JP3127419B2 - 多位置動作の温度制御装置及び温度制御方法 - Google Patents

多位置動作の温度制御装置及び温度制御方法

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JP3127419B2
JP3127419B2 JP07065457A JP6545795A JP3127419B2 JP 3127419 B2 JP3127419 B2 JP 3127419B2 JP 07065457 A JP07065457 A JP 07065457A JP 6545795 A JP6545795 A JP 6545795A JP 3127419 B2 JP3127419 B2 JP 3127419B2
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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多位置動作の温度制御
装置及び温度制御方法に係り、特に、冷温水発生機の冷
温水における多位置動作の温度制御装置及びその温度制
御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来技術に係る吸収式冷温水発
生機の系統図である。本吸収式冷温水発生機2で発生す
る冷温水を冷房に使用する場合には、冷水を発生させる
ものである。吸収式冷温水発生機2は、稀溶液34bを
加熱する加熱源18を有する高温再生器19と、高温再
生器19で加熱された稀溶液34aを冷媒蒸気35aと
中間濃度溶液36aとに分離する分離器20と、分離器
20からの中間濃度溶液36aと高温再生器19に流入
する稀溶液34cとを熱交換させる高温溶液熱交換器2
1と、分離器20から導かれた冷媒蒸気35aにより中
間濃度溶液36bを加熱し冷媒蒸気35bと濃溶液37
aとに分離する低温再生器22と、低温再生器22から
の冷媒蒸気35a、35bを凝縮させる凝縮器23とを
有している。
【0003】更に、凝縮器23により濃縮した液冷媒3
3を散布して蒸発させ入口冷温水31を冷却する低圧の
蒸発器6と、低温再生器22から流入した濃溶液37a
を高温溶液熱交換器21に流入する稀溶液34cと熱交
換させ冷却する低温溶液熱交換器24と、低温溶液熱交
換器24からの濃溶液37bを散布し蒸発器6から流入
した冷媒蒸気を吸収させて稀溶液34dとする吸収器7
と、吸収器7で生じた稀溶液34dを低温溶液熱交換器
24及び高温溶液熱交換器21を介して高温再生器19
に圧送する溶液循環ポンプ25とを有する。
【0004】尚、参照番号27aは、吸収器7での吸収
熱を取り去る冷却水熱交換器、参照番号27bは、凝縮
器23での凝縮熱を取り去る冷却水熱交換器である。加
熱源18で発生した排ガス38は煙突から排出される。
【0005】本吸収式冷温水発生機2で発生する冷温水
を暖房に使用する場合には、温水を発生させるため、冷
暖房切替弁29を開放する。従って、分離器20からの
高温溶液39は、吸収器7及び蒸発器6に入る。そし
て、冷温水熱交換器17から温水が得られる。熱交換し
た稀溶液34dは、溶液循環ポンプ25により高温再生
器19に圧送される。
【0006】このような吸収式冷温水発生機2におい
て、冷温水30の温度による加熱源18の燃焼の3位置
動作、即ち、燃焼停止、低燃焼及び高燃焼或いは4位置
動作以上の多位置制御動作を行なう場合、従来では、図
8に示すように、冷温水30である冷水の冷水温度と燃
焼出力の関係が階段状に連続的になるような切り替え
度Toで燃焼制御がなされていた。
【0007】この従来制御の場合、例えば図7で冷房運
転の制御を例とするならば、最終的に制御される冷水温
度は次のようになる。即ち、冷水温度が12℃の場合
は、加熱源18の燃焼出力が100%となり、冷水温度
が下がる。冷水温度が8℃になると加熱源18の燃焼出
力は50%に切り替わり、この時冷房負荷が大きい場合
には冷水温度が上がり11℃になると燃焼出力は100
%となる。従って、冷房負荷が大きい場合には、冷水温
度は8℃から11℃の間で燃焼制御される。
【0008】一方、冷房負荷が小さい場合には、冷水温
度が8℃になって加熱源18の燃焼出力が50%に切り
替わり、更に冷水温度が下がって冷水温度が6℃になる
と加熱源の燃焼が停止する。冷水温度が上がって9℃に
なると、加熱源18の燃焼出力が50%となり、この場
合は、6℃と9℃の間で燃焼制御がされることになる。
【0009】このように従来制御では、加熱源18の燃
焼出力が小さいほど冷水が低い温度に制御され、燃焼出
力が大きいほど冷水が高い温度に制御される結果となっ
ていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本来冷
水を利用する場合、例えば空調における室内側機器に冷
水を供給する場合、燃焼出力が小さい、即ち負荷が小さ
ければ高い冷水温度で十分であり、燃焼出力が大きい、
即ち負荷が大きいほど低い冷水温度が必要なのであっ
て、従来の制御ではこのように矛盾した燃焼制御になら
ざるを得なかった。
【0011】本発明の目的は、操作手段の出力を多位置
動作によって被制御温度を制御する多位置動作の温度制
御装置及び温度制御方法において、負荷の大小に影響さ
れず、被制御温度を目標温度範囲に制御する多位置動作
の温度制御装置及び温度制御方法を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、被制御温度を検出する温度検出手段と、該温
度検出手段が検出する検出温度に応じて前記被制御温度
を操作する操作手段に多位置動作の制御信号を送る制御
部とを備え、前記操作手段の出力を切り替える予め決め
られた2以上の切り替え温度以外では、前記被制御温度
が変化しても前記操作手段に送る制御信号を変化させな
い多位置動作の温度制御装置において、前記制御部は、
前記検出温度が前記被制御温度の予め定められた目標温
度範囲から外れた偏差を積分し、該積分した積分値から
前記切り替え温度の補正値を算出し、該補正値を前記切
り替え温度に加算して新たな切り替え温度を求め、該新
たな切り替え温度に基づいて前記操作手段に多位置動作
の制御信号を送るものであり、前記目標温度範囲は、前
記2以上の切り替え温度のうち、最低の切り替え温度よ
りも高く最高の切り替え温度よりも低い範囲内に定めら
れている
【0013】更に、上記発明において、前記多位置動作
の温度制御装置は、前記操作手段の出力によって冷温水
を加熱し又は冷却する加熱冷却手段を有する冷温水発生
機に設けられ、前記冷温水の被制御温度を制御するもの
である。
【0014】そして、上記発明において、前記冷温水発
生機は、吸収剤に冷媒が溶解された吸収溶液を加熱する
前記操作手段と、前記吸収溶液によって前記冷温水を加
熱し又は冷却する前記加熱冷却手段とを有するものであ
る。
【0015】又、操作手段の出力を多位置に変えて被制
御温度を制御し、前記操作手段の出力を切り替える予め
決められた2以上の切り替え温度以外では、前記被制御
温度が変化しても前記操作手段に送る制御信号を変化さ
せない多位置動作の温度制御方法において、前記2以上
の切り替え温度のうち、最低の切り替え温度よりも高く
最高の切り替え温度よりも低い範囲内に目標温度範囲を
設定し、前記被制御温度の検出温度が前記被制御温度の
予め定められた目標温度範囲から外れた偏差を積分し、
該積分した積分値から前記切り替え温度の補正値を算出
し、該補正値を前記切り替え温度に加算して新たな切り
替え温度を求め、該新たな切り替え温度に基づいて前記
被制御温度を制御することである。
【0016】
【作用】本発明の多位置動作の温度制御装置によれば、
制御部は、検出温度が被制御温度の予め定められた目標
温度範囲から外れた偏差を積分し、この積分した積分値
から予め決められた切り替え温度の補正値を算出し、こ
の補正値を切り替え温度に加算して新たな切り替え温度
を求め、この新たな切り替え温度に基づいて操作手段に
多位置動作の制御信号を送るものであるので、操作手段
にかかる負荷の大小に影響されずに被制御温度を、予め
決められていた2以上の切り替え温度のうち、最低の切
り替え温度よりも高く最高の切り替え温度よりも低い範
囲内に設定された目標温度範囲に制御し、多位置動作の
温度制御装置の制御性と信頼性が向上する。そして、目
標温度範囲は、被制御温度を制御するのに最適な温度域
に設定され、省エネルギー運転が可能な多位置動作の温
度制御装置が得られる。
【0017】更に、上記発明において、多位置動作の温
度制御装置は、操作手段の出力によって冷温水を加熱し
又は冷却する加熱冷却手段を有する冷温水発生機に設け
られ、冷温水の被制御温度を制御するものであるので、
上記発明の作用に加え、操作手段の出力を操作すること
により冷温水を加熱し又は冷却して冷温水の温度を目標
温度範囲に制御し、多位置動作の温度制御装置の制御性
と信頼性が向上した効率の良い温度制御装置が得られ
る。
【0018】そして、上記発明において、冷温水発生機
は、吸収剤に冷媒が溶解された吸収溶液を加熱する操作
手段と、吸収溶液によって冷温水を加熱し又は冷却する
加熱冷却手段とを有するものであるので、上記発明の作
用に加え、操作手段の加熱出力を操作することにより吸
収溶液を加熱し、更に吸収溶液によって冷温水の温度を
加熱し又は冷却し、冷温水の温度を目標温度範囲に制御
する吸収式冷温水発生機の多位置動作の温度制御装置が
得られる。
【0019】又、本発明の多位置動作の温度制御方法に
よれば、2以上の切り替え温度のうち、最低の切り替え
温度よりも高く最高の切り替え温度よりも低い範囲内に
目標温度範囲を設定し、被制御温度の検出温度が被制御
温度の予め定められた目標温度範囲から外れた偏差を積
分し、この積分した積分値から予め決められた切り替え
温度の補正値を算出し、この補正値を切り替え温度に加
算して新たな切り替え温度を求め、この新たな切り替え
温度に基づいて被制御温度を制御することであるので、
操作手段にかかる負荷の大小に影響されず、被制御温度
を目標温度範囲に制御し、制御性と信頼性が向上する。
そして、目標温度範囲は、被制御温度を制御するのに最
適な温度域に設定され、省エネルギー運転が可能な多位
置動作の温度制御方法が得られる。
【0020】
【実施例】以下、本発明に係る多位置動作の温度制御装
置及び温度制御方法の実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。図2は、本実施例の多位置動作の温度制御装置
を適用した吸収式冷温水発生機1の系統図である。本実
施例の多位置動作の温度制御装置3は、被制御温度であ
る冷温水30の温度を検出する温度検出手段である冷温
水温度検出器5と、この冷温水温度検出器5が検出する
検出温度Tdに応じて出口冷温水32の温度を操作する
操作手段である加熱源18に多位置動作の制御信号を送
る制御部8とを有している。
【0021】更に、本実施例の多位置動作の温度制御装
置3は、吸収剤に冷媒が溶解された吸収溶液を加熱する
操作手段である加熱源18と、吸収溶液によって冷温水
を加熱し又は冷却する加熱冷却手段とを有する吸収式冷
温水発生機1に設けられ、冷温水の被制御温度を制御す
るものである。加熱冷却手段は、吸収溶液によって冷温
水30を加熱し又は冷却する蒸発器6及び吸収器7であ
る。吸収式冷温水発生機1は、多位置動作の温度制御装
置3を除いて、従来技術の説明で示した図7の吸収式冷
温水発生機2と同一のものであるので、図2において図
7と同一構造、作用部分には同一の参照番号を付けてそ
の説明を省略する。
【0022】図3は、図2に示した多位置動作の温度制
御装置3の制御部8の系統図である。制御部8は、冷温
水温度検出器5が検出する出口冷温水32の検出温度T
dの信号を受ける冷温水検出回路13を有し、この信号
を信号変換して中央演算処理部14へ出力する。同様に
各部温度検出回路15が設けられ、高温再生器19、低
温再生器22、吸収器7等の温度の信号を受け、この信
号を信号変換して中央演算処理部14へ出力する。電源
回路11は、破線で示すように制御部8内の各回路の操
作用及び制御用電力を供給するものである。周辺入出力
回路12は、周辺機器、例えば圧縮機、真空ポンプ、溶
液循環ポンプ等と中央演算処理部14との間で、各種信
号を信号変換するものである。燃焼制御回路16は、加
熱源18と中央演算処理部14との間で、燃焼出力、燃
料調節、燃焼空気調節等の信号を信号変換するものであ
る。
【0023】次に、図1〜6を使用して本実施例の多位
置動作の温度制御装置の作用について、吸収式冷温水発
生機1が空調の冷房に使用された場合を説明する。
【0024】図1に示すように、本実施例の多位置動作
の温度制御装置3の制御部8は、先ず、出口冷温水32
である冷水温度を検出する。これを検出温度Tdとす
る。次に検出温度Tdが冷温水温度の予め定められた目
標温度範囲Th〜Tlから外れた偏差を積分して積分値
を算出する。この積分値をΣΔTとする。
【0025】図5に示すように、目標温度範囲Th〜T
lは、1点鎖線のように定められる。図5では、目標温
度範囲の上限Thは10℃、下限Tlは7℃に定められ
ている。
【0026】図4は、冷水温度と目標温度範囲から積分
値を算出する説明図で、(A)は出口冷水温度の時間的
変化を示す検出温度曲線、(B)は(A)の検出温度曲
線に基づく積分値の時間的変化を示す積分値曲線を、各
々示す。積分値ΣΔTは、例えば、検出温度曲線が
(A)に示すように時間的に変化すると、時間t1まで
の検出温度曲線部分42のように目標温度範囲の上限T
hである10℃を上回った11℃が継続した場合、積分
値ΣΔTは(B)の積分値曲線部分47に示すように時
間と共に増加する。
【0027】更に、時間t1から時間t2までの検出温度
曲線部分43では目標温度範囲に入っているため、積分
値ΣΔTは(B)の積分値曲線部分48に示すように増
加しない。時間t2から時間t3までの検出温度曲線部分
44ではマイナス方向で目標温度範囲を越え、マイナス
方向で積分されて積分値ΣΔTは(B)の積分値曲線部
分49に示すように時間と共に減少し、時間t3から時
間t4までの検出温度曲線部分45では目標温度範囲に
入っているため、積分値ΣΔTは(B)の積分値曲線部
分50に示すように増加せず、時間t4を越えた検出温
度曲線部分46では積分値ΣΔTは(B)の積分値曲線
部分51に示すようにプラス方向で積分されて時間と共
に増加する。
【0028】図1に示すように、積分値ΣΔTに係数K
を掛けて補正値DTを算出する。次に、冷温水の切り替
温度Toに加算して新たな切り替え温度Tpを求め
る。以上の計算を式で示すと次のようになる。 補正値DT = 係数K × 積分値ΣΔT 新たな切り替え温度Tp =切り替え温度To + 補正値DT 図6は、予め定められた破線の切り替え温度Toに補正
値DTを加算し、実線で示す新たな切り替え温度Tpを
求めることを示す説明図である。この実施例での冷水温
度と加熱源18の関係は、加熱源18の燃焼出力が10
0%と50%の間で操作し、冷水の切り替え温度が8℃
と11℃に設定されている状態から、冷水温度を制御す
る場合を示すので、冷水の切り替え温度11℃が10℃
に、8℃が7℃に補正されて新たな切り替え温度Tpと
なる。この新たな切り替え温度Tpに基づいて、検出温
度Tdから加熱源18の燃焼出力を操作する。
【0029】例えば、検出温度Tdが11℃の場合、加
熱源18の燃焼出力は100%となり、冷水温度は下が
っていく。冷水温度が7℃になると加熱源18の燃焼出
力は50%に切り替わり、ここで冷房負荷が大きくて冷
水温度が7℃から10℃に上昇すれば、加熱源18の燃
焼出力が100%に切り替わる。結果的に目標温度範囲
の7℃から10℃の間で燃焼制御される。
【0030】ここで、切り替え温度Toの内、6℃と9
℃の間の部分は、上記補正と同時に補正されて切り替え
温度Tpである5℃と8℃になる。この部分は、積分に
よる補正が働かないような急激な負荷変動によりToが
下がった場合の制御として利用される領域である。
【0031】上記制御部8の制御動作において、検出温
度Tdから新たな切り替え温度Tpを求め、加熱源18
に制御信号9を送る制御動作は、所定の時間間隔、例え
ば1秒間に数回或いは数十回の割合で行なわれ、切り替
温度Toは、常時新たな切り替え温度Tpに変えら
れ、この新たな切り替え温度Tpに基づいて加熱源18
に制御信号9を送り、加熱源18の燃焼出力を操作する
ことにより冷水温度を目標温度範囲Th〜Tlに制御す
るものである。
【0032】故に、加熱源18にかかる負荷の大小に影
響されずに冷水温度を目標温度範囲Th〜Tlに制御
し、多位置動作の温度制御装置の制御性と信頼性が向上
する。そして、目標温度範囲Th〜Tlは、冷水温度を
制御するのに最適な温度域、上の例では7〜10℃に設
定され、省エネルギー運転が可能な多位置動作の温度制
御装置が得られる。
【0033】次に本実施例の多位置動作の温度制御方法
によれば、吸収式冷温水発生機1において、加熱源18
の燃焼出力を多位置に変えて冷水温度を制御する多位置
動作の温度制御方法において、冷水の検出温度Tdが冷
温水温度の予め定められた目標温度範囲7〜10℃(T
h〜Tl)から外れた偏差を積分し、この積分した積分
値ΣΔTから予め決められた冷温水の切り替え温度、例
えば8〜11℃(To)の補正値DTを算出し、この補
正値DTを切り替え温度Toに加算して新たな切り替え
温度7〜10℃(Tp)を求め、この新たな切り替え
度7〜10℃に基づいて冷水温度を制御することであ
る。
【0034】このような温度制御方法により、加熱源1
8にかかる負荷の大小に影響されず、冷水温度を目標温
度範囲に制御し、制御性と信頼性が向上する。そして、
目標温度範囲は、冷水温度を制御するのに最適な温度域
に設定され、省エネルギー運転が可能である。
【0035】以上説明したように、本実施例の多位置動
作の温度制御装置及び温度制御方法は、検出温度の目標
温度範囲からの偏差の積分値に応じて、切り替え温度自
体に補正をかけることにより、どのような負荷において
も、目標温度範囲に入るような制御を行なうことが出来
る。これは、上記3位置動作の制御だけでなく、2位置
動作或いは4位置動作以上の制御でも、更に暖房時の温
水制御の場合でも同様に制御することが可能である。
【0036】
【発明の効果】本発明の多位置動作の温度制御装置によ
れば、制御部は、検出温度が被制御温度の予め定められ
た目標温度範囲から外れた偏差を積分し、この積分した
積分値から切り替え温度の補正値を算出し、この補正値
切り替え温度に加算して新たな切り替え温度を求め、
この新たな切り替え温度に基づいて操作手段に多位置動
作の制御信号を送るものであるので、操作手段にかかる
負荷の大小に影響されずに被制御温度を目標温度範囲に
制御し、多位置動作の温度制御装置の制御性と信頼性が
向上すると共に、省エネルギー運転が可能な多位置動作
の温度制御装置が得られる。
【0037】更に、上記発明において、多位置動作の温
度制御装置は、操作手段の出力によって冷温水を加熱し
又は冷却する加熱冷却手段を有する冷温水発生機に設け
られ、冷温水の被制御温度を制御するものであるので、
上記発明の効果に加え、冷温水発生機における多位置動
作の温度制御装置の制御性と信頼性が向上した効率の良
い温度制御装置が得られる。
【0038】そして、上記発明において、冷温水発生機
は、吸収剤に冷媒が溶解された吸収溶液を加熱する操作
手段と、吸収溶液によって冷温水を加熱し又は冷却する
加熱冷却手段とを有するものであるので、上記発明の効
果に加え、冷温水の温度を目標温度範囲に制御する吸収
式冷温水発生機の多位置動作の温度制御装置が得られ
る。
【0039】又、本発明の多位置動作の温度制御方法に
よれば、操作手段にかかる負荷の大小に影響されず、被
制御温度を目標温度範囲に制御し、制御性と信頼性が向
上する。そして、目標温度範囲は、被制御温度を制御す
るのに最適な温度域に設定され、省エネルギー運転が可
能な多位置動作の温度制御方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多位置動作の温度制御装置及び温
度制御方法の一実施例の制御フローチャートである。
【図2】本実施例の多位置動作の温度制御装置を適用し
た吸収式冷温水発生機の系統図である。
【図3】図2に示した多位置動作の温度制御装置の制御
部の系統図である。
【図4】冷水温度と目標温度範囲から積分値を算出する
説明図で、(A)は出口冷水温度の時間的変化を示す検
出温度曲線、(B)は(A)の検出温度曲線に基づく積
分値の時間的変化を示す積分値曲線を、各々示す。
【図5】冷水温度と燃焼出力の切り替え温度線図に目標
温度範囲を示した関係線図である。
【図6】冷水温度と燃焼出力の新たな切り替え温度線図
を、もとの切り替え温度線図と共に示した関係線図であ
る。
【図7】従来技術に係る吸収式冷温水発生機の系統図で
ある。
【図8】図7に示した冷温水発生機の冷水温度と燃焼出
力の切り替え温度線図である。
【符号の説明】
1 吸収式冷温水発生機(冷温水発生機) 3 多位置動作の温度制御装置 5 冷温水温度検出器(温度検出手段) 6 蒸発器(加熱冷却手段) 7 吸収器(加熱冷却手段) 8 制御部 9 制御信号 18 加熱源(操作手段) Td 検出温度 Th〜Tl 目標温度範囲 To 切り替え温度 Tp 新たな切り替え温度 DT 補正値

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被制御温度を検出する温度検出手段と、
    該温度検出手段が検出する検出温度に応じて前記被制御
    温度を操作する操作手段に多位置動作の制御信号を送る
    制御部とを備え、前記操作手段の出力を切り替える予め
    決められた2以上の切り替え温度以外では、前記被制御
    温度が変化しても前記操作手段に送る制御信号を変化さ
    せない多位置動作の温度制御装置において、前記制御部
    は、前記検出温度が前記被制御温度の予め定められた目
    標温度範囲から外れた偏差を積分し、該積分した積分値
    から前記切り替え温度の補正値を算出し、該補正値を前
    記切り替え温度に加算して新たな切り替え温度を求め、
    該新たな切り替え温度に基づいて前記操作手段に多位置
    動作の制御信号を送るものであり、前記目標温度範囲
    は、前記2以上の切り替え温度のうち、最低の切り替え
    温度よりも高く最高の切り替え温度よりも低い範囲内に
    定められていることを特徴とする多位置動作の温度制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記多位置動作の温
    度制御装置は、前記操作手段の出力によって冷温水を加
    熱し又は冷却する加熱冷却手段を有する冷温水発生機に
    設けられ、前記冷温水の被制御温度を制御するものであ
    ることを特徴とする多位置動作の温度制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記冷温水発生機
    は、吸収剤に冷媒が溶解された吸収溶液を加熱する前記
    操作手段と、前記吸収溶液によって前記冷温水を加熱し
    又は冷却する前記加熱冷却手段とを有するものであるこ
    とを特徴とする多位置動作の温度制御装置。
  4. 【請求項4】 操作手段の出力を多位置に変えて被制御
    温度を制御し、前記操作手段の出力を切り替える予め決
    められた2以上の切り替え温度以外では、前記被制御温
    度が変化しても前記操作手段に送る制御信号を変化させ
    ない多位置動作の温度制御方法において、前記2以上の
    切り替え温度のうち、最低の切り替え温度よりも高く最
    高の切り替え温度よりも低い範囲内に目標温度範囲を設
    定し、前記被制御温度の検出温度が前記被制御温度の
    目標温度範囲から外れた偏差を積分し、該積分した積
    分値から前記切り替え温度の補正値を算出し、該補正値
    を前記切り替え温度に加算して新たな切り替え温度を求
    め、該新たな切り替え温度に基づいて前記被制御温度を
    制御することを特徴とする多位置動作の温度制御方法。
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