JP3128801U - 鋼製矢板の防食用保護カバー - Google Patents

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敏男 椿
宏司 坂本
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Abstract

【課題】繊維強化樹脂(FRP)層と耐食性金属薄板との2層からなる防食用保護カバーを、既設の鋼製矢板に金属ボルトで固定するに際して、絶縁スリーブを用いることなく金属薄板と固定用ボルトの間を絶縁する手段を提供する。
【解決手段】外側の耐食性金属薄板と内側のFRP層の2層で構成された鋼製矢板の防食用保護カバーであって、固定用ボルト穴が前記2層を連通して設けられ、該ボルト穴のFRP層における穴径が、金属薄板における穴径より小さく形成され、前記固定用ボルトを介しての鋼製矢板と前記耐食性金属薄板との電気の導通を防止し得るように構成されている鋼製矢板の防食用保護カバー。前記ボルト穴の両層における穴の中心軸がほぼ一致し、かつFRP層における穴径が、前記金属薄板における穴径より4mm以上小さくなるようにする。
【選択図】図1

Description

本考案は、鋼矢板や鋼管矢板等の鋼製矢板の防食用保護カバーに関し、とくに外側の耐食性金属薄板と内側の有機防食層の2層で構成され、固定用ボルトでカバーを矢板に固定する際に、異種金属接触腐食の発生を防止することのできる鋼製矢板の防食用保護カバーに関する。
鋼製矢板は、港湾や河川の岸壁、桟橋、橋脚などに広く用いられるが、海水や河川水にさらされた環境下で長期間使用するため、昨今では何らかの防食処理を施すのが一般的である。この防食法としては、水環境下の耐食性が大きい有機被覆防食法が採用されることが多い。
有機被覆防食法には、重防食塗装と樹脂ライニング法があるが、いずれも鋼材表面に下地処理を施し、その上に樹脂塗料を塗布して固化させるか、或いは射出成形等で得た樹脂皮膜や樹脂含浸シート等を接着して、鋼材表面全体又はその所定範囲に有機皮膜を形成させる防食被覆法である。
しかし、上述のような有機皮膜は衝撃力に弱く、船体や流木等の衝突により傷つき易いという問題がある。また、かかる防食鋼材は、通常はきわめて長い期間(例えば50年以上)の耐久性が要求される。有機皮膜のみでは、紫外線による劣化や、水の浸入による接着力の低下などにより、上記のような耐久性を確保できない場合が少なくない。
そのため、近年では、鋼材表面に有機防食層を形成し、さらにその表面を耐食性金属薄板で被覆する複層被覆防食法が、実用化されている(下記特許文献1、2など)。
特開2001−81583号公報 特開2003−311878号公報
既設構造物に上述のような複層被覆を行なう場合に、最も簡便な方法は、外側の耐食性金属薄板と内側の有機防食層の2層で構成された保護カバーを、予め工場で対象構造物の形状に合わせて作製しておき、これを鋼製矢板が設置されている現地に搬入して、固定用ボルトで保護カバーを鋼製矢板に固定する方法である。 なお、かかる場合に用いられる耐食性金属薄板は薄手であるため(例えばチタン薄板の場合、通常は板厚1.0mm以下)、カバーが強度不足になることがあり、有機防食層に繊維強化樹脂(FRP)が用いられることが少なくない。
しかし、上記のような保護カバーを用いる方法の問題点は、金属製の固定用ボルトにより鋼製矢板と耐食性金属薄板とが電気的に導通し、異種金属が接触する結果となって、電気化学的腐食が促進されることである。すなわち、自然電位レベルの低い鋼から、自然電位レベルの高い耐食性金属に電子が供給され、卑金属である鋼の腐食が促進される結果となる。
かかる固定用ボルトを介しての異種金属の接触を防止するには、固定用ボルト自身を絶縁体にするか、絶縁性のスリーブやワッシャーを用いて、鋼製矢板と耐食性金属薄板間の導通を防止するかのいずれかの方法によらざるを得ない。
一般に、現場作業として最も簡便な上記カバーの固定方法は、固定用ボルト(必要に応じてボルトの頭部を切断したネジ部のみ)を既設の鋼製矢板に溶接により接合し、これにカバーのボルト穴を通して、ナットにより締め付ける方法である。したがって、ボルトの材質としては鋼製のものを用いざるを得ない。そのため従来は、絶縁ワッシャーを用いて、耐食性金属薄板とナット間を絶縁し、さらにボルトの外側に絶縁スリーブを配して、耐食性金属薄板とボルトの接触を防止するという方法がとられていた。
しかし、ボルトの外側に絶縁スリーブを配する方法は、スリーブの作製の費用やカバー取付け時の作業の手間が大きくなって好ましくない。また、締付け作業時にスリーブが破損して絶縁効果が失われる場合が少なくない。
したがって、スリーブを用いることなく、防食用保護カバーの耐食性金属薄板とボルトの間を絶縁する方法を提供することが望まれている。
そこで本考案は、有機防食層(とくに繊維強化樹脂層)と耐食性金属薄板との2層からなる防食用保護カバーを、既設の鋼製矢板にボルトで固定して防食被覆するに際して、絶縁スリーブを用いることなく耐食性金属薄板と固定用ボルトの間を絶縁する手段を提供することを課題としている。
上記課題を解決するための本考案は、
鋼矢板又は鋼管矢板の防食用保護カバーであって、該カバーは外側の耐食性金属薄板と内側の繊維強化樹脂層の2層で構成され、カバー固定用ボルト穴が前記2層を連通して設けられ、該ボルト穴の前記繊維強化樹脂層における穴径が、前記耐食性金属薄板における穴径より小さく形成され、前記固定用ボルトを介しての鋼製矢板と前記耐食性金属薄板との電気伝導を防止して、これによる異種金属接触腐食の発生を防止し得るように構成されていることを特徴とする鋼製矢板の防食用保護カバーである。
この防食用保護カバーにおいては、前記ボルト穴の繊維強化樹脂層における穴の中心軸と耐食性金属薄板における穴の中心軸がほぼ一致し、かつ前記ボルト穴の繊維強化樹脂層における穴径が、耐食性金属薄板における穴径より4mm以上小さく形成されていることが好ましい
本考案は、上記のように構成されているから、穴径の小さい繊維強化樹脂層が絶縁スリーブと同様の役割を果たし、固定用ボルトと耐食性金属薄板との接触を防止することができる。したがって、絶縁スリーブを用いなくても異種金属の接触腐食を確実に防止することができ、絶縁スリーブ作製の費用が不要になるとともに、保護カバー取付け時の作業の手間が軽減されるという効果が得られる。
以下、実施例の図面を参照して、本考案について詳しく説明する。図1は、本考案の第一の実施例である防食用保護カバーの構造を示す図で、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のa−a矢視断面図、図1(c)は図1(b)のA部の拡大図である。このカバーは鋼矢板用のもので、被覆される鋼矢板のウエブ、フランジ、継ぎ手部の形状に倣って、繊維強化樹脂層(以下FRP層という)1と耐食性金属薄板層(以下金属層という)2が曲げ加工され、継ぎ手部3に所定の間隔(固定用ボルトの植設間隔で)ボルト穴4が形成されている。
このカバーは鋼矢板の湾曲外側の被覆に用いるもので、下側(内側)にFRP層1が、上側(外側)に金属層2が形成されている。一方、鋼矢板の湾曲内側の被覆に用いるものは、下側(外側)に金属層2が、上側(内側)にFRP層1が形成されることになる。
このカバーのボルト穴の部分は、図1(c)に示すように、FRP層1と金属層2のボルト穴4の中心軸がほぼ一致し、FRP層1側の穴径dが、金属層2側の穴径Dよりも4mm以上小さくなっている。そのため、鋼矢板に植設されたボルトをこの穴に通したときに、FRP層1(の穴の内面)がスリーブと同様の役割を果たし、固定用ボルト(図示していない)と金属層2との接触が防止される。なお、本実施例におけるFRP層1の厚みは約1.0mm、金属層2はチタン薄板からなり、その厚みは0.6mmである。
図2は、本考案の第二の実施例である防食用保護カバーの構造を示す図で、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のb−b矢視断面図である。このカバーは、鋼管矢板の外側を被覆するもので、被覆される鋼管の外形に倣って、下側(内側)に半円状のFRP層1が、上側(外側)に半円状の金属層2が形成され、両層の下端に継ぎ手部3が設けられている。
この継ぎ手部3に所定の間隔(固定用ボルトの植設間隔で)ボルト穴4が形成されていることは図1の例と同様である。また、拡大図を示していないが、ボルト穴4において、FRP層1と金属層のボルト穴の中心軸がほぼ一致し、FRP層1側の穴径dが、金属層2側の穴径Dよりも4mm以上小さく形成されていることも、図1の例と同様である。また、この第二実施例のカバーにおいても、FRP層1の厚みは約1.0mm、金属層2はチタン薄板からなり、その厚みは0.6mmである。
図3は、鋼矢板が連設された構造物(例えば護岸構造物)における本考案の防食用保護カバーの使用方法の例を示す説明図で、図3(a)は鋼矢板の配置を示す斜視図、図3(b)はボルト穴の位置における水平断面図で、保護カバーを取り付けた面を上側に表示している。図3(a)及び(b)に見られるように、鋼矢板5は、湾曲外側と湾曲内側が交互に腐食環境側(例えば水中側)に接するように、継ぎ手部3において連結されている。FRP層1とその外側の金属層2とからなる保護カバー6は、継ぎ手部3の底面に設けたボルト穴4及びウエブの両側端部付近に設けたボルト穴4によって、鋼矢板5に固定されている。
図3(c)は、図3(b)のB部拡大図で、ボルト穴中心での断面図で表している。図に見るように、保護カバー6のボルト穴4の位置には、鋼矢板5にボルトのネジ部7が溶接され、ボルト穴4にこのネジ部7を通して、ナット8により締め付けられている。そして、金属層2とナット8との導通を防ぐため、絶縁ワッシャー9が挿入されている。FRP層1のボルト穴が金属層2のボルト穴より片側で2mm以上小さくなっているため、FRP層1のボルト穴の内側は絶縁スリーブと同様の役割を果たし、金属層2とボルトのネジ部7との接触を防止する。
本考案の保護カバーは、上記のように構成されているので、現場での取り付け作業が容易であり、絶縁スリーブを用いなくても、ボルトと耐食性金属薄板の導通を確実に防止することがで、異種金属接触による腐食の促進を防止できる。
本考案の一実施例である防食用保護カバーの構造を示す図である。 本考案の他の実施例である防食用保護カバーの構造を示す図である。 鋼矢板が連設された構造物における本考案の防食用保護カバーの使用方法の例を示す説明図である。
符号の説明
1 繊維強化樹脂(FRP)層
2 耐食性金属薄板(金属)層
3 継ぎ手部
4 ボルト穴
5 鋼矢板
6 保護カバー
7 ボルトのネジ部
8 ナット
9 絶縁ワッシャー

Claims (2)

  1. 鋼矢板又は鋼管矢板の防食用保護カバーであって、該カバーは外側の耐食性金属薄板と内側の繊維強化樹脂層の2層で構成され、カバー固定用ボルト穴が前記2層を連通して設けられ、該ボルト穴の前記繊維強化樹脂層における穴径が、前記耐食性金属薄板における穴径より小さく形成され、前記固定用ボルトを介しての鋼製矢板と前記耐食性金属薄板との電気の導通を防止して、これによる異種金属接触腐食の発生を防止し得るように構成されていることを特徴とする鋼製矢板の防食用保護カバー。
  2. 前記ボルト穴の前記繊維強化樹脂層における穴の中心軸と前記耐食性金属薄板における穴の中心軸がほぼ一致し、かつ前記繊維強化樹脂層における穴径が、前記耐食性金属薄板における穴径より4mm以上小さく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防食用保護カバー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108842756A (zh) * 2018-07-04 2018-11-20 佛山科学技术学院 一种钢板桩

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