JP3128383B2 - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JP3128383B2
JP3128383B2 JP5738193A JP5738193A JP3128383B2 JP 3128383 B2 JP3128383 B2 JP 3128383B2 JP 5738193 A JP5738193 A JP 5738193A JP 5738193 A JP5738193 A JP 5738193A JP 3128383 B2 JP3128383 B2 JP 3128383B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラッシュメモリと称
される電気的に一括又は部分的に一括消去可能な不揮発
性半導体記憶装置(不揮発性メモリ)に関し、特に過剰
消去されたメモリセルが生じた場合にも正常な読み出し
が行えるように対策を施したフラシュメモリに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、不揮発性メモリの分野において
は、電気的にデータの書換えが可能なもので、ビット当
たりのコストが安く、小型化が可能で大容量化に向くセ
ル構成の素子の開発がさかんに行われている。これは半
導体メモリによる磁気記憶媒体の置き換えを考えたもの
である。このような大容量、低コストを実現するための
セルは、現在のところEPROMと同様にセル当たりフ
ローティングゲート(FG)を一個有する1トランジス
タ/1セル構成である。
【0003】図17はフラシュメモリの一般的なセル構
造の例を示す図である。図において、参照番号201は
制御電極(コントロールゲートCG)、202はフロー
ティングゲート(FG)、203はソース(S)、20
4はドレイン(D)、205は基板(ベース)であり、
酸化皮膜212で覆われている。211はコントロール
ゲート201に接続されるワード線、213はソース2
03に接続される共通ソース線、214はドレイン20
4に接続されるビット線である。フローティングゲート
202とベース205の間がトンネル酸化膜である。
【0004】図18はフラシュメモリの読出、書き込み
及び消去の方法を説明する図であり、(1)は読出時
を、(2)は書き込み時を、(3)は消去時を示す。図
18の(1)に示すように、読出時には、EPROMと
同様にソースに0V、ドレイン(ビット線)に約1V、
コントロールゲート(ワード線)に約5Vの電圧を印加
し、ビット線に電流が流れるかどうかをセンスアンプで
検出することによって行っている。書き込みは、図18
の(2)に示すように、ソースSに0V、ドレインDに
約6V、コントロールゲートCGに約12Vの電圧を印
加することにより、ドレイン近傍のアバランシェブレー
クダウンにより発生する熱電子をフローティングゲート
FGに注入することによって行われる。消去は、図18
の(3)に示すように、ソースSに約10V、ドレイン
Dを開放、コントロールゲートCGに0Vの電圧を印加
することにより、フローティングゲートFGとソースS
の間に高電界を印加し、ファウラーノルドハイム(Fo
wlerNordheim)トンネル現象により、フロ
ーティングゲートFGからソースSへ電子を引き抜くこ
とによって行われる。ソースは共通の線に接続されてお
り、消去は共通ソース線に接続されるすべてのセルに対
して行われることになる。なおここでは、読出時の条件
から定まるドレインとソースの関係から各電極に名称を
付し、便宜上この名称を書き込み時及び消去時にも適用
する。すなわち、ビット線に接続される側の電極を、動
作モードにかかわらずドレインと呼ぶこととする。
【0005】上記のように消去は共通ソース線に接続さ
れるすべてのセルに対して同時に行われるため、対象と
なるメモリセルの特性のばらつきやメモリセルにデータ
が書き込まれているかいないかの状態によって、消去後
の状態に差がでる。特に消去によってフローティングゲ
ートFGから電子を引き抜き過ぎた状態になると、フロ
ーティングゲートFGが正の状態になり、そのメモリセ
ルが非選択であってもそのメモリセルが接続されるビッ
ト線にリーク電流が発生して正常な読出ができなくなる
過剰消去という問題が発生する。図19は、消去するメ
モリセルに書き込まれているデータによる消去状態の差
を説明する図である。
【0006】通常フローティングゲートFGに電子を注
入した状態、すなわち書き込みを行った状態にデータの
「0」を対応させ、フローティングゲートFGに電子が
注入されない状態にデータの「1」を対応させている。
従って、読出時にメモリセルをオン状態にする閾値電圧
Vthは、「0」のメモリセルの方が「1」のメモリセ
ルよりも高く、図18の(1)の電圧を印加して読出を
行った時に、「1」のメモリセルならばオン状態になっ
てビット線に電流が流れるが、「0」のメモリセルはオ
フ状態になってビット線に電流が流れない。消去とはす
べてのメモリセルの閾値電圧Vthをデータの「1」に
対応するレベルまで低下させこと、すなわち「0」のメ
モリセルの閾値電圧Vthをデータの「1」に対応する
レベルまで低下させことである。消去により「0」のメ
モリセルの閾値電圧Vthは図19に示すように変化す
るが、同時に「1」のメモリセルの閾値電圧Vthはデ
ータの「1」に対応するレベルから更に低下する。もし
閾値電圧が、たとえコントロールゲートCGに読出用の
電圧(5V)が印加されなくてもメモリセルがオン状態
になる電圧レベルにまで低下すると、そのメモリセルが
非選択であってもそのメモリセルが接続されるビット線
にリーク電流が発生して正常な読出ができなくなる過剰
消去状態になる。実際には、大きなリーク電流が流れる
ような過剰消去状態にまで消去されることはほとんどな
いが、一本のビット線に多くのメモリセルが接続されて
いる場合、それぞれのメモリセルのリーク電流は微小で
あっても合わせれば大きなリーク電流になり、正常な読
出が行えなくなる。
【0007】このような過剰消去による影響を低減する
ため、選択されるメモリセルと同一のワード線をゲート
入力とするソース選択トランジスタを追加した構成が提
案されている。図20はこの従来例の構成を示す図であ
る。図20の構成を有するフラッシュメモリにおいて
は、1AA、1AB、…はメモリセル、2Aはワード
線、3Aはビット線、4Aは共通ソース線、5は共通ソ
ース、6Aは選択トランジスタ、61Aはダイオードで
ある。ワード線とビット線には、アクセスするメモリセ
ルの位置と動作モードに応じてロウデコーダとコラムデ
コーダから選択的に電圧が印加され、共通ソース5には
動作モードに応じて共通ソース制御部から所定の電圧が
印加される。なお図20では、共通ソース線4Aは2行
のメモリセルに共通に設けたが、各行毎に設けてもよ
い。また選択トランジスタ6Aは同一の行に属するメモ
リセルを1グループとし、そのグループ毎に設ければよ
く、メモリセルの個数は任意に定めればよい。
【0008】いまメモリセル1AAをアクセスするとす
る。読出時にはワード線2Aに約5V、ビット線3Aに
約1Vが印加され、共通ソース5に0Vが印加される。
選択トランジスタ6Aのゲートにはワード線2Aの約5
Vが印加されるため選択トランジスタ6Aがオン状態に
なり共通ソース線4Aに0Vが印加されるため、メモリ
セル1AAのソースに0Vが印加され、図18の(1)
と同様の条件で読出が行われる。ワード線2A以外のワ
ード線には0Vが印加されるため、6A以外の選択トラ
ンジスタはすべてオフ状態であり、4A以外の共通ソー
ス線はすべて開放(オープン)状態になる。そのため隣
接するメモリセルを除いて、メモリセル1AA以外のビ
ット線3Aに接続されるメモリセルにたとえ過剰消去メ
モリセルがあっても、ビット線にリーク電流が流れるこ
とはなくなり、正常な読出が行われる。
【0009】書き込み時には、ワード線2Aに約12
V、ビット線3Aに約6V、共通ソース5に0Vが印加
され、読出時と同様にアクセスされるメモリセルの行の
選択トランジスタがオン状態になり、図18の(2)と
同様の電圧条件が印加される。消去時は、すべてのワー
ド線2Aに0V、共通ソース5に約12Vが印加され、
すべてのビット線が開放される。共通ソース5の電圧約
12Vは、ダイオードを介して各共通ソース線4Aに印
加され、各メモリセルに図18の(3)と同様の消去電
圧が印加される。図20の構成では、選択トランジスタ
を介して共通ソース線に消去電圧約12Vを印加するこ
とはできないため、共通ソース5との間にこのようなダ
イオードが、共通ソース線毎に必要になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図21は図20の回路
の素子配列部分の平面図であり、図22はダイオード6
1Aの断面図である。参照番号101AAはメモリセル
1AAのドレインがビット線3Aに接続されるコンタク
トホールを、102Aは選択トランジスタ6Aが共通ソ
ース5に接続されるコンタクトホールを、103Aはダ
イオード61Aが共通ソース5に接続されるコンタクト
ホールを、104はメモリセル1AAのフローティング
ゲートを表し、図20の参照番号もこれに対応する。ワ
ード線は2層目のポリシリコン、ビット線はアルミニウ
ム、共通ソース線7Aは拡散層、フローティングゲート
は1層目のポリシリコンで形成される。
【0011】図21から明らかなように、素子配列の関
係から各共通ソース線と共通ソース5との間のダイオー
ドを共通ソース線と共通ソース5の交差部分に形成する
必要があり、このようなダイオードを形成するためには
ある程度の大きさのスペースが必要になる。そのため、
ワード線とワード線の間の間隔をダイオードがない場合
に比べて大きくする必要があり高集積化が難しくなるだ
けでなく、ダイオードを形成するためのウエハ工程も増
加するという問題がある。
【0012】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、過剰消去の影響を低減するために複数のメモリ
セルで構成されるグループ毎にゲートがワード線に接続
される選択トランジスタを設け、この選択トランジスタ
を介してグループに属するメモリセルのソースを共通ソ
ースに接続するようにした不揮発性半導体記憶装置にお
いて、消去時にソースに消去電圧を供給するためのダイ
オードをなくして高集積化及び工程の簡略化を図ると共
に、それに付随した書き込み及び消去に適した素子構造
の実現を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の不揮発性
半導体記憶装置の原理構成図でり、図2は本発明におけ
る各動作モードでの各部の印加電圧の条件を示す図であ
る。上記目的を達成する本発明の不揮発性半導体記憶装
置は、過剰消去の影響を低減するために複数のメモリセ
ルで構成されるグループ毎にゲートがワード線に接続さ
れる選択トランジスタを設け、この選択トランジスタを
介してグループに属するメモリセルのソースを共通ソー
スに接続するようにした従来の不揮発性半導体記憶装置
において、消去時にソースに消去電圧を供給するための
ダイオードをなくすと共に、書き込み時と消去時はドレ
インとソースの関係を従来と逆転し、書き込み時にはド
レインを接地してソースに正電圧を印加し、消去時には
ソースを接地してドレインに高電圧を印加するようにす
る。
【0014】すなわち、本発明の不揮発性半導体記憶装
置は、格子状に配置された複数の第一行線2A、2B、
…及び複数の第一列線3A、3B、…と、第一行線に平
行に配置された複数の第二行線4A、4B、…と、第一
行線と第一列線の交点に対応して配置され制御電極が第
一行線に接続され、第一電極が第二行線に接続され、第
二電極が第一列線に接続された複数の不揮発性記憶素子
1AA、1AB、1AC、…、1BA…とを備える不揮
発性半導体記憶装置において、第一列線3A、3B、…
に平行に配置された一本又は複数本の第二列線5と、第
二列線5と第一行線2A、2B、…の交点に対応して配
置され、制御電極が第一行線に接続され、第一電極が第
二列線5に接続され、第二電極が第二行線に接続された
複数の能動素子6A、6B、…とを備え、読出時には選
択する記憶素子が接続される第一行線に第三電圧(約5
V)を、それ以外の第一行線に第一電圧(約0V)を、
選択する記憶素子が接続される第一列線に第二電圧(約
1V)を、それ以外の第一列線に第一電圧(約0V)
を、第二列線5に第一電圧をそれぞれ印加し、書き込み
時には選択する記憶素子が接続される第一行線に第五電
圧(約12V)を、それ以外の第一行線に第一電圧(約
0V)を、選択する記憶素子が接続される第一列線に第
一電圧(約0V)を、第二列線(5)に第四電圧(約6
V)をそれぞれ印加し、選択する記憶素子が接続される
第一列線以外の第一列線を開放し、消去時には第一行線
に第七電圧を、第一列線に消去電圧である第六電圧をそ
れぞれ印加することを特徴とする。
【0015】
【作用】メモリセルにおいては、ソースとドレインの関
係は基本的には対称であり、いずれをソース又はドレイ
ンとすることもできる。そのためドレインに高電圧を印
加し、ソースを開放して消去することも、ソースに正電
圧を印加し、ドレインを開放して書き込むこともでき
る。
【0016】図1と図20を比較して明らかなように、
本発明の不揮発性半導体記憶装置においては、従来例と
同様に、共通ソース線である第二行線4A、4B、…
と、共通ソースである第二列線5と、選択トランジスタ
である複数の能動素子6A、6B、が設けられている
が、第二列線5と各第二行線4A、4B、…とを接続す
るダイオードは除かれている。このダイオードは消去時
に第二列線5に印加される高電圧を第二行線に印加する
ためのものであり、このダイオードがないために第二行
線に消去のための高電圧を印加することはできない。そ
こで本発明の不揮発性半導体記憶装置においては、図2
に示すように、消去時にはドレインに高電圧を印加し、
ソースを開放している。これにより、ソースに高電圧を
印加する必要がなくなるため、ダイオードを除くことが
可能になり、高集積化及び工程の簡略化が図れる。
【0017】上記のように、メモリセルにおけるソース
とドレインの関係は基本的には対称であるが、後述する
ように、実際には書き込み時に正電圧が印加される電極
は書き込み効率を向上させるためホットキャリアが発生
しやすい構造に作られており、消去時に高電圧が印加さ
れる電極は耐圧が向上するような構造に作られている。
そのため、従来の不揮発性半導体記憶装置においては、
共通ソース線に接続され第一電極(ソース)に耐圧向上
処理が施されており、ビット線に接続される第二電極
(ドレイン)にホットキャリアが発生しやすくなる処理
が施されている。しかし本発明では、消去時には第二電
極(ドレイン)に高電圧が印加されるため、第二電極
(ドレイン)に耐圧向上処理を施す必要がある。耐圧向
上処理とホットキャリアが発生しやすくなる処理は相反
する処理であるため、第二電極(ドレイン)にホットキ
ャリアが発生しやすくなる処理を施すことはできない。
そのため、書き込み時も電極の関係を逆転して第一電極
(ソース)に正電圧を印加するようにし、第一電極(ソ
ース)にホットキャリアが発生しやすくなる処理を施す
ようにする。
【0018】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の実施例を詳細
に説明する。なお図においては、同一の機能部分には同
一の参照番号を付して表すこととする。図3は本発明の
第一実施例のフラシュメモリの構成を示す図である。本
実施例では、表示の関係からワード線が2A、2B、2
C、2Dの4本、ビット線が3A、3B、3C、3Dの
4本、メモリセルが1AA、1AB、…、の16個の部
分のみを示すが、実際にはより多数のメモリセルが存在
する。4Aと4Bは共通ソース線であり、4Aには上位
2行分のメモリセルのソースが接続され、4Bには下位
2行分のメモリセルのソースが接続される。5は共通ソ
ースである。6A乃至6Dはワード線毎に設けられたソ
ース選択トランジスタであり、それぞれゲートがワード
線に、第一電極が共通ソース5に、第二電極が共通ソー
ス線4A又は4Bに接続される。7はアドレス信号をデ
コードしてワード線に選択的に電圧を印加するロウデコ
ーダある。81乃至85はビット線3A、3B、3C、
3Dの電圧を制御する部分であり、コラムデコーダ81
はアドレス信号をデコードして列選択信号を出力し、コ
ラムデゲートトランジスタ83A乃至83Dは列選択信
号に従ってビット線をバス線31に接続するかどうかを
制御する。84は書き込み時にビット線を0Vにするた
めの書込接地回路であり、85は消去時にビット線に高
電圧を印加する消去電源回路である。10は読出時にビ
ット線に流れる電流を検出して、メモリセルに記憶され
ているデータを検出するセンスアンプである。91と9
2は共通ソース5の電圧を制御する部分であり、91は
読出時に共通ソース5を0Vにするための読出接地回路
であり、92は書き込み時に共通ソース5に正電圧を印
加する書込電源回路である。
【0019】図4は第一実施例のフラシュメモリの素子
配列部分の平面図である。101AAはメモリセル1A
Aのドレインとビット線を接続するコンタクトホールで
あり、102Aはソース選択トランジスタ6Aと共通ソ
ース5を接続するコンタクトホールであり、図3の同一
番号で示した点に対応する。図21で説明したのと同様
に、ワード線は2層目のポリシリコン、ビット線はアル
ミニウム、共通ソース線7Aは拡散層、フローティング
ゲートは1層目のポリシリコンで形成される。
【0020】図5は、ロウデコーダ7の回路構成の一部
を示す図である。70、71、72、75、79はNチ
ャンネルエンハンスメント型トランジスタであり、7
4、77、78はPチャンネルエンハンスメント型トラ
ンジスタであり、73はNチャンネルデプリーション型
トランジスタである。このような回路構成は広く知られ
ているのでここでは詳しい説明は省略するが、VCCに
は5Vが印加される。/PGMは書き込みの制御信号で
あり、書き込み時には0V、その他の時には5Vにな
る。VPは、読出時には5V、書き込み時には12Vに
なり、それぞれのモードに応じてワード線が選択か非選
択かによって所定の電圧が出力される。またVCは通常
5Vであるが、消去時にすべてのビート線に消去電圧を
印加したい時には0Vになる。
【0021】コラムデコーダ81も図5と同様の回路構
成を有するが、/PGM及びVPの電圧値が異なる。す
なわち、/PGMは読出時には5V、それ以外の時には
0Vになり、VPは読出時には5V、それ以外の時には
12Vになる。図6はセンスアンプ10の回路構成を示
す図であり、図7は書込電源回路92及び消去電源回路
85の回路構成を示す図であり、図8は読出接地回路9
1及び書込接地回路84の回路構成を示す図であり、こ
れらもよく知られた回路構成であるから、説明を省略す
る。
【0022】次に本実施例での動作を、メモリセル1A
Aをアクセスするものとして説明する。読出時には、ロ
ウデコーダ7によりメモリセル1AAが接続されるワー
ド線2Aは「H」(5V程度)に、それ以外のワード線
2B、2C、2Dは「L」(0V程度)にされ、コラム
デコーダ81によりコラムゲート選択線82Aは「H」
(5V程度)に、それ以外のコラムゲート選択線82
B、82C、82Dは「L」(0V程度)にされ、読出
接地回路91により共通ソース5は0V程度にされ、書
込電源回路92は開放状態になり、センスアンプ10に
よりバス線31は1V程度にされ、書込接地回路84と
消去電源回路85は共に開放状態になるので、ソース選
択トランジスタ6Aがオンして共通ソース線4Aが0V
程度に、コラムゲートトランジスタ83Aがオンしてビ
ット線3アが1V程度になる。すなわち、選択されるメ
モリセル1AAのソースに0V程度、ドレインに1V程
度、コントロールゲートに5V程度が印加され、記憶さ
れているデータによってビット線3Aに流れる電流の量
が変化するので、その差をセンスアンプ10で検出す
る。この時、ワード線2Aに接続されるメモリセルのコ
ントロールゲートには5V程度が印加されるが、それら
のメモリセルの接続されるビット線はコラムゲートトラ
ンジスタ83B、83C、83Dはオフ状態であるた
め、バス線31には影響しない。またビット線3Aに接
続されるメモリセルのコントロールゲートには0V程度
が印加されるだけであり、それらに記憶されたデータに
かかわらずビット線には影響しない。
【0023】メモリセル1CA、1DAのソースが接続
される共通ソース線4Bは、ソース選択トランジスタ6
C、6Dがオフ状態であるため開放状態であり、たとえ
メモリセル1CA、1DAが過剰消去されていても、ビ
ット線3Aにリーク電流が流れることはない。但し、本
実施例では、メモリセル1BAのソースが接続される共
通ソース線4Aは共通ソース5に接続された状態にある
ため、もしメモリセル1BAが過剰消去されていれば、
そのリーク電流がビット線3Aに流れる。しかし前述の
ように、過剰消去によって個々のメモリセルに流れるリ
ーク電流は小さいため、一個の過剰消去されたメモリセ
ルのリーク電流であれば、ほとんど無視できる。図3の
構成であれば、たとえビット線に多数のメモリセルが接
続されていても、リーク電流が影響するのは隣接するメ
モリセルのみであり、過剰消去により読出が行えないと
いう問題は生じない。
【0024】書込時には、ロウデコーダ7によりメモリ
セル1AAが接続されるワード線2Aは「H」(12V
程度)に、それ以外のワード線2B、2C、2Dは
「L」(0V程度)にされ、コラムデコーダ81により
コラムゲート選択線82Aは「H」(5V程度又は12
V程度)に、それ以外のコラムゲート選択線82B、8
2C、82Dは「L」(0V程度)にされ、書込電源回
路92により共通ソース5は6V程度にされ、読出接地
回路91は開放状態になり、書込接地回路84によりバ
ス線31は0V程度又は6V程度にされ、センスアンプ
10と消去電源回路85は共に開放になるので、ソース
選択トランジスタ6Aがオンして共通ソース線4Aが6
V程度に、コラムゲートトランジスタ83Aがオンして
ビット線3Aが0V程度又は6V程度になる。すなわ
ち、選択されるメモリセル1AAのソースに6V程度、
ドレインに0V又は6V程度、コントロールゲートに1
2V程度が印加され、書き込むデータにより書込接地回
路84の電圧を0V程度又は6V程度にすることによっ
て、データ「0」か「1」を書き込む。
【0025】消去時には、ロウデコーダ7によりワード
線2A、2B、2C、2Dはすべて「L」(0V程度)
にされ、コラムデコーダ81によりコラムゲート選択線
82Aは「H」(12V程度)に、それ以外のコラムゲ
ート選択線82B、82C、82Dは「L」(0V程
度)にされ、読出接地回路91と書込電源回路92は開
放状態になり、消去電源回路85によりバス線31は1
2V程度にされ、書込接地回路84とセンスアンプ10
は共に開放状態になるので、ソース選択トランジスタ6
A、6 Bがオフして共通ソース線4Aが開放状態にな
り、コラムゲートトランジスタ83Aがオンしてビット
線3Aが10V程度になる。すなわち、ビット線3Aに
接続されるメモリセル1AA、1BA、1CA、1DA
は、ソースが開放状態に、ドレインに10V程度、コン
トロールゲートに0V程度が印加されてフローティング
ゲートの電子が引き抜かれる状態になる。これにより、
これらのメモリセルがすべて消去された状態、すなわち
「1」が書き込まれた状態になる。
【0026】上記の例では、ビット線単位で消去を行っ
たが、もし消去時に複数のコラムゲートトランジスタを
オン状態にするような信号をコラムゲート81から出力
するようにすれば、複数のビット線に接続されるメモリ
セルが同時に消去できる。以上のように、第一実施例に
おいては、過剰消去したメモリセルが発生しても正常な
読出が行えるようにソース選択トランジスタを設ける場
合でも、共通ソース線に消去電圧を印加するためのダイ
オードを設ける必要がないため、図4に示すように素子
の配列間隔を小さくでき、ダイオードを形成する工程も
必要なくなる。これにより、高集積化したフラッシュメ
モリが低コストで実現できる。
【0027】また本実施例のフラッシュメモリでは、ビ
ット線単位での消去が可能になり、より広範囲の応用が
可能になる。従来のフラッシュメモリのメモリ素子は図
17に示したような構造を有し、ソースには消去時12
V程度の高電圧が印加されるが、ソースの接合耐圧が不
十分であると、接合降服電流が流れ、消去電流が増加す
るという問題が発生する。また接合降服電流により発生
したホットキャリアがゲート酸化膜にトラップされ、書
き込み/消去特性を劣化させるという問題もある。そこ
でこのような高電圧に耐えられるようにソースに不純物
濃度勾配をなだらかにする等の接合耐圧向上の処理を施
すことが行われる。
【0028】また従来のフラッシュメモリのメモリ素子
においては、書き込み時にドレインに書き込み電圧6V
程度が印加され、ドレイン近傍のアバランシェブレーク
ダウンにより発生するホットキャリアをフローティング
ゲートに注入することにより書き込みが行われる。ドレ
イン近傍でのホットキャリアの発生効率が低いと書き込
み特性が悪くなる。そこでドレインに不純物濃度勾配を
急峻にする等のホットキャリアの発生効率を向上させる
措置を施すことが行われる。
【0029】ところが本発明では、書き込み時と消去時
は従来のドレインとソースの関係を逆転させるため、従
来と同様にソースに接合耐圧向上処理を、ドレインにホ
ットキャリア発生効率向上処理を施した場合、実際に高
電圧が印加されるドレインでは接合耐圧が不十分であ
り、書き込み時にホットキャリアが発生するソース近傍
でホットキャリアの発生効率が低いという問題が生じ
る。このような問題を解決するようにしたのが、次に示
す第二実施例から第四実施例である。
【0030】図9はドレインに接合耐圧向上の処理を施
すようにした第二実施例におけるメモリ素子の構造を示
す図である。図17と比較して明らかなように、本実施
例のメモリ素子構造と図17の従来のメモリ素子構造の
異なる点は、N+ 領域であるドレイン204とチャンネ
ル及び基板(P−SUB)205との間にN- 領域20
6を用意するという処理が施してある点である。また従
来のフラッシュメモリのメモリ素子において接合耐圧向
上処理を行ったものでは、上記のようにソースに接合耐
圧向上処理を施したものだけであり、本実施例のように
ドレインに接合耐圧向上処理を施したものはない。この
処理によりドレイン204部分の不純物濃度勾配がなだ
らかになり、接合耐圧が向上する。これにより、消去時
にドレインに高電圧を印加した時に流れる接合降服電流
を低減できる。
【0031】また読出時も、耐圧向上の処理を施してあ
るドレイン204側に1V程度を印加するため、ドレイ
ン204近傍で発生するホットキャリアが長時間で徐々
にトラップされ、これにより、しきい値が変動するとい
ったソフトライト又はリードディスターブと呼ばれる問
題も従来のものに比べて緩和される。書き込み時には、
6V程度の書き込み電圧が、不純物濃度勾配がなだらか
なドレイン204でなく、通常の不純物濃度勾配を有す
るソースに印加されるため、書き込み特性が悪化すると
いった問題は生じない。
【0032】図10はソースにホットキャリアの発生効
率向上の処理を施すようにした第三実施例におけるメモ
リ素子の構造を示す図である。図17と比較して明らか
なように、本実施例のメモリ素子構造と図17の従来の
メモリ素子構造の異なる点は、N+ 領域であるソース2
03とチャンネル及び基板(P−SUB)205との間
にP+ 領域を用意するという処理が施してある点であ
る。また従来のフラッシュメモリのメモリ素子において
ホットキャリアの発生効率向上処理を行ったものでは、
上記のようにドレインにホットキャリア発生効率向上処
理を施したものだけであり、本実施例のようにソースに
ホットキャリア発生効率向上処理を施したものはない。
この処理によりソース203部分の不純物濃度勾配が急
峻になり、ホットキャリアの発生効率が向上する。これ
により、書き込み時の書き込み特性が向上する。
【0033】また読出時は、ドレイン204に1V程度
を印加するため、ドレイン204近傍で発生するホット
キャリアが長時間で徐々にトラップされ、これにより、
しきい値が変動するといったソフトライト又はリードデ
ィスターブと呼ばれる問題は発生しない。消去時には、
10V程度の消去用高電圧は、不純物濃度勾配が急峻な
ソース203でなく、通常の不純物濃度勾配を有するド
レインに印加されるため、接合降服電流が増加して発生
したホットキャリアがゲート酸化膜にトラップされ、書
き込み/消去特性を悪化させるといった問題は生じな
い。
【0034】図11は上記の第二実施例及び第三実施例
で説明した処理を両方共施した第四実施例におけるメモ
リ素子の構造を示す図である。すなわち、第四実施例は
ドレインに接合耐圧向上の処理を、ソースにホットキャ
リアの発生効率向上の処理を施すようにしたものであ
る。このように上記の第二実施例及び第三実施例で説明
した処理を両方共施すことにより、接合降服電流の低減
と書き込み特性の向上が同時に実現される。
【0035】フラッシュメモリにおいては、消去時にソ
ースに印加する消去電圧を低減するため、コントロール
ゲートに負電圧を印加する負電圧消去法が提案されてい
る。第五実施例は、本発明を負電圧消去を行うフラッシ
ュメモリに適用した実施例である。第五実施例のフラッ
シュメモリは、図3に示した第一実施例の構成と同じ構
成を有するが、消去時の印加電圧のみが異なる。図12
は第五実施例における消去時の印加電圧を示す図であ
る。図示のように、コントロールゲートCGには約−1
0Vが印加され、ドレインDには約5Vが印加され、ソ
ースSは開放される。このような印加電圧条件を実現す
るため、消去時には、ロウデコーダ7によりワード線2
A、2B、2C、2Dはすべて−10V程度の「L」と
して、コラムデコーダ81によりコラムゲート選択線8
2Aは「H」(7V程度)に、それ以外のコラムゲート
選択線82B、82C、82Dは「L」(0V程度)に
され、読出接地回路91と書込電源回路92は開放状態
になり、消去電源回路85によりバス線31は5V程度
にされ、書込接地回路84とセンスアンプ10は共に開
放状態になるので、ソース選択トランジスタ6A、6 B
がオフして共通ソース線4Aが開放状態になり、コラム
ゲートトランジスタ83Aがオンしてビット線3Aが5
V程度になる。すなわち、ビット線3Aに接続されるメ
モリセル1AA、1BA、1CA、1DAは、ソースが
開放状態に、ドレインに5V程度、コントロールゲート
に−10V程度が印加されてフローティングゲートの電
子が引き抜かれる状態になる。これにより、これらのメ
モリセルがすべて消去された状態、すなわち「1」が書
き込まれた状態になる。
【0036】本実施例では、ドレインに印加する消去電
圧を5V程度に低減でき、接合降服電流が流れるといっ
た問題を抑制できる。またドレインに高電圧を印加する
必要がなくなるため、上記のドレインの耐圧向上のため
の不純物濃度勾配をなだらかにする等の処理が必要なく
なる。更に、ロウデコーダ7よりワード線に印加する電
圧を選択的に負電圧にすれば、ビット線単位だけでなく
ワード線単位でも消去がおこなえるようになり、より細
かい動作が可能になる。
【0037】第一実施例及び第五実施例では、消去電圧
をビット線を介して選択的に印加できるようにしており
細かい動作が可能になるが、フラッシュメモリの特徴の
一つはすべてのメモリセルが同時に消去可能である点で
あり、すべてが同時に消去可能であることによる利点も
ある。第六実施例はすべてのメモリセルを同時に消去可
能にした実施例である。
【0038】図13は第六実施例のフラッシュメモリの
構成を示す図である。図3と比べて明らかなように、第
一実施例の構成と異なる点は、ビット線3A、3B、3
C、3Dのコラムデゲートトランジスタ83A乃至83
Dが接続されるのと反対側にビット線バイアストランジ
スタ87A、87B、87C、87Dを設け、このビッ
ト線バイアストランジスタ87A、87B、87C、8
7Dのもう一方の側を消去電源線88で接続し、この消
去電源線88に消去電源回路85を接続する点である。
ビット線バイアストランジスタ87A、87B、87
C、87Dのゲート電極には、消去時に消去時にビット
線バイアストランジスタを導通させる信号を出力するビ
ット線バイアス選択回路86の出力が接続される。図3
においては、消去電源回路85はバス線31に接続され
ていた。
【0039】図13の第六実施例の回路の動作は、読出
時と書き込み時は図3の回路と同一である。図3の回路
においては、消去電源回路85は読出時と書き込み時に
は開放状態になるが、図13の回路においても、読出時
と書き込み時にはビット線バイアストランジスタ87
A、87B、87C、87Dが非導通状態になるため、
開放状態と実質的に同一である。従って、第六実施例の
回路の読出時と書き込み時の動作は第一実施例と同一で
あり、ここでは説明を省略する。
【0040】消去時には、ロウデコーダ7によりワード
線2A、2B、2C、2Dはすべて「L」(0V程度)
にされ、コラムデコーダ81によりコラムゲート選択線
82A、82B、82C、82Dは「L」(0V程度)
にされ、ビット線バイアス選択回路86によりその出力
線は「H」(12V程度)にされ、読出接地回路91と
書込電源回路92は開放状態になり、消去電源回路85
により消去電源線88は12V程度にされ、書込接地回
路84とセンスアンプ10は共に開放状態になるので、
ソース選択トランジスタ6A、6Bがオフして共通ソー
ス線4Aが開放状態になり、コラムゲートトランジスタ
83A、83B、83C、83Dがオフし、ビット線バ
イアストランジスタ87A、87B、87C、87Dが
すべてオンしてビット線3A、3B、3C、3Dが10
V程度になる。すなわち、すべてのメモリセルが、ソー
スは開放状態に、ドレインに10V程度が印加され、コ
ントロールゲートに0V程度が印加されてフローティン
グゲートの電子が引き抜かれる状態になる。これによ
り、これらのメモリセルがすべて消去された状態、すな
わち「1」が書き込まれた状態になる。
【0041】なお図3の回路においても、消去時にコラ
ムデコーダ81によりコラムゲート選択線を全選択状態
として、ビット線3A、3B、3C、3Dをすべて選択
することにより、全メモリセルを同時に消去することが
可能になる。図5のデコード回路をコラムデコード回路
に使用するならば、図中のVCを0Vにすることで、コ
ラムゲート選択線を全選択状態にできる。
【0042】また別の方法として、コラムデコード回路
へのプリデコーダ出力を複数の出力線を選択するような
信号にすることにより、複数のビット線単位でのセクタ
消去がかのうになる。図4の第一実施例の回路では、書
き込みを行うメモリセルと同じワード線に接続される非
書き込みメモリセルにおいては、コントロールゲートに
12V程度、ソースに6V程度が印加され、ドレインが
開放された状態になる。そのためメモリセルがオン状態
になり、チャンネル電流を流して接続されるビット線3
B、3C、3Dを充電する恐れがある。このようなチャ
ンネル電流が流れると、誤った書き込みが行われる危険
性がある。第七実施例はこの誤書き込みを防止するよう
にした実施例である。
【0043】図14は第七実施例の構成を示す図であ
る。図3と比べて明らかなように、第一実施例の構成と
異なる点は、ビット線3A、3B、3C、3Dが第二コ
ラムデゲートトランジスタ187A、187B、187
C、187Dを介して第二バス線189に共通に接続さ
れる点である。第二コラムゲートトランジスタ187
A、187B、187C、187Dのゲートは、コラム
デコーダ81の出力を反転するインバータ回路186に
接続され、第二バス線189には誤書き込み防止電源回
路188が接続される。
【0044】図14の回路の読出時と消去時の動作は第
一実施例の動作と同様であり、書き込み時の動作のみが
異なる。メモリセル4AAに書き込みを行う場合、ロウ
デコーダ7によりメモリセル1AAが接続されるワード
線2Aは「H」(12V程度)に、それ以外のワード線
2B、2C、2Dは「L」(0V程度)にされ、コラム
デコーダ81によりコラムゲート選択線82Aは「H」
(5V程度又は12V程度)に、それ以外のコラムゲー
ト選択線82B、82C、82Dは「L」(0V程度)
にされ、書込電源回路92により共通ソース5は6V程
度にされ、読出接地回路91は開放状態になり、書込接
地回路84によりバス線31は0V程度又は6V程度に
され、センスアンプ10と消去電源回路85は共に開放
になり、誤書き込み防止電源回路188により第二バス
線189は6V程度にされるので、ソース選択トランジ
スタ6Aがオンして共通ソース線4Aが6V程度に、コ
ラムゲートトランジスタは83Aがオンして83B、8
3C、83Dがオフになり、第二コラムゲートトランジ
スタは187Aがオフして、187B、187C、18
7Dがオンするので、ビット線3Aが0V程度又は6V
程度になり、3B、3C、3Dが6V程度になる。すな
わち、選択されるメモリセル1AAのソースに6V程
度、ドレインに0V又は6V程度、コントロールゲート
に12V程度が印加され、書き込むデータにより書込接
地回路84の電圧を0V程度又は6V程度にすることに
よって、データ「0」か「1」を書き込む。ワード線2
Aに接続されるそれ以外のメモリセル1AB、1AC、
1ADにおいては、ソースに6V程度、ドレインに6V
程度、コントロールゲートに12V程度が印加されるの
で、メモリセルがオン状態になってもチャンネル電流を
流すことがなく、チャンネル電流による誤書き込みの危
険性が低減される。
【0045】上記のように、第七実施例においては誤書
き込みの危険性が低減されるが、書き込み時に各部に電
圧を印加するタイミングを変えることにより、誤書き込
みの危険性を一層低減できる。図15と図16はそのた
めの第七実施例の電圧印加タイミングの例である。例え
ばメモリセル1AAに書き込みを行う場合、図15に示
すように、共通ソース線4Aと非選択ビット線3B、3
C、3Dに書き込み電圧と誤書き込み防止電圧を印加す
るタイミングをほぼ同じにする。これにより、過渡的な
メモリセルのソースとドレインの電位の違いによる誤書
き込みを一層確実に防止できる。
【0046】また別の方法として、共通ソース線4Aと
非選択ビット線3B、3C、3Dに書き込み電圧と誤書
き込み防止電圧を印加するタイミングを異なるようにし
ても、図16のように、書き込み電圧と誤書き込み防止
電圧を印加後に、ワード線に印加する電圧を立ち上げて
も同様に過渡的な誤書き込みを防止できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
過剰消去されたメモリセルが存在する場合にも正常な読
出が行えるようにするために共通ソース線を選択するソ
ース選択トランジスタを設けた不揮発性半導体記憶装置
において、消去のためのダイオードが必要なくなるため
小型化及び工程の簡略化による低コスト化が可能にな
る。更にこのような不揮発性半導体記憶装置をおいて、
書き込み/消去特性の劣化がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明における各モードでの電圧印加条件を示
す図である。
【図3】本発明の第一実施例の構成を示す図である。
【図4】第一実施例の素子配列部分の平面図である。
【図5】第一実施例のデコーダ部の回路構成を示す図で
ある。
【図6】第一実施例のセンスアンプ回路の構成を示す図
である。
【図7】第一実施例の書込電源回路/消去電源回路の構
成を示す図である。
【図8】第一実施例の読出接地回路/書込接地回路の構
成を示す図である。
【図9】本発明の第二実施例における素子構造を示す図
である。
【図10】本発明の第三実施例における素子構造を示す
図である。
【図11】本発明の第四実施例における素子構造を示す
図である。
【図12】本発明の第五実施例における消去時の電圧印
加条件を示す図である。
【図13】本発明の第六実施例の構成を示す図である。
【図14】本発明の第七実施例の構成を示す図である。
【図15】第七実施例における書込タイミングの例を示
す図である。
【図16】第七実施例における書込タイミングの例を示
す図である。
【図17】不揮発性半導体記憶装置(メモリ)の構造を
示す図である。
【図18】フラッシュメモリの読出、書込及び消去の方
法を説明する図である。
【図19】フラッシュメモリにおける過剰消去を説明す
る図である。
【図20】過剰消去セルの影響を低減した従来のフラッ
シュメモリの構成を示す図である。
【図21】図20の回路の素子配列部分の平面図であ
る。
【図22】図20の回路のダイオードの素子構造を示す
図である。
【符号の説明】
1AA、1AB…メモリセル 2A、2B…ワード線 3A、3B…ビット線 4A、4B…共通ソース線 5…共通ソース 6A、6B…選択トランジスタ 7…ロウデコーダ 81…コラムデコーダ

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 格子状に配置された複数の第一行線(2
    A、2B、…)及び複数の第一列線(3A、3B、…)
    と、 該第一行線に平行に配置された複数の第二行線(4A、
    4B、…)と、 前記第一行線と第一列線の交点に対応して配置され、制
    御電極が前記第一行線に接続され、第一電極が前記第二
    行線に接続され、第二電極が前記第一列線に接続された
    複数の不揮発性記憶素子(1AA、1AB、1AC、
    …、1BA…)とを備える不揮発性半導体記憶装置にお
    いて、 前記第一列線(3A、3B、…)に平行に配置された一
    本又は複数本の第二列線(5)と、 該第二列線(5)と前記第一行線(2A、2B、…)の
    交点に対応して配置され、制御電極が前記第一行線に接
    続され、第一電極が前記第二列線(5)に接続され、第
    二電極が前記第二行線に接続された複数の能動素子(6
    A、6B、…)とを備え、 読出時には、選択する記憶素子が接続される第一行線に
    第三電圧(5V)を、それ以外の第一行線に第一電圧
    (0V)を、選択する記憶素子が接続される第一列線に
    第二電圧(1V)を、それ以外の第一列線に前記第一電
    圧(0V)を、前記第二列線(5)に第一電圧をそれぞ
    れ印加し、 書き込み時には、選択する記憶素子が接続される第一行
    線に第五電圧(12V)を、それ以外の第一行線に前記
    第一電圧(0V)を、選択する記憶素子が接続される第
    一列線に前記第一電圧(0V)を、前記第二列線(5)
    に第四電圧(6V)をそれぞれ印加し、前記選択する記
    憶素子が接続される第一列線以外の第一列線を開放し、 消去時には、前記第一行線に前記能動素子(6A、6
    B、…)を非動作状態にする第七電圧を、前記第一列線
    に消去電圧である第六電圧をそれぞれ印加することを特
    徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記不揮発性記憶素子(1AA、1A
    B、1AC、…、1BA…)の前記第二電極には、不純
    物濃度勾配をなだらかにする耐圧向上処理が施されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記
    憶装置。
  3. 【請求項3】 前記不揮発性記憶素子(1AA、1A
    B、1AC、…、1BA…)の前記第一電極には、不純
    物濃度勾配を急峻にするホットキャリア発生効率向上処
    理が施されていることを特徴とする請求項1に記載の不
    揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記不揮発性記憶素子(1AA、1A
    B、1AC、…、1BA…)の前記第二電極には、不純
    物濃度勾配をなだらかにする耐圧向上処理が施されてお
    り、前記第一電極には不純物濃度勾配を急峻にするホッ
    トキャリア発生効率向上処理が施されていることを特徴
    とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記不揮発性記憶素子(1AA、1A
    B、1AC、…、1BA…)の前記第二電極の耐圧は、
    前記第一電極の耐圧よりも高いことを特徴とする請求項
    1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記不揮発性記憶素子(1AA、1A
    B、1AC、…、1BA…)の前記第二電極の不純物濃
    度勾配は、前記第一電極の不純物濃度勾配よりもなだら
    かであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半
    導体記憶装置
  7. 【請求項7】 消去時に前記第一列線に前記第六電圧を
    選択的に印加可能であり、第一列線単位で消去可能であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記
    憶装置。
  8. 【請求項8】 消去時に複数の前記第一列線に前記第六
    電圧を印加可能であり、該第六電圧が印加される複数の
    第一列線に接続されるすべての不揮発性記憶素子が同時
    に消去可能であることを特徴とする請求項1に記載の不
    揮発性半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 前記第七電圧は負電圧であり、前記第六
    電圧は前記第三電圧と同一であることを特徴とする請求
    項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 【請求項10】 書き込み時に非選択記憶素子に接続さ
    れる第一列線に、誤書き込みを防止するための第八電圧
    を印加することを特徴とする請求項1に記載の不揮発性
    半導体記憶装置。
  11. 【請求項11】 前記第二列線に前記第四電圧(6V)
    を印加するタイミングと、非選択記憶素子に接続される
    第一列線に前記第八電圧を印加するタイミングが略同時
    であることを特徴とする請求項10に記載の不揮発性半
    導体記憶装置。
  12. 【請求項12】 前記第二列線と前記非選択記憶素子に
    接続される第一列線にそれぞれ前記第四電圧(6V)と
    前記第八電圧を印加した後に、前記第一行線に前記第五
    電圧を印加することを特徴とする請求項10に記載の不
    揮発性半導体記憶装置。
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