JP3128933U - 選別装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般廃棄物や産業廃棄物等、特に水分を多く含んだ産業廃棄物等の被処理物の選別を行う際に多孔板の目詰まりの発生を効果的に防止することができる選別装置を提供する。
【解決手段】原料供給ホッパーから被選別物を多孔板上に投入し、該被選別物を選別するための選別装置であって、一対の縦枠及び一対の横枠から形成された枠体と、該枠体に取付けられかつ該枠体の上面側を閉塞する多孔板と、該多孔板に取付けられかつ該多孔板を独立して振動させるための多孔板独立振動装置と、該多孔板を把持しつつ該多孔板の振動が該枠体に伝わるのを防ぐための該枠体に設けられた防振部材と、を含む多孔板装置本体と、前記多孔板装置本体全体を振動させるための多孔板装置本体振動機構を含むようにした。
【選択図】図1

Description

本考案は、一般廃棄物や産業廃棄物等、特に水分を多く含んだ産業廃棄物等の被処理物の選別を行う際に多孔板の目詰まりの発生を効果的に防止することを可能とした選別装置に関する。
従来、産業廃棄物などの選別を行う装置としては、網板を取付けた枠体を振動させることで網板を振動させておき、該網板の上に産業廃棄物を投入し、網板の上には粒径の大きいものを残し、網板の下には粒径の小さいものを落下させることによって産業廃棄物等の粒選を行う装置がある(特許文献1)。
また、被選別装置と異物を含んだ選別原料から効率よく被選別物質と異物とを選別することができる装置として、基台上に設置された基枠に選別移動床を傾斜して設け、該選別移動床の下方に設置された送風手段によって送風された空気を該選別移動床面に吹き上げ、該選別移動床面に選別原料を投入し、比重の大きい異物を上端方向に、比重の小さい被選別物質を下端方向に分離移動せしめることにより被選別物質と被選別物質以外の異物とを選別する装置もある(特許文献2及び特許文献3)。
上記した装置は、網板やパンチング板を振動させて選別する装置であるが、網板やパンチング板を取付けた枠体装置全体をモーター及びクランク軸などで振動させることで該網板やパンチング板を振動させる機構となっている。
しかし、このような装置は、被選別物質が乾燥している場合には効率よく選別を行うことができるが、被選別物質が水分を含んでいると網板やパンチング板の網目に産業廃棄物の粒が詰まってしまうという問題があった。とりわけ、水分含有量が15%〜20%を超えた産業廃棄物は目詰まりの原因となり、また、粘着物の多い建材の残渣なども、特にそれが40mm以下ともなると目詰まりの原因となっていた。
一般に、土砂、コンクリートガラ、泥などが混ざった産業廃棄物は、選別処理を行うまでは屋外に置いておくのが普通である。したがって、雨が降れば当然に濡れて水分を含んでしまう。そして、特に水と泥が混ざった産業廃棄物を選別処理しようとすると、網板の網目に泥の膜を作ってしまう。
そして、上記した泥の膜は団子状となり、その後泥の山となり、網板の振動を止めて人の手で泥の山をどかす必要が生じる。このようにして、結局選別ができなくなってしまっていた。
特開昭63−224772 特開平11−262733 特開昭62−19289
本考案は、上記した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、一般廃棄物や産業廃棄物等、特に水分を多く含んだ産業廃棄物等の被処理物の選別を行う際に多孔板の目詰まりの発生を効果的に防止することができる選別装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案の選別装置は、原料供給ホッパーから被選別物を多孔板上に投入し、該被選別物を選別するための選別装置であって、一対の縦枠及び一対の横枠から形成された枠体と、該枠体に取付けられかつ該枠体の上面側を閉塞する多孔板と、該多孔板に取付けられかつ該多孔板を独立して振動させるための多孔板独立振動装置と、該多孔板を把持しつつ該多孔板の振動が該枠体に伝わるのを防ぐための該枠体に設けられた防振部材と、を含む多孔板装置本体と、前記多孔板装置本体全体を振動させるための多孔板装置本体振動機構を含むことを特徴とする。
すなわち、本考案の選別装置は、従来の選別装置が網板やパンチング板を取付けた枠体装置全体を振動させることで網板やパンチング板などを振動させて選別を行っていたのとは異なり、多孔板を取付けた多孔板装置本体全体を振動させつつ多孔板も独立して振動させるものである。
このように構成すれば、多孔板装置本体全体の振動とは別に、多孔板がそれぞれ独立して振動するため、複合的な振動が発生し、水分を含んだ被処理物であっても、泥などによる多孔板の目詰まりが発生することがなく、効果的に選別処理できる。また、前記防振部材により、多孔板装置本体全体の振動と多孔板の振動とが合わさることによる過剰な振動や騒音も抑えられるものである。
また、前記した多孔板、多孔板独立振動装置、そして防振部材をそれぞれ複数個設ける方がより好適である。
前記多孔板としては、網板やパンチング板などの篩板が好適に用いられるが、多くの孔が設けられた多孔板のものであればいずれも使用可能である。また、その材質も金属製のものや合成樹脂製のものなどをいずれも適用できる。
また、前記防振部材としては、例えば、防振ゴムから構成されるのが好ましい。その他の防振部材としては、空気によって振動を吸収するように構成したエアクッション機構やエアダンパー機構、油圧ダンパー機構なども使用可能である。
また、前記枠体の少なくとも一部分に掃除用小窓を設けるように構成するのがさらに好適である。このようにすれば、掃除用小窓を開けて、棒などを使えば、前記多孔板から選別されて前記枠体内部に溜まった被選別物を掃除することが可能となる。
さらに、前記多孔板の下面に設けられた前記枠体を多数の区画に区切る縦桟及び横桟と、を有するようにし、該縦桟及び横桟が振動するように前記多孔板独立振動装置を取付ければ、前記多孔板全体が均一に振動するのでさらに好ましい。
本考案の選別装置によれば、一般廃棄物や産業廃棄物等、特に水分を多く含んだ産業廃棄物等の被処理物の選別を行う際に多孔板の目詰まりの発生を効果的に防止することができるという著大な効果を有する。
以下に本考案の一つの実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本考案の選別装置の一つの実施の形態を示す側面説明図、図2は図1の上面説明図、図3は多孔板装置本体の上面説明図、図4は図3のIV−IV線矢視方向からみた断面図、図5は図3のV−V線矢視方向からみた断面図、図6は本考案の選別装置の他の実施の形態を示す側面説明図である。図7は本考案に用いることのできる多孔板の他の実施の形態を示す側面概略説明図であって、(a)が鋸歯状多孔板、(b)が階段状多孔板19を示す。
まず、本考案の一つの実施の形態を図1〜図5に基づいて以下に説明する。
図1〜図5において、符号10Aは本考案の選別装置の一つの実施の形態を示す。図1及び2に示した選別装置10Aは、図3〜図5によく示される多孔板装置本体11を有している。
多孔板装置本体11は、一対の縦枠12及び一対の横枠13から形成された枠体14と、該枠体14の下面側を閉塞する底板部材15と、該枠体14に取付けられかつ該枠体14の上面側を閉塞する複数の多孔板16a〜16d(図示例では多孔板として、金属製の網板を4つ設けた例を示した)と、該多孔板16a〜16dに取付けられかつ該多孔板16a〜16dを独立して振動させるための多孔板独立振動装置18(図示例ではバイブレーター)と、該多孔板16a〜16dを把持しつつ該複数の多孔板の振動が該枠体に伝わるのを防ぐための該枠体に設けられた複数の防振部材20a〜20d(図示例では防振ゴム)と、を有するものである。
選別装置10Aはさらに、多孔板装置本体11全体を振動させるための多孔板装置本体振動機構32を有する(図1)。
図1において、符号33は原料供給ホッパー、30は排出口、34は多孔板16a〜16d上に残った大粒径物を集めるための大粒径集合シュート、36は多孔板16a〜16dでふるい落とされた小粒径物を集めるための小粒径集合シュート、38は基台であり、多孔板装置本体11は、基台38上に連結部材40を介して傾斜して設けられている。
前記した多孔板装置本体振動機構32は、基台38に取付けられており、モーター42からの動力がベルト44を介してクランク軸46に伝わり、ハンガー48を介して取付けられた多孔板装置本体11全体を振動させる。
また、符号50は、掃除用小窓であり、必要に応じて、掃除用小窓50を開けて、棒などを使って、枠体14内部に溜まった被処理物を掃除することが可能とされている。
図3〜図5に示されるように、多孔板16a〜16dの下面には該多孔板16a〜16dを多数の区画に区切る縦桟24及び横桟26が設けられている。符号28は多孔板独立振動装置18を多孔板16a〜16dに取付けるための取付け具である。
図3及び図4によく示される如く、多孔板16a〜16dは、それぞれ防振部材20a〜20dを介して取付け金具22a,22b(図示例では万力状金具)によって縦枠12に取付けられている。
このようにして多孔板16a〜16dの下面に取付けられた多孔板独立振動装置18によって多孔板16a〜16dが振動させられるが、図3〜図5によく示されるように、該縦桟24及び横桟26が振動するように取付けられているため、該多孔板16a〜16d全体が均一に振動する構成となっている。
しかして、クランク軸46を回転させることによって多孔板装置本体全体が前後方向に振動せしめられ、さらに多孔板独立振動装置18によって多孔板16a〜16dを振動させることで、多孔板16a〜16dの上に投入された産業廃棄物などを粒径に応じて選別できるようになっている。
なお、図示の例では、多孔板を4枚並べ、多孔板16a〜16dの各々につき多孔板独立振動装置18を1つ設け、防振部材を4つずつ設けた例を示したが、多孔板、多孔板独立振動装置及び防振部材をそれぞれ1つずつ設ける構成や、3つずつ設ける構成なども採用でき、それらの個数に特別の限定はない。
このようにして構成された選別装置10Aを使用し、水分を含んだ産業廃棄物などの選別装置を行う場合を、特に図1及び2に基づいて説明する。
モーター42を駆動させて多孔板装置本体11を振動させ、かつ多孔板独立振動装置18で多孔板16a〜16dの各々も振動させる。そして原料供給ホッパー33に水分を含んだままの被選別物を投入する。こういった被選別物は屋外で保管されていることが通常であるため、水分の他、泥、砂やコンクリートガラなども含んでいる。このようにして投入された被選別物は、振動している多孔板16a〜16d上に落下し、前方へと移動しながら篩い分けされる。
そして、多孔板16a〜16d上に残った比較的大きな粒径の被選別物は、排出口30を通って大粒径集合シュート34に集められて落下する。
一方、多孔板16a〜16dを通過して底板部材15上に落下した小粒径の被選別物は、小粒径集合シュート36に集められて落下する。
このようにして、被選別物の選別が行われる。また、被選別物が乾燥している場合には、多孔板16a〜16dを振動させる必要はなく、多孔板独立振動装置18の振動は止めて、多孔板装置本体11のみを振動させればよい。なお、必要に応じて、掃除用小窓50を開けて多孔板装置本体11の底板部材15に溜まった被選別物を棒などを使って掃除する。
前記した選別装置10Aに適用される選別原理は、従来から、被選別物を粒の大きさによって選別する粒選機などとして知られている(例えば、特許文献1)。
次に、本考案の他の実施の形態を図6に基づいて以下に説明する。
図6において、符号10Bは、本考案の選別装置の一つの実施の形態を示す。図6に示した選別装置10Bも、一対の縦枠92及び一対の横枠94から形成された枠体96と、該枠体96に取付けられかつ該枠体96の上面側を閉塞する多孔板17a〜17dと、該多孔板17a〜17dに取付けられかつ該多孔板17a〜17dを独立して振動させるための多孔板独立振動装置86と、該多孔板17a〜17dを把持しつつ該複数の多孔板17a〜17dの振動が該枠体96に伝わるのを防ぐための該枠体96に設けられた複数の防振部材(図示省略)と、を含む多孔板装置本体88を有している。
多孔板装置本体88の基本的構成は上記した多孔板装置本体11と同様であるため、再度の詳細な説明は省略する。但し、上記した例では、多孔板16a〜16dとして平らな網板を用いた例を示したが、選別装置10Bの場合には、図7(a)に示すような鋸歯状多孔板17aや図7(b)に示すような階段状多孔板19も好適に用いられる。
図6において、選別装置10Bは、架台52上に取りつけられた架枠54に設けられている。56は該架枠54に設置された送風手段、例えば、送風ファン装置で、該送風ファン装置56の上方に設けられた鋸歯状多孔板17a〜17dの下面に空気を送る作用を行う。55は該送風ファン装置56のための風胴である。該鋸歯状多孔板17a〜17dは、図示したごとく、適宜傾斜して設けられる。この傾斜角度は必要に応じて適宜設定される。60は該送風ファン装置56を駆動するためのモーターである。
66は偏心クランクで、振動機68を介してモーター70によって駆動される(多孔板装置本体振動機構71)。該偏心クランク66の先端部は該多孔板装置本体88の上端下面部に連結されている。したがって、該偏心クランク66の偏心運動により、多孔板装置本体88及び鋸歯状多孔板17a〜17dは、上端及び下端方向に振動可能とされている。さらに、鋸歯状多孔板17a〜17dは、多孔板装置本体88全体の振動とは別に、多孔板独立振動装置86(図示例ではバイブレーター)によってそれぞれ独立して振動する。
72は該鋸歯状多孔板17a〜17dの上面に被選別物を投入するための原料供給ホッパーである。74は該鋸歯状多孔板17a〜17dの上端部に形成された比重の大きい重量物排出口である。76は該鋸歯状多孔板17a〜17dの下端部に形成された比重の小さい軽量物排出口である。
図6において、78は該鋸歯状多孔板17a〜17dの下端側に設けられた集塵配管で、その下部には集塵風量を調節する集塵風量調節板80が設置されている。82は原料供給ホッパー72の下部に連設された投入原料の飛散を防止するフードである。84は送風ファン装置56に連通する小クズ出口である。
前記した選別装置10Bに適用される選別原理は、従来から、被選別物を比重差によって選別する比重選別装置として知られている(例えば、特許文献2及び3)。
このように構成された選別装置10Bを用いて水分を含んだ産業廃棄物などの選別を行う場合を、図6に基づいて説明する。
モーター70を駆動させて多孔板装置本体88を振動させ、かつ多孔板独立振動装置86で鋸歯状多孔板17a〜17dの各々も振動させる。そして、鋸歯状多孔板17a〜17dの網目を通って送風ファン装置56から空気を吹き上げる。そして原料供給ホッパー72に水分を含んだままの被選別物を投入する。
鋸歯状多孔板17a〜17d面に落下した被選別物は、鋸歯状多孔板17a〜17dの振動により比重の大きい物は鋸歯状多孔板17a〜17dの振動力がより大きく伝達されることによって上端方向に移動し、重量物排出口74から排出される。
比重の小さい軽量物は該鋸歯状多孔板17a〜17d面に送風ファン装置56によって吹き上げられる空気流によって浮遊せしめられ、そのままエアスライド現象により該鋸歯状多孔板17a〜17dの下端方向に落下移動し、軽量物排出口76から排出される。なお、掃除用小窓90を開けて適宜掃除することも可能である。このようにして、選別が行われる。
本考案の選別装置の一つの実施の形態を示す側面説明図である。 図1の上面説明図である。 多孔板装置本体の上面説明図である。 図3のIV−IV線矢視方向からみた断面図である。 図3のV−V線矢視方向からみた断面図である。 本考案の選別装置の他の実施の形態を示す側面説明図である。 本考案に用いることのできる多孔板の他の実施の形態を示す側面概略説明図であって、(a)が鋸歯状多孔板、(b)が階段状多孔板19を示す。
符号の説明
10A,10B:本考案の選別装置、11,88:多孔板装置本体、12,92:縦枠、13,94:横枠、14,96:枠体、15:底板部材、16a〜16d:多孔板、17a〜17d:鋸歯状多孔板、18,86:多孔板独立振動装置、19:階段状多孔板、20a〜20d:防振部材、22a,22b:取付け金具、24:縦桟、26:横桟、28:取付け具、30:排出口、32,71:多孔板装置本体振動機構、33:原料供給ホッパー、34:大粒径集合シュート、36:小粒径集合シュート、38:基台、40:連結部材、42,60,70:モーター、44:ベルト、46:クランク軸、48:ハンガー、50,90:掃除用小窓、52:架台、54:架枠、55:風胴、56:送風ファン装置、66:偏心クランク、68:振動機、72:原料供給ホッパー、74:重量物排出口、76:軽量物排出口、78:集塵配管、80:集塵風量調節板、82:フード、84:小クズ出口。

Claims (4)

  1. 原料供給ホッパーから被選別物を多孔板上に投入し、該被選別物を選別するための選別装置であって、
    一対の縦枠及び一対の横枠から形成された枠体と、該枠体に取付けられかつ該枠体の上面側を閉塞する多孔板と、該多孔板に取付けられかつ該多孔板を独立して振動させるための多孔板独立振動装置と、該多孔板を把持しつつ該多孔板の振動が該枠体に伝わるのを防ぐための該枠体に設けられた防振部材と、を含む多孔板装置本体と、
    前記多孔板装置本体全体を振動させるための多孔板装置本体振動機構を含むことを特徴とする選別装置。
  2. 前記防振部材が防振ゴムから構成されることを特徴とする請求項1記載の選別装置。
  3. 前記枠体の少なくとも一部分に掃除用小窓が設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の選別装置。
  4. 前記多孔板の下面に設けられ該多孔板を多数の区画に区切る縦桟及び横桟と、
    をさらに有し、該縦桟及び横桟が振動するように前記振動装置を取付けたことを特徴とする請求項1〜3記載の選別装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011088114A (ja) * 2009-10-26 2011-05-06 Miike Iron Works Co Ltd 揺動選別機
JP2018030062A (ja) * 2016-08-23 2018-03-01 株式会社美興 振動ふるい機用スクリーン

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