JP3125012U - 筒状パーツ部品 - Google Patents

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英夫 古尾谷
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阪村産業株式会社
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Abstract

【課題】 筒状パーツ部品の金属部材への熔接による取り付けが傾きなく正確に行え、筒状部内への熔融物の侵入も防止できる筒状パーツ部品を得る。
【解決手段】 円筒部12と、該円筒部12の一端に金属部材2への電気熔接による取り付けが可能な鍔部13とを備えた筒状パーツ部品1において、鍔部13の外面側外周部に断面三角状の熔接用凸起14を全周わたって一体に突設すると共に、この凸起14に沿う内側全周に、熔接時に溶けた凸起14の溶融物が流れ込む全周溝15を形成した。
【選択図】図1

Description

本考案は、円筒部と、該円筒部の一端に金属部材への電気熔接による取り付けが可能な鍔部とを備えた筒状パーツ部品に関する。
従来、例えば金属部材に電気熔接により熔着されて使用される円筒状ナット6は、図3に示すように、内部に雌ネジ61が形成された円筒部62と、該円筒部62の一端に設けられ、金属部材7に取り付けるための鍔部63とからなり、鍔部63の外面側外周部に熔接用の凸起64を設けた構成となっている。そして、円筒状ナット6の金属部材7への取り付けに際しては、円筒状ナット6における円筒部62の中心Aと金属部材7に形成された貫通孔71の中心Bとを一致させるように当接させ、その状態で鍔部63を金属部材7に電気熔接して熔着するようになされている。
ところが、上記した従来の円筒状ナット6にあっては、図4に示すように円筒状ナット6を金属部材7に熔着した際、熔接時に生じる凸起64の熔融物が鍔部63と金属部材7との間に不規則に残るため、鍔部63と金属部材7との平行度が保てず、その結果、円筒部62が傾きその中心Aと金属部材7の貫通孔71の中心Bとが狂ってしまう問題があった。また、熔接時に生じる凸起64の熔融物の一部が円筒部62内に入り込んで雌ネジ61に付着するといった問題も有していた。
そこで、本考案は、筒状パーツ部品の金属部材への熔接による取り付けが傾きなく正確に行え、筒状部内への熔融物の侵入も防止できる筒状パーツ部品の提供を課題とする。
上記した問題を解決するために、本考案は、円筒部と、該円筒部の一端に金属部材への電気熔接による取り付けが可能な鍔部とを備えた筒状パーツ部品において、鍔部の外面側外周部に断面三角状の熔接用凸起を全周わたって一体に突設すると共に、この凸起に沿う内側全周に、熔接時に溶けた凸起の溶融物が流れ込む全周溝を形成したことを特徴とする。
本考案によれば、上記したように鍔部の外面側外周部に断面三角状の熔接用凸起を全周わたって一体に突設すると共に、この凸起に沿う内側全周に、熔接時に溶けた凸起の溶融物が流れこむ全周溝を形成したから、筒状パーツ部品を金属部材に電気熔接により熔着した際、熔接時に生じる凸起の熔融物は全周溝に流れ込むことになるので、鍔部と金属部材との平行度を容易に保つことができる。これにより、円筒部を金属部材に対し正確に垂直に取り付けることができ、例えば円筒部の中心と金属部材に形成された貫通孔の中心とを正確に一致させて熔着することができる。また、上記全周溝を設けることにより熔接時に生じる凸起の熔融物の一部が円筒部内に入り込んで例えば雌ネジに付着するといった不具合も解消することができる。
以下、本考案の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本考案の筒状パーツ部品として、内部に雌ネジ11が形成された円筒部12と、該円筒部12の一端に設けられ、金属部材2に取り付けるための鍔部13とからなる円筒状ナット1を示す。そして、この円筒状ナット1における鍔部13の外面側外周部に断面三角状の熔接用凸起14を全周わたって一体に突設すると共に、この凸起14に沿う内側全周に、熔接時に溶けた凸起14の溶融物が流れ込む全周溝15を形成したものである。
上記金属部材2は、その表面に適宜部材3をネジ4により取り付けるためのベース部材となるもので、図示していないが複数個の貫通孔21が形成されている。そして、この金属部材2の裏面側に円筒状ナット1を、その円筒部12の中心Aと上記貫通孔21の中心Bとを位置合わせした状態で、電気熔接により熔着して用いられるようになされている。
次に、本考案の作用について説明する。
金属部材2の裏面側に円筒状ナット1を、その円筒部12の中心Aと上記貫通孔21の中心Bとを位置合わせした状態で、電気熔接により熔着する。その際、熔接時に生じる断面三角状の凸起14の熔融物は凸起14の内側でその全周に沿って形成された全周溝15に流れ込むことになる。これにより、鍔部13と金属部材2との平行度を容易に保ちながら金属部材2の裏面に円筒状ナット1を熔着することができる。その結果、円筒部12を金属部材2に対し正確に垂直に取り付けることができ、円筒部12の中心Aと金属部材2に形成された貫通孔21の中心Bとを正確に一致させて熔着することができる。また、上記全周溝15を設けることにより熔接時に生じる凸起14の熔融物が、円筒部14内に入り込んで雌ネジ11に付着するといった不具合も解消することができる。
上記した実施の形態では円筒状ナット1について説明したけれども、斯かる円筒状ナット1に限定されるものではなく、その他の筒状パーツ部品で金属部材に電気熔接により熔着される部品についても幅広く適用できることは勿論である。
本考案に係る円筒状ナット(筒状パーツ部品)の縦断面図である。 同円筒状ナットの取付状態の説明図である。 従来の説明図である。 同取付状態の説明図である。
符号の説明
1 筒状パーツ部品
2 金属部材
12 円筒部
13 鍔部
14 熔接用凸起
15 全周溝

Claims (1)

  1. 円筒部と、該円筒部の一端に金属部材への電気熔接による取り付けが可能な鍔部とを備えた筒状パーツ部品において、鍔部の外面側外周部に断面三角状の熔接用凸起を全周わたって一体に突設すると共に、この凸起に沿う内側全周に、熔接時に溶けた凸起の溶融物が流れ込む全周溝を形成したことを特徴とする筒状パーツ部品。
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