JP3334510B2 - 熱定着装置の限流手段制御装置 - Google Patents
熱定着装置の限流手段制御装置Info
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Description
機、プリンタおよびファクシミリなどに用いられる熱定
着装置において、この熱定着装置に対する突入電流の制
御を行うための限流手段制御装置に関する。
録媒体である記録紙ないし転写材などのシート上に転写
されたトナー像をシートに定着させる熱定着装置が設け
られている。
シート上のトナーを熱溶融させる定着ローラと、当該定
着ローラに圧接してシートを挟持する加圧ローラとを有
している。熱定着ローラは、円筒状に形成され、この熱
定着ローラの中心軸上には、ヒータ等の加熱装置が保持
手段により保持されている。この加熱装置は、定着ロー
ラの中心軸に位置し、加熱装置から発せられた熱は定着
ローラ内壁に輻射される。定着ローラの外壁は、その温
度が定着に適した温度(例えば、150〜200℃)に
なるまで加熱される。この状態で定着ローラと加圧ロー
ラは摺接しながら互いに逆方向へ回転し、トナーが付着
したシートを挟持する。定着ローラと加圧ローラとの摺
接部(以下、ニップ部という)において、シート上のト
ナーは、定着ローラにより溶解し、両ローラから作用す
る圧力によりシートに定着される。トナーが定着した
後、定着ローラ及び加圧ローラの回転に伴い、シート
は、排紙ローラによって搬送され、排紙トレイ上に排出
される。
に、ユーザ側の生産性向上の要望に応えてウォームアッ
プ時間の短縮を図るために、加熱装置を構成するヒータ
の容量をアップするとともに、定着ローラを薄肉ローラ
とすることにより熱容量ダウンが行われている。
ON時にヒータへの突入電流を増大させる。この突入電
流は、ヒータON時に電源電圧を低下させるとともに、
同一ライン上の他の機器に悪影響を与える。
ローラの温度の変動を大きくして、ヒータのON/OF
Fの回数を増加させ、電源電圧の変動の回数を増加させ
る。従来の熱定着装置には、このような電源電圧の変動
を抑制するために、加熱装置に対する電源投入時の突入
電流を低減するための限流手段が設けられている。この
ような限流手段の一例が、特開平3−102409号公
報に開示されている。この限流手段の一例としてのヒー
タ駆動装置は、温度依存性ヒータの電源を制御する駆動
信号を生成する手段と、ヒータに電流制限手段を介して
電源電圧を印加する第1の回路と、ヒータに直接電源電
圧を印加する第2の回路と、ヒータの駆動信号の前縁か
ら所定時間内において第1の回路よりヒータに通電し、
所定時間以後からヒータ駆動信号の後縁までは第2の回
路によりヒータに通電し一定加熱する手段よりなること
を特徴としている。
ワーサーミスタに通電することによって突入電流を抑制
し、パワーサーミスタの温度上昇を最小限に抑えて定常
温調時においても突入電流抑制作用を保持するようにし
ている。
の技術では、ヒータの容量をアップした場合には、この
電力容量に見合った大きな限流手段が必要であるという
第1の問題点があった。また、メインスイッチをONし
た際や、故障等(JAM)が発生してリセットを行う際
には、装置のウォームアップを行うために、ヒータがO
Nとなる。そして、繰り返しリセットが発生するような
異常時には、限流手段に繰り返し突入電流が流れて、限
流手段の部品の寿命に悪影響を与えるという第2の問題
点があった。
有する問題点に鑑み提案されたもので、電源電圧の変動
に対する規格をクリアするとともに、熱定着装置が繰り
返しリセットされること等による限流手段の破損を防止
することを目的とする。
の請求項1記載の本発明は、温度調節可能な加熱装置を
備えた熱定着装置に対する突入電流を制御するための限
流手段制御装置であって、前記加熱装置に供給する交流
電源を駆動する加熱装置駆動手段と、前記加熱装置に流
れる電流を低減する限流手段と、前記限流手段を前記加
熱装置に作用させるか否かの切り換えを行う切換手段
と、初期電源投入時またはリセット時に、前記切換手段
を制御して、前記限流手段が前記加熱装置へ作用するこ
とを禁止する切換制御手段と、を有することを特徴とす
る熱定着装置の限流手段制御装置である。
制御手段は、前記加熱装置が安定した温度で動作してい
る場合に、必要に応じて前記切換手段を動作させ、前記
限流手段を前記加熱装置に作用させるようにしたことを
特徴とする熱定着装置の限流手段制御装置である。
本発明の実施の形態を説明する。本発明に係る熱定着装
置は、電子写真式の複写機、プリンタおよびファクシミ
リなどにおいて、記録用紙等からなる記録媒体上の現像
剤であるトナーを溶融して定着させるための装置であ
り、限流手段制御装置は、この熱定着装置に備えた加熱
装置に対する突入電流を制御することにより、電圧の変
動を防止するための装置である。
央断面図である。本発明に係る熱定着装置の電力制御装
置は、例えば、図1に示すような複写機1に用いられ
る。この複写機1は、図1に示すように、記録用紙を収
納した用紙トレイ2と、記録用紙にトナー像を転写する
ための感光体3と、記録用紙にトナー像を定着させるた
めの定着ローラ4と、この定着ローラ4に回転可能に圧
力接触された加圧ローラ5等を主な構成要素としてい
る。
ように動作する。図1に示すように、用紙トレイ2から
搬送された記録用紙(図示せず)は、搬送路6を経て感
光体3に搬送され、未定着のトナー像が転写される。そ
して、トナー像が転写された記録用紙は、定着ローラ4
と加圧ローラ5との間のニップ部に向けて送り込まれ
る。記録用紙は、加熱された定着ローラ4の熱と、加圧
ローラ5から作用する圧力とが加えられながら、ニップ
部を通過する。このとき、未定着トナーが溶融して記録
用紙上に定着し、用紙上に定着トナー像が形成される。
ラ4から自然に剥離し、あるいは先端部が定着ローラ4
の表面に摺接するように設けられた分離爪ないし分離ガ
イド7によって定着ローラ4から強制的に剥離され、排
紙トレイ8上に排出される。上記した定着ローラ4は、
熱定着装置として機能する装置で、その回転軸上にハロ
ゲンランプ等からなる熱定着ヒータ9が設けられてい
る。この熱定着ヒータ9が、定着ローラ4の外周表面を
所定の温度に加熱するための加熱装置として機能する。
そして、熱定着ヒータ9をON/OFFすることによ
り、定着ローラ4の外周表面を一定の温度に保ってい
る。
びその周辺機器をさらに詳しく説明する。図2は、熱定
着ヒータ及びその周辺機器の概略構成を示したブロック
図である。本発明に用いる熱定着ヒータ9は、図2に示
すように、交流電源10に接続されて駆動されるととも
に、熱定着ヒータ9と交流電源10との間には、熱定着
ヒータ9をON/OFFするための第1スイッチ素子1
1が直列に接続され、さらに、第1スイッチ素子11に
並列となるよう、限流抵抗等からなる限流手段12と、
この限流手段12に直列に配置された第2スイッチ素子
13とが接続されている。さらに、第1スイッチ素子1
1及び第2スイッチ素子13には、これらのスイッチ素
子11,13を制御するためのスイッチ素子制御回路1
4が接続されている。また、このスイッチ素子制御回路
14は、CPU(中央演算装置)15を備えている。
ヒータ9を駆動するための加熱装置駆動手段として機能
し、前記した第2スイッチ素子13が、切換手段として
機能し、前記したスイッチ素子制御回路14が、切換制
御手段として機能する。したがって、スイッチ素子制御
回路14は、CPU15からの制御信号を受けて、第1
スイッチ素子11及び第2スイッチ素子13に対して熱
定着ヒータ9をONさせるためのヒータ温調信号等を出
力し、第1スイッチ素子11及び第2スイッチ素子13
では、このヒータ温調信号に基づいて熱定着ヒータ9を
ON/OFFさせて、定着ローラ4の外周表面を一定の
温度に温度調整する。
制御をさらに詳しく説明する。図3は、熱定着ヒータ及
びスイッチ素子制御回路を構成するCPUの概略構成を
示したブロック図である。図3に示すように、スイッチ
素子制御回路14を構成するCPU15は、複写機1内
に配置された図示しない他のCPUなどとの間で通信を
行いながら、複写機1における複写動作の制御を行って
いる。この複写機1における複写の各動作手段、例え
ば、図1に示した感光体3や、図示しない紙送り装置等
は、CPU15のポートやI/Oユニットに接続され、
CPU15からの制御信号に基づいてタイミング制御さ
れている。
では、図3に示すように、熱定着ヒータ9により加熱さ
れる定着ローラ4の外周表面に、サーミスタ16が取り
付けられていて、このサーミスタ16は、CPU15の
A/Dポートに接続されている。
度が変化すると、この温度変化によりサーミスタ16の
電気抵抗値が変化し、CPU15のA/Dポートに入力
される電圧が変化する。CPU15では、この電圧変化
を予め定められた基準値と比較することにより、定着ロ
ーラ4の外周表面の温度を演算してモニタする。
11及び第2スイッチ素子13に対して、熱定着ヒータ
9をONするためのヒータ温調信号を発信する。さら
に、CPU15は、初期電源投入時、あるいはリセット
時に、第2スイッチ素子13に対して切換禁止信号を発
信し、限流手段12が熱定着ヒータ9へ作用することを
禁止する。
データを格納するために電池によりバックアップされて
いる制御RAM(ランダムアクセスメモリ)と、制御プ
ログラム等が格納されている制御ROM(リードオンリ
メモリ)と、拡張I/O(入出力制御回路)等が接続さ
れている。そして、制御ROMに格納した制御プログラ
ムに従ってCPU15が動作することにより、CPU1
5が、切換制御手段等として機能し、第1スイッチ素子
11及び第2スイッチ素子13を制御する。
限流制御装置における制御手順を説明する。図4は、本
発明に係る限流手段制御装置における制御のメインルー
チンを示したフローチャートであり、図5は、図4に示
したヒータON/OFF処理の手順を示したフローチャ
ートである。
ける処理が開始されると、RAMやその他の必要な部分
の初期化を行う(step1)。次に、内部タイマをセ
ットして、内部タイマのカウントを開始させ(step
2)、後に詳述するヒータON/OFF処理(step
3)を行い、複写機におけるその他の動作処理を行う
(step4)。次に、内部タイマのカウントアップを
判断して(step5)、内部タイマがカウントアップ
すると、上記した内部タイマのセット処理(step
2)に戻って、以降の処理(step3〜5)を繰り返
す。
p3)では、図5に示すように、まず熱定着ヒータ9を
所定温度まで加熱する等のウォームアップが完了したか
どうかを判断する(step3−1)。
合には、フラグ0を「0」とし(step3−2)、一
方、ウォームアップが完了していない場合には、フラグ
0を「1」とする(step3−3)。後に詳述する
が、このフラグ0の状態に基づいて、限流手段12を熱
定着ヒータに作用させるか否かの切換を行う第2スイッ
チ素子13を制御する。
ヒータ温調信号がONとなっているかどうかを判断する
(step3−4)。ここで、ヒータ温調信号がONと
なっている場合、すなわち、熱定着ヒータ9に通電して
加熱を行う場合には、第2スイッチ素子13の作動によ
る限流手段12の作用時間をカウントするタイマ(TM
O)がカウントアップしているかどうかを判断し(st
ep3−5)、タイマ(TMO)がカウントアップして
いない場合には、さらに、限流手段12が作用してから
第1スイッチ素子11が作動するまでの遅延時間をカウ
ントするタイマ(TM1)がカウントアップしているか
どうかを判断する(step3−6)。
にカウントアップしていない場合には、フラグ1の状態
を判断する(step3−7)。このフラグ1は、第2
スイッチ素子13の作動による限流手段12の作用状態
を示すフラグで、フラグ1が「0」であると、第2スイ
ッチ素子13が作動せずに限流手段12が作用していな
い状態を示し、反対にフラグ1が「1」であると、第2
スイッチ素子13が作動して限流手段12が作用してい
る状態を示す。
タイマ(TM0,TM1)をセットしてカウントを開始
する(step3−8)。両タイマ(TM0,TM1)
によりカウントする時間は、TM0>TM1となってい
る。
3−9)、フラグ0が「0」の場合には、ヒータ制御信
号2をONとして、第2スイッチ素子13を作動させる
ことにより限流手段12を作用させるとともに、フラグ
1を「1」として(step3−10)、処理を復帰す
る。
tep3−5)において、タイマ(TM0)がカウント
アップしている場合には、ヒータ制御信号2をOFFと
して、第2スイッチ素子13の作動を停止させることに
より限流手段12の作用を終了させるとともに、フラグ
1を「0」として(step3−11)、処理を復帰す
る。
tep3−6)において、タイマ(TM1)がカウント
アップしている場合には、ヒータ制御信号1をONとし
て、第1スイッチ素子11を作動させることにより熱定
着ヒータ9へ電源を供給するとともに、ヒータ制御信号
1がONであることを示すフラグ2を「1」として(s
tep3−12)、処理を復帰する。
ep3−4)において、ヒータ温調信号がOFFとなっ
ている場合、すなわち、熱定着ヒータ9に電源を供給し
ない場合には、ヒータ制御信号1及びヒータ制御信号2
をOFFとするとともに、フラグ1を及びフラグ2を
「0」として(step3−13)、処理を復帰する。
上記した制御により、初期電源投入時あるいはリセット
時には、限流手段12を作用させず、ウォームアップ完
了後に熱定着ヒータ9に電源を供給する際には、所定時
間(TM0で規定する時間)だけ第2スイッチ素子13
を作動させて限流手段12を作用させ、限流手段12が
作用開始してから所定の遅延時間(TM1で規定する時
間)を経過後に、第1スイッチ素子11を作動させて熱
定着ヒータ9に電源を供給する。
制御装置の制御による熱定着ヒータ9への通電状態を説
明する。図6は、限流手段制御装置の制御による熱定着
ヒータへの通電状態を示したタイムチャートである。
となると、ウォームアップ動作として熱定着ヒータ9を
所定温度まで上昇させるために、ヒータ温調信号がON
となり、このヒータ温調信号の立ち上がりから所定の遅
延時間(TM1で規定する時間)の経過後に、ヒータ制
御信号1がONとなり、第1スイッチ素子11が作動し
て熱定着ヒータ9に電源が供給される。そして、ヒータ
温調信号がOFFとなると、ヒータ制御信号もOFFと
なり、熱定着ヒータ9への電源の供給が停止される。こ
の時のヒータ電流は、限流手段12が作用していないの
で、突入電流が抑制されていない。
ムアップ完了信号が出力された後には、ヒータ温調信号
がONとなると、ヒータ温調信号の立ち上がりと同時に
ヒータ制御信号2がONとなり、第2スイッチ素子13
が作動して限流手段12が作用する。ヒータ制御信号2
は、所定時間(TM0で規定する時間)経過後にOFF
となり、第2スイッチ素子13の作動が停止して限流手
段12の作用が終了する。
定の遅延時間(TM1で規定する時間)の経過後に、ヒ
ータ制御信号1がONとなり、第1スイッチ素子が作動
して熱定着ヒータ9に電源が供給される。そして、ヒー
タ温調信号がOFFとなると、ヒータ制御信号もOFF
となり、熱定着ヒータ9への電源の供給が停止される。
この時のヒータ電流は、限流手段12が作用しているの
で、突入電流が抑制されている。
果を奏する。請求項1および請求項2記載の本発明の熱
定着装置の限流手段制御装置によれば、電源電圧の変動
を抑制することができるとともに、熱定着装置が繰り返
しリセットされること等による限流手段の寿命の低下を
防止することができる。
ある。
示したブロック図である。
成するCPUの概略構成を示したブロック図である。
のメインルーチンを示したフローチャートである。
を示したフローチャートである。
への通電状態を示したタイムチャートである。
Claims (2)
- 【請求項1】 温度調節可能な加熱装置を備えた熱定着
装置に対する突入電流を制御するための限流手段制御装
置であって、 前記加熱装置に供給する交流電源を駆動する加熱装置駆
動手段と、 前記加熱装置に流れる電流を低減する限流手段と、 前記限流手段を前記加熱装置に作用させるか否かの切り
換えを行う切換手段と、 初期電源投入時またはリセット時に、前記切換手段を制
御して、前記限流手段が前記加熱装置へ作用することを
禁止する切換制御手段と、を有することを特徴とする熱
定着装置の限流手段制御装置。 - 【請求項2】 前記切換制御手段は、前記加熱装置が安
定した温度で動作している場合に、必要に応じて前記切
換手段を動作させ、前記限流手段を前記加熱装置に作用
させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の熱
定着装置の限流手段制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25202196A JP3334510B2 (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 熱定着装置の限流手段制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25202196A JP3334510B2 (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 熱定着装置の限流手段制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1097156A JPH1097156A (ja) | 1998-04-14 |
JP3334510B2 true JP3334510B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=17231488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25202196A Expired - Fee Related JP3334510B2 (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | 熱定着装置の限流手段制御装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3334510B2 (ja) |
-
1996
- 1996-09-24 JP JP25202196A patent/JP3334510B2/ja not_active Expired - Fee Related
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