JP3124783B2 - 面状採暖具の温度制御装置 - Google Patents

面状採暖具の温度制御装置

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JP3124783B2
JP3124783B2 JP03080295A JP8029591A JP3124783B2 JP 3124783 B2 JP3124783 B2 JP 3124783B2 JP 03080295 A JP03080295 A JP 03080295A JP 8029591 A JP8029591 A JP 8029591A JP 3124783 B2 JP3124783 B2 JP 3124783B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、負特性のサーミスタ機
能と発熱線とを一体とした感熱発熱線をジグザグ状に配
線して構成した面状発熱体を組み込んだ電気カーペット
等の面状採暖具の温度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気カーペット等の面状採暖具は、消費
電力量が比較的大きいので、温度制御は、従来、特開昭
62−19917号公報等に示されているように、リレ
ーを使用したオンオフ制御が一般的に実施されている。
このオンオフ制御には種々の方式があるが、原理は以下
のようになっている。
【0003】すなわち、面状発熱体と共に配設した面状
の図9に示すような負特性サーミスタからなる温度セン
サーによって、発熱体の温度上昇を検知して、温度調節
温度まで温度上昇すれば、リレーをオフして発熱を停止
し、発熱体の温度が低下すれば、再びリレーをオンして
発熱させることによって温度を一定に制御するものであ
る。また、好みの温度を得るためには、温度調節温度を
可変にできるようにしていた。
【0004】図10は上述の如きオンオフ制御をしてい
る従来の温度制御装置の構成を示し、図8は面状発熱体
2の構造を示したものである。図10において、面状発
熱体2のヒータ電極2aの両端にはリレー接点S1 及び
電源スイッチSWを介して商用電源1が接続されてお
り、センサー電極2bの一端はヒータ電極2aの一端
(制御回路のアース側)に接続されている。
【0005】センサー電極2bの他端はバイアス回路7
を介してAC100Vラインに接続されると共に、増幅
回路10に接続され、増幅回路10の出力は平滑回路3
に入力されている。ここで、平滑回路3は入力された信
号を整流・平滑して直流化を行うものであり、その出力
はスイッチング回路4に接続され、スイッチング回路4
の出力により、リレー駆動回路8が動作するようになっ
ている。
【0006】また、オフ時間タイマー6はスイッチング
回路4の出力信号がLレベル(リレーのオフ信号)にな
ってから、所定の時間が経過するまでスイッチング回路
4の出力をLレベルに保持(リレーオフロック)するた
めのものであり、リセット入力端子Rがスイッチング回
路4の出力端子に接続され、出力端子はスイッチング回
路4の入力側に接続されている。
【0007】すなわち、スイッチング回路4の出力がL
レベルになると、リレー接点S1 がオフとなるため、ヒ
ータ電極2aには商用電圧が印加されなくなり、センサ
ー電極2bに電流が流れなくなるので、この際にスイッ
チング回路4が再び反転してしまわないようにするため
のものである。また、電源回路9により、各回路部に直
流電源を供給している。
【0008】次に、動作を説明する。面状発熱体2の温
度が低い場合は感熱材2cのインピーダンスが高く、ヒ
ータ電極2aから感熱材2cを介してセンサー電極2b
に流れる電流は小さく、その電流によって生ずるセンサ
ー電極2b間の電圧Vaは小さな値となる。従って、増
幅回路10の増幅出力電圧も小さく、平滑回路3によっ
て直流化された信号は、スイッチング回路4の比較レベ
ルに達しないため、リレー駆動回路8はリレー接点S1
をオン状態に保ち、ヒータ電極2aに通電を続けて加熱
を行う。
【0009】次に、面状発熱体2の温度が上昇すると、
センサー電極2b間の電圧Vaも大きくなる。温度が設
定値に達すると、スイッチング回路4が反転動作してリ
レー駆動回路8に信号を送出し、リレー接点S1 をオフ
させ、ヒータ電極2aへの通電を停止する。而して、ヒ
ータ電極2aが商用電源1と切り離されることにより、
センサー電極2bに生じていた信号電圧は消失してスイ
ッチング回路4は再び反転動作を行おうとするが、直前
のオフ動作時にオフ時間タイマー6が動作を開始して、
一定時間、リレー駆動回路8のオフ動作を保持している
ので、リレー接点S1 は即座にオンとならず、オフ時間
タイマー6で設定される一定の冷却時間をおいて再びオ
ンに復帰する。その後も上記の動作を繰り返し、よって
面状発熱体2は一定温度に保たれることになる。
【0010】ここで、好みの温度で制御するためには、
スイッチング回路4のスイッチングレベルを可変抵抗器
等で選択できるようにしていた。しかしながら、前述の
ような温度制御では以下のような問題があった。すなわ
ち、温度制御を一定温度で制御できるのは、面状採暖具
の全面が均一な温度になっている場合だけであって、通
常は、電気カーペットの上には座蒲団などの断熱性の物
が置かれている場合が多い。
【0011】このような場合は、断熱部だけ温度上昇が
大きくなっており、センサー電圧Vaは、断熱された分
だけ上昇してしまうので、全く断熱されていない場合に
比べて、他の面(断熱されていない部分)は、低い温度
で制御されてしまうことになる。また、温度制御温度が
安全を確保するための最高温度設定以下で使用された場
合は、部分的な断熱で生じる温度上昇によるセンサー電
圧Vaの上昇の影響が大きく、他の面(断熱されていな
い部分)は、より低い温度で制御されてしまう。そのた
め、同じ温度制御レベルで使用していても、上に置かれ
ているものの形状や大きさ、断熱性によって暖房感が大
きく変化してしまうという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のように作用する
原因は2つある。すなわち、まず第1に温度センサーが
平均温度を検知するような構成になっているのに、使わ
れ方として、温度分布が発生するような構成であるため
である。図9で説明すると、全面の温度が均一な場合
は、温度イ点で温度制御するが、部分的な断熱等で高温
部ロが発生すると、全体でイの場合と等しいインピーダ
ンスになる点ハの温度で他の面(断熱されていない部
分)が制御されるためである。このために、サーミスタ
特性は部分的な断熱によって発生する最高温度を低く制
御するために変化率の大きいものが使用されている。
【0013】もう1つは、好みの温度を選択した場合の
温度制御は、前述の温度イ点を例えば、イ′点に変える
ことであり、この場合にあっては、前述のようにサーミ
スタ特性は変化率が大きいものが好んで使用されるため
に、温度調節レベルを最高温度設定以下で使用するほど
部分的な断熱による影響を受け易くなっている。本発明
は上述の点に鑑みて提供したものであって、部分断熱が
発生しても、安全確保のための最高温度検知以外の場合
は、断熱されていない部分の温度低下がないようにした
面状採暖具の温度制御装置を提供することを目的とした
ものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、面状発熱体と
面状の温度センサーを配設した面状採暖具本体の部分断
熱時に発生する温度が安全確保できる最高設定温度以下
になるように上記面状発熱体への通電を制御する温度制
御手段と、暖房能力の調節ランク毎に任意の通電率を選
択して、オン時間、オフ時間が設定されオン、オフ時間
共に最高設定温度になるまで上記温度制御手段をタイマ
ー制御する通電率制御手段とを備えたものである。
【0015】また、通電率制御手段に対して温度制御手
段を優先して動作させ、規定のオン時間に対して不足が
生じた場合に、オフ時間を短縮させる制御手段を設けて
いる。更に、通電率調節ランク毎に規定されたオン時
間、オフ時間に対して、電源電圧、室温、面状発熱体温
度の内、1つから3つまでの情報量によって、オン時間
又はオフ時間の一方、若しくは双方を規定時間から補正
する補正制御手段を設けている。
【0016】また、電源投入時或いは通電率調節ランク
の変更時には、暖房能力のセレクト位置に相当する温度
で温度制御を行う過程を経た後、通電率調節ランク毎に
規定されたオン時間、オフ時間のタイマー制御に移行さ
せる制御手段を設けている。
【0017】
【作 用】而して、通電率制御手段により、暖房能力の
調節ランク毎にオン時間とオフ時間とを定めて好みの温
度を選択でき、また、発熱体の温度を部分断熱時に発生
する最高温度を安全が確保できる最高設定温度以下とな
るように制御して、最高設定温度以下の場合には部分断
熱等による温度分布を検知せずに定められた発熱量を確
保している。
【0018】また、通電率制御手段に対して温度制御手
段を優先して動作させることで、異常温度に上昇させず
に安全を確保し、また、オン時間、オフ時間共に、定め
られた時間通りにタイマー制御をしていると、他の暖房
器の併用等で温度制御手段が優先して動作し、規定のオ
ン時間に対して不足が生じる可能性があるが、このよう
な場合にあっては、オフ時間を少し短縮補正して通電電
力量の低下を少なくしている。
【0019】また、電源電圧の変動、室温の変動、面状
発熱体温度の変動が生じた場合でも、これらの情報量に
てオン時間、オフ時間等を制御して、発熱量の過不足を
無くすようにしている。更に、電源投入時や通電率調節
ランクの変更時に、温度制御して、低温時からのスター
トや、低温側から高温側への変更の場合に、規定された
オン時間で、オフ動作に移行すると、温度上昇速度が遅
くなるのを防止し、逆に、高温側から低温側に変更した
場合は、変更直後から規定されたオン時間で制御する
と、温度の低下速度が遅くなるのを防止している。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図2は全体の回路図を示し、ヒータとセンサーと
を一体化した感熱発熱線11をジグザグ状に配線して構
成した面状発熱体を使用した電気カーペットからなる面
状採暖具の例を示している。尚、面状発熱体、センサー
等の形状や制御回路構成は特に制約されるものではな
い。
【0021】すなわち、面状発熱体の形状は前述の感熱
発熱線に限定されるものではなく、ワイヤー状の発熱線
とワイヤー状の温度検知線をそれぞれ配線して構成した
2線式の面状発熱体や、金属箔の発熱パターンを利用し
た感熱フィルムヒータなど面状の発熱体がある。図2は
電気カーペットの温度制御回路構成の一実施例を示して
いる。図2に示されている感熱発熱線11は図3に示す
ような構造となっている。すなわち、絶縁性の芯糸bの
外周に金属箔よりなる発熱線H1 をスパイラル状に巻装
し、その外周に設けた図9に示すような温度・インピー
ダンス特性を有するプラスチックサーミスタ材Zの外周
に金属箔よりなる温度検出電極S1 をスパイラル状に巻
装している。また、外周は絶縁性の被覆cで覆われてい
る。
【0022】この感熱発熱線11を図2のように接続し
た場合は、図4に示すように、温度上昇と共にセンサー
電圧Vaが上昇する特性を示す。図2において、感熱発
熱線11の発熱線H1 の一端はリレー接点R1 を介して
商用電源1に接続されている。また、感熱発熱線11の
温度検出電極S1 の一端は発熱線H1 の他端に接続さ
れ、温度検出電極S1 の他端はバイアス回路7に接続さ
れると共に、増幅回路10、平滑回路3に接続され、温
度特性に応じたセンサー電圧値に相当する値がマイクロ
コンピュータで構成される演算制御部12に読み込まれ
るようになっている。
【0023】平滑回路3より演算制御部12に入力され
た温度情報は、演算制御部12内部に設けられた最高設
定温度情報量と比較して、入力された温度情報がもし高
くなれば、リレー駆動回路8を介してリレー接点R1
開き、オフ動作させるようになっている。さらに、演算
制御部12の処理動作は後述するが、本発明にあって
は、ユーザーが選択した暖房能力のレベルを、暖房能力
を選択するセレクト回路14から演算制御部12に読み
込んで、演算制御部12内部に設けられた暖房能力レベ
ル毎に定められているオン時間・オフ時間の通りにリレ
ーを開閉するタイマー制御機能も有している。
【0024】また、オン・オフタイマー制御動作の場合
に、室温変化や、電源電圧変動が発生した時、暖房能力
を調整できるように室温読み込み処理回路13と、電源
の電圧値を読み込む電圧値読み込み処理回路15を設け
ている。また、演算制御部12の入力端子にA/Dと表
示しているのは、演算制御部12でそれぞれの入力情報
量によって数式処理を行うためのA/D変換機能を示し
ている。
【0025】図1は、上記の実施例の温度制御に係わる
演算制御部12の動作を示す基本のフローチャートの一
例を示している。すなわち、ステップ1でイニシャル設
定をし、ステップ2で演算制御部12の出力端子Roを
Hレベルにしてリレー接点R 1 をオン状態にする。そし
て、ステップ3で入力端子D1 から温度センサー情報
(ヒータ温度)を読み込み、ステップ4で安全確保のた
めの最高温度設定レベルDHiを確定する。
【0026】ステップ5でリレーがオンした状態からの
オン時間を求め、ステップ6でユーザーが選択している
暖房能力のセレクトレベルを入力端子Riから確定す
る。そして、ステップ7で温度情報D1 と最高温度設定
レベルDHiとを比較して、安全確保のためにリレーをオ
フするレベルならステップ10に移り、そうでなけれ
ば、ステップ8でユーザーが選択した暖房能力レベルの
規定されているオン時間T ONを確定する。
【0027】ステップ9で、規定されたオン時間TON
実際のオン時間とを比較して、実際のオン時間が規定の
オン時間に達していなければステップ3に戻り、そうで
なければステップ10でリレーをオフする。そして、ス
テップ11でユーザーが選択している暖房能力のセレク
トレベルで規定されているオフ時間TOFF を確定し、ス
テップ12でリレーがオフしてからのオフ時間を求め
る。ステップ13で規定されたオフ時間TOFF と実際の
オフ時間とを比較して、実際のオフ時間が規定時間に達
していなければステップ11に戻り、そうでなければス
テップ2に戻って、リレーオンから再び発熱を再開する
ようになっている。
【0028】尚、演算制御部12にて温度制御手段、通
電率制御手段を構成している。図5は他の実施例のフロ
ーチャートの一例を示している。図5にあっては、図1
の基本のフローチャートに比べて、入力端子D2 からの
室温情報の読み込みと、入力端子D3 からの電源電圧の
読み込みと、温度センサーからの温度情報D1 を加え
た、D1 ,D2 ,D3 の情報量からファジールールの演
算で規定されているオン時間TONの時間設定を補正し、
この補正されたTON′時間と実際のオン時間T1 を比較
して、リレーをオフさせるかどうか判断する動作が加え
られている。
【0029】このように補正するのは、オン時間・オフ
時間共に規定された時間通り規則正しく繰り返している
時は、ユーザーは室温が低い時は発熱量不足を感じ、室
温が高い時は発熱量が過大に感じるためである。電源電
圧情報に対しても補正するのは、室温が仮に一定であっ
ても、電源電圧が低いと発熱量は不足し、電源電圧が高
いと発熱量が増加してしまうためである。
【0030】また、温度センサーの温度情報を利用して
補正するのは、室温や電源電圧が仮に一定であっても、
使用する床が木質フローリングの場合は、熱効率的に表
面側への熱流量が不足するし、一方、畳床での使用の場
合は、その逆になる、などの変化に対応するためであ
る。このD1 の温度センサーの情報量については、オン
経過後のD1 量の増加量の変化等が使用できる。
【0031】ここで、補正量の算出にファジールールの
演算を行うのは、入力センサー情報に対して補正量を算
出するのに、補正量の決定が数式で表現しにくかった
り、数式処理の場合、入力センサー情報にノイズ等の異
常値があると、補正量も異常になったり、それを防止し
ようとすると、処理方法が複雑になったり、計算時間が
かかりすぎたりするためである。また、複数のセンサー
情報から経験的な補正量計算を行うためには、あいまい
な数値処理のできるファジールールが適しているし、数
式処理等の方法に比べても簡単であるためである。
【0032】このファジールールは例えば、もし室温が
少し高ければオン時間を少し短くせよ、とか、もし電源
電圧が少し低ければオン時間を少し長くせよ、とか、も
しヒータ温度の上昇が少し遅ければ、オン時間を少し長
くせよ、などの概念をメンバーシップ関数で定義して、
1つの結論を導く出すようにしたものである。図6は更
に他の実施例のフローチャートを示し、図6にあって
は、図1の基本フローチャート、図5の実施例のフロー
チャートに比べて、リセット(スタート)時や、暖房能
力のセレクト位置が変更された場合は、割り込み処理に
よって時間制御ではなく、暖房能力のセレクト位置に相
当する温度で少なくとも1回以上の温度制御をした後、
規定された回数後に割り込みフラグをリセットして、以
後は、時間制御に移行するようにしたのと、ファジー補
正部を室温センサー情報と電源電圧情報のD2 ,D3
センサー情報が変化した場合だけとした動作が加わって
いる。
【0033】このように、リセット時や暖房能力セレク
トの変更時に、暖房能力のセレクト位置に相当する温度
で温度制御するのは、低温時からのスタートや、低温側
から高温側への変更の場合には、規定されたオン時間
で、オフ動作に移行すると、温度上昇速度が遅くなる
し、逆に、高温側から低温側に変更した場合は、変更直
後から規定されたオン時間で制御すると、温度の低下速
度が遅くなるのを防止するためである。
【0034】また、ファジー補正を、センサー情報量が
変化した時だけ計算するようにしたのは、この事例で
は、時間と共に変化する温度センサーのD1 量を補正に
利用しない場合であるので、全体の処理時間を短縮する
ためである。以上の2例では、補正をオン時間に対して
行なっているが、補正はオフ時間に対してでも、双方に
対してでも良く、特に制約はない。また、補正を行なう
情報量を図5では、D1 ,D2 ,D3 について、図6で
は、D2 ,D3 についての例を示したが、特に組み合わ
せに制約はない。
【0035】また、例示したフローチャートでは、最高
設定温度制御手段が必ず優先しているのは、安全を確保
する(異常温度にさせない)ためである。さらに、例示
はしないが、オン時間、オフ時間共に、定められた時間
通りにタイマー制御をしていると、他の暖房器の併用等
で最高設定温度制御手段が優先して動作し、規定のオン
時間に対して不足が生じる可能性があるが、このような
場合にあっては、オフ時間を少し短縮補正して通電電力
量の低下を少なくする方法も有効であり、この場合の制
約として、オン時間が短くなりすぎて、リレーがチャタ
リング動作をするのを防止するために、オフ時間の短縮
補正にある限度を定めることである。
【0036】更に、例示はしないが、オン時間−オフ時
間に相当する温度設定レベルを設けて、暖房能力セレク
トランク毎に定められたオン時間に対しては、選択され
たランクのオン時間完了前にそのランクの温度設定レベ
ルに到達した場合は、例えば、断熱性の大きいカバー材
が置かれている等の可能性があるので、最高設定温度以
下であれば、オン時間を正規通り続け、設定温度レベル
を越えるまでのオン時間情報を元に少なくともオン時間
を延長するか、又はオフ時間を規定よりも短縮するか、
又は、その双方の補正を行なうようにすると、断熱性の
大きいカバーが置かれた場合であっても、表面温度を自
動的に補正することができる効果がある。
【0037】また、室温情報量で補正する場合、室温の
情報を演算制御部12に読み込みできるので、室温情報
量で最高設定温度レベルを調整、具体的には、室温が低
い場合は、最高設定温度レベルを下げる補正を行なうこ
とができ、部分断熱等が発生した場合の最高温度の上昇
は室温が低いほど高くなり、安全確保のための最高設定
温度レベルの設定条件を室温が低い場合を基準に作るこ
とから、通常、暖房器具が使用される室温を基準に作る
ことが可能となる。
【0038】従って、部分断熱が発生した場合の最高温
度の上昇を室温に無関係にでき、結果的には、通常、暖
房器具が使用される室温での最高設定温度レベルを高く
できるので、前述のように断熱性の大きいカバー材が置
かれた場合であっても、強い(広面積の)部分断熱がな
ければ、最高設定温度レベル以下で動作(制御)させる
ことができ、温かい電気カーペットを作り易い効果もあ
る。
【0039】このように、従来方式のユーザーの好みの
温度別にヒータ温度を制御する方式から、ヒータ温度の
制御は、安全確保のための最高設定温度レベルだけとし
て、通常は、オン時間、オフ時間共に、ユーザーの好み
の暖房能力調節ランク毎に定められたタイマー制御に変
更することを基本として、本発明のような補正を加える
と、従来と同じ構成体のヒータ・温度センサーであって
も暖房能力の大きい、使い易い面状採暖具を実現するこ
とができるものである。
【0040】ここで、実際の効果を図7にて説明する。
図7(a)は、従来例の温度設定「中」レベルで部分断
熱の発生した場合の断熱部の温度上昇(ロ)と、断熱さ
れていない部分の温度上昇(イ)の様子を示したもので
ある。同じく図7(b)は従来例の温度設定「強」レベ
ルで同じく部分断熱の発生した様子を示している。以上
の例で分かるように、従来例は、設定レベル毎に全面均
一温度とした制御温度があるので、センサーの信号量が
部分断熱部と、断熱されていない部分との合成量と、全
面均一の温度のセンサー信号量と同じとなったところで
制御するので、例えば、設定「中」レベルで部分断熱が
発生すると、人体(ユーザー)が暖房感を得る(イ)の
部分の温度は低下しやすかったが、本発明によると、図
7(c)に示すように、部分断熱が設定「中」レベルの
オン−オフ時間で発生しても、センサーの信号量の合成
量が最高設定温度以下であれば、設定「中」レベルで定
められたオン−オフ時間通り制御するので、(イ)の部
分の低下はなく、希望通りの暖房感を安定して得ること
ができるものである。
【0041】
【発明の効果】本発明は上述のように、面状発熱体と面
状の温度センサーを配設した面状採暖具本体の部分断熱
時に発生する温度が安全確保できる最高設定温度以下に
なるように上記面状発熱体への通電を制御する温度制御
手段と、暖房能力の調節ランク毎に任意の通電率を選択
して、オン時間、オフ時間が設定されオン、オフ時間共
に最高設定温度になるまで上記温度制御手段をタイマー
制御する通電率制御手段とを備えたものであるから、通
電率制御手段により、暖房能力の調節ランク毎にオン時
間とオフ時間とを定めて好みの温度を選択でき、また、
発熱体の温度を部分断熱時に発生する最高温度を安全が
確保できる最高設定温度以下となるように制御して、最
高設定温度以下の場合には部分断熱等による温度分布を
検知せずに定められた発熱量を確保することができ、暖
房能力の調節ランクで設定した希望通りの暖房感を安定
して得られるという効果を奏するものである。
【0042】また、通電率制御手段に対して温度制御手
段を優先して動作させ、規定のオン時間に対して不足が
生じた場合に、オフ時間を短縮させる制御手段を設けて
いるものであるから、通電率制御手段に対して温度制御
手段を優先して動作させることで、異常温度に上昇させ
ずに安全を確保し、また、オン時間、オフ時間共に、定
められた時間通りにタイマー制御をしていると、他の暖
房器の併用等で温度制御手段が優先して動作し、規定の
オン時間に対して不足が生じる可能性があるが、このよ
うな場合にあっては、オフ時間を少し短縮補正して通電
電力量の低下を少なくすることができる。
【0043】更に、通電率調節ランク毎に規定されたオ
ン時間、オフ時間に対して、電源電圧、室温、面状発熱
体温度の内、1つから3つまでの情報量によって、オン
時間又はオフ時間の一方、若しくは双方を規定時間から
補正する補正制御手段を設けているものであるから、電
源電圧の変動、室温の変動、面状発熱体温度の変動が生
じた場合でも、これらの情報量にてオン時間、オフ時間
等を制御して、発熱量の過不足を無くすことができる。
また、電源投入時或いは通電率調節ランクの変更時に
は、暖房能力のセレクト位置に相当する温度で温度制御
を行う過程を経た後、通電率調節ランク毎に規定された
オン時間、オフ時間のタイマー制御に移行させる制御手
段を設けたものであるから、電源投入時や通電率調節ラ
ンクの変更時に、温度制御して、低温時からのスタート
や、低温側から高温側への変更の場合に、規定されたオ
ン時間で、オフ動作に移行すると、温度上昇速度が遅く
なるのを防止し、逆に、高温側から低温側に変更した場
合は、変更直後から規定されたオン時間で制御すると、
温度の低下速度が遅くなるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の基本となるフローチャートで
ある。
【図2】全体のブロック図である。
【図3】感熱発熱線の要部斜視図である。
【図4】温度検出電極の温度−センサー電圧の特性図で
ある。
【図5】実施例のフローチャートである。
【図6】他の実施例のフローチャートである。
【図7】(a)は従来制御の設定レベルを「中」とした
場合の時間−温度の特性図である。 (b)は従来制御の設定レベルを「強」とした場合の時
間−温度の特性図である。 (c)は本発明の実施例の設定レベルを「中」とした場
合の時間−温度の特性図である。
【図8】従来例の面状発熱体の断面図である。
【図9】温度センサーの温度とインピーダンスとの関係
を示す特性図である。
【図10】従来例のブロック図である。
【符号の説明】
11 感熱発熱線 12 演算制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−67933(JP,A) 特開 昭59−20983(JP,A) 特開 昭62−268082(JP,A) 特開 平2−270282(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 3/00 365 F24D 13/02 G05D 23/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】面状発熱体と面状の温度センサーを配設し
    た面状採暖具本体の部分断熱時に発生する温度が安全確
    保できる最高設定温度以下になるように上記面状発熱体
    への通電を制御する温度制御手段と、暖房能力の調節ラ
    ンク毎に任意の通電率を選択して、オン時間、オフ時間
    が設定されオン、オフ時間共に最高設定温度になるまで
    上記温度制御手段をタイマー制御する通電率制御手段と
    を備えたことを特徴とする面状採暖具の温度制御装置。
  2. 【請求項2】通電率制御手段に対して温度制御手段を優
    先して動作させ、規定のオン時間に対して不足が生じた
    場合に、オフ時間を短縮させる制御手段を設けたことを
    特徴とする請求項1記載の面状採暖具の温度制御装置。
  3. 【請求項3】通電率調節ランク毎に規定されたオン時
    間、オフ時間に対して、電源電圧、室温、面状発熱体温
    度の内、1つから3つまでの情報量によって、オン時間
    又はオフ時間の一方、若しくは双方を規定時間から補正
    する補正制御手段を設けたことを特徴とする請求項1記
    載の面状採暖具の温度制御装置。
  4. 【請求項4】電源投入時或いは通電率調節ランクの変更
    時には、暖房能力のセレクト位置に相当する温度で温度
    制御を行う過程を経た後、通電率調節ランク毎に規定さ
    れたオン時間、オフ時間のタイマー制御に移行させる制
    御手段を設けたことを特徴とする請求項3記載の面状採
    暖具の温度制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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