JP3157434B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3157434B2
JP3157434B2 JP25785295A JP25785295A JP3157434B2 JP 3157434 B2 JP3157434 B2 JP 3157434B2 JP 25785295 A JP25785295 A JP 25785295A JP 25785295 A JP25785295 A JP 25785295A JP 3157434 B2 JP3157434 B2 JP 3157434B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、ファクシミリー等の画像形成装置に関し、特に定着
装置を含む画像形成機構が開閉可能のパネルを有する筺
体内に設けられ、前記定着装置には定着ローラの外周面
に結晶質と非晶質との間で相転移が可能な物質からなる
相転移層が設けられ、前記定着ローラは加熱による非晶
質から結晶質への相転移の際に発生する熱エネルギーに
よりその外周面の温度上昇が促進される画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置には、感光体に形成された
静電潜像にトナーを付着させてトナー像として可視化
し、この可視化されたトナー像を記録シートに転写し、
その後、その記録シート(搬送紙)に付着しているトナ
ーを加熱により軟化させると共に加圧によりトナーを記
録シートに融着させることにより、そのトナー像を定着
するものが知られている。その画像形成装置に組み込ま
れる定着装置は、互いに対向してその対向間が記録シー
トの搬送路とされた加圧ローラと定着ローラとを備えて
いる。その定着ローラには、例えば、アルミニウム、鉄
等からなる中空筒状の芯金の外周にトナーの粘着を防止
する離型層が形成されている。その定着ローラの内部に
は例えばハロゲンランプからなるヒータが設けられ、そ
の定着ローラは内部から加熱する構成とされている。
【0003】この種の構造の定着装置では、定着ローラ
の外面の温度を定着に要求される温度に達するまで予め
ウオーミングアップすることが行われている。従来、こ
のウオーミングアップに長時間を要し、一般にはメイン
電源のオンと共に定着ローラを予備加熱する構成が採用
されているが、電力の浪費が大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本件出願人
は、中空筒状の芯金の外周に、非晶質と結晶質との間で
相転移が可能な物質(例えば、特開平7−140823
号公報)からなる相転移層を設け、その相転移層を保護
層で被覆する構成の定着ローラを提案した。この定着ロ
ーラによれば、加熱による相転移層の非晶質から結晶質
への相転移により、熱エネルギーが発生するので、定着
ローラの外周面の温度上昇が促進され、ウオーミングア
ップ時間の短縮が図られる。
【0005】一方、この種の構成の定着ローラでは、そ
の相転移層が発生する熱エネルギーの再使用を図るため
には、結晶化した相転移層を結晶質から非晶質に相転移
させなければならない。この相転移層の結晶質から非晶
質への相転移には、イオン注入による方法があるが、通
常この結晶化した相転移層を加熱して一旦熔融させ、過
冷却状態となるように急冷することを要する。その相転
移層を構成する物質の冷却速度がその物質によって決ま
る一定の冷却速度以下であると、その物質の融点の近傍
で再度結晶化が始まり、相転移層を構成する物質を結晶
質から非晶質に相転移させることができないからであ
る。
【0006】ところで、画像形成装置では、定着装置を
含む画像形成機構が筺体内に内蔵されているが、ジャム
(紙づまり)、トナー交換(トナー補充ともいう)、排
トナーボトル満杯、Pセンサの汚れ等が生じた場合、そ
の点検作業要求指令に応じたパネルの開成指令を操作者
に提示するため、その旨を液晶パネルに表示するように
なっている。コピー作業者、サービスマン等の操作者は
その液晶パネルに表示されている点検作業要求指令に基
づきパネルを開いて所定の作業を行なうのであるが、こ
のパネルを開くと定着装置の電源が安全を考慮して切ら
れるようになっている。
【0007】しかしながら、定着ローラの外周面に結晶
質と非晶質との間で相転移が可能な物質からなる相転移
層が設けられて加熱による非晶質から結晶質への相転移
の際に発生する熱エネルギーによりその外周面の温度上
昇を促進させる定着装置を有する画像形成装置では、パ
ネルを不用意に開成すると、以下に説明する不都合が生
じる。
【0008】例えば、相転移層を構成する物質を非晶質
から結晶質に相転移させる相転移作業中にパネルを開成
すると、装置本体の内部に外気が流入するため、非晶質
から結晶質に相転移する際に発生する結晶化エネルギー
を有効に利用できず、エネルギー利用効率が低下する。
また、結晶質状態にある相転移層を構成する物質を非晶
質化するために、相転移層を構成する物質を加熱して熔
融させる際に、パネルを開成すると、装置本体の内部に
外気が流入するため、熔融温度を正確に検出できないこ
とがあり、結晶化した物質が一部分熔融されずに残存す
ることがある。更に、また、相転移層を構成する物質を
熔融状態から冷却する相転移作業中にパネルが開成され
ると、相転移作業を構成する物質の結晶化開始温度を正
確に検出できず、非晶質化が完了しないまま相転移作業
の冷却が完了することがある。
【0009】このように非晶質と結晶質との間での相転
移作業の際にパネルが開成されると、結晶化した相転移
層が非晶質化されないままあるいは部分的に非晶質化さ
れて結晶質と非晶質とが混在したまま冷却されることが
あり、安定して相転移が行われない。つまり、このよう
な事態が生じると、非晶質から結晶質への相転移の際に
発生する熱エネルギーを利用してその定着ローラの外周
面の温度上昇を促進させることができないこととなる。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたも
ので、その目的は、安定して相転移を行わせることので
きる画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像形
成装置は、開閉可能のパネルを有する筺体内に定着装置
を含む画像形成機構が設けられ、前記定着装置には定着
ローラの外周面に結晶質と非晶質との間で相転移が可能
な物質からなる相転移層が設けられ、前記定着ローラは
加熱による非晶質から結晶質への相転移の際に発生する
熱エネルギーによりその外周面の温度上昇が促進される
ものにおいて、前記パネルの開成を禁止するパネル開成
禁止手段を備え、前記パネル開成禁止手段は前記相転移
層が非晶質化されるまで前記パネルの開成を禁止するこ
とを特徴とする。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の画像形成装置において、前記パネル開成の指示を操作
者に提示する表示手段が設けられ、前記表示手段は前記
相転移層が非晶質化された後に前記パネルの開成指示を
操作者に提示することを特徴とする。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の画像形成装置において、前記パネルが閉
成されたとき、前記相転移層が再び加熱により非晶質か
ら結晶質に相転移されることを特徴とする。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の画像形成装置において、前記相転移層の再加熱による
非晶質から結晶質への相転移の際に、前記パネル開成禁
止手段が前記パネルの開成を禁止することを特徴とす
る。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載
の画像形成装置において、前記パネルが複数回開閉され
ても前記表示手段によりパネル開成指示が提示されてい
るときには複写作業を停止することを特徴とする。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項1ないし
請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置におい
て、前記パネルが前記定着装置を覆う第1の被覆板と残
余の画像形成機構部分を覆う第2の被覆板とから構成さ
れ、前記パネル開成禁止手段が前記第1の被覆板の開成
を禁止することを特徴とする。
【0017】請求項7に記載の発明は、請求項1ないし
請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置におい
て、前記相転移層は加熱手段により加熱されて一旦熔融
状態とされ、その後急冷されることにより結晶質から非
晶質に相転移されることを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1ないし請求項7に記載の発明によれ
ば、パネル開成禁止手段は通常の複写作業中はパネルの
開成を禁止している。ジャム処理、トナー交換、装置の
修理・点検処理の等の点検作業要求指令が出されると、
パネルが開成される事態が生じるので、パネル開成禁止
手段は相転移層が非晶質化された後にパネル開成の禁止
を解除する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0020】図1は画像形成装置としての複写機の概要
図を示し、この図1において、1は装置本体、2はその
装置本体1を開閉するパネル、3は給紙カセット、4は
コンタクトガラス、5はトナーボトル、6は定着装置、
7は操作・表示制御部、8はコピー受けである。装置本
体1のコピー受け8の側には図2に示すメインスイッチ
SWが設けられている。装置本体1には定着装置6を含
む画像形成機構が内蔵されている。給紙カセット3にセ
ットされた記録シート3aは感光体、転写装置を経由し
て定着装置6に送られ、その際に感光体に形成されたト
ナー像が転写装置により記録シート3aに転写される。
【0021】定着装置6は、加圧ローラ(図示を略す)
と定着ローラ9とを有する。定着ローラ9は加圧ローラ
に接触され、加圧ローラの回転に従動して回転される。
その加圧ローラは周知の構造であり、アルミニウム、鉄
等からなる芯金の外周にゴム等の弾性体が装着されてい
る。定着ローラ9は図3に示すように中空筒状の芯金9
aを有する。その芯金9aの材料には熱電導率の良好な
もの、例えばアルミニウム合金が使用される。芯金9a
の外周面には、結晶質と非晶質との間で相転移が可能な
物質からなる相転移層9bが設けられている。この物質
は周期律表(長周期型)のIIIB族乃至VIB族に属する
元素から選択され、例えば、カルコゲン、カルコゲナイ
ド化合物、セレン、セレン・テルル合金、ゲルマニウム
・テルル合金、インジウム・セレン系合金、インジウム
・テルル系合金、アンチモン・セレン系合金、アンチモ
ン・テルル系合金等から選択され、その結晶化温度が8
0度Cないし200度Cの範囲内の材料が望ましく、定
着温度Tが約180度Cであること、結晶化の際に集中
して熱が発生するのが好ましいことを考慮すると、特
に、セレン、セレン・テルル合金であることが好まし
い。その相転移層9bの外周には保護層9cが形成され
ている。この保護層9cは相転移層9bが熔融状態の時
に相転移層9bを構成する物質の流出を防止する役割を
果たす。この保護層9cはトナーの粘着を防止する役割
を果たす材料で構成しても良いし、この保護層9cの表
面に弗素樹脂からなる離型層を形成してトナーの粘着を
防止するようにしても良い。芯金9aの内周には円筒形
のペルチェ効果型素子9dが配設されている。符号9
e、9eはそのペルチェ効果型素子9dに電流を通じる
ための導電線である。このペルチェ効果型素子9dは定
着ローラ9の外周面を定着温度Tにまで高める機能の
他、結晶化した相転移層9bを加熱して熔融させ、その
後その相転移層9bを冷却する機能、すなわち、再び結
晶質から非晶質に相転移させる非晶質化手段としても機
能する。なお、ここでは、ペルチェ効果型素子9dを用
いて定着ローラ9の昇温を図っているが、定着ローラ9
の中空内にハロゲンランプを挿通して、このハロゲンラ
ンプの発光輻射熱を利用して定着ローラ9の昇温を図っ
ても良い。
【0022】装置本体1内には図2に示すようにマイク
ロプロセッサCPUが設けられている。このマイクロプ
ロセッサCPUにはROMメモリが接続される他、入出
力インターフェースI/Oを介して、操作・表示制御部
7、遅延回路10、メインスイッチSW、予熱モードス
イッチSW、パネル開閉スイッチSW、開閉禁止手段、
加熱手段、非晶質化手段、ジャム検知センサー、トナー
残量検出センサー、廃トナー満杯検出センサー、クリー
ニングブレード汚れ検出センサー等が接続されている。
なお、この実施例では、ペルチェ効果型素子9dが相転
移層9bを非晶質から結晶質へ相転移させる加熱手段と
相転移層9bを結晶質から非晶質に相転移させる非晶質
化手段として機能するので、入出力インターフェースI
/Oへの接続線は共用されている。マイクロプロセッサ
CPUは複写作業に必要な各種の制御を統括する機能を
果たし、ROMメモリにはその制御を行うためのプログ
ラムが書き込まれている。予熱モードスイッチSWは、
メインスイッチSWの近傍に設けられている。この予熱
モードスイッチSWは操作・表示制御部7からの操作指
令を禁止し、画像形成装置を強制的に予熱モードに待機
させる役割を有する。画像形成装置はウオーミングアッ
プ後の待機状態にあるときでかつ操作・表示制御部7か
ら操作指令が所定時間以上為されないとき、あるいは、
予熱モードスイッチSWがオンのとき予熱モードとな
る。画像形成装置は予熱モードの時、定着ローラ9を予
熱温度T0に維持し、例えば、相転移層9bにセレン物
質を用いる場合、非結晶から結晶質への結晶化開始温度
Tcが約120度Cであるので、予熱温度T0を約10
0度C程度に設定する。ペルチェ効果型素子9dは結晶
質から非晶質への加熱手段として機能するときは、結晶
質状態にある相転移層9bを定着温度Tから融点温度T
m以上の温度であってその近傍の温度にまで一旦昇温さ
せてその相転移層9bを構成する物質を熔融状態にした
後、ペルチェ効果型素子9dへの通電方向を逆転させ
て、その相転移層9bを構成する物質を熔融状態から急
冷することにより非晶質にさせる。ROMメモリにはそ
の温度制御データが予め書き込まれている。遅延回路は
メインスイッチSWをオフしたときに作動するもので、
これは、結晶質状態の相転移層9bを構成する物質の非
晶質化を図るためである。すなわち、定着ローラ9の温
度が定着温度Tのとき、相転移層9bを構成する物質は
結晶質状態にあり、遅延回路がないと、メインスイッチ
SWを切るとペルチェ効果型素子9dに電力が供給され
ず、相転移層9bの非晶質化を図ることができず、再度
メインスイッチSWをオンしたときに、相転移層9bを
構成する物質が非晶質から結晶質へ相転移する際に発生
する熱エネルギーをウオーミングアップに利用できない
ことになるが、この発明の実施の形態では、メインスイ
ッチSWをオフしたとしても、結晶質から非結晶質への
相転移の間、電力が供給されているので、相転移層9b
を構成する物質が非晶質から結晶質に相転移する際に発
生する熱エネルギーの再利用を確実に図ることができ
る。なお、この遅延回路は定着ローラ9が予熱温度T0
の状態にあるときに、メインスイッチSWがオフされた
ときは作動させなくとも良い。定着ローラ9が予熱温度
T0の状態にあるときは、相転移層9bを構成する物質
はもともと非晶質状態となっているからである。また、
予熱モードスイッチSWは画像形成装置をウオーミング
アップするとき、及び、定着ローラ9を予熱温度T0か
ら定着温度Tにまで昇温させるときにはオフされる。
【0023】パネル2は第1の被覆板2aと第2の被覆
板2bとから構成されている。パネル開成禁止手段は、
図4に示すように、ソレノイド10と鉄板11とから構
成されている。ソレノイド10は装置本体1に設けら
れ、符号10aはその吸着部である。鉄板11は第1の
被覆板2aに設けられて、第1の被覆板2aを閉じた時
に吸着部10aに対向するようにされている。装置本体
1にはそのソレノイド10の配設箇所の近傍にパネル開
閉検知スイッチSWとしての圧力センサ12が設けられ
ている。マイクロプロッセサCPUはその圧力センサ1
2の信号の変化に基づいて被覆板2aが開成されたか否
かを検知する。なお、パネル開成禁止手段をモータ13
と鈎状部材14とコ字形状のフック15とから構成して
も良い。なお、第1の被覆板2aには補助鉄板が設けら
れ、装置本体1にはこの補助鉄板に対応して補助永久磁
石が設けられて、パネル開成禁止が解除された時、被覆
板2aが不用意に開かないようになっている。第2の被
覆板2bには鉄板11´が設けられ、装置本体1にはこ
の鉄板11´に対応して永久磁石10´が設けられてい
る。
【0024】操作・表示制御部7は液晶表示パネル7a
を有する。この液晶表示パネル7aは例えば図6に示す
ように構成されている。コピー作業者、サービスマン等
の操作者は、この液晶表示パネル7aの表示に基づきそ
の表示指令に応じた作業を行うものであり、ジャム、ト
ナー補給(トナーボトル交換)等が必要なときにはその
旨の表示がされ、廃トナー満杯、クリーニングブレード
の汚れ等のときには修理作業者への連絡を意味する旨の
表示(例えば、工具マーク7b)が為される。
【0025】次に本発明の実施例をフロチャートに従っ
て説明する。
【0026】(実施例1)図7、図8は本発明に係わる
画像形成装置の実施例1の作動を説明するためのフロー
チャートである。図7に示すように、メインスイッチS
Wをオンすると(S.1)、マイクロプロセッサCPU
は液晶表示パネル7aにウオーミングアップ表示指令、
被覆板2aの開放禁止指令を出力すると共に(S.
2)、ペルチェ効果型素子9dに通電を開始させる。こ
れにより、ペルチェ効果型素子9dは相転移層9bへの
加熱を開始し(S.3)、画像形成装置のウオーミング
アップが為される。マイクロプロセッサCPUは図示を
略す温度センサにより定着下限温度TLを検出し、定着
下限温度TL以下か否かを判断し(S.4)、定着下限
温度TL以下の時にはS.3に移行し、定着下限温度以
上の時にはS.4´に移行して、メインスイッチSWが
オフか否かを判断し、メインスイッチSWがオンの時に
はS.5に移行する。これにより、相転移層9bを構成
する物質が非晶質から結晶質に相転移され、この非晶質
から結晶質への相転移の際に発生する熱エネルギーによ
り、定着ローラ9が迅速に定着温度Tmにまで昇温され
る。図9において、符号Q1はこのウオーミングアップ
中の昇温過程を示している。マイクロプロッセCPUは
ウオーミングアップが完了すると、液晶表示パネル7a
に「コピーできます」旨の表示指令を出力する。作業者
は通常この状態で複写作業を行い、図9において、符号
Q2は定着ローラ9が定着温度Tに維持されている状態
を示す。
【0027】S.5においては、マイクロプロセッサC
PUは、ジャムの発生、トナーボトルの交換等の点検作
業要求指令によるパネル開成禁止解除指令があるか否か
を判断する。パネル開成禁止解除指令がないときには、
S.6に移行して、操作・表示制御部7が所定時間操作
されていないか否かを判断する。操作・表示制御部7が
所定時間内に操作されているときには予熱モードスイッ
チSWがオンか否かを判断する(S.7)。予熱モード
スイッチSWがオフのときはS.4に移行して定着下限
温度TLの検出を続行し、S.4〜S.7の処理を繰り
返す。S.5において、パネル開成禁止解除指令があっ
たときには、マイクロプロセッサCPUはS.8に移行
する。S.8においては、ペルチェ効果型素子9dは相
転移層9bを構成する物質を加熱し、融点Tm以上の温
度にまで昇温させて熔融させ、次に、相転移層9bを構
成する物質が熔融された否かを判断する(S.9)。こ
の判断は図示を略す温度センサにより定着ローラ9の温
度が融点Tmを越えたか否かにより行う。図9におい
て、符号Q3はこの状態を示している。次に、マイクロ
プロセッサCPUはペルチェ効果型素子9dへの通電方
向を逆転させて、相転移層9bを構成する物質を急冷す
る(S.10)。ここでは、定着ローラ9の温度が結晶
化温度Tc以下であるか否かにより判断する(S.1
1)。結晶化温度Tc以下となったときに、ペルチェ効
果型素子9dに基づく冷却を停止する。次に、マイクロ
プロセッサCPUは被覆板2aの開成禁止解除を実行す
る(S.12)。すなわち、ソレノイド10への通電が
断たれる。また、被覆板2aを開成することが可能な旨
の表示、点検要求作業の具体的内容が液晶表示パネル7
aに表示される(S.13)。操作者は被覆板2aを開
成し、その表示パネル7aに表示されている点検要求作
業内容に基づいて作業を行う(S.14)。なお、この
パネル2(被覆板2a)の開成により定着電源がオフさ
れる。パネル2bを開成したときには、定着電源はオフ
されず、パネル2b回りの画像形成機構、例えば、帯電
ローラの高圧電源、転写バイアス用の高圧電源が安全の
ためにオフされる。
【0028】パネル2(第1の被覆板2a)を開成する
と、圧力センサ12の出力がオンからオフとなる。作業
要求指令に基づく作業終了後、パネル2(第1の被覆板
2a)を閉じると、圧力センサ12がオフからオンとな
り、マイクロプロセッサCPUは圧力センサ12がオン
されたか否かを検知する(S.15)。圧力センサ12
がオンの時は、S.2に移行して、再度S.2以降の処
理を実行する。従って、パネル2を閉じた時には、相転
移層9bを構成する物質が加熱され、非晶質から結晶質
に相転移する際に発生する熱エネルギーにより、定着ロ
ーラ9が速やかに定着温度Tに昇温される。
【0029】S.4´において、メインスイッチSWが
オフされると、遅延回路が作動され(S.17)、相転
移層9bが加熱熔融され(S.18、S.19)、次
に、相転移層9bの冷却処理が実行され(S.20)、
相転移層9bの非晶質化が完了したか否かを判断し
(S.21)、その後、遅延回路の作動を停止させた後
(S.22)、処理を終了する。
【0030】次に、操作・表示制御部7が所定時間未操
作、又は予熱モードスイッチSWがオンのときは、パネ
ル開成禁止解除指令があったときと同様に、相転移層9
bを構成する物質を非晶質化するための処理(S.8´
ないしS.11´)を実行し、次に、定着ローラ9の温
度が予熱温度T0以下であるかを判断し(S.12
´)、予熱温度T0以下の時には、定着ローラ9の温度
を予熱温度T0に維持するためにペルチェ効果型素子9
dに通電し(S.13´)、その後、予熱モードスイッ
チSWがオフであるか否か(S.14´)、操作・表示
制御部7が所定時間操作されていないかを判断し(S.
15´)、予熱モードが解除された時にはS.2に移行
する。図9において、符号Q4はその予熱モード時の冷
却過程、及び、予熱温度T0の維持状態を示している。
なお、予熱モードスイッチSWがオンされてから直ちに
相転移作業(結晶質から非晶質への加熱・熔融)を行う
のでなく、所定時間経過してから、相転移作業を実行す
るのが望ましい。というのは、予熱モードスイッチSW
をオンさせた後、予熱モードスイッチSWをすぐにオフ
して、複写作業を行いたい場合があるからである。ま
た、予熱モード状態のときは、結晶質から非晶質への相
転移完了後、パネル開成禁止解除指令を出力させて、パ
ネル2を開成可能としても良い。
【0031】(実施例2)図10は本発明に係わる画像
形成装置の実施例2の作動を説明するためのフローチャ
ートである。
【0032】この実施例2では、点検要求指令に基づく
作業を行ったにも拘らず、点検要求指令が解除されない
時、複写作業を停止させる構成としたものであり、基本
的ステップは同じであるが、被覆板2aを開成すること
が可能な旨の表示、点検要求作業の具体的内容の液晶表
示パネル7aへの表示実行後(S.13)、図示を略す
カウンタ値Nを0にセットし(S.23)、S.14の
処理を行い、S.15におけるパネル2閉成検知後、S
24に移行してパネル開成禁止解除指令が引続きあるか
否かを判断する。パネル開成禁止解除指令が出されてい
ないときは、S.2に移行し、引続きパネル開成禁止解
除指令が出されている時は、カウンタのカウント値Nに
「+1」を加え(S.25)、次に、カウント値Nが所
定値Mより大きいか否かを判断し(S.26)、カウン
ト値Nが所定値Mより小さい時には、被覆板2aの開成
が可能な旨の表示を実行するステップS.13に移行
し、パネル2の開成操作に伴って、カウント値Nの内容
を逐次加算し、パネルの開閉回数Nが所定値Mを越えて
も、パネル開成禁止解除指令が続行されるとき、すなわ
ち、何等かの異常により、点検作業要求指令が引続き出
されている時には、複写作業を停止し、サービスマンに
依頼する必要がある旨の表示を提示する(S.27)。
【0033】実施例1、実施例2ではパネル2を第1の
被覆板2aと第2の被覆板2bとから構成されているも
のとして説明したが、パネル2を一体の構成とし、相転
移層9bが結晶質化している間、全体的に開けられない
ようにしておいても良い。
【0034】また、ここでは、ペルチェ効果型素子9d
を用いて、相転移層9bの加熱、熔融、冷却を行わせて
いるが、相転移層9bの加熱・熔融には公知のハロゲン
ランプを使用し、相転移層9bの冷却には送風ファンを
用いても良い。また、この場合、屋内配線のコンセント
から電源プラグを直接引く抜くことが考えられるので、
電源供給回路には内蔵バッテリーを備えているのが望ま
しい。
【0035】
【発明の効果】請求項1ないし請求項7に記載の発明
は、以上説明したように、結晶質から非晶質への相転移
作業が完了するまでパネルの開成が禁止されているの
で、安定して相転移を行わせることができるという効果
を奏する。
【0036】特に、この発明では、非晶質化が完了する
までは、パネルの開成が禁止されるため、結晶質から非
晶質への相転移の際に発生する熱エネルギーの有効利用
を図ることができる。なお、パネルの開成は、点検作業
要求指令が出された時に通常行われるので、定着ローラ
の相転移層が結晶質状態になっているときに、開かない
ように構成されていたとしても支障はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる画像形成装置の外観構成を示
す図である。
【図2】 本発明に係わる画像形成装置の制御ブロック
図である。
【図3】 本発明に係わる定着ローラの一例を示す断面
図である。
【図4】 本発明に係わるパネル開成禁止手段の一例を
示す断面図である。
【図5】 本発明に係わるパネル開成禁止手段の他の例
を示す断面図である。
【図6】 図1に示す操作・表示制御部の一例を示す平
面図である。
【図7】 本発明に係わる画像形成装置の実施例1の作
用を説明するためのフロー図である。
【図8】 本発明に係わる画像形成装置の実施例1の作
用を説明するためのフロー図である。
【図9】 本発明に係わる定着装置の立ち上げ時の昇温
過程、定着温度維持過程、相転移層の熔融・冷却過程の
一例を示す温度変化グラフである。
【図10】 本発明に係わる画像形成装置の実施例2の
作用を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
1…筺体 2…パネル 6…定着装置 9…定着ローラ 9b…相転移層 10…ソレノイド(パネル開成禁止手段) 11…鉄板(パネル開成禁止手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−322268(JP,A) 特開 平5−297745(JP,A) 特開 平7−140823(JP,A) 実開 昭60−150557(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/00 303 G03G 15/00 550 G03G 15/20 G03G 21/00 370 - 520 G03G 21/16 - 21/18 F16C 13/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉可能のパネルを有する筺体内に定着
    装置を含む画像形成機構が設けられ、前記定着装置には
    定着ローラの外周面に結晶質と非晶質との間で相転移が
    可能な物質からなる相転移層が設けられ、前記定着ロー
    ラは加熱による非晶質から結晶質への相転移の際に発生
    する熱エネルギーによりその外周面の温度上昇が促進さ
    れる画像形成装置において、 前記パネルの開成を禁止するパネル開成禁止手段を備
    え、前記パネル開成禁止手段は前記相転移層が非晶質化
    されるまで前記パネルの開成を禁止することを特徴とす
    る画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記パネルの開成指示を操作者に提示す
    る表示手段が設けられ、前記表示手段は前記相転移層が
    非晶質化された後に前記パネルの開成指示を操作者に提
    示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記パネルが閉成されたとき、前記相転
    移層が再び加熱により非晶質から結晶質に相転移される
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】 前記相転移層の再加熱による非晶質から
    結晶質への相転移の際に、前記パネル開成禁止手段が前
    記パネルの開成を禁止することを特徴とする請求項3に
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記パネルが複数回開閉されても前記表
    示手段によりパネル開成指示が提示されているときには
    複写作業を停止することを特徴とする請求項2に記載の
    画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記パネルが前記定着装置を覆う第1の
    被覆板と残余の画像形成機構部分を覆う第2の被覆板と
    から構成され、前記パネル開成禁止手段が前記第1の被
    覆板の開成を禁止することを特徴とする請求項1ないし
    請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記相転移層は加熱手段により加熱され
    て一旦熔融状態とされ、その後急冷されることにより結
    晶質から非晶質に相転移されることを特徴とする請求項
    1ないし請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装
    置。
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