値cは更に丸め
処理を行うための重み「2-6」を加算した値として格納
される。判定制御部38に設けた象限判定部40におけ
る入力ベクトル信号(x+jy)の象限判定は、ROM
テーブル54に示すようにリアル成分xとイマジナル成
分yの極性を判別することで第1象限〜第4象限のいず
れに属するかを判定できる。
【0042】第1象限変換部46は乗算器56を備え、
入力ベクトル信号(x+jy)に判定制御部38の回転
ベクトル発生部42の格納領域から読み出した係数a,
bに基づく回転ベクトル(a+jb)を掛け合わせ、入
力ベクトル信号(x+jy)を第1象限のベクトル信号
(X+jY)に変換する。判定位相算出部48は入力ベ
クトル信号の属するN=128分割されたどの分割領域
に属するかの判定結果を、直接+2〜−2の範囲の数値
演算により実現する。
【0043】更に詳細に説明すると、図5は位相平面を
N=128に分割した状態を示しており、第1象限から
第4象限に向かって順番に分割領域に位相番号0,1,
2,・・・127を割り振っている。このように位相平
面をN=128分割したときの1つの分割領域当たりの
位相角Δθは Δθ=2.8125° となる。また1つの分割領域の位相角Δθ=2.812
5°は数値表現としては Δθ=0.015625 で表わされることになる。
【0044】図6は本発明のタイミング位相判定の処理
を実現するDSPのバイトデータの基本構成を示したも
ので、8ビットで構成され、N=128分割の場合、1
つの分割領域の位相角Δθ=2.8125は数値表現で
Δθ=0.015625で表現できることから、これを
最小単位として図6のビットb0 〜b6 に示すように位
相角を示す数値による重み付けが行われることになる。
そして最上位のビットb7 は数値の正負を示す符号ビッ
トとなる。
【0045】図7,図8,図9及び図10は、図5に示
したN=128分割した位相平面の分割領域の位相番号
に対する判定角度θと判定位相算出手段48で算出され
るビットデータの対応関係を示している。即ち、図7は
第1象限を示し、図8は第2象限を示し、図9は第3象
限を示し、図10は第4象限を示している。図7及び図
8の第1,第2象限におけるビットデータの下位6ビッ
トは図9及び図11の第3,第4象限の下位6ビットと
同じであり、最上位ビットのみが第1象限,第2象限に
ついては0、第3象限,第4象限については1と異なっ
ている。
【0046】再び図4を参照するに、判定位相算出手段
48は第1象限変換手段46により第1象限に回転され
たベクトル信号(X+jY)から第1象限内における位
相角θ1 を求め、この位相角θ1 に元の位相角に戻すめ
たのオフセット位相角θ2 を加算する演算を実行する。
即ち、第1象限内の位相角 θ1 =(Y−X)×K (1) として算出する。ここで、0≦θ1 ≦π/2に対し、数
値範囲−0.5〜+0.5が対応していることから、前
記(1)式の係数KはK=0.5となり、従って第1象
限の位相角θ1 は θ1 =(Y−X)×0.5 (2) として算出することができる。
【0047】このようにして第1象限に移動したベクト
ル(X+jY)の象限内の位相角θ 1 が求められたなら
ば、これを元に戻すためにオフセット位相角θ2 を加算
する。図11は第1象限〜第4象限のそれぞれに位置し
たベクトルを第1象限に回転した様子を示している。
【0048】図11(a)は入力ベクトル信号70が第
1象限に存在した場合であり、この場合には回転は必要
ないことから、図4のROMテーブル54に示すように
回転ベクトルの係数a=1.0、b=0.0としてい
る。また、第1象限に存在するベクトル信号70の位相
角θ1 は前記(2)式により求められ、0〜π/2に対
し、−0.5〜+0.5の数値範囲をとる。
【0049】この第1象限の位相角θ1 を最終的に図1
2に示す0〜π/2で0〜+1の数値表現に変換するた
め、オフセット位相角θ2 =0.5を加算し、このオフ
セット位相角θ2 を示す数値に更に丸め処理を施した値
として、図4のROMテーブル54にはc=0.5+2
-6が格納される。図11(b)は第2象限に存在する入
力ベクトル信号72を第1象限のベクトル信号74に回
転した様子を示しており、この場合にはベクトル信号7
2を−90°回転すると第1象限のベクトル信号74と
なる。第1象限に回転したベクトル信号74の象限内の
位相角θ1 の算出は前記(2)式で行われ、元のベクト
ル信号72に戻すためのオフセット位相角θ2 は第2象
限のπ/2〜πは+1〜+2の数値表現であることか
ら、θ2 =1.5となる。
【0050】図4のROMテーブル54の第2象限につ
いては、このオフセット位相角θ2=1.5に丸め処理
のための2-6を加えたc=1.5+2-6を予め格納して
いる。図11(c)は入力ベクトル信号76が第3象限
に存在した場合の第1象限のベクトル信号78への回転
の様子を示しており、この場合には−180°回転し、
第1象限内の位相角θ1 を元のベクトル信号76に戻す
ためのオフセット位相角θ2 は、θ2 =−1.5とな
る。実際には図4のROMテーブル54の第3象限の位
置に丸め処理を施したc=−1.5+2-6を格納してい
る。
【0051】更に図11(d)は入力ベクトル信号80
が第4象限に存在したときの第1象限のベクトル信号8
2に回転した様子を示しており、この場合には−270
°回転すればよく、第1象限内の位相角θ1 を元のベク
トル信号80に戻すためのオフセット位相角θ2 は、θ
2 =−0.5とすればよい。具体的には、図4のROM
テーブル54の第4象限の位置に丸め処理を含めたオフ
セット値c=−0.5+2-6を格納している。
【0052】従って、図4に示した判定位相算出部48
は入力ベクトル信号の属する位相番号θとして θ=θ1 +θ2 =(Y+X)・0.5+c (3) の演算を行うことになる。即ち、加算器58で第1象限
に回転したベクトル信号(X+jY)をリアル成分Xと
Yに分けた後に加算して(Y−X)を求める。続いて乗
算器60で係数設定器62による係数K=0.5を掛け
合わせ、{(Y−X)・0.5}を求める。最終的に、
加算器64でROMテーブル54から読み出したオフセ
ット値cを加算する。
【0053】判定位相算出部48に続いて設けられたリ
ミッタ部50は位相角と数値範囲との間に図12に示す
関係が定められていることから、判定位相算出部48で
算出された位相角θが上限値+2以上の場合は+2にク
リップし、また下限値−2未満の場合は−2にクリップ
するリミッタ処理を行う。これによって演算のばらつき
等により+2〜−2の範囲を外れた数値が算出されて
も、数値範囲を+2〜−2に制限し、全象限の位相角0
〜2πを連続量として表現することができる。
【0054】最終段に設けた判定位相情報生成部52は
ビット情報作成部66,68を備え、ビット情報作成部
66は1ビットのタイミング情報D0を作成し、ビット
情報作成部68は2種類の3ビット構成のタイミング位
相情報D1,D2を作成する。このタイミング情報D
0,D1,D2は図7〜図10のタイミング情報につい
てD0,D1.D2として分けて示されており、1ビッ
トのタイミング情報は算出された7ビット構成のタイミ
ング位相情報の最上位ビットであり、残り2つの3ビッ
ト構成のタイミング位相情報D1,D2は最上位ビット
に続く下位ビットを3ビット単位に分けたものである。
【0055】この7ビット構成のタイミング位相情報
は、図6に示した各ビットの重み付けを用いて10進表
現すると、位相No.0〜127そのものを示すことに
なる。図13は図4のビット情報作成部66で作成され
る1ビットのタイミング位相情報D0を示したもので、
これが1つの位相制御のためのバイトデータとなり、タ
イミング位相情報の最上位ビットMSBを下位2ビット
目のXとして入れたタイミング位相情報D0を生成す
る。
【0056】また、図14及び図15はビット情報生成
部68で生成する3ビットの内容をもつ2種のタイミン
グ位相情報D1,D2のバイト構成を示したもので、そ
れぞれバイトデータの下位3ビットに算出されたタイミ
ング位相情報の3ビットデータ「XXX」を入れたタイ
ミング位相情報D1,D2を生成する。図16はタイミ
ング位相判定を行うDSPの実際のバイトデータを示し
たもので、図6に示したように、基本的には8ビットを
1バイトで実現できるが、実際には図16に示すように
24ビットのバイトデータでSDPが動作することか
ら、MSBビットに図6の最上位ビットb7 を割り当
て、また下位の16〜11ビットに図6のb6 〜b0
ットを割り当てている。そして、この図16に示すバイ
トデータのビット20とビット16〜11から図13〜
図15に示したような1ビット及び3ビット構成のタイ
ミング位相情報を生成する。
【0057】図17は図3,図4に示した判定制御部3
8の処理動作を示したフローチャートである。図17に
おいて、ステップS1でサンプリング周期に達する毎に
ステップS2に進み、サンプリングにより得られたディ
ジタル値として与えられる入力ベクトル信号のリアル成
分xとイマジナル成分yを取り込み、ステップS3,S
6,S9の処理を通じて各成分の極性を判定することで
第1象限〜第4象限のいずれに属するかを象限判定す
る。
【0058】即ち、ステップS3でリアル成分xが0以
上でイマジナル成分yが0以上であれば、ステップS4
に進んで第1象限と判定し、ステップS5でROM成分
54を参照し、回転ベクトルのための係数a=1.0、
b=0を発生し、且つオフセット値cとしてc=0.5
+2-6をオフセット位相角θ2 として出力する。また、
ステップS6でリアル成分xが0より小さくイマジナル
成分yが0以上であれば、ステップS7に進んで第2象
限と判定し、ステップS8で対応する係数a,b及びc
をROMテーブル54から読み出して出力する。
【0059】また、ステップS9でリアル成分xとイマ
ジナル成分yが共に0より小さければ、ステップS10
で第3象限と判定し、ステップS11で第3象限に対応
した係数a,b,cの値をROMテーブル54から読み
出して出力する。更に、ステップS9に進んで第3象限
の条件を満足しなかった場合には、ステップS12で第
4象限と判定し、ステップS13に進み、第4象限に対
応した係数a,b,cをROMテーブル54から読み出
して出力する。
【0060】このような判定制御部38による象限判定
結果に応じたROMテーブル54からの係数a,b,c
の読出しに基づいて、第1象限変換部46及び判定位相
算出部48で入力ベクトル信号が属する128分割され
た位相領域の中の位相番号を求め、最終的に判定位相情
報生成部52より3種類のタイミング位相情報D0,D
1,D2として制御フィルタ18に出力する。
【0061】この場合、上記の実施例は位相平面を12
8分割した場合を例にとるものであったが、更に2n
して分割数を増加させても、分割数の増加に伴ってタイ
ミング判定位相の計算に必要なビット数が増加するだけ
であり、ROMテーブル54に格納しているa,b及び
cの係数は基本的に変更する必要はない。尚、係数cに
加算している丸め処理用の重みについては、分割数の2
n の増加に伴って、2-nに変更すればよい。
【0062】従って、位相平面の分割数が増加してもR
OMのハードウェア量及び演算量は変わることがなく、
必要に応じた判定精度を得るための演算処理を実行でき
る。図18は図2のプロセッサ部12に設けた制御フィ
ルタ18の詳細を示した実施例構成図である。図18に
おいて、制御フィルタ18には第1制御フィルタ部8
4、フィルタ係数ROM86、第2制御フィルタ部8
8、フィルタ係数ROM90が設けられる。タイミング
位相判定部36からの1ビットのタイミング位相情報D
0は、第1制御フィルタ部84に与えられる。また、次
の3ビット構成のタイミング位相情報D1はフィルタ係
数ROM86に与えられる。更に次の3ビット構成のタ
イミング位相情報D2はフィルタ係数ROM90に与え
られる。
【0063】図19は図18の第1制御フィルタ部84
及び第2制御フィルタ部88の詳細を示した実施例構成
図である。第1制御フィルタ部84はT/2の遅延タッ
プ92−1〜92−6を備え、各タップ出力を乗算器9
4−1〜94−6に入力し、フィルタ係数C11 〜C1
6 を乗算し、加算器96で総和を求めている。更に加算
器96の出力に設けた乗算器98で丸め処理を行ってい
る。
【0064】第2制御フィルタ部88も第1制御フィル
タ部84と同様に、遅延タップ100−1〜100−
6、乗算器102−1〜102−6及び加算器104を
備え、更に乗算器106で丸め処理を行っている。図2
1は図18のフィルタ係数ROM86の内容を示したも
ので、タイミング位相判定部36からのタイミング位相
情報D1によるアドレス指定を受けて対応する6つのフ
ィルタ係数の値K1を読み出し、これを図19に示した
第1制御フィルタ部の乗算器94−1〜94−6に対し
フィルタ係数C11 〜C16 として供給する。このフィ
ルタ係数K1の選択により、22.5°間隔のサンプリ
ングタイミングの位相補正を行う。
【0065】また、図22は図18のフィルタ係数RO
M90を示しており、タイミング位相判定部36からの
タイミング位相情報D2をアドレスとして対応する6つ
のフィルタ係数K2を読み出し、図19に示した第2制
御フィルタ部88の乗算器102−1〜102−6に対
し、フィルタ係数C21 〜C26 として供給する。この
フィルタ係数K1の選択により、2.8125°間隔の
サンプリングタイミングの位相補正を行う。
【0066】ここで図21のフィルタ係数値K1および
図22のタップ係数値K2は次のように定められる。ま
ず図21のフィルタ係数値K1は、第1制御フィルタ回
路84のインパルス応答を図23に示す位相でサンプリ
ングしたものである。また図22のフィルタ係数値K2
は、第2制御フィルタ回路88のインパルス応答を図2
4に示す位相でサンプリングしたものである。
【0067】第1制御フィルタ回路84と第2制御フィ
ルタ回路88の周波数特性は、使用帯域に劣化を与えな
いような特性とする必要があるため、例えばCOS2
性とする場合には、図25の特性とする。この図25の
COS2 特性における図23および図24のインパルス
応答は、次式で与えられる。
【0068】
【数1】
【0069】図19はタイミング位相判定部36からの
1ビットのタイミング位相情報D0がビット0の場合を
示しており、第1制御フィルタ部84の前段の回路部1
08はスルーパスとなっているが、タイミング位相情報
D0がビット1となった場合には、図20に示すように
回路部108にタップ遅延線110が設けられることに
なる。
【0070】図26は本発明の第2実施例を示した実施
例構成図であり、第1実施例に対し更に処理を簡単にし
たことを特徴とする。図26においてタイミング位相判
定部は第1実施例と同様、判定制御部38を備えるが、
第1実施例における象限判定部40に代えて極性判定部
116を設けている。また、第1実施例における第1象
限変換部46と判定位相算出部48の機能は一体化さ
れ、判定位相算出部118として実現されている。
【0071】判定位相算出部118に対しては、判定制
御部38に設けた係数発生部112より係数A,Bが与
えられ、またオフセット発生部114よりオフセット位
相角θ2 を算出するための係数c1 ,c2 が与えられて
いる。判定位相算出部118に続くリミッタ部50及び
判定位相情報生成部52については第1実施例と同じに
なる。
【0072】図27は図26に示した第2実施例の詳細
を示した実施例構成図であり、判定制御部38はリアル
成分判定制御部120−1とイマジナル成分判定制御部
120−2で構成され、極性判定部116−1,116
−2、係数発生部112−1,112−2及びオフセッ
ト発生部114−1,114−2をそれぞれ備えてい
る。これら極性判定部,係数発生部及びオフセット発生
部の機能は、具体的には第1実施例と同様、ROMテー
ブルにより実現される。
【0073】ここで、第2実施例の判定制御部38にお
いて、タイミング位相θを示す数値情報を算出するため
に発生する係数A,B、及びc1 ,c2 について説明す
る。図28は図27の判定制御部120−1,120−
2の各ROMテーブルを作るための情報を第1象限〜第
4象限について表構成で示した説明図である。まず本発
明にあっては、入力ベクトル信号(x+jy)を第1象
限に移動するための回転ベクトル信号は(a+jb)で
あることから、第1象限に回転したベクトルについて、
図28に示すような回転結果を求めることができる。
【0074】図28において、第1象限〜第4象限に対
する回転角度をθ2 とすると、回転ベクトルのリアル成
分の係数aはcosθ2 、イマジナル成分の係数bはs
inθ2 であることから、それぞれ表に示す値をとる。
これは第1実施例と同じである。続いて第1象限に回転
したベクトルのリアル成分Xは X=ax−yb=x・cosθ2 −y・sinθ2 で表わされることから、表に示す入力ベクトル信号のリ
アル成分xとイマジナル成分yで示される。同様に、第
1象限に回転したベクトルのイマジナル成分Yは Y=ya+xb=y・cosθ2 +x・sinθ2 であることから、入力ベクトル信号のリアル成分xとイ
マジナル成分yにより、表に示すように表わされる。
【0075】次に、第1象限内の位相角θ1 を求める
(Y−X)については、 Y−X=−(ax−yb)+(ya+xb) であることから、表に示すように入力ベクトル信号のリ
アル成分xとイマジナル成分yの加算式で示される。更
に、これにK=0.5を掛け合わせると、 (Y−X)・0.5={−(ax−yb)+(ya+xb)}・0.5 (4) が求まる。
【0076】そこで本発明にあっては、(4)式につい
て (−0.5a+0.5b)x+(0.5b+0.5a)y=Ax+By (5) と定義し、係数A,Bの第1〜第4象限における図28
に示す値を、図27の判定制御部38に示すようにリア
ル成分判定制御部120−1とイマジナル成分判定制御
部120−2に分けてROMテーブルの内容として格納
している。更に、第1象限に回転したベクトルを元に戻
すためのオフセット位相角θ2 については、リアル成分
のオフセット値c1 とイマジナル成分のオフセット値c
2に分けて格納しており、オフセット値cは c=c1 ×c2 (6) として求めて、算出された位相角θ1 に加算すればよ
い。
【0077】再び図27を参照するに、判定位相算出部
118には乗算器122,124、加算器126,12
8が設けられる。乗算器122には入力ベクトル信号
(x+jy)のリアル成分xにイマジナル成分判定制御
部120−2から極性判定に基づいて読み出した係数A
を乗算する。即ち、極性判定部116−2は入力ベクト
ル信号のイマジナル成分yの極性が正であれば(y>
0)、係数A=−0.5を係数発生部112−2より読
み出し、イマジナル成分yが負であれば(y<0)、係
数A=0.5を読み出す。
【0078】一方、乗算器124は入力ベクトル信号が
分離したイマジナル成分yにリアル成分判定制御部12
0−1から読み出した係数Bを乗算する。即ち、極性判
定部116−1は入力ベクトル信号のリアル成分xが正
であれば(x>0)、係数B=0.5を読み出し、リア
ル成分xが負があれば(x<0)、係数B=−0.5を
読み出す。乗算器122,124は並列的に乗算を行
う。加算器126は乗算器122の加算出力Axと乗算
器124の出力Byを加算する。更に、加算器128は
オフセット位相角θ2 を示すオフセット値cを加算す
る。オフセット値cは乗算器132,加算器134によ
り算出される。
【0079】即ち、リアル成分判定制御部120−1及
びイマジナル成分判定制御部120−2は、そのときの
入力ベクトル信号のリアル成分xとイマジナル成分yの
極性判定に基づいて各成分毎のオフセット値c1 ,c2
をオフセット発生部114−1,114−2から発生
し、このオフセット値c1 ,c2 を乗算器132で掛け
合わせてオフセット値cを求める。
【0080】即ち、リアル成分判定制御部120−1に
用いたオフセット発生部114−1は、入力ベクトル信
号のリアル成分xが正のときオフセット値c1 =0.5
を出力し、また負のときc1 =1.5を出力する。一
方、イマジナル成分判定制御部120−2に設けたオフ
セット発生部114−2は、入力ベクトル信号のイマジ
ナル成分yの極性が正のときオフセット値c2 =1.0
を出力し、また負のときc2 =−1.0を出力する。
【0081】乗算器132の乗算出力に対しては加算器
134で定数設定器136より出力される丸め処理のた
めの定数2-6を加算することで、オフセット位相角θ2
を示す数値表現されたオフセット値cを求めることがで
きる。このオフセット値c1は結果的には、図4の第1
実施例のROMテーブル54に示したと同じ第1〜第4
象限での値となる。
【0082】図29は図27に示したリアル成分判定制
御部120−1の処理動作を示したフローチャートであ
る。まずステップS1でサンプリング周期に達するとス
テップS2に進んで、サンプリングされた入力ベクトル
信号のリアル成分xを取り込み、ステップS3で極性判
定を行う。極性判定の結果、正であればステップS4に
進み、係数B=0.5、及びオフセット値c1 =0.5
を出力する。負であればステップS5に進み、係数B=
−0.5とオフセット値c1 =1.5を出力する。
【0083】図30は図27のイマジナル成分判定制御
部120−2の処理動作を示したフローチャートであ
る。まずステップS1でサンプリング周期に達する毎に
ステップS2に進み、入力ベクトル信号のもつイマジナ
ル成分yを取り込み、ステップS3で極性を判定する。
極性が正であればステップS4で係数A=−0.5とオ
フセット値c2 =1.0を出力し、負であればステップ
S5に進み、係数A=0.5とオフセット値c2 =−
1.0を出力する。
【0084】この図29,図30に示した第2実施例の
判定処理を図17に示した象限判定処理と対比してみる
と、図17ではステップS3,S6,S9に示すように
第1〜第4象限のいずれに属するかをリアル成分とイマ
ジナル成分のそれぞれについて3回ずつ判定しているこ
とから合計6回の比較判定を必要とする。これに対し図
29,図30の第2実施例では、リアル成分とイマジナ
ル成分の極性判定の2回でよい。したがって、判定位相
の計算に用いる係数を得るための判定処理が第1実施例
に比べ3分の1に低減でき、処理量を更に軽減して、よ
り高速の判定処理を実現できる。
【0085】尚、上記の実施例は位相平面を128分割
した場合を例にとるものであったが、本発明は位相平面
の分割数に限定されないことは勿論である。また、上記
の実施例はタイミング位相判定を行う全象限の位相角θ
=0〜2πを、0≦θ≦πで0〜+2の数値範囲の連続
量とし扱い且つπ≦θ≦2πで−2〜0の数値範囲の連
続量として扱う場合を例にとっているが、この数値範囲
についても適宜に定めることができる。
【0086】基本的には、数値範囲を正規化して0≦θ
≦πで0〜+1の数値範囲の連続量とし扱い且つπ≦θ
≦2πで−1〜0の数値範囲の連続量として扱う場合、
第1実施例及び第2実施例で示した係数a,b,c,
A,B,c1 ,c2 は全て半分の値となる。従って、一
般型として0≦θ≦πで0〜+Nの数値範囲の連続量と
し扱い且つπ≦θ≦2πで−N〜0の数値範囲の連続量
として扱う場合、正規化した数値範囲につてい求めた係
数a,b,c,A,B,c1 ,c2 をN倍した値とすれ
ばよい。
【0087】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、タイミング位相の判定精度を決める位相面の分割数
に依存しない定数を用いてタイミング位相を判定するこ
とができるため、ハードウェア量及び処理量を増加する
ことなく、位相分割数を増加して判定精度を向上するこ
とができる。ウェア量の大幅な低減を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明が適用されるモデム受信部の説明図
【図3】本発明の第1実施例を示した実施例構成図
【図4】図3の詳細を示した実施例構成図
【図5】128分割した位相領域の説明図
【図6】タイミング位相を示すビット情報の説明図
【図7】第1象限の位相番号に対する判定感度とタイミ
ング位相情報の対応説明図
【図8】第2象限の位相番号に対する判定感度とタイミ
ング位相情報の対応説明図
【図9】第3象限の位相番号に対する判定感度とタイミ
ング位相情報の対応説明図
【図10】第4象限の位相番号に対する判定感度とタイ
ミング位相情報の対応説明図
【図11】第1象限へのベクトル回転と元に戻すオフセ
ット位相角を示した説明図
【図12】本発明による位相角の数値表現を示した説明
【図13】1ビットのタイミング位相情報D0のフォー
マット説明図
【図14】3ビットのタイミング位相情報D1のフォー
マット説明図
【図15】3ビットのタイミング位相情報D2のフォー
マット説明図
【図16】実際のDSP処理で使用される24ビットの
バイトデータ説明図
【図17】図4の判定制御処理を示したフローチャート
【図18】本発明により制御される制御フィルタの実施
例構成図
【図19】タイミング位相情報D0=0ビットの場合の
図18の詳細を示した等価回路図
【図20】タイミング位相情報D0=1ビットの場合の
図18の詳細を示した等価回路図
【図21】タイミング位相情報D1でアクセスする上位
のタップ係数ROMの説明図
【図22】タイミング位相情報D2でアクセスする下位
のタップ係数ROMの説明図
【図23】第1制御フィルタ回路のフィルタ係数K101
〜K148のインパルス応答内における位置を示した説明
【図24】第2制御フィルタ回路のフィルタ係数K201
〜K248のインパルス応答内における位置を示した説明
【図25】第1および第2制御フィルタ回路のCOS2
特性を示した説明図
【図26】本発明の第2実施例を示した実施例構成図
【図27】図26の詳細を示した実施例構成図
【図28】第2実施例で使用する係数の意味を表形式で
示した説明図
【図29】図27のリアル成分極性判定処理を示したフ
ローチャート
【図30】図27のイマジナル成分極性判定処理を示し
たフローチャート
【図31】タイミング位相判定機能を備えた従来のモデ
ム受信部の説明図
【図32】ダブルサンプリング型自動等化器における周
波数スペクトラムを示した説明図
【図33】シングルサンプリンク型自動等化器における
周波数スペクトラム上の重なりを示した説明図
【図34】従来のタイミング位相判定処理を示したフロ
ーチャート
【図35】タイミング位相の判定に用いる16分割した
位相平面の説明図
【符号の説明】
10:アナログLSI部 12:プロセッサ部 14:A/Dコンバータ 16:復調部 18:制御フィルタ部 20:ロールオフフィルタ部 22:AGC部 24:自動等化器(ダブルサンプリング型) 26:乗算部 28:判定部 30:符号変換部 32:キャリア自動位相制御部 34:タイミング抽出部 36:タイミング位相判定部 38:判定制御部 40:象限判定部 42:回転ベクトル発生部 44:オフセット発生部 46:第1象限変換部 48,118:判定位相算出部 50:リミッタ部 52:判定位相情報生成部 54:ROMテーブル 56,60,94−1〜94−6,102−1〜102
−6,122,124,132,134:乗算器 58,64,96,104,126,128,134:
加算器 62,136:定数設定器 66,68:ビット情報作成部 84:第1制御フィルタ回路 86,90:タップ係数ROM 88:第2制御フィルタ回路 92−1〜92−6,100−1〜100−6,11
0:タップ遅延線 94−1〜94−6,102−1〜102−6:乗算器 96,104:加算器 112,112−1,112−2:係数発生部 114,114−1,114−2:オフセット発生部 116,116−1,116−2:極性判定部 120−1:リアル成分判定制御部 120−2:イマジナル成分判定制御部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回線受信信号からリアル成分(x)とイマ
    ジナル成分(y)とをもつベクトル信号を復調して位相
    平面上のデータ信号点を判定し、該データ信号点から送
    信データを復元するデータ通信用モデムに於いて、 デジタル値にサンプリングされたベクトル信号を入力し
    て該ベクトル信号の属する位相平面の象限を判定する象
    限判定手段(40)と、 該象限判定手段(40)の判定結果に基づいて前記ベク
    トル信号(x+jy)を第1象限に回転する回転ベクト
    ル信号(a+jb)を発生する回転ベクトル発生手段
    (42)と、 該象限判定手段(40)の判定結果に基づいて第1象限
    に回転した入力ベクトル信号を元に戻すオフセット位相
    角(θ2)を発生するオフセット発生手段(42)と、 該回転ベクトル発生手段(42)からの回転ベクトル信
    号(a+jb)を前記入力ベクトル信号(x+jy)に
    乗算して第1象限のベクトル信号(X+jY)に変換す
    る第1象限変換手段(46)と、 該第1象限変換手段(46)で第1象限に回転したベク
    トル信号(X+jY)の第1象限内での位相回転角(θ
    1)を検出し、該位相角(θ1)に前記象限判定手段(4
    0)の判定結果に基づいて前記オフセット発生手段(4
    4)から発生したオフセット位相角(θ2)を加算して
    前記入力ベクトル信号が実際に位置する第1象限から第
    4象限までの位相平面での位相回転角(θ)を算出する
    判定位相算出手段(48)と、 位相平面を一定角度ごとに複数領域に分割し、前記判定
    位相算出手段(48)で求めた位相回転角(θ)の属す
    る領域を示す位相判定情報を作成して出力する判定位相
    情報生成手段(52)と、 を設け、前記第1象限変換手段(46)は、前記回転ベクトル発
    生手段(42)からの回転ベクトル信号(a+jb)を
    入力ベクトル信号(x+jy)に乗算する乗算器(5
    6)を備え、 前記判定位相算出手段(48)は、前記乗算器(56)
    の出力(X+jY)をリアル成分(X)とイマジナル成
    分(Y)に分離し該イマジナル成分(Y)からリアル成
    分を差し引いた値(Y−X)を求める加算器(58)
    と、該加算器(58)の出力に所定の係数(K)を乗ず
    る係数乗算器(60)とを備えた ことを特徴とするデー
    タ通信用モデムのタイミング位相判定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のデータ通信用モデムのタイ
    ミング位相判定装置に於いて、位相平面の全象限の位相
    角θを0≦θ≦πで0〜+Nの数値範囲の連続量とし且
    つπ≦θ≦2πで−N〜0の数値範囲の連続量として扱
    う場合、前記オフセット発生発生手段(44)はオフセ
    ット位相角(θ2)を示す数値として 第1象限でθ2 =+0.25N 第2象限でθ2 =+0.75N 第3象限でθ2 =−0.75N 第4象限でθ2 =−0.25N を発生することを特徴とするデータ通信用モデムのタイ
    ミング位相判定装置。
  3. 【請求項3】請求項記載のデータ通信用モデムのタイ
    ミング位相判定装置に於いて、位相平面の全象限の位相
    角θを0≦θ≦πで0〜+Nの数値範囲の連続量とし且
    つπ≦θ≦2πで−N〜0の数値範囲の連続量として扱
    う場合、前記係数乗算器(60)は係数K=0.25N
    を乗じ、第1象限に回転したベクトル信号の位相角(θ
    1 )を{(Y−X)・0.25N}の数値として求め
    ることを特徴とするデータ通信用モデムのタイミング位
    相判定装置。
  4. 【請求項4】請求項記載のデータ通信用モデムのタイ
    ミング位相判定装置に於いて、位相平面の全象限の位相
    角θを0≦θ≦πで0〜+Nの数値範囲の連続量とし且
    つπ≦θ≦2πで−N〜0の数値範囲の連続量として扱
    う場合、前記回転ベクトル発生手段(42)は、前記回
    転ベクトル(a+jb)のリアル成分(a)とイマジナ
    ル成分(b)の値を 第1象限でa=+0.5N,b= 0.00 第2象限でa= 0.00,b=−0.5N 第3象限でa=−0.5N,b= 0.00 第4象限でa= 0.00,b=+0.5N として発生することを特徴とするデータ通信用モデムの
    タイミング位相判定装置。
  5. 【請求項5】請求項記載のデータ通信用モデムのタイ
    ミング位相判定装置に於いて、前記判定位相算出手段
    (48)で求めた位相角(θ)の数値に丸め処理を行う
    丸め処理手段を設けたことを特徴とするデータ通信用モ
    デムのタイミング位相判定装置。
  6. 【請求項6】回線受信信号からリアル成分(x)とイマ
    ジナル成分(y)とをもつベクトル信号(x+jy)を
    復調して位相平面上のデータ信号点を判定し、該データ
    信号点から送信データを復元するデータ通信用モデムに
    於いて、 入力ベクトル信号(x+jy)に回転ベクトル(a+j
    b)を乗じて第1象限に回転したベクトル信号(X+j
    Y)の位相角(θ1)を示す関係式 {−(xa−yb)+(ya+xb)}・K=Ax+By を定義した場合、前記入力ベクトル信号のリアル成分
    (x)およびイマジナル成分(y)の各々の極性に対応
    して前記位相角(θ1 )を示す係数(A,B)の値を
    発生する係数発生手段(112)と、 前記第1象限に回転したベクトル信号(X+jY)を元
    に戻すオフセット位相各(θ2)を示すリアル成分オフ
    セット値(c1)およびイマジナル成分オフセット値
    (c2)を前記入力ベクトル信号のリアル成分(x)お
    よびイマジナル成分(y)の各々の極性に対応して発生
    するオフセット発生手段(114)と、 前記入力ベクトル信号のリアル成分(x)とイマジナル
    成分(y)の極性を判定する極性判定手段(116)
    と、 該極性判定手段(116)の判定極性に応じて前記係数
    発生手段(112)から発生した係数(A,B)に基づ
    き入力ベクトル信号を第1象限に回転した際の位相角
    (θ1)を示す数値(Ax+By)を求め、前記極性判
    定手段(116)の判定極性に応じて前記オフセット発
    生手段(114)から発生したオフセット位相角
    (θ2)を示すオフセット値(c)を前記数値(Ax+
    By)に加算してベクトル信号の判定位相角(θ)を求
    める判定位相算出手段(118)と、 位相平面を一定角度ごとに複数領域に分割し、前記判定
    位相算出手段(118)で求めた判定位相角(θ)の属
    する領域を示す位相判定情報を作成して出力する判定位
    相情報生成手段(52)と、 を設けたことを特徴とするデータ通信用モデムのタイミ
    ング位相判定装置。
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