JP3130452B2 - 食肉及び魚介類の軟化処理剤乃至食味改善剤 - Google Patents

食肉及び魚介類の軟化処理剤乃至食味改善剤

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JP3130452B2 JP07185570A JP18557095A JP3130452B2 JP 3130452 B2 JP3130452 B2 JP 3130452B2 JP 07185570 A JP07185570 A JP 07185570A JP 18557095 A JP18557095 A JP 18557095A JP 3130452 B2 JP3130452 B2 JP 3130452B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食肉及び魚介類の軟
化処理剤乃至食味改善剤に係る。本発明による剤は水溶
液の形で食肉や魚介類の処理に供せられ、この場合に上
記の水溶液が食肉や魚介類の組織内部に浸透し、加熱調
理時に肉質の軟化や食味を改善、即ち無処理であるとパ
サパサ感を呈するものがジューシー感を有するものとな
り、又歯切れ等が良好となるので、食肉や魚介類の加工
に利用される。
【0002】
【従来の技術】本発明による剤は、基本的には炭酸塩と
有機酸とを共存させ、水溶液の形で食肉や魚介類の内部
に浸透させ、加熱調理時に内部で炭酸ガスを発生させて
該ガスの圧力により肉組織を膨張させ当該組織構造に変
化を与えることにより軟化をもたらすものであり、この
ような原理を利用する従来の処理剤としては、(a) 重炭
酸ナトリウムを主成分とするもの (市販品 A) 及び(b)
炭酸ナトリウムと有機酸とを主成分とし、分散性向上の
ためにデキストリンを配合したもの (市販品 B)が知ら
れており、又炭酸ガスによる膨張を利用するものではな
いが、呈味改善剤を主剤とする水溶液を組織内部に浸透
させ、水分蒸発により軟化をもたらそうとする処理剤と
しては(c) 砂糖、食塩等の調味料にアミノ酸、ソルビト
ール、脱脂粉乳、卵白末等の呈味改善剤を配合し、浸透
性を向上させるために、自体周知の燐酸ナトリウムを配
合したもの (市販品 C)等が知られている。尚、クエン
酸ナトリウム水溶液に食肉を浸漬し、次いでボイルする
か或いは食肉をクエン酸ナトリウム水溶液中に投入し、
直ちに加熱してボイルする食肉の硬化抑制法も提案され
ている (特開平 6 - 121654 公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題乃至発明の目的】本発明
者等は市販されている上記の処理剤について検討を行な
った処、重炭酸ナトリウムを主成分とする処理剤 (上記
の市販品 A) は、水溶液になした場合に、肉組織内部へ
の浸透性が左程良好ではなく、軟化能力も低く、加熱調
理後における食味の向上に及ぼす効果は殆どないことが
判明し、炭酸ナトリウムと有機酸とを主成分とし且つ分
散性向上のためにデキストリンを配合した処理剤 (上記
の市販品 B) は浸透性が向上し、軟化能力が幾分高くな
るが、食味の改善に及ぼす効果は比較的低いことが判明
し、又アミノ酸やソルビトール等の呈味改善剤を配合し
且つ浸透性を向上させるために燐酸ナトリウムを配合し
た処理剤 (上記の市販品 C) は浸透性が更に高くなる
が、食味の改善に及ぼす効果は低いことが判明した。更
に、クエン酸ナトリウム溶液にて処理する方法は軟化効
果が左程高くなく、食味改善効果を有していないことが
判明した。
【0004】そこで、本発明者等は上記の各種処理剤が
余り有効ではない理由について検討を重ねた結果、これ
ら処理剤の水溶液は肉組織内部に浸透しても、肉組織と
の親和性が低く、従って処理品の加熱調理時に殆どが早
期に流出してしまうために軟化能力が充分に発揮されず
且つ食味改善剤を配合してもその効果が充分に発揮され
ないものと推定されるに至った。
【0005】斯くて、本発明の主たる目的は、水溶液の
形で使用され、肉組織内部への浸透性が高く、肉組織と
の親和性に優れていて処理品の加熱調理時にも早期に流
出せず、従って肉質の軟化能力が高く、しかも食味の改
善効果をも有する、食肉及び魚介類の軟化処理剤乃至食
味改善剤を提供することにある。本発明の附随的な、但
し本質的に重要な目的は、組成が単純であり且つ上記の
主目的を達成し得る、食肉及び魚介類の軟化処理剤乃至
食味改善剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決し目的を達成する手段】本発明者は上記の
課題を解決し且つ上記の主目的を達成するために炭酸ナ
トリウムと、デキストリンと、クエン酸ナトリウムと、
カゼインナトリウムと、食塩と、リンゴ酸と、卵白エキ
スと、白子蛋白エキスとの粉末混合物である、食肉又は
魚介類の軟化処理剤乃至食味改善剤を既に提案している
(特開平 9 - 209 号 公報)。
【0007】本発明は、この先願明細書に開示されてい
る発明に関して更に検討を重ねた結果開発されたもので
あり、炭酸塩と、有機酸と、有機酸塩と、卵白エキス
と、白子エキスとを主成分としていることを特徴として
いる。
【0008】本発明による剤において炭酸塩と有機酸が
配合されているのは、本発明による剤により処理された
食肉又は魚介類を加熱調理する際に肉組織内部で炭酸ガ
スを発生させて該炭酸ガスの圧力により肉の組織構造を
変化させて軟化させるためであり、炭酸塩及び有機酸は
食品加工において許容し得るものであれば、その種類は
問われず、例えば炭酸塩としては炭酸ナトリウムを、又
有機酸としてはリンゴ酸、クエン酸、コハク酸等を例示
することができる。一方有機酸塩は、本発明による剤
を、その使用形態、即ち水溶液になした場合に浸透圧を
調整し、該水溶液が肉組織内部に浸透し易くするもので
あり、食品加工において許容し得るものであれば、その
種類は問われず、上記と同様な有機酸の塩類例えばリン
ゴ酸ナトリウム及びカリウムを例示することができる。
尚、本発明による剤における諸成分の内で、有機酸及び
有機酸塩は無機酸及び無機酸塩、例えばポリ燐酸 (例え
ばトリ燐酸) 及び重燐酸塩 (例えば燐酸水素ナトリウム
又はカリウム) に代替することができるが、これらの燐
酸類及び燐酸塩類は食品衛生の観点から使用しないよう
行政指導がなされているので、好ましいものとは云えな
い。本発明による剤の基本的な特徴は、既述の特願平 7
- 150068 明細書に開示されている発明と同様に卵白エ
キスと白子エキスとを上記の炭酸塩、有機酸及び有機酸
塩と併用することにある (上記の先願明細書においては
「白子エキス」が『白子蛋白エキス』と表示されている
が、当該エキス中の如何なる成分が後記の効果をもたら
すのかが、現在不明であるために、本願においては「白
子エキス」と表示されている)。即ち、本発明による剤
を水溶液となし、該水溶液に肉を浸漬し、更に揉む、攪
拌する等の刺激を与えた場合に、卵白エキスは肉組織内
部への処理液の浸透性の向上に寄与し、白子エキスは処
理品の加熱調理時において処理液の流出を抑制し(トラ
ッピング能力を与える)、その結果処理液による肉の軟
化能力を高め且つ食味の改善に寄与するのである。尚、
水溶液中に肉を浸漬するのみでは処理所要時間が長くな
るので好ましくなく、又上記の刺激に関して、理由は解
明されていないが、一定時間刺激を与え、次いで若干の
休止時間をおいた後に再び刺激を与えるのが効果的であ
る。本発明による剤に配合される卵白エキスの量は 2 -
10 重量% 程度が適当である。何故ならば、2 重量% 以
下では、水溶液となした場合に肉組織内部への浸透性の
向上に与える効果が低く、又 10 重量% 以上に設定する
とコスト高となり且つ浸透性はそれ程上昇しないからで
ある。一方、白子エキスとしては魚類由来のものであれ
ば何れでも使用可能であるが、鮭由来のものが好まし
く、その配合量は 5 重量% 程度又はそれ以上である。
何故ならば、5 重量% 程度以下であると処理品の加熱時
における処理液の流出抑制能力が低下して食味改善効果
が低いからである。この白子エキスの配合量に上限はな
いが、コストの面から約 20 重量% 程度となる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、製造例及び試験例により本
発明を更に詳細に且つ具体的に説明する。製造例 下記の諸成分を配合して、食肉及び魚介類の軟化処理剤
乃至食味改善剤を調製した。 成 分 配 合 比 率 (重量 %) 食塩 (焼き塩) 10.0 炭酸ナトリウム 30.0 DL-リンゴ酸 15.0 リンゴ酸ナトリウム 15.0 デキストリン 22.5 卵白エキス 2.5 鮭白子エキス 5.0 100.0
【0010】試験例 1 (輸入牛肉の軟化処理及び呈味試
験) 輸入牛肉のモモを適当な大きさにカットし、3 群に分
け、それぞれ重量を測定した処 223g、240g 及び 231g
であった。一方、製造例による剤を水道水に溶解させ
て、その 6 重量% 水溶液を調製して処理液とする。上
記のカットした各群の肉塊をポリエチレン袋に入れ、肉
重量とほぼ同重量の処理液を導入し、空気を抜いた上で
袋の口を縛る。これを、水を張り、氷片を入れて水温を
5℃ 程度まで低下させた洗濯槽に入れ、20 分攪拌 - 1
0 分休止 -10 分攪拌の要領で処理する (室温下の手揉
みでも差し支えないが、水温を低温にするのは肉の変質
を極力防止するため)。次いで、袋を引き上げ開封し、
肉塊を充分に水切りし、重量測定を行なった処、それぞ
れ 309、327 及び 314g であり、それぞれ 86、87 及び
83g の処理液が 肉組織内部に浸透したことが判明し
た。この処理済み肉 (総重量 : 950g) 又は無処理の対
照肉 (重量 : 240g) 及び調味基材を用いて常法により
調理して角煮を調製した。得られた角煮の重量は処理済
み肉を用いた場合が 836g (減少量 : 114g、減少率 : 1
2%) であるのに対して、未処理の対照肉 を使用した場
合は 175g (減少量 : 65g、減少率 : 27%) であった。
これらの調理品の色調は、処理済み肉を用いた被験品が
赤褐色を呈していて良好と認められたのに対して対照品
は黒ずんでいた。更に、官能試験を専門家パネラーによ
り実施した処、被験品は肉質が柔らかく且つ美味である
と判断され、一方対照品は硬く且つ不味いと判断され
た。
【0011】試験例 2 (鶏肉の軟化処理及び食味試験) 鶏の胸肉を一口大にカットしたもの 3 群 (それぞれ重
量 501、514 及び507g) を試験例 1 と同様に肉重量と
ほぼ 同重量 (500g)・同濃度の処理液を用いて処理した
後に肉を計量した処、それぞれ 644g、659g 及び 618g
であり、それぞれ 143g、145g 及び 111g の処理液が肉
組織内部に浸透したことが判明した。この処理済み肉
(総重量 : 1921g) 又は無処理の対照肉 (重量 : 508g)
を用いて常法により調理して唐揚げを調製した。得られ
た唐揚げの重量は被験品が1955g (増加量 : 34g、増加
率 : 約 0. 2%) であり、一方対照品は 423g (減少量 :
85g、減少率 : 約 17%) であった。これらの調理品を
専門家パネラーによる官能試験に供した処、被験品は大
変柔らかくてジューシーと判断され、一方対照品は硬く
て不味いと判断された。尚、被験品に該当する調理品の
幾つかを切断して内部組織構造を観察した処、多数の微
細な空洞がほぼ均斉に存在していたが、無処理の対照品
は空洞を均斉に有する断面組織構造を呈していなかっ
た。更に、被験品及び対照品に該当する調理品の一部を
放置し、冷たくなった後に改めて喫食した処被験品は肉
質が柔らかい状態を保っていたのに対して、対照品は硬
化しており、揚げ直しても軟質化しなかった。
【0012】試験例 3 (イカの軟化処理及び食味試験) スルメイカを胴部と足部とに分離して臓物等を除去し、
胴部についてはリング状にカットし、水洗し、水切りし
てサンプルとした。サンプル (3 群) の重量はそれぞれ
390、350 及び 378g であった。これらを試験例 2 と
同様に肉重量とほぼ同重量・同濃度の処理液を用いて処
理した後に計量した処、それぞれ 409、367 及び 402g
であり、それぞれ 19、17 及び 24g の処理液が肉組織
内部に浸透したことが判明した。これらの処理済みサン
プル (総重量 : 1178g) 又は無処理の胴部 (重量 :405
g) を用い、調味し且つフライ用衣をつけた処、処理済
みサンプルが 1272g、無処理サンプルが 433g となっ
た。これらを常法によりサラダ油にて揚げた処、被験品
の重量は 1241g (減少量 :31g、減少率 : 約 2.5%) と
なり、一方対照品は 394g (減少量 : 39g、減少率 :約
3%) となった。これらの調理品の色調を観察し、又パネ
ラーによる官能試験に供した結果は下記の通りであっ
た。 被験品 : 褐色・良好、肉質が柔らかく美味、 対照品 : 白っぽい、肉質の硬さ及び味覚共に普通、
【0013】試験例 4 (エビの処理) 冷凍ムキエビを解凍し、この解凍ムキエビを 3 群に分
けた (重量はそれぞれ120g、122g 及び 120g)。これら
各群のサンプルに製造例により得られた剤の 5重量% 水
溶液を解凍ムキエビとほぼ同重量添加し、試験例 1 と
同様に処理した処、重量はそれぞれ 167g、165g 及び 1
40g となり、それぞれ 47、43 及び 20gの処理液がムキ
エビの組織内部に浸透したことが判明した。尚、6 重量
% 溶液であれば、処理時間を短めに設定しても差し支え
はない。これらの処理品又は無処理の対照品並びに適宜
カットした各種の野菜を使用し、常法により野菜炒めを
調理した。これらの調理品において、処理品を用いて得
られた炒め物に混在しているエビは何れも丸い状態とな
っている点を除いて調理前と全く変わらない大きさを有
しており、試食した処、肉質が柔らかであるが、対照品
を用いて得られた炒め物中のエビは脱水状態となって寸
法が著しく小さくなっており、肉質も硬くなっていた。
【0014】次に、製造例による処理剤、市販の処理剤
又は特開平 6 - 121654 公報の記載に準じて 2 重量%
クエン酸ナトリウム 水溶液を用いた比較試験について
説明する。尚、比較用の市販処理剤としては、(a) 重炭
酸ナトリウムを主成分とするもの (市販品 A)、(b) 炭
酸ナトリウムと有機酸とを主成分とし、分散性向上のた
めにデキストリンを配合したもの (市販品 B) 及び(c)
砂糖、食塩等の調味料に、アミノ酸、ソルビトール、脱
脂粉乳、卵白末等の呈味改善剤を配合し、浸透性を向上
させるために、自体周知の燐酸ナトリウムを配合したも
の (市販品 C) が用いられた。
【0015】比較試験例 1 (肉組織内部への処理液の浸
透力試験) 鶏の胸肉塊を 1 群とし、各群の肉重量とほぼ同重量の
処理剤の水溶液 (6 重量% 水溶液、但しクエン酸ナトリ
ウムは上述のように 2 重量% 水溶液) と共に1 リット
ル容のポリエチレン製袋内に入れて 15 分間手揉みを行
なった。次いで、内容物をザルにあけて処理液を水切り
し、残留した肉塊の重量を測定した。結果は下記の表 1
に示される通りであり、何れの処理剤を用いても重量
増加が認められ、処理液は肉組織内部に浸透することが
判明した。
【0016】
【表1】
【0017】比較試験例 2 (処理液の流出抑制効果確認
試験) 上記の比較試験例 1 により得られた処理品 (製造例に
よる剤、3 種類の市販品及びクエン酸ナトリウム水溶液
により処理されたもの) 並びに無処理品について片栗粉
及び水を用いて衣をつけ、サラダ油で唐揚げ処理した
(無処理品の重量: 219.3g)。調理品の重量及び初期重量
(原料肉の重量) に対する調理品の重量変化は下記の表
2 に示される通りであった。
【0018】
【表2】 * : 初期重量
【0019】比較試験例 1 及び 2 に示される結果を総
合すると、何れの処理剤の溶液も肉組織の内部に浸透す
るが、本発明による処理剤の溶液を除いて加熱調理の際
に肉組織内部から逃出してしまうことが判明した。一
方、本発明による処理剤の溶液は加熱調理を行なった後
にも肉組織の内部に 1 部が残留しているように、肉組
織との親和性が高く、その結果肉質の軟化効果や食味改
善効果を充分に発揮するものと推定された。
【0020】比較試験例 3 (ボイル処理及び食味比較) 一口大にカットした輸入牛肉のモモ肉を対象とし、製造
例により得られた処理剤の 6 重量% 水溶液又は 2 重量
% クエン酸水溶液を用い、特開平 6 - 121654公報の実
施例 1 に開示されている手法に準じてボイル処理し、
水洗し、水切りし、次いで比較試験例 2 に準じて唐揚
げ処理し、試食試験に供した。サンプル肉の初期重量、
処理後の重量、調理後の重量、初期重量 (原料肉の重
量) に対する調理品の重量変化及び重量変化率は下記の
表 3 に示される通りであった。
【0021】
【表3】
【0022】唐揚げ処理により得られた両被験品及び対
照品における表面色調は製造例による処理剤を用いたも
のが茶褐色を呈しており、一方クエン酸ナトリウムを処
理剤として用いたもの及び対照品は薄い茶褐色を呈して
いた。これらの被験品及び対照品に関して専門家パネラ
ーによる官能試験に供した処、製造例による処理剤を使
用した被験品は歯触りがやや柔らかく且つ味覚的に良好
であり、クエン酸ナトリウムを処理剤として用いた被験
品はやや柔らかいが、味覚的に普通であり、一方無処理
の対照品は非常に硬く、味覚的にも不味いと判断され
た。尚、製造例による処理剤を使用した被験品は放置し
て冷たくなっても調製時と殆ど変わらない柔らかさ及び
味覚を維持していたが、他の調理品は硬くなり味覚も明
らかに低下していた。
【0023】
【発明の効果】本発明による剤の水溶液により食肉や魚
介類を処理して肉組織内部に処理液を浸透させておく
と、処理品を加熱調理する場合に肉質が柔らかくなり、
旨味や歯切れ等の食味が向上し、これらの効果は調理品
が冷たくなっても持続する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−117263(JP,A) 特開 昭64−23878(JP,A) 特開 平1−252265(JP,A) 特開 昭58−126743(JP,A) 特開 昭60−160863(JP,A) 特開 平8−187059(JP,A) 特開 平6−121654(JP,A) 特開 平9−209(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/318 A23L 1/22 A23L 1/325

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸塩と、有機酸と、有機酸塩と、卵白
    エキスと、白子エキスとを主成分とする、食肉又は魚介
    類の軟化処理剤乃至食味改善剤。
  2. 【請求項2】 卵白エキスの配合量が 2 - 10 重量% で
    あり、白子エキスの配合量が 5 重量% 又はそれ以上で
    あることを特徴とする、請求項 1 に記載の食肉又は魚
    介類の軟化処理剤乃至食味改善剤。
  3. 【請求項3】 白子エキスが鮭由来のものであることを
    特徴とする、請求項1 及び 2 の何れかに記載の食肉又
    は魚介類の軟化処理剤乃至食味改善剤。
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JP5121690B2 (ja) * 2008-12-19 2013-01-16 キリンフードテック株式会社 リン酸含有改質食用エキス、及びその製造方法
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