JP3128488B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3128488B2
JP3128488B2 JP07257847A JP25784795A JP3128488B2 JP 3128488 B2 JP3128488 B2 JP 3128488B2 JP 07257847 A JP07257847 A JP 07257847A JP 25784795 A JP25784795 A JP 25784795A JP 3128488 B2 JP3128488 B2 JP 3128488B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、ファクシミリー等の画像形成装置に関し、特に定着
装置を含む画像形成機構が開閉可能のパネルを有する筺
体内に設けられ、前記定着装置には定着ローラの外周面
に結晶質と非晶質との間で相転移が可能な物質からなる
相転移層が設けられ、前記定着ローラは加熱による非晶
質から結晶質への相転移の際に発生する熱エネルギーに
よりその外周面の温度上昇が促進される画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置には、感光体に形成された
静電潜像にトナーを付着させてトナー像として可視化
し、この可視化されたトナー像を記録シートに転写し、
その後、その記録シート(搬送紙)に付着しているトナ
ーを加熱により軟化させると共に加圧によりトナーを記
録シートに融着させることにより、そのトナー像を定着
するものが知られている。その画像形成装置に組み込ま
れる定着装置は、互いに対向してその対向間が記録シー
トの搬送路とされた加圧ローラと定着ローラとを備えて
いる。その定着ローラには、例えば、アルミニウム、鉄
等からなる中空筒状の芯金の外周にトナーの粘着を防止
する離型層が形成されている。その定着ローラの内部に
は例えばハロゲンランプからなるヒータが設けられ、そ
の定着ローラは内部から加熱する構成とされている。
【0003】この種の構造の定着装置では、定着ローラ
の外面の温度を定着に要求される温度に達するまで予め
ウオーミングアップすることが行われている。従来、こ
のウオーミングアップに長時間を要し、一般にはメイン
電源のオンと共に定着ローラを予備加熱する構成が採用
されているが、電力の浪費が大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本件出願人
は、中空筒状の芯金の外周に、非晶質と結晶質との間で
相転移が可能な物質(例えば、特開平7−140823
号公報)からなる相転移層を設け、その相転移層を保護
層で被覆する構成の定着ローラを提案した。この定着ロ
ーラによれば、加熱による相転移層の非晶質から結晶質
への相転移により、熱エネルギーが発生するので、定着
ローラの外周面の温度上昇が促進され、ウオーミングア
ップ時間の短縮が図られる。
【0005】一方、この種の構成の定着ローラでは、そ
の相転移層が発生する熱エネルギーの再使用を図るため
には、結晶化した相転移層を結晶質から非晶質に相転移
させなければならない。この相転移層の結晶質から非晶
質への相転移には、イオン注入による方法があるが、通
常この結晶化した相転移層を加熱して一旦熔融させ、過
冷却状態となるように急冷することを要する。その相転
移層を構成する物質の冷却速度がその物質によって決ま
る一定の冷却速度以下であると、その物質の融点の近傍
で再度結晶化が始まり、相転移層を構成する物質を結晶
質から非晶質に相転移させることができないからであ
る。
【0006】この種の画像形成装置では、相転移層を構
成する物質の結晶質と非晶質との間での相転移作業中に
パネルを不用意に開成すると、以下に説明する不都合が
生じる。
【0007】例えば、相転移層を構成する物質を非晶質
から結晶質に相転移させる相転移作業中にパネルを開成
すると、装置本体の内部に外気が流入するため、非晶質
から結晶質に相転移する際に発生する結晶化エネルギー
を有効に利用できず、エネルギー利用効率が低下する。
また、結晶質状態にある相転移層を構成する物質を非晶
質化するために、相転移層を構成する物質を加熱して熔
融させる際に、パネルを開成すると、装置本体の内部に
外気が流入するため、熔融温度を正確に検出することが
できないことがあり、結晶化した物質が一部分熔融され
ずに残存することがある。更に、また、相転移層を構成
する物質を熔融状態から冷却する相転移作業中にパネル
が開成されると、相転移作業を構成する物質の結晶化開
始温度を正確に検出できず、非晶質化が完了しないまま
相転移作業の冷却が完了することがある。
【0008】このように、非晶質から結晶質へ相転移さ
せるために相転移層を構成する物質を加熱中、結晶質か
ら非晶質へ相転移させるために相転移層を構成する物質
を加熱・熔融中、結晶質から非晶質へ相転移させるため
に熔融状態にある相転移層を構成する物質の冷却中に、
パネルが不用意に開成されると、安定して相転移が行わ
れない。つまり、このような事態が生じると、相転移層
を構成する物質の非晶質から結晶質への相転移の際に発
生する熱エネルギーを有効に利用してその定着ローラの
外周面の温度上昇を促進させることができないこととな
る。従って、画像形成装置の稼働中はパネルの開成を禁
止することが考えられるが、パネルの開閉操作性を考慮
すると、パネルはなるべく開閉できるようにして置く方
が望ましい。
【0009】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたも
ので、その目的は、パネルの開閉操作性をなるべく犠牲
にすることなく安定して相転移作業を行うことのできる
画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像形
成装置は、開閉可能のパネルを有する筺体内に定着装置
を含む画像形成機構が設けられ、前記定着装置には定着
ローラの外周面に結晶質と非晶質との間で相転移が可能
な物質からなる相転移層が設けられ、前記定着ローラは
加熱による非晶質から結晶質への相転移の際に発生する
熱エネルギーによりその外周面の温度上昇が促進される
画像形成装置において、前記パネルの開成を禁止するパ
ネル開成禁止手段を備え、前記パネル開成禁止手段は前
記相転移層の結晶質と非晶質との間での相転移作業中に
前記パネルの開成を禁止することを特徴とする。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の画像形成装置において、前記相転移作業が前記相転移
層の非晶質から結晶質への加熱作業であることを特徴と
する。
【0012】請求項3に記載の発明は、前記相転移作業
が前記相転移層の結晶質から非晶質への加熱・熔融作業
であることを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の発明は、前記相転移作業
が前記相転移層の結晶質から非晶質への加熱・熔融作業
及び熔融後の冷却作業であることを特徴とする。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【作用】請求項1ないし請求項4に記載の発明によれ
ば、パネル開成禁止手段は、相転移層を構成する物質の
結晶質と非晶質との間での相転移作業中にパネルの開成
を禁止する。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、相転移層
を構成する物質が非晶質から結晶質へ相転移する際に発
生する熱エネルギーを有効に利用できる。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、相転移層
を構成する物質を結晶質から非晶質へ相転移させる際に
相転移相を構成する物質の熔融の確実化を図ることがで
きる。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、相転移層
を構成する物質の結晶質から非晶質への相転移を確実に
行わせることができる。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0026】図1は画像形成装置としての複写機の概要
図を示し、この図1において、1は装置本体、2はその
装置本体1を開閉するパネル、3は給紙カセット、4は
コンタクトガラス、5はトナーボトル、6は定着装置、
7は操作・表示制御部、8はコピー受けである。メイン
スイッチSWをオンするとメイン電源が投入される。装
置本体1のコピー受け8の側には図2に示すメインスイ
ッチSWが設けられている。装置本体1には定着装置6
を含む画像形成機構が内蔵されている。給紙カセット3
にセットされた記録シート3aは感光体、転写装置を経
由して定着装置6に送られ、その際に感光体に形成され
たトナー像が転写装置により記録シート3aに転写され
る。
【0027】パネル2は定着装置6の側の第1のパネル
2aと給紙カセット側の第2のパネル2bとから構成さ
れている。定着装置6は、加圧ローラ(図示を略す)と
定着ローラ9とを有する。定着ローラ9は加圧ローラに
接触され、加圧ローラの回転に従動して回転される。そ
の加圧ローラは周知の構造であり、アルミニウム、鉄等
からなる芯金の外周にゴム等の弾性体が装着されてい
る。定着ローラ9は図3に示すように中空筒状の芯金9
aを有する。その芯金9aの材料には熱電導率の良好な
もの、例えばアルミニウム合金が使用される。芯金9a
の外周面には、結晶質と非晶質との間で相転移が可能な
物質からなる相転移層9bが設けられている。この物質
は周期律表(長周期型)のIIIB族乃至VIB族に属する
元素から選択され、例えば、カルコゲン、カルコゲナイ
ド化合物、セレン、セレン・テルル合金、ゲルマニウム
・テルル合金、インジウム・セレン系合金、インジウム
・テルル系合金、アンチモン・セレン系合金、アンチモ
ン・テルル系合金等から選択され、その結晶化温度が8
0度Cないし200度Cの範囲内の材料が望ましく、定
着温度Tが約180度Cであること、結晶化の際に集中
して熱が発生するのが好ましいことを考慮すると、特
に、セレン、セレン・テルル合金であることが好まし
い。その相転移層9bの外周には保護層9cが形成され
ている。この保護層9cは相転移層9bが熔融状態の時
に相転移層9bを構成する物質の流出を防止する役割を
果たす。この保護層9cはトナーの粘着を防止する役割
を果たす材料で構成しても良いし、この保護層9cの表
面に弗素樹脂からなる離型層を形成してトナーの粘着を
防止するようにしても良い。芯金9aの内周には円筒形
のペルチェ効果型素子9dが配設されている。符号9
e、9eはそのペルチェ効果型素子9dに電流を通じる
ための導電線である。このペルチェ効果型素子9dは定
着ローラ9の外周面を定着温度Tにまで高める機能の
他、結晶化した相転移層9bを加熱して熔融させ、その
後その相転移層9bを冷却する機能、すなわち、再び結
晶質から非晶質に相転移させる非晶質化手段としても機
能する。なお、ここでは、ペルチェ効果型素子9dを用
いて定着ローラ9の昇温を図っているが、定着ローラ9
の中空内にハロゲンランプを挿通して、このハロゲンラ
ンプの発光輻射熱を利用して定着ローラ9の昇温を図っ
ても良い。
【0028】装置本体1内には図2に示すようにマイク
ロプロセッサCPUが設けられている。このマイクロプ
ロセッサCPUにはROMメモリが接続される他、入出
力インターフェースI/Oを介して、操作・表示制御部
7、遅延回路、メインスイッチSW、予熱モードスイッ
チSW、パネル開閉スイッチSW、開閉禁止手段、加熱
手段、非晶質化手段、ジャム検知センサー、トナー残量
検出センサー、廃トナー満杯検出センサー、クリーニン
グブレード汚れ検出センサー等が接続されている。な
お、この実施例では、ペルチェ効果型素子9dが相転移
層9bを非晶質から結晶質へ相転移させる加熱手段と相
転移層9bを結晶質から非晶質に相転移させる非晶質化
手段として機能するので、入出力インターフェースI/
Oへの接続線は共用されている。マイクロプロセッサC
PUは複写作業に必要な各種の制御を統括する機能を果
たし、ROMメモリにはその制御を行うためのプログラ
ムが書き込まれている。予熱モードスイッチSWは、メ
インスイッチSWの近傍に設けられている。この予熱モ
ードスイッチSWは操作・表示制御部7からの操作指令
を禁止し、画像形成装置を強制的に予熱モードに待機さ
せる役割を有する。画像形成装置はウオーミングアップ
後の待機状態にあるときでかつ操作・表示制御部7から
操作指令が所定時間以上為されないとき、あるいは、予
熱モードスイッチSWがオンのとき予熱モードとなる。
画像形成装置は予熱モードの時、定着ローラ9を予熱温
度T0に維持し、例えば、相転移層9bにセレン物質を
用いる場合、非結晶から結晶質への結晶化開始温度Tc
が約120度Cであるので、予熱温度T0を約100度
C程度に設定する。ペルチェ効果型素子9dは結晶質か
ら非晶質への加熱手段として機能するときは、結晶質状
態にある相転移層9bを定着温度Tから融点温度Tm以
上の温度であってその近傍の温度にまで一旦昇温させて
その相転移層9bを構成する物質を熔融状態にした後、
ペルチェ効果型素子9dへの通電方向を逆転させて、そ
の相転移層9bを構成する物質を熔融状態から急冷する
ことにより非晶質にさせる。なお、セレンの融点は約2
17°Cである。
【0029】ROMメモリにはその温度制御データが予
め書き込まれている。遅延回路はメインスイッチSWを
オフしたときに作動するもので、これは、結晶質状態の
相転移層9bを構成する物質の非晶質化を図るためであ
る。すなわち、定着ローラ9の温度が定着温度Tのと
き、相転移層9bを構成する物質は結晶質状態にあり、
遅延回路がない場合、メインスイッチSWを切るとペル
チェ効果型素子9dに電力が供給されず、相転移層9b
の非晶質化を図ることができず、再度メインスイッチS
Wをオンしたときに、相転移層9bを構成する物質が非
晶質から結晶質へ相転移する際に発生する熱エネルギー
をウオーミングアップに利用できないことになるが、こ
の発明の実施の形態では、メインスイッチSWをオフし
たとしても、結晶質から非結晶質への相転移の間、電力
が供給されているので、相転移層9bを構成する物質が
非晶質から結晶質に相転移する際に発生する熱エネルギ
ーの再利用を確実に図ることができる。なお、この遅延
回路は定着ローラ9が予熱温度T0の状態にあるとき
に、メインスイッチSWがオフされたときは作動させな
くとも良い。定着ローラ9が予熱温度T0の状態にある
ときは、相転移層9bを構成する物質はもともと非晶質
状態となっているからである。また、予熱モードスイッ
チSWは画像形成装置をウオーミングアップするとき、
及び、定着ローラ9を予熱温度T0から定着温度Tにま
で昇温させるときにはオフされる。
【0030】パネル開成禁止手段は、図4に示すよう
に、ソレノイド10と鉄板11とから構成されている。
ソレノイド10は装置本体1に設けられ、符号10aは
その吸着部である。鉄板11はパネル2aに設けられ、
パネル2aを閉じた時に吸着部10aに対向するように
されている。装置本体1にはパネル開閉検知スイッチS
Wとしての圧力センサ12、12´が設けられている。
マイクロプロッセサCPUはその圧力センサ12、12
´の信号の変化に基づいてパネル2a、2bが開成され
たか否かを検知する。なお、図5に示すように、パネル
開成禁止手段をモータ13と鈎状部材14とコ字形状の
フック15とから構成しても良い。パネル2aには補助
鉄板(図示を略す)が設けられ、装置本体1にはこの補
助鉄板に対応して補助永久磁石(図示を略す)が設けら
れて、パネル開成禁止が解除された時、パネル2aが不
用意に開かないようになっている。一方、パネル2bに
は補助鉄板11´が設けられ、装置本体1には補助鉄板
11´に対応して補助永久磁石10´が設けられてい
る。
【0031】操作・表示制御部7は液晶表示パネル7a
を有する。この液晶表示パネル7aは例えば図6に示す
ように構成されている。コピー作業者、サービスマン等
の操作者は、この液晶表示パネル7aの表示に基づきそ
の表示指令に応じた作業を行うものであり、ジャム、ト
ナー補給(トナーボトル交換)等が必要なときにはその
旨の表示がされ、廃トナー満杯、クリーニングブレード
の汚れ等のときには修理作業者への連絡を意味する旨の
表示(例えば、工具マーク7b)が為される。
【0032】次に本発明の実施例をフロチャートに従っ
て説明する。
【0033】図7は本発明に係わる画像形成装置の実施
例の作動を説明するためのフローチャートである。図7
に示すように、メインスイッチSWをオンすると(S.
1)、マイクロプロセッサCPUは液晶表示パネル7a
にウオーミングアップ表示指令、パネル2aの開成禁止
指令を出力すると共に(S.2)、ペルチェ効果型素子
9dに通電を開始させる。これにより、ペルチェ効果型
素子9dは相転移層9bへの加熱を開始し(S.3)、
相転移層9bを構成する物質はその昇温の過程で結晶化
開始温度Tcを越えると、相転移層9bが非晶質から結
晶質に相転移される。マイクロプロセッサCPUは図示
を略す温度センサにより定着下限温度TLを検出し、定
着下限温度TL以下か否かを判断する(S.4)。定着
下限温度TL以下の時にはS.3に移行し、相転移層9
bへの加熱が続行される。この非晶質から結晶質への相
転移の際に発生する熱エネルギーにより、定着ローラ9
が迅速に定着温度Tにまで昇温される。これにより、ウ
オーミングアップが迅速に実行される。図11におい
て、符号Q1はこのウオーミングアップ中の昇温過程を
示している。マイクロプロセッサCPUは定着下限温度
TL以上の時にはS.5に移行して、パネル2aの開成
禁止解除を実行する。その際、パネル2aが開成可能な
旨の表示がされる。すなわち、ソレノイド10への通電
が断たれ、パネル2aが開成可能となる。次に、マイク
ロプロッセサCPUはメインスイッチSWがオフか否か
を判断し(S.6)、メインスイッチSWがオンの時に
はS.7に移行する。マイクロプロッセCPUはウオー
ミングアップが完了すると、液晶表示パネル7aに「コ
ピーできます」旨の表示指令を出力する。作業者は通常
この状態で複写作業を行い、図11において、符号Q2
は定着ローラ9が定着温度Tに維持されている状態を示
す。
【0034】S.7においては、マイクロプロセッサC
PUは、ジャムの発生、トナーボトルの交換等の点検作
業要求指令があるか否かを判断する。点検作業要求指令
がないときには、S.8に移行して、操作・表示制御部
7が所定時間操作されていないか否かを判断する。操作
・表示制御部7が所定時間内に操作されているときには
予熱モードスイッチSWがオンか否かを判断する(S.
9)。予熱モードスイッチSWがオフのときはS.4に
移行して定着下限温度TLの検出を続行し、S.4〜
S.9の処理を繰り返す。S.7において、点検要求作
業指令があったときには、S.10に移行して、点検作
業要求がボトル交換であるか否かを判断する。操作者
は、点検作業要求がボトル交換の時には、パネル2bを
開きボトル交換処理を行う(S.11)。そして、マイ
クロプロセッサCPUはパネル2bが閉じられた否かを
判断し(S.12)、パネル2bが閉じられると、S4
に移行する。点検作業要求がボトル交換でない時には、
マイクロプロセッサCPUはS.13に移行する。S.
13においては、パネル2aの開成を禁止(パネルを開
成できない旨の表示を含む)した後、S14に移行す
る。S.14においては、ペルチェ効果型素子9dは相
転移層9bを構成する物質を加熱し、融点Tm以上の温
度にまで昇温させて熔融させ、次に、相転移層9bを構
成する物質が熔融された否かを判断する(S.15)。
この判断は図示を略す温度センサにより定着ローラ9の
温度が融点Tmを越えたか否かにより行う。図11にお
いて、符号Q3はこの状態を示している。次に、マイク
ロプロセッサCPUは、S.16において、パネル2a
の開成禁止解除を実行した(パネル2aが開成可能の旨
の表示を含む)後、ペルチェ効果型素子9dへの通電方
向を逆転させて、相転移層9bを構成する物質を急冷す
る(S.17)。そして、定着ローラ9の温度が結晶化
温度Tc以下であるか否かを判断する(S.18)。結
晶化温度Tc以下となったときに、ペルチェ効果型素子
9dに基づく冷却を停止する。次に、マイクロプロセッ
サCPUは点検要求作業の具体的内容を液晶表示パネル
7aに表示した(S.19)後、図示を略すカウンタ値
Nを0にセットする(S.20)。なお、パネル2aの
開成禁止解除は破線で示すようにステップS.18とス
テップS.19との間のステップS.16´で行っても
良い。操作者はパネル2a、パネル2bのいずれかを開
成し、その表示パネル7aに表示されている点検要求作
業内容に基づいて作業を行う(S.21)。パネル2a
の開成の際には定着電源がオフされる。
【0035】ここで、パネル2aを開成すると、圧力セ
ンサ12の出力がオンからオフとなる。作業要求指令に
基づく作業終了後、パネル2aを閉じると、圧力センサ
12がオフからオンとなり、マイクロプロセッサCPU
は圧力センサ12がオンされたか否かを検知する(S.
22)。S.22におけるパネル2aの閉成検知後、S
23に移行して点検要求作業指令が引続きあるか否かを
判断する。点検要求作業指令が出されていないときは、
S.2に移行する。従って、相転移層9bを構成する物
質が加熱され、非晶質から結晶質に相転移する際に発生
する熱エネルギーにより、定着ローラ9が速やかに定着
温度Tに昇温される。
【0036】S.23において、点検要求作業指令が出
されている時は、カウンタのカウント値Nに「+1」を
加え(S.24)、次に、カウント値Nが所定値Mより
大きいか否かを判断し(S.25)、カウント値Nが所
定値Mより小さい時には、S.19に移行して点検作業
要求を引き続いて表示し、パネル2aの開閉操作に伴っ
て、カウント値Nの内容を逐次加算し、パネルの開閉回
数Nが所定値Mを越えても、点検要求作業の指令が続行
されているとき、すなわち、何等かの異常(例えば、ジ
ャム処理)により、点検作業要求指令が引続き表示され
ている時には、複写作業を停止し、サービスマンに依頼
する必要がある旨の表示を提示する(S.26)。
【0037】次にS.6において、メインスイッチSW
がオフされると、遅延回路が作動された(S.27)
後、予熱モードであるか否かが判断される(S.2
8)。予熱モードの時にはそのまま処理が終了し、予熱
モードでないときには、パネル2aの開成が禁止され
(S.29)、相転移層9bを構成する物質を結晶質か
ら非晶質にするために電源供給中である旨の表示がされ
る(S.30)。そして、ペルチェ効果型素子9dによ
り相転移層9bを構成する物質の加熱・熔融が実行され
(S.31)、次に、相転移層9bを構成する物質の温
度が融点Tm以上であるか否かが判断され(S.3
2)、相転移層9bを構成する物質の温度が融点Tm以
上の時には、パネル2aの開成禁止解除が実行され
(S.33)、次に、相転移層9bを構成するための冷
却処理が実行される(S.34)。次に、相転移層9b
を構成する物質の非晶質化が完了したか否かが判断され
(S.35)、その後、遅延回路の作動を停止させた後
(S.36)、処理を終了する。なお、パネル2aの開
成禁止解除の実行は破線で示すようにステップS.35
とステップS.36との間のステップS.33´で実行
しても良い。
【0038】次に、S.9において、予熱モードスイッ
チSWがオンのときは、予熱モードスイッチSWがオン
されてから所定時間が経過したか否かを判断し(S.3
7)、その後、S.38に移行する。というのは、予熱
モードスイッチSWをオンさせた後、予熱モードスイッ
チSWをすぐにオフして、複写作業を行いたい場合があ
るからである。操作・表示制御部7が所定時間未操作の
時には直接S.38に移行する。S.38においては、
パネル2aの開成禁止処理が実行され、次に相転移作業
中の表示がされ(S.39)、その後、相転移層9bを
構成する物質を非晶質化するための加熱・熔融が実行さ
れ(S.40)、相転移層9bの温度が融点Tm以上で
あるか否かが判断される(S.41)。これにより、加
熱・熔融処理が完了したか否かが判断され、この加熱・
熔融処理の過程で、予熱モードスイッチSWがオフされ
たか否かが判断され(S.42)、予熱モードスイッチ
SWがオフされた時には、S.43に移行してパネル2
aの開成禁止解除を実行した後、S.4に移行する。な
お、この場合、相転移層9bを構成する物質が熔融状態
に有る場合のコピー作業を禁止するため、所定時間の経
過を待ってコピー禁止解除を実行させるのが望ましい。
S.41において、相転移層9bを構成する物質の温度
が融点Tm以上の時にはS.44に移行して、パネル2
aの開成禁止処理が実行される。この後、S.45にお
いて、熔融状態にある相転移層9bを構成する物質の冷
却が実行され、次に、相転移層9bを構成する物質の温
度が結晶化開始温度Tc以下であるか否かが判断される
(S.46)。この相転移層9bを構成する物質を非晶
質化するための冷却中に、予熱モードスイッチSWがオ
フされたか否かが判断され(S.47)、予熱モードス
イッチSWがオフされたときはパネル2aの開成禁止を
解除し(S.48)、その後、S4に移行する。なお、
この場合も相転移層9bを構成する物質が熔融状態に有
る場合のコピー作業を禁止するため、所定時間の経過を
待ってコピー禁止解除を実行させるのが望ましい。
【0039】この予熱モードスイッチSWをオンさせ
て、相転移層9bを構成する物質を非晶質化処理を行う
相転移作業中に、予熱モードスイッチSWをオフさせた
ときには、相転移層9bを構成する物質の非晶質状態と
結晶質状態とが混在する可能性があるが、エネルギーの
利用効率上支障は生じない。
【0040】次に、S.46において、相転移層9bを
構成する物質の温度が結晶化開始温度Tc以下の時に
は、相転移作業終了を表示し(S.49)、S.50に
移行して、予熱温度T0以下か否かを判断する。相転移
層9bを構成する物質の温度が予熱温度T0以下の時に
は、定着ローラ9の温度を予熱温度T0に維持するため
にペルチェ効果型素子9dに通電し(S.51)、その
後、予熱モードスイッチSWがオフであるか否か(S.
52)、操作・表示制御部7が所定時間操作されていな
いかを判断し(S.53)、予熱モードが解除された時
にはS.2に移行する。図11において、符号Q4はそ
の予熱モード時の冷却過程、及び、予熱温度T0の維持
状態を示している。なお、パネル2aの開成禁止解除の
実行は破線で示すようにステップS.46とステップ
S.49との間のステップS.44´で行っても良い。
【0041】ここでは、ペルチェ効果型素子9dを用い
て、相転移層9bの加熱、熔融、冷却を行わせている
が、相転移層9bの加熱・熔融には公知のハロゲンラン
プを使用し、相転移層9bの冷却には送風ファンを用い
ても良い。また、この場合、屋内配線のコンセントから
電源プラグを直接引く抜くことが考えられるので、電源
供給回路には内蔵バッテリーを備えているのが望まし
い。
【0042】また、ここでは、パネル2を二分割パネル
として説明したが、一枚構成のパネルにも本発明を適用
できるものである。
【0043】更に、この実施例では、相転移層を構成す
る物質の結晶質から非晶質への相転移作業を行うため、
熔融状態からの冷却をペルチェ効果型素子9dへの通電
により行っているが、相転移層を構成する物質を適宜選
択すれば、自然放冷によって行うこともできる。
【0044】
【発明の効果】請求項1ないし請求項4に記載の発明
は、以上説明したように構成したので、パネルの開閉操
作性をなるべく犠牲にすることなく安定して相転移作業
を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる画像形成装置の外観構成を示
す図である。
【図2】 本発明に係わる画像形成装置の制御ブロック
図である。
【図3】 本発明に係わる定着ローラの一例を示す断面
図である。
【図4】 本発明に係わるパネル開成禁止手段の一例を
示す断面図である。
【図5】 本発明に係わるパネル開成禁止手段の他の例
を示す断面図である。
【図6】 図1に示す操作・表示制御部の一例を示す平
面図である。
【図7】 本発明に係わる画像形成装置の作用を説明す
るためのフロー図である。
【図8】 本発明に係わる画像形成装置の作用を説明す
るためのフロー図である。
【図9】 本発明に係わる画像形成装置の作用を説明す
るためのフロー図である。
【図10】 本発明に係わる画像形成装置の作用を説明
するためのフロー図である。
【図11】 本発明に係わる定着装置の立ち上げ時の昇
温過程、定着温度維持過程、相転移層の熔融・冷却過程
の一例を示す温度変化グラフである。
【符号の説明】
1…筺体 2…パネル 6…定着装置 9…定着ローラ 9b…相転移層 10…ソレノイド(パネル開成禁止手段) 11…鉄板(パネル開成禁止手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−140823(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20 G03G 15/00 550 G03G 21/16 - 21/20 F16C 13/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉可能のパネルを有する筺体内に定着
    装置を含む画像形成機構が設けられ、前記定着装置には
    定着ローラの外周面に結晶質と非晶質との間で相転移が
    可能な物質からなる相転移層が設けられ、前記定着ロー
    ラは加熱による非晶質から結晶質への相転移の際に発生
    する熱エネルギーによりその外周面の温度上昇が促進さ
    れる画像形成装置において、 前記パネルの開成を禁止するパネル開成禁止手段を備
    え、前記パネル開成禁止手段は前記相転移層の結晶質と
    非晶質との間での相転移作業中に前記パネルの開成を禁
    止することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記相転移作業が前記相転移層の非晶質
    から結晶質への加熱作業であることを特徴とする請求項
    1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記相転移作業が前記相転移層の結晶質
    から非晶質への加熱・熔融作業であることを特徴とする
    請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記相転移作業が前記相転移層の結晶質
    から非晶質への加熱・熔融作業及び熔融後の冷却作業で
    あることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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