JP2000018722A - 電気温風装置 - Google Patents

電気温風装置

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JP2000018722A
JP2000018722A JP10191203A JP19120398A JP2000018722A JP 2000018722 A JP2000018722 A JP 2000018722A JP 10191203 A JP10191203 A JP 10191203A JP 19120398 A JP19120398 A JP 19120398A JP 2000018722 A JP2000018722 A JP 2000018722A
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JP
Japan
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temperature
heating
hot air
heating load
heat
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JP10191203A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nagasato
洋 永里
Toru Atsumi
徹 渥美
Kazutoshi Nagai
和俊 永井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、電気温風装置に関するものであ
り、人が感じることができない温度ゆらぎを実現して暖
房空間の平均温度を下げ、使用者の快適感と暖房運転の
省エネルギーを両立させる。 【解決手段】 温度検出手段2で検出した暖房空間の温
度と、暖房負荷検出手段5で検出した暖房負荷と、記憶
手段8に記憶する使用者の温度感覚が暖房空間の温度を
一定に保つときと同等で消費電力が少ない温度ゆらぎを
実現する制御情報に応じて温風発生手段4を制御し、使
用者に温度の低下を感じさせずに消費電力を抑えた温度
ゆらぎを安定して行うので、使用者の快適感と暖房運転
の省エネルギーを同時に実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空間暖房を行う電気
温風装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電気温風装置は、図12
に示すような温度設定手段1と温度検出手段2と制御手
段3と温風発生手段4を有するものが一般的であった。
この装置は、使用者が温度設定手段1を操作して設定し
た温度に対して、温度検出手段2で検出した暖房空間の
温度が高いときには放熱量を少なくし、設定温度よりも
空間温度が低いときには放熱量を多くするように温風発
生手段4を制御し、暖房空間の温度を設定温度に保って
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電気温風装置では、消費電力を抑えた省エネルギー運転
を行うためには設定温度を下げて暖房空間の温度を下げ
る必要があるので、使用者が温度の低下を感じてしま
う。つまり、使用者の快適感と暖房運転の省エネルギー
を同時に実現することができないという課題を有してい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、暖房空間の温度を検出する温度検出手段
と、暖房空間の暖房負荷を検出する暖房負荷検出手段
と、温風を発生する温風発生手段と、使用者の温度感覚
が暖房空間の温度を一定に保つときと同等で消費電力が
少ない温度ゆらぎを実現する制御情報を記憶する記憶手
段とを備え、前記暖房空間の温度と前記暖房負荷と前記
制御情報に応じて前記温風発生手段を制御する制御部を
有するものである。
【0005】上記手段によれば、暖房空間の温度と暖房
負荷と記憶手段に記憶する制御情報に応じて温風発生手
段を制御し、使用者に温度の低下を感じさせることなく
暖房空間の平均温度を下げて消費電力を抑えるので、使
用者の快適感と暖房運転の省エネルギーを同時に実現す
ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は暖房空間の温度を検出す
る温度検出手段と、暖房空間の暖房負荷を検出する暖房
負荷検出手段と、温風を発生する温風発生手段と、使用
者の温度感覚が暖房空間の温度を一定に保つときと同等
で消費電力が少ない温度ゆらぎを実現する制御情報を記
憶する記憶手段とを備え、前記暖房空間の温度と前記暖
房負荷と前記制御情報に応じて前記温風発生手段を制御
する制御部を有するものである。
【0007】そして温度検出手段が暖房空間の温度を検
出し、暖房負荷検出手段が暖房空間の暖房負荷を検出
し、暖房空間の温度と暖房負荷と記憶手段に記憶する制
御情報に応じて温風発生手段を制御するので、暖房負荷
の異なる空間においても使用者に温度の低下を感じさせ
ずに消費電力を抑えた温度ゆらぎを安定して行うことが
でき、使用者の快適感と暖房運転の省エネルギーを同時
に実現することができる。
【0008】また温風発生手段は、熱量を発生するヒー
タと、前記ヒータで発生した熱量を蓄積し必要時に熱量
を補う蓄熱材と、風量を発生するファンを有するもので
ある。
【0009】そして温度ゆらぎを実現する温風制御を行
う中で、ヒータの熱量以上の放熱量が必要となったと
き、それよりも前の部分で熱量が不足することをあらか
じめ推論し、ヒータの熱量で足りない熱量を蓄熱材に蓄
えておき、熱量の足りない部分で放出することにより定
格時の、ヒータの熱量だけでは温度ゆらぎを実現できな
い暖房負荷の大きな空間においても、温度ゆらぎを行う
ことができ、使用者の快適感を損なわない省エネルギー
運転を行うことができる。
【0010】また暖房負荷検出手段は、室温または壁温
または床温に基づき暖房負荷を推論することを特徴とす
るものである。
【0011】そして暖房負荷検出手段が、暖房空間の大
きさ・断熱構造・暖房空間の温度と外気温度の差・暖房
空間内の熱源の有無といった要因による暖房負荷の変化
を検出するので、暖房空間を取り巻く温熱環境が変化し
たときにも安定した温度ゆらぎを行うことができる。
【0012】また暖房負荷検出手段は、温度変化速度と
放熱量の関係から暖房負荷を推論することを特徴とする
ものである。
【0013】そして暖房負荷検出手段が暖房負荷の変化
を検出するので、暖房負荷を取り巻く温熱環境が変化し
たときにも安定した温度ゆらぎを行うことができる。そ
の上、暖房負荷検出手段は温度検出手段と制御手段を利
用して構成するので、部品点数を増やす必要がなく、コ
ストアップおよび装置の大型化といった不具合なしに温
度ゆらぎ制御の性能を向上させることができる。
【0014】また暖房空間の湿度を検出する湿度検出手
段と、暖房空間を加湿する加湿手段を備え、前記湿度検
出手段が検出する湿度情報に応じてあらかじめ設定した
湿度になるように前記加湿手段を制御するものである。
【0015】そして湿度検出手段で検出した暖房空間の
湿度に応じてあらかじめ設定した湿度になるように加湿
手段を制御するので、温度ゆらぎ制御中でも暖房空間の
湿度を快適な状態に保つことができる。
【0016】また人を検知する人体検出手段を備え、人
が存在するときには前記温度ゆらぎを行い、人が存在し
ないときには前記温度ゆらぎは即座に復帰可能でかつ消
費電力が前記温度ゆらぎよりも少ない温度制御を行うこ
とを特徴とするものである。
【0017】そして人体検出手段によって、使用者が退
出し、人が存在していないことを検出したときには、消
費電力を抑えた運転を行い、再び人が暖房空間に入り、
人の存在を検出したときには即座に前記温度ゆらぎに復
帰するので使用者に不快感を与えることなく省エネルギ
ー運転を行うことができる。
【0018】さらに運転時の消費電力、電気代の少なく
ともいずれか一つを報せる表示手段を有するものであ
る。
【0019】そして暖房運転時の消費電力および電気代
を表示するので、使用者は温度ゆらぎによる省エネルギ
ーの効果を明確に知ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0021】(実施例1)図1は本発明の実施例1の電
気温風装置のブロック図である。
【0022】図1において、1は使用者が好みの暖房温
度を設定する温度設定手段である。2は暖房空間の温度
を検出する温度検出手段であり、本実施例ではサーミス
タで構成する。4は暖房空間に熱量を放出するための温
風発生手段であり、本実施例では送風部としてのファン
と、熱源としてのヒータで構成する。5は暖房空間の暖
房負荷を検出する暖房負荷検出手段であり、本実施例で
は使用者が暖房空間の大きさを設定する設定部6と、使
用者が設定した暖房空間の大きさに応じて暖房負荷を推
論する推論部7で構成する。8は、使用者の温度感覚が
暖房空間の温度を一定に保つときと同等で消費電力が少
ない温度ゆらぎを実現する制御情報を記憶している記憶
手段である。9は時間を計測する時間計測手段である。
制御手段3は、温度設定手段1と温度検出手段2と暖房
負荷検出手段5と記憶手段8と時間計測手段9の入力に
基づいて演算を行い、温風発生手段4を制御する制御信
号を出力する。本実施例では、制御手段3と記憶手段8
と時間計測手段9はマイクロコンピュータにて構成す
る。
【0023】図2は具体的な温度ゆらぎの一例である。
図3は図2に示した温度ゆらぎを実現する制御の流れを
示したフローチャートである。
【0024】まず、第1シーケンスについて説明する。
温度検出手段1によって暖房空間の温度を検出し、検出
温度が設定温度Tsである20.9℃に到達していれば
(s1)、時間計測手段9により設定温度維持時間の計
測を開始すると同時に(s2)、後述する温度を一定に
保つ手法を用いて暖房空間の温度を設定温度Tsで維持
するように温風発生手段4を制御する(s3)。
【0025】次に、設定温度維持時間が第1規定時間
(以下t1と呼ぶ)に達したところで(s4)、第2シ
ーケンスに移行する。暖房空間の温度を設定温度Ts一
定で保つときの温度感覚が、温度ゆらぎで実現する温度
感覚の目標となるので、使用者が設定温度Ts一定での
温度感覚を認識するのに十分な時間がt1の値として必
要であり、本実施例では実験的に求めた120分を用い
ている。第2シーケンスでは、後述する温度変化速度を
一定に保つ手法を用いて空間の温度を規定された第1温
度変化速度(以下v1と呼ぶ)で低下させるように温風
発生手段4を制御する(s5)。本実施例ではv1の値
に、人間が温度低下を感じる臨界的な温度変化速度とし
て実験的に求めた−0.15℃/分を設定している。こ
こで、人が検知できる臨界的な温度変化速度および、変
化幅とは、それらの値を越えない温度変化速度および変
化幅の温度変化であれば、一般に人はその変化に気づく
ことがないといわれている値である。これは、人体の感
覚特性である刺激に対する弁別閾と感覚の相対性、即
ち、人は温熱刺激において、ある大きさまでの変化に対
しては感知することはできないという法則(Weber
の法則)によって裏付けられるものである。
【0026】なお、v1の値として、前述した臨界的な
温度変化速度よりも緩やかな変化速度を設定しても良い
が、消費電力削減の観点から、速く温度低下させること
が有利であることは明白であり、臨界点で設定する事が
望まれる。
【0027】次に、下限温度Tlである19.3℃に達
したところで(s6)、第3シーケンスに移行する。第
3シーケンスでは時間計測手段9により下限温度維持時
間の計測を開始すると同時に(s7)、後述する温度を
一定に保つ手法を用いて、下限温度Tlを維持するよう
に温風発生手段4を制御する(s8)。本実施例では下
限温度Tlとして、設定温度Tsである20.9℃から
前述した人が感じることのできる臨界的な温度変化幅と
して実験的に求めた1.6℃だけ低下した温度を設定し
ている。
【0028】次に、下限温度維持時間が第2規定時間
(以下t2と呼ぶ)に達したところで(s9)、第4シ
ーケンスに移行する。ここでt2について説明する。人
の体には室温が下がると室温の低下とともに皮膚温が下
がって寒さを感じるが、非ふるえ産熱を生じさせる神経
ホルモンの作用によって次第に適温感を取り戻し、その
後再び寒さを感じるといった生体適応リズムが存在す
る。本実施例ではt2の値として、前述した人が再び寒
さを感じる臨界的な時間として実験的に求めた10分を
設定している。第4シーケンスでは、後述する温度変化
速度を一定にして空間温度を変化させる手法を用いて、
空間の温度を規定された第2温度変化速度(以下v2と
呼ぶ)で上昇させるように温風発生手段4を制御する
(s10)。
【0029】本実施例ではv2としてv1よりも急速な
変化速度0.3℃/分を実験的に求め設定しているが、
これは人の温度感覚は温度上昇に対しては鈍感であり、
温度低下に対しては敏感であるという特性によっても裏
付けられる。
【0030】次に、温度が上限温度Thである20.5
℃まで達したところで(s11)、第5シーケンスに移
行する。第5シーケンスでは時間計測手段9により上限
温度維持時間を計測すると同時に(s12)、後述する
温度を一定に保つ手法を用いて、上限限温度Thを維持
するように温風発生手段4を制御する(s13)。本実
施例では上限温度Thとして、下限温度Tlからの温度
変化幅が、前述した人が温度変化を感じない温度変化幅
1.6℃よりも小さく、かつ第3シーケンスで寒さを感
じようとしていた人の温度感覚が暖かさを感じるのに十
分な温度として実験的に求めた20.5℃を設定してい
る。
【0031】さらに、設定温度維持時間が第3規定時間
(以下t3と呼ぶ)に達したところで(s14)、再び
前記第2シーケンスに移行する。t3は、前述した人の
温度感覚が寒さを感じようとしていたところから、上限
温度Thで暖かさを感じるのに十分な時間が必要である
が、t3が長くなると消費電力が多くなるので必要最低
限の時間に最適化することが重要となる。本実施例では
7分という値を実験的に求め設定している。
【0032】以後、第2シーケンスから第5シーケンス
を繰り返す。次に、温度を一定に保つ手法について説明
する。
【0033】目標温度である温度設定手段1によって設
定された設定温度Tsまたは記憶手段8に記憶している
下限温度Tlおよび上限温度Thと、温度検出手段2に
よって検出した暖房空間の温度との温度差△Tを求め
る。この温度差△Tの温度変化を引き起こすために必要
な放熱量△Qは、本実施例のゆらぎの範囲では、 △Q=C×△T+A…(1) という式で表されることが実験的に求められた。(1)
式でのCは暖房負荷であり、暖房負荷検出手段5の設定
部6で使用者が設定した空間の大きさに応じて、推論部
7であらかじめ推論されているものである。Aは暖房空
間とそれに隣接する空間との温度差によって引き起こさ
れる熱平衡によって暖房空間から失われる熱量であり、
暖房負荷Cで一義的に決まるものである。そのため
(1)式を用いて温度制御に必要な放熱量△Qを求める
ことができる。そして、放熱量△Qに応じてヒータの通
電率およびファンの回転数を決定し、制御部3から温風
発生手段4に対して制御信号を出力する。
【0034】次に、温度変化速度を一定に保つ手法を説
明する。 (1)式において、温度変化幅△Tおよび放熱量△Qを
単位時間あたりの値と考えれば、温度変化速度vは v=△T=(△Q−A)/C…(2) と表せる。(2)式の温度変化速度vは記憶手段に記憶
している値であるので、必要な放熱量△Qは前述した一
定温度を保つ手法と同様に(2)式を用いて求めること
ができる。
【0035】上記制御によって、温度ゆらぎを安定して
行うことができ、使用者の温度感覚を20.9℃維持の
場合とほぼ同等に保ちながら、平均室温を0.83℃低
めに抑えて、消費電力を9%削減するという省エネルギ
ーを実現することができる。
【0036】(実施例2)図4は本発明の実施例2の電
気温風装置のブロック図である。実施例1と異なる点
は、温風発生手段4の熱源として、ヒータと別に蓄熱材
を有するところである。なお実施例1と同一符号のもの
は同一構造を有し、説明は省略する。図2の温度ゆらぎ
を行うとき、温度制御に必要な熱量が最も多いのは第4
シーケンスで温度上昇を行うときであり、その直前の第
3シーケンスで下限温度Tsを維持するときには、必要
とされる熱量が少ない。ヒータの熱量だけでは第4シー
ケンスにおいて必要な熱量を供給できない場合に、その
前の第3シーケンスにおいて下限温度維持に必要とされ
る熱量に、第4シーケンスで不足する熱量を加味した熱
量をヒータで発生し、風量の調節により、下限温度維持
に必要な熱量のみを放出するように温風発生手段4を制
御する。
【0037】基本的な制御の流れは実施例1のフローチ
ャート図3と同じであり、異なるのは第3シーケンスで
設定温度、検出温度、暖房負荷に応じてヒータ通電率と
ファン回転数を求める部分である。図5は、本実施例の
第3シーケンスの制御の流れを示すフローチャート図で
ある。
【0038】まず、(1)式を用いて第3シーケンスで
必要な放熱量△Q3と第4シーケンスで必要な放熱量△
Q4を算出する(s15)。そして第4シーケンスで必
要な放熱量△Q4がヒータで発生できる熱量△Qmax
より大きい場合に(s16)、その差分を求める(s1
7)。この差分が第3シーケンスで蓄熱材に蓄えておく
べき蓄熱量△qなので、第3シーケンスで必要な放熱量
△Q3と蓄熱量△qを足し合わせたものをヒータで発生
する熱量△Q3'とし(s18)、ヒータの通電率を決
定する(s19)。次に、放熱量△Q3と蓄熱量△qの
割合からファンの回転数を決定する。そしてヒータの通
電率とファンの回転数に基づいて温風発生手段4を制御
することにより、第3シーケンスの温度制御を行いなが
ら、蓄熱材に第4シーケンスで不足する放熱量を蓄熱す
ることができる。
【0039】蓄熱材を用いることにより、ヒータ単独の
熱量では温度ゆらぎを実現することができない暖房負荷
の大きな空間においても温度ゆらぎを安定して行い、使
用者の温度感覚をほぼ同等に保ちながら省エネルギーを
実現することができる。
【0040】(実施例3)図6は本発明の実施例3の電
気温風装置のブロック図である。なお実施例1と同一符
号のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例1
と異なる点は、暖房負荷検出手段5を壁温・床温・空間
温度を検出する温度検出部10と、前記壁温・床温・空
間温度から暖房負荷を推論する推論部7で構成するとこ
ろである。本実施例では温度検出部10は赤外線センサ
ーで構成する。
【0041】暖房負荷は暖房空間の大きさおよび断熱構
造といった時系的に不変なもの以外に、暖房空間の温度
と外気温度の差、暖房空間内の熱源の有無といった時系
的に変化するものにも依存する。そのため、実際の暖房
運転時には暖房負荷が変化していることが考えられる。
実施例1では、暖房負荷Cの算出を使用者の入力に頼っ
ているため、暖房負荷が変化してもそれに追従すること
ができないが、本実施例の暖房負荷検出手段5では、使
用者の入力に頼らず、温度ゆらぎを行っているときにあ
らかじめ設定したタイミングで暖房負荷を検出すること
ができる。具体的には、図3のフローチャートにおける
s3、s5、s8、s10、s13といった暖房負荷C
を用いてヒータ通電率・ファン回転数を算出するタイミ
ングで暖房負荷Cを検出する。
【0042】上記のタイミングで暖房負荷Cを検出し直
すことにより、暖房空間を取り巻く温熱環境の変化に追
従して、最適な暖房負荷Cを用いた温度制御が可能とな
り、より安定した温度ゆらぎを行うことができる。
【0043】(実施例4)図7は本発明の実施例4の電
気温風装置のブロック図である。なお実施例1と同一符
号のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例1
と異なる点は、暖房負荷検出手段5の構成であり、温度
検出手段2で検出した温度と制御手段3で算出した通電
率と時間計測手段9で計測した時間から(1)式を用い
て暖房負荷を推論する推論部7で構成するところであ
る。
【0044】本実施例の暖房負荷検出手段5によれば、
温度ゆらぎ中の第2および第3シーケンスの温度変化部
分で、暖房負荷を検出することができる。
【0045】実施例1では、暖房負荷Cの算出が使用者
の入力に頼っているため、暖房負荷が変化してもそれに
追従することができないが、本実施例の暖房負荷検出手
段5では、使用者の入力に頼らず、温度ゆらぎを行って
いるときにあらかじめ設定したタイミングで暖房負荷を
検出することができる。具体的には、図3のフローチャ
ートにおけるs5、s10といった温度変化を行うタイ
ミングで暖房負荷Cを検出する。
【0046】本実施例の暖房負荷検出手段5を用いれ
ば、温度ゆらぎを行っている最中に暖房負荷Cを検出し
直すので、暖房空間を取り巻く温熱環境の変化に追従し
た温度制御が可能となり、より安定した温度ゆらぎを行
うことができる。また、本実施例の推論部7は前述の演
算を行うだけであるので、実施例1のマイクロコンピュ
ータで共用できる上、実施例1の暖房空間の大きさ設定
部6が不要となるため、機能アップとコスト削減を両立
できる。
【0047】(実施例5)図8は本発明の実施例3の電
気温風装置のブロック図である。なお実施例1と同一符
号のものは同一構造を有し、説明は省略する。図9は加
湿手段の制御の流れを示したフローチャート図である。
実施例1と異なる点は、暖房空間の湿度を検出する湿度
検出手段11と、使用者が好みの湿度を設定する湿度設
定手段12と、加湿を行う加湿手段13を有していると
ころである。
【0048】空間の水分量が一定であれば温度が上昇す
ると湿度は低下し、温度が下降すれば湿度は上昇する。
そのため実施例1の温度ゆらぎを行ったときには、湿度
もゆらぐことになる。単純に湿度検出手段11によって
検出した湿度が、湿度設定手段12を介して使用者が設
定した湿度に足りない場合に加湿すると、温度の高いと
ころで加湿を行うことになり空間の水分量が増加し、温
度が低下した部分で湿度が上昇する。つまり前述した制
御では相対湿度に基づいた加湿制御を行っているため、
温度が高いときの湿度を基準として空間に存在する水分
量が決まってしまう。そのため温度が高いときの相対湿
度は設定値に保たれるが、温度が低いときの相対湿度の
設定湿度に対する変化幅が大きくなってしまう。そこ
で、相対湿度ではなく絶対湿度、すなわち空間の水分量
を管理する。
【0049】まず、暖房空間の温度と湿度から水分量を
算出し(s23)、温度ゆらぎの平均温度と設定湿度か
らあらかじめ決定される目標水分量よりも暖房空間の水
分量が少ないときには(s24)、加湿手段13を動作
して水分量を補い(s25)、暖房空間の水分量が目標
水分量より多いときには加湿手段を停止する(s2
6)。
【0050】この制御によって、絶対湿度を温度ゆらぎ
の平均温度で設定した湿度で一定に保つことができるの
で、温度ゆらぎ中により快適な湿度環境を提供すること
ができる。
【0051】(実施例6)図10は本発明の実施例6の
電気温風装置のブロック図である。なお実施例1と同一
符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例
1と異なる点は前記暖房空間の人の存在を検出する人体
検出手段14を有しているところである。
【0052】人体検出手段14によって暖房空間におけ
る人の存在を検出し、人が存在している場合には実施例
1の温度ゆらぎ制御を行う。使用者が退出し、人が存在
していないことを検出したときには、温度ゆらぎにおけ
る下限温度Tlの維持を行う。再び人が暖房空間に入
り、人の存在を検出した場合には即座に温度変化速度v
2で設定温度まで上昇させ、温度ゆらぎを行う。
【0053】上記制御によって、人が不在のときの無駄
な消費電力を抑えることができる。また、暖房空間の温
度を下限温度Tlで維持しているので、温度ゆらぎに即
座に復帰できるだけでなく、人が入室したときに温度上
昇を始めるので使用者に暖感覚を与えることができる。
【0054】(実施例7)図11は本発明の実施例4の
電気温風装置のブロック図である。なお実施例1と同一
符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例
1と異なる点は使用者に消費電力を報せる表示手段15
を有しているところであり、表示手段は、制御手段3で
算出したヒータ通電率からヒータの消費電力を算出する
算出部16と、消費電力を表示する表示部17で構成す
る。
【0055】暖房運転を行っているときに、消費電力の
大部分を占めるのはヒータである。そこで、暖房運転時
の消費電力をヒータの消費電力で近似して表示する。ま
ず、実施例1の第1シーケンスにおいてヒータ通電率の
平均値を求め、その通電率を用いて設定温度を維持する
ときに必要な消費電力W1を算出する。第2シーケンス
から第5シーケンスの繰り返しが始まったところで、各
シーケンスにおいて、その都度算出するヒータ通電率か
ら消費電力Wを求め、消費電力W1との差(W1−W)
を表示手段15に表示する。
【0056】上記表示により、温度ゆらぎを行うことに
よる省エネルギーの効果を、使用者に対して視覚的にア
ピールすることができる。また、前述した消費電力の差
は温度ゆらぎに応じて変化するため、使用者に温度ゆら
ぎを行っていることを報せることができる。
【0057】なお、前記表示手段15は消費電力を表示
するとしたが、電気代を表示するように構成しても同等
の効果を得ることができる。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、暖房空間
の温度と暖房負荷と記憶手段に記憶する制御情報に応じ
て温風発生手段を制御し、暖房負荷の異なる空間におい
ても使用者に温度の低下を感じさせずに消費電力を抑え
た温度ゆらぎを安定して行うので、使用者の快適感と暖
房運転の省エネルギーを同時に実現することができる。
【0059】またヒータの熱量以上の放熱量が必要とな
ることをあらかじめ推論し、ヒータの熱量で足りない熱
量を蓄熱材に蓄えておき、熱量の足りない部分で放出す
ることにより、ヒータの熱量だけでは温度ゆらぎを実現
できない暖房負荷の大きな空間においても、使用者の快
適感を損なわない省エネルギー運転を行うことができ
る。
【0060】また暖房負荷検出手段が温度ゆらぎ中に暖
房負荷を検出し直すので、暖房空間を取り巻く温熱環境
が変化したときにも安定した温度ゆらぎを行うことがで
きる。
【0061】また暖房負荷検出手段を温度検出手段と制
御手段を利用して構成することにより、コストアップお
よび装置の大型化といった不具合なしに、温度ゆらぎ中
の暖房負荷の再検出を可能として温度ゆらぎ制御の性能
を向上させることができる。
【0062】また湿度検出手段が検出する湿度情報に応
じてあらかじめ設定した湿度になるように加湿手段を制
御するので、温度ゆらぎ制御中でも暖房空間の湿度を快
適な状態に保つことができる。
【0063】また人体検出手段によって、人が存在して
いないことを検出したときには、消費電力を抑えた運転
を行い、人が暖房空間に入り、人の存在を検出したとき
には即座に前記温度ゆらぎに復帰するので、使用者に不
快感を与えることなく省エネルギー運転を行うことがで
きる。
【0064】さらに暖房運転時の消費電力または電気代
を表示するので、使用者に温度ゆらぎによる省エネルギ
ーの効果を明確に報せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の電気温風装置を示すブロッ
ク図
【図2】同装置の温度ゆらぎを示すタイミングチャート
【図3】同装置の制御方法を示すフローチャート
【図4】本発明の実施例2の電気温風装置を示すブロッ
ク図
【図5】同装置の制御方法を示すフローチャート
【図6】本発明の実施例3の電気温風装置を示すブロッ
ク図
【図7】本発明の実施例4の電気温風装置を示すブロッ
ク図
【図8】本発明の実施例5の電気温風装置を示すブロッ
ク図
【図9】同装置の制御方法を示すフローチャート
【図10】本発明の実施例6の電気温風装置を示すブロ
ック図
【図11】本発明の実施例7の電気温風装置を示すブロ
ック図
【図12】従来の電気温風装置を示すブロック図
【符号の説明】
2 温度検出手段 3 制御手段 4 温風発生手段 5 暖房負荷検出手段 8 記憶手段 11 湿度検出手段 13 加湿手段 14 人体検出手段 15 表示手段
フロントページの続き (72)発明者 永井 和俊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L028 FA04 FB02 FB05 FC01 FC03 FC04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】暖房空間の温度を検出する温度検出手段
    と、暖房空間の暖房負荷を検出する暖房負荷検出手段
    と、温風を発生する温風発生手段と、使用者の温度感覚
    が暖房空間の温度を一定に保つときと同等で消費電力が
    少ない温度ゆらぎを実現する制御情報を記憶する記憶手
    段とを備え、前記暖房空間の温度と前記暖房負荷と前記
    制御情報に応じて前記温風発生手段を制御する制御部を
    有する電気温風装置。
  2. 【請求項2】温風発生手段は、熱量を発生するヒータ
    と、前記ヒータで発生した熱量を蓄積し必要時に熱量を
    補う蓄熱材と、風量を発生するファンを有する請求項1
    記載の電気温風装置。
  3. 【請求項3】暖房負荷検出手段は、室温または壁温また
    は床温に基づき暖房負荷を推論することを特徴とする請
    求項1記載または2記載の電気温風装置。
  4. 【請求項4】暖房負荷検出手段は、温度変化速度と放熱
    量の関係から暖房負荷を推論することを特徴とする請求
    項1記載または2記載の電気温風装置。
  5. 【請求項5】暖房空間の湿度を検出する湿度検出手段
    と、暖房空間を加湿する加湿手段を備え、前記湿度検出
    手段が検出する湿度情報に応じてあらかじめ設定した湿
    度になるように前記加湿手段を制御することを特徴とす
    る請求項1から4のいずれか1項に記載の電気温風装
    置。
  6. 【請求項6】人を検知する人体検出手段を備え、人が存
    在するときには温度ゆらぎを行い、人が存在しないとき
    には前記温度ゆらぎは即座に復帰可能でかつ消費電力が
    前記温度ゆらぎよりも少ない温度制御を行うことを特徴
    とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電気温風
    装置。
  7. 【請求項7】運転時の消費電力、電気代の少なくともい
    ずれか一つを報せる表示手段を備えた請求項1から6の
    いずれか1項に記載の電気温風装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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