JP3130628U - 発泡充填材の保持治具及び中空構造体の空隙充填具 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車ボディ等の中空構造体の面に沿って取付けられて使用される中空構造体の空隙充填具に用いられる発泡充填材の保持治具であって、左右対称なキャビティに対して左右共用が可能な発泡充填材の保持治具を提供する。
【解決手段】中空構造体の面に沿って取付けられる発泡充填材の保持治具10Aであって、保持治具本体と、該保持治具本体の表面に直交して突出せしめられ、第一係合爪を有する第一クリップと、該保持治具本体の裏面に直交して突出せしめられ、第二係合爪を有する第二クリップと、を含むようにした。
【選択図】図1

Description

本考案は、自動車ボディのピラー(pillar)、ロッカーパネル、ルーフサイドパネル等の中空構造体の空隙部(キャビティ、中空部とも呼ばれる)において、外部加熱によって発泡膨張することにより空隙部に充填され空隙部を遮断するための発泡充填材を支持固定する保持治具(支持体、ホルダ体やキャリアとも呼ばれる)及びこれを用いた中空構造体の空隙充填具(中空室遮断具とも呼ばれる)に関する。
従来より、自動車ボディのピラー等の中空構造体の空隙部には、自動車の電着や焼付塗装工程で自動車ボディが受ける140℃〜210℃程度の外部加熱によって発泡膨張する発泡充填材が充填されている。この発泡充填材は自動車ボディの骨格内の空隙から走行中のロードノイズや風切音等が発生し車内へ伝達するのを遮断して車内の静粛性を向上させる等の防音及び制振の作用効果を奏するものである。
そして、この発泡充填材は、外部加熱により発泡膨張するまで、中空構造体の空隙部の所定部位で一定時間支持固定しておく必要があり、そのための保持治具及びこれを用いた空隙充填具として種々のものが提案されている。
一つのタイプとして、従来、図13〜図15に示されたような、ピラー等の発泡充填材の保持治具200(すなわち、キャビティシール材)がある(特許文献1参照)。この保持治具200は、ピラーの長手方向に直交して、すなわち自動車のボディ面202に対して直交するように取付けられるものである(特許文献1参照)。なお、符号204はボディ面202に接合されている別のボディ面である。
したがって、クリップ206は保持治具200の周縁部に設けられる。そして、ボディ面202の係合溝208と係合する。符号210は発泡充填材であり、加熱すると発泡して点線で示した発泡領域212付近まで膨張する。この保持治具200に発泡充填材210を保持せしめたものはキャビティシール材とか中空構造体の空隙充填具などと呼ばれている(特許文献1及び特許文献2)。
このタイプの保持治具200では、図13(a)及び図13(b)によく示される如く、空隙の形状が合う限り、反転させることで自動車のボディ面等の左右対称の空隙(キャビティ)に左右共用が可能である。
また、特許文献1では、発泡体の表面と裏面の両面に係合突起を設けることで、発泡体の表面と裏面のいずれにも支持体が取付けられるようにすることで、該キャビティシール材を反転して左右兼用としている。
もう一つのタイプとして、従来、主として支持具(保持治具)の周りに発泡充填材を備えており、自動車のボディ面に沿って取付けられて使用されるタイプのものがある。このタイプでは、保持治具(支持具)の周縁部ではなく、保持治具本体の表面又は裏面に対して直交してクリップ部材が、突出している。
したがって、上記したもう一つのタイプでは、自動車のボディ面に沿って取付けられて使用されるものであり、自動車のボディ面に直交して取付けられるタイプのものとは異なり、クリップが保持治具本体の周縁部には位置していないことから、左右兼用の保持治具を作製するのが困難であった。
本考案者らは、以上の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、発泡充填材の保持治具を反転使用することで、左右兼用が可能な発泡充填材の保持治具を開発するに至った。
特開2002−347055 特開2006−7941
本考案は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、自動車ボディ等の中空構造体の面に沿って取付けられて使用される中空構造体の空隙充填具に用いられる発泡充填材の保持治具であって、左右対称なキャビティに対して左右共用が可能な発泡充填材の保持治具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案に係る発泡充填材の保持治具は、中空構造体の面に沿って取付けられる発泡充填材の保持治具であって、保持治具本体と、該保持治具本体の表面に直交して突出せしめられ、第一係合爪を有する第一クリップと、該保持治具本体の裏面に直交して突出せしめられ、第二係合爪を有する第二クリップと、を含むことを特徴とする。
このように構成すれば、左右対称なキャビティに対して、自動車ボディ等の中空構造体の面に沿って取付けられる発泡充填材の保持治具であっても、左右共用が可能となる。そして、このように左右共用とすることで、従来は左右それぞれ別々に発泡充填材の保持治具を準備していたものが、同一形状の保持治具で左右兼用とすることが可能となる。このように左右共用とすることで、従来は左右2種類の保持治具を必要としていたものが、1種類の保持治具のみを製造すれば済むため、製造コストが従来の半分になるという利点がある。
前記第一クリップ及び第二クリップを設ける数に特に限定はないが、例えば、前記第一クリップ及び第二クリップをそれぞれ1〜5個ずつ、好ましくは1〜3個ずつ設けるように構成することが好適である。なお、本考案に係る発泡充填材の保持治具は、自動車ボディ等の中空構造体の面に沿って取付けられる発泡充填材の保持治具であるから、自動車のボディ等の中空構造体の面に対して直交するように取付けられるタイプとは異なり、クリップは保持治具の周縁部に設けられるのではなく、保持治具本体の表面及び裏面に設けられるものである。
また、前記第一クリップと前記第二クリップとが一体成型されるように構成すれば、製造工程の簡略化及び製造コストの削減が図られるので、より好ましい。
前記第一係合爪が、第一クリップ表面及び第一クリップ裏面に設けられた第一表面係合爪及び第一裏面係合爪とを含み、前記第二係合爪が、第二クリップ表面及び第二クリップ裏面に設けられた第二表面係合爪及び第二裏面係合爪とを含む構成とすることができる。
また、前記第一係合爪が、第一クリップ表面又は第一クリップ裏面のいずれか一面に設けられた第一表面係合爪又は第一裏面係合爪とを含み、前記第二係合爪が、第二クリップ表面又は第二クリップ裏面のいずれか一面に設けられた第二表面係合爪又は第二裏面係合爪とを含む構成とすることもできる。
さらに、上記のように、前記第一係合爪が、第一クリップ表面又は第一クリップ裏面のいずれか一面に設けられた第一表面係合爪又は第一裏面係合爪とを含み、前記第二係合爪が、第二クリップ表面又は第二クリップ裏面のいずれか一面に設けられた第二表面係合爪又は第二裏面係合爪とを含む構成とした場合には、前記第一係合爪と前記第二係合爪とが互いに対角線上に位置せしめられるように構成することも可能である。
このように、前記第一係合爪が、第一クリップ表面又は第一クリップ裏面のいずれか一面に設けられた第一表面係合爪又は第一裏面係合爪とを含み、前記第二係合爪が、第二クリップ表面又は第二クリップ裏面のいずれか一面に設けられた第二表面係合爪又は第二裏面係合爪とを含む構成とし、該第一係合爪と該第二係合爪とが互いに対角線上に位置せしめられるようにし、かつ前記第一クリップと前記第二クリップとを一体成型すれば、金型の型抜きが容易に行えるため、射出成形で前記保持治具を作製することが可能となるという利点がある。
本考案に係る中空構造体の空隙充填具は、前記保持治具に発泡充填材が固体状に保持されてなることを特徴とするものである。
前記保持治具の材質としては、金属や耐熱性硬質合成樹脂等が使用でき、前記発泡充填材の材質としては、ウレタン系、エポキシ系、ゴム系、オレフィン系などの熱発泡材とフィラー(充填材)との混合物等が使用可能である(特許文献1及び2参照)。
本考案によれば、自動車ボディ等の中空構造体の面に沿って取付けられて使用される中空構造体の空隙充填具に用いられる発泡充填材の保持治具であって、左右対称なキャビティに対して左右兼用が可能な発泡充填材の保持治具を提供することができるという著大な効果を奏する。
以下に本考案の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、本考案の技術思想から逸脱しない限りこれらの実施の形態について種々の変更又は変形が可能なことは言うまでもない。
図1は本考案に係る発泡充填材の保持治具の第一の態様を示す概略斜視図であって、(a)が右側のボディ面に取付けるところ、(b)が左側のボディ面に取付けるところをそれぞれ示す。図2はボディ面の空隙が形成された状態であって本考案に係る発泡充填材の保持治具の第1の態様をボディ面に取付けた状態を示す。図3は本考案に係る発泡充填材の保持治具の第一の態様を示す概略上面図、図4は本考案に係る発泡充填材の保持治具の第一の態様を図3に示したY方向から見た概略側面図、図5は本考案に係る発泡充填材の保持治具の第一の態様を図3に示したX方向から見た概略側面図、図6は図4のA−A線断面図であって、(a)が発泡前、(b)が発泡後をそれぞれ示す。
図7は図3の断面図であって、(a)は図3のB−B線断面図であってボディ面に取付けた状態、(b)は図3のC−C線断面図であってボディ面に取付けた状態を示す。
図8は本考案に係る発泡充填材の保持治具の第二の態様を示す概略斜視図であって、(a)が右側のボディ面に取付けるところ、(b)が左側のボディ面に取付けるところをそれぞれ示す。図9は本考案に係る発泡充填材の保持治具の第二の態様を示す概略上面図、図10は本考案に係る発泡充填材の保持治具の第二の態様を図9に示したY方向から見た概略側面図、図11は本考案に係る発泡充填材の保持治具の第二の態様を図9に示したX方向から見た概略側面図である。図12は図9の断面図であって、(a)は図9のF−F線断面図であり、(b)は図9のG−G線断面図である。
図13は、従来の自動車のボディ面に対して直交するように取付けられるタイプの発泡材の保持治具を示す概略斜視図であって、(a)は表面側が上を向いた状態、(b)は裏面側が上を向いた状態を示す。図14は、従来の自動車のボディ面に対して直交するように取付けられるタイプの発泡材の保持治具を示す概略斜視図であって、(a)は図13(a)の状態で自動車のボディ面に取付けられるところ、(b)は図13(a)の状態で自動車のボディ面に取付けられたところを示す。図15は、従来の自動車のボディ面に対して直交するように取付けられるタイプの発泡材の保持治具を示す概略斜視図であって、(a)は図13(a)の状態で自動車のボディ面に取付けられるところ、(b)は図13(a)の状態で自動車のボディ面に取付けられたところを示す。
まず、本考案に係る発泡充填材の保持治具の第一の態様を、図1〜図7に基づいて説明する。
図1〜図7において、符号10Aは、本考案に係る発泡充填材の保持治具の第一の態様を示す。発泡充填材の保持治具10Aは、自動車のボディ面12a,12bに沿って取付けられる発泡充填材の保持治具であって、保持治具本体14と、該保持治具本体14の表面16に直交して突出せしめられ、第一係合爪18を有する第一クリップ20と、該保持治具本体14の裏面22に直交して突出せしめられ、第二係合爪24を有する第二クリップ26と、を含んでいる。さらに、発泡充填材の保持治具10Aの周縁部には、発泡充填材28が固体状に保持されており、このようにして、本考案に係る中空構造体の空隙充填具の第一の態様である空隙充填具30Aが構成されている。
図1(a)において、符号12aは自動車の右側ボディ面を示す。図1(a)によく示される如く、右側ボディ面12aには、右側係合溝32aが開穿されており、この右側係合溝32aには、第二係合爪24を有する裏面22から突出した第二クリップ26が係合せしめられる(特に図3,図5,図6参照)。
そして、発泡充填材28が電着塗装乾燥時の加熱により発泡すると、図1(a)に示される点線で示した発泡領域34付近まで該発泡充填材28が膨張し、中空構造体(図示例では自動車のボディ面)の空隙(キャビティ)を充填する。ボディ面の空隙が形成された状態を図2に示す。
図2において、ボディ面12aには別のボディ面13が接合されており、空隙15aが形成されている。この空隙15aは電着液を通過させるためのものである。また、保持治具本体14にも電着液を通過させるための電着液通過孔である複数の空隙15bが形成されている(図3参照)。しかし、矢印Eから矢印Dへの騒音を遮断するためには、これら空隙15a,15bを充填する必要がある。そこで、発泡充填材の保持治具10Aと発泡充填材28とからなる本考案の空隙充填具30Aを右側係合溝32aに係合せしめ、発泡充填材28を発泡膨張させると空隙15a,15bが充填されて、矢印Eから矢印Dへ騒音が遮断される。
図1(b)において、符号12bは自動車の左側ボディ面を示す。図1(b)によく示される如く、左側ボディ面12bには、左側係合溝32bが開穿されており、この左側係合溝32bには、第一係合爪18を有する表面16から突出した第一クリップ20が係合せしめられる。
ずなわち、図1(a)では、発泡充填材28の保持治具10Aの表面16が上になるように取付けられているが、これを裏面22が上になるように、図1(b)に示されるように反転させて使用することで、左右対称の右側ボディ面の空隙及び左側ボディ面の空隙に対して左右共用可能とされている。したがって、従来は左右2種類の発泡充填材の保持治具を作製する必要があったため、それに応じて型を作製していたが、同一形状の保持治具10Aを作製するのみで左右の空隙に対して共用できるため、型の作成などにかかる製造コストの大幅な削減が可能となる。
本考案に係る発泡充填材の保持治具10Aを、図3〜図7に基づいてさらに詳しく説明する。
図3〜図7によく示されるように、第一係合爪18を有する第一クリップ20が保持治具本体14の表面16に直交して突出せしめられ(図4及び図5参照)、かつ第二係合爪24を有する第二クリップ26が該保持治具本体14の裏面22に直交して突出せしめられている(図4及び図5参照)。
第一の態様である保持治具10Aでは、第一クリップ20及び第二クリップ26は、第一係合爪18が、第一クリップ表面36及び第一クリップ裏面40に設けられた第一表面係合爪44及び第一裏面係合爪48とを含み、前記第二係合爪24が、第二クリップ表面38及び第二クリップ裏面42に設けられた第二表面係合爪46及び第二裏面係合爪50とを含むように構成されている。
このようにして、第一表面係合爪44,第二表面係合爪46及び第一裏面係合爪48,第二裏面係合爪50が係合溝32a,32bに係合されることで、保持治具10Aがボディ面12a,12bに取付けられる(図1、図2、図7参照)。なお、保持治具10Aを取り外すには、第一表面係合爪44,第二表面係合爪46及び第一裏面係合爪48,第二裏面係合爪50を押圧すれば、係合溝32a,32bから容易に外れる。
なお、第一クリップ20及び第二クリップ26が表面16及び裏面22からそれぞれ突出し、ボディ面に係合するように構成されればよいものであるから、これら図示例に特別限定されるものではないことは勿論である。
図6(a)において、発泡充填材28の発泡前は、図示例のように、ボディ面12aとの間に空隙15aが存在し、保持治具本体14にも空隙15bが存在する。これら空隙は電着液が通過するためのものである。そして、発泡充填材28が電着塗装乾燥時の加熱により発泡すると、図6(b)に示されるように、空隙15a,空隙15bを充填する。
次に、本考案に係る発泡充填材の保持治具10Bを、図8〜図12に基づいてさらに詳しく説明する。
図8〜図12において、符号10Bは、本考案に係る発泡充填材の保持治具の第二の態様を示す。発泡充填材の保持治具10Bは、自動車のボディ面に沿って取付けられる発泡充填材の保持治具であって、保持治具本体114と、該保持治具本体114の表面116に直交して突出せしめられ、第一係合爪118を有する第一クリップ120と、該保持治具本体114の裏面122に直交して突出せしめられ、第二係合爪124を有する第二クリップ126と、を含んでいる。さらに、発泡充填材の保持治具10Bの周縁部には、発泡充填材128が固体状に保持されており、このようにして、本考案に係る中空構造体の空隙充填具の第二の態様である空隙充填具30Bが構成されている。
図示の例では第一クリップ120及び第二クリップ126をそれぞれ3個ずつ設けた例を示したが、第一クリップの数と第二クリップの数が同数である限り本考案の目的は達成されるため、これらクリップの数に特別の限定はない。
図示の例では、図8(a)は自動車の右側ボディ面に、図8(b)は自動車の左側ボディ面へと取付けられる。これら自動車のボディ面には、上記した本考案に係る保持治具の第一の態様と同様にして、第一クリップ120及び第二クリップ126に対応する位置に係合溝が開穿されているが、再度の図示は省略する。このようにして、第一クリップ120及び第二クリップ126が自動車のボディ面の係合溝に係合されることで、本考案に係る保持治具10Bが自動車のボディ面に取付けられる。
すなわち、図8(a)では、発泡充填材128の保持治具10Bの表面116が上になるように取付けられているが、これを裏面122が上になるように、図8(b)に示されるように反転させて使用することで、左右対称の右側ボディ面の空隙及び左側ボディ面の空隙に対して左右共用可能とされている。したがって、従来は左右2種類の発泡充填材の保持治具を作製する必要があったため、それに応じて型を作製していたが、同一形状の保持治具10Bを作製するのみで左右の空隙に対して共用できるため、型の作成などにかかる製造コストの大幅な削減が可能となる。
そして、発泡充填材128が電着塗装乾燥時の加熱により発泡すると、図8(a)に示される点線で示した発泡領域134付近まで該発泡充填材128が膨張し、中空構造体(図示例では自動車のボディ面)の空隙(キャビティ)を充填する。
図9において、ボディ面112aには別のボディ面113が接合されており、空隙115aが形成されており、保持治具本体114にも複数の空隙115bが形成されている。また、保持治具本体114にはさらに電着液溜り防止穴として空隙115cが設けられている。しかし、騒音を遮断するためには、これら空隙115a,115b,115cを充填する必要がある。そこで、上記した発泡充填材128が膨張することで、ボディ面の空隙115a,115b,115cが充填される。これら空隙が充填される様子は上記した本考案に係る保持治具の第一の態様と同様であるから、再度の説明は省略する。
本考案に係る発泡充填材の保持治具10Bを、図9〜図12に基づいてさらに詳しく説明する。
図9〜図12によく示されるように、第一係合爪118を有する第一クリップ120が保持治具本体114の表面116に直交して突出せしめられ(図10〜図12参照)、かつ第二係合爪124を有する第二クリップ126が該保持治具本体114の裏面122に直交して突出せしめられている(図10〜図12参照)。
第二の態様である保持治具10Bでは、第一クリップ120及び第二クリップ126は、一体成型されている(図12参照)。このように第一クリップ120及び第二クリップ126を一体成型したことにより、製造工程の簡略化及び製造コストの削減が図られている。
そして、第一係合爪118が、第一クリップ表面136又は第一クリップ裏面140のいずれか一面(図示例では第一クリップ裏面140)に設けられた第一裏面係合爪148(又は第一表面係合爪)とを含み、第二係合爪124が、第二クリップ表面138又は第二クリップ裏面142のいずれか一面(図示例では第二クリップ表面138)に設けられた第二表面係合爪146(又は第二裏面係合爪)とを含むように構成されている。さらに、第一係合爪118(図示例では即ち第一裏面係合爪148)と第二係合爪124(図示例では即ち第二表面係合爪146)とが互いに対角線上に位置するように構成されている。
上記のように構成することで金型の型抜きが容易に行えるため、クリップ部分を含めて射出成形で保持治具を作製することが可能である。また、第一クリップと第二クリップとを、同じクリップの中心軸線上にある表裏のクリップとして設定することができる。さらに、上記した第一の態様である本考案の保持治具10Aでは、第一クリップ及び第二クリップ各々に対して係合爪が両側に設けられているためクリップ二つ分のスペースが必要となるが、第二の態様である本考案の保持治具10Bでは、第一クリップ及び第二クリップ各々に対して係合爪を片側にのみ設ければよいため、クリップ一つ分のスペースで足りるという利点がある。
自動車のボディ面に取付けられている保持治具10Bを取り外すには、第一裏面係合爪148又は第二表面係合爪146を押圧すれば、自動車のボディ面の係合溝から容易に外れる。
なお、第一クリップ120及び第二クリップ126が表面116及び裏面122からそれぞれ突出し、ボディ面に係合するように構成されればよいものであるから、これら図示例に特別限定されるものではないことは勿論である。
本考案に係る発泡充填材の保持治具の第一の態様を示す概略斜視図であって、(a)が右側のボディ面に取付けるところ、(b)が左側のボディ面に取付けるところをそれぞれ示す。 ボディ面の空隙が形成された状態であって本考案に係る発泡充填材の保持治具の第1の態様をボディ面に取付けた状態を示す。 本考案に係る発泡充填材の保持治具の第一の態様を示す概略上面図である。 本考案に係る発泡充填材の保持治具の第一の態様を図3に示したY方向から見た概略側面図である。 本考案に係る発泡充填材の保持治具の第一の態様を図3に示したX方向から見た概略側面図である。 図4のA−A線断面図であって、(a)が発泡前、(b)が発泡後をそれぞれ示す。 図3の断面図であって、(a)は図3のB−B線断面図であってボディ面に取付けた状態、(b)は図3のC−C線断面図であってボディ面に取付けた状態を示す。 本考案に係る発泡充填材の保持治具の第二の態様を示す概略斜視図であって、(a)が右側のボディ面に取付けるところ、(b)が左側のボディ面に取付けるところをそれぞれ示す。 本考案に係る発泡充填材の保持治具の第二の態様を示す概略上面図である。 本考案に係る発泡充填材の保持治具の第二の態様を図9に示したY方向から見た概略側面図である。 本考案に係る発泡充填材の保持治具の第二の態様を図9に示したX方向から見た概略側面図である。 図9の断面図であって、(a)は図9のF−F線断面図であり、(b)は図9のG−G線断面図である。 従来の自動車のボディ面に対して直交するように取付けられるタイプの発泡材の保持治具を示す概略斜視図であって、(a)は表面側が上を向いた状態、(b)は裏面側が上を向いた状態を示す。 従来の自動車のボディ面に対して直交するように取付けられるタイプの発泡材の保持治具を示す概略斜視図であって、(a)は図13(a)の状態で自動車のボディ面に取付けられるところ、(b)は図13(a)の状態で自動車のボディ面に取付けられたところを示す。 従来の自動車のボディ面に対して直交するように取付けられるタイプの発泡材の保持治具を示す概略斜視図であって、(a)は図13(a)の状態で自動車のボディ面に取付けられるところ、(b)は図13(a)の状態で自動車のボディ面に取付けられたところを示す。
符号の説明
10A,10B:本考案に係る発泡充填材の保持治具、12a,112a:ボディ面(右側ボディ面)、12b:ボディ面(左側ボディ面)、13,113:ボディ面、14,114:保持治具本体,15a,115a:空隙、15b,115b:空隙(電着液通過孔),115c:空隙(電着液溜り防止穴)、16,116:保持治具本体の表面、18,118:第一係合爪、20,120:第一クリップ、22,122:保持治具本体の裏面、24,124:第二係合爪、26,126:第二クリップ、28,128:発泡充填材、30A,30B:本考案に係る中空構造体の空隙充填具、32a:係合溝(右側係合溝)、32b:係合溝(左側係合溝)、34,134:発泡領域、36,136:第一クリップ表面、38,138:第二クリップ表面、40,140:第一クリップ裏面、42,142:第二クリップ裏面、44:第一表面係合爪、46,146:第二表面係合爪、48,148:第一裏面係合爪、50:第二裏面係合爪、200:従来の中空構造体の面に直交して取付けられる保持治具、202,204:ボディ面、206:クリップ、208:係合溝、210:発泡充填材、212:発泡領域。

Claims (6)

  1. 中空構造体の面に沿って取付けられる発泡充填材の保持治具であって、
    保持治具本体と、
    該保持治具本体の表面に直交して突出せしめられ、第一係合爪を有する第一クリップと、
    該保持治具本体の裏面に直交して突出せしめられ、第二係合爪を有する第二クリップと、
    を含むことを特徴とする発泡充填材の保持治具。
  2. 前記第一クリップと前記第二クリップとが一体成型されてなることを特徴とする請求項1記載の発泡充填材の保持治具。
  3. 前記第一係合爪が、第一クリップ表面及び第一クリップ裏面に設けられた第一表面係合爪及び第一裏面係合爪とを含み、
    前記第二係合爪が、第二クリップ表面及び第二クリップ裏面に設けられた第二表面係合爪及び第二裏面係合爪とを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の発泡充填材の保持治具。
  4. 前記第一係合爪が、第一クリップ表面又は第一クリップ裏面のいずれか一面に設けられた第一表面係合爪又は第一裏面係合爪とを含み、
    前記第二係合爪が、第二クリップ表面又は第二クリップ裏面のいずれか一面に設けられた第二表面係合爪又は第二裏面係合爪とを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の発泡充填材の保持治具。
  5. 前記第一係合爪と前記第二係合爪とが互いに対角線上に位置せしめられることを特徴とする請求項4記載の発泡充填材の保持治具。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の発泡充填材の保持治具に発泡充填材が固体状に保持されてなることを特徴とする中空構造体の空隙充填具。
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